JP3089174B2 - 絶縁膜の形成方法および絶縁膜を有する電子装置 - Google Patents
絶縁膜の形成方法および絶縁膜を有する電子装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表示装置などを構成す
る基板部材が有する絶縁膜の形成方法と、その絶縁膜を
有する電子装置に関する。
る基板部材が有する絶縁膜の形成方法と、その絶縁膜を
有する電子装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラス板やシリコンウエハなどで
実現される基板上に、電子素子や配線などが一体化して
形成され、電子回路が構成されている。このような電子
回路を設けた基板を用いた電子装置の一例として、アク
ティブマトリクス駆動方式の液晶表示装置が挙げられ
る。アクティブマトリクス駆動方式は、主にマトリクス
型の表示装置に用いられる。マトリクス型表示は、表示
画面をマトリクス状に配置された多数の絵素によって構
成し、各絵素の表示状態を、たとえば白色/黒色表示の
どちらかにそれぞれ切換えて画像パターンを形成し、任
意の図形や記号を表示させる表示方法である。
実現される基板上に、電子素子や配線などが一体化して
形成され、電子回路が構成されている。このような電子
回路を設けた基板を用いた電子装置の一例として、アク
ティブマトリクス駆動方式の液晶表示装置が挙げられ
る。アクティブマトリクス駆動方式は、主にマトリクス
型の表示装置に用いられる。マトリクス型表示は、表示
画面をマトリクス状に配置された多数の絵素によって構
成し、各絵素の表示状態を、たとえば白色/黒色表示の
どちらかにそれぞれ切換えて画像パターンを形成し、任
意の図形や記号を表示させる表示方法である。
【0003】前記液晶表示装置は、絵素の表示媒体であ
る液晶が、各絵素毎に独立した複数の絵素電極および対
向電極がそれぞれ形成された一対の基板部材間に、挟持
された構成を有する。各絵素は、前記電極に印加する電
圧の大きさを変化させることによって、電極間に挟持さ
れている表示媒体の状態、たとえば液晶分子の配列状態
を変化させ、表示媒体の光学的性質、たとえば旋光性の
有無を変化させることによって、表示画面上での白色/
黒色表示を切換えている。
る液晶が、各絵素毎に独立した複数の絵素電極および対
向電極がそれぞれ形成された一対の基板部材間に、挟持
された構成を有する。各絵素は、前記電極に印加する電
圧の大きさを変化させることによって、電極間に挟持さ
れている表示媒体の状態、たとえば液晶分子の配列状態
を変化させ、表示媒体の光学的性質、たとえば旋光性の
有無を変化させることによって、表示画面上での白色/
黒色表示を切換えている。
【0004】絵素電極には、それぞれスイッチング素子
が設けられている。スイッチング素子は、絵素電極と各
絵素電極に与えられる信号を伝送する配線との間に接続
され、各絵素毎に個別的に信号を供給/遮断する。アク
ティブマトリクス駆動方式を用いた液晶表示装置は、当
該駆動方式とは異なる駆動方式、たとえば単純マトリク
ス駆動方式の液晶表示装置と比較して、コントラストの
高い表示を行うことができる。スイッチング素子には、
たとえば薄膜トランジスタ(Thin FilmTransistor:以
下「TFT」と称する)、FET(Field Effect Trans
istor)、ダイオード、バリスタなどが用いられる。
が設けられている。スイッチング素子は、絵素電極と各
絵素電極に与えられる信号を伝送する配線との間に接続
され、各絵素毎に個別的に信号を供給/遮断する。アク
ティブマトリクス駆動方式を用いた液晶表示装置は、当
該駆動方式とは異なる駆動方式、たとえば単純マトリク
ス駆動方式の液晶表示装置と比較して、コントラストの
高い表示を行うことができる。スイッチング素子には、
たとえば薄膜トランジスタ(Thin FilmTransistor:以
下「TFT」と称する)、FET(Field Effect Trans
istor)、ダイオード、バリスタなどが用いられる。
【0005】図3は、スイッチング素子にTFTを用い
た、従来技術のアクティブマトリクス駆動方式の液晶表
示装置の一方基板部材の部分平面図である。図4は、図
3の一方基板部材のA−A断面図である。
た、従来技術のアクティブマトリクス駆動方式の液晶表
示装置の一方基板部材の部分平面図である。図4は、図
3の一方基板部材のA−A断面図である。
【0006】絶縁性の基板1の一方表面に、基板1を保
護する絶縁膜2が形成される。この絶縁膜2上に、互い
に平行に間隔をあけて配置される複数の走査配線3と、
走査配線3と直交し、互いに間隔をあけて配置される複
数の信号配線4とが設けられる。走査配線3と信号配線
4とで囲まれた矩形の絵素領域には、絵素電極5が設け
られる。配線3,4と、絵素電極5との接続箇所には、
TFT6が設けられる。また表示品位を向上させるため
に、絵素電極5に接続されている付加容量用電極7を、
TFT6を介して当該絵素電極5と接続されている走査
配線3に隣接する他の走査配線3上に、ゲート絶縁膜1
5を介して重畳することによって付加容量素子8が形成
される。
護する絶縁膜2が形成される。この絶縁膜2上に、互い
に平行に間隔をあけて配置される複数の走査配線3と、
走査配線3と直交し、互いに間隔をあけて配置される複
数の信号配線4とが設けられる。走査配線3と信号配線
4とで囲まれた矩形の絵素領域には、絵素電極5が設け
られる。配線3,4と、絵素電極5との接続箇所には、
TFT6が設けられる。また表示品位を向上させるため
に、絵素電極5に接続されている付加容量用電極7を、
TFT6を介して当該絵素電極5と接続されている走査
配線3に隣接する他の走査配線3上に、ゲート絶縁膜1
5を介して重畳することによって付加容量素子8が形成
される。
【0007】TFT6は、走査配線3に接続されたゲー
ト電極11と、信号配線4に接続されたソース電極12
と、絵素電極5に接続されたドレイン電極13とを有
す。ゲート電極11上には酸化絶縁膜14が形成され
る。さらに基板1の全表面を覆うようにしてゲート絶縁
膜15が形成される。ゲート絶縁膜15の上方に、ゲー
ト電極11と対向するように、かつソース電極12およ
びドレイン電極13が形成される領域にまたがるよう
に、半導体層16が形成される。半導体層16の中央部
上方には、エッチングストッパ層17が設けられる。半
導体層16の表面とエッチングストッパ層17の一部分
を覆って、かつソース電極12およびドレイン電極13
が形成される領域に、それぞれコンタクト層18a,1
8bが設けられる。コンタクト層18a上にソース電極
12が形成され、コンタクト層18b上にドレイン電極
13が形成され、さらに前記絵素電極5が形成される。
また、形成された部材を覆って図示しない配向膜が形成
されている。このようにして一方基板部材が構成され
る。
ト電極11と、信号配線4に接続されたソース電極12
