JP3123145B2 - 屋根の骨組構造 - Google Patents

屋根の骨組構造

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JP3123145B2 JP03256477A JP25647791A JP3123145B2 JP 3123145 B2 JP3123145 B2 JP 3123145B2 JP 03256477 A JP03256477 A JP 03256477A JP 25647791 A JP25647791 A JP 25647791A JP 3123145 B2 JP3123145 B2 JP 3123145B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小屋組に支持され、複
数のフレーム体を組付けることによって骨組が構成され
る屋根の骨組構造に係り、特に寄棟屋根の骨組構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、小屋組に支持される寄棟屋根の
骨組構造には種々あり、木造で骨組を構成したものや鉄
骨で骨組を構成したものがある。木造による寄棟屋根の
小屋組構造は、束、梁、棟木、母屋及び垂木等で構成さ
れており、そのディテールの煩雑さを回避すると共に防
火の観点から、最近では鉄骨で骨組を構成した寄棟屋根
が用いられることが多い。
【0003】また、鉄骨で骨組を構成した寄棟屋根にも
種々あり、図11に示されるような鉄骨梁を順次組付け
ていくものや、図13に示されるような予めフレームア
ッシー(もしくはパネルアッシー)を用意しておきこれ
らを適宜組付けていくものが従来からある。以下、この
順に説明する。
【0004】図11に示される寄棟屋根100では、鉄
骨梁を順次組付けて骨組102を構成し、この骨組10
2の上面に野地板104(二点鎖線で外形線のみ図示)
を取り付けた後、図示しない瓦を敷き詰めるようになっ
ている。
【0005】この構造における骨組102について更に
詳述すると、寄棟屋根100の頂部には棟木106が配
置されており、この棟木106に対して平行に軒桁10
8が配置され、棟木106(あるいは軒桁108)に対
して直交して梁110が配置されている。棟木106の
長手方向両端部からは斜めに隅木112が配置されてい
る。また、棟木106と軒桁108との間には所定の間
隔で複数の母屋116が配置されている。これらの複数
の母屋116は複数の母屋受け梁118に固定されて支
持されている。なお、母屋受け梁118と軒桁108、
梁110等とは、束120によって連結されている。そ
して、このようにして構成された寄棟屋根100の骨組
102では、その剛性確保のため隅木112の端部等及
び谷木122の長手方向中間部と棟木106の長手方向
の一方の端部との間にそれぞれ補強梁124、126を
配設すると共に適宜箇所にブレース128を掛け渡して
いる。
【0006】一方、図13に示される寄棟屋根130で
は、平面視で矩形状のフレームアッシー134、三角形
状のフレームアッシー136、台形状のフレームアッシ
ー138といった予め骨組132を構成するための種々
のフレームアッシーが用意される(一例として、特開平
1−178640号公報参照)。このフレームアッシー
134、136、138の上面に野地板104が取り付
けられ、図示しない瓦が敷き詰められるようになってい
る。なお、フレームアッシー134、136、138に
野地板104を組付けるところまで予めしておき、パネ
ルアッシー化する場合もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
構造においては、山となる部位に配置される隅木11
2、谷となる部位に配置される谷木122において、互
いに隣接する母屋116を直接受けるのが一般的である
ため、隅木112の長手直角断面の形状にあっては図1
2(A)に示されるように山形形状となり、谷木122
の長手直角断面の形状にあっては図12(B)に示され
るようにV字状に切りかかれた形状となる。このため、
特注の異形断面の部材が種々必要となる。さらに、この
構造では、桁行方向に沿う隅木112と母屋受け梁11
8とのピッチが棟木106から軒先に向かうにつれて徐
々に増加するため、軒先に向かうにつれて骨組102の
面剛性が低下する。このため、軒先部分等での骨組10
2の面剛性を補うための補強梁124、126が必要と
