JP3116668B2 - テープガイドドラム装置 - Google Patents

テープガイドドラム装置

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JP3116668B2 JP05178984A JP17898493A JP3116668B2 JP 3116668 B2 JP3116668 B2 JP 3116668B2 JP 05178984 A JP05178984 A JP 05178984A JP 17898493 A JP17898493 A JP 17898493A JP 3116668 B2 JP3116668 B2 JP 3116668B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、信号を記録再生する磁
気記録再生装置に用いて有効なテープガイドドラム装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオテープレコーダーは需要が
増加するにつれ、より高性能で安価なものが要求されて
いる。その上カメラ一体型ビデオでは、より小型、軽量
なものが要求されている。よってテープガイドドラム装
置も多ヘッド化、小型化、そしてコストダウンが要求さ
れている。
【0003】以下図面を参照しながら上述した従来のテ
ープガイドドラム装置の一例について説明する。
【0004】図7は従来のテープガイドドラム装置の構
成断面図を示すものである。図7において1は磁気テー
プ(図示せず)と当接するヘッドである。2はヘッド1
をを固定する上ドラムである。3はヘッド巻線(図示せ
ず)を半田付けしたヘッドプリント基板である。4はヘ
ッドプリント基板と半田付けされた金属材料からなるタ
ーミナルピンである。5は上ドラム1の上部に載置され
た中継基板のパターンである。6は回転側ロータリート
ランスである。7は回転側ロータリートランス6に接着
固定された樹脂からなるホルダーに圧入固定された、回
転側ロータリートランス6の巻線(図示せず)を巻き付
けて半田付けした金属材料からなるRTピンである。8
はディスクである。9はロータマグネットである。10
はロータマグネット9を接着固定したマグネットケース
である。11はかしめ等の工法でマグネットケース9を
固定したロータホルダーである。12は固定側ロータリ
ートランスである。13はステータコイルユニットであ
る。14は金属材料からなるバックヨークである。15
は磁気テープ(図示せず)を案内する下ドラムである。
16はシャフトである。17はバックヨーク14とロー
タマグネットの高さを決めるスペーサである。18は固
定するビスである。
【0005】以上のように構成されたテープガイドドラ
ム装置について、以下にその動作について説明する。ま
ず、回転側ロータリートランス6の内径側がシャフト1
6を保持したディスク8に同軸に所定の高さになるよう
治具をもちいて接着する。次にロータホルダー11の内
径がディスク8と同軸になるようにビス18でディスク
8の取付面に固定する。次に下ドラム15に固定側ロー
タリートランス12を治具にて同軸に接着したのちバッ
クヨーク14を略芯だしし挿入したのちステータコイル
ユニット13がビス止めなどで固定される。ディスク8
と下ドラム15をくみあわせることで、スペーサ17を
張り付けたバックヨーク14はロータマグネット9の磁
気吸引力によって引きつけられロータホルダー11の下
端面に密着し、所定の高さに固定される。最後に上ドラ
ム2をディスク8にビス止め固定し、RTピン7とパタ
ーン5を半田付けし完成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、ロータホルダーやターミナルピンなどの
組み合わせや接続のための部品点数が多く、それぞれの
部品の位相、高さを決めるための治具が必要であり、ま
た電気接続のための半田付けが多く、接着設備、組立設
備が大がかりになり、工数も多くなるので、材料コス
ト、加工費が高く、接着不良、半田付け不良の発生やバ
ックヨークの芯だしができないためアンバランスが大き
く回転精度に影響を与えるなどというコスト上、品質上
の問題点を有していた。
【0007】本発明は上記課題に鑑み、部品点数、接着
工程、半田付け工程が少なく、組立易く、品質が安定し
コストが安くすむというテープガイドドラム装置を提供
することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明のテープガイドドラム装置はマグネットケース
