JP3122455B2 - 自動車ドア - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、基部、室内に面するカバー及び基部又はカ
バーに結合させた外側のドア薄板から成る自動車ドアに
関する。

従来技術及びその課題 現在、少なくとも主としてプラスチックから成る自動
車ドアを製造するため、且つまた、その際に、一般に最
も損傷を受けやすく且つ取り替えなければならないこと
が多いのはドアの薄板であるということが経験的に示さ
れているから、外側の容易に取り替えることができるド
ア薄板を提供するための努力が行なわれている。通常の
鋼板構造においては、ドア薄板を取り外すことができ
ず、ドアの薄板を修理することができないか又は労働コ
ストの点で修理が高くつきすぎる場合には、ドア全体を
取り替えなければならなかった。

基部およびそれにねじによって留め付けたドア薄板か
ら成り、基部は車室側にカバーを備えている、この種の
ドアが、本発明者らの技術の現状に従って、組立てられ
ている。一変更方法においては、基部をその周囲を含め
てカバーが取り囲んでおり、それによって、ドア薄板を
直接にカバーに取り付ける。

ドア薄板が基部又はカバーに対して強固に結合させて
あるときは、基部又はカバーとは異なる熱膨張によって
ドア薄板が変形を受けるおそれがある。その上、ねじに
よる結合は、ドア薄板中のねじ穴に対する補強を与えな
ければならないから、きわめて費用がかかる。熱可塑性
プラスチック部品の場合には、これは塗装すべき表面中
にくぼみ部分を与えることが多い。最後に、この結合
は、ほこりに対して密であることが望ましい。

ドア薄板を容易に取付け又は取り替えることができ、
ドア薄板と基部又は内部カバーとの結合が熱膨張を補償
し、その上、密封性を提供する、先に記した種類の自動
車ドアを製作するという課題が存在している。

このような課題は、ドア薄板の周囲の縁及び基部又は
カバーが相互から取りはずすことができる結合を有して
おり、相当する縁の少なくとも一対は、ドアの面に位置
しており且つ相互に開放しているみぞを有し、且つその
みぞ中には、結合し且つ密封する、強靭で弾性的な、熱
膨張差を補償するプロフイルストリップがかみ合ってい
る。

ドイツ特許公開第3608506号によって、基部のみぞ中
にゴム製のプロフイルストリップを配置することが公知
である。しかしながら、この応用は、クランプねじ留め
に対する位置固定摩擦保持を表わすにすぎず、本発明に
おけるように、基部と外側薄板との連結によって熱膨張
差を補償することはできない。

課題を解決するための手段 ドアの形態と構造に依存して、新規な結合を有する複
数の周囲の側を設けることが必要となる場合がある。し
かしながら、最も簡単な場合には、ドア薄板の二つの側
が、みぞを形成するかぎ形の輪郭を有しており、基部又
はカバーの突き出ている周囲の縁をその中にかみ合わせ
ることができる。この場合には、ドア薄板の第三又は場
合によっては第四の縁及び基部又はカバーを、新規な結
合に従って形成させる。このようにして、ドア薄板を、
必要に応じ弾性変形下に、基部又はカバーの縁に対して
押し付けることができ、且つドア薄板及び基部又はカバ
ーのかぎ状の縁中へのプロフイルストリップの挿入によ
って、組立てを完了することができる。すべての側に新
規結合を応用する場合には、ドア薄板を基部に対して垂
直に（一方向的に）取付けることができる。プロフイル
ストリップの幅は、冷却におけるドア薄板の収縮を受け
入れるような寸法のものとする。その厚さは、みぞ中で
実質的に遊びがないように選ぶ。ドア薄板の位置は、下
方の縁の同心のセンタリングによって及び上方の縁の形
態適合要素によって固定する。みぞ同士の間の狭い間隔
によってプロフイルストリップは主として剪断的な応力
を受ける。ドア薄板の膨張は長さの方向では妨げられて
いない。一方においてプロフイルストリップはこの課題
を満足するために十分に強靭でなければならないが、他
方において、密閉を達成し、音を低下させ且つドア薄板
及び基部又はカバーの輪郭に適合させるために十分に弾
性的でなければならない。プロフイルストリップのため
の材料としては特に、60〜80の範囲のシヨアＤ硬度（DI
N53505によって測定）を有するポリウレタン又はその他
の合成ゴムである。プロフイルストリップの引き入れの
ためには、末端がかぎ状になっている相当する長さをも
つ取っ手から成っている入手による道具を用いることが
できる。この操作は、プロフイルストリップをロールか
ら取り付け場所へと送り、次いでそれをロボットのつか
みによって結合すべき縁の対へと引き入れることによっ
て自動化することができる。

特定の一実施形態において、プロフイルストリップは
Ｚ形の断面を有しており、ドア薄板及び基部又はカバー
はそれに相応して相互に間隔を置いている。

このＺ状の形によって、ドア薄板は、その場所で基部
又はカバーから距離を保っていることにより、ガタガタ
いう騒音を低減することができる。

別の実施形態によれば、プロフイルストリップは、縁
の間で突き出ている、車体のドアわくに対して密閉する
シールリップを有している。

このようにして、車内の密閉をできる限り外側に移す
ことができる。

さらに他の特定の一実施形態においては、プロフイル
ストリップはドア薄板の縁の側に密封的に重なるシール
リップを包含する。これは基部に対しても意図すること
ができる。

