JP7032854B2 - 調節ボルト付き機器 - Google Patents
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Description
前記雌ねじ孔1に螺合されて前記ボルト取付壁2に装着されている調節ボルト3と、
前記調節ボルト3に螺合されているロックナット4と、
前記調節ボルト3及び前記ロックナット4を囲繞する筒状部5Aを有して前記ロックナット4に嵌装されているカバー5と、
前記カバー5を前記ロックナット4に対して抜止め状態とする抜止め部6と、
を備えている調節ボルト付き機器において、
前記抜止め部6は、止め輪10と、前記止め輪10を抜止め状態で内装可能に前記カバー5に形成されている装着内周部11と、前記止め輪10を外装可能に前記ロックナット4に形成されている外周溝7とを有してなり、
前記外周溝7は、前記装着内周部11に内装されている前記止め輪10の縮径による前記装着内周部11からの外れを規制する溝底8aを備えている第1溝部8と、前記装着内周部11に内装されている前記止め輪10の前記装着内周部11からの縮径による外れを許容する溝底9aを備えて前記第1溝部8のボルト取付壁側に連続形成されている第2溝部9とを有して構成され、
前記止め輪10は、反ボルト取付壁側の面10aとボルト取付壁側の面10bとを備えた矩形の断面形状を有し、前記外周溝7に前記調節ボルト3のボルト軸方向21で押圧付勢されて当接可能な螺旋状のものに形成され、
前記カバー5の内周部には、自由状態の前記止め輪10の外径よりも大径の開口部18aを備えて奥窄まりとなるテーパー内周面20が、前記装着内周部11のボルト取付壁側に形成され、
前記装着内周部11は、前記第1溝部8の溝深さよりも小さい径方向深さを有し、かつ、前記装着内周部11の径方向深さは、前記止め輪10の径方向幅wの半分よりも小さいことを特徴とする。
前記装着内周部11におけるボルト取付壁側の側周面11bが、ボルト取付壁側に行くほど径が小さくなる傾斜側周面27に形成されていることを特徴とする。
前記装着内周部11が内周溝により構成されていることを特徴とする。
前記ロックナット4が袋ナット4Bを有して構成されていることを特徴とする。
前記カバー5は、前記筒状部5Aの反ボルト取付壁側端が開口される構成、又は孔17付の蓋部5Bを有する構成とされていることを特徴とする。
即ち、詳しくは実施形態の項にて説明するが、ボルト取付壁から離れる向きにロックナットから抜き取られようとするカバーは、止め輪を介してロックナットに係止されるように構成されている。故に、特許文献1の発明と異なり、カバーの周壁に変形用スリットのような工具差し込み口が形成されないことに加え、強烈な力を必要とする止め輪のせん断破壊を行わない限りカバーを抜き取ることができないから、カバーの不正な抜き取りが防止されるようになる。
即ち、ロックナットに止め輪を外嵌装着して外装した状態で、調節ボルトに螺装されているロックナットに被せるようにカバーをボルト軸方向に移動させると、テーパー内周面との当接によって止め輪が第2溝部において縮径変化し、遂には止め輪は装着内周部に拡径移動して内嵌装備される。
つまり、カバーをボルト取付壁側に動かすだけで、カバーを抜止め状態でロックナットに装着させることができる、という簡単な組付作業で済む便利さがある。
この場合、請求項5のように、調節ボルト調節を不可としながらも、カバーの基端部を開口とするとか、孔付き蓋部で済むなど、必ずしも密閉上の蓋とする必要がなく、カバー基端形状の自由化が行える利点がある。
ポンプ収容ケース31は、クランクケース(図示省略)の幅方向を横方向として、クランクケースの横側にクランクケースと一体鋳造で形成され、上壁33にポンプ差込み口34を備え、ポンプ差込み口34の開口周縁部にポンプ取付け座35が設けられている。
図1に示されるように、燃料調節装置40は、ボルト先端部3aと基端部の回し調節溝3bとを有してボルト取付壁2(ポンプ取付け座35)に螺着されている軸ボルト状の調節ボルト3と、ロックナット4とを備えて構成されている。つまり、工具係合部である回し調節溝3bを用いてマイナスドライバーなどで調節ボルト3を回して調節し、その後にロックナット4を操作して調節ボルト3を位置決め固定させることができる。なお、12は平ワッシャである。
図1、図2に示されるように、調節ボルト3の回し操作を不可として、燃料調節装置40の調節機能が行えないように阻止する調節阻止機構Sが装備されている。
調節阻止機構Sの機能は、図1に示されるように、調節ボルト3でエンジンの最大出力の燃料噴射量を調節した後は、ロックナット4をカバー5で覆って封印し、調節ボルト3の調節位置の改竄を防止する、というものである。カバー5は、一旦ロックナット4に装着すると、破壊させない限り抜き出すことができないように構成されている。次に、その調節阻止機構Sについて詳述する。
ロックナット4は、平ワッシャ12を介してボルト取付壁2に接する第1ロックナット4Aと、平ワッシャ13を介して第1ロックナット4Aに接する第2ロックナット4Bと、を有するダブルナット構造に構成されている。第2ロックナット4Bは、円柱状の胴部14、ナット部15、及び半円球面状の袋部16を有する袋ナットで構成されている。
外周溝7は、内周溝11に内嵌装着、即ち内装されている止め輪10の縮径による内周溝11からの外れを規制する溝底8aを備えた第1溝部8と、内周溝11に内装されている止め輪10の内周溝11からの縮径による外れを許容する溝底9aを備えて第1溝部8のボルト取付壁側に連続形成されている第2溝部9とを有して構成されている。
(1)…d1>D-2w
(2)…d2<D-2w
(3)…d1<Φ-2w
となるように、即ち、第1溝部8の溝底8aに関しては、「Φ-2w>d1>D-2w」が成り立つように構成されている。
