JP3117551B2 - 自動車の下部車体構造 - Google Patents

自動車の下部車体構造

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JP3117551B2 JP04239108A JP23910892A JP3117551B2 JP 3117551 B2 JP3117551 B2 JP 3117551B2 JP 04239108 A JP04239108 A JP 04239108A JP 23910892 A JP23910892 A JP 23910892A JP 3117551 B2 JP3117551 B2 JP 3117551B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の下部車体構造
に関し、詳しくは、フロアフレームよりも上方へ突出し
て設けられるシートパネルの剛性強度などを図る対策に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車には、例えば、実開昭56
−48961号公報に開示されるように、車室の下方に
エンジンが搭載されるようにしたキャブオーバータイプ
のものがあり、このような自動車の下部車体構造におい
ては、エンジンとの干渉を回避しつつシート上からの視
認性が確保されるよう,シートを設置するためのシート
パネルがフロアパネルに対して上方へ膨出して設けられ
るようにしている。
【0003】また、自動車によっては、フロアパネルの
下方に、車体側端部を前後方向へ延びるフロアフレーム
が接合されるものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の如き
シートパネルをフロアパネルに対して上方へ膨出して設
けたものでは、急制動時、シートパネル前側の縦面に前
屈みの荷重が集中し易く、該縦面が座屈する恐れがあっ
た。
【0005】また、上記の如きシートパネルがフロアパ
ネルおよびフロアフレームに対して上方へ膨出して設け
られていると、シートパネルに対する支持剛性が不十分
なものとなり、車体振動によりシートパネルが振動する
といった欠点もある。
【0006】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、シートパネルとフロアフ
レームとの間に該両者を連結するガセットを設け、この
ガセットの有効利用により、シートパネル前側における
縦面の座屈を防止するとともに、シートパネルの振動を
防止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明が講じた解決手段は、フロアパ
ネルの下面に車体側端部を前後方向へ延びるフロアフレ
ームが接合され、シートを設置するためのシートパネル
が上記フロアパネルに対して上方へ段差状に膨出して設
けられているとともに、シートパネルの下方にエンジン
が配設されている自動車の下部車体構造を前提とする。
そして、上記シートパネルとフロアフレームとの間に、
該シートパネルとフロアフレームとを連結するガセット
を設けるとともに、該ガセットに、上記シートより下方
に突出するシートフックを急制動時に係合させる開口を
設ける構成としたものである。
【0008】また、請求項2記載の発明が講じた解決手
段は、上記請求項1記載の発明のシートを限定し、シー
トスライダを介してシートパネルに設置するとともに、
シート上の乗員を保護するシートベルトの保持具を係合
するためのベルトバックルを少なくとも備える。そし
て、シートフックを、上記シートスライダに設ける構成
としたものである。
【0009】さらに、請求項3記載の発明が講じた解決
手段は、上記請求項1または2記載の発明の構成を限定
し、ガセットの開口に係合するシートフックとは別に他
のシートフックを設ける。そして、エンジンに、上記他
のシートフックを急制動時に係合させるブラケットを設
ける構成としたものである。
【0010】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の発明では、
急制動時、シートフックはガセットの開口に対して係合
し、該ガセットは、シートパネルとフロアフレームとの
