JP3119233B2 - 液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents

液晶表示装置及びその製造方法

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JP3119233B2
JP3119233B2 JP10915898A JP10915898A JP3119233B2 JP 3119233 B2 JP3119233 B2 JP 3119233B2 JP 10915898 A JP10915898 A JP 10915898A JP 10915898 A JP10915898 A JP 10915898A JP 3119233 B2 JP3119233 B2 JP 3119233B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置及び
その製造方法に関し、特に、相互に対向する一対の基板
の少なくとも一方に画素電極及びスイッチング素子を備
えた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図12は、従来の液晶表示装置の構造を
示す断面図である。基板11上には、金属膜、絶縁膜或
いは半導体膜に、フォトリソグラフィー(PR)工程及
びエッチング工程を施すことによって形成された、ゲー
ト電極21と、ゲート絶縁膜23と、半導体層24と、
ドレイン電極22からなる薄膜トランジスタ(TFT)
30と、画素電極25とが配設されている。基板11上
には更に、TFT素子30を駆動するためのゲート配線
とドレイン配線とが形成されている。
【0003】また、必要に応じて、画素電極25との間
で蓄積容量72を形成するための蓄積容量配線26が形
成される。基板11上の画素電極25、TFT30、蓄
積容量配線26等の素子間は、シリコン窒化膜、シリコ
ン酸化膜等の絶縁膜40によって絶縁されている。この
ようにして形成された基板11と、透明電極20が形成
された透明基板12との間に液晶10が封入されてい
る。この液晶表示装置では、画素電極25と透明電極2
0との間に所要の電圧を印加することにより、表示を行
っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のような構造の液
晶表示装置では、ドレイン電極22とドレイン電極22
に対向する透明電極20との間に寄生容量70が発生
し、ドレイン電極22と画素電極25との間に寄生容量
71が発生する。また、ゲート配線と対向電極20との
間、ゲート配線と画素電極25との間、ゲート配線とド
レイン配線との間にも寄生容量が夫々発生する。このよ
うに、配線と電極との間に寄生容量が発生すると、液晶
10への電圧印加後に、寄生容量の影響によって画素電
極の電圧が変動する。更に、前記寄生容量により、配線
を伝わる信号電圧が遅延して、液晶への書込み率が低下
する等の課題がある。また、ゲート電極電圧の遅延が生
じると、ゲート電極オフ後も書き込みが行われることに
なり、フィードスルー電圧差が生じるといった課題があ
る。従って、良好な表示を行うためには、各寄生容量値
を小さくする必要がある。
【0005】ところで、液晶に長時間直流電圧を印加す
ると、材料物性が変化し抵抗率が減少する等の劣化現象
が現れる。このため、液晶表示装置では一般に、液晶パ
ネルの寿命の観点から駆動電圧の極性を反転して交流駆
動している。
【0006】フィードスルー現象は、ゲートパルスがオ
ンのときに上記各寄生容量に充電された各電荷が、ゲー
トパルスがオフになった瞬間に各容量に再配分されるこ
とに起因して生じる。フィードスルー電圧ΔVpは、正
書込みと負書込みのいずれにおいても電位が0Vの方向
へ減衰するので、正負の表示信号電位がΔVpだけ異な
ることになり、このままでは正負の書込み電位が異なっ
て、双方の間に直流のオフセット成分が発生する。オフ
セット成分は焼付き等の画質劣化の原因になり、また、
正負の画素電位のアンバランスはフリッカー発生の原因
ともなる。従って、対向電極である透明電極20の電位
をオフセット電位分だけ補正することによって正負のバ
ランスをとり、画質劣化を防止する必要がある。