と、絵素電極5に接続されたドレイン電極13とを有
す。ゲート電極11上には酸化絶縁膜14が形成され
る。さらに基板1の全表面を覆うようにしてゲート絶縁
膜15が形成される。ゲート絶縁膜15の上方に、ゲー
ト電極11と対向するように、かつソース電極12およ
びドレイン電極13が形成される領域にまたがるよう
に、半導体層16が形成される。半導体層16の中央部
上方には、エッチングストッパ層17が設けられる。半
導体層16の表面とエッチングストッパ層17の一部分
を覆って、かつソース電極12およびドレイン電極13
が形成される領域に、それぞれコンタクト層18a,1
8bが設けられる。コンタクト層18a上にソース電極
12が形成され、コンタクト層18b上にドレイン電極
13が形成され、さらに前記絵素電極5が形成される。
また、形成された部材を覆って図示しない配向膜が形成
されている。このようにして一方基板部材が構成され
る。
【0008】この一方基板部材を、対向電極を含む他方
基板部材と間隔をあけて貼合わせ、前記基板部材間に液
晶を封入して、液晶表示装置が完成される。
基板部材と間隔をあけて貼合わせ、前記基板部材間に液
晶を封入して、液晶表示装置が完成される。
【0009】前述した液晶表示装置に用いられる一方基
板部材において、絵素電極5と対向電極との間に発生す
る電界によって、基板1の表面を保護する絶縁膜2が劣
化することがある。本件出願人は、特開平6−1303
76において、この劣化を防ぐ技術を提案している。本
技術では、絶縁膜を窒素を含んだ酸化タンタルから成る
酸化しにくい上層保護絶縁膜と、酸化タンタルから成る
下層保護絶縁膜の2層に分けている。これによって、前
記絶縁膜の酸化を防ぐとともに、下層保護絶縁膜は酸化
に対して安定な材料から形成されているので、上層保護
絶縁膜を形成する工程で基板が反ることが低減する。上
層保護絶縁膜と下層保護絶縁膜とで構成される絶縁膜
が、図4の絶縁膜2に当たる。
板部材において、絵素電極5と対向電極との間に発生す
る電界によって、基板1の表面を保護する絶縁膜2が劣
化することがある。本件出願人は、特開平6−1303
76において、この劣化を防ぐ技術を提案している。本
技術では、絶縁膜を窒素を含んだ酸化タンタルから成る
酸化しにくい上層保護絶縁膜と、酸化タンタルから成る
下層保護絶縁膜の2層に分けている。これによって、前
記絶縁膜の酸化を防ぐとともに、下層保護絶縁膜は酸化
に対して安定な材料から形成されているので、上層保護
絶縁膜を形成する工程で基板が反ることが低減する。上
層保護絶縁膜と下層保護絶縁膜とで構成される絶縁膜
が、図4の絶縁膜2に当たる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】基板1を保護する絶縁
膜2には、たとえば酸化タンタル膜などの金属酸化膜が
用いられる。酸化タンタル膜は他の膜材料の膜と比較し
て、特に絶縁膜2を形成した後の製造工程において、エ
ッチングなどによる腐食が生じにくいという利点があ
る。絶縁膜2を含む基板部材を用いて構成された液晶表
示装置において、液晶層は液晶容量を有し、各絵素毎に
印加電圧に対応した電荷を蓄えることによって、画像デ
ータが書込まれる。絶縁膜2が充分な絶縁性を有してい
なければ、漏れ電流が生じて液晶層に蓄えられた電荷が
リークし、表示画面のコントラストが低下する。このた
め、たとえば酸化タンタル膜を絶縁膜2とする場合に
は、タンタルから成るターゲットを用いたRF(高周
波)スパッタリング法によって、酸素含有率の高い酸化
タンタル膜を形成することによって、膜の絶縁膜を高め
て電荷の漏れを防いでいる。なお、このとき前記スパッ
タリング法は、酸素を含む混合ガス雰囲気中で行われ
る。
膜2には、たとえば酸化タンタル膜などの金属酸化膜が
用いられる。酸化タンタル膜は他の膜材料の膜と比較し
て、特に絶縁膜2を形成した後の製造工程において、エ
ッチングなどによる腐食が生じにくいという利点があ
る。絶縁膜2を含む基板部材を用いて構成された液晶表
示装置において、液晶層は液晶容量を有し、各絵素毎に
印加電圧に対応した電荷を蓄えることによって、画像デ
ータが書込まれる。絶縁膜2が充分な絶縁性を有してい
なければ、漏れ電流が生じて液晶層に蓄えられた電荷が
リークし、表示画面のコントラストが低下する。このた
め、たとえば酸化タンタル膜を絶縁膜2とする場合に
は、タンタルから成るターゲットを用いたRF(高周
波)スパッタリング法によって、酸素含有率の高い酸化
タンタル膜を形成することによって、膜の絶縁膜を高め
て電荷の漏れを防いでいる。なお、このとき前記スパッ
タリング法は、酸素を含む混合ガス雰囲気中で行われ
る。
【0011】図5は、希ガスと酸素ガスの混合ガス雰囲
気内で、RFスパッタリング法によって形成された酸化
タンタル膜の単位面積当りの面抵抗と、酸化タンタル膜
形成時の混合ガスの酸素分圧との関係を示すグラフであ
る。「Ω/□」は一定面積当たりの抵抗を示す。実線2
1に示すように、混合ガス中の酸素分圧が大きくなる
と、面抵抗が指数関数的に増大することが判る。
気内で、RFスパッタリング法によって形成された酸化
タンタル膜の単位面積当りの面抵抗と、酸化タンタル膜
形成時の混合ガスの酸素分圧との関係を示すグラフであ
る。「Ω/□」は一定面積当たりの抵抗を示す。実線2
1に示すように、混合ガス中の酸素分圧が大きくなる
と、面抵抗が指数関数的に増大することが判る。
【0012】しかしながら、膜形成時の混合ガスの酸素
分圧を大きくすると、酸化タンタル膜の成膜速度が低下
する。図6は、酸化タンタル膜形成時の酸素分圧と成膜
速度との関係を示すグラフである。実線22から、酸素
分圧が大きくなるのに比例して、成膜速度が減少してゆ
くことが判る。絶縁膜2は、基板部材の製造工程におい
て、他の膜の加工時に腐食されることを考慮して、適度
な厚さ、たとえば300nmの膜厚が必要とされる。し
たがって、酸化タンタル膜の成膜時に酸素分圧を高めて
膜の絶縁性を高め、かつ酸化タンタル膜の膜厚を従来の
ものと同じ膜厚とすると、膜形成処理時間が増加し、生
産コストを増加させるという問題がある。
分圧を大きくすると、酸化タンタル膜の成膜速度が低下
する。図6は、酸化タンタル膜形成時の酸素分圧と成膜
速度との関係を示すグラフである。実線22から、酸素
分圧が大きくなるのに比例して、成膜速度が減少してゆ
くことが判る。絶縁膜2は、基板部材の製造工程におい
て、他の膜の加工時に腐食されることを考慮して、適度
な厚さ、たとえば300nmの膜厚が必要とされる。し
たがって、酸化タンタル膜の成膜時に酸素分圧を高めて
膜の絶縁性を高め、かつ酸化タンタル膜の膜厚を従来の
ものと同じ膜厚とすると、膜形成処理時間が増加し、生
産コストを増加させるという問題がある。
【0013】本発明の目的は、絶縁性が高く、かつ膜形
成処理時間の短い絶縁膜の形成方法および絶縁膜を有す
る電子装置を提供することである。
成処理時間の短い絶縁膜の形成方法および絶縁膜を有す