間を連結するので、この急制動時にシート部前側の縦面
を座屈させようとする前屈みの荷重が、フレームにより
支持されることになる。
【0011】しかも、ガセットによってフロアパネルお
よびフロアフレームに対して上方へ膨出するシートパネ
ルとの間が連結されることにより、シートパネルに対す
る支持剛性が確保され、車体振動によるシートパネルの
振動が防止される。
【0012】また、請求項2記載の発明では、シートフ
ックは、シートベルトのシートバックルを備えたシート
をシートパネルに設置するシートスライダに設けられて
いるので、シートベルトを介した乗員の荷重が急制動時
に作用しても、シートスライダーによる梃の原理を用い
て、急制動時の前屈みの荷重が効果的に抑制されること
になる。
【0013】さらに、請求項3記載の発明では、ガセッ
トの開口に係合する車体外方位置(車体側端位置)のシ
ートフックとは別にエンジン配設側となる車体内方位置
に設けられたシートフックは、エンジンに設けられたブ
ラケットに対して急制動時に係合するので、急制動時の
前屈みの荷重が、車体内外位置のシートフックによって
より効果的に抑制されることになる。
【0014】
【発明の効果】以上の如く、請求項1記載の発明におけ
る自動車の下部車体構造によれば、シートフックを、シ
ートパネルとフロアフレームとの間を連結するガセット
の開口に対して急制動時に係合させたので、急制動時の
前屈みの荷重を抑制してシートパネル前側における縦面
の座屈を防止することができるとともに、シートパネル
に対する支持剛性をガセットでもって確保して車体振動
によるシートパネルの振動を防止することができる。
【0015】また、請求項2記載の発明における自動車
の下部車体構造によれば、シートフックを、シートベル
トからの乗員の荷重が急制動時に作用するシートをシー
トスライダを介してシートパネルに設置したので、シー
トスライダーによる梃の原理により、急制動時の前屈み
の荷重を効果的に抑制して、シートパネル前側における
縦面の座屈を防止することができる。
【0016】さらに、請求項3記載の発明における自動
車の下部車体構造によれば、車体内方位置の他のシート
フックを、エンジンのブラケットに対して急制動時に係
合させたので、急制動時の前屈みの荷重を車体内外位置
のシートフックによってより効果的に抑制して、シート
パネル前側における縦面の座屈を防止することができ
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0018】図6および図7は本発明の実施例に係る下
部車体構造を用いた自動車の下部を示し、この自動車1
としては、車体下端部側端位置を前後方向へ延びる断面
略コ字状のフロアフレーム2,2を有するフレーム構造
が採用されており、車室3の下方にエンジン4が搭載さ
れるようにしたキャブオーバータイプのワンボックスカ
ーが適用されている。また、上記エンジン4としては、
車体前後方向へ延びる図示しない駆動軸および左右一対
のカムシャフトをそれぞれ有する直列4気筒D・O・H
・C(ダブル・オーバー・ヘッド・カムシャフト)タイ
プのものが適用されている。そして、上記車室3内にお
ける車幅方向中央部には、該車室3の床面を構成するほ
ぼフラットなフロアパネル5に対して上方へ突出するト
ンネル部6が車室3内の前端位置より後方へ延びて設け
られていて、車体の剛性強度が高められるようになって
いる。該トンネル部6は、その車室3内の前端部分がフ
ロアパネル5により上方へ突出せしめられて一体成形さ
れているとともに、残る後側部分が断面略コ字状に形成
されたトンネル材7により形成されている。このトンネ
ル材7(トンネル部6の後側部分)の上面は、後方へ行
くに従い高くなるように斜め上方へ傾斜している。ま
た、上記各フレーム2は、上記フロアパネル5の下面に
接合固着されている。
【0019】上記フロアパネル5は、後述するフロント
シート13に着座する前席乗員の足元床面を構成するフ
ロントフロアパネル11と、後席乗員の足元床面を構成
するリヤフロアパネル12とからなり、このフロントフ
ロアパネル11とリヤフロアパネル12との間つまり上
記トンネル部6の後方左右側部位置には、フロントシー