【0007】これを実現するため、図12に示した液晶
表示装置では、画素容量(液晶容量)と並列になるよう
に蓄積容量72を付加し、フィードスルー電圧差を抑制
している。蓄積容量72を大きくすることによって、フ
ィードスルー電圧ΔVpの低減を図ることができる。こ
こで、蓄積容量72を大きくすれば、フィードスルー電
圧ΔVpの低減効果を大きくすることはできるが、これ
に伴って蓄積容量配線26の面積も大きくなる。
【0008】蓄積容量配線26の面積が大きくなると、
以下の不都合が生じる。すなわち、図12の液晶表示装
置が反射型液晶表示装置であれば、蓄積容量配線26
が、画素電極25によって表示側から隠れる位置になる
ため、開口率に対する問題は無い。しかし、透過型液晶
表示装置である場合には、透明基板12側から進入する
光が、この状況下では透明化されている画素電極25を
透過して基板11側に向かうとき、画素電極25とオー
バーラップし且つ面積が大きな蓄積容量配線26の部分
を通ることになる。通常、蓄積容量配線26は、ゲート
電極21と同一の金属層から形成されて光を遮ることに
なるため、液晶表示における画素の開口率が低下すると
いう問題が生じる。
【0009】本発明は、上記に鑑み、寄生容量値を低減
し、書込み後の画素電圧の変動、画素へ書込む信号電圧
の遅延を減少でき、従来に比して良好な表示を行うこと
ができる液晶表示装置及びその製造方法を提供すること
を目的とする。本発明は更に、画素の開口率を向上でき
る液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の液晶表示装置は、相互に対向する一対の基
板を有し、該一対の基板相互間に液晶が封入され、前記
一対の基板の少なくとも一方に、液晶に電圧を印加する
ための画素電極と、該印加電圧を制御するためのスイッ
チング素子とを備えた液晶表示装置において、前記スイ
ッチング素子を駆動するための配線上に配設され第1及
び第2の絶縁膜から成る複合絶縁層を有し、前記第2の
絶縁膜が、前記配線上に選択的に形成された前記第1の
絶縁膜よりも誘電率が低い物質から成り、前記第1の絶
縁膜が前記第2の絶縁膜上に形成されることを特徴とす
る。
【0011】本発明の液晶表示装置では、スイッチング
素子を駆動するための配線上に第2の絶縁膜を形成する
ことにより寄生容量値を低減できるので、書込み後の画
素電圧の変動、画素へ書込む信号電圧の遅延を従来に比
して減少できる。
【0012】また、本発明の液晶表示装置は、相互に対
向する一対の基板を有し、該一対の基板相互間に液晶が
封入され、前記一対の基板の少なくとも一方に、液晶に
電圧を印加するための画素電極と、該印加電圧を制御す
るためのスイッチング素子とを備えた液晶表示装置にお
いて、前記スイッチング素子を駆動するための配線上に
選択的に、比誘電率が4以下の低誘電率物質を含む絶縁
層が配設されることを特徴とする。
【0013】本発明の液晶表示装置では、スイッチング
素子を駆動するための配線上に低誘電率物質層を形成す
ることにより寄生容量値を低減できるので、書込み後の
画素電圧の変動、画素へ書込む信号電圧の遅延を従来に
比して減少させることができる。本発明における低誘電
率物質は、例えばシリコン窒化膜やシリコン酸化膜より
も誘電率が低い物質を意味しており、有機物質でも無機
物質でもよく、例えばポリエステル系樹脂やアクリル系
樹脂等が挙げられる。
【0014】ここで、前記低誘電率物質を含む絶縁層
が、低誘電率物質と該低誘電率物質を保持する高分子樹
脂とを含む混合層として形成されていることが好まし
い。これにより、低誘電率物質層の形成が確実になる。
【0015】本発明の製造方法は、前記液晶表示装置を
製造する製造方法であって、前記スイッチング素子が形
成された基板を電解溶液中に浸漬させ、前記スイッチン
グ素子を駆動するための配線を直流電源の陽極側に接続
し、電解溶液中に浸漬させた導電性電極を直流電源の陰
極側に接続し、前記スイッチング素子を駆動するための
配線上に選択的に、前記第2の絶縁膜、又は前記低誘電
率物質を含む絶縁層を形成することを特徴とする。
【0016】本発明の製造方法によると、特定の電極で
ある、スイッチング素子を駆動するための配線上にのみ
第2の絶縁膜、又は低誘電率物質を含む絶縁層を形成す