る電子装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、酸化タンタル
またはタンタルをターゲットとし、酸素を含む混合ガス
雰囲気中におけるスパッタリング法によって、絶縁性基
板上に酸化タンタルを堆積する絶縁膜の形成方法におい
て、前記混合ガスの全圧を一定に保ちつつ、前記酸化タ
ンタルの堆積につれて前記雰囲気の酸素ガス濃度を0%
より大きく15%以下の範囲内で増加させて、絶縁性基
板上に堆積する酸化タンタルから形成される絶縁膜の酸
素含有量を厚さ方向に異ならせることを特徴とする絶縁
膜の形成方法である。また本発明は、前記酸化タンタル
の堆積につれて、前記混合ガスの全圧を一定として、酸
素ガスの分圧を増加させることを特徴とする。また本発
明は、前記酸化タンタルの堆積につれて、前記混合ガス
雰囲気の酸素ガスの濃度を、3%から15%に増加させ
ることを特徴とする。また本発明は、前記酸化タンタル
の堆積につれて、前記混合ガスの全圧を0.35Paに
保ち、かつ、前記酸素ガスの分圧を0.01Paから
0.05Paに増加させることを特徴とする。また本発
明は、酸化タンタルまたはタンタルをターゲットとし、
酸素を含む混合ガス雰囲気中におけるスパッタリング法
によって、絶縁性基板上に酸化タンタルを堆積する絶縁
膜の形成方法において、前記雰囲気の酸素ガス濃度を1
0%に保ちつつ、前記酸化タンタルの堆積につれて混合
ガスの全圧を0.1Paから0.5Paに増加させて、
絶縁性基板上に堆積する酸化タンタルから形成される絶
縁膜の酸素含有量を厚さ方向に異ならせることを特徴と
する絶縁膜の形成方法である。また本発明は、絶縁性基
板の一方表面側に配置されていてかつ酸化タンタルから
形成されている絶縁膜を有する電子装置において、前記
絶縁膜は、請求項1〜5のうちのいずれか1項記載の絶
縁膜の形成方法によって絶縁性基板上に形成され、かつ
絶縁性基板の表面から遠ざかるにつれて酸素含有量が増
加していることを特徴とする絶縁膜を有する電子装置で
ある。
またはタンタルをターゲットとし、酸素を含む混合ガス
雰囲気中におけるスパッタリング法によって、絶縁性基
板上に酸化タンタルを堆積する絶縁膜の形成方法におい
て、前記混合ガスの全圧を一定に保ちつつ、前記酸化タ
ンタルの堆積につれて前記雰囲気の酸素ガス濃度を0%
より大きく15%以下の範囲内で増加させて、絶縁性基
板上に堆積する酸化タンタルから形成される絶縁膜の酸
素含有量を厚さ方向に異ならせることを特徴とする絶縁
膜の形成方法である。また本発明は、前記酸化タンタル
の堆積につれて、前記混合ガスの全圧を一定として、酸
素ガスの分圧を増加させることを特徴とする。また本発
明は、前記酸化タンタルの堆積につれて、前記混合ガス
雰囲気の酸素ガスの濃度を、3%から15%に増加させ
ることを特徴とする。また本発明は、前記酸化タンタル
の堆積につれて、前記混合ガスの全圧を0.35Paに
保ち、かつ、前記酸素ガスの分圧を0.01Paから
0.05Paに増加させることを特徴とする。また本発
明は、酸化タンタルまたはタンタルをターゲットとし、
酸素を含む混合ガス雰囲気中におけるスパッタリング法
によって、絶縁性基板上に酸化タンタルを堆積する絶縁
膜の形成方法において、前記雰囲気の酸素ガス濃度を1
0%に保ちつつ、前記酸化タンタルの堆積につれて混合
ガスの全圧を0.1Paから0.5Paに増加させて、
絶縁性基板上に堆積する酸化タンタルから形成される絶
縁膜の酸素含有量を厚さ方向に異ならせることを特徴と
する絶縁膜の形成方法である。また本発明は、絶縁性基
板の一方表面側に配置されていてかつ酸化タンタルから
形成されている絶縁膜を有する電子装置において、前記
絶縁膜は、請求項1〜5のうちのいずれか1項記載の絶
縁膜の形成方法によって絶縁性基板上に形成され、かつ
絶縁性基板の表面から遠ざかるにつれて酸素含有量が増
加していることを特徴とする絶縁膜を有する電子装置で
ある。
【0015】
【作用】本発明に従えば、絶縁膜は、酸素を含む混合ガ
ス雰囲気中で酸化タンタルまたはタンタルをターゲット
としたスパッタリング法を行って、絶縁性基板上に酸化
タンタルを堆積させて形成される。混合ガスの全圧を一
定に保ちつつ、混合ガス雰囲気の酸素ガスの濃度
[O2]を0%より大きくかつ15%以下の範囲内で増
加させて、基板上に堆積する酸化タンタルから形成され
る絶縁膜の酸素含有量を、基板に接している側から膜表
面側にかけて変化させる。また、絶縁膜内の元素密度、
結合距離を変化させる。酸素含有量や元素密度は分析電
子顕微鏡で、結合距離はEXAFS(Extended X-ray A
bsorption Fine Structure)の解析で測定することがで
きる。
ス雰囲気中で酸化タンタルまたはタンタルをターゲット
としたスパッタリング法を行って、絶縁性基板上に酸化
タンタルを堆積させて形成される。混合ガスの全圧を一
定に保ちつつ、混合ガス雰囲気の酸素ガスの濃度
[O2]を0%より大きくかつ15%以下の範囲内で増
加させて、基板上に堆積する酸化タンタルから形成され
る絶縁膜の酸素含有量を、基板に接している側から膜表
面側にかけて変化させる。また、絶縁膜内の元素密度、
結合距離を変化させる。酸素含有量や元素密度は分析電
子顕微鏡で、結合距離はEXAFS(Extended X-ray A
bsorption Fine Structure)の解析で測定することがで
きる。
【0016】酸化タンタル膜で実現される絶縁膜の絶縁
性は、酸化タンタル膜上にプラズマCVD(Chemical V
apour Deposition)法を用いてSiNx膜を成膜した後
に、著しく低下することがある。たとえば、絶縁膜の面
抵抗が、SiNx膜成膜前よりも3桁以上低下する。こ
れは、SiNx膜成膜時のプラズマダメージおよび構成
元素の拡散が原因と考えられる。したがって、絶縁膜の
実質的な絶縁性は、絶縁膜の最表層部の特性に依存して
いると考えられる。
性は、酸化タンタル膜上にプラズマCVD(Chemical V
apour Deposition)法を用いてSiNx膜を成膜した後
に、著しく低下することがある。たとえば、絶縁膜の面
抵抗が、SiNx膜成膜前よりも3桁以上低下する。こ
れは、SiNx膜成膜時のプラズマダメージおよび構成
元素の拡散が原因と考えられる。したがって、絶縁膜の
実質的な絶縁性は、絶縁膜の最表層部の特性に依存して
いると考えられる。
【0017】また、たとえば従来技術の構造を有するア
クティブマトリクス基板を、液晶表示装置の一方基板部
材として用いた場合、絶縁膜の絶縁性が不充分である
と、絶縁膜上に形成された配線から漏れ電流が生じて、
表示や駆動に悪影響を及ぼすので、絶縁膜の最表層部の
絶縁抵抗を漏れ電流が生じない充分な値とすることが必
要である。
クティブマトリクス基板を、液晶表示装置の一方基板部
材として用いた場合、絶縁膜の絶縁性が不充分である
と、絶縁膜上に形成された配線から漏れ電流が生じて、
