JP3116799B2 - 外壁の補強方法 - Google Patents

外壁の補強方法

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JP3116799B2 JP08023866A JP2386696A JP3116799B2 JP 3116799 B2 JP3116799 B2 JP 3116799B2 JP 08023866 A JP08023866 A JP 08023866A JP 2386696 A JP2386696 A JP 2386696A JP 3116799 B2 JP3116799 B2 JP 3116799B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の外壁、特に
窓等の開口部を有する外壁の補強方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、既存建物の外壁を補強する工法と
して、外壁の外側壁面に型枠を設け、これの内部にコン
クリートを打設して、新たな外壁を既存の外壁と一体的
に形成することで外壁の壁厚を増加させるものがある。
この工法において、特に、外壁に窓等の開口部が設けら
れている場合にはこの開口部に応力が集中するため、こ
の応力に耐え得るような補強を施す必要があり、その一
例として以下のような工法が採られている。
【0003】すなわち、図4に示すように、窓40等が
設けられる開口部41を有する外壁42のサッシ40a
を室内43での作業により撤去した後、ここにベニヤ板
等からなる枠板44を室内43側から配設して開口部4
1を塞ぐ。次いで、外壁42の外側壁面42aにコンク
リート型枠45を設置し、ここにコンクリートCを打設
する。これにより、開口部41内にコンクリートCを充
填するとともに、新たなコンクリート壁を外壁42と一
体的に構築して外壁42の壁厚を増加させる。
【0004】この工法によれば、開口部41内にコンク
リートCが充填されるとともに、外壁42の壁厚を増加
させることができるため、外壁42の強度を増大させる
ことができこれの耐震補強をすることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記工
法では、上述したように、窓40のサッシ40aを取り
外す必要があるため工事期間中においては開口部が開放
された状態となり、雨水の室内への浸入や盗難等を防止
しなければならず、そのための施工や管理を要してい
た。また、枠板44の配設等の作業を室内において行わ
なければならないため、作業時間を建物の使用時間に合
わせなければならない等、作業時間が制約されるという
問題があった。
【0006】そこで、本発明の目的は上記課題を解決
し、外壁の補強作業を全て建物の外部において行えると
ともに、雨水の浸入の防止や防犯等が行える外壁の補強
方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の外壁の補強方法は、窓等の開口部を有する
外壁を補強する方法であって、前記外壁の外側壁面に前
記開口部を塞ぐように板状部材を配設し、該板状部材を
含む前記外側壁面を一側面としたコンクリート打設用型
枠を該外壁の外側に設置し、この型枠内にコンクリート
を打設して新たなコンクリート壁を前記外壁と一体的に
構築し前記外壁の壁厚を厚くするものである(請求項
1)。
【0008】このような外壁の補強方法によれば、新た
なコンクリート壁により外壁の壁厚を増加させることに
よって、この外壁の耐震効果を向上させることができ
る。また、開口部を塞ぐように外壁の外側壁面に板状部
材を配設するとともに、この板状部材を含む壁面を一側
面としたコンクリート打設用型枠を外壁の外側に配設す
るので、補強のための作業をすべて建物の外で行うこと
ができる。さらには、開口部に配設された既存のサッシ
等を撤去する必要がないため、作業中における雨水の浸
入を防止できるとともに、防犯性にも優れている。
【0009】また、上記外壁の補強方法では、前記板状
部材に、外壁に作用する応力を前記コンクリート壁に伝
達して該開口部を補強する部材を配設することが好まし
い(請求項2)。
【0010】このように補強部材を配設した場合、打設
されるコンクリートによる側圧に対する板状部材の耐力
を向上させることができる。さらにこの補強部材を配設
することにより、剪断力等の応力が集中しやすい開口部
をより確実に補強をすることができる。すなわち、かか
る部材を介して、開口部に作用する応力を新たに構築さ
れるコンクリート壁に伝達することができ、既存の外壁
のひずみ等の変形を抑え、外壁自体の耐震効果を向上さ
せることができる。
【0011】さらに、上記外壁の補強方法では、前記板
状部材の裏面の開口部内に間詰部材を配設することが好
ましい(請求項3)。
