JP3117749B2 - フレキソ印刷版工程 - Google Patents

フレキソ印刷版工程

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JP3117749B2
JP3117749B2 JP03186226A JP18622691A JP3117749B2 JP 3117749 B2 JP3117749 B2 JP 3117749B2 JP 03186226 A JP03186226 A JP 03186226A JP 18622691 A JP18622691 A JP 18622691A JP 3117749 B2 JP3117749 B2 JP 3117749B2
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ジョン・アーサー・マーテンズ
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デュポン オペレーションズ ワールドワイド,インコーポレイテッド
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/26Processing photosensitive materials; Apparatus therefor
    • G03F7/36Imagewise removal not covered by groups G03F7/30 - G03F7/34, e.g. using gas streams, using plasma

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は照射硬化性ポリウレタン
エラストマー組成物の使用方法に関し、このような組成
物で調製されるフレキソ印刷版の製造方法に関する。こ
の印刷版は無溶剤吸収処理法において現像可能である。
本発明は水もしくは溶剤ベースフレキソ印刷インク中に
浸漬した場合に膨潤耐性である組成物について説明す
る。このような耐性はこれらの組成物をフレキソ印刷版
の形態で用いる際に不可欠な特性である。
【0002】
【従来の技術】「フレキソ印刷」という用語は、エラスト
マー状もしくはゴム状のレリーフ印刷面を有する可撓性
基体を用いる印刷形態に広く用いられる。
【0003】初期のフレキソ印刷版は、メルカプト化合
物のような従来のゴム硬化剤を用いて加熱および加圧の
下でモールド中で化学的に硬化させることにより製造さ
れていた(フレキソ印刷:原理および応用、第3版、フレ
キソ印刷ィック・テクニカル・アソシエーション(Flexo
graphic Technical Association)、第158〜162頁)。近
年では、レリーフ印刷版を製造するのに有用なホトポリ
マーエラストマー組成物(化学線に露出することにより
硬化可能な組成物を含有するエラストマー)が記載され
ている。たとえば、米国特許第4,369,246号および同第
4,423,135号には、(1)25℃を上回るガラス転移温度お
よび2000〜100000の平均分子量の少なくとも2種の熱可
塑性非エラストマーブロック、およびこれらのブロック
の間に10℃を下回るガラス転移温度および25,000〜10,0
00,000の平均分子量を有するエラストマーブロックコポ
リマーを有する溶剤可溶性コポリマー少なくとも30重量
%; (2)少なくとも1個の末端エチレン基を有する付加
重合可能化合物少なくとも1重量%; および(3)乾燥厚
で0.005〜0.250インチの重合開始剤; を含有する感光性
組成物の層をシート状支持体に塗布することにより形成
される溶剤不溶性エラストマー印刷レリーフ版が記載さ
れている。可撓性ポリマーフィルムおよび可撓性被覆シ
ートがこの組成物層にラミネートされる。この保護シー
トを除去し、フィルムを通して組成物層を画像に応じて
化学線照射し、フィルムを除去し、そして溶剤洗浄によ
り層の非露出部分を除去することにより印刷版が形成さ
れる。パークロロエチレン(1,1,1-トリクロロエチレン)
単独またはn-ブタノールのようなアルコールとの組み合
わせのような溶剤が用いられる。
【0004】同様に、欧州特許第261,910号には、(1)
アクリル酸エステルのモノマーおよびポリマー、および
(2)ケトン光重合/光架橋剤、が支持シート上に被覆さ
れた水現像可能フレキソ印刷レリーフ印刷版の例が記載
されている。画像に応じて照射することにより架橋を促
進した後に、水性現像剤で洗浄除去することによりこの
印刷版のレリーフ領域が形成される。洗浄除去の後に、
すべてのフレキソ印刷版製造組成物および方法において
説明される工程が行なわれる。すなわち、この印刷版を
長時間(1〜24時間)にわたって乾燥することにより用い
た現像剤溶液を除去し、そしてその後の仕上げ処理(化
学処理もしくは光化学処理)により印刷版の表面粘着性
を低減させて、その後印刷に用いられる。
【0005】これらの技術では、フレキソ印刷版を製造
するために必要とされる工程時間が長時間である(複数
の処理工程を連続して行う必要があることによる)こと
に加えて、現像処理において毒性の副生成廃物が生成し
うる。溶剤洗浄除去技術の場合には、溶媒形態および少
なくとも1個の末端エチレン基を有する付加重合可能化
合物(2)含有形態の両方において毒性でありうる有機溶
剤廃物が生成される。同様に、水性洗浄除去印刷版技術
においても、細胞毒性効果を有しうる同様の付加重合可
能化合物を含有する汚染廃水副生成物が生成されうる。
【0006】このポリマー技術分野において多くの異な
る種類のモノマーおよび架橋性樹脂が知られている。当
該技術分野において知られる方法により硬度、可撓性ま
たは他の特性が調節される。本発明の組成物に関して特
に良好な材料は米国特許第4,578,504号、同第4,638,040
号、および同第4,786,657号に記載されている。
【0007】多くの種類の硬化性ポリウレタンエラスト
マー組成物が知られている。「エラストマー」または「エ
ラストマー状」という用語はゴム状またはこのようなゴ
ムと同様の弾性を有するポリマーを指して言う。特に、
エラストマーと言う用語は実質的に伸張されてもこのエ
ラストマーを伸張する力から開放された場合にもとの寸
法に復元することが可能な材料特性を示す。すべての場
合において、エラストマー(厚さ0.5mm)は少なくとも10
%の伸びを2秒間にわたって受けその後の1分間の緩和
時間の後にもとの寸法に復元する必要がある。さらに典
型的には、エラストマーは、エラストマー限界を越える
ことなく25%の伸びを受容可能である。ある場合には、
エラストマーは、引き裂かれず、またこの組成物のエラ
ストマー限界を越えることなくもとの寸法の300%以上
の伸びを受容可能である。
【0008】典型的には、エラストマーはASTM仕様D883
-866において弾性を反映するように定義される。すなわ
ち、室温において比較的弱い力を加えることにより実質
的に変形させても、この力を除去することにより即座に
ほぼもと通りの寸法に復帰するポリマー材料である。AS
TM仕様D412-87には伸張下におけるゴム特性を試験する
ことにより弾性特性を評価する適切な操作が記載されて
いる。一般に、このような組成物は、硬化により統合網
状組織または構造を形成する比較的高分子量化合物を含
有する。硬化は種々の方法により行なわれる。これらの
方法には、化学的硬化剤、触媒および/または照射の使
用が包含される。この硬化材料の最終的な物理特性は種
々の要因により影響される。主要な要因としては、ポリ
マーの数平均および重量平均分子量、エラストマーの補
強ドメイン(ハードセグメント)の融点または軟化点(た
とえば、ASTM仕様D1238-86により測定される)、ハード
セグメントドメインを含有するエラストマー組成物の重
量%、エラストマー組成物の強化セグメントまたはソフ
トセグメント(低Tg)部分の構造、架橋密度(架橋点間の
平均分子量)、および、添加剤または助剤の特性および
量、などが挙げられる。ここで用いられる「硬化」という
用語により、架橋されたこと、または熱硬化(非溶融)状
態もしくは比較的不溶性状態に化学的に転換されたこと
を示す。
【0009】
【発明の要旨】本発明は、可撓性基体上の層として照射
硬化性(照射重合性、照射硬化性、または照射架橋性)組
成物を提供すること、上記組成物を画像に応じて照射す
ることにより照射領域においてこの組成物を硬化させる
こと、上記画像に応じて照射された層と吸収層(この吸
収層は40〜200℃に加熱された非照射組成物を吸収可能
である)とを接触させること、この吸収層と接触させた
状態で上記組成物層を40〜200℃の温度(この温度は非照
射領域において上記組成物を上記吸収層に流入させるの
に十分高温である)に加熱すること、吸収層に接触した
非照射領域における上記組成物の少なくとも75%を吸収
層に吸収させること、そして、この吸収層を除去するこ
とにより上記可撓性基体上の非照射領域から組成物の少
なくとも75%を除去すること、によるフレキソ印刷版の
製造法に関する。
【0010】上記製造法では、照射組成物の可撓性基体
への固着(anchoring)を著しく増大させる非常に効果的
な現像前処理を行いうる。この処理により基体上に「フ
ロア」部分が形成される。まず、イオン化照射(例えば、
e-線(e-beam)および短波長UV照射など)が透過する基体
上の画像形成可能組成物を、基体を通して全体的に露出
することにより重合組成物のフロアを形成させる。この
フロアは現像中に基体から除去されず、非照射領域から
除去される組成物の少なくとも75%には含まれないとみ
なす。
【0011】非照射組成物を流動させ、吸収層に吸収さ
せるために用いられる温度(粘度を低下させるか、軟化
温度を越える温度、例えば、ASTM仕様D1238-86を参照の
こと;減圧を適用する必要なし)は、可撓性基体を変形
させす、また、表面の全ての点において組成物を2%を
越えて硬化させない。実際の温度は用いられる特定の基
体および組成物に依存して変化する。好ましくは、非照
射組成物の少なくとも80%が、吸収層と接触した加熱領
域から除去される。さらに好ましくは、少なくとも90〜
95%が除去される。この処理の(照射による)硬化工程
は、組成物の基体に対する接着を増大させる機能をも有
する。この機能は、硬化組成物の基体に対する直接的な
接着(反応による化学的接着もしくは可撓性基体表面に
対する物理的接着)または基体上に設けられた下塗剤に
対する接着(通常は化学反応による)により付与される。
この下塗層はこの接着効果を促進するために用いられ、
感光性または非感光性である。
【0012】本発明には市販されているフレキソ印刷版
(例えば、デュポン(DuPont)PLS)を使用可能である。し
かしながら、グラフィック技術分野の印刷に用いられる
フレキソ印刷版の製造に有用な特別に調製された低温溶
融高メルトインデックス照射硬化性エラストマーポリウ
レタン組成物が特に有用である。この硬化エラストマー
組成物は、さらに、フレキソ印刷工程において用いられ
る水ベースインクのようなフレキソ印刷インクに浸漬さ
れた場合に、膨潤または体積増加の傾向が低減されてい
るという特徴を有する。この膨潤度が低いという特性は
印刷版の基本的な達成しうる特性において非常に重要で
ある。この膨潤はレリーフ画像の拡大を引き起こすから
である。たとえば、印刷インク中における印刷版の過度
の膨潤による2%のドット(dot)により、15または20%
のドットが印刷ページ上にこの望ましくない現象により
実際に印刷されうる。印刷版の印刷寿命または摩耗寿命
(印刷不良が生じるまでの印刷回数)もまた膨潤により低
減されうる。膨潤により硬化エラストマー組成物の物理
強度が失われるからである。
【0013】本発明の照射硬化性ポリウレタンエラスト
マーのその他の特徴は、一分子毎に1個以上のビニル基
を含有するモノマーのようなビニル含有モノマー添加剤
の添加の必要なく、化学線に露出した場合に硬化または
架橋することにある。この特徴により地球環境(土壌、
水または空気)が潜在的細胞毒性化合物により汚染され
る可能性のいくつかが低減される。さらに、この技術を
用いることによりフレキソ印刷版製造および使用作業者
の安全性が増大される。人体が細胞毒性化合物に曝され
ないからである。
【0014】本発明の照射硬化性ポリウレタンエラスト
マーのその他の特徴は、比較的低い融点および高いメル
トインデックス(低溶融粘度)を有することである。本発
明は新規な照射硬化性ポリウレタンエラストマー組成物
から製造されるフレキソ印刷版に特に関する。この印刷
版は新規な無溶剤吸収処理法を用いて現像される。この
吸収フレキソ印刷版処理法はいかなる種類の液体現像剤
(水または溶剤)をも必要としない。この新規な印刷版製
造法によれば、印刷版製造工程数、印刷版製造工程時間
が実質的に低減され、印刷版製造における潜在的毒性副