表示や駆動に悪影響を及ぼすので、絶縁膜の最表層部の
絶縁抵抗を漏れ電流が生じない充分な値とすることが必
要である。
【0018】また本発明に従えば、前記スパッタリング
時において、酸化タンタルが堆積するにつれて、前記混
合ガスの全圧を一定にして、雰囲気の酸素ガスの分圧を
増加させることによって、混合ガス雰囲気の酸素ガス濃
度を増加させて、酸素含有量を変化させる。
時において、酸化タンタルが堆積するにつれて、前記混
合ガスの全圧を一定にして、雰囲気の酸素ガスの分圧を
増加させることによって、混合ガス雰囲気の酸素ガス濃
度を増加させて、酸素含有量を変化させる。
【0019】このようにして絶縁膜を形成すると、絶縁
膜の基板側の部分は、酸素含有率が少なく、かつ絶縁性
が低いけれども、成膜速度が速い。絶縁膜の膜表面側の
部分は、酸素含有率が多く、かつ絶縁性が高いけれど
も、成膜速度は遅い。上述したように絶縁膜の実質的な
絶縁性は、当該絶縁膜の最表層部の特性に依存してお
り、前記成膜方法によって絶縁性の優れた絶縁膜が比較
的速い速度で形成できる。また、絶縁膜形成時の混合ガ
ス雰囲気内の酸素ガスの濃度が、0%より大きく15%
以下の範囲内で増加している。酸素ガス濃度を15%を
越えて増加させた場合、酸素ガス濃度が増加しても絶縁
膜の絶縁性はほぼ一定の値になる。酸素ガス濃度が0%
より大きく15%以下の範囲内で増加するならば、酸素
ガス濃度の増加に伴い絶縁膜の絶縁性が増加する範囲内
だけで、酸素ガス濃度を増加させることができる。
膜の基板側の部分は、酸素含有率が少なく、かつ絶縁性
が低いけれども、成膜速度が速い。絶縁膜の膜表面側の
部分は、酸素含有率が多く、かつ絶縁性が高いけれど
も、成膜速度は遅い。上述したように絶縁膜の実質的な
絶縁性は、当該絶縁膜の最表層部の特性に依存してお
り、前記成膜方法によって絶縁性の優れた絶縁膜が比較
的速い速度で形成できる。また、絶縁膜形成時の混合ガ
ス雰囲気内の酸素ガスの濃度が、0%より大きく15%
以下の範囲内で増加している。酸素ガス濃度を15%を
越えて増加させた場合、酸素ガス濃度が増加しても絶縁
膜の絶縁性はほぼ一定の値になる。酸素ガス濃度が0%
より大きく15%以下の範囲内で増加するならば、酸素
ガス濃度の増加に伴い絶縁膜の絶縁性が増加する範囲内
だけで、酸素ガス濃度を増加させることができる。
【0020】さらにまた本発明に従えば、酸化タンタル
から形成される絶縁膜の形成方法において、絶縁膜形成
時に、混合ガス雰囲気の酸素ガスの濃度が3%から15
%に増加する。これによって、従来技術の絶縁膜よりも
面抵抗が充分に大きい絶縁膜を、従来技術の成膜方法を
用いる場合よりも短い時間で、基板上に成膜することが
できる。また本発明に従えば、酸化タンタルから形成さ
れる絶縁膜の形成方法において、酸化タンタルの堆積に
伴い、混合ガスの全圧を0.35Paに保ちつつ、酸素
ガスの分圧を0.01Paから0.05Paに増加させ
る。これによって、混合ガスの酸素ガス濃度が3%から
15%に増加するので、従来技術の絶縁膜よりも面抵抗
が充分に大きい絶縁膜を、従来技術の成膜方法を用いる
場合よりも短い時間で、基板上に成膜することができ
る。さらにまた本発明に従えば、酸化タンタルから形成
される絶縁膜の形成方法において、酸化タンタルの堆積
に伴い、混合ガスの酸素ガス濃度を10%に保ちつつ、
混合ガスの全圧を0.1Paから0.5Paに増加させ
る。これによって、従来技術の絶縁膜よりも面抵抗が充
分に大きい絶縁膜を、従来技術の成膜方法を用いる場合
よりも短い時間で、基板上に成膜することができる。ま
た本発明に従えば、電子装置において、上述した形成方
法によって形成された絶縁膜が用いられている。上記形
成方法で形成された絶縁膜は基板側から膜表面側にかけ
て酸素含有量が増加しているため、電子装置の絶縁不良
を低減することができるので、電子装置の良品率が向上
する。上記形成方法で形成された絶縁膜は、形成時の酸
素ガス濃度が0%より大きくかつ15%以下の範囲内ま
たは3%から15%に増加しているので、あるいは形成
時の混合ガス全圧が0.1Paから0.5Paに増加し
ているので、成膜速度が速くかつ成膜処理時間を短縮可
能なため、生産コストを減少させることができる。
から形成される絶縁膜の形成方法において、絶縁膜形成
時に、混合ガス雰囲気の酸素ガスの濃度が3%から15
%に増加する。これによって、従来技術の絶縁膜よりも
面抵抗が充分に大きい絶縁膜を、従来技術の成膜方法を
用いる場合よりも短い時間で、基板上に成膜することが
できる。また本発明に従えば、酸化タンタルから形成さ
れる絶縁膜の形成方法において、酸化タンタルの堆積に
伴い、混合ガスの全圧を0.35Paに保ちつつ、酸素
ガスの分圧を0.01Paから0.05Paに増加させ
る。これによって、混合ガスの酸素ガス濃度が3%から
15%に増加するので、従来技術の絶縁膜よりも面抵抗
が充分に大きい絶縁膜を、従来技術の成膜方法を用いる
場合よりも短い時間で、基板上に成膜することができ
る。さらにまた本発明に従えば、酸化タンタルから形成
される絶縁膜の形成方法において、酸化タンタルの堆積
に伴い、混合ガスの酸素ガス濃度を10%に保ちつつ、
混合ガスの全圧を0.1Paから0.5Paに増加させ
る。これによって、従来技術の絶縁膜よりも面抵抗が充
分に大きい絶縁膜を、従来技術の成膜方法を用いる場合
よりも短い時間で、基板上に成膜することができる。ま
た本発明に従えば、電子装置において、上述した形成方
法によって形成された絶縁膜が用いられている。上記形
成方法で形成された絶縁膜は基板側から膜表面側にかけ
て酸素含有量が増加しているため、電子装置の絶縁不良
を低減することができるので、電子装置の良品率が向上
する。上記形成方法で形成された絶縁膜は、形成時の酸
素ガス濃度が0%より大きくかつ15%以下の範囲内ま
たは3%から15%に増加しているので、あるいは形成
時の混合ガス全圧が0.1Paから0.5Paに増加し
ているので、成膜速度が速くかつ成膜処理時間を短縮可
能なため、生産コストを減少させることができる。
【0021】
【実施例】図1は、本発明の一実施例である絶縁膜の形
成方法が適用され、スイッチング素子にTFTを用いた
液晶表示装置の一方基板部材の部分平面図である。図2
は、図1の基板部材のB−B断面図である。
成方法が適用され、スイッチング素子にTFTを用いた
液晶表示装置の一方基板部材の部分平面図である。図2
は、図1の基板部材のB−B断面図である。
【0022】この一方基板部材は、ガラス板などで実現
される絶縁性の基板31の一方表面に、基板31を保護
する絶縁膜32が形成される。絶縁膜32は、後述する
ように、下部絶縁膜32aと上部絶縁膜32bとの2層
構造を有する。この基板31上に、互いに平行に間隔を
あけて配置される複数の走査配線33と、走査配線33
と直交し、互いに間隔をあけて配置される複数の信号配
線34とが設けられる。走査配線33と信号配線34で
