JP3126830B2 - ココア飲料用乳化安定剤 - Google Patents
ココア飲料用乳化安定剤Info
- Publication number
- JP3126830B2 JP3126830B2 JP04303079A JP30307992A JP3126830B2 JP 3126830 B2 JP3126830 B2 JP 3126830B2 JP 04303079 A JP04303079 A JP 04303079A JP 30307992 A JP30307992 A JP 30307992A JP 3126830 B2 JP3126830 B2 JP 3126830B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cocoa
- emulsion stabilizer
- fatty acid
- weight
- acid ester
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Confectionery (AREA)
- General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
- Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ココア飲料用乳化安定
剤に関するものである。
剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ココア飲料の様な高脂肪含有飲料は低温
から高温まで幅広い温度で保存されるが、保存中に脂肪
浮上(オイルリング現象)が起きやすく、特に高温保存
中ではそれが顕著である。また、ココア粉末が沈殿しや
すく、軽い振とうでは均一に分散しないこともある。そ
のため、この様なココア飲料の脂肪分を乳化して脂肪浮
上を防ぎ、ココア粉末の沈殿を防ぐための種々の乳化安
定剤が開発されている。
から高温まで幅広い温度で保存されるが、保存中に脂肪
浮上(オイルリング現象)が起きやすく、特に高温保存
中ではそれが顕著である。また、ココア粉末が沈殿しや
すく、軽い振とうでは均一に分散しないこともある。そ
のため、この様なココア飲料の脂肪分を乳化して脂肪浮
上を防ぎ、ココア粉末の沈殿を防ぐための種々の乳化安
定剤が開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
乳化安定剤にあっては、前記2つの条件をいづれも充分
満足せず、新たな乳化安定剤が求められている。
乳化安定剤にあっては、前記2つの条件をいづれも充分
満足せず、新たな乳化安定剤が求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、このような
従来の問題点に着目してなされたもので、ココア飲料を
調製する際、特定構成の乳化安定剤を添加する事によ
り、低温から高温まで幅広い保存温度において、ココア
飲料の脂肪浮上(オイルリング現象)やココア粉末の沈
殿を防ぐことができ、又脂肪浮上やココア粉末の沈殿が
生じた場合でも、軽い振とうにより分散できる事を見出
し、本発明を完成した。
従来の問題点に着目してなされたもので、ココア飲料を
調製する際、特定構成の乳化安定剤を添加する事によ
り、低温から高温まで幅広い保存温度において、ココア
飲料の脂肪浮上(オイルリング現象)やココア粉末の沈
殿を防ぐことができ、又脂肪浮上やココア粉末の沈殿が
生じた場合でも、軽い振とうにより分散できる事を見出
し、本発明を完成した。
【0005】すなわち、ショ糖脂肪酸エステル1〜25
重量(以下同様)%、グリセリン脂肪酸エステル3〜3
6%、ソルビタン脂肪酸エステル1〜11%、結晶セル
ロース26〜90%、及びκ−カラギーナン2〜5%を
必須成分として含有するココア飲料用乳化安定剤を提供
する。
重量(以下同様)%、グリセリン脂肪酸エステル3〜3
6%、ソルビタン脂肪酸エステル1〜11%、結晶セル
ロース26〜90%、及びκ−カラギーナン2〜5%を
必須成分として含有するココア飲料用乳化安定剤を提供
する。
【0006】(手段を構成する要件)本発明に使用する
各種乳化剤の脂肪酸エステルを構成する脂肪酸は特に限
定がなく、炭素数12〜22の飽和または不飽和脂肪酸
の1種又は2種以上の混合物が一般的である。例えば、
ラウリン酸,ミリスチン酸,パルミチン酸,ステアリン
酸,アラキジン酸,ベヘン酸などの飽和脂肪酸、オレイ
ン酸,リノール酸,リノレン酸,アラキドン酸,エルカ
酸などの不飽和脂肪酸である。
各種乳化剤の脂肪酸エステルを構成する脂肪酸は特に限
定がなく、炭素数12〜22の飽和または不飽和脂肪酸
の1種又は2種以上の混合物が一般的である。例えば、
ラウリン酸,ミリスチン酸,パルミチン酸,ステアリン
酸,アラキジン酸,ベヘン酸などの飽和脂肪酸、オレイ
ン酸,リノール酸,リノレン酸,アラキドン酸,エルカ
酸などの不飽和脂肪酸である。
【0007】本発明に使用する結晶セルロースは、純分
100%のものでも、溶解性を改良するためデキストリ
ンやキサンタンガムを配合したものでも良い。また本発
明に使用するκ−カラギーナンは、一般に食品に用いら
れるものであれば特に制限はない。本発明の乳化安定剤