生成物廃物流が生じない。本発明による照射硬化性エラ
ストマーポリウレタン組成物が他の目的および他の産業
分野において使用可能なことは予想されるけれども、そ
れらはフレキソ印刷産業分野における使用に特に適す
る。
【0015】硬化前の照射硬化性エラストマー被覆シー
ト材料の保存安定性は重要である。特に、保存中におけ
るエラストマー層が常温流動に対する耐性を有すること
が望ましい。エラストマー層が過度の常温流動を生じる
場合は、このような流動中に生じうる印刷版の厚さの均
一性の喪失により使用不可となる。本発明の照射硬化性
ポリウレタンエラストマーは照射開始性架橋前または硬
化前における常温流動に対する高い耐性により特徴付け
られる。
【0016】一般に、フレキソ印刷版は可撓性支持層ま
たはシートに対して隣接した平坦な硬化性エラストマー
ポリマー層から構成される。たとえば、この支持体に
は、ポリマー(フィルム基体)または金属(金属基体)支持
体が包含される。その後、このエラストマー層は部分的
に硬化され(化学線への画像に応じた露出による)、非硬
化部分は除去され、フレキソ印刷工程において印刷面と
なるレリーフ構造(凸部)が現像される。このレリーフ構
造(硬化領域)は、物理的および/または化学的作用によ
り支持層に固定される。そのことにより、印刷が繰り返
し行なわれる印刷工程の間固定される。この硬化エラス
トマー層の露出表面は、印刷工程の間にインクロール
(アニロックス)からインクを受容し、そのインクを印刷
材料に転写するインク受容面となる。このフレキソ印刷
工程は「直接」印刷工程である。この印刷版およびこの上
に一時的に形成されたインク層は被印刷材料(たとえ
ば、紙、またはフィルム)に直接接触するからである。
フレキソ印刷版の硬化エラストマー層の下の支持層とし
て種々の材料が用いられる。ポリエステル、ポリカーボ
ネート、またはポリイミドフィルムのような合成ポリマ
ー樹脂の可撓性基体、または、鉄もしくはアルミニウム
コイル(coil)材料のようなより剛性の基体が用いられ
る。
【0017】
【発明の構成】本発明のフレキソ印刷版の製造方法に
は、少なくとも片面上に少なくとも厚さ0.3mmの照射硬
化性組成物を有するイオン化照射透過性可撓性基体を有
するレリーフ画像形成可能材料を提供する工程、上記組
成物を画像に応じて照射することにより照射領域におい
て上記組成物を硬化させる工程、上記画像に応じて照射
された層と吸収層(この吸収層は40〜200℃に加熱された
非照射組成物を吸収可能である)とを接触させる工程、
この吸収層と接触させた状態で上記組成物層を40〜200
℃の温度(この温度は非照射領域において上記組成物を
上記吸収層に流入させるのに十分高温である)に加熱す
る工程、吸収層に接触した非照射領域における上記組成
物の少なくとも75重量%を吸収層に吸収させる工程、そ
してこの吸収層を除去することにより上記可撓性基体上
の非照射領域から組成物の少なくとも75%を除去する工
程が包含される。この方法には、イオン化照射を用いて
上記基体を通して、上記可撓性基体に隣接する硬化性組
成物が少なくとも部分的に硬化し、しかしながら上記硬
化性組成物全体が硬化しないように、上記硬化性組成物
層を照射することにより、可撓性基体と非硬化組成物と
の間に硬化領域を形成する工程がさらに包含される。こ
の工程は、吸収層による上記組成物の少なくとも75%の
吸収の前に行われる。
【0018】フロアもしくは固着領域を形成するために
画像形成可能組成物層全体を硬化させる前に行われるこ
の材料の背面(すなわち、基体を通した)からの画像形成
可能組成物の照射工程は、画像に応じた照射の前に行う
ことが好ましい。このイオン化照射を画像形成の後に行
っても効果的ではあるが、画像形成前に行うほうがより
効果的である。
【0019】新規な部類の照射硬化性ポリウレタンエラ
ストマーが以下の(A)、(B)、(C)、および(D)の反応によ
り形成される。 (A)少なくとも1種のジイソシアネート(たとえば、ジイ
ソシアネート単品もしくはジイソシアネート混合物);
(B)少なくとも2個の遊離水素含有基、好ましくは少な
くとも2個のヒドロキシル基、および少なくとも1個の
エチレン性不飽和基を一分子毎に有する第1連鎖伸張
剤; (C)少なくとも2個の遊離水素含有基、好ましくは
少なくとも2個のヒドロキシル基および11個までの炭素
原子を有する上記第1連鎖伸張剤と異なる連鎖伸張剤を
含有する必要に応じて添加される成分; (D)少なくとも
2個のヒドロキシル基のような少なくとも2個の遊離水
素含有基を一分子毎に有する少なくとも500g/モルの分
子量を有するポリオール(好ましくは、このポリオール
は約9.0を下回る溶解性パラメータを有するが必須では
ない)。得られるポリウレタンエラストマーは少なくと
も10,000g/モルの数平均分子量、約180℃を下回る溶融
転移温度、および少なくとも0.5g/分の180℃における1
1,000gロード(1oad)および0.38インチボアで(bore)での
メルトインデックス(ASTM No.D1238-70により測定)を有
する。
【0020】本発明のエラストマーは以下の(A)、(B)、
および(C)の反応生成物を含有する付加重合に利用可能
なエチレン性不飽和基を有する照射硬化性ポリウレタン
エラストマーとして一般的に説明される。 (A)10〜50重量%の少なくとも1種のジイソシアネート; (B)0.5〜20重量%の、イソシアネート基と重合可能な少
なくとも2個の遊離水素基を有し、少なくとも1個のエ
チレン性不飽和付加重合可能基を1分子毎に一分子毎に
有する第1連鎖伸張剤; および (C)10〜70重量%の、少なくとも500の分子量を有し、イ
ソシアネート基と重合可能な少なくとも2個の遊離水素
含有基を1分子毎に有する有機ポリオール。
【0021】上記ポリウレタンエラストマーは少なくと
も10,000g/モルの数平均分子量、180℃を下回る溶融転
移温度、および少なくとも0.5g/分の180℃におけるメル
トインデックスを有する。これらのエラストマーは必要
に応じて0.5〜20重量%(好ましくは0.75〜12重量%)
の、イソシアネート基と重合可能な少なくとも2個の遊
離水素基を有する上記第1連鎖伸張剤と異なる第2連鎖
伸張剤を含有しうる。
【0022】本発明の照射硬化性ポリウレタンエラスト
マー組成物はセグメント化コポリマー(segmented copol
ymers)またはマルチフェーズポリマー(multiphase poly
mers)として知られるポリマーの一般的な部類に属する
として特徴づけられる。この一般的な部類は多くの参照
文献に記載されている(たとえば、マルチフェーズポリ
マー(Multiphase Polymers)、化学の進歩シリーズ(Adva
nces in Chemistry Series)、第176巻、スチアート L.
クーパー(Stuart L.Cooper)、およびジェラルド M.エス
テ(Gerald M.Estes)編、1987年、第1〜83頁)。この部
類のポリマーのエラストマー特性はいわゆる「ハード」セ
グメントドメインと「ソフト」セグメントドメインとの間
の凝離または層分離の結果である。「ハード」セグメント
ドメインはエラストマーの使用温度(たとえば、印刷版
として用いる場合、使用温度は約15〜40℃である)を上
回る単一もしくは複数の溶融転移温度を有し、補強(rei
nforcing)ドメインとして機能する。「ソフト」セグメン
トドメインはエラストマーの使用温度を下回るガラス転
移温度を有し、粘性エネルギー散逸として知られる過程
によりエネルギーを散逸可能な強化(toughening)層とし
て機能する。この2層エラストマーは熱力学的非相溶性
のためにエラストマー中において分離層として存在する
と考えられている。本発明のエラストマーは、好ましく
は、水中において、2%、好ましくは1%そしてさらに
好ましくは0.5%を下回る膨潤を示す。この特性はこの
エラストマー(たとえば、厚さ1mm)を脱イオン水中に20
℃において24時間浸漬することにより容易に測定され
る。増大した厚さが2%を下回る場合は、膨潤は2%を
下回る。
【0023】上述のポリマー形成反応により生成される
新規な照射硬化性ポリウレタンエラストマーは支持シー
ト上に層の形態で被覆されることにより画像形成可能ホ
トポリマーエラストマー積層製品を提供する。その後の
画像応じた照射によりエラストマー層が硬化される。そ
してこのエラストマー層の非硬化エラストマー部分を除
去することによりフレキソ印刷版が提供される。この印
刷版は水ベースフレキソ印刷インキと組み合わせる場合
に特に有用である。本発明の照射硬化性エラストマーポ
リウレタンの特に重要な特性は,ポリマー形成反応中に
ポリマー鎖中に導入された照射硬化可能官能基由来の照
射硬化特性である。これらの照射硬化可能基はポリマー
鎖の形成中は非硬化状態に維持される。しかしながら、
化学線に露出することによりフレキソ印刷版製造工程中
に硬化が生じる。この照射硬化性官能基は連鎖伸張剤
(B)によりポリマー鎖中に取り込まれる。
【0024】本発明に使用可能な連鎖伸張剤(B)は、反
応性不飽和部分,好ましくは、フリーラジカル反応によ
り架橋を生成する硬化反応に感応性であり,使用可能な
不飽和部分を有する。本発明による連鎖伸張剤において
好ましい不飽和部分は炭素-炭素2重結合(オレフィン性
またはエチレン性不飽和結合)であり、特に好ましい部
分は活性化炭素-炭素2重結合である。一般に、本発明
に用いうる連鎖伸張剤の部類における「活性化」炭素-炭
素2重結合には、カルボニル基との共役を通して活性化
された2重結合が包含される。これらの2重結合は、フ
リーラジカル形成を安定化させ、その結果、2重結合の
フリーラジカル反応を活性化する傾向を有する種々の他
の官能基による置換により活性化される。本発明による
好ましい連鎖伸張剤においては、この「活性化」2重結合
は以下に示すように設けられる。この連鎖伸張剤がポリ
マー主鎖中に組み込まれる(すなわち、ウレタンまたは
カルバメート単位の間に位置する)場合は、この活性化
2重結合はこのポリマー主鎖から離れたポリマー分子の
部分、またはポリマー主鎖からのペンダント基である。
すなわち、この活性化2重結合はそれ自体がポリマー主
鎖の一部ではなく、ポリマー主鎖から垂れ下がったペン
ダント基上に位置する。
【0025】本発明による連鎖伸張剤の一般的な化学的
性質は、少なくとも1個の活性化2重結合を有するジヒ
ドロキシ置換有機化合物である。好ましくは約2個以下
のヒドロキシ基(すなわち、好ましくは、化合物当たり
平均2.10個、さらに好ましくは、平均2.05個を下回る水
酸基当量)がこの化合物中に含有される。そのことによ
りこの連鎖伸張剤はポリウレタンプレポリマーとの初期
反応中に実質的な網状構造および架橋を生成することな
く、伸張されたポリウレタンポリマー組成物(非硬化)を
形成する。上述のように、このような連鎖伸張剤は2個
の遊離水素含有化合物であり、ジヒドロキシ化合物はこ
れらに包含される。有用な遊離水素含有化合物は、-S
H、-NH2または-NHR(式中、Rはアルキル基またはフェニ
ル基)を1個または2個のヒドロキシ基に代えて有しう
る。得られるウレタン生成物の融点およびメルトインデ
ックスの観点からヒドロキシ基が特に好ましい。
【0026】他の遊離水素反応基は高すぎる溶融転移温
度または低すぎるメルトインデックスを有するポリウレ
タンを生成しうる。155℃(好ましくは150℃)を下回る溶
融転移温度、およびASTM No.D1238-70に従って測定した
100〜180℃(好ましくは100〜140℃)の温度範囲において
5g/10分を上回るメルトインデックスを有するポリウレ
タンを生成することが望ましい。好ましくは、この連鎖
伸張剤(B)の少なくとも1個、好ましくは両方のヒドロ
キシ基は1級である。そのことによりイソシアネート部
分との反応により生成される成長ポリマー分子の連鎖伸
張は比較的速くなる。その結果、エラストマー組成物に
おいて他の有利な化学的におよび物理的特性を提供する
ために用いられる以下に示す他の種類の連鎖伸張剤との
反応において効果的に競争する。好ましい連鎖伸張剤は
米国特許第4,578,504号および米国特許第4,638,040号に
記載されている。ここで、これらは-Xおよび-Yがそれぞ
れヒドロキシル基および水素である構造を有するもので
ある(1-または2-グリセロールアクリレートまたはメタ
クリレート)。また、1988年4月22日に出願された米国
特許出願第184,834号(アトーニードケット(Attorney's
Docket)第32888USA6A号、J.A.マーテンス(Martens)ら)
に記載されている化合物もまた有用である。たとえば、
N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-N'-(メタクリルオキシ