囲まれた矩形の絵素領域には、絵素電極35が設けられ
る。配線33,34と絵素電極35との接続箇所には、
TFT36が設けられる。
される絶縁性の基板31の一方表面に、基板31を保護
する絶縁膜32が形成される。絶縁膜32は、後述する
ように、下部絶縁膜32aと上部絶縁膜32bとの2層
構造を有する。この基板31上に、互いに平行に間隔を
あけて配置される複数の走査配線33と、走査配線33
と直交し、互いに間隔をあけて配置される複数の信号配
線34とが設けられる。走査配線33と信号配線34で
囲まれた矩形の絵素領域には、絵素電極35が設けられ
る。配線33,34と絵素電極35との接続箇所には、
TFT36が設けられる。
【0023】また、表示品位を向上させるために、絵素
電極35に接続されている付加容量用電極37を、TF
T36を介して当該絵素電極35と接続されている走査
配線33と隣接した他の走査配線33上に、ゲート絶縁
膜45を介して重畳することによって、付加容量素子3
8が形成される。また、付加容量素子38は、走査配線
33とは別個に設けた付加容量用配線と、前記付加容量
用電極37とによってゲート絶縁膜45を挟んで形成し
てもよい。
電極35に接続されている付加容量用電極37を、TF
T36を介して当該絵素電極35と接続されている走査
配線33と隣接した他の走査配線33上に、ゲート絶縁
膜45を介して重畳することによって、付加容量素子3
8が形成される。また、付加容量素子38は、走査配線
33とは別個に設けた付加容量用配線と、前記付加容量
用電極37とによってゲート絶縁膜45を挟んで形成し
てもよい。
【0024】TFT36は、走査配線33に接続された
ゲート電極41と、信号配線34に接続されたソース電
極42と、絵素電極35に接続されたドレイン電極43
とを有す。ゲート電極41上には酸化絶縁膜44が形成
され、さらに基板31全表面を覆うようにして、ゲート
絶縁膜45が形成される。ゲート絶縁膜45の上に、ゲ
ート電極41と対向するように、かつソース電極42お
よびドレイン電極43が形成される領域にまたがるよう
に、半導体層46が形成される。半導体層46の中央部
上方にはエッチングストッパ層47が設けられる。エッ
チングストッパ層47の一部分と、半導体層46の表面
とを覆って、かつソース電極42およびドレイン電極4
3が形成される領域に、それぞれコンタクト層48a,
48bが設けられる。コンタクト層48a上にソース電
極42が形成され、コンタクト層48b上にドレイン電
極43が形成され、さらに前記絵素電極35が形成され
る。
ゲート電極41と、信号配線34に接続されたソース電
極42と、絵素電極35に接続されたドレイン電極43
とを有す。ゲート電極41上には酸化絶縁膜44が形成
され、さらに基板31全表面を覆うようにして、ゲート
絶縁膜45が形成される。ゲート絶縁膜45の上に、ゲ
ート電極41と対向するように、かつソース電極42お
よびドレイン電極43が形成される領域にまたがるよう
に、半導体層46が形成される。半導体層46の中央部
上方にはエッチングストッパ層47が設けられる。エッ
チングストッパ層47の一部分と、半導体層46の表面
とを覆って、かつソース電極42およびドレイン電極4
3が形成される領域に、それぞれコンタクト層48a,
48bが設けられる。コンタクト層48a上にソース電
極42が形成され、コンタクト層48b上にドレイン電
極43が形成され、さらに前記絵素電極35が形成され
る。
【0025】この一方基板の前述した複数の部材が形成
された一方表面と、透光性を有する対向電極が形成され
た他方基板部材を構成する基板の、前記対向電極が形成
された一方表面とに、それぞれ図示しない配向膜を形成
して一対の基板部材を形成する。前記一対の基板部材を
配向膜が形成された一方表面同士を対向させて間隔をあ
けて貼合わせ、基板部材間に液晶を封入して液晶表示装
置を完成させる。
された一方表面と、透光性を有する対向電極が形成され
た他方基板部材を構成する基板の、前記対向電極が形成
された一方表面とに、それぞれ図示しない配向膜を形成
して一対の基板部材を形成する。前記一対の基板部材を
配向膜が形成された一方表面同士を対向させて間隔をあ
けて貼合わせ、基板部材間に液晶を封入して液晶表示装
置を完成させる。
【0026】図1の一方基板部材の製造方法を、以下に
説明する。先ず、基板31の一方表面に、酸化タンタル
膜などで実現される絶縁膜32a,32bを形成する。
下部絶縁膜32aは、たとえば酸素濃度3%(すなわ
ち、酸素分圧0.01Pa)の酸素とアルゴンとの混合
ガス雰囲気中で、酸化タンタルをターゲットとしたスパ
ッタリングを2分間行って形成される。これに連続し
て、たとえば同一装置で、酸素濃度15%(すなわち、
酸素分圧0.05Pa)の酸素とアルゴンとの混合ガス
雰囲気中で、酸化タンタルをターゲットとしたスパッタ
リングを2分間行って、上部絶縁膜32bを形成する。
たとえば絶縁膜32a,32bの膜厚は、併せて300
nmに選ばれる。また、酸素とアルゴンとの混合ガスの
全圧は、約0.35Paに選ばれる。さらにまた、混合
ガスは、アルゴンに限らず他の不活性ガスを用いてもよ
い。また、スパッタリングのターゲットはタンタルでも
よい。前記絶縁膜32a,32b形成後の基板31を、
500℃の乾燥酸素または乾燥大気雰囲気中で酸化処理
する。
説明する。先ず、基板31の一方表面に、酸化タンタル
膜などで実現される絶縁膜32a,32bを形成する。
下部絶縁膜32aは、たとえば酸素濃度3%(すなわ
ち、酸素分圧0.01Pa)の酸素とアルゴンとの混合
ガス雰囲気中で、酸化タンタルをターゲットとしたスパ
ッタリングを2分間行って形成される。これに連続し
て、たとえば同一装置で、酸素濃度15%(すなわち、
酸素分圧0.05Pa)の酸素とアルゴンとの混合ガス
雰囲気中で、酸化タンタルをターゲットとしたスパッタ
リングを2分間行って、上部絶縁膜32bを形成する。
たとえば絶縁膜32a,32bの膜厚は、併せて300
nmに選ばれる。また、酸素とアルゴンとの混合ガスの
全圧は、約0.35Paに選ばれる。さらにまた、混合
ガスは、アルゴンに限らず他の不活性ガスを用いてもよ
い。また、スパッタリングのターゲットはタンタルでも
よい。前記絶縁膜32a,32b形成後の基板31を、
500℃の乾燥酸素または乾燥大気雰囲気中で酸化処理
する。
【0027】次いで、前記基板31上に、たとえば膜厚
300nmのタンタル膜で実現される導電体膜をスパッ
タリング法を用いて成膜する。前記導電体膜をフォトリ
ソグラフィを用いてパターン化して、導電体膜を走査配
線33およびゲート電極41の形状に加工する。次い
で、前記加工した導電体膜の表面を陽極酸化法または熱
酸化法などを用いて酸化する。これによって、前記加工
した導電体膜の酸化されていない部分によって、たとえ
ば膜厚150nmのタンタル膜で実現される、走査配線
33およびゲート電極41が形成される。その上部に