の高さ基準面と同軸ガイド部と位相決めガイド部を備
え、かつバックヨークの高さ基準面と同軸ガイド部を備
え、かつディスクと位相決めガイド部と高さ基準面を備
え、かつ回転側ロータリートランスとの高さ基準面を設
け、マグネットケースと回転側ロータリートランスをデ
ィスクにビス止めなど着脱自在な部品で固定でき、かつ
ヘッド巻線と回転側ロータリートランスの巻線を半田付
けなしのワンタッチ接続するRTピンを保持し、回転側
ロータリートランスに固定されたホルダーRを設けた構
成を有している。
【0009】
【作用】本発明は上記した構成によって、ホルダーRと
回転側ロータリートランスとの高さ決め治具、ターミナ
ルピン、中継基板、ロータホルダーなどの部品、治具が
不要になり、回転側ロータリートランスの接着が廃止で
き、ヘッドプリント基板とロータリトランスの巻線がワ
ンタッチで接続できるため、接着工程、半田付け工程が
少なく、組立易く設備投資が少なく、材料コストが安
く、高品質なテープガイドドラム装置が提供できること
となる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例のテープガイドドラ
ム装置について、図面を参照しながら説明する。
【0011】図1において11は磁気テープ(図示せ
ず)と当接するヘッドである。12はヘッド11を固定
した上ドラムである。13はパターン面に金メッキを施
してヘッド巻線(図示せず)と接続されたヘッドプリン
ト基板である。14は回転側ロータリートランスであ
る。15はリン青銅などの弾性材料からなり一端にはニ
ッケルメッキを施し回転側ロータリートランスの巻線の
リードが巻き付けられ、半田ディップなどの工法で接続
され、もう一端にはヘッドプリント基板13に接触する
金メッキを施した接触用突起を設けたRTピンである。
16は固定側ロータリートランスである。17は固定側
ロータリートランスに接着固定された樹脂からなるホル
ダーSである。18はディスクである。27はディスク
に保持されたシャフトである。19はディスク取付用タ
ップを設けたマグネットケースである。20はマグネッ
トケース19に接着固定され着磁されたロータマグネッ
トである。21は内周部に芯出し用の円筒部を設けたバ
ックヨークである。22はステータコイルユニットであ
る。23は磁気テープ(図示せず)を案内する下ドラム
である。24は寸法精度良好な樹脂材料からなり回転側
ロータリートランス14の上端面に当接する第1の基準
面24aとディスク18取り付け用の複数の穴部を設け
た第2の基準面24bと、ディスク18との位相決め用
ガイドピン25と、バックヨーク21高さ設定用の第3
の基準面24cとバックヨーク21を同軸に案内する同
軸案内部24dと同じくマグネットケース19を取り付
ける第4の基準面24eとマグネットケース19を同軸
に案内する同軸案内部24fとマグネットケース19と
の位相決め用のガイドピン26をもつホルダーRであ
る。28は固定するビスである。
【0012】寸法精度の良い加工材料からなるディスク
18は回転側ロータリートランス14の上端面を受ける
第1の取り付け面18aと、第2の基準面24bを取り
付ける第2の取り付け面18bと、ガイドピン25勘合
用の穴部を設けている。
【0013】この時図2に示すように第1と第2の取り
付け面間距離L1と第1の基準面24aと第2の基準面
24bの距離L2はわずかにL1よりL2が大きくなる
よう設定されている。
【0014】以上のように構成されたテープガイドドラ
ム装置について、図1、及び図2を用いてその動作を説
明する。
【0015】まず、図2に示すように回転側ロータリー
トランスにホルダーRが接着される。この時両者の高さ
関係は第1の基準面24aと上端面を密着させるだけで
決まる。そのため従来のように高さをきめる治具は不要
である。その後、巻線を巻き、RTピン15に巻き付け
半田ディップする。つぎにディスク18の第1の取付面
18aに回転側ロータリートランス14を載置する。こ
のときガイドピン25がディスク18の穴部に挿入され
るようにする。そしてマグネットケース19の穴部がガ
イドピン26に挿入されるようマグネットケース19を
第4の基準面24eに載置する。
【0016】この時マグネットケース19は同軸案内部
24fによってディスク18との同軸が決まる。
【0017】そして回転側ロータリートランス14とデ
ィスク18の同軸を決める芯出し治具を回転側ロータリ