エチル)尿素: CH2=C(CH3)C(O)OCH2CH2NHC(O)N(CH2CH2OH)2 が挙げられる。
【0027】本発明の好ましい組成物では、活性化2重
結合含有連鎖伸張剤が硬化されるポリマー中に取り込ま
れる。この取り込みは、ポリマー中で2,000〜10,000分
子量毎に約1個のペンダント活性不飽和部位が提供され
るように行なわれる。フレキソ印刷版のような好ましい
用途に用いる場合には、ポリマーエラストマー(硬化前)
における主鎖の数平均分子量は約20,000〜50,000の範囲
であるべきである。これに対応して重量平均分子量は約
35,000〜95,000となる必要がある。さらに、得られる溶
融照射架橋可能エラストマー組成物のメルトインデック
スは、ASTM No.D1238-70により測定した場合は100〜180
℃の温度範囲において0.5g/分〜10.0g/分の範囲である
必要がある。
【0028】ポリマーに添加された2重結合提供試薬の
添加量がポリマーの2重結合当量(ポリマーから垂れ下
がった2重結合の平均数で平均分子量を除した数)に与
える影響を示すために、反応混合物中に1重量%の2重
結合提供試薬を有するポリマーを、生成物中に16,000の
2重結合当量を提供する分子量のポリマーと考えた。こ
の2重結合提供試薬の量を2倍(2%)にすることによ
り、2重結合当量は8,000に半減した。同一分子量ポリ
マーである2-グリセロールメタクリレート(GMA)を試料
として用いて、GMA量と当量(EW)との以下に示す関係を
得た。%GMA EW 1% 16,000 2% 8,000 3% 5,333 4% 4,000 5% 3,200
【0029】約9.0を下回る溶解パラメータを有する反
応混合物のポリオール(D)は水および水/アルコール混合
物の吸収に対する耐性を有する疎水性ポリオールであり
少なくとも250グラム当量のヒドロキシル当量を有す
る。ここで用いられる好ましいポリオールは約2〜3の
平均ヒドロキシル官能性、および約250〜約5000、好ま
しくは約500〜3000のヒドロキシル当量をこれらのポリ
オールの混合物中に含有する。用いうる特に好適なポリ
エーテルポリオールにはアルキレンオキシドまたはハロ
ゲン置換アルキレンオキシドまたはこれらの混合物と活
性水素含有開始剤化合物とを反応させることにより調製
されたものが包含される。好適なこのようなオキシドに
は、たとえば、エチレンオキシド、プロピレンオキシ
ド、1,2-ブチレンオキシド、2,3-ブチレンオキシド、エ
ピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、これらの混合
物などが挙げられる。エチレンオキシドが用いられる場
合は、これは10重量%を越えてポリオールに用いられる
べきではない。好ましいオキシドは1,2-ブチレンオキシ
ドおよびエピクロロヒドリンである。このようなポリオ
ールはポリウレタン化学分野でよく知られており、市販
されている。ポリ1,2-(ブチレンオキシド)ポリオールは
ダウ・ケミカル社(Dow Chemical Company)より市販され
ている製品である。ポリエピクロロヒドリンポリオール
は米国特許第4,431,845号に記載されており3M社より市
販されている製品である。
【0030】単一または複数の有機ジイソシアネート
(A)は有機芳香族もしくは脂肪族ジイソシアネートまた
はこれらの混合物より選択される。用いうる好ましい有
機芳香族ジイソシアネートは、たとえば、2,4-トルエン
ジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、p,
p'-ジフェニルメタンジイソシアネート、p-フェニレン
ジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ポリ
メチレンポリフェニルイソシアネート、1,3,3,5-テトラ
メチル-1,6-ビス(イソシアネート)ヘキサン(TMXDI)、こ
れらの混合物などのような2個以上のNCO基を一分子毎
に有するイソシアネートである。さらに、好適な有機脂
肪族ポリイソシアネートには、上記有機芳香族ポリイソ
シアネートの水素化誘導体、1,6-ヘキサメチレンジイソ
シアネート、1,4-シクロヘキシルジイソシアネート、1,
4-ビス-イソシアネートメチル-シクロヘキサン、イソホ
ロンジイソシアネートおよびこれらの混合物などが挙げ
られる。好ましいイソシアネートは4,4'-ビス(イソシア
ネートシクロヘキシル)メタン、1,4-シクロヘキシルジ
イソシアネート、およびイソホロンジイソシアネートを
含む脂環族ジイソシアネートである。
【0031】用いうる好ましい連鎖伸張剤(C)には、少
なくとも2個しかしながら3個以下のヒドロキシル基を
一分子毎に有するヒドロキシル含有脂肪族化合物が包含
される。たとえば、好ましいヒドロキシル含有連鎖伸張
剤には、エチレングリコール、プロピレングリコール、
1,4-ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピ
レングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチ
レングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、低分子量エチレンおよび/またはグリセリンのプロ
ピレンオキシド誘導体、またはトリメチロールプロパン
などが挙げられる。
【0032】この照射硬化性エラストマー組成物は、上
述の成分に加えて、光開始剤、着色剤、フィラー、触
媒、安定剤および禁止剤のような他の成分または助剤を
含有しうる。このような助剤は硬化性エラストマー層に
保存安定性、可視色などのような他の特性の付与が望ま
れる場合に添加される。このような助剤は反応によりポ
リマー主鎖に取り込まれて、またはポリマー鎖取り込ま
れることなく組成物の全体に対する添加剤として存在さ
せることにより用いられる。
【0033】当該技術分野で良く知られているように、
エチレン性不飽和結合(本発明で用いられるエラストマ
ーから垂れ下がるようなもの)は、e-ビームおよび他の
高エネルギー照射のようなイオン化照射で直接硬化され
うる。本発明の組成物中に開始剤が存在することは必須
ではないけれども非常に望ましい。光開始剤の知られて
いる種類の好ましいものは、特に、キノン、アセトフェ
ノン、ベンゾインエーテル、アリールケトン、ペルオキ
シド、ビイミダゾール、ジアリールヨードニウム、トリ
アリールスルホニウム(およびホスホニウム)、ジアゾニ
ウム(特に芳香族ジアゾニウムなどのようなフリーラジ
カル光開始剤である。これらの開始剤は本発明の組成物
中において、一般にエラストマーの0.1〜15重量%、好
ましくは0.3〜10重量%、さらに好ましくは0.5〜8重量
%の量で用いられる。これらの光開始剤は異なる開始剤
同士の混合物としておよび/または光開始剤を増感もし
くはスペクトル増感するとしてよく知られている染料と
の組み合わせにおいて用いられる。
【0034】本発明の実施にあたり有用な好ましい組成
物の他の望ましい局面は、低分子量ポリアクリロイル
(メタクリロイルを含む)材料が組成物中に必要とされな
いことである。このようなポリアクリロイル材料(ジ-、
トリ-、テトラ-、ペンタ-、ヘキシル-アクリロイルまた
はメタクリロイル)はいくつかの理由において望ましく
ない。本発明では1000以下の分子量のポリアクリロイル
化合物(メタクリロイルを含む)を全く含有しないことに
ついて問題を有しない。多くの製造者の観点からいえ
ば、2.0重量%を下回る量でこのようなポリアクリロイ
ル化合物を含む架橋可能組成物は非常に望ましい。本発
明では、2.0重量%、好ましくは1.0重量%、さらに好ま
しくは0.5重量%を下回る量の分子量1000以下のポリア
クリロイル化合物を含有することが好ましい。もっとも
好ましくは、ポリアクリロイル化合物の量は0重量%で
ある。
【0035】本発明の照射硬化性ポリウレタンエラスト
マー化合物は溶融重合技術を用いて製造することが好ま
しい。溶融状態における重合により有機溶剤または溶剤
混合物の不使用が可能となる。そのことにより溶融状態
で直接支持シートに塗布可能なエラストマー生成物が生
成される。その結果フレキソ印刷版を製造する前にエラ
ストマー層から有機溶媒を除去するためにオーブン中で
乾燥する工程を省くことができる。このような組成物を
調製するための好ましい方法には、米国特許第4,843,13
4号に記載の重合反応装置のような2連スクリュー逆回
転押出装置のようなポリマー処理溶融押出装置の使用が
包含される。このような押出装置は、処理中における温
度調節、反応物の完全混合、および圧力プロファイルの
制御を提供する。これらは反応物のバックミキシング(b
ackmixing)および反応物の滞留時間のばらつきに影響す
る。押出装置におけるこの照射硬化性エラストマー形成
反応が完了した後に、溶融し、完全に反応した、未照射
熱可塑性エラストマー組成物はフィルム形成押出ダイを
通して支持材料の移動ウェブに接触させることにより直
接支持シートに塗布される。または、この溶融未硬化エ
ラストマーはペレットまたは他の固体形態(スラブ)とし
てフレキソ印刷版への加工のために提供される。単一ス
クリュー溶融押出処理のような他の従来の処理工程も用
いうる。
【0036】優れた耐久性(印刷寿命)、およびエラスト
マー層の支持層またはシートからの剥離耐性を有するフ
レキソ印刷版を提供する目的のためには、照射硬化性エ
ラストマー層の塗布前に、フィルムまたは金属支持層に
下塗り処理または接着促進処理を行うことにより硬化エ
ラストマー層の支持体に対する接着または接合力を増強
することが好ましい。このような処理は、溶融硬化性エ
ラストマー層の塗布前に、支持層またはシートの表面に
おいて一般的に行なわれる。コロナ放電処理、米国特許
第4,822,451号に記載のレーザー処理、化学的下塗り剤
の塗布、または表面の機械的な荒加工が支持体に対する
硬化性エラストマー層の接着性を増大させるのに効果的
である。
【0037】照射硬化性ポリウレタンエラストマー組成
物を支持シート(フィルムまたは金属基体)に接触した平
坦連続層に製造した後に、フレキソ印刷版は画像形成お
よび現像により製造される。この製造工程はポリウレタ
ンエラストマー層を化学線に露出して硬化させることに
より行なわれる。この化学線照射はエラストマー層を硬
化もしくは架橋させ、照射領域の溶解性を低減させるか
または不溶化する。化学線照射は種々の方法により行な
われる。好ましくは、この硬化は2段階照射工程により
行なわれる。第1の照射は背面照射と呼ばれ、照射され
る2層印刷版の支持層側に距離を明けて隣接して設けら
れた化学線照射源を用いて、支持体に向けてそして支持
体を透過させてエラストマー層に化学線照射する方法で
ある。この照射は硬化性エラストマー層部分の段階的な
硬化または架橋を引き起こし、この硬化は支持体に近い
部分ほど完全となる。この背面照射の照射時間は実験的
に決定され、照射感応性エラストマー層中に段階的な硬
化が形成されるように決定される。
【0038】エラストマー層のもっとも高レベルの硬化
(架橋)は支持層の近傍において生じる。エラストマー層
中において支持層から距離を置くにつれて硬化レベルが
低減する。この照射工程中にいわゆる段階的硬化(gradi
ent cure)が生じる。この段階的硬化はこのエラストマ
ー層中における有効化学線照射強度の低下または低減の
結果生じる。この低減は硬化性エラストマー層中におい
てエラストマー層により少なくとも部分的に化学線が吸
収されることにより生じる。この短時間(この後に行な
われる画像に応じた露出工程と比べて短時間)の露出工
程の後に、このエラストマー層に接触させて設けた写真
ネガティブマスクを用いて画像に応じた露出が行なわ
れ、化学線照射が行なわれる。上記短時間の背面照射
は、好ましくは、イオン化照射で行なわれ、エラストマ
ー層中のすべてのフリーラジカル光開始剤を一般的に活
性化させるような照射または強度では行われない。この
材料が架橋もしくは示差架橋(differential crosslinki
ng)したかどうかは米国特許第4,576,850号(ゲル膨潤測
定)のような一般的な試験法により容易に評価すること
ができる。
【0039】真空フレーム露出装置はこのような画像に
応じた露出(上記短時間露出ではない)のために好まし
い。この画像形成露出はエラストマー層と写真ネガティ
プとの間の空気を排出することにより行なわれる。つい
で、フレキソ印刷版使用条件に適する本質的な非溶融性
または非溶解性である硬化可能エラストマー層とするの
に十分な露出時間において画像に応じた化学線露出が行
なわれる。
【0040】段階硬化照射硬化性エラストマー層を形成
するためにもっとも好ましい方法は、この照射硬化性エ
ラストマー平坦連続層を電子線源由来のイオン化照射に
対して露出することである。この加速電子は支持体に向
