JP3099742B2 - マイクロモータ - Google Patents

マイクロモータ

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JP3099742B2
JP3099742B2 JP08186461A JP18646196A JP3099742B2 JP 3099742 B2 JP3099742 B2 JP 3099742B2 JP 08186461 A JP08186461 A JP 08186461A JP 18646196 A JP18646196 A JP 18646196A JP 3099742 B2 JP3099742 B2 JP 3099742B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータに関し、特
に、時計、カメラ等の精密機器や医療機器等に好適な小
径のマイクロモータの改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のマイクロモータの例として例え
ば、それぞれ図24(a),(b)に示すものがある。
図24(a)に示すマイクロモータは、外装としての円
筒状のモータ本体100の一端よりシャフト(回転軸)
101が突出し、モータ本体100とは別部品であるブ
ラケット(フランジ)102は、前記シャフト101と
直交する状態でモータ本体100に例えば溶接により一
体的に固着されている。このブラケット102は、モー
タを他の構造体(製品の一部)にマウントするためのも
のであり、その際に使用するねじ(不図示)が貫通する
孔104a,104bを一対備えている。
【0003】符号103はモータに給電したり駆動信号
を送るためのリード線(モータハーネス)を示してお
り、そして、このモータハーネスを支持するためのハー
ネスブラケット(不図示)を備えているものもある。マ
イクロモータを制御するための制御回路(ICチップ)
は、マイクロモータが実装される構造体(製品側のプリ
ント基板)側に設けられ、このICチップとマイクロモ
ータとはモータハーネス等により電気的に接続される。
また、このプリント基板にはICチップを制御するため
の上位の制御部(CPU等)が設けられる。
【0004】図24(b)に示すマイクロモータは、モ
ータ本体105の一端よりシャフト(本例ではリードス
クリュ)106が突出し、モータ本体105とは別部品
であるブラケット107は、前記シャフト106と平行
な状態で前記モータ本体105に固着され、複数の孔1
10a,110bを有している。本例では、ブラケット
107は、前記シャフト106の先端(自由端)を回転
自在に支持して振れ(径方向および軸方向)を低減する
ための軸受け部(軸支持部)107aを備えている。詳
述すると、ブラケット107の一端が折曲げ加工され
て、ブラケット本体107よりほぼ垂直に立ち上がる軸
受け部107aが形成され、この軸受け部107aに
は、前記シャフト106と平行に延びるガイド軸108
が支持されている。そして、移動駒109は前記シャフ
ト106に螺合して結合され、かつガイド軸108に沿
って移動自在に挿通されている。このような構成で、シ
ャフト106を例えば正・逆回転させることにより、移
動駒109をガイド軸108に沿って往復移動させるこ
とができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のマイク
ロモータは以下に記述するような種々の問題点がある。
すなわち、従来のマイクロモータは、モータ本体および
ブラケットの作製を個別に行い、その後、モータ本体
に、このモータ本体とは別部品のブラケットを固着する
ものなので、部品点数や製造工数が多くなるとともに、
双方の接合の際に位置決め等の手間もかかり、結果的
に、マイクロモータの製造コストが嵩むという問題点が
ある。
【0006】また、ハーネスブラケットにより部品コス
トや組立コストがさらに嵩む。さらに、モータのメーカ
ーおよびユーザーにおいて、製品取扱時にモータハーネ
スに力がかかった場合に、特にモータハーネスの根元で
故障(断線等)が発生しやすかった。詳述すると、メー
カーおよびユーザーにおいて、モータの輸送時にモータ
ハーネスが不用意に引っ張られて断線が発生したり、さ
らに、メーカーにおいてマイクロモータをプリント基板
に実装する際には、モータのブラケットをプリント基板
にねじ等で固定した後、モータハーネスをプリント基板
上の回路にはんだ付けするが、その際にも、やはりモー
タハーネスが不用意に引っ張られたりする。
【0007】マイクロモータの制御回路(ICチップ)
を放熱性の低いプリント基板に実装しているために、I
Cチップ自体の発熱による温度上昇を抑えることができ
ず、また、ともに発熱する上位の制御部およびICチッ
プが同じプリント基板に実装されているので、プリント
基板の温度上昇も著しく、熱によるICチップおよび制
御部の誤動作が起こりやすい。
【0008】例えば複数台のマイクロモータを同一の製
品で使用する場合に、各マイクロモータの制御回路を一
枚(或いは少数)のプリント基板に集合させて設ける使
用形態を想定すると、制御部は製品の検査工程で初めて
チェックされることになるので、検査工程において、あ
る制御回路の不良や故障が発見された場合は、プリント
基板全体が不良になり、既に実装済みの正常部品までも
が不良となり歩留まりが低下する。
