JP3120596U - 米袋 - Google Patents

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恭三 山澄
順一 神門
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株式会社旭紙工社
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Abstract

【課題】鋏を用いずに所望の形状に正確に米袋を裂いて開封することができ、機能的であるとともに使用感が良い米袋を提供する。
【解決手段】合成樹脂製の表てシート体1と裏シート体の上辺部3・左辺部4・右辺部5を融着して形成された米袋に於て、上辺部3が、帯状合成樹脂製不織布が表てシート体1と裏シート体にサンドイッチ状に配設されるとともに、通気部8と融着部9が左右交互に配設された部分的融着帯部10を有する。部分的融着帯部10の下端縁11に沿って引裂き可能になるように、左辺部4又は右辺部5に於ける部分的融着帯部10の下側近傍に、引裂き開始用切れ目6を形成する。切れ目6から左右方向に所定距離寸法Lをもって、引裂き抵抗を増加させる上下方向のストッパー融着部7が設けられている。
【選択図】 図2

Description

本考案は、米袋に関する。
従来、米袋を開封するには、鋏を用いていた(例えば、特許文献1参照)。
しかし、別途鋏を用意し用いるのは手間がかかるという欠点があった。また、所望の形状に正確に米袋を裂くのは難しいという欠点があった。
特開2003−221044号公報
解決しようとする課題は、開封する際に鋏を必要とする点である。また、所望の形状に正確に米袋を裂くことが難しい点である。
そこで、本考案に係る米袋は、合成樹脂製の表てシート体と裏シート体の上辺部・左辺部・右辺部を融着して形成された米袋に於て、上辺部が、帯状合成樹脂製不織布が表てシート体と裏シート体にサンドイッチ状に配設されるとともに、通気部と融着部が左右交互に配設された部分的融着帯部を有し、該部分的融着帯部の下端縁に沿って引裂き可能になるように、上記左辺部又は右辺部に於ける上記部分的融着帯部の下側近傍に、引裂き開始用切れ目又は切欠きを形成するとともに、該切れ目又は切欠きから左右方向に所定距離寸法Lをもって、引裂き抵抗を増加させる上下方向のストッパー融着部を設けたものである。
また、上記所定距離寸法Lを、全体の幅寸法Wの20%以上40%以下に設定したものである。
また、上記表てシート体と裏シート体は、合成樹脂フィルム素材の延伸方向が左右方向になるように配設されているものである。
また、上記部分的融着帯部の下側近傍に、部分的融着帯部の下端縁に沿って、肉厚を減少させた裂け用誘導線を形成したものである。
また、上記ストッパー融着部は、上下方向帯状部とその下端部の膨出部とから成り、該膨出部の幅寸法w1 を、10mm以上20mm以下に設定したものである。
また、上記帯状合成樹脂製不織布が側面視V字状であって、該不織布の上端縁部の一方を表てシート体に融着するとともに、該不織布の上端縁部の他方を裏シート体に融着して、通気性を確保するとともに米粒が抜出るのを防止するように構成したものである。
また、上記帯状合成樹脂製不織布の上端縁部を表てシート体又は裏シート体の一方に融着するとともに、該不織布の下端縁部を表てシート体又は裏シート体の他方に融着して、通気性を確保するとともに米粒が抜出るのを防止するように構成したものである。
また、上記通気部の幅寸法w2 を、6mm以上12mm以下に設定したものである。
また、上記部分的融着帯部に、指を引掛けて持運び可能とする指掛け孔部を形成するための横倒C字状の切れ目線を形成し、かつ、該切れ目線に沿って補強用融着部を形成したものである。
本考案の米袋によれば、鋏を用いずに開封することができ、至便である。また、所望の形状に正確に米袋を裂くことができ、機能的であるとともに使用感が良い。また、米粒Kがこぼれることを防止しつつ、エアー抜きをすることができる。また、従来の米投入機を使用することができる。
図1は、本考案の第1の実施の形態の使用状態(開封後の状態)を示す。すなわち、この米袋は、内部に米粒Kを収納して使用される。合成樹脂製の表てシート体1と裏シート体2(図4参照)の上辺部3・左辺部4・右辺部5を融着して形成された米袋に於て、容易かつ正確に部分的に開封して注ぎ口Sを形成することができるように、切れ目6(図2参照)及びストッパー融着部7等が形成されたものである。切れ目6から開封(引裂き)を開始し、ストッパー融着部7によって、引裂きがストップする。