このような手段によって増大した密封効果を達成する
ことができる。

実 施 例 図面は実施例中の新規自動車ドアを純粋に概念的に示
しており、以下にそれを一層詳細に説明する。

たとえば窓、窓開閉機構、ロック、ドア取っ手、蝶
番、その他のような、新規なドアの実施形態と直接に関
係しないものは、すべて図中で省略してある。

第１図において、自動車ドアは、車室に面するプラス
チックのカバー２及び外側のプラスチックのドア薄板３
を伴なう、プラスチック−金属構造を有する基部１から
成っている。カバー２は、圧力ピン４によって、ずらす
ことができるように基部１に固定させてある。カバー２
及び基部１は周囲の縁５、６を有し、そこで、上方の縁
５及び前面の、図中には示していない縁は、同様な形態
にある。これらの縁は、ドア薄板３の上方の縁８及び図
中に示してない前面の縁中に配置してあるみぞ７とかみ
合っている。下方の縁６並びに後方の、やはり図中に示
していない縁は、それぞれ、みぞ９を包含し、その中に
は、それぞれの弾性的なポリウレタンゴムから成るプロ
フイルストリップ10がかみ合っている。ドア薄板の下方
の縁11、ならびに図中には示してない後方の縁は、みぞ
９に面しているみぞ12を備えており、その中にプロフイ
ルストリップ10の第二の縦方向の縁がかみ合わせてあ
る。プロフイルストリップ10は、みぞ９、12中にほとん
ど遊びなしに収まっている。みぞ９、12の狭い間隔によ
って、プロフイルストリップ10は本質的にせん断的な応
力を受け、そのためにドア薄板３とカバー２の間の動き
が防止できる。プロフイルストリップ10の弾性と靭性及
びその寸法は、カバー２とドア薄板３の熱膨張の相違
を、結合をゆるめるか又は過度のひずみを与えることな
しに、補償できるようなものとする。その上に、湿気の
浸透を封じることができる。縁６と11の間でプロフイル
ストリップのシールリップ13が内側へと突き出ており、
この場所ではドアのしきい14が構成している車体への密
封を提供する。

第２図において、内部カバー22が基部21の回りに広が
っている。ドア薄板は23で示してある。この場合はカバ
ー22は、みぞ24を形成している縁25を有し、そのみぞ24
中では、Ｚ形のプロフイルストリップ26がかみ合ってい
る。その第二の縦のへりは、ドア薄板23の縁28のみぞ27
中に収まっている。プロフイルストリップ26のＺ形の形
態によって、ドア薄板は縁25から距離を保っており、そ
れによってドアがガタガタいう騒音を低下させることが
できる。

第３図において、プロフイルストリップ31はシールリ
ップ32を備えており、それがドア薄板35の縁34の先端脚
部33に密封的に重なっている。

第４図において、プロフイルストリップ41は穴42を有
している。その中に先に例として記したような、引き入
れ装置のかぎを引っ掛けることができる。

本発明の主な特徴および態様を記すと次のとおりであ
る。

1.ドア薄板（３、23、35）の周囲の縁（8;11、28、34）
及び基部（１、21）又はカバー（２、22）は相互にはず
すことができる結合を有し、少なくとも一つの相応する
縁の対（6;11、25;28）は、ドアの面に位置し且つ相互
に対して開いているみぞ（9;12、24;27）を有し、且つ
これらのみぞ（9;12、24;27）中で、結合し且つ密封す
る、強靭で弾性的な、熱膨張の差を補償するプロフイル
ストリップ（10、26、31、41）がかみ合っていることを
特徴とする、基部（１、21）、室内に面するカバー
（２、22）及び基部（１、21）又はカバー（２、22）に
結合しているドア薄板（３、23、35）から成る自動車ド
ア。

2.プロフイルストリップ（26）はＺ形の断面を有し且つ
ドア薄板（23）と基部（21）又はカバー（22）は、それ
に相応する間隔を相互に対して有していることを特徴と
する、上記第１項記載の自動車ドア。

3.プロフイルストリップ（10）は、縁（6;11）の間で突
き出ている、車体のドアわく（14）に対して密閉するシ
ールリップ（13）を有していることを特徴とする、上記
第１又は第２項記載の自動車ドア。

4.プロフイルストリップ（31）は、ドア薄板（35）の縁
（34）の脚（33）に密封的に重なるシールリップ（32）
を有していることを特徴とする、上記第１、２又は３項
記載の自動車ドア。

【図面の簡単な説明】

第１図はドアとドアわくの断面の概念図である。 第２図は変化させた結合の断面である。 第３図は別の変化させた結合の断面である。 第４図はプロフイルストリップの平面図である。 １、21……基部 ２、22……カバー ３、23、35……ドア薄板 ６、11、25、28……縁 ９、12、24、27……みぞ 10、26、31、41……プロフイルストリップ 13……シールリップ

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ドア薄板の周囲の縁及び基部又はカバーは
   相互にはずすことができる結合を有し、少なくとも一つ
   の相応する縁の対は、ドアの面に位置し且つ相互に対し
   て開いてみるみぞを有し、且つこれらのみぞ中で、結合
   し且つ密封する、強靭で弾性的な、熱膨張の差を補償す
   るプロフイルストリップがかみ合っていることを特徴と
   する、基部、室内に面するカバー及び基部又はカバーに
   結合しているドア薄板からなる自動車ドア。