けられ、支持体を通してエラストマー層中に照射され
る。この電子のエネルギーは硬化性エラストマー層を完
全透過しない程度で行なわれる。
【0041】好ましくは、イオン化照射の75%未満が硬
化性エラストマー層の厚さの50%を透過する。この方法
では、エラストマー層の硬化は部分的にのみ作用する。
もっとも硬化が促進するのはエラストマー層と支持層ま
たはシートとの界面部分であり平坦連続エラストマー層
の外側面(支持シートと反対の面)においては硬化は不完
全である。電子線照射源の透過力を制御または調節す
る、すなわち、加速電子が通過するポテンシャルエネル
ギー場を調節することにより、支持シートおよびエラス
トマー層を通過する電子の距離を制御可能である。
【0042】画像形成前のこの背面硬化工程により、支
持体に強固に接合した硬化エラストマー組成物の比較的
薄い連続層が提供される。この薄い硬化層は後に形成さ
れる画像部分の土台または支持表面となる。特に微細部
(たとえば、1または22ドット)に関しては、この土台が
細部または詳細部の接着性を物理的に増強し、それらの
摩耗や硬化不良によるプレートからの欠損を低減させ
る。このことによりフレキソ印刷版の詳細部分の印刷寿
命が増大される。
【0043】好ましい方法においては、その後に電子線
照射、照射硬化性エラストマー層の画像に応じた露出が
行なわれる。この露出は、このエラストマー層に接触し
て設けられた写真ネガティブマスクを通したこの硬化性
エラストマー層の化学線に対しての露出により行なわれ
る。真空フレーム照射装置はこのような露出に適する。
その際にエラストマー層と写真ネガティブとの間の空気
が排出される。そして、この硬化性エラストマー層を本
質的に非溶融性または非溶解性とするのに十分な露出時
間で画像に応じて化学線に対する露出が行なわれる。
【0044】化学線に対する画像に応じた露出の後に、
エラストマー層の非硬化部分の除去によりレリーフ構造
の現像が行なわれる。この除去の好ましい方法において
は、以下に示す方法で吸収シート材料が用いられる。上
記写真ネガティブマスクがエラストマー層から除去さ
れ、これに代えて吸収シート材料が設けられる。この吸
収材料は、不織ウェブ材料、紙材料、繊維織物ウェブ材
料、連続気泡フォーム材料、多孔性シート、または含有
体積の実質的なフラクションとしてボイド体積を含有す
る他のシート材料から選択される。非硬化エラストマー
層は電導(conduction)、伝達(convection)または他の加
熱手段により加熱することにより溶融される。この溶融
エラストマー層(非硬化部分が溶融される)に上記吸収シ
ート材料を接触させることにより非硬化エラストマーを
平坦連続層から吸収シート材料に移行させる。加熱状態
のままで、この吸収シート材料を硬化エラストマー層か
ら分離することによりレリーフ構造が現像される。室温
に冷却した後に、得られるフレキソ印刷版を印刷版シリ
ンダーに装着し印刷特性について評価する。
【0045】上記エラストマー層の硬化部分から非硬化
部分を除去するために用いられる好ましい吸収シート材
料は、非硬化照射硬化性ポリウレタンエラストマー組成
物の融点を僅かに上回るまでの温度において内部強度お
よび引裂き耐性を有し、吸収材料の1mlに対して吸収可
能なエラストマーのグラム数により測定される溶融エラ
ストマー組成物の高吸収性をさらに有する材料である。
現像レセプタシートとして使用可能な好ましい吸収シー
ト材料はポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ま
たは他の高融点熱可塑性ポリマーのような高融点ポリマ
ー材料から形成されたブラウンマイクロファイバー不織
ウェブである。用いうる吸収シート材料の溶融または軟
化温度はフレキソ印刷版の平坦連続層に用いられる照射
硬化性ポリウレタンエラストマーの溶融または軟化温度
よりも高い必要がある。本発明に用いうる他の吸収シー
ト材料には種々の紙製造工程により生成される吸収材料
が包含される。連続気泡熱硬化性フォームもまた使用可
能である。好ましい吸収シート材料はシート体積(非圧
縮状態で測定)の少なくとも50%のボイド体積を含有す
る。もっとも好ましい吸収シート材料はジェームズ・リ
バー・コーポレイション(James River Corporation)に
より製造されたセレックス(CEREX)TM不織ウェブのよう
なスパン-ボンデッド(spun-bonded)ナイロン不織ウェブ
である。無機フィラメントウェブ、特に多孔性フィラメ
ントもまた用いうる。
【0046】現像レセプタシートと溶融非硬化エラスト
マー組成物との間の相対的な物理特性を定義するにあた
り吸収という用語の使用において吸収現象における特別
の制限を意図していない。溶融組成物は繊維、フィラメ
ントまたは微粒子の本体中に浸透する必要はない。現像
レセプタの本体中への吸収は本体内部の表面湿潤によっ
てのみ生じてもよい。溶融エラストマー組成物が現像レ
セプタの吸収領域中に移動するドライビングフォース
は、表面張力、電気力(たとえば、フアンデルワールス
力)極性吸引力、または、親和性もしくは材料の吸収の
促進を補助するとして知られる他の物理力である。
【0047】総括すれば、本発明の硬化性ポリウレタン
エラストマー組成物は、(1)複数のジイソシアネート混
合物を包含する有機ジイソシアネート組成物; (2)炭素
-炭素2重結合を含有する2官能性ヒドロキシル反応物
の効果量を含有する連鎖伸張剤組成物; および(3)少な
くとも500g/モルの分子量を有し、少なくとも2個のヒ
ドロキシル基を有するポリオール; の反応性生成物を包
含する。この上記少なくとも3成分の反応により硬化形
態においてフレキソ印刷版として特に有用な硬化性ポリ
ウレタンエラストマー組成物が生成される。また、本発
明は基体に接着して設けられた硬化ポリウレタンエラス
トマー組成物を有するフレキソ印刷版材料を説明する。
このフレキソ印刷版材料は吸収シート材料を用いて接着
エラストマー層の非硬化部分を除去することにより無溶
剤吸収工程により製造される。
【0048】ここで行なわれた開示は本発明の単なる例
示であることが理解されるべきである。本発明はこのほ
かにも種々の形態または系において実施することができ
る。したがって、ここで開示される特定の詳細は特に断
らない限りこれに限定されると解されるべきではない。
むしろ、ここで開示されていることは当業者が本発明を
実施する適切な系および方法を教示するための補助的お
よび代表的な例示にすぎないと解されるべきである。
【0049】本発明の視野には以下に示すものが含まれ
る。改良された硬化性ポリウレタンエラストマー樹脂組
成物、特定の硬化エラストマー組成物、このような硬化
性エラストマー組成物由来の改良されたフレキソ印刷版
の製造方法、この改良された組成物から製造される改良
されたフレキソ印刷版材料、および改良された製造方
法。本発明によるポリウレタンエラストマー組成物は、
一般に、たとえば、紫外線(UV)または電子線(EB)のよう
な照射に対する露出を用いる硬化に適する。この組成物
はそれらが接着される支持層または支持シートと組み合
わせたフレキソ印刷版として用いるのに特に適する。
【0050】硬化性ポリウレタンエラストマー組成物 本発明によるポリウレタンエラストマー組成物はポリウ
レタンポリマーの主鎖中に取り込まれた連鎖伸張剤を有
する。この連鎖伸張剤は、好ましくは、上記ポリマー主
鎖に対してペンダント基である、照射により上記ポリマ
ーを架橋させて硬化可能な不飽和部位を有する。典型的
には、好ましい実施態様では、不飽和部位は活性化炭素
-炭素2重結合である。
【0051】本発明において有用な好ましいポリウレタ
ンエラストマー組成物は以下の組成により形成される。 (a)有機ジイソシアネート; (b)好ましくは、後で取り込まれるポリマー鎖に対して
ペンダント基となるように単一もしくは複数のスペーサ
基により上記ポリマー主鎖が置換されている不飽和部位
を有する、本発明に好ましい連鎖伸張剤; (c)ポリマー中において強度を促進させる補強剤とし
て、好ましくは2〜8脂肪族炭素原子を有するジヒドロ
キシ官能連鎖伸張剤; (d)比較的堅いウレタンセグメント中に組み込まれた場
合に弾性およびエネルギー散逸特性を提供する、約500
〜約5000g/モルの範囲の分子量を有する疎水性高分子量
グリコールまたは高分子量ポリオール。
【0052】上述の4種類の成分は、硬化性組成物の構
造および相対量、および広範囲の化学的および物理的特
性を有するエラストマー組成物の製造方法により種々に
異なりうることは容易に理解されるべきである。望まし
い非硬化および硬化特性は容易に得られ、そして予測可
能でかつ矛盾することなく得られる。たとえば、硬化性
組成物の全重量に対するジイソシアネート(a)、および
短鎖伸張ジオール(b)および(c)の量を変化させることに
より、エラストマーのジュロメーター硬度またはショア
ー硬度が変化および制御されうる。さらに、エラストマ
ー組成物の全量に対する連鎖伸張剤成分(b)の重量割合
を変化させることにより、架橋密度(架橋点間の平均分
子量)を制御可能であり、硬化後の組成物において予測
可能である。
【0053】本発明においてエラストマーポリウレタン
組成物を形成するために有用な有機ジイソシアネートに
は多くの種類が存在する。一般に、約160〜約450の平均
分子量を有する芳香族または脂環族ジイソシアネートが
好ましい。このようなイソシアネートには、たとえば、
4,4'-ジ(イソシアネートフェニル)メタン、4,4'-ジ(イ
ソシアネートシクロヘキシル)メタン、2,4-トルエンジ
イソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、p-フ
ェニレンジイソシアネート、1,4-ジ(イソシアネート)シ
クロヘキサン、イソホロンジイソシアネートが挙げられ
る。
【0054】エラストマーポリウレタン組成物を形成す
るために用いられる上述の化学反応物以外の構成成分は
一般にジオールである。このそれぞれの構成成分は得ら
れるポリウレタンエラストマーに望まれる化学的および
物理的性質を付与するために好ましい特性を有する。こ
れらのジオールの第1は比較的低いヒドロキシル当量を
有する連鎖伸張ジオール成分である。これは成分(c)と
して上述したものである。これはイソシアネート部分と
反応することにより、比較的短鎖のハードタフセグメン
トをポリウレタンポリマーの主鎖中において形成する。
好ましいジオール成分(c)は、1,2-エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、ジエ
チレングリコール、ジプロピレングリコール、およびト
リエチレングリコールである。
【0055】本発明によるポリウレタンエラストマー組
成物を調製するために用いられる比較的高分子量マクロ
グリコール(ポリオール)成分(d)は伸張鎖ジーオルであ
る。これを反応させることにより、得られるポリウレタ
ンエラストマー中において軟質低Tgエネルギー散逸疎水
性セグメントが形成される。用いうる好ましいマクログ
リコールは2〜3の平均ヒドロキシル官能性、および約
250〜約5000、好ましくは約1000〜約3500の平均ヒドロ
キシル当量を有するポリエーテルポリオールである。用
いられる好ましいポリエーテルポリオールには、アルキ
レンオキシドまたはハロゲン置換アルキレンオキシドま
たはそれらの混合物と活性水素含有化合物との反応によ
り調製されたものが包含される。好ましいオキシドは1,
2-ブチレンオキシドおよびエピクロロヒドリンそれぞれ
単独またはこの組み合わせである。
【0056】本発明による改良はこのポリマー形成反応
混合物に第3の種類のジオール化合物を含有させること
により得られる。この必要に応じて加えられる第3の種
類のジオール化合物は得られるポリウレタンエラストマ
ー組成物にさらに特性を追加するために用いられる。特
に、この第3の種類の組成物は比較的低分子量連鎖伸張
剤を包含する。これはヒドロキシル基の2官能性であ
り、得られるポリマー鎖に対して一般にペンダント基で
ある不飽和部分を含有する。驚くべきことに、その構造
的な特徴に特に関してこの成分の適切な選択により、こ
の不飽和ジオールは2種類の機能を提供する。1つは照
射硬化性を提供する硬化性部分である、同様に重要な他
の特性はこのエラストマー組成物の融点を約85℃に低減
させることである。このような特徴は、エラストマー組
成物の照射開始性硬化の後に、非硬化エラストマー組成
物の融点を上回る温度において、吸収材料で吸収するこ
とによる非架橋エラストマー部分の除去により、フレキ
ソ印刷版を製造することを可能にする。この温度は印刷
版における硬化エラストマー層の下の支持層の熱変形温
度をかなり下回る。好ましくは、この不飽和ジオールは
活性化炭素-炭素2重結合を有する不飽和部位を有す
る。この活性化2重結合は有効であり、活性化照射に対