図2に示すように、上辺部3が、通気部8と融着部9が左右交互に配設された部分的融着帯部10を有する。(本考案の各図面に於て、点々で表す部分は、融着部を示す。)部分的融着帯部10の下端縁11に沿って引裂き可能になるように、左辺部4又は右辺部5に於ける部分的融着帯部10の下側近傍に、引裂き開始用切れ目6を形成するとともに、切れ目6から左右方向に所定距離寸法Lをもって、引裂き抵抗(すなわち引裂きに最低限必要な力)を増加させた上下方向のストッパー融着部7が設けられている。
所定距離寸法Lが、全体の幅寸法Wの20%以上40%以下に設定されている。所定距離寸法Lが、全体の幅寸法Wの20%未満の場合、開封後の注ぎ口Sが過小となり、米粒Kを注ぎにくい。また、所定距離寸法Lが、全体の幅寸法Wの40%を越える場合、開封後の注ぎ口Sが過大となり、急激に大量の米粒Kが流出して、周囲に飛散する虞れがある。
ストッパー融着部7は、上下方向帯状部12とその下端部13の膨出部14とから成る。膨出部14の幅寸法w1 が、10mm以上20mm以下に設定されている。膨出部14の幅寸法w1 が、10mm未満の場合、米粒Kを注ぐ際に、注ぎ口Sに加わる力によって、米袋が破れる虞れがある。また、膨出部14の幅寸法w1 が、20mmを越える場合、不必要に通気性が悪くなる虞れがある。
図3に示すように、表てシート体1は、例えば、ナイロン製の外層15と、ポリエチレン製又はポリプロピレン製の内層16を接着剤17にて貼着したものから成る。そして、表てシート体1は、外層15による強さと、内層16による粘り(不意の引き裂けを防止する)の両方の性質を有している。裏シート体2も、例えば、表てシート体1と同様の構成である。表てシート体1と裏シート体2は、合成樹脂フィルム素材の延伸方向(高分子の分子の配列方向)が左右方向になるように配設されている。
図4に示すように、部分的融着帯部10に於て、補強兼脱気用の帯状合成樹脂製不織布18が表てシート体1と裏シート体2にサンドイッチ状に配設されている。具体的には、帯状合成樹脂製不織布18が側面視V字状であって、不織布18の上端縁部19,20の一方が表てシート体1に融着され、かつ、不織布18の上端縁部19,20の他方が裏シート体2に融着されて、通気性を確保するとともに米粒Kが抜出るのを防止するように構成されている。
図1・図2に戻って、部分的融着帯部10に、指Fを引掛けて持運び可能とする指掛け孔部21を形成するための横倒C字状の切れ目線22が形成されている。切れ目線22に沿って補強用融着部23が形成されている。
図5は、第2の実施の形態を示す。左辺部4又は右辺部5に於ける部分的融着帯部10の下側近傍に、V型の引裂き開始用切欠き24(Vノッチ)が形成されている。その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
図6・図7は、第3の実施の形態を示す。図7は、図6のX−X断面を示す。部分的融着帯部10の下側近傍に、部分的融着帯部10の下端縁に沿って、(表てシート体1と裏シート体2を合わせた)肉厚tを減少させた裂け用誘導線25が形成されている。裂け用誘導線25は、例えば、図13に示すような非切断刃E,Eにて押圧することにより形成される。その他の構成は、第1の実施の形態又は第2の実施の形態と同様である。
図8は、第4の実施の形態を示す。帯状合成樹脂製不織布18の上端縁部26が表てシート体1又は裏シート体2の一方に融着され、かつ、不織布18の下端縁部27が表てシート体1又は裏シート体2の他方に融着されて、通気性を確保するとともに米粒Kが抜出るのを防止するように構成されている。その他の構成は、第1の実施の形態、第2の実施の形態、又は、第3の実施の形態と同様である。
図9・図10は、第5の実施の形態を示す。図10は、図9のZ−Z断面を示す。通気部8の幅寸法w2 が、6mm以上12mm以下に設定されている。幅寸法w2 が、6mm未満の場合、通気性が悪くなる虞れがある。幅寸法w2 が、12mmを越える場合、開封前に米粒Kがこぼれる虞れがある。その他の構成は、第1の実施の形態、第2の実施の形態、又は、第3の実施の形態と同様である。
図11・図12は、第6の実施の形態を示す。ストッパー融着部7が、注ぎ口部28を切離し可能とするための上下方向のミシン目29を有する。開封するには、切れ目6から開封を開始し、図11に2点鎖線で示すように表てシート体1と裏シート体2を裂き、その後、ストッパー融着部7のミシン目29に沿って、注ぎ口部28を切離す。図12は、注ぎ口部28を切離して除去した状態を示す。
なお、各融着は、例えば、熱盤(図示省略)による熱融着により行なう。また、下辺部30は、内部に米粒Kを収納した後に、融着する。
本考案は、設計変更可能であって、例えば、引裂き開始用切欠き24(ノッチ)の形状は、半円形であっても良い。