は、前記加工した導電体膜の酸化された部分によって、
走査配線33およびゲート電極41と同形状の酸化絶縁
膜44が、たとえば膜厚150nmで形成される。続い
て、前記基板31の一方表面全体に、たとえば膜厚30
0nmの窒化ケイ素膜で実現されるゲート絶縁膜45
が、プラズマCVD法などを用いて形成される。
300nmのタンタル膜で実現される導電体膜をスパッ
タリング法を用いて成膜する。前記導電体膜をフォトリ
ソグラフィを用いてパターン化して、導電体膜を走査配
線33およびゲート電極41の形状に加工する。次い
で、前記加工した導電体膜の表面を陽極酸化法または熱
酸化法などを用いて酸化する。これによって、前記加工
した導電体膜の酸化されていない部分によって、たとえ
ば膜厚150nmのタンタル膜で実現される、走査配線
33およびゲート電極41が形成される。その上部に
は、前記加工した導電体膜の酸化された部分によって、
走査配線33およびゲート電極41と同形状の酸化絶縁
膜44が、たとえば膜厚150nmで形成される。続い
て、前記基板31の一方表面全体に、たとえば膜厚30
0nmの窒化ケイ素膜で実現されるゲート絶縁膜45
が、プラズマCVD法などを用いて形成される。
【0028】このように、ゲート電極41を絶縁する絶
縁膜を、酸化絶縁膜44と、ゲート絶縁膜45の2層構
造のような多重構造にすることによって、絶縁膜の絶縁
性を向上させることができる。
縁膜を、酸化絶縁膜44と、ゲート絶縁膜45の2層構
造のような多重構造にすることによって、絶縁膜の絶縁
性を向上させることができる。
【0029】続いて、たとえば膜厚30nmのアモルフ
ァスシリコン膜で実現される第1半導体膜が成膜され積
層される。次いで、膜厚2000〜3000Åの窒化ケ
イ素膜などで実現される絶縁体膜が、成膜され積層され
る。前記絶縁体膜は、フォトリソグラフィを用いてパタ
ーン化され、ゲート電極41上方にエッチングストッパ
層47が形成される。
ァスシリコン膜で実現される第1半導体膜が成膜され積
層される。次いで、膜厚2000〜3000Åの窒化ケ
イ素膜などで実現される絶縁体膜が、成膜され積層され
る。前記絶縁体膜は、フォトリソグラフィを用いてパタ
ーン化され、ゲート電極41上方にエッチングストッパ
層47が形成される。
【0030】続いて、たとえば膜厚50nmのリンを添
加したn+アモルファスシリコンで実現される、第2半
導体膜を成膜し積層する。次いで、第1および第2半導
体膜をフォトリソグラフィを用いて加工し、第2半導体
膜からコンタクト層48a,48bを形成し、第1半導
体膜から半導体層46を形成する。コンタクト層48
a,48bは、ソース電極42およびドレイン電極43
が形成される領域にそれぞれ形成される。半導体層46
は、ソース電極42およびドレイン電極43が形成され
る領域にまたがるように、かつ絶縁膜44,45を介し
てゲート電極41と対向するように形成される。
加したn+アモルファスシリコンで実現される、第2半
導体膜を成膜し積層する。次いで、第1および第2半導
体膜をフォトリソグラフィを用いて加工し、第2半導体
膜からコンタクト層48a,48bを形成し、第1半導
体膜から半導体層46を形成する。コンタクト層48
a,48bは、ソース電極42およびドレイン電極43
が形成される領域にそれぞれ形成される。半導体層46
は、ソース電極42およびドレイン電極43が形成され
る領域にまたがるように、かつ絶縁膜44,45を介し
てゲート電極41と対向するように形成される。
【0031】続いて、チタンなどで実現される導電体膜
を、スパッタリング法などで成膜し積層する。次いで、
導電体膜をフォトリソグラフィでパターン化し、信号配
線34、ソース電極42、およびドレイン電極43を形
成する。ソース電極42は、コンタクト層48a上方か
ら信号配線34が形成される領域にわたって形成され
る。ドレイン電極43は、コンタクト層48b上方から
絵素電極35が形成される領域にわたって形成される。
ソース電極42およびドレイン電極43は、それぞれコ
ンタクト層48a,48bと接続される。また、信号配
線34、ソース電極42、ドレイン電極43は、アルミ
ニウム、クロム、モリブデンなどで実現してもよい。
を、スパッタリング法などで成膜し積層する。次いで、
導電体膜をフォトリソグラフィでパターン化し、信号配
線34、ソース電極42、およびドレイン電極43を形
成する。ソース電極42は、コンタクト層48a上方か
ら信号配線34が形成される領域にわたって形成され
る。ドレイン電極43は、コンタクト層48b上方から
絵素電極35が形成される領域にわたって形成される。
ソース電極42およびドレイン電極43は、それぞれコ
ンタクト層48a,48bと接続される。また、信号配
線34、ソース電極42、ドレイン電極43は、アルミ
ニウム、クロム、モリブデンなどで実現してもよい。
【0032】続いて、たとえば膜厚100nmの酸化イ
ンジウム膜などで実現される透光性を有する電極膜をス
パッタリング法を用いて成膜し、積層する。次いで、こ
の電極膜をフォトリソグラフィでパターン化し、絵素電
極35および付加容量電極37を形成する。また、信号
配線34およびソース電極42上に同様の形状の電極層
を形成し、第2の信号配線49を形成してもよい。信号
配線を2層構造とすることによって、信号配線の抵抗を
低下させ、かつ信号配線を断線しにくくすることができ
る。
ンジウム膜などで実現される透光性を有する電極膜をス
パッタリング法を用いて成膜し、積層する。次いで、こ
の電極膜をフォトリソグラフィでパターン化し、絵素電
極35および付加容量電極37を形成する。また、信号
配線34およびソース電極42上に同様の形状の電極層
を形成し、第2の信号配線49を形成してもよい。信号
配線を2層構造とすることによって、信号配線の抵抗を
低下させ、かつ信号配線を断線しにくくすることができ
る。
【0033】また、さらにこの基板上に図示しない保護
膜を成膜し、積層してもよい。この保護膜は、絵素電極
35上に窓開き部を有する構成としてもよい。最後に、
この基板31上に、電極などを覆うようにして、図示し
ない配向膜を形成し配向処理を施す。以上のような工程
を経て、図1の基板部材が形成される。
膜を成膜し、積層してもよい。この保護膜は、絵素電極
35上に窓開き部を有する構成としてもよい。最後に、
この基板31上に、電極などを覆うようにして、図示し
ない配向膜を形成し配向処理を施す。以上のような工程
を経て、図1の基板部材が形成される。
【0034】上述した本実施例の絶縁膜32の面抵抗を
測定したところ、1×1018Ω/□以上あった。従来技
術の絶縁膜では、面抵抗は1×1015Ω/□であったの
で、従来技術の絶縁膜と比較して面抵抗が充分に大きく
なっていることが判る。これによって、たとえば液晶層
に蓄えられた電荷の流れを防ぎ、表示特性の劣化を完全
に防止することができる。また、本実施例の絶縁膜の成
膜方法を用いた場合の成膜処理時間は、膜厚300nm