ることができるので、従来所望パターンの膜形成で必要
とされていたPR工程及びエッチング工程が不要にな
る。
【0017】本発明の液晶表示装置は、相互に対向する
一対の基板を有し、該一対の基板相互間に液晶が封入さ
れ、前記一対の基板の少なくとも一方に、液晶に電圧を
印加するための画素電極を備えた液晶表示装置におい
て、蓄積容量を形成するための蓄積容量配線を備え、前
記蓄積容量配線上に配設され第1及び第2の絶縁膜から
成る複合絶縁層を有し、前記第2の絶縁膜が、前記蓄積
容量配線上に選択的に形成された前記第1の絶縁膜より
も誘電率が高い物質から成り、前記第1の絶縁膜が前記
第2の絶縁膜上に形成されることを特徴とする。
【0018】また、本発明の液晶表示装置は、相互に対
向する一対の基板を有し、該一対の基板相互間に液晶が
封入され、前記一対の基板の少なくとも一方に、液晶に
電圧を印加するための画素電極を備えた液晶表示装置に
おいて、蓄積容量を形成するための蓄積容量配線を備
え、前記蓄積容量配線上に選択的に、比誘電率が7以上
の高誘電率物質を含む絶縁層が配設されることを特徴と
する。
【0019】本発明の液晶表示装置によると、蓄積容量
の電極面積が1/2、或いは1/3となった場合でも、
蓄積容量間の誘電率を従来の2倍或いは3倍とすること
ができるので、従来と同様の容量値をもつ蓄積容量を形
成することができる。言い換えると、小面積で大容量の
蓄積容量を形成することが可能になるので、画素電極と
オーバーラップしている蓄積容量配線の面積を小さくす
ることができ、画素の開口率の低下を防ぎ、開口率を向
上できる。このような本発明を液晶表示装置に適用する
ことで、従来よりも良好な表示を行うことができる。
【0020】本発明における高誘電率物質は、例えばシ
リコン窒化膜やシリコン酸化膜よりも誘電率が高い物質
を意味しており、有機物質でも無機物質でもよく、例え
ばアルミナやチタン酸バリウム等が挙げられる。
【0021】好ましくは、前記高誘電率物質を含む絶縁
層が、高誘電率物質と該高誘電率物質を保持する高分子
樹脂とを含む混合層として形成されている。これによ
り、高誘電率物質層の形成が確実になる。
【0022】本発明の製造方法は、前記液晶表示装置を
製造する製造方法であって、前記蓄積容量配線が形成さ
れた基板を電解溶液中に浸漬させ、前記蓄積容量配線を
直流電源の陽極側に接続し、電解溶液中に浸漬させた導
電性電極を直流電源の陰極側に接続し、前記蓄積容量配
線上に選択的に、前記第2の絶縁膜、又は前記高誘電率
物質を含む絶縁層を形成することを特徴とする。
【0023】本発明の製造方法によると、特定の電極で
ある蓄積容量配線上にのみ第2の絶縁膜、又は前記高誘
電率物質を含む絶縁層を形成することができるので、従
来所望パターンの膜形成で必要とされていたPR工程及
びエッチング工程が不要になる。
【0024】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明を更に詳細
に説明する。図1は、本発明の一実施形態例に係る液晶
表示装置を示す断面図である。この液晶表示装置は、透
過型及び反射型液晶表示装置の双方に適用可能なもので
あり、以下のように製作される。まず、基板11上に、
金属等の導電性膜にフォトリソグラフィー(PR)工程
及びエッチング工程を施すことによってゲート電極21
を形成する。次いで、絶縁層と半導体層との積層膜に、
PR工程及びエッチング工程を施して、ゲート絶縁膜2
3と半導体層24とを形成する。更に、導電性膜に、P
R工程及びエッチング工程を施すことによってドレイン
配線22を形成し、スイッチング素子である薄膜トラン
ジスタ(TFT)30を形成する。
【0025】基板11上には、導電性膜及び絶縁膜にP
R工程及びエッチング工程を施すことによって、画素電
極25自身の絶縁、画素電極25とTFT30との間、
或いは画素電極25と各配線との間の絶縁を図るための
絶縁層40が形成される。基板11と対向する透明基板
12上には、透明電極20が形成されており、基板11
と透明基板12との間に液晶10が封入されている。そ
して、透明電極20と画素電極25との間に電圧を印加
することにより表示を行う。
【0026】ドレイン配線22の表面には、従来の液晶