以上のように、本考案は、合成樹脂製の表てシート体1と裏シート体2の上辺部3・左辺部4・右辺部5を融着して形成された米袋に於て、上辺部3が、帯状合成樹脂製不織布18が表てシート体1と裏シート体2にサンドイッチ状に配設されるとともに、通気部8と融着部9が左右交互に配設された部分的融着帯部10を有し、部分的融着帯部10の下端縁11に沿って引裂き可能になるように、左辺部4又は右辺部5に於ける部分的融着帯部10の下側近傍に、引裂き開始用切れ目6又は切欠き24を形成するとともに、切れ目6又は切欠き24から左右方向に所定距離寸法Lをもって、引裂き抵抗を増加させる上下方向のストッパー融着部7を設けたので、鋏を用いずに開封することができ、至便である。また、所望の形状に正確に米袋を裂くことができ、機能的であるとともに使用感が良い。また、米粒Kがこぼれることを防止しつつ、エアー抜きをすることができる。また、従来の米投入機を使用することができる。
また、所定距離寸法Lを、全体の幅寸法Wの20%以上40%以下に設定したので、注ぎ口Sの幅寸法が過大とならず、適切な幅寸法に開口することができる。そして、米粒Kを容易に注ぐことができる。
また、フィルム素材はその製造工程(延伸工程)に於て、高分子がいわば繊維のように、延伸方向(長手方向)に並ぶため、その方向が裂け易くなることを巧妙に活用している。すなわち、表てシート体1と裏シート体2は、合成樹脂フィルム素材の延伸方向が左右方向になるように配設されているので、表てシート体1と裏シート体2を容易に左右方向に裂くことができる。
また、部分的融着帯部10の下側近傍に、部分的融着帯部10の下端縁11に沿って、肉厚tを減少させた裂け用誘導線25を形成したので、表てシート体1と裏シート体2を容易に部分的融着帯部10の下端縁11に沿って裂くことができる。
また、ストッパー融着部7は、上下方向帯状部12とその下端部13の膨出部14とから成り、該膨出部14の幅寸法w1 を、10mm以上20mm以下に設定したので、米粒Kを注ぐ際に破れることを防止することができる。
また、帯状合成樹脂製不織布18が側面視V字状であって、不織布18の上端縁部19,20の一方を表てシート体1に融着するとともに、不織布18の上端縁部19,20の他方を裏シート体2に融着して、通気性を確保するとともに米粒Kが抜出るのを防止するように構成したので、米粒Kが抜出るのを防止しつつ、かつ、外部から水分や微小な塵等が入るのを防止しつつ、エアー抜きすることができる。すなわち、開封前の米粒Kをより良い状態で保存することができる。
また、帯状合成樹脂製不織布18の上端縁部26を表てシート体1又は裏シート体2の一方に融着するとともに、不織布18の下端縁部27を表てシート体1又は裏シート体2の他方に融着して、通気性を確保するとともに米粒Kが抜出るのを防止するように構成したので、米粒Kが抜出るのを防止しつつ、かつ、外部から水分や微小な塵等が入るのを防止しつつ、エアー抜きすることができる。すなわち、開封前の米粒Kをより良い状態で保存することができる。
また、通気部8の幅寸法w2 を、6mm以上12mm以下に設定したので、通気性を確保するとともに米粒Kが抜出るのを防止することができる。そして、開封前の米粒Kをより良い状態で保存することができる。
また、部分的融着帯部10に、指Fを引掛けて持運び可能とする指掛け孔部21を形成するための横倒C字状の切れ目線22を形成し、かつ、切れ目線22に沿って補強用融着部23を形成したので、容易に持運ぶことができる。また、持運びの際、指掛け孔部21が破損するのを防止することができる。また、完全な孔部を形成する場合のように製造時に孔を形成するための不要部分(打抜きカス)が周囲に散乱するということがなく、かつ、米粒Kを挿入した際に打ち抜きカスが混入することも防止でき、容易に製造、型換え、清掃等をすることができる。
本考案の第1の実施の形態の使用状態を示す正面図である。 正面図である。 表てシート体を示す拡大断面側面図である。 要部拡大断面側面図である。 第2の実施の形態を示す要部拡大正面図である。 第3の実施の形態を示す要部拡大正面図である。 図6のX−X断面拡大図である。 第4の実施の形態を示す要部拡大断面側面図である。 第5の実施の形態を示す要部拡大正面図である。 図9のZ−Z断面拡大図である。 第6の実施の形態を示す要部拡大正面図である。 開封後の状態を示す要部拡大正面図である。 裂け用誘導線の形成方法の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 表てシート体
2 裏シート体
3 上辺部
4 左辺部
5 右辺部
6 (引裂き開始用)切れ目
7 ストッパー融着部
8 通気部
9 融着部
10 部分的融着帯部
11 下端縁
12 上下方向帯状部
13 下端部
14 膨出部
18 不織布
19 上端縁部
20 上端縁部
21 指掛け孔部
22 切れ目線
23 補強用融着部
24 (引裂き開始用)切欠き
25 裂け用誘導線
26 上端縁部
27 下端縁部
F 指
K 米粒
L 所定距離寸法
t 肉厚
W 幅寸法
1 幅寸法
2 幅寸法