には上記5成分のほかに、カゼインナトリウム又はレシ
チンを含有してもよく、その含有量は乳化安定剤中2〜
12%が好ましい。
100%のものでも、溶解性を改良するためデキストリ
ンやキサンタンガムを配合したものでも良い。また本発
明に使用するκ−カラギーナンは、一般に食品に用いら
れるものであれば特に制限はない。本発明の乳化安定剤
には上記5成分のほかに、カゼインナトリウム又はレシ
チンを含有してもよく、その含有量は乳化安定剤中2〜
12%が好ましい。
【0008】本発明の乳化安定剤はココア飲料用に供さ
れるが、ココア飲料の調製は、ココアパウダー,砂糖,
粉乳,生乳,水等に乳化安定剤を1%前後配合する通常
の調製方法が適用できる。
れるが、ココア飲料の調製は、ココアパウダー,砂糖,
粉乳,生乳,水等に乳化安定剤を1%前後配合する通常
の調製方法が適用できる。
【0009】
【作用】本発明において、ショ糖脂肪酸エステル,グリ
セリン脂肪酸エステル,ソルビタン脂肪酸エステルはコ
コア飲料の脂肪分を乳化し、脂肪浮上(オイルリング現
象)を防ぐ効果がある。ショ糖脂肪酸エステルが1〜2
5%、グリセリン脂肪酸エステルが3〜36%、ソルビ
タン脂肪酸エステルが1〜11%の組み合わせの場合に
最も効果があり、この中の1種又は2種のみでは充分な
効果は得られない。又3種そろっていても先に示した含
有量範囲以外では充分な効果は得られない。
セリン脂肪酸エステル,ソルビタン脂肪酸エステルはコ
コア飲料の脂肪分を乳化し、脂肪浮上(オイルリング現
象)を防ぐ効果がある。ショ糖脂肪酸エステルが1〜2
5%、グリセリン脂肪酸エステルが3〜36%、ソルビ
タン脂肪酸エステルが1〜11%の組み合わせの場合に
最も効果があり、この中の1種又は2種のみでは充分な
効果は得られない。又3種そろっていても先に示した含
有量範囲以外では充分な効果は得られない。
【0010】本発明において結晶セルロースとκ−カラ
ギーナンはココア粉末を分散する効果がある。結晶セル
ロース,κ−カラギーナンの量がそれぞれ26%,2%
より少ないとココア粉末の分散が充分でなくなり、沈殿
を生じやすい。又、κ−カラギーナンが5%を超えると
乳化安定剤のコストが高くなり、結晶セルロースが90
%を超えると、脂肪浮上(オイルリング)の抑制が不充
分となってくる。
ギーナンはココア粉末を分散する効果がある。結晶セル
ロース,κ−カラギーナンの量がそれぞれ26%,2%
より少ないとココア粉末の分散が充分でなくなり、沈殿
を生じやすい。又、κ−カラギーナンが5%を超えると
乳化安定剤のコストが高くなり、結晶セルロースが90
%を超えると、脂肪浮上(オイルリング)の抑制が不充
分となってくる。
【0011】
【実施例】実施例1〜9及び比較例1〜6 表1〜表3に示した処方に従い、砂糖,異性化液糖,粉
乳,生乳,乳化安定剤を水に分散して70℃に加温し
た。この分散液にココアパウダーを加えながら、ホモミ
キサーにて撹拌混合した。これを一次圧150kg/c
m2 、二次圧50kg/cm2 でホモジナイザーにより
均質化し、容器に充填後120℃,20分間オートクレ
ーブにより殺菌を行ない、ココア飲料を調製した。
乳,生乳,乳化安定剤を水に分散して70℃に加温し
た。この分散液にココアパウダーを加えながら、ホモミ
キサーにて撹拌混合した。これを一次圧150kg/c
m2 、二次圧50kg/cm2 でホモジナイザーにより
均質化し、容器に充填後120℃,20分間オートクレ
ーブにより殺菌を行ない、ココア飲料を調製した。
【0012】調製したココア飲料を5℃及び55℃恒温
槽にて1ケ月保存した時のオイルリングとココア粉末の
沈殿の様子を観察した。その結果を表4,表5に示す。
表4,表5において、オイルリング,ココア粉末の沈殿
の様子の評価基準は次の通りである。
槽にて1ケ月保存した時のオイルリングとココア粉末の
沈殿の様子を観察した。その結果を表4,表5に示す。
表4,表5において、オイルリング,ココア粉末の沈殿
の様子の評価基準は次の通りである。
【0013】 オイルリング ○:軽い振とうで容易に分散する。 ×:長時間強く振とうしないと分散しない。 ココア粉末の沈殿 ○:軽い振とうで容易に分散する。 ×:長時間強く振とうしないと分散しない。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】
【表3】
【0017】
【表4】
【0018】
【表5】
【0019】
【発明の効果】本発明による乳化安定剤を用いることに
より、ココア飲料を保存した時におこる脂肪浮上(オイ
ルリング現象)やココア粉末の沈殿を防ぐことができ、
また脂肪浮上やココア粉末の沈殿が生じた場合でも軽い
振とうで分散でき、ココア飲料の保存安定性が非常に向
上する。
より、ココア飲料を保存した時におこる脂肪浮上(オイ
ルリング現象)やココア粉末の沈殿を防ぐことができ、
また脂肪浮上やココア粉末の沈殿が生じた場合でも軽い
振とうで分散でき、ココア飲料の保存安定性が非常に向