表示装置において絶縁膜として用いられていたシリコン
窒化膜やシリコン酸化膜よりも誘電率が低い、低誘電率
物質層41が形成されている。ここで、ドレイン配線2
2と、これに対向する透明基板12上の透明電極20と
の間には寄生容量70が、ドレイン配線22と画素電極
25との間には寄生容量71が夫々形成されている。寄
生容量値は、低誘電率物質層41の誘電率が低いほど、
また、低誘電率物質層41の厚みが厚いほど小さい値と
なる。なお、本発明の低誘電率物質層41は、絶縁層4
0を兼ねていてもよい。すなわち、絶縁層40が低誘電
率物質層41と同一物質で形成されていてもよい。
【0027】また、図1のスイッチング素子に代えて、
図2に示すような構造の順スタガ型TFT31、或い
は、図3に示すような画素電極23、信号配線33及び
絶縁膜34からなるMIM(Metal Insulator Metal)
素子32を用いることもできる。画素電極25は、その
表面に凹凸形状を有する構造の電極であってもよい。な
お、画素電極25は、ドレイン配線22、ゲート配線2
1とオーバーラップしない構造でもよく、透明基板12
は、カラー表示を行うために着色素子が形成されたもの
でもよい。
【0028】更に、透明基板12上の透明電極20は、
単に平坦状に形成したベタ膜でも、パターニングを施し
たものでもよい。また、低誘電率物質層41は、有機物
質でも無機物質でもよく、複数の物質の混合物であって
もよい。本発明の低誘電率物質層の誘電率は、従来画素
電極、配線間を絶縁するために用いられているシリコン
窒化膜や、シリコン酸化膜の誘電率よりも小さい値であ
り、比誘電率4以下であることが望ましい。このような
材料として、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂等が
ある。
【0029】図4は本発明の第2実施形態例を示した液
晶表示装置の断面図である。本実施形態例は、画素容量
と並列になるように蓄積容量を付加した例である。基板
11上には、第1実施形態例と同様、ゲート電極21、
ゲート絶縁膜23、半導体層24及びドレイン配線22
から構成されたTFT30と、画素電極25と、絶縁層
40と、低誘電率物質層41とが形成されている。更
に、基板11上には、ゲート電極21と同一の導電性
を、同一のPR工程及びエッチング工程によって形成し
た蓄積容量配線26が配設されている。これにより、画
素電極25と蓄積容量配線26との間に蓄積容量72が
形成される。
【0030】蓄積容量配線26上には、従来の液晶表示
装置において絶縁膜として用いられていたシリコン窒化
膜や、シリコン酸化膜よりも誘電率が高い、高誘電率物
質層42が形成されている。このため、蓄積容量72の
電極面積が2分の1、3分の1となった場合でも、蓄積
容量間の誘電率を従来の2倍、3倍とすることにより、
従来と同様の容量値をもつ蓄積容量を形成することがで
きる。そのため、画素電極とオーバーラップしている蓄
積容量配線26の面積を小さくすることができる。よっ
て、本液晶表示装置が透過型の場合等に、画素の開口率
の低下を防ぐことができる。このことは、画素面積を大
きくすることが困難な、画素数の多い液晶表示装置にお
いて特に有効である。高誘電率物質層42は、従来画素
電極と蓄積容量配線との間を絶縁するために形成されて
いるシリコン窒化膜や、シリコン酸化膜の誘電率よりも
大きな値であり、比誘電率7以上の物質であることが望
ましい。このような材料として、アルミナ、チタン酸バ
リウム等がある。
【0031】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。実施例1 図5及び図6は夫々、本実施例における液晶表示装置の
製造方法を説明するための断面図である。まず、ガラス
などの基板32の表面に、クロム(Cr)などの金属層
をスパッタリングにより成膜し、この金属膜にレジスト
を塗布し、露光・現像を行ってゲート電極パターンを形
成した。更に、レジストをマスクとしてCr膜をエッチ
ングし、ゲート電極21を形成した(図5(a))。
【0032】次に、化学的気相成長(CVD)法を用い
て、シリコン窒化膜、及びアモルファスシリコン層の積
層膜を成膜した。更に、この積層膜に、PR工程及びエ