筒状部5Aの内周部は、最も径が大きく均一径を備えてボルト取付壁側(先端側)に形成されている開口内周面18と、開口内周面18よりも小径で反ボルト取付壁側(基端側)に形成されている主内周面19と、ボルト軸方向21で径を徐変させて開口内周面18と主内周面19とを繋ぐテーパー内周面20とにより構成されている。
つまり、カバー5の内周部には、自由状態の止め輪10の外径よりも大径の開口部18aを備えて奥窄まりとなるテーパー内周面20が、内周溝11のボルト取付壁側に形成されている。主内周面19におけるテーパー内周面20との境目付近に形成されている。
次いで、図3(a)に示されるように、カバー5を補強部22が下となる姿勢で、調節ボルト3の上方から被せるように下降させる。このとき、開口内周面18は自由状態の止め輪10の外径より大きいので、止め輪10は、外周溝7の下方側周面23に載っている状態が維持されている。
なおも、カバー5の下降により、図4(a)に示されるように、相対的に止め輪10は主内周面19の端部を乗越えて内周溝11に位置した途端、弾性復元力によって瞬間的に拡径変形して内周溝11に嵌り込み、内嵌装着される。そして、カバー5は、内周溝11の反ボルト取付壁側(上側)となる上側周面24が、止め輪10の上面10aに当接する位置まで下降して止まり、それが図1に示す装着状態である。止め輪10の拡径弾性力が強い場合は、下端位置までカバー5が降りないこともありうる。
図4(a)に仮想線又は実線で示される装着状態にあるカバー5を引っ張り上げると、図4(b)に示されるように、内周溝11のボルト取付壁側(下側)となる下側周面25が、外周溝7の下方側周面23に載っている止め輪10に当接して連れ上り移動させる。
調節阻止機構Sにおけるカバー5は、図8に示される構成としても良い。即ち、実施形態2によるカバー5は、図8(a),(b)に示されるように、開口内周面18と、テーパー内周面20と、長さの短い主内周面19と、基端側(上側の)小径部11aとからなる内周部を備え、補強部22を持たない筒状部5Aのみからなるパイプ状のものに構成されている。
実施形態1によるカバー5の内周溝11の下側周面25を、図8(b)に示される実施形態2の傾斜側周面27に形成された構成の調節阻止機構Sでも良い。
実施形態1,2においては、二つのロックナット4A,4Bによりロックナット4が構成されているが、カバー5の係止可能な一つのロックナット4を有する調節ボルト付き機器であっても良い。
2 ボルト取付壁
3 調節ボルト
4 ロックナット
4B 袋ナット
5 カバー
5A 筒状部
5B 蓋部
6 抜止め部
7 外周溝
8 第1溝部
8a 溝底
9 第2溝部
9a 溝底
10 止め輪
10a 反ボルト取付壁側の面
10b ボルト取付壁側の面
11 装着内周部
11b 側周面
17 孔
18a 開口部
20 テーパー内周面
21 ボルト軸方向
27 傾斜側周面
w 止め輪の径方向幅
Claims (5)
- 雌ねじ孔が形成されているボルト取付壁と、
前記雌ねじ孔に螺合されて前記ボルト取付壁に装着されている調節ボルトと、
前記調節ボルトに螺合されているロックナットと、
前記調節ボルト及び前記ロックナットを囲繞する筒状部を有して前記ロックナットに嵌装されているカバーと、
前記カバーを前記ロックナットに対して抜止め状態とする抜止め部、
を備えている調節ボルト付き機器であって、
前記抜止め部は、止め輪と、前記止め輪を抜止め状態で内装可能に前記カバーに形成されている装着内周部と、前記止め輪を外装可能に前記ロックナットに形成されている外周溝とを有してなり、
前記外周溝は、前記装着内周部に内装されている前記止め輪の縮径による前記装着内周部からの外れを規制する溝底を備えている第1溝部と、前記装着内周部に内装されている前記止め輪の前記装着内周部からの縮径による外れを許容する溝底を備えて前記第1溝部のボルト取付壁側に連続形成されている第2溝部とを有して構成され、
前記止め輪は、反ボルト取付壁側の面とボルト取付壁側の面とを備えた矩形の断面形状を有し、前記外周溝に前記調節ボルトのボルト軸方向で押圧付勢されて当接可能な螺旋状のものに形成され、
前記カバーの内周部には、自由状態の止め輪の外径よりも大径で均一径を備えてボルト取付壁側に形成されている開口内周面と、前記開口内周面よりも小径で前記開口内周面よりも反ボルト取付壁側に形成されている主内周面と、前記開口内周面から前記装着内周部側に奥窄まりとなるようにボルト軸方向で径を徐変させて前記開口内周面と前記主内周面とを繋ぐテーパー内周面とが、前記装着内周部のボルト取付壁側に形成されている調節ボルト付き機器。 - 前記装着内周部におけるボルト取付壁側の側周面が、ボルト取付壁側に行くほど径が小さくなる傾斜側周面に形成されている請求項1に記載の調節ボルト付き機器。
- 前記装着内周部が内周溝により構成されている請求項1又は2に記載の調節ボルト付き機器。
- 前記ロックナットが袋ナットで構成されている請求項1~3の何れか一項に記載の調節ボルト付き機器。
- 前記カバーは、前記筒状部の反ボルト取付壁側端が開口される構成、又は孔付の蓋部を有する構成とされている請求項4に記載の調節ボルト付き機器。
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JP3036627B2 (ja) * | 1995-11-16 | 2000-04-24 | 株式会社デンソー | ボルトの封印装置及びその使用方法 |
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- 2016-06-24 JP JP2016125409A patent/JP7032854B2/ja active Active
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