の酸化タンタル膜を酸素濃度15%の混合ガス雰囲気内
で成膜した場合の成膜処理時間と比較して、3/4に短
縮することができた。
測定したところ、1×1018Ω/□以上あった。従来技
術の絶縁膜では、面抵抗は1×1015Ω/□であったの
で、従来技術の絶縁膜と比較して面抵抗が充分に大きく
なっていることが判る。これによって、たとえば液晶層
に蓄えられた電荷の流れを防ぎ、表示特性の劣化を完全
に防止することができる。また、本実施例の絶縁膜の成
膜方法を用いた場合の成膜処理時間は、膜厚300nm
の酸化タンタル膜を酸素濃度15%の混合ガス雰囲気内
で成膜した場合の成膜処理時間と比較して、3/4に短
縮することができた。
【0035】本発明の他の実施例として、下部絶縁膜3
2bを酸素ガス濃度10%のアルゴンと酸素との混合ガ
ス雰囲気内で、混合ガスの全圧を0.1Paとして2分
間スパッタリングして成膜し、続いて上部絶縁膜32a
を同一濃度の混合ガス雰囲気内で、混合ガスの全圧を
0.5Paとして2分間スパッタリングして成膜しても
よい。
2bを酸素ガス濃度10%のアルゴンと酸素との混合ガ
ス雰囲気内で、混合ガスの全圧を0.1Paとして2分
間スパッタリングして成膜し、続いて上部絶縁膜32a
を同一濃度の混合ガス雰囲気内で、混合ガスの全圧を
0.5Paとして2分間スパッタリングして成膜しても
よい。
【0036】さらにまた、他の実施例として、アルゴン
と酸素との混合ガス雰囲気内でスパッタリングを行う間
に、混合ガスの全圧を一定として、酸素ガス濃度を3%
から15%に連続的に変化させて、4分間スパッタリン
グを行い、下部絶縁膜32aと上部絶縁膜32bとを一
体化して形成してもよい。このとき、絶縁膜の膜厚は、
酸素ガス濃度を段階的に増加させたときとほぼ同じにな
る。
と酸素との混合ガス雰囲気内でスパッタリングを行う間
に、混合ガスの全圧を一定として、酸素ガス濃度を3%
から15%に連続的に変化させて、4分間スパッタリン
グを行い、下部絶縁膜32aと上部絶縁膜32bとを一
体化して形成してもよい。このとき、絶縁膜の膜厚は、
酸素ガス濃度を段階的に増加させたときとほぼ同じにな
る。
【0037】また他の実施例として、アルゴンと酸素と
の混合ガス雰囲気内でスパッタリングを行う間に、酸素
濃度を一定として、混合ガスの全圧を0.1Paから
0.5Paに連続的に変化させてもよい。また、その他
の方法を用いてスパッタリング中において混合ガスの酸
素ガスの絶対量を増加させてもよい。
の混合ガス雰囲気内でスパッタリングを行う間に、酸素
濃度を一定として、混合ガスの全圧を0.1Paから
0.5Paに連続的に変化させてもよい。また、その他
の方法を用いてスパッタリング中において混合ガスの酸
素ガスの絶対量を増加させてもよい。
【0038】また、本実施例では、絶縁膜成膜時の酸素
ガス濃度〔O2〕は、0<〔O2〕≦15(%)の間で変
化させることが好ましい。酸素ガス濃度は、15%を超
えると、すなわち酸素分圧5×10-2Paを超えると、
図5の実線21で示すように膜の絶縁性が向上しなくな
ってほぼ一定となるとともに、図6の実線22で示すよ
うに成膜速度が低下する。
ガス濃度〔O2〕は、0<〔O2〕≦15(%)の間で変
化させることが好ましい。酸素ガス濃度は、15%を超
えると、すなわち酸素分圧5×10-2Paを超えると、
図5の実線21で示すように膜の絶縁性が向上しなくな
ってほぼ一定となるとともに、図6の実線22で示すよ
うに成膜速度が低下する。
【0039】本発明は、液晶表示装置の基板部材に限ら
ず、基板上に絶縁膜を形成する電子装置など他の構造の
基板に適用することができる。
ず、基板上に絶縁膜を形成する電子装置など他の構造の
基板に適用することができる。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、電子装置
などに用いられる絶縁膜は、酸化タンタルから形成さ
れ、基板側から膜表面側にかけて酸素含有量が増加して
いる。酸素含有量を増加させるには、混合ガスの全圧を
一定に保ちつつ、絶縁膜形成時の混合ガス雰囲気の酸素
ガス濃度を0%より大きく15%以下の範囲内で増加さ
せる。このためには、混合ガスの全圧を一定に保ちつ
つ、酸素ガス分圧を増加させればよい。これによって、
酸素ガス濃度の増加に伴い絶縁膜の絶縁性が増加する範
囲内だけで酸素ガス濃度が増加されるので、成膜された
絶縁膜の基板に接している側は、酸素含有量が少なく、
かつ成膜速度が速くなり、該絶縁膜の膜表面側は、酸素
含有量が多く、かつ絶縁性が優れている。したがって、
酸化タンタルから成る絶縁膜の成膜時間を短縮すること
ができ、かつ絶縁膜表面の絶縁性が優れた絶縁膜を形成
することができる。また本発明によれば、混合ガスの全
圧を一定に保ちつつ雰囲気の酸素ガス濃度を3%から1
5%に増加させるならば、従来技術の絶縁膜よりも面抵
抗が充分に大きい絶縁膜を、従来技術の成膜方法を用い
る場合よりも短い時間で、成膜することができる。また
本発明によれば、混合ガスの全圧を一定に保ちつつ酸素
ガス分圧を0.01Paから0.05Paに増加させる
か、または酸素ガス濃度を10%に保ちつつ混合ガス全
圧を0.1Paから0.5Paに増加させても、従来技
術の絶縁膜よりも面抵抗が充分に大きい絶縁膜を、従来
技術の成膜方法を用いる場合よりも短い時間で、成膜す
ることができる。
などに用いられる絶縁膜は、酸化タンタルから形成さ
れ、基板側から膜表面側にかけて酸素含有量が増加して
いる。酸素含有量を増加させるには、混合ガスの全圧を
一定に保ちつつ、絶縁膜形成時の混合ガス雰囲気の酸素
ガス濃度を0%より大きく15%以下の範囲内で増加さ
せる。このためには、混合ガスの全圧を一定に保ちつ
つ、酸素ガス分圧を増加させればよい。これによって、
酸素ガス濃度の増加に伴い絶縁膜の絶縁性が増加する範
囲内だけで酸素ガス濃度が増加されるので、成膜された
絶縁膜の基板に接している側は、酸素含有量が少なく、
かつ成膜速度が速くなり、該絶縁膜の膜表面側は、酸素
含有量が多く、かつ絶縁性が優れている。したがって、
酸化タンタルから成る絶縁膜の成膜時間を短縮すること
ができ、かつ絶縁膜表面の絶縁性が優れた絶縁膜を形成
することができる。また本発明によれば、混合ガスの全
圧を一定に保ちつつ雰囲気の酸素ガス濃度を3%から1
5%に増加させるならば、従来技術の絶縁膜よりも面抵
抗が充分に大きい絶縁膜を、従来技術の成膜方法を用い
る場合よりも短い時間で、成膜することができる。また
本発明によれば、混合ガスの全圧を一定に保ちつつ酸素
ガス分圧を0.01Paから0.05Paに増加させる
か、または酸素ガス濃度を10%に保ちつつ混合ガス全
圧を0.1Paから0.5Paに増加させても、従来技
術の絶縁膜よりも面抵抗が充分に大きい絶縁膜を、従来
技術の成膜方法を用いる場合よりも短い時間で、成膜す
ることができる。
【0041】上述した絶縁膜の製造方法を用いて、電子