なる。従って、これらのことから、前者の構造では寄棟
屋根100の骨組102の生産性が低下するという問題
点が生じる。
【0008】また、後者の構造においても、骨組132
を構成するために矩形状のフレームアッシー134、三
角形状のフレームアッシー136、台形状のフレームア
ッシー138といった種々のの形状のフレームアッシー
が必要である。このため、後者の構造においても、前者
の構造と同様に寄棟屋根130の骨組132の生産性が
低下するという問題点が生じる。
【0009】本発明は上記事実を考慮し、屋根の骨組の
生産性を向上させることができる屋根の骨組構造を得る
ことが目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、小屋組に支持され、複数のフレーム体を組付けるこ
とによって骨組が構成される屋根の骨組構造であって、
前記フレーム体は、互いに平行にかつ所定の間隔で配置
された複数の母屋と、互いに平行にかつ所定の間隔で配
置されていると共に前記複数の母屋の長手方向に対して
所定角度傾斜した状態で配置され、前記複数の母屋を受
ける一対の母屋受け梁と、を備えていることを特徴とし
ている。
【0011】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
発明において、前記母屋と前記母屋受け梁とが結合さ
れ、かつ前記複数の母屋同士及び前記一対の母屋受け梁
同士がそれぞれ平行状態を維持して相対変位可能とされ
たことを特徴としている。
【0012】請求項3記載の本発明は、請求項1記載の
発明において、前記複数のフレーム体が組付けられた状
態では、前記複数の母屋の長手方向の一方の端部が一の
前記母屋受け梁から突出状態で配置され、前記複数の母
屋の長手方向の他方の端部が他の前記母屋受け梁から非
突出状態で配置されていることを特徴としている。
【0013】
【作用】請求項1記載の本発明によれば、小屋組に支持
される屋根の骨組は、複数のフレーム体を組付けること
により構成される。ここで、このフレーム体は、互いに
平行にかつ所定の間隔で配置された複数の母屋と、互い
に平行にかつ所定の間隔で配置されていると共に複数の
母屋の長手方向に対して所定角度傾斜した状態で配置さ
れ、複数の母屋を受ける一対の母屋受け梁と、を備えて
いる。
【0014】このため、このフレーム体を屋根の形状に
合わせて組付けると、例えば桁行方向に対して所定角度
傾斜した状態に(即ち、斜めに)母屋受け梁を配置する
ことが可能となる。しかも、フレーム体が隣接して配置
された状態では、桁行方向に沿う母屋受け梁間のピッチ
が等間隔になるので、軒先側へ向かうにつれて面剛性が
不足するといったことがなく高くかつ均一な剛性を確保
することができる。従って、従来のような補強梁が不要
になる。なお、鉄骨梁を順次組付ける従来の構造と異な
りフレーム体で骨組が構成されるため、山、谷となる部
分において隣接する母屋を同一の母屋受け梁で受ける必
要もなく、母屋受け梁の断面形状が複雑になることもな
い。
【0015】また、屋根の骨組を構成するためのフレー
ム体の種類としては、本発明に係る母屋の長手方向に対
して所定角度傾斜した状態で配置された母屋受け梁を備
えたフレーム体を例えば平面視で平行四辺形となるよう
に形成することにより、このフレーム体の他に平面視で
三角形状のフレーム体があればこれらの組み合わせで骨
組を構成することが可能となる。従って、従来のように
多種類のフレームアッシー(もしくはパネルアッシー)
を用意しなくてもよいことになる。
【0016】この結果、本発明によれば、上述した効果
の相乗効果として、骨組の生産性を向上させることがで
きる。
【0017】また、本発明によれば、桁行方向に対して
所定角度傾斜した状態で配置された母屋受け梁が、屋根
を支持する束(小屋組の一部)に固定されることによ
り、小屋組に支持されたフレーム体による骨組が構成さ
れるが、母屋受け梁が束を斜めに繋ぐように配置される
ので、この母屋受け梁が従来のブレースとしての機能を
果たす。従って、束(小屋組の一部)との関係からも骨
組の面剛性を向上させることができる。
【0018】請求項2記載の本発明によれば、請求項1
記載の発明において、母屋と母屋受け梁とが結合され、
かつ複数の母屋同士及び一対の母屋受け梁同士がそれぞ
れ平行状態を維持しながら相対変位可能とされているた
め、フレーム体は梯子状にもなるし、平行四辺形状にも