ッチング工程を施すことにより、ゲート絶縁膜23及び
アモルファスシリコン層24のアイランドパターンを形
成した(図5(b))。次いで、スパッタリングによって
Crなどの金属層を成膜し、この膜にPR工程及びCr
エッチング工程を施すことにより、ドレイン電極22を
形成した(図5(c))。
【0033】以上のような工程を経て形成したTFT3
0を有する基板32に、図6に示す装置を用いて次のよ
うな処理を加える。例えば、界面活性材52等によりミ
セル化させた、低誘電率のポリエステル系の樹脂61
と、この低誘電率の樹脂61を保持するためのポリエス
テル樹脂等の高分子樹脂63とを含む電解溶液中に基板
32を浸漬させる。また、電解溶液に浸した導電性の電
極51を陰極側、ドレイン電極22と電気的に導通して
いる金属層55を陽極側として、直流電源53に接続し
て電圧を印加した。
【0034】このとき、電解溶液中に浸漬しているドレ
イン電極22上には、電解溶液中の低誘電率物質61を
ミセル化させている界面活性材52との間で電子の授受
が行われ、ドレイン電極22上に、電解溶液中の樹脂6
1(低誘電率物質)と、この樹脂61を保持する高分子
樹脂63とが堆積して、低誘電率物質層41を形成し
た。なお、ドレイン電極22上に堆積する低誘電率物質
層41の膜厚は、電流及び時間を調整することによって
容易に制御することができる。
【0035】このような方法で形成される本発明の低誘
電率物質層41は、特定の電極上にのみ選択的に形成で
きるため、従来、所望パターンの膜形成で必要とされて
いたPR工程及びエッチング工程が不要になる。
【0036】図7は、本発明の液晶表示装置の基板及び
その周辺を示す断面図である。本発明の低誘電率物質4
1が形成された基板32上に、シリコン窒化膜のような
絶縁層40を成膜し、この絶縁層40にPR工程及びエ
ッチング工程を施し、コンタクトホール35を形成し、
更に、例えばITOのような導電性物質を成膜し、PR
工程及びエッチング工程を施して画素電極25を形成し
た。本基板32を、透明基板12(図1)と張り合わ
せ、金属層55を含む周辺の不要部分を切断することに
よって、図1に示すような液晶表示装置を形成した。
【0037】実施例2 図8及び図9は夫々、本実施例における液晶表示装置の
製造方法を説明するための図である。ガラス基板32上
に、Cr等の金属を成膜した。この金属膜に、PR工程
及びCrエッチング工程を施すことにより、ドレイン電
極22を形成した(図8(a))。次いで、アモルファス
シリコン層24、シリコン窒化膜36、及びCr膜37
を成膜し(図8(b))、この積層膜にPR工程及びエッ
チング工程を施すことにより、ゲート電極21、及び、
ゲート絶縁膜23とアモルファスシリコン24のアイラ
ンドを形成した(図8(c))。
【0038】以上のような工程で形成されたTFT31
を有する基板32に、図9に示す装置を用いて次のよう
な処理を加える。例えば、界面活性材52等によりミセ
ル化させた、低誘電率のポリエステル系の樹脂61と、
この低誘電率の樹脂61を保持するためのポリエステル
樹脂等の高分子樹脂63とを含む電解溶液中に基板32
を浸漬させる。更に、ゲート電極21、ドレイン電極2
2と電気的に導通している金属層56及び金属層55を
夫々陽極側とし、電解溶液中に浸漬させた電極51を陰
極側として、直流電源53に接続した。
【0039】これにより、実施例1においてドレイン電
極22上に形成した場合と同様、低誘電率物質61及び
高分子樹脂63から成る低誘電率物質層41をゲート電
極21上、及びドレイン電極22上に夫々形成すること
ができた。
【0040】実施例3 図10及び図11は夫々、本実施例における液晶表示装
置の製造方法を説明するための図である。図10では、
図6における電解溶液中の低誘電率物質61をチタン酸
バリウム等の高誘電率物質62に置き換えている。電解
溶液中には、実施例1及び2と同様、高分子樹脂63を
添加している。まず、基板32上に、実施例1で示した
方法と同様にしてTFT30を形成し、また、TFT3
0のゲート電極21と同じCr層を用いて蓄積容量配線
26を形成した。この蓄積容量配線26は、基板32の
周辺部に形成された金属層57と電気的に導通してい
る。