する露出において架橋反応に特に反応性である。
【0057】「活性化」という用語、またはこれに類する
用語は、本発明による試薬の不飽和部分に関連して用い
られる場合は、分子中において他の基によりその部位に
おいてフリーラジカルが安定化され、その結果フリーラ
ジカル反応が促進されることを意味する。このような活
性化2重結合には、たとえば、α-β不飽和カルボニル
化合物、たとえば、アクリレート、メタクリレートおよ
びアクリルアミドが包含される。
【0058】活性化不飽和部分含有連鎖伸張ジオールの
好ましい例には、1-または2-グリセロールアクリレート
またはメタクリレート、トリメチロールエタンモノアク
リレートまたはメタクリレート、およびN,N-ビス(2-ヒ
ドロキシルエチル)-N'-(メタクリルオキシエチル)尿素
が包含される。
【0059】本発明による硬化性エラストマー組成物で
は、エラストマーポリウレタンの約1500〜15,000または
好ましくは2,000〜10,000分子量内単位に一般に少なく
とも1個の活性化不飽和部分が導入されるべきである。
これはポリウレタンを形成させるために用いる反応物の
反応性および/または量を調整することにより再現性よ
く制御可能である。実質的に多量の不飽和部分を用いる
と比較的高い架橋度、したがってもろい硬化組成物が生
じる。このような組成物は多くの用途に用いられる。し
かしながら弾性のフレキソ印刷版には用いられない。不
飽和部分を実質的に用いない場合は、このエラストマー
の溶融転移温度を上回る温度での流動に対抗するために
必要とされるエラストマーの架橋または硬化が不十分と
なる結果を一般に生じる。このような流動により印刷版
表面の永久的な望ましくない変形が生じる。したがって
このような組成物から製造された印刷物は許容されな
い。
【0060】硬化性エラストマー組成物の処方 硬化性エラストマー組成物は従来からよく知られてい
る溶剤ベースまたは溶融重合技術のいずれによっても製
造することができる。ワンショット法、ハンドキャステ
ィングを用いるプレポリマー法、反応注入モールデイン
グ法または反応押出技術のような溶融重合技術が好まし
い。これらの技術は溶媒を用いず乾燥工程が省略できる
からである。
【0061】特に好ましい技術は逆回転2連スクリュ押
出装置のようなマルチスクリュ押出装置を用いる反応押
出技術である。
【0062】種々の液体に浸漬した場合の硬化エラスト
マー組成物の変化重量%を以下の操作により測定した。
【0063】12.7mm×25.4mm×0.4mmの寸法の硬化エラ
ストマーの小片を0.0001gまで秤量した(S1)。ついで、
この小片を、この小片が十分に浸漬する量の液体に浸漬
し24時間放置した。ピンセットを用いて注意深くこの小
片を取り出し余分な液体を吸収タオルを用いて小片から
除去し、そしてこの小片を0.0001gまで秤量した(S2)本
発明の膨潤(膨潤%)を以下の式にしたがって計算した。 膨潤%=(S2-S1)×100/S1
【0064】硬化後のエラストマー組成物のゲル%を以
下の操作にしたがって測定した。
【0065】12.7mm×102mm×0.4mmの小片を0.0001gま
で秤量した(G1)。この小片を50gのテトラヒドロフラン
に浸漬し、24時間放置した。膨潤小片を溶媒からピンセ
ットを用いて注意深く取り出し余分な溶媒を吸収材料で
小片から除去した。この小片をあらかじめ秤量したアル
ミニウム皿に入れた。次いでこの小片を8時間乾燥し、
次いで80℃、29インチ水銀に保った真空オーブン中で8
時間乾燥させた。この小片および皿を再び秤量した(G
2)。ゲル%を以下の式にしたがって計算した。 ゲル%=G2×100/G1
【0066】このエラストマー組成物の保存モジュラス
E'、損失モジュラスE"、および損失タンジェントσを市
販の測定装置を用いて測定した。この場合はレオビブロ
ン分析装置(Rheovibron Analyzer)(東洋バルドウイン社
(Toyo-Baldwin Co.)社製、東京、日本)を用いて以下の
操作で行った。
【0067】約3.8mm×70mm×0.4mmの小片をレオビブロ
ン装置のジョークランプの間に設置した。この試料を僅
かに張り、-50℃に冷却した。この状態において装置の
駆動側から11ヘルツの周波数で正弦張力を印加し、その
間試料温度は3℃/分の速度で上昇した。駆動側と反対
側の支持部分に試料を通して印加された張力および駆動
張力由来の温度における層転移を測定し、この値を用い
てE'、E"、およびTanσ(角度σのタンジェント)を
計算した。
【0068】ASTM No.D1238-70にしたがって以下のよう
にして溶融非硬化エラストマー組成物のメルトインデッ
クスを測定した。5.0gのエラストマーペレットをチニウ
ス-オルセン(Tinius-Olsen)押出プラストメーターの加
熱チャンバーに充填した。このチャンバーを153±0.5℃
に平衡させた。1100gマスのロードをチャンバー中にお
ける溶融エラストマーに適用した。このロードはプラス
トメーターチャンバーの底部における微小オリフィスか
ら溶融エラストマー組成物を押出す作用をした。5分後
に、ポリマー流が平衡にある期間の間に20秒間にわたっ
て押出エラストマーの試料を収集しM1として秤量した。
以下の式を用いてメルトインデックスを計算した。 メルトインデックス=M1×30[g/10分の単位を有する]
【0069】
【実施例】以下の非限定的な実施例により本発明をさら
に説明する。
【0070】
【実施例1A】2-グリセロールメタクリレート不飽和ジ
オールおよびポリ1,2-(ブチレンオキシド)ジオール由来
の硬化性エラストマー組成物照射硬化性ポリウレタンエ
ラストマー組成物を2連スクリュ押出反応装置中で以下
のようにして調製した。
【0071】I.以下に示す成分をフィードタンク中で均
一になるまで完全に混合し、ポリオール混合物を調製し
た。 A.286.1部(0.2861モル)の分子量1000のポリ1,2-(ブチレ
ンオキシド)ジオール(ダウ・ケミカル社製); B.32.8(0.3644モル)の1,4-ブタンジオール(GAF・ケミカ
ル社製); C.10.7部(0.0669モル)の2-グリセロールメタクリレート
(3M社製); D.10.6部のジエトキシアセトフェノン(イルガキュア-65
1、チバ-ガイギー社製); E.0.1部のメチレンブルー; F.0.06部の塩化鉄(III); G.0.26部のジブチルチンジラウレート;
【0072】II.高精度流量計を用いて64mm2連スクリ
ュ逆回転押出装置(ライストリッツ(Leistritz)社製)の
導入孔に62.47重量部のポリオール流と37.53重量部の4,
4'-ビス(イソシアネートシクロヘキシル)メタン(デスモ
デュ(Desmodur)WTM、モーベイ・ケミカル社製)との割合
で充填した。この重量比では、ヒドロキシル部分の充填
量に対してイソシアネート部分の充填量が僅かに過剰と
なる。反応温度を150〜170℃に保つことにより押出機中
で重合が生じた。完全に反応した硬化性エラストマー組
成物を押出機より排出し、約0.3cmの直径を有するペレ
ット状に切断し、さらに処理するために収集した。硬化
性エラストマー生成物の注型フィルムを赤外線スペクト
ルで監視し、そして-CH2-吸収帯(2950cm-1)に対する-NC
O吸収帯(2250cm-1)の吸収割合を測定することにより重
合の終点を決定した。0.2を下回る割合により僅かに過
剰の-NCO基が残存した反応の終点が示される。押出プラ
ストメータの加熱チャンバに1100gの試料を充填するこ
とにより、この硬化性エラストマー組成物のメルトイン
デックスを153℃の温度で監視した。10分間隔において1
0〜20gの範囲であることが見出だされた。
【0073】完全反応硬化性ポリウレタンエラストマー
組成物1Aは以下のモル比の構成であった。 成分 モル比 4,4'-ビス(イソシアネートシクロヘキシル)メタン 2.730 1,4-ブタンジオール 1.274 2-グリセロールメタクリレート 0.234 ポリ1,2-(ブチレンオキシド)ジオール 1.000
【0074】
【実施例1B】硬化性および硬化エラストマーフィル
ム、および組成物1A由来のフレキソ印刷版 実施例1Aで説明した照射硬化性ポリウレタンエラスト
マー組成物1Aを、125mm単一スクリュ押出装置を
以下のように用いて硬化性フレキソ印刷版構成に再押出
した。組成物1Aの硬化性エラストマーペレットを押出
機の供給ホッパーに充填した。この押出装置の加熱領域
の温度を実験の間にわたって130〜160℃に維持した。厚
さ0.18mmのポリエチレンテレフタレートフィルム基体の
上に押出機の排出孔において押出ダイを用いて押出注型
することにより、フレキソ印刷版の平坦連続硬化性エラ
ストマー層を形成した。この押出工程を開始する前に、
このフィルム基体の主要部分をトリス-アジリジン化合
物(EPO明細書第0 206 669号に記載されている)を含有す
る下塗り組成物で被覆することにより、押出層の接着性
を増大させた。この押出物を20〜25℃に維持した2本の
回転冷却ロールからなる制御オリフィスギャップに導入
した。照射開始性硬化によりフレキソ印刷版を形成する
前に、この硬化性エラストマー層の上に保護フィルムと
しても機能する厚さ0.08mmの下塗りしていないポリエチ
レンテレフタレートの最上フィルムをこのギャップに導
入した。硬化後のゲル%および膨潤%、および物理特性
(引張強度、室温におけるモジュラス、および動的熱力
学特性)を測定する目的で、押出物を部分的に下塗りし
ていない0.18mmフィルム基体上に塗布した。
【0075】このようにして、厚さ0.4mmの組成物1A
の硬化性エラストマー層、厚0.18mmのポリエチレンテレ
フタレートフィルムである支持シート、および厚さ0.08
mmの剥離可能最上フィルムを有する厚さ0.66mmの複数層
製品の連続ロールが提供された。
【0076】押出硬化性エラストマー組成物の下塗りし
ていないフィルム基体に塗布された部分を真空フレーム
紫外光露出装置(ケライヒ(Kelleigh)第210型フレキソ印
刷版露出装置)を用いて、11,200millijoules/cm2の強度
で10分間化学線に露出することにより硬化させた。ASTM
D1708に従って30cm/分のクロスヘッド速度で引張強度
を評価することにより硬化の前後における物理特性を評
価した。結果を表Iに示す。保存モジュラスE'、損失モ
ジュラスE"、およびTanσを測定するために、前述のよ
うに動的熱力学的試験を行った。結果を図1にグラフで
示す。照射硬化により形成された不溶性の程度を測定す
ることによりゲル%を測定した。結果を表IIに示す。こ
の硬化エラストマー組成物を水および水/アルコール混
合物中に24時間浸漬した後の膨潤を、種々の水ベースイ
ンク処方中における膨潤に対するこの組成物の耐性とし
て測定した。結果を表IIIに示す。
【0077】
【表1】 表I 未硬化フィルムおよび硬化フィルムの物理特性 引張強度 弾性モジュラス モジュラス 実施例 (kg/cm2) (kg/cm2) (kg/cm2) 伸び% 1B-未硬化 280.4 208.5 43.7 510.0 1B-硬化 267.7 105.7 59.9 343.0 2B-未硬化 201.5 199.4 42.0 500.0 2B-硬化 208.5 210.7 71.9 276.4 3B-未硬化 3B-硬化
【0078】以下の結果は非硬化および硬化エラストマ
ー組成物の弾性特性を示す。
【表2】 表II 実施例 UV硬化露出後のゲル%(THF中24時間抽出) 1B-未硬化 -0- 1B-硬化 79.2 2B-未硬化 -0- 2B-硬化 92.1 3B-未硬化 -0- 3B-硬化
【0079】以下の結果は、非硬化エラストマー組成物
を照射することにより、70%を越えるゲル%含有量を有
する比較的不溶性硬化物へ転換されたことを示す。
【表3】 表III 膨潤%(水または水/アルコール中24時間浸漬) H2O/ク゛リセリン H2O/n-フ゜ロハ゜ノール H2O/イソフ゜ロハ゜ノールa) 実施例 H2O 100% 98/2 95/5 87.5% 1B-硬化 0.78 0.83 1.78 1.8 2B-硬化 3B-硬化 a)アンモニア水溶液を用いてpHを9.2に調製した。
【0080】この結果は、本発明のエラストマー組成物
が水ベースフレキソ印刷インク処方の代表としての種々
の水および水/アルコール混合物中において、膨潤に対
する優れた耐性を有することを示す。
【0081】上記2段落で説明した多層製品の長さ1m
の断片をエレクトロカーテン(Electrocurtain)TM電子線
照射装置(エネルギー・サイエンス社(Energy Sciences,
Inc.)製)由来のイオン化照射で以下のように露出した。
この装置から出射する電子の加速電圧を240KeVに設定し
た。ビームエネルギーが製品の0.4mmポリエステルフィ
ルム支持体側に向くような方向で、この製品の断片を電