なる。このため、現場でのフレーム体の組付作業時に組
付誤差が生じたとしても、複数の母屋及び一対の母屋受
け梁を組付誤差を吸収するように共に若干相対変位させ
ることが容易に行える。従って、現場でのフレーム体の
組付作業性を向上させることができる。また、フレーム
体の現場への搬入時及び現場からの搬出時には、フレー
ム体の複数の母屋同士及び一対の母屋受け梁同士を最大
限近接させるように相対変位させれば、単位フレーム体
当たりの所要スペースを削減することができる。従っ
て、フレーム体の運搬性を向上させることができる。
【0019】請求項3記載の本発明によれば、請求項1
記載の発明において、複数のフレーム体が組付けられた
状態では、複数の母屋の長手方向の一方の端部が一の母
屋受け梁から突出状態で配置され、複数の母屋の長手方
向の他方の端部が他の母屋受け梁から非突出状態で配置
される。
【0020】このため、複数の母屋の長手方向の一方の
端部側が山にくるように、複数の母屋の長手方向の他方
の端部側が谷にくるように配置すれば、互いに隣接する
母屋の端部同士が干渉することない。このため、母屋の
端部同士が干渉した場合にこれを解消するための作業が
不要となり、組付作業性を向上させることができると共
に屋根の山と谷とを見栄え良く合わせることができる。
なお、請求項2記載の発明に本発明を適用する場合にお
いて、相互に相対変位していない状態で母屋の長手方向
両端部が母屋受け梁から同一長さ突出するように母屋と
母屋受け梁とを配置し、かつ母屋と母屋受け梁とが結合
された結合点を両者が交差する部位からオフセットさせ
ることにより、相互に相対変位した後の状態では母屋の
長手方向の一方の端部が突出状態に配置されかつ長手方
向の他方の端部が非突出状態に配置することが可能とな
る。
【0021】
【実施例】以下、図1〜図10を用いて、本発明に係る
屋根の骨組構造が適用された骨組10を備えた寄棟屋根
12について説明する。
【0022】図10には、寄棟屋根12を備えた小屋1
4の概略斜視図が示されている。寄棟屋根12は小屋組
16の上部に取付けられて支持されている。なお、本図
において、矢印A方向は桁行方向を示している。
【0023】小屋組16の上部には、図1に一点鎖線で
模式的に示した軒桁18、敷桁(図示省略)、梁20等
の上部梁部材が配設されており、これらの上部梁部材に
は図7(A)及び(B)に示される小屋組の一部として
の束22、24が適宜立設されている。
【0024】図7(A)に示される束22では、方形状
の支持フランジ26の中央に束柱28が立設されてい
る。束柱28の上端面には、アングル30を介して矩形
平板状の取付フランジ32が固着されている。取付フラ
ンジ32は、寄棟屋根12の傾斜角度に応じて所定角度
傾斜されている。なお、支持フランジ26及び取付フラ
ンジ32には、ボルト貫通用の孔34が複数形成されて
いる。一方、図7(B)に示される束24では、前記同
様に方形状の支持フランジ36の中央に束柱38が立設
されており、その上端面にはアングル40を介して山形
状の取付フランジ42が固着されている。なお、支持フ
ランジ36及び取付フランジ42には、ボルト貫通用の
孔44が複数形成されている。
【0025】上記いずれの束22、24においても、支
持フランジ26、36は前述した軒桁18、敷桁、梁2
0等に固定され、また取付フランジ32、42には、後
述する母屋受け梁56、70が固定される。各束22、
24同士は、頭つなぎ46(図8参照)によって連結さ
れている。なお、図7(A)に示される束22は寄棟屋
根12の一般面に対応して配置され、図7(B)に示さ
れる束24は棟木に相当する部位等の山となる位置で用
いられる。
【0026】そして、これらの束22、24に取り付け
られる骨組10の上面には野地板48(図1に二点鎖線
で外形線のみ図示)が載置されて固定され、更に野地板
48の上面に図示しない瓦が敷き詰められて寄棟屋根1
2が構成されるようになっている。
【0027】さて、図1に示されるように、骨組10の
頂部には棟木50が配置されており、この棟木50を中
心として複数の第1フレームアッシー52及び第2フレ
ームアッシー54が適宜配置されている。図9に示され
る配置図を用いて、第1フレームアッシー52と第2フ
レームアッシー54との配置を補足説明すると、本図中
の〈1〉〜〈6〉部分(計6枚)及び〈7〉〜〈16〉部
分(計10枚)には第1フレームアッシー52が配置さ
れる。但し、〈1〉〜〈6〉部分に配置される第1フレ