【0009】ユーザーサイドでマイクロモータを複数台
用いて集合体として使用することを想定すると、モータ
本体とモータの制御回路(ドライバ)が分離されて、制
御回路はまとめて1枚の(または少数の)プリント基板
に実装される場合がある。このような製品において、あ
る特定のモータが動作不良になった場合、その原因がモ
ータ側にあるか制御回路側にあるかを早急には判定でき
なかった。また、制御回路側に故障があった場合には、
プリント基板ごと交換して対処するため、プリント基板
に実装されている正常な部品までもが交換され、部品を
無駄に破棄しなければならない。
【0010】製品によっては、制御回路とモータ内のコ
イルとの距離が長く、ドライバからの電圧の一部がモー
タハーネスなどの給電部材で消費され、モータへ供給さ
れる電圧が低下する上に、ノイズ混入の可能性も高ま
る。
【0011】本発明は、上記従来技術の有する問題点に
鑑みてなされたものであり、モータ本体に、モータの各
構成部品を収容してモータ全体の機械的強度を確保する
機能の他に、モータを他の構造体へマウントするための
ブラケットの機能を持たせることにより、部品点数およ
び製造コストを低減し、かつ、ブラケット部に制御回路
を実装することにより、モータハーネスを廃止して断線
が起こらないとともに、熱による誤動作や歩留まりの低
下等を阻止できるマイクロモータを提供することを目的
としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明のマイクロモータは、モータの外装としてのモ
ータ本体が、モータ構造部品を収容してモータ全体の機
械的強度を確保するための円筒部と、モータを他の構造
体に固定するためのブラケット部とから構成され、前記
ブラケット部にはモータを制御するための制御回路が実
装されており、さらに、前記モータ本体は、板材の一部
に曲げ加工を施して前記円筒部とし、残る部分を前記ブ
ラケット部としたものであることを特徴とするものであ
る。また、前記ブラケット部はほぼ平板状であって、そ
の一部に、前記モータのシャフトを回転自在に支持する
ための軸受け部が折り曲げ加工により一体的に形成され
ている。
【0013】さらに、前記モータはステッピングモータ
であり、そのモータ構成部品として、前記シャフトに同
軸に固定されたマグネットと、前記マグネットの軸線方
向両側に前記シャフトと同軸に配置された一対の軟磁性
材料製のボビンと、これらボビンにそれぞれ巻回された
A相およびB相コイルと、前記各ボビンのマグネット側
の端部にその底板部が固定されかつ前記マグネットの外
周面の一部と対向する短い極歯を有する軟磁性材料製の
ヨークと、前記各ボビンの前記マグネットと反対側の端
部にその一端が着脱可能に結合されるとともに他端が前
記マグネットの外周面の他の部分と対向する軟磁性材料
製の長い極歯と、前記マグネットの外周を包囲して同軸
に配置された非磁性材料製の極歯支持体とを具備し、前
記全ての長い極歯はこの極歯支持体に一体的に固定され
る一方、前記短い極歯は、前記極歯支持体に形成された
極歯収容部にそれぞれ着脱可能に挿入されているもので
あり、さらに、前記制御回路は、双方のコイルの4つの
コイル端にそれぞれ電気的に接続される少なくとも4本
の導体パターンと、双方のコイルをそれぞれ制御するた
めに前記導体パターン上に実装されるICチップとから
構成されている。そして、前記ブラケット部の前記円筒
部とは反対側の端に、各導体パターンのそれぞれの端が
電気的に接続される電極が形成されている。
【0014】本発明の作用としては、モータ本体を、一
枚の板材の一部に曲げ加工を施して従来の円筒部とし、
残る部分をブラケット部としたものなので、モータ本体
の部品数は1個で済む。したがって、円筒部およびブラ
ケット部の双方の位置決めおよび接合等が不要となる。
また、従来のモータハーネスの代わりにブラケット部に
導体パターンを形成したので、モータの輸送時や他の構
造体への実装時には、モータをそのモータ本体を持って
取り扱うことにより、導体パターンが損傷されない。さ
らに、モータの制御回路を、モータ(およびモータの上
位の制御部)が実装されるプリント基板(製品側)では
なく、モータ自身のブラケット部に設けたので、前記プ
リント基板の温度上昇が抑えられる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態例につい
て図面を参照して説明する。 (第1の実施形態例)図1(a),(b)および(c)
はそれぞれ、本発明のマイクロモータの第1の実施形態
例の斜視図、平面図および側面図である。図1に示すよ
うに、このマイクロモータは、その外装としてのモータ
本体44が、後述するモータ構造部品(不図示)を収容
してモータ全体の機械的強度を確保する円筒部(カール
部)70と、モータを他の構造体(例えばプリント基
板)に固定するための平板状のブラケット部(マウント
部)71とから構成されている。モータ本体44の作製
過程については後述する。なお、本例のマイクロモータ
は、その円筒部70の外径がφ4mm程度であるマイク
ロステッピングモータであるが、これに限らない。
【0016】モータの一端よりシャフト(回転軸)20
が突出し、また、モータの両端よりそれぞれコイルの2
本の両端(コイル端)39a,39b,両端(コイル
端)39c,39dが出ている。なお、モータの内部構
造の詳細については