装置の絶縁膜を形成すると、電子装置の絶縁不良を低減
することができるので、製品の良品率が向上する。ま
た、この絶縁膜は、成膜速度が速く成膜処理時間が短く
できるので、生産コストを減少させることができる。ま
た電磁装置が液晶表示装置であって、かつ絶縁膜形成時
の混合ガス雰囲気の酸素ガス濃度が3%から15%に増
加しているならば、絶縁膜の形成時間を短縮しつつ、表
示特性の劣化を完全に防止することができる。
装置の絶縁膜を形成すると、電子装置の絶縁不良を低減
することができるので、製品の良品率が向上する。ま
た、この絶縁膜は、成膜速度が速く成膜処理時間が短く
できるので、生産コストを減少させることができる。ま
た電磁装置が液晶表示装置であって、かつ絶縁膜形成時
の混合ガス雰囲気の酸素ガス濃度が3%から15%に増
加しているならば、絶縁膜の形成時間を短縮しつつ、表
示特性の劣化を完全に防止することができる。
【図1】本発明が適用される液晶表示装置の一方基板部
材の部分平面図である。
材の部分平面図である。
【図2】図1の一方基板部材のB−B断面図である。
【図3】従来技術の液晶表示装置の一方基板部材の部分
平面図である。
平面図である。
【図4】図3の一方基板部材のA−A断面図である。
【図5】希ガスと酸素との混合ガス雰囲気内でRFスパ
ッタリング法によって形成された酸化タンタル膜の単位
面積当りの面抵抗と、膜形成時の混合ガスの酸素分圧と
の関係を表すグラフである。
ッタリング法によって形成された酸化タンタル膜の単位
面積当りの面抵抗と、膜形成時の混合ガスの酸素分圧と
の関係を表すグラフである。
【図6】酸化タンタル膜成膜時の酸素分圧と成膜速度と
の関係を示すグラフである。
の関係を示すグラフである。
31 基板 32,32a,32b 絶縁膜 33 走査配線 34 信号配線 35 絵素電極 36 TFT 37 付加容量用電極 38 付加容量素子 41 ゲート電極 42 ソース電極 43 ドレイン電極 44 酸化絶縁膜 45 ゲート絶縁膜 46 半導体層 47 エッチングストッパ層 48a,48b コンタクト層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−330418(JP,A) 特開 平7−281209(JP,A) 特開 平8−167726(JP,A) 特開 平1−165766(JP,A) 特開 平1−165767(JP,A) 特開 平1−165768(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/136 G02F 1/1333 505
Claims (6)
- 【請求項1】 酸化タンタルまたはタンタルをターゲッ
トとし、酸素を含む混合ガス雰囲気中におけるスパッタ
リング法によって、絶縁性基板上に酸化タンタルを堆積
する絶縁膜の形成方法において、 前記混合ガスの全圧を一定に保ちつつ、前記酸化タンタ
ルの堆積につれて前記雰囲気の酸素ガス濃度を0%より
大きく15%以下の範囲内で増加させて、絶縁性基板上
に堆積する酸化タンタルから形成される絶縁膜の酸素含
有量を厚さ方向に異ならせることを特徴とする絶縁膜の
形成方法。 - 【請求項2】 前記酸化タンタルの堆積につれて、前記
混合ガスの全圧を一定として、酸素ガスの分圧を増加さ
せることを特徴とする請求項1記載の絶縁膜の形成方
法。 - 【請求項3】 前記酸化タンタルの堆積につれて、前記
混合ガス雰囲気の酸素ガスの濃度を、3%から15%に
増加させることを特徴とする請求項1記載の絶縁膜の形
成方法。 - 【請求項4】 前記酸化タンタルの堆積につれて、前記
混合ガスの全圧を0.35Paに保ち、かつ、前記酸素
ガスの分圧を0.01Paから0.05Paに増加させ
ることを特徴とする請求項3記載の絶縁膜の形成方法。 - 【請求項5】 酸化タンタルまたはタンタルをターゲッ
トとし、酸素を含む混合ガス雰囲気中におけるスパッタ
リング法によって、絶縁性基板上に酸化タンタルを堆積
する絶縁膜の形成方法において、 前記雰囲気の酸素ガス濃度を10%に保ちつつ、前記酸
化タンタルの堆積につれて混合ガスの全圧を0.1Pa
から0.5Paに増加させて、絶縁性基板上に堆積する
酸化タンタルから形成される絶縁膜の酸素含有量を厚さ
方向に異ならせることを特徴とする絶縁膜の形成方法。 - 【請求項6】 絶縁性基板の一方表面側に配置されてい
てかつ酸化タンタルから形成されている絶縁膜を有する
電子装置において、 前記絶縁膜は、請求項1〜5のうちのいずれか1項記載
の絶縁膜の形成方法によって絶縁性基板上に形成され、
かつ絶縁性基板の表面から遠ざかるにつれて酸素含有量
が増加していることを特徴とする絶縁膜を有する電子装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32343494A JP3089174B2 (ja) | 1994-12-26 | 1994-12-26 | 絶縁膜の形成方法および絶縁膜を有する電子装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32343494A JP3089174B2 (ja) | 1994-12-26 | 1994-12-26 | 絶縁膜の形成方法および絶縁膜を有する電子装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08179354A JPH08179354A (ja) | 1996-07-12 |
JP3089174B2 true JP3089174B2 (ja) | 2000-09-18 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP32343494A Expired - Fee Related JP3089174B2 (ja) | 1994-12-26 | 1994-12-26 | 絶縁膜の形成方法および絶縁膜を有する電子装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3089174B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001007342A (ja) | 1999-04-20 | 2001-01-12 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 半導体装置およびその作製方法 |
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- 1994-12-26 JP JP32343494A patent/JP3089174B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08179354A (ja) | 1996-07-12 |
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