【0041】例えば、界面活性材52等によりミセル化
させた、チタン酸バリウムのような高誘電率物質62
と、この高誘電率物質62を保持するためのポリエステ
ル樹脂等の高分子樹脂63とを含む電解溶液中に、上記
基板32を浸漬させた。金属層57を陽極側、電解溶液
中に浸した導電性の電極51を陰極側として、直流電源
53に接続して電圧を印加した。このとき、蓄積容量配
線26上に、電解溶液中の高誘電率物質62と、この高
誘電率物質62を保持する高分子樹脂63とが堆積し
て、高誘電率物質層42を形成した。このようにして、
蓄積容量配線26上に高誘電率物質層42を形成した
後、図11に示すように、絶縁膜40を形成し、コンタ
クトホール35を形成し、画素電極25を形成した。
【0042】以上のように、本発明を適用した実施形態
例及び実施例によると、配線と画素電極との間、配線と
対向電極との間、ゲート配線とドレイン配線との間等
に、絶縁性物質による低誘電率物質層が形成されるの
で、寄生容量値を低減できる。これにより、駆動時の液
晶表示装置において、ドレイン配線やゲート配線電圧が
変化することによる画素電極電圧の変動の変動幅を抑制
できる。従って、書込み後の画素電圧の変動、画素電極
に供給される(画素へ書込む)信号電圧の遅延を従来に
比して減少でき、良好な表示を行うことができる。
【0043】以上、本発明をその好適な実施形態例に基
づいて説明したが、本発明の液晶表示装置及びその製造
方法は、上記実施形態例及び実施例にのみ限定されるも
のではなく、上記実施形態例及び実施例から種々の修正
及び変更を施した液晶表示装置及びその製造方法も、本
発明の範囲に含まれる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の液晶表示
装置及びその製造方法によると、寄生容量値を低減し、
書込み後の画素電圧の変動、画素へ書込む信号電圧の遅
延を減少することができ、従来に比して良好な表示を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態例における液晶表示装置
を示す断面図である。
【図2】第1実施形態例における液晶表示装置のスイッ
チング素子を順スタガ型TFTとした場合の例を示す断
面図である。
【図3】第1実施形態例における液晶表示装置のスイッ
チング素子をMIM素子とした場合の例を示す断面図で
ある。
【図4】本発明の第2実施形態例における液晶表示装置
を示す断面図である。
【図5】本発明の実施例1における液晶表示装置の製造
方法を説明するための断面図であり、(a)、(b)、(c)
は夫々異なる製造段階を示している。
【図6】実施例1における液晶表示装置の製造方法を説
明するための模式図である。
【図7】実施例1における液晶表示装置の基板及びその
周辺を示す断面図である。
【図8】本発明の実施例2における液晶表示装置の製造
方法を説明するための断面図であり、(a)、(b)、(c)
は夫々異なる製造段階を示している。
【図9】実施例2における液晶表示装置の製造方法を説
明するための模式図である。
【図10】本発明の実施例3における液晶表示装置の製
造方法を説明するための模式図である。
【図11】実施例3における液晶表示装置の基板及びそ
の周辺を示す断面図である。
【図12】従来の液晶表示装置の構造を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10液晶 11、32基板 12透明基板 21ゲート電極 22ドレイン電極 23ゲート絶縁膜 24アモルファスシリコン層 25画素電極 26蓄積容量配線 30、31 薄膜トランジスタ 33配線 34MIM素子絶縁層 35コンタクトホール 40絶縁層 41低誘電率物質層 42高誘電率物質層 51電極 52界面活性材 53直流電源 55、56、57 金属層 61低誘電率物質 62高誘電率物質 63高分子樹脂 70、71 寄生容量 72蓄積容量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−127556(JP,A) 特開 平10−48667(JP,A) 特開 平6−242433(JP,A) 特開 平10−90669(JP,A) 特開 平9−96837(JP,A) 特開 平9−152625(JP,A) 特開 平9−90404(JP,A) 特開 平9−223804(JP,A) 特開 平3−237435(JP,A) 特開 平9−203912(JP,A) 特開 平3−270163(JP,A) 特開 平7−104315(JP,A) 特開 平4−75034(JP,A) 特開 平4−70818(JP,A) 特開 平9−203912(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1368 G02F 1/1333 505