ト13(シート)を設置するためのシートパネル14が
フロアパネル5(フロントフロアパネル11およびリヤ
フロアパネル12)に対して上方へ段差状に膨出して設
けられている。上記フロントシート13は、シートクッ
ション13aとシートバック13bとからなり、該シー
トクッション13aが、その車体内外位置下面を車体前
後方向へ延びる一対のシートスライダ10,10を介し
て上記シートパネル14の上面に取り付けられて、フロ
ントシート13の車体前後方向へのスライド移動を可能
にしている。
【0020】また、図5に示すように、上記フロントフ
ロアパネル11の前部下面には、断面略V字状のフロン
トロアフレーム15の後部上端面が接合固着されてお
り、該フロントロアフレーム15の前部上端面は、後述
するダッシュロアパネル19を介してフロントフロアパ
ネル11の前端部下面に接合固着されている。さらに、
上記フロントフロアパネル11の側方には、前席乗員の
乗降を容易にするステップ部16が設けられている。該
ステップ部16は、フロントフロアパネル11の側端部
下面に内端部上端が接合固着された断面略L字状のステ
ップパネル17と、該ステップパネル17の外端部に上
端部が接合固着されたサイドシル部18aとで構成され
ている。上記ステップパネル17の前部は、上記フロン
トロアフレーム15の後部外方端に内面が接合固着され
て前方へ延び、その前端部がフロントロアフレーム15
の前部後面に接合固着されている。
【0021】そして、上記サイドシル部18aには、そ
の前端部より上記フロントロアフレーム15の外方端に
接合固着されかつ該フロントロアフレーム15に沿って
上方へ延びるカウルサイド部18bと、上記ステップパ
ネル17後端位置より上方へ延びるセンタピラー部18
cとが一体的に形成されてなる。上記センタピラー部1
8cの内方端下端位置には、上記フロアフレーム2に対
して該フロアフレーム2を下方および外方より抱え込む
ように抱持する抱持部20aを内方端に有する第1ガセ
ット20の内端面が接合固着されており、この第1ガセ
ット20を介した抱持部20aによるフロアフレーム2
への接合固着によって、センタピラー部18cの下端の
支持剛性強度が効果的に高められるようになっている。
また、上記フロントフロアパネル11の前端部には、バ
ッテリBや空気調和装置のブロアAなどの補器類を収容
する補器収容空間Hと、車室3とを下部位置において仕
切るダッシュロアパネル19の下端部が接合固着されて
おり、該ダッシュロアパネル19の外端部は、上記カウ
ルサイド部18bの前端部内面に接合固着されている。
【0022】また、上記シートパネル14には、車幅方
向中央部をさらに上方へ膨出させて上記トンネル部6を
後方へ延長させる延長トンネル部21が設けられてい
る。該延長トンネル部21は、延長トンネル材29によ
り構成されているとともに、シートパネル14の上面に
対して車体正面視で段差状に形成され、延長トンネル部
21の最上部21aよりも一段低い段差部21bによ
り、上記エンジン4のエンジンブロック4aとの干渉が
回避されるようにしている。また、上記シートパネル1
4は、その上面に縁部を存して開設され、上記エンジン
4のサービスをシートパネル14の上面側から行うため
のサービスホール22と、下端がフロントフロアパネル
11の後部およびトンネル材7の後端にそれぞれ接合固
着されて略直角に起立し、かつシートパネル14の上面
前縁および延長トンネル部21の前縁を構成する前縁部
23aを上端に有する断面略L字状の縦面パネル材23
(縦面)と、下端が上記ステップパネル17の内方端後
部およびサイドシル部18aの上縁後部にそれぞれ接合
固着されてセンタピラー部18cに沿って略直角に起立
し、かつシートパネル14の上面側縁を構成する側縁部
24aを上端に有する断面略L字状の側面パネル材24
と、前端が上記延長トンネル部21の後端および上記側
面パネル材24の内端後部にそれぞれ接合固着された,
シートパネル14の上面後縁を構成する後縁部25aを
前端部に有し、後方へ行くに従い低くなるように斜め下
方へ傾斜する後面パネル材25と、上記延長トンネル部
21の最上部21aの後方に対応する後面パネル材25
に開口する開口26と、上記延長トンネル部21の最上