子線エネルギーに露出した。このようにして、下塗りポ
リエステルフィルムベースに接触した硬化性エラストマ
ー層の部分は最も強い照射エネルギーを受けた。このビ
ームが製品表面に侵入した点において測定した場合にこ
の製品が5megaradsの吸収量を受けるようにエネルギー
量を制御した。特にポリエステル支持基体と直接接触す
る領域において硬化性エラストマー層を部分的に硬化も
しくは非溶融性および非溶解性とするために、この露出
工程を製品の全面にわたって行った。
【0082】ついで、平坦連続エラストマー層の画像に
応じた露出を以下のようにして行った。硬化性エラスト
マー層のエラストマー層からポリエステル最上フィルム
(0.08mm)を除去した。直径約20ミクロンの二酸化シリコ
ンの小球を含有する水分散ウレタン樹脂の薄い被覆を硬
化性エラストマー層の露出表面に塗布し数分間空気乾燥
した。王冠の35mm写真スライドから得られたマゼンタセ
パレーション(このセパレーションはフィルムスキャナ
(ヘル社(Hell Corporation)製)を用いて1インチ当たり
52.4ラインスクリーン設定(definition)において形成し
た)の形態で画像情報が取り込まれたハロゲン化銀写真
露出ネガティブ(写真技術分野において通常用いられる
種類のもの)を硬化性エラストマー層のウレタン樹脂/二
酸化シリコン被覆面に接触させた。この多層「積層体」を
ケライヒフレキソ印刷版処理装置(第#210型)に含まれる
真空露出フレーム中においた。露出フレームに付与され
た最上フィルムを「積層体」にわたって引き、減圧を適用
し、その結果露出ネガティブと硬化性エラストマー表面
との間の空気が排気された。ついで、写真ネガティブを
通した印刷版の紫外線露出を6分間行い、その後排気を
終えた。そして露出ネガティブを除去した。
【0083】エラストマー層のUV露出領域は可視画像と
して形成された(ホトブリーチが生じ露出領域は透明お
よび明黄色となった)。しかしながら、非露出領域は明
青色のまま残った。ついで、エラストマー層の非露出か
つ非硬化領域の除去(フレキソ印刷版の製造を完成させ
るために行う)を以下のようにして行った。66g/m2の基
本重量の不織スパンボンデッドナイロン多孔性ウェブ
(セレックスTMスパンボンデッドナイロン、ジェームズ
・リバー社製)を処理印刷版の領域に適合するような寸
法に裁断した。不織ウェブの層を露出印刷版のエラスト
マー層と接触させた。プラテンに接触する印刷版のポリ
エステルフィルム表面が135℃となるように加熱したプ
ラテン上にこの積層体を置いた。このプラテンに直接隣
接して2本の加熱ゴム被覆ニップロールが設けられた。
このニップロールは線速度30cm/分で逆回転しており、
ニップロールギャップに導入される際に不織ウェブ/印
刷版の積層体が適切に圧迫されるようにギャップが設け
られている。プラテンにおける数秒間の加熱時間の後
に、この積層体は徐々にニップロールギャップへ導入さ
れた。
【0084】「積層体」が加熱ニップから排出された後
に、セレックスTM不織ウェブを加熱エラストマー表面か
ら適切な力で徐々に除去した。エラストマーの熱可塑性
非硬化部分の不織ウェブへの吸収により、印刷版のエラ
ストマー層の非硬化領域が除去されていることに注意す
る必要がある。52.4ライン/cmにおける王冠のハーフト
ーン画像は印刷版の硬化エラストマー層において明確で
あった。印刷版の非硬化領域を完全に除去するために
は、新たなセレックスTM不織ウェブ片と共に硬化製品を
さらに2回加熱ニップに通すことが必要であった。同様
にして、王冠スライドの他の写真ネガティブカラーセパ
レーション(ブラック、シアン、イエロー)がカラー印刷
用のフレキソ印刷版に処理された。
【0085】5ステーションウェブトロン(Webtron)TM
第525型フレキソ印刷機を用いて印刷を行い、そして、
タグおよびラベル印刷ベースと共に水ベースフレキソ印
刷インク(ルイス・ウエルネーケ社(Louis Werneke Co.)
製)を用いた。この印刷を通常フレキソ印刷を行う条件
で行った。この方法により非常に優れた王冠の絵が再生
された。
【0086】電子線露出の有用性および価値、および得
られる硬化段階をさらに説明するために、以下の実験を
行った。下塗りポリエステルフィルム基体に塗布した押
出硬化性エラストマー組成物の断片を前述のようにエレ
クトロカーテンTM電子線照射装置由来のイオン化照射に
露出した。照射のイオン化ビームが0.4mmフィルム支持
面を通して製品に入射するようにビームの製品に対する
方向を調整した。しかしながら、この場合は照射量を5
megaradsに保つために240KeV〜280KeVの間で10KeV刻み
で変化させる必要があった。イオン化照射の後にエラス
トマー層の非硬化部分をセレックスTM不織ナイロンウェ
ブにより上述のようにしてエラストマー層の非硬化部分
を除去した。このようにして王冠のセパレーションを有
するフレキソ印刷版を製造した。
【0087】非硬化エラストマーの除去が完了した後
に、硬化エラストマーおよびそれが接着するポリエステ
ルフィルムベースの残存キャリパーをデジタルマイクロ
メーターを用いて測定した。それぞれの試料の4回の測
定のすべてはこの方法におけるエラーとして得られた。
得られた結果を図2に示す。この結果における厚さの測
定は印刷版のフロア厚さと称され、印刷版のこの厚さが
小さいほどフレキソ印刷版の画像に応じた露出後の非硬
化エラストマーの除去が容易になる。この印刷版の全キ
ャリパーは押出工程により調整され、画像に応じた露出
により決定される。この印刷版の印刷領域のレリーフ深
さは印刷版のキャリパー合計とこの印刷版のフロア厚さ
との間の差を計算することにより決定される。たとえ
ば、印刷版のキャリパー合計が22ミルであり、あらかじ
め設定されたフロアの厚さが16ミル(240KeVの透過力を
有する電子線を用いる電子線に対する露出から得られ
る)である場合は、最終フレキソ印刷版において得られ
るレリーフは6ミルの厚さである。このように、電子線
照射露出の使用により、系統的な方法でフレキソ印刷版
のフロア厚さを製造者が制御することが可能である。さ
らにこの電子線照射工程の予期しなかった利点が以下の
実施例により明らかとなった。
【0088】
【実施例2A】N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-N'-(メ
タクリルオキシエチル)尿素不飽和ジオールおよびポリ
1,2-(ブチレンオキシド)ジオール由来の硬化性エラスト
マー組成物 不飽和ジオールの調製:この反応のために10ガロンガラ
スライニングパウドラ(Pfaudler)化学反応ベッセルを用
いた。以下に示す材料を用いた。 組成物 Kg Kg-モル A.ジエタノールアミン(ダウ・ケミカル社製) 7.22 0.0687 B.ポリ1,2-(ブチレンオキシド)ジオール (ダウ・ケミカル社製) 9.09 0.0091 C.2-イソシアネートエチルメタクリレート (減圧蒸留-ダウ・ケミカル社製) 10.96 0.07 D.フェノチアジン 8.2g
【0089】成分AおよびBを真空下でベッセルに充填し
撹拌しながら20℃の温度に冷却した。ベッセル中を窒素
ガス置換しながら成分Dを添加した。そして、成分Cを徐
々に反応容器中に注ぎ、その間に反応器ジャケットには
冷水を通して冷却した。反応温度が40℃を下回るように
添加速度を調節した。1時間の添加時間の後に、成分C
の添加が終了した。15分後に反応が終了し、少量の反応
混合物の試料を取り出した。この試料を赤外線スペクト
ル分析して残存イソシアネート部分を評価した。2250cm
-1における非常に僅かな吸収帯が認められた。このこと
は反応混合物が僅かに-NCO過剰である望ましい状態であ
ることを示す。この反応容器の内容物をライニング容器
に排出し、以下に述べるようにさらに用いるために保存
した。得られるN,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-N'-(メ
タクリルオキシエチル)尿素不飽和ジオール生成物を1H
および13CNMRによりさらに分析し構造および純度を決定
した。
【0090】上記不飽和ジオールを用いて以下のように
して照射硬化性ポリウレタンエラストマー組成物を調製
した。
【0091】I.以下に示す成分をフィードタンク中で均
一化するまで混合することによりポリオール混合物を調
製した。 A.260部(0.26モル)の分子量1000のポリ1,2-(ブチレンオ
キシド)ジオール(ダウ・ケミカル社製); B.29.7部(0.33モル)の1,4-ブタンジオール(GAF・ケミカ
ル社製); C.22.97部の、0.0606モルのN,N-ビス(2-ヒドロキシエチ
ル)-N'-(メタクリルオキシエチル)尿素および0.0007モ
ルのポリ1,2-(ブチレンオキシド)ポリオールを含有する
上記反応生成物; D.5.0部のジエトキシアセトフェノン(イルガキュア-65
1、チバ-ガイギー社製); E.0.1部のメチレンブルー; F.0.06部の塩化鉄(III); G.0.25部のジブチルチンジラウレート;
【0092】II.高精度流量計を用いて64mm2連スクリ
ュ逆回転押出装置(ライストリッツ(Leistritz)社製)の
導入孔に63.17重量部のポリオール流と36.83重量部の4,
4'-ビス(イソシアネートシクロヘキシル)メタン(デスモ
デュ(Desmodur)WTM、モーベイ・ケミカル社製)との割合
で充填した。この重量比では、ヒドロキシル部分の充填
量に対してイソシアネート部分の充填量が僅かに過剰と
なる。反応温度を150〜170℃に保つことにより押出機中
で重合が生じた。完全に反応した硬化性エラストマー組
成物を押出機より排出し、約0.3cmの直径を有するペレ
ット状に切断し、さらに処理するために収集した。硬化
性エラストマー生成物の注型フィルムを赤外線スペクト
ルで監視し、そして-CH2-吸収帯(2950cm-1)に対する-NC
O吸収帯(2250cm-1)の吸収割合を測定することにより重
合の終点を決定した。0.2を下回る割合により僅かに過
剰の-NCO基が残存した反応の終点が示される。押出プラ
ストメータの加熱チャンバに1100gの試料を充填するこ
とにより、この硬化性エラストマー組成物のメルトイン
デックスを153℃の温度で監視した。10分間隔において
5〜10gの範囲であることが見出だされた。
【0093】完全反応硬化性ポリウレタンエラストマー
組成物2Aは以下のモル比の構成であった。 成分 モル比 4,4'-ビス(イソシアネートシクロヘキシル)メタン 2.730 1,4-ブタンジオール 1.266 N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)- N'-(メタクリルオキシエチル)尿素 0.233 ポリ1,2-(ブチレンオキシド)ジオール 1.000
【0094】計算によれば、組成物2Aは5,167分子量
単位に1個の不飽和架橋部位を有する。
【0095】
【実施例2B】硬化性および硬化エラストマーフィル
ム、および実施例2A、組成物2A由来のフレキソ印刷
版 実施例2Aで説明した照射硬化性ポリウレタンエラスト
マー組成物2Aを、125mm単一スクリュ押出装置を以下
のように用いて硬化性フレキソ印刷版構成に再押出し
た。組成物2Aの硬化性エラストマーペレットを押出機
の供給ホッパーに充填した。この押出装置の加熱領域の
温度を実験の間にわたって130〜160℃に維持した。厚さ
0.18mmのポリエチレンテレフタレートフィルム基体の上
に押出機の排出孔において押出ダイを用いて押出注型す
ることにより、フレキソ印刷版の平坦連続硬化性エラス
トマー層を形成した。この押出工程を開始する前に、こ
のフィルム基体の主要部分を下塗り組成物で被覆するこ
とにより、押出層の接着性を増大させた。この押出物を
20〜25℃に維持した2本の回転冷却ロールからなる制御
オリフィスギャップに導入した。照射開始性硬化により
フレキソ印刷版を形成する前に、この硬化性エラストマ
ー層の上に保護フィルムとしても機能する厚さ0.08mmの
下塗りしていないポリエチレンテレフタレートの最上フ
ィルムをこのギャップに導入した。硬化後のゲル%およ
び膨潤%、および物理特性(引張強度、室温におけるモ
ジュラス、および動的熱力学特性)を測定する目的で、
押出物を部分的に下塗りしていない0.18mmフィルム基体
上に塗布した。
【0096】このようにして、厚さ0.4mmの組成物2A
の硬化性エラストマー層、厚0.18mmのポリエチレンテレ
フタレートフィルムである支持シート、および厚さ0.08
mmの剥離可能最上フィルムを有する厚さ0.66mmの複数層
製品の連続ロールが提供された。
【0097】押出硬化性エラストマー組成物の下塗りし
ていないフィルム基体に塗布された部分を真空フレーム
紫外光露出装置(ケライヒ(Kelleigh)第210型フレキソ印