ームアッシー52と〈7〉〜〈14〉部分に配置される第
1フレームアッシー52とは、その母屋受け梁56の長
手方向寸法が異なる。また、〈7〉〜〈14〉部分に配置
される第1フレームアッシー52と〈15〉〜〈16〉部分
に配置される第1フレームアッシー52とは、その母屋
58の長手方向寸法が異なる。
【0028】一方、〈17〉〜〈20〉部分(計4枚)及び
〈21〉〜〈24〉部分(計4枚)には第2フレームアッシ
ー54が配置される。但し、〈7〉〜〈20〉部分に配置
される第2フレームアッシー54と〈21〉〜〈24〉部分
に配置される第2フレームアッシー54とは、その母屋
受け梁56及び母屋58の長手方向寸法が異なる。
【0029】以下に、第1フレームアッシー52及び第
2フレームアッシー54をこの順に説明する。 〔第1フレームアッシー52について〕図3に示される
ように、フレーム体としての第1フレームアッシー52
は、平行に配置された一対の母屋受け梁56と、一対の
母屋受け梁56に直交して掛け渡されかつ母屋受け梁5
6の長手方向に沿って所定の間隔で互いに平行に配置さ
れた複数の母屋58と、を備えている。以下、図3に示
される平面視で梯子状とされた第1フレームアッシー5
2の状態を、第1フレームアッシー52の基準状態と称
す。
【0030】図5に示されるように、母屋受け梁56の
長手直角断面はコ字形の開口端を互いに近接する方向へ
直角に屈曲させた形状(矩形断面の一側面にスリットを
入れた如き形状)とされており、また母屋58の長手直
角断面は矩形断面とされている。各母屋58の長手方向
の一方の端部58A及び他方の端部58Bは、母屋受け
梁56の外側の側面から所定長さP(図3参照)だけ突
出している。
【0031】図2〜図4に示されるように、各母屋58
の長手方向両端部と母屋受け梁56との連結にはL型フ
ランジ60が用いられている。その詳細は図5に示され
るように、L型フランジ60の一方の側部60Aを母屋
58の長手方向の一方の端部の一側壁に溶接またはボル
ト等の接合手段により固着し、またL型フランジ60の
他方の側部60Bを母屋受け梁56の一方の側壁に段付
ボルト62及びナット64を介して回転可能に結合する
構成となっている。この段付ボルト62が螺合される位
置(段付ボルト62の軸芯位置)は、L型フランジ60
を介在させることによって母屋58の中心線から長さQ
だけオフセットされている。なお、段付ボルト62の段
部62Aとナット64との間には、平ワッシャ66及び
スプリングワッシャ68が介在されている。
【0032】これにより、段付ボルト62がヒンジとし
て機能し、段付ボルト62を中心として母屋受け梁56
及び母屋58は相互に回転可能となっている。従って、
第1フレームアッシー52は、母屋58と母屋受け梁5
6とが互いに直交する基準状態(図3に示される状態)
から母屋58同士と母屋受け梁56同士がそれぞれ平行
状態を維持しながら相対的に変位された使用状態(図2
に示される状態)へとその形状を変えることが可能とな
っている。この第1フレームアッシー52の使用状態か
ら更に母屋受け梁56間及び母屋58間の間隔が縮まる
ように相対的に変位した状態が図4に示されており、こ
の状態で第1フレームアッシー52は運搬される。以
下、図4に示される第1フレームアッシー52の状態
を、第1フレームアッシー52の運搬状態と称す。
【0033】図2に示されるように、第1フレームアッ
シー52がその使用状態となるべく、相対的に変位した
状態では、母屋58の長手方向の一方の端部58Aが図
3に示される突出長さPよりも更に所定長さ突出した突
出状態となり、逆に母屋58の長手方向の他方の端部5
8Bが図3に示される突出長さP分程度後退した非突出
状態となる。 〔第2フレームアッシー54について〕図6に示される
ように、第2フレームアッシー54は、前述した母屋受
け梁56と同一断面形状の一対の母屋受け梁70が互い
に交差するように配置されており、これらの一対の母屋
受け梁70に長手方向寸法が段階的に増加する母屋72
が所定の間隔でかつ互いに平行に配置されている。母屋
受け梁70と母屋72との接合は上述したものと同様に
L型フランジ60が用いられているが、ボルト74は段
付ボルト62ではなく通常のボルトとされている。すな
わち、第2フレームアッシー54は、基本的には第1フ
レームアッシー52で用いられる部材と同一部材を用
い、その傾斜角度、寸法のみを変更すればよいように構