部21aを後面パネル材25の後端まで後方へ突出させ
るように上記開口26を閉塞する断面略コ字状の第2ガ
セット27と、上記後面パネル材25の後縁部25aに
左右一対のヒンジ34,34を介して回動自在に支持さ
れ、シートパネル14の上面縁部(上記延長トンネル部
21の段差部21b,上記縦面パネル材23の前縁部2
3a,側面パネル材24の側縁部24aおよび後面パネ
ル材25の後縁部25a)に対して周縁部が上方より当
接して上記サービスホール22を覆うサービス蓋33と
からなる。さらに、上記リヤフロアパネル12の前端部
下面には、車幅方向へ延びる断面略コ字状のクロスメン
バ28が接合固着されているとともに、上記フロアフレ
ーム2,2に接合固着されていて、各フロアフレーム2
間において車幅方向へ延びる閉断面を形成している。そ
して、上記延長トンネル部21の段差部21bに対応す
るサービス蓋33の内方端には、フロントシート13上
の乗員を保護する図示しないシートベルトの保持具を係
合するためのベルトバックル35(図1参照)が設けら
れている。また、上記後面パネル材25の後端部は、上
記リヤフロアパネル12の前端に接合固着されている。
【0023】そして、上記フロアフレーム2に対応する
フロントフロアパネル11の後端の一部(延長トンネル
部21よりも外方側部分)は、縦面パネル材23との接
合固着部よりも後方へ延設されており、このフロアフレ
ーム2に対応するフロントフロアパネル11の後端の一
部上面と、上記縦面パネル材23の前縁部23a下面と
の間には、該両者間に接合固着された車体側面視で略台
形状となる断面略コ字状の第3ガセット31が接合固着
されている。この第3ガセット31の前面は縦面パネル
材23の後面にも接合固着されていて、縦面パネル材2
3の剛性強度が第3ガセット31を介したフロアフレー
ム2により高められるようになっている。また、図1お
よび図2に示すように、上記フロントシート13外側位
置のシートスライダ10は、上記フロアフレーム2の上
方に対応しており、このフロアフレーム2の上面と、シ
ートスライダ10の下方に対応するシートパネル14の
後面パネル材25の下面との間には、該両者間を連結す
るよう車体側面視で略台形状となる断面略コ字状の第4
ガセット32(ガセット)が設けられていて、シートパ
ネル14の後面パネル材25の剛性強度が第4ガセット
32を介したフロアフレーム2により高められるように
なっている。
【0024】また、上記車室3内におけるシートパネル
14の上部前方には、車体略前後方向へ延びるステアリ
ングシャフト41を支持するための断面略円形状のステ
アリングメンバ42が配設されている。該ステアリング
メンバ42は、車幅方向へ延びて配されており、その各
端部が上記カウルサイド部18bにそれぞれ接合固着さ
れている。また、上記ステアリングメンバ42には、そ
の略中間部を下方に対して支持するためのステアリング
ステー43,43の上端部が接合固着されている。上記
各ステアリングステー43は、その下端部が上記左右の
シートパネル14前側の縦面パネル材23およびフロン
トフロアパネル11に対して接合固着されるよう,下端
部に近付くに従い前後幅を増大させる形状に形成されて
いるとともに、下端部において縦面パネル材23および
フロントフロアパネル11に則して略直角に折り曲げら
れたフランジ部43aを介して縦面パネル材23および
フロントフロアパネル11に締結固定されるようになっ
ている。さらに、上記各ステアリングステー43の下端
部は、上記トンネル部6(トンネル材7)の側壁面に沿
って配されていて、下面がトンネル部6の上面に接合固
着されて側面が上方へ突出する断面略コ字状のブラケッ
ト45の側面に対して締結固定されている。
【0025】そして、本発明の特徴部分として、図3お
よび図4にも示すように、上記フロントシート13(シ
ートクッション13a)の車体内外位置の各シートスラ
イダ10の下面後端部には、上記サービス蓋33を貫通
して下方へ突出する車体側面視で略J字状の内側および
外側シートフック51a,51bが接合固着されてい
る。また、上記第4ガセット32の上面には、上記フロ
ントシート13の車体外側位置の外側シートフック51