刷版露出装置)を用いて10分間露出することにより硬化
させた。ASTM D1708に従って30cm/分のクロスヘッド速
度で引張強度を評価することにより硬化の前後における
物理特性を評価した。結果を表Iに示す。保存モジュラ
スE'、損失モジュラスE"、およびTanσを測定するため
に、レオビブロンTM分析により、動的熱力学的試験を行
った。結果を以下に示す。照射硬化により形成された不
溶性の程度を測定することによりゲル%を測定した。結
果を表IIに示す。この硬化エラストマー組成物を水およ
び水/アルコール混合物中に24時間浸漬した後の膨潤%
を、種々の水ベースインク処方中における膨潤に対する
この組成物の耐性として測定した。結果を表IIIに示
す。
【0098】上記2段落で説明した多層製品の長さ1m
の断片をエレクトロカーテンTM電子線照射装置(エネル
ギー・サイエンス社製)由来のイオン化照射で以下のよ
うに露出した。この装置から出射する電子の加速電圧を
240KeVに設定した。ビームエネルギーが製品の0.4mmポ
リエステルフィルム支持体側に向くような方向で、この
製品の断片を電子線エネルギーに露出した。このように
して、下塗りポリエステルフィルムベースに接触した硬
化性エラストマー層の部分は最も強い照射エネルギーを
受けた。このビームが製品表面に侵入した点において測
定した場合にこの製品が5megaradsの吸収量を受けるよ
うにエネルギー量を制御した。特にポリエステル支持基
体と直接接触する領域において硬化性エラストマー層を
部分的に硬化もしくは非溶融性および非溶解性とするた
めに、この露出工程を製品の全面にわたって行った。
【0099】ついで、平坦連続エラストマー層の画像に
応じた露出を以下のようにして行った。硬化性エラスト
マー層のエラストマー層からポリエステル最上フィルム
(0.08mm)を除去した。直径約20ミクロンの二酸化シリコ
ンの小球を含有する水分散ウレタン樹脂の薄い被覆を硬
化性エラストマー層の露出表面に塗布し数分間空気乾燥
した。2〜95%の%ドット密度において65〜150ライン
スクリーンのハーフ-トーンドットを伴うグラフィック
分野のテストパターンを有するハロゲン化銀写真露出ネ
ガティブ(写真技術分野において通常用いられる種類の
もの)を硬化性エラストマー層のウレタン樹脂/二酸化シ
リコン被覆面に接触させた。この多層「積層体」をケライ
ヒフレキソ印刷版処理装置(第#210型)に含まれる真空露
出フレーム中においた。露出フレームに付与された最上
フィルムを「積層体」にわたって引き、減圧を適用し、そ
の結果露出ネガティブと硬化性エラストマー表面との間
の空気が排気された。ついで、写真ネガティブを通した
印刷版の紫外線露出を6分間行い、その後排気を終え
た。そして露出ネガティブを除去した。
【0100】エラストマー層のUV露出領域は可視画像と
して形成された(ホトブリーチが生じ露出領域は透明お
よび明黄色となった)。しかしながら、非露出領域は明
青色のまま残った。ついで、エラストマー層の非露出か
つ非硬化領域の除去(フレキソ印刷版の製造を完成させ
るために行う)を以下のようにして行った。66g/m2の基
本重量の不織スパンボンデッドナイロン多孔性ウェブ
(セレックスTMスパンボンデッドナイロン、ジェームズ
・リバー社製)を処理印刷版の領域に適合するような寸
法に裁断した。不織ウェブの層を露出印刷版のエラスト
マー層と接触させた。プラテンに接触する印刷版のポリ
エステルフィルム表面が135℃となるように加熱したプ
ラテン上にこの積層体を置いた。このプラテンに直接隣
接して2本の加熱ゴム被覆ニップロールが設けられた。
このニップロールは線速度30cm/分で逆回転しており、
ニップロールギャップに導入される際に不織ウェブ/印
刷版の積層体が適切に圧迫されるようにギャップが設け
られている。プラテンにおける数秒間の加熱時間の後
に、この積層体は徐々にニップロールギャップへ導入さ
れた。
【0101】「積層体」が加熱ニップから排出された後
に、セレックスTM不織ウェブを加熱エラストマー表面か
ら適切な力で徐々に除去した。エラストマーの熱可塑性
非硬化部分の不織ウェブへの吸収により、印刷版のエラ
ストマー層の非硬化領域が除去されていることに注意す
る必要がある。露出ネガティブのパターンに応じたハー
フ-トーンレリーフ画像を有するフレキソ印刷版が製造
された。印刷版の非硬化領域を完全に除去するために
は、新たなセレックスTM不織ウェブ片と共に硬化製品を
さらに2回加熱ニップに通すことが必要であった。
【0102】幅0.4mのガルスコムコ(GALLUS Comco)フレ
キソ印刷機、水ベースフレキソ印刷インク(ルイス・ウ
エルネーケ社(Louis Werneke Co.)製)、および背面感圧
接着性タグおよびラベル印刷基体を用いて印刷を行っ
た。この方法により非常に優れた階調の本来の評価画像
が再生された。
【0103】基体と非照射エラストマーとの間にフロア
領域または硬化エラストマー領域を形成するために用い
られるイオン化照射を、このフロアもしくはアンカー領
域の厚さを制御するために用いることができる。イオン
化照射はそのエネルギーに直接比例して組成物中で減衰
する。この領域の厚さは、用いられる照射の強度(一定
の露出時間における)と正確に直線的に相関する。例え
ば、本実施例においては、200Kvでの露出により8ミル
(0.250mm)厚フロア、210Kvで10ミル(0.254mm)厚フロ
ア、そして240Kvで14ミル(0.332mm)厚フロアが形成され
る。
【0104】本発明の他の興味深い局面は現像除去組成
物および現像シートの再使用可能特性である。感光性材
料から非照射組成物を除去した後に、組成物を含有する
吸収層をさらに処理することにより吸収もしくは取り込
まれた組成物を除去し、回収された組成物および吸収層
の両方を再使用することが可能である。この組成物は、
吸収層に加熱空気(この組成物の軟化点を越える温度)を
ブロー通過させることで容易に除去される。この空気ブ
ローにより組成物が十分に軟化され、受け皿もしくはベ
ッセル中に押出される。この加熱空気は、吸収層の幅の
スロットベントにより吸収層に吹き付けられる。また
は、加熱空気が向けられたドラムに吸収層を巻き付ける
ことにより吸収層を加熱空気に当ててもよい。加熱によ
り組成物の粘度が低減され、これを除去するのに必要な
力が低減される。加熱空気と圧迫空気との組み合せによ
り、組成物は冷却浴(例えば、水)に向けて滴下される。
次いで、それらはペレット状に成形され、再加熱、再溶
融されて、再び印刷版表面に被覆される。現像および再
使用工程中に生じ得る特性変化の影響を最小限にとどめ
るために、この再生ペレットは新たに調製された組成物
と配合して用いられる。
【0105】
【実施例3A】N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-N'-(メ
タクリルオキシエチル)尿素不飽和ジオールおよびポリ-
1,2-(ブチレンオキシド)ジオール由来の硬化性エラスト
マー組成物照射硬化性ポリウレタンエラストマー組成物
を2連スクリュ押出反応装置中で以下のようにして調製
した。
【0106】I.以下に示す成分をフィードタンク中で均
一になるまで完全に混合し、ポリオール混合物を調製し
た。 A.36.9部(0.0369モル)の分子量1000のポリ1,2-(ブチレ
ンオキシド)ジオール(ダウ・ケミカル社製); B.7.8(0.0867モル)の1,4-ブタンジオール(GAF・ケミカ
ル社製); C.4.4部の、2.97部(0.0115モル)のN,N-ビス(2-ヒドロキ
シエチル)-N'-(メタクリルオキシエチル)尿素不飽和ジ
オールと1.43部(0.0014モル)の充填物Aのポリオールと
の混合物; D.0.5部のα,α−ジエトキシアセトフェノン(イルガキ
ュア-651、チバ-ガイギー社製); E.0.15部のメチレンブルー; F.0.01部の塩化鉄(III); G.0.04部のジブチルチンジラウレート;
【0107】II.高精度流量計を用いて34mm2連スクリ
ュ逆回転押出装置(ライストリッツ(Leistritz)社製)の
導入孔に57.13重量部のポリオール流と42.87重量部の4,
4'-ビス(イソシアネートシクロヘキシル)メタン(デスモ
デュ(Desmodur)WTM、モーベイ・ケミカル社製)との割合
で充填した。この重量比では、ヒドロキシル部分の充填
量に対してイソシアネート部分の充填量が僅かに過剰と
なる。反応温度を150〜150℃に保つことにより押出機中
かで重合が生じた。完全に反応した硬化性エラストマー
組成物を押出機より排出し、約0.3cmの直径を有するペ
レット状に切断し、さらに処理するために収集した。硬
化性エラストマー生成物の注型フィルムを赤外線スペク
トルで監視し、そして-CH2-吸収帯(2950cm-1)に対する-
NCO吸収帯(2250cm-1)の吸収割合を測定することにより
重合の終点を決定した。0.2を下回る割合により僅かに
過剰の-NCO基が残存した反応の終点が示される。押出プ
ラストメータの加熱チャンバに1100gの試料を充填する
ことにより、この硬化性エラストマー組成物のメルトイ
ンデックスを160℃の温度で監視した。10分間隔におい
て10〜20gの範囲であることが見出だされた。
【0108】完全反応硬化性ポリウレタンエラストマー
組成物3Aは以下のモル比の構成であった。 成分 モル比 4,4'-ビス(イソシアネートシクロヘキシル)メタン 3.703 1,4-ブタンジオール 2.262 N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)- N'-(メタクリルオキシエチル)尿素 0.299 ポリ1,2-(ブチレンオキシド)ジオール 1.000 計算によれば、組成物3Aは7,530分子量単位毎に1
個の不飽和架橋部位を有し、55.6重量%のハードセグメ
ント単位を有する。
【0109】
【実施例4A】N,N-ビス(2-ヒドロキシエチルヘキシル)
-N'-(メタクリルオキシエチル)尿素不飽和ジオール、ポ
リ1,2-(ブチレンオキシド)ジオールおよびポリ(エピク
ロロヒドリン)由来の硬化性エラストマー組成物。照射
硬化性ポリウレタンエラストマー組成物を2連スクリュ
押出反応装置中で以下のようにして調製した。
【0110】I.以下に示す成分をフィードタンク中で均
一になるまで完全に混合し、ポリオール混合物を調製し
た。 A.13.0部(0.0130モル)の分子量1000のポリ1,2-(ブチレ
ンオキシド)ジオール(ダウ・ケミカル社製); B.13.0部(0.0059モル)の分子量2200のポリエピク
ロロヒドリンジオール(3M社製); C.6.4部(0.0711モル)の1,4-ブタンジオール(GAF・ケミ
カル社製); D.3.14部の、2.13部(0.008モル)のN,N-ビス(2-ヒドロキ
シエチル)-N'-(メタクリルオキシエチル)尿素不飽和ジ
オールと1.01部(0.0010モル)の充填物Aのポリオールと
の混合物; E.0.5部のジエトキシアセトフェノン(イルガキュア-65
1、チバ-ガイギー社製); F.0.01部のメチレンブルー; G.0.007部の塩化鉄(III); H.0.03部のジブチルチンジラウレート;
【0111】II.高精度流量計を用いて34mm2連スクリ
ュ逆回転押出装置(ライストリッツ(Leistritz)社製)の
導入孔に57.76重量部のポリオール流と42.24重量部の4,
4'-ビス(イソシアネートシクロヘキシル)メタン(デスモ
デュ(Desmodur)WTM、モーベイ・ケミカル社製)との割合
で充填した。この重量比では、ヒドロキシル部分の充填
量に対してイソシアネート部分の充填量が僅かに過剰と
なる。反応温度を150〜170℃に保つことにより押出機中
かで重合が生じた。完全に反応した硬化性エラストマー
組成物を押出機より排出し、約0.3cmの直径を有するペ
レット状に切断し、さらに処理するために収集した。硬
化性エラストマー生成物の注型フィルムを赤外線スペク
トルで監視し、そして-CH2-吸収帯(2950cm-1)に対する-
NCO吸収帯(2250cm-1)の吸収割合を測定することにより
重合の終点を決定した。0.2を下回る割合により僅かに
過剰の-NCO基が残存した反応の終点が示される。押出プ
ラストメータの加熱チャンバに1100gの試料を充填する
ことにより、この硬化性エラストマー組成物のメルトイ
ンデックスを160℃の温度で監視した。10分間隔におい
て25〜35gの範囲であることが見出だされた。
【0112】完全反応硬化性ポリウレタンエラストマー
組成物4Aは以下のモル比の構成であった。 成分 モル比 4,4'-ビス(イソシアネートシクロヘキシル)メタン 5.246 1,4-ブタンジオール 3.760 N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)- N'-(メタクリルオキシエチル)尿素 0.432 ポリ1,2-(ブチレンオキシド)ジオール 0.6875 ポリ(エピクロロヒドリン)ジオール 0.3125