ートランス14の内径に挿入した状態でマグネットケー
ス19をディスク18にビス28で固定し、回転側ロー
タリートランス14とマグネットケース19とディスク
18を同時に固定する。
【0018】その後、芯出し治具をはずす。この時L2
はL1よりわずかに大きくしてあるので、ホルダーRは
ディスク18に密着する方向に弾性変形し、同時に回転
側ロータリートランス14をディスク18に固定する力
を発生する。このL1とL2の隙間は0.01から1m
m程度に設定するとよい。
【0019】つぎに図1に示すように下ドラム23に固
定側ロータリートランス16を同軸に接着する。そして
下ドラム23にバックヨーク21を略同軸に載置する。
その後ステータコイルユニット22を下ドラム23に固
定する。そして、ディスク18を下ドラム23と同軸に
組み合わせる。
【0020】組み合わせる過程でバックヨーク21はロ
ータマグネット20の磁気吸引力によって引き上げら
れ、同軸案内部24dと芯出し用の円筒部が勘合したの
ち第3の基準面24cに当接し所定の高さで固定され
る。
【0021】この時同軸案内部24dには大きくバック
ヨーク21の芯出しがずれていてもよいように大きく面
取りを施してある。
【0022】最後に上ドラム11をディスク18に載置
しビス止めする。この時RTピン15はヘッドプリント
基板13に電気的導通に必要な圧力で接し、ヘッドの巻
線と回転側ロータリートランス14の巻線は接続され
る。
【0023】ここでロータリートランス材は外形を研磨
加工で仕上げるため外周と端面の直角度、寸法精度は極
めて良いレベルに仕上げられている。
【0024】またホルダーR24の材料は寸法精度のよ
い強度の強い材料を選ぶ。たとえば、液晶ポリマーやP
PSなどがあげられる。さらに図3と図4に示すように
より弾性変形しやすいようにホルダーRの第2の基準面
の周りに穴部とつなぎ部を設けた形状にしてもよい。こ
の時スペースさえあれば固定側ロータリートランス16
も回転側ロータリートランス14と同じ構成でホルダー
S17を下ドラム23にビス止め固定してもよい。
【0025】またディスク18は上ドラム11と一体化
しさらに構成を簡略化してもよい。またタップをディス
ク18側に設けマグネットケース側からビス28を挿入
し固定してもよい。
【0026】さらに図5に示すようにホルダーRに固定
ピンを設け、ディスクに固定してもよい。固定力はS1
がS2よりわずかに小さく設定することで発生するホル
ダーRの弾性力による。この時固定ピンの先端は挿入の
ための面取りが施され、フック部はディスクの貫通穴部
にの直径よりも大きくし挿入されたのちは抜けないよう
設定されている。図6は固定状態を示し、外す場合は矢
印Aの方向に押せばよい。
【0027】
【発明の効果】以上のように本発明のテープガイドドラ
ム装置はマグネットケースの高さ基準面と同軸ガイド部
と位相決めガイド部を備え、かつバックヨークの高さ基
準面と同軸ガイド部を備え、かつディスクと位相決めガ
イド部と高さ基準面を備え、かつ回転側ロータリートラ
ンスとの高さ基準面を設け、マグネットケースと回転側
ロータリートランスをディスクにビス止めなど着脱自在
な部品で固定でき、かつヘッド巻線と回転側ロータリー
トランスの巻線を半田付けなしのワンタッチ接続するR
Tピンを保持し、回転側ロータリートランスに固定され
たホルダーRを設けることにより、接続、結合のための
部品点数をへらし、接着工程、半田付け工程を大幅に簡
略化でき、かつ精度良く組立られ、高品質、材料コスト
低減、組立設備小型化を可能にするとともにヘッドや、
ロータリートランスなどの性能などの問題で部品交換す
る際も簡単に作業できるという優れたテープガイドドラ
ム装置を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるテープガイドドラム
装置の断面図
【図2】同実施例におけるテープガイドドラム装置の動
作説明のための要部断面図
【図3】本発明のホルダーRの要部平面図
【図4】本発明の他の実施例のホルダーRの要部平面図
【図5】本発明の他の実施例のホルダーRの要部断面図
【図6】本発明の他の実施例のホルダーRの動作説明の
ための要部断面図
【図7】従来のテープガイドドラム装置の断面図
【符号の説明】
11 上ドラム 12 ヘッド 14 回転側ロータリートランス 15 RTピン 18 ディスク 19 マグネットケース 21 バックヨーク 23 下ドラム 24 ホルダーR