成されており、第1フレームアッシー52と相違するの
は母屋受け梁70と母屋72とが相対変位しない固定構
造とされている点である。
【0034】上述した第1フレームアッシー52と第2
フレームアッシー54とが図9に示される配置図の下に
配置された状態では、平面視で第1フレームアッシー5
2の母屋受け梁56が桁行方向(図1の矢印A方向)に
対して所定角度傾斜している。
【0035】以下に、第1フレームアッシー52及び第
2フレームアッシー54の現場への搬入から組付までを
通して、本実施例の作用を説明する。
【0036】第1フレームアッシー52の現場への搬入
時には、第1フレームアッシー52は図4に示される運
搬状態とされる。すなわち、第1フレームアッシー52
は、その複数の母屋58と一対の母屋受け梁56とが互
いに最大限近接するように相対変位された状態とされ
る。この運搬状態とされた第1フレームアッシー52が
第2フレームアッシー54と共に現場へ搬入される。な
お、第2フレームアッシー54は相対変位しないので、
図6に示される状態で積載されて現場へ搬入されること
になる。
【0037】次に、現場へ搬入された第1フレームアッ
シー52が、図9の配置図に適合するように、複数の母
屋58及び一対の母屋受け梁56が相対変位されて使用
状態(図2に示される状態)とされる。すなわち、
〈1〉〜〈5〉部分、〈7〉〜〈9〉部分、〈12〉部
分、〈13〉部分、〈15〉部分に配置される第1フレーム
アッシー52は図1の紙面左側へ母屋受け梁56が傾斜
した状態に相対変位され、〈6〉部分、〈10〉部分、
〈11〉部分、〈14〉部分、〈16〉部分に配置される第1
フレームアッシー52は図1の紙面右側へ母屋受け梁5
6が傾斜した状態に相対変位される。
【0038】このとき、母屋58の長手方向の一方の端
部58A(もしくは他方の端部58B)と母屋受け梁5
6とがL形フランジ60を介してヒンジ結合され、しか
もその結合点(段付ボルト62の軸芯)と母屋58の中
心線とが長さQだけオフセットされているので、第1フ
レームアッシー52の相対変位後の状態では、母屋58
の長手方向の一方の端部58Aが基準状態での突出長さ
Pよりも更に若干突出した状態となり、他方の端部58
Bが基準状態での突出した状態から一対の母屋受け梁5
6間へ退避した状態となる。
【0039】次に、使用状態とされた第1フレームアッ
シー52と第2フレームアッシー54とが、図9に示さ
れる配置図の下に配置される。配置後、第1フレームア
ッシー52の母屋受け梁56及び第2フレームアッシー
54の母屋受け梁70は、束22、24の取付フランジ
32、42へボルトにより締結されて組付けられる。こ
の組付の際、図8に示されるように母屋受け梁56(も
しくは母屋受け梁70)が束22、24を斜めに結ぶよ
うに組付けられる。この結果、図1に示されるように、
骨組10が構成された状態では、複数の母屋58が互い
に平行に配置されると共に、母屋受け梁56(もしくは
母屋受け梁70)が桁行方向に対して所定角度傾斜した
状態に配置されることになる。
【0040】その後、骨組10の上面に野地板48が載
置及び固定され、図示しない瓦がその上に敷き詰められ
る。これにより、寄棟屋根12が構築される。
【0041】このように本実施例では、骨組10が平行
四辺形状の第1フレームアッシー52と三角形状の第2
フレームアッシー54との二種類のフレームアッシーに
よって全て構成されるので、多種類の形状のフレームア
ッシー134、136、138(図13参照)を必要と
した従来構造に比し、生産性を向上させることができ
る。
【0042】また、骨組10の構成後の状態において、
複数の母屋58が桁行方向に対して平行に配置される一
方、一対の母屋受け梁56が桁行方向に対して所定角度
傾斜した状態に配置されるので、桁行方向に沿う母屋受
け梁56間のピッチを一定にすることができる。このた
め、骨組10の面当たりの剛性を高くかつ均一にするこ
とができる。従って、従来のように軒先に向かうにつれ
て剛性不足になることがないので、補強梁124が不要
となる。この点からも骨組10の生産性を向上させるこ
とができる。さらに、複数の母屋58と一対の母屋受け
梁56とがフレーム化されており、このフレーム化され
た第1フレームアッシー52及び第2フレームアッシー
54を組付ければ骨組10が構成されるので、山となる
部位(もしくは谷となる部位)において、従来のような
特注の異形断面の梁部材を用意する必要がない。また、