【0113】計算によれば、組成物4Aは7,401分子量
単位毎に1個の不飽和架橋部位を有し、57重量%のハー
ドセグメント単位を有する。
【0114】
【実施例5B】デュポンPLSフレキソ印刷版製品を用い
て吸収溶融処理法によりフレキソ印刷版を調製した。フ
レキソ印刷版作製用材料を保存カートンより取りだし、
30cm×30cm正方形に裁断した。ケライヒ第210型印刷版
露出/処理装置を用いて20秒間背面照射を行った。この
工程の後に、保護カバーフィルムを除去し、画像技術分
野の評価用ネガティブフィルムを露出装置に付着したカ
バーフィルムとともに印刷版上に置き、そしてこの「積
層体」を処理した。露出ネガティブと硬化性エラストマ
ー表面との間の空気を2分間にわたって排出した後に、
画像に応じた露出を10分間行った。減圧を戻し、露出ネ
ガティブを除去した後に、実施例2Bと同様の方法によ
り吸収法を用いてエラストマー層の非露出および非硬化
領域を除去することによりこの印刷版を現像した。エラ
ストマー層の非露出および非硬化領域の少なくとも90%
を除去するために、この印刷版材料を加熱ラミネーター
ロールに合計6回通すことが必要であった。吸収が最大
効率で生じるように、それぞれの通過毎に新たな不織セ
レックスウェブ材料を用いた。持ち運び可能な倍率10の
拡大鏡を用いて目視観察することにより、得られた印刷
版試料のレリーフ領域の優れた鮮明度が確認された。こ
の印刷版の合計キャリパーは1.7mmであり、印刷版の突
出領域で測定したレリーフ深さは1.0mmであった。
【0115】
【実施例6B】BASFナイロフレックス(Nyloflex)フレキ
ソ印刷版製品を用いて吸収溶融処理法によりフレキソ印
刷版を調製した。フレキソ印刷版作製用材料を保存カー
トンより取りだし、10cm×20cm×2.84mmに裁断した。実
施例5Bと同様にして背面照射および画像に応じた照射
を行った。実施例5Bと同様にして印刷版の非露出およ
び非硬化領域を除去した。それぞれの通過毎に新たな不
織セレックスウェブ材料を用いて、印刷版材料を加熱ラ
ミネーターロールに合計6回通した後に、1.27mmのレリ
ーフを有するフレキソ印刷版が形成された。持ち運び可
能な倍率10の拡大鏡を用いて目視観察することにより、
得られた印刷版試料のレリーフ領域の優れたハーフ-ト
ーンドット鮮明度が確認された。
【0116】本発明に用い得る新規照射硬化性ポリウレ
タンエラストマーは、上述の化学的側面以外にも様々な
方法で説明することができる。このエラストマーは異な
る物理強度の2種のセグメントを含有する。すなわち、
ジイソシアネートおよび2個の遊離水素含有短鎖連鎖伸
長剤から構成されるハードセグメントと、その他の反応
物から構成される残りのセグメントが存在する。このエ
ラストマーの好ましいハードセグメント含有量は、エラ
ストマーの全重量に対して25〜60重量%である。さらに
好ましいハードセグメントの含有量はエラストマーの全
重量に対して30〜50重量%である。個々の成分の効果的
な含有割合は以下の通りである。 (A)10〜40重量%の少なくとも一種のジイソシアネート; (B)0.5〜20重量%(好ましくは0.75〜12重量%)の、2個
の遊離水素基を有し少なくとも1個のエチレン性不飽和
付加重合可能基を一分子毎に(好ましくはペンダント基
として)有する第1連鎖伸張剤; (C)0.5〜20重量%(好ましくは0.75〜12重量%)の、2個
の遊離水素基を有し連鎖伸長基を有する含有第2連鎖伸
長剤(重合可能エチレン性不飽和を有さなくてよい); お
よび (D)10〜60重量%の上記ポリオール。
【0117】上述の必須の物理特性(例えば、分子量、
溶融転移温度およびメルトインデックス)を有する本発
明の好ましいエラストマーは、以下の割合の反応物から
誘導される単位より構成される(これらの反応物から誘
導されるポリマー単位の重量%の概略でありうる)。 (A)15〜35重量%の上記ジイソシアネート; (B)1〜10重量%の上記第1連鎖伸張剤; (C)1〜15重量%の上記第2連鎖伸長剤; および (D)20〜60重量%の上記ポリオール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−43921(JP,A) 特開 昭52−73034(JP,A) 特開 昭54−79032(JP,A) 特開 平1−158432(JP,A) 特開 昭50−133005(JP,A) 特開 昭52−90304(JP,A) 特開 昭55−153936(JP,A) 特開 平2−4255(JP,A) 特公 昭50−34964(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/027 G03F 7/00 502 G03F 7/26

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも片面上に少なくとも厚さ0.3m
    mの照射硬化性組成物を有する可撓性基体を有するレリ
    ーフ画像形成可能材料を提供する工程、該組成物を画像
    に応じて照射することにより照射領域において該組成物
    を硬化させる工程、該画像に応じて照射された層と40〜
    200℃に加熱された非照射組成物を吸収可能な吸収層と
    を接触させる工程、吸収層と接触させた状態で該組成物
    層を非照射領域において該組成物を該吸収層に流入させ
    るのに十分な高温である40〜200℃の温度に加熱する工
    程、吸収層に接触した非照射領域における該組成物の少
    なくとも75%を吸収層に吸収させる工程、そして、吸収
    層を除去することにより該可撓性基体上の非照射領域か
    ら組成物の少なくとも75%を除去する工程、を包含する
    フレキソ印刷版の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記照射硬化性組成物が付加重合に用い
    得るエチレン性不飽和基を有する照射硬化性ポリウレタ
    ンエラストマーを包含し、該エラストマーが、A)少なく
    とも1種のジイソシアネート、B)イソシアネート基と重
    合可能な少なくとも2個の遊離水素基を有し、少なくと
    も1個のエチレン性不飽和付加重合可能基を1分子毎に
    有する第1連鎖伸張剤、およびC)少なくとも500の分子
    量を有し、イソシアネート基と重合可能な少なくとも2
    個の遊離水素含有基を1分子毎に有する有機ポリオー
    ル、の反応性生成物を包含し、少なくとも10,000g/モル
    の数平均分子量、180℃を下回る溶融転移温度、および
    少なくとも0.5g/分の180℃におけるメルトインデックス
    を有する、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記ポリウレタンエラストマーが、脱イ
    オン水中において20℃で24時間で2%を下回る膨潤を示
    し、0.5〜10重量%の遊離ラジカル光開始剤をさらに含
    有する、請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記照射硬化性組成物が付加重合に用い
    得るエチレン性不飽和基を有する照射硬化性ポリウレタ
    ンエラストマーを包含し、該エラストマーが、A)少なく
    とも1種のジイソシアネート10〜50重量%、B)イソシア
    ネート基と重合可能な少なくとも2個の遊離水素基を有
    し、少なくとも1個のエチレン性不飽和付加重合可能基
    を1分子毎に有する第1連鎖伸張剤0.5〜20重量%、お
    よびC)少なくとも500の分子量を有し、イソシアネート
    基と重合可能な少なくとも2個の遊離水素含有基を1分
    子毎に有する有機ポリオール20〜70重量%、の反応性生
    成物を包含し、少なくとも10,000g/モルの数平均分子
    量、180℃を下回る溶融転移温度、および少なくとも0.5
    g/分の180℃におけるメルトインデックスを有する、請
    求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記ポリウレタンエラストマーが、脱イ
    オン水中において20℃で24時間で2%を下回る膨潤を示
    し、0.5〜10重量%の遊離ラジカル光開始剤をさらに含
    有する、請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記吸収層に接触した非照射組成物の少
    なくとも90%が除去される、請求項4または5のいずれ
    か記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記照射硬化性組成物が付加重合に用い
    得るエチレン性不飽和基を有する照射硬化性ポリウレタ
    ンエラストマーを包含し、該エラストマーが、A)少なく
    とも一種のジイソシアネート、B)イソシアネート基と重
    合可能な少なくとも2個の遊離水素基を有し、少なくと
    も1個のエチレン性不飽和付加重合可能基を1分子毎に
    有する第1連鎖伸張剤、およびC)少なくとも500の分子
    量を有し、イソシアネート基と重合可能な少なくとも2
    個の遊離水素含有基を1分子毎に有する有機ポリオー
    ル、の反応性生成物を包含し、成分A)、B)および/また
    はC)の反応により形成されるハードセグメントと成分A)
    およびC)の反応により形成されるソフトセグメントとの
    両方を含有し、ソフトセグメントがエラストマーの20〜
    70重量%を占める、請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記エラストマーがイソシアネート基と
    重合可能な少なくとも2個の遊離水素基を有する前記第
    1連鎖伸張剤と異なる第2連鎖伸張剤をさらに含有し、
    該エラストマーが脱イオン水中において20℃で24時間で
    2%を下回る膨潤を示し、0.5〜10重量%の遊離ラジカ
    ル光開始剤をさらに含有する、請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記照射硬化性組成物が付加重合に用い
    得るエチレン性不飽和基を有する照射硬化性ポリウレタ
    ンエラストマーを包含し、該エラストマーが、A)少なく
    とも一種のジイソシアネート10〜40重量%、B)イソシア
    ネート基と重合可能な少なくとも2個の遊離水素基を有
    し、少なくとも1個のエチレン性不飽和付加重合可能基
    を1分子毎に有する第1連鎖伸張剤0.5〜20重量%、お
    よびC)少なくとも500の分子量を有し、イソシアネート
    基と重合可能な少なくとも2個の遊離水素含有基を1分
    子毎に有する有機ポリオール20〜70重量%、の反応性生
    成物を包含し、成分A)、B)および/またはC)の反応によ
    り形成されるハードセグメントと成分A)およびC)の反応
    により形成されるソフトセグメントとの両方を含有し、
    ソフトセグメントがエラストマーの25〜70重量%を占め
    る、請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 少なくとも片面上に少なくとも厚さ0.
    3mmの照射硬化性組成物を有する可撓性基体を有するレ
    リーフ画像形成可能材料を提供する工程、該組成物を画
    像に応じて照射することにより照射領域において該組成
    物を硬化させる工程、該画像に応じて照射された層と40
    〜200℃に加熱された非照射組成物を吸収可能な吸収層
    とを接触させる工程、吸収層と接触させた状態で該組成
    物層を非照射領域において該組成物を該吸収層に流入さ
    せるのに十分な高温である40〜200℃の温度に加熱する
    工程、吸収層に接触した非照射領域における該組成物の
    少なくとも75%を吸収層に吸収させる工程、そして、吸
    収層を除去することにより該可撓性基体上の非照射領域
    から組成物の少なくとも75%を除去する工程、を包含す
    るフレキソ印刷版の製造方法であって、イオン化照射を
    用いて該基体を通して、該可撓性基体に隣接する硬化性
    組成物が少なくとも部分的に硬化し、しかしながら該硬
    化性組成物全体が硬化しないように、該硬化性組成物層
    を照射する工程をさらに包含する製造方法。
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