【0012】このように板状部材の裏面に間詰部材を配
設することにより、板状部材が室内側において露出する
の防止することができる。なお、この間詰部材には、例
えば、板状部材の表面に貼設される壁紙や化粧板、断熱
材等を用いることができ、また、板状部材の裏面空間が
大きい場合には飾り棚等の装飾的な機能を有するものを
用いることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の外壁の補強方法の
実施形態について添付図面に基づいて説明する。図1
は、本実施形態に係る外壁の補強方法を既存の外壁10
を補強すべく採用した場合を示す断面図である。この外
壁10は、その中央に、窓用サッシ12が取付けられた
開口部11が表裏を貫通させて設けられたコンクリート
壁である。なお、図1乃至3中、右側が室内側であり、
左側が室外側である。
【0014】そして、この外壁10の補強は以下の作業
手順により行われる。先ず、外壁10の室外側壁面10
aに開口部11を塞ぐように板状部材13を配設する。
この板状部材13は開口部11の開口面積よりも大きい
面積を有するもので、本実施形態では厚さが約4.5mm
程度の鉄板を用いる。
【0015】このように板状部材13で開口部11を塞
ぐことにより、開口部11が剪断力等の応力により変形
するのを抑止することができるとともに、後に打設され
るコンクリートCが開口部11を介して室内に流入する
のを防止することができる。
【0016】また、この板状部材13の外壁10への固
定は、外側壁面10aの開口部11周縁にホールインア
ンカ15を打ちつけることにより行う。なお、この板状
部材13を配設する作業の際には、既存の窓用サッシ1
2の下部に設けられた水切り19(図中点線)を撤去す
ることが好ましく、さらには、板状部材13の周縁部に
は、コンクリートの漏出を防止するためにシーリングを
施すことが好ましい。
【0017】この板状部材13の配設作業と併せて、本
実施形態では、板状部材13に補強部材であるアングル
材14を配設する。このアングル材14は断面がL字形
の鋼材であり、このL字形の一片は板状部材13の表面
に溶接等により固着され、板状部材13とともにホール
インアンカ15により外壁10に固定される。また、こ
のアングル材14の他片は壁面10aから外方に向けて
突設されて後に打設されるコンクリートC中に向けて埋
入される。そして、このアングル材14を配設すること
によって、板状部材13の、コンクリートCによる側圧
に対する耐力を向上させることができる。
【0018】なお、このアングル材14は、本実施例で
は、板状部材13の中央に、2本一対として垂直に且つ
平行になるように配設されるが、4本のアングル材を開
口部11の周縁部を囲んで配設することもできる。
【0019】次いで、板状部材13を含む外側壁面10
aを一側面としたコンクリート打設用型枠16を、外壁
10の室外側に設置する。このコンクリート打設用型枠
16は、本実施形態では、ベニヤ板又はプレキャストコ
ンクリート版等からなる枠板16aを、外側壁面10a
と平行になるように且つ壁面10aから所定間隔をあけ
て設置してなるものである。
【0020】この枠板16aの設置は、例えば、壁面1
0aに突設された多数のセパレータ16bの端部を枠板
16aに穿設された挿通孔に挿通し、この挿通された端
部に枠板16aの外側表面においてフォームタイや端太
材の固定具16cを固定することにより行う。
【0021】その後、コンクリート打設用型枠16内、
すなわち外壁10の外側壁面10aと枠板16aとの間
に形成されたコンクリート打設空間内にコンクリートC
を打設する。このコンクリートCの打設は、枠板16a
に設けられたコンクリート注入口(図示せず)を介して
行う。
【0022】かかるコンクリートCが硬化した後型枠1
6を撤去することによって、図2に示すような新たなコ
ンクリート壁17が完成する。これにより、既存の外壁
10は、新たに構築されたコンクリート壁17の分その
壁厚が厚くなり、耐震効果等が増加されることとなる。
なお、枠板16aとしてプレキャストコンクリート版を
用いた場合には、これをコンクリート壁17の外表面に
残置してコンクリート壁17の一部を構成させることが
できる。この場合には、枠板16aを撤去する作業を省
略することができ、作業の省力化を図ることができる。
【0023】そして、この新たに構築されたコンクリー
ト壁17は板状部材13を含む外壁10の外側壁面10
aにコンクリートの付着力により一体化されているとと
もに、板状部材13においてはアングル材14の一片が
コンクリート内に埋入され、これを介して外壁10に作
用する応力がコンクリート壁17に伝達され、開口部1
1が補強されることとなる。
【0024】さらに、本実施形態では、板状部材13と
既存の窓用サッシ12との間の空間Sに間詰部材18