基準面のズレが発生することもない。従って、この点か
らも骨組10の生産性を向上させることができる。
【0043】また、本実施例では、母屋受け梁56が格
子点となる位置に立設される束22(束24)を斜めに
繋ぐため、この母屋受け梁56が従来のブレース128
の機能を果たす。このため、骨組10の面剛性を束2
2、24との関係からも向上させることができる。
【0044】さらに、本実施例では、母屋58と母屋受
け梁56とが段付ボルト62及びナット64によりヒン
ジ結合されて、平行状態を維持しながら相対変位可能と
されているため、第1フレームアッシー52を図3に示
される基準状態から図2に示される使用状態に相対変位
させることができるのみならず、図4に示される運搬状
態にまで相対変位させることができる。このため、第1
フレームアッシー52の現場への搬入時(もしくは現場
からの搬出時)の所要スペースが削減される。従って、
現場へ第1フレームアッシー52を搬入(もしくは搬
出)する際の運搬性能を向上させることができる。
【0045】また、第1フレームアッシー52は、その
段付ボルト62を回転中心として母屋58及び母屋受け
梁56が共に相対変位可能な構成であるため、現場での
第1フレームアッシー52の組付時に組付誤差が生じた
としても、適宜母屋58及び母屋受け梁56を若干量相
対変位させるだけで、この組付誤差を吸収することがで
きる。従って、第1フレームアッシー52、第2フレー
ムアッシー54の組付時の組付作業性を向上させること
ができる。
【0046】さらに、第1フレームアッシー52は、母
屋58と母屋受け梁56とのヒンジ結合点である段付ボ
ルト62の螺合位置を母屋58の中心線から長さQだけ
オフセットさせているので、相対変位した使用状態にお
いて母屋58の長手方向の一方の端部58Aを突出さ
せ、長手方向の他方の端部58Bを退避させることがで
きる。このため、突出した状態の一方の端部58Aを寄
棟屋根12の山となる部位に合わせ、退避した状態の他
方の端部58Bを寄棟屋根12の谷となる部位に合わせ
ることにより、互いに隣接する第1フレームアッシー5
2における母屋58同士の干渉を避けることができる。
従って、母屋58同士が干渉した場合にこれを解消する
ための作業が不要となるので、第1フレームアッシー5
2、第2フレームアッシー54の組付時の組付作業性を
向上させることができると共に寄棟屋根12の山となる
部位及び谷となる部位における合わせの見栄えを向上さ
せることができる。さらに、このオフセット量Qは、寄
棟屋根12の屋根勾配から容易に算定することができ
る。
【0047】なお、本実施例では、寄棟屋根12を対象
にして本発明に係る屋根の骨組構造を適用しているが、
これに限らず、しころ屋根、はかま腰屋根等に本発明を
適用してもよい。
【0048】また、本実施例では、母屋58と母屋受け
梁56とがヒンジ結合された第1フレームアッシー52
を例にして説明したが、第1フレームアッシー52の構
成はこれに限らず、互いに平行に配置された母屋58に
対して母屋受け梁56を所定角度傾斜した状態に配置し
て、この状態で固定し、互いに相対変位しない構成であ
ってもよい。
【0049】さらに、本実施例では、母屋58と母屋受
け梁56とを段付ボルト62を用いてヒンジ結合させて
いるが、これに限らず、母屋58及び母屋受け梁56が
共に相対変位することができるようなヒンジ構成であれ
ばすべて適用することができる。
【0050】また、本実施例におけるL形フランジ60
の他方の側部60Bの下面と母屋受け梁56の上面との
間に相対変位時の回転量が体感し易いように節度機構を
設けてもよい。
【0051】さらに、第1フレームアッシー52が容易
かつ画一的に使用状態となるようにゲージとしての機能
を有する着脱可能なストッパを母屋58と母屋受け梁5
6とが交差する部位に設けてもよい。この場合、例えば
母屋58に装着したストッパに母屋受け梁56が当接す
ることにより、一意的に図2に示される使用状態となる
ようにストッパの形状を設定しておけばよい。運搬状態
にする場合にはこのストッパを母屋58から離脱させれ
ばよい。
【0052】また、第2フレームアッシー54のボルト
74を段付ボルトにしてこの段付ボルトが貫通する孔を
母屋受け梁70の長手方向に沿って若干長孔とするか段
付ボルトの段部よりも若干径寸法の大きい孔にしておく
ことにより、第2フレームアッシー54自身によっても