bを急制動時に係合させる係脱可能な開口32aが設け
られている。上記外側シートフック51bの先端は、上
記開口32aを介して第4ガセット32内に挿通されて
いる。さらに、上記エンジン4のエンジンブロック4a
の左右側壁後端部には、断面略L字状のブラケット5
2,52がボルト53,53により締結固定されてい
る。該各ブラケット52は、上記エンジンブロック4a
の左右側壁面に対向する第1片52aと、該第1片52
aに対して略直角に外方へ突出する第2片52bと、上
記第1片52aの上端部に設けられ、エンジン4車載時
に車載フック(図示せず)が係合する第1開口54と、
上記第2片52bの外端部に設けられ、上記第4ガセッ
ト32の開口32aに係合する外側シートフック51b
とは別のフロントシート13の車体内側位置の内側シー
トフック51a(他のシートフック)を急制動時に係合
させる係脱可能な第2開口55とからなる。この場合、
各シートフック51a,51bは、サービス蓋33の開
放時には第4ガセット32の開口32aおよびブラケッ
ト52の第2開口55に対してそれぞれ係合しないよう
になっている一方、急制動時における各シートスライダ
10の前方への変位により第4ガセット32の開口32
aおよびブラケット52の第2開口55に対してそれぞ
れ係合するようになっている。
【0026】尚、図4中、56は排気管、57は排気管
56の基端部を車室3側(上方)に対して遮蔽するイン
シュレータである。また、図2中、58はサービス蓋3
3の縁部を後面パネル材25の後縁部25aに対して弾
性当接させるゴム製の緩衝材であり、この緩衝材58
は、シートパネル14の上面縁部全域に亘って設けられ
ている。
【0027】したがって、上記実施例では、急制動時、
フロントシート13の車体外側位置におけるシートスラ
イダー10の下面後端部の外側シートフック51bの先
端は、フロアフレーム2上面とシートスライダ10下方
におけるシートパネル14の後面パネル材25下面との
間を連結する第4ガセット32の開口32aに係合する
一方、フロントシート13の車体内側位置におけるシー
トスライダー10の下面後端部の内側シートフック51
aの先端は、ブラケット52の第2片52bの第2開口
55に係合するので、急制動時にシート部前側の縦面を
座屈させようとする前屈みの荷重が、シートベルトを介
した乗員の荷重と共に作用しても、フレーム2およびエ
ンジン4により支持されることになる。
【0028】これにより、各シートスライダー10の後
端部におけるシートパネル14の浮き上がりが、該各シ
ートスライダー10による梃の原理を用いて抑えられ
て、急制動時の前屈みの荷重が効果的に抑制されること
になる。しかも、ステアリングメンバ42に上端部を結
合したステアリングステー43,43下端部の各フラン
ジ部43aによりフロントフロアパネル11および縦面
パネル材23に対する締結固定がなされているととも
に、トンネル材7の側壁面に対するブラケット45を介
した各ステアリングステー43同士による締結固定がな
されているので、ステアリングステー43が、その下端
部において、シートパネル14前側の縦面パネル材23
と、トンネル部6の側壁面とに対応して互いに隣接する
剛性強度の高い角部でもって支え棒の役目をなし、急制
動時にシートパネル14前側の縦面パネル材23を座屈
させようとする前屈みの荷重に対して十分に抗すること
ができ、上記支え棒を介して作用する急制動時の前屈み
の荷重が確実に抑制される。この結果、各シートスライ
ダー10の梃の原理による該各シートスライダー10後
端部のシートパネル14の浮き上がり防止と相俟って、
シートパネル14前側における縦面パネル材23の剛性
強度の向上をより効果的に図ることができ、シートパネ
ル14前側における縦面パネル材23の座屈を確実に防
止することができる。
【0029】また、シートパネル14の縦面パネル材2
3,側面パネル材24および後面パネル材25と、フロ
アフレーム2との間において該両者間を連結する第1,
第3および第4ガセット20,31,32により、フロ
ントフロアパネル11およびフロアフレーム2に対して
上方へ膨出するシートパネル14に対する支持剛性が確
保されることになり、車体振動によるシートパネル14