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に対向する一対の基板を有し、該一
    対の基板相互間に液晶が封入され、前記一対の基板の少
    なくとも一方に、液晶に電圧を印加するための画素電極
    と、該印加電圧を制御するためのスイッチング素子とを
    備えた液晶表示装置において、 前記スイッチング素子を駆動するための配線上に配設さ
    れ第1及び第2の絶縁膜から成る複合絶縁層を有し、前
    記第2の絶縁膜が、前記配線上に選択的に形成された前
    記第1の絶縁膜よりも誘電率が低い物質から成り、前記
    第1の絶縁膜が前記第2の絶縁膜上に形成されることを
    特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 相互に対向する一対の基板を有し、該一
    対の基板相互間に液晶が封入され、前記一対の基板の少
    なくとも一方に、液晶に電圧を印加するための画素電極
    と、該印加電圧を制御するためのスイッチング素子とを
    備えた液晶表示装置において、 前記スイッチング素子を駆動するための配線上に選択的
    に、比誘電率が4以下の低誘電率物質を含む絶縁層が配
    設されることを特徴とする液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記低誘電率物質を含む絶縁層が、低誘
    電率物質と該低誘電率物質を保持する高分子樹脂とを含
    む混合層として形成されていることを特徴とする請求項
    2に記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の内の何れか1項に記載
    の液晶表示装置を製造する製造方法であって、 前記スイッチング素子が形成された基板を電解溶液中に
    浸漬させ、 前記スイッチング素子を駆動するための配線を直流電源
    の陽極側に接続し、 電解溶液中に浸漬させた導電性電極を直流電源の陰極側
    に接続し、 前記スイッチング素子を駆動するための配線上に選択的
    に、前記第2の絶縁膜、又は前記低誘電率物質を含む絶
    縁層を形成することを特徴とする製造方法。
  5. 【請求項5】 相互に対向する一対の基板を有し、該一
    対の基板相互間に液晶が封入され、前記一対の基板の少
    なくとも一方に、液晶に電圧を印加するための画素電極
    を備えた液晶表示装置において、 蓄積容量を形成するための蓄積容量配線を備え、 前記蓄積容量配線上に選択的に、比誘電率が7以上の高
    誘電率物質を含む絶縁層が配設されることを特徴とする
    液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 前記高誘電率物質を含む絶縁層が、高誘
    電率物質と該高誘電率物質を保持する高分子樹脂とを含
    む混合層として形成されていることを特徴とする請求項
    5に記載の液晶表示装置。
  7. 【請求項7】 請求項5乃至6の内の何れか1項に記載
    の液晶表示装置を製造する製造方法であって、 前記蓄積容量配線が形成された基板を電解溶液中に浸漬
    させ、 前記蓄積容量配線を直流電源の陽極側に接続し、 電解溶液中に浸漬させた導電性電極を直流電源の陰極側
    に接続し、 前記蓄積容量配線上に選択的に、前記第2の絶縁膜、又
    は前記高誘電率物質を含む絶縁層を形成することを特徴
    とする製造方法。
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