組付誤差を若干吸収することができるようにしておいて
もよい。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の本発
明に係る屋根の骨組構造は、母屋受け梁が母屋の長手方
向に対して所定角度傾斜した状態に配置されるので、屋
根の骨組の生産性を向上させることができると共に骨組
の面剛性を向上させることができるという優れた効果を
有する。
【0054】また、請求項2記載の本発明に係る屋根の
骨組構造は、複数の母屋同士及び一対の母屋受け梁同士
が互いに平行状態を維持しながら相対変位可能とされて
いるため、フレーム体の組付時の組付誤差を吸収するこ
とができると共に運搬性を向上させることができるとい
う優れた効果を有する。
【0055】さらに、請求項3記載に係る屋根の骨組構
造は、複数のフレーム体が組付けられた状態では、複数
の母屋の長手方向の一方の端部が一の母屋受け梁から突
出状態で配置され、複数の母屋の長手方向の他方の端部
が他の母屋受け梁から非突出状態で配置されるので、隣
接する母屋同士が互いに干渉することがなく、山となる
部位もしくは谷となる部位の合わせの見栄えを向上させ
ることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る屋根の骨組構造が適用された寄棟
屋根の骨組の平面図である。
【図2】図1の骨組の構成要素である第1フレームアッ
シーの使用状態を示す平面図である。
【図3】図2の第1フレームアッシーの基準状態を示す
平面図である。
【図4】図2及び図3の第1フレームアッシーの運搬状
態を示す平面図である。
【図5】母屋と母屋受け梁とのヒンジ結合構成を示す図
3の5−5線断面図である。
【図6】図1の骨組の構成要素である第2フレームアッ
シーを示す図3に対応する平面図である。
【図7】図7(A)は取付フランジが傾斜面とされた束
を示す斜視図であり、図7(B)は取付フランジが山形
状とされた束を示す斜視図である。
【図8】母屋受け梁によって束が斜めに繋がれた状態を
示す平面図である。
【図9】図1の寄棟屋根の骨組において、個々の第1フ
レームアッシー及び第2フレームアッシーの配置を示す
配置図である。
【図10】図1の寄棟屋根を備えた小屋を示す概略斜視
図である。
【図11】従来例の寄棟屋根の骨組構造に係り、鉄骨梁
を順次組付て構成された寄棟屋根の骨組を示す図1に対
応する平面図である。
【図12】図12(A)は図11の寄棟屋根の骨組にお
ける隅木の長手直角断面の形状を示し、図12(B)は
図11の寄棟屋根の骨組における谷木の長手直角断面の
形状を示す断面図である。
【図13】他の従来例の寄棟屋根の骨組構造に係り、フ
レームアッシーで構成された寄棟屋根の骨組を示す図1
1に対応する平面図である。
【符号の説明】
10 骨組 12 寄棟屋根(屋根) 14 小屋 16 小屋組 22 束(小屋組) 24 束(小屋組) 52 第1フレームアッシー(フレーム体) 56 母屋受け梁 58 母屋 58A 一方の端部 58B 他方の端部 60 L型フランジ 62 段付ボルト

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小屋組に支持され、複数のフレーム体を
    組付けることによって骨組が構成される屋根の骨組構造
    であって、 前記フレーム体は、 互いに平行にかつ所定の間隔で配置された複数の母屋
    と、 互いに平行にかつ所定の間隔で配置されていると共に前
    記複数の母屋の長手方向に対して所定角度傾斜した状態
    で配置され、前記複数の母屋を受ける一対の母屋受け梁
    と、 を備えていることを特徴とする屋根の骨組構造。
  2. 【請求項2】 前記母屋と前記母屋受け梁とが結合さ
    れ、かつ前記複数の母屋同士及び前記一対の母屋受け梁
    同士がそれぞれ平行状態を維持して相対変位可能とされ
    たことを特徴とする請求項1記載の屋根の骨組構造。
  3. 【請求項3】 前記複数のフレーム体が組付けられた状
    態では、前記複数の母屋の長手方向の一方の端部が一の
    前記母屋受け梁から突出状態で配置され、前記複数の母
    屋の長手方向の他方の端部が他の前記母屋受け梁から非
    突出状態で配置されていることを特徴とする請求項1記
    載の屋根の骨組構造。
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