上する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−261366(JP,A) 特開 平2−219543(JP,A) 特開 昭61−212244(JP,A) 特開 昭54−55763(JP,A) 特開 昭60−62967(JP,A) 特開 平2−39855(JP,A) 特開 昭54−138157(JP,A) 特開 平3−292854(JP,A) 特開 平2−16959(JP,A) 特開 平1−242133(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23G 1/00 - 9/30 A23L 1/035 JICSTファイル(JOIS)
Claims (2)
- 【請求項1】 ショ糖脂肪酸エステル1〜25重量%、
グリセリン脂肪酸エステル3〜36重量%、ソルビタン
脂肪酸エステル1〜11重量%、結晶セルロース26〜
90重量%、及びκ−カラギーナン2〜5重量%を必須
成分として含有するココア飲料用乳化安定剤。 - 【請求項2】 請求項1記載の乳化安定剤を含有するコ
コア飲料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04303079A JP3126830B2 (ja) | 1992-10-14 | 1992-10-14 | ココア飲料用乳化安定剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04303079A JP3126830B2 (ja) | 1992-10-14 | 1992-10-14 | ココア飲料用乳化安定剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06125711A JPH06125711A (ja) | 1994-05-10 |
JP3126830B2 true JP3126830B2 (ja) | 2001-01-22 |
Family
ID=17916644
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04303079A Expired - Lifetime JP3126830B2 (ja) | 1992-10-14 | 1992-10-14 | ココア飲料用乳化安定剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3126830B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012139148A (ja) * | 2010-12-28 | 2012-07-26 | Fuji Oil Co Ltd | 分散剤及びそれを用いた飲料 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0758641B1 (en) | 1995-08-11 | 2000-08-30 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | A fatty acid esters composition of a polyglycerine, a process for the preparation thereof, a process for the preparation of a highly-purified fatty acid esters composition of a polyglycerine, a highly-purified fatty acid esters composition of a polyglycerine, an additive for food-stuffs, a resin composition, and a composition for cosmetics or detergents |
US6270830B1 (en) | 1996-10-21 | 2001-08-07 | Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha | Stabilizer for meat products and meat product composition |
JPH11276132A (ja) * | 1998-03-31 | 1999-10-12 | Japan Tobacco Inc | カルシウム強化乳入り飲料及びその製造方法 |
JP2010051240A (ja) * | 2008-08-28 | 2010-03-11 | Kirin-Tropicana Inc | 油脂及び/又は乳成分含有飲料用安定化剤 |
-
1992
- 1992-10-14 JP JP04303079A patent/JP3126830B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012139148A (ja) * | 2010-12-28 | 2012-07-26 | Fuji Oil Co Ltd | 分散剤及びそれを用いた飲料 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06125711A (ja) | 1994-05-10 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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