の振動を防止することができる。
【0030】しかも、ブラケット52は、その第1片5
2aに第1開口54を有するエンジンハンガーとして供
されるものであるので、フロントシート13の車体内側
位置における内側シートフック51aの先端を係合する
上で別途のブラケットを設ける必要がなく、ブラケット
の共用化が図られて、実施する上で非常に有利なもので
ある。
【0031】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、その他種々の変形例を包含するものである。
例えば、上記実施例では、各ステアリングステー43に
よるシートパネル14の縦面パネル材23の補強も行っ
たが、各シートスライダーの後端部にシートフックを設
けてシートパネルの浮き上がりを抑える構成のみにより
シートパネルの縦面パネル材が補強されるような構成で
あっても良い。
【0032】また、上記実施例では、シートパネル14
の上面にサービスホール22を設け、該サービスホール
22をサービス蓋33により覆う構成としたが、シート
パネルにより覆うサービスホールをフロントフロアパネ
ルとリヤフロアパネルとの間に設けるとともに、シート
パネルとリヤフロアパネルとの間に回転ヒンジを設け、
この回転ヒンジにより開閉するシートパネルでもって上
記サービスホールが覆われるように構成しても良い。
【0033】さらに、上記実施例では、シートフック5
1a,51bを各シートスライダー10の下面後端部に
設けたが、シートフックが、フロントシートの外側位置
のシートスライダーにのみ設けられていたり、シートパ
ネル自体に設けられていたりしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】車体左側におけるシートパネル付近を斜め後方
より視た斜視図である。
【図2】第4ガセット付近において外側シートフックの
係脱状態を説明する縦断側面図である。
【図3】フロントシート付近の縦断正面図である。
【図4】エンジンを車体左前方より視た斜視図である。
【図5】車室内左側における斜視図である。
【図6】車室内前部において一部切欠いた状態の側面図
である。
【図7】車室内前部の平面図である。
【符号の説明】
2 フロアフレーム 4 エンジン 5 フロアパネル 10 シートスライダー 13 フロントシート(シート) 14 シートパネル 32 第4ガセット(ガセット) 32a 開口 35 シートバックル 51a 内側シートフック(他のシートフック) 51b 外側シートフック(シートフック) 52 ブラケット

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フロアパネルの下面に車体側端部を前後
    方向へ延びるフロアフレームが接合され、シートを設置
    するためのシートパネルが上記フロアパネルに対して上
    方へ段差状に膨出して設けられているとともに、シート
    パネルの下方にエンジンが配設されている自動車の下部
    車体構造において、上記シートパネルとフロアフレーム
    との間には、該シートパネルとフロアフレームとを連結
    するガセットが設けられており、該ガセットには、上記
    シートより下方に突出するシートフックを急制動時に係
    合させる開口が設けられていることを特徴とする自動車
    の下部車体構造。
  2. 【請求項2】 シートは、シートスライダを介してシー
    トパネルに設置されているとともに、シート上の乗員を
    保護するシートベルトの保持具を係合するためのベルト
    バックルを少なくとも有しており、シートフックは、上
    記シートスライダに設けられていることを特徴とする請
    求項1記載の自動車の下部車体構造。
  3. 【請求項3】 ガセットの開口に係合するシートフック
    とは別に他のシートフックが設けられているとともに、
    エンジンには、上記他のシートフックを急制動時に係合
    させるブラケットが設けられていることを特徴とする請
    求項1または2記載の自動車の下部車体構造。
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