Claims (9)

  1. 合成樹脂製の表てシート体(1)と裏シート体(2)の上辺部(3)・左辺部(4)・右辺部(5)を融着して形成された米袋に於て、
    上辺部(3)が、帯状合成樹脂製不織布(18)が表てシート体(1)と裏シート体(2)にサンドイッチ状に配設されるとともに、通気部(8)と融着部(9)が左右交互に配設された部分的融着帯部(10)を有し、
    該部分的融着帯部(10)の下端縁(11)に沿って引裂き可能になるように、上記左辺部(4)又は右辺部(5)に於ける上記部分的融着帯部(10)の下側近傍に、引裂き開始用切れ目(6)又は切欠き(24)を形成するとともに、該切れ目(6)又は切欠き(24)から左右方向に所定距離寸法(L)をもって、引裂き抵抗を増加させる上下方向のストッパー融着部(7)を設けたことを特徴とする米袋。
  2. 上記所定距離寸法(L)を、全体の幅寸法(W)の20%以上40%以下に設定した請求項1記載の米袋。
  3. 上記表てシート体(1)と裏シート体(2)は、合成樹脂フィルム素材の延伸方向が左右方向になるように配設されている請求項1又は2記載の米袋。
  4. 上記部分的融着帯部(10)の下側近傍に、部分的融着帯部(10)の下端縁(11)に沿って、肉厚(t)を減少させた裂け用誘導線(25)を形成した請求項1,2又は3記載の米袋。
  5. 上記ストッパー融着部(7)は、上下方向帯状部(12)とその下端部(13)の膨出部(14)とから成り、該膨出部(14)の幅寸法(w1 )を、10mm以上20mm以下に設定した請求項1,2,3又は4記載の米袋。
  6. 上記帯状合成樹脂製不織布(18)が側面視V字状であって、該不織布(18)の上端縁部(19)(20)の一方を表てシート体(1)に融着するとともに、該不織布(18)の上端縁部(19)(20)の他方を裏シート体(2)に融着して、通気性を確保するとともに米粒(K)が抜出るのを防止するように構成した請求項1,2,3,4又は5記載の米袋。
  7. 上記帯状合成樹脂製不織布(18)の上端縁部(26)を表てシート体(1)又は裏シート体(2)の一方に融着するとともに、該不織布(18)の下端縁部(27)を表てシート体(1)又は裏シート体(2)の他方に融着して、通気性を確保するとともに米粒(K)が抜出るのを防止するように構成した請求項1,2,3,4又は5記載の米袋。
  8. 上記通気部(8)の幅寸法(w2 )を、6mm≦w2 ≦12mmに設定した請求項1,2,3,4又は5記載の米袋。
  9. 上記部分的融着帯部(10)に、指(F)を引掛けて持運び可能とする指掛け孔部(21)を形成するための横倒C字状の切れ目線(22)を形成し、かつ、該切れ目線(22)に沿って補強用融着部(23)を形成した請求項1,2,3,4,5,6,7又は8記載の米袋。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009040441A (ja) * 2007-08-07 2009-02-26 Toppan Printing Co Ltd 手提げ付き包装袋
JP2014031218A (ja) * 2012-03-09 2014-02-20 Takushoku Shoji:Kk 封止開口を直線状の引き裂きによりその一部を開封できるポリエチレン製の包装袋及びその製造方法
JP2019112147A (ja) * 2017-07-28 2019-07-11 大王製紙株式会社 包装袋
CN110329657A (zh) * 2017-03-02 2019-10-15 京洛株式会社

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