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/02 G11B 5/52 102 G11B 15/61

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気テープをガイドする下ドラムと、磁
    気ヘッドを載置した上ドラムと、前記上ドラムを回転自
    在に保持したディスクと、回転側と固定側からなる一対
    のロータリートランスと、前記ディスクに設けた第1の
    取付面に当接する前記回転側ロータリートランスの第1
    の端面に密着する第1の基準面を持ち、前記ディスクに
    設けられた第2の取付面に当接する第2の基準面を持
    ち、前記第1の取付面と前記第1の端面が当接した時点
    では前記第2の取付面と前記第2の基準面は当接しない
    ような寸法に設定された、電気絶縁性と弾性を持ち前記
    回転側ロータリートランスに固着されたホルダーRと、
    前記第2の取付面と前記第2の基準面を密着させ、前記
    回転側ロータリートランスを前記ディスクに同軸に固定
    するため前記ディスクを貫通し前記ホルダーRに着脱自
    在に固定される少なくとも1つの固定部材を備えたこと
    を特徴とするテープガイドドラム装置。
  2. 【請求項2】 固定部材をホルダーRを貫通し、ディス
    クに着脱自在に固定したことを特徴とする請求項1記載
    のテープガイドドラム装置。
  3. 【請求項3】 下ドラムに固定されたステータコイルユ
    ニットと、ロータマグネットと、前記ステータコイルユ
    ニットをはさみ前記ロータマグネットと磁気回路を構成
    するバックヨークと、前記ロータマグネットに対し前記
    バックヨークが所定の距離で回転するよう前記バックヨ
    ークと当接し固定する第3の基準面を設けたホルダーR
    を備えたことを特徴とする請求項1記載のテープガイド
    ドラム装置。
  4. 【請求項4】 バックヨークの内周部に微小な隙間を備
    え、勘合する同軸案内部を設けたホルダーRを備えたこ
    とを特徴とする請求項3記載のテープガイドドラム装
    置。
  5. 【請求項5】 少なくとも1つのタップ部を備えロータ
    マグネットを固着するマグネットケースと、タップ部と
    同位置に貫通穴部をもつディスクと、マグネットケース
    と当接し所定の高さにする第4の基準面を持ち前記第4
    の基準面の内部に前記タップ部と同位置に貫通穴部をも
    つホルダーRと前記ホルダーRの貫通穴部と前記ディス
    クの貫通穴部を貫通し前記タップ部によって前記マグネ
    ットケースと前記ディスクと前記ホルダーRを同時に固
    定する固定ビスを備えたことを特徴とする請求項1記載
    のテープガイドドラム装置。
  6. 【請求項6】 タップ部をディスクに設け、貫通穴部を
    ホルダーRおよびマグネットケースに設け前記ディスク
    と前記マグネットケースと前記ホルダーRを同時に固定
    する固定ビスを備えたことを特徴とする請求項1記載の
    テープガイドドラム装置。
  7. 【請求項7】 マグネットケースの内周部に微小な隙間
    を設け、勘合する同軸案内部を設けたホルダーRを備え
    たことを特徴とする請求項1記載のテープガイドドラム
    装置。
  8. 【請求項8】 上ドラムに固定されたビデオヘッドの巻
    線のリード部と接続されたヘッドプリント基板と、回転
    側ロータリートランスの巻線のリード部と一端が電気的
    接続され、もう一端が前記ヘッドプリント基板と弾性接
    触し前記ビデオヘッドの巻線と前記回転側ロータリート
    ランスの巻線を導通させる複数の金属端子を固定したホ
    ルダーRを備えたことを特徴とする請求項1記載のテー
    プガイドドラム装置。
  9. 【請求項9】 先端にディスクの貫通穴部の直径よりも
    大なる寸法のフック部をもち前記貫通穴部に貫通され、
    ディスクに固定される概割ピン状の突起を設けたホルダ
    ーRを備えたことを特徴とする請求項1記載のテープガ
    イドドラム装置。
  10. 【請求項10】 上ドラムとディスクを一体化し、回転
    側ロータリートランスを前記上ドラムに固定したことを
    特徴とする請求項1記載のテープガイドドラム装置。
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