(図2中における鎖線)を配設する。この間詰部材18
は、例えば、板状部材13の裏側表面13aや窓のガラ
ス面に貼設される壁紙や化粧板、断熱材等を用いること
ができ、また、空間Sが大きい場合には飾り棚等の装飾
的な機能を有するものを用いることができる。これによ
り、板状部材13が室内に露出するのを防ぐことがで
き、この板状部材13が腐食等により劣化するのを防止
することができるうえ、また室内の美観を維持すること
ができるとともに、開口部11内の空間を有効利用する
ことができる。
【0025】このような作業手順の外壁10の補強方法
によれば、開口部11に配設された既存の窓用サッシ1
2を撤去する必要がないため、作業中における雨水の浸
入を防止できるうえに、防犯性にも優れている。さら
に、補強のための作業をすべて建物の外で行うことがで
き、建物の使用時間を考慮する必要がなく、工事が時間
的な制約を受けることがない。
【0026】なお、本実施形態では、板状部材13に配
設される補強部材として、一片をコンクリート壁17側
に突設させたL字形のアングル材を用いたが、本願発明
はこれに限定されるものではない。すなわち、かかる補
強部材は、開口部11に作用する応力を新たに構築され
るコンクリート壁17に伝達して、既存の外壁10のひ
ずみ等の変形を抑え得るものであればよく、例えば、図
3に示すように、板状部材13の裏面13aに配設され
るL字形のアングル材20を用いてもよい。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本願請求項1記載
の外壁の補強方法によれば、外壁の壁厚を増加させるこ
とによりこれの耐震効果を向上させることができる。ま
た、開口部を塞ぐように外壁の外側壁面に板状部材を配
設するとともに、この板状部材を含む壁面を一側面とし
たコンクリート打設用型枠を外壁の外側に配設するの
で、補強のための作業をすべて建物の外で行うことがで
き、建物の使用時間を考慮する必要がなく、工事が時間
的な制約を受けることがない。さらに、開口部に配設さ
れた既存のサッシ等を撤去する必要がないため、作業中
における雨水の浸入を防止できるとともに、防犯性にも
優れている。
【0028】また、本願請求項2記載の外壁の補強方法
では、板状部材に、外壁の応力を前記コンクリートに伝
達して該開口部を補強する部材を配設するため、コンク
リートによる側圧に対する板状部材の耐力を向上させる
ことができるとともに、剪断力等の応力が集中しやすい
開口部の補強をすることができ、より外壁の耐震効果を
向上させることができる。
【0029】さらに、本願請求項3記載の外壁の補強方
法では、板状部材の裏面の開口部内に間詰部材を配設す
るため、板状部材が室内側において露出するの防止する
ことができる。この結果、板状部材が劣化するのを防ぐ
ことができるとともに、室内の美観が損なわれるのを防
止することができるうえ、開口部内の空間を有効利用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の外壁の補強方法の作業手順を示す断面
図である。
【図2】本発明の外壁の補強方法により新たに構築され
たコンクリート壁を示す断面図である。
【図3】本発明の外壁の補強方法の変更例を示す断面図
である。
【図4】従来の外壁の補強方法の作業手順を示す説明図
である。
【符号の説明】
10 外壁 11 開口部 12 窓用サッシ 13 板状部材 14,20 補強部材 16 コンクリート打設用型枠 17 新たに構築されたコンクリート壁 18 間詰部材 C コンクリート

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窓等の開口部を有する外壁を補強する方
    法であって、前記外壁の外側壁面に前記開口部を塞ぐよ
    うに板状部材を配設し、該板状部材を含む前記外側壁面
    を一側面としたコンクリート打設用型枠を該外壁の外側
    に設置し、この型枠内にコンクリートを打設して新たな
    コンクリート壁を前記外壁と一体的に構築し該外壁の壁
    厚を厚くすることを特徴とする外壁の補強方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の外壁の補強方法であっ
    て、前記板状部材に、前記外壁に作用する応力を前記コ
    ンクリート壁に伝達して該開口部を補強する部材を配設
    したことを特徴とする外壁の補強方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の外壁の補強法であ
    って、前記板状部材の裏面の開口部内に間詰部材を配設
    したことを特徴とする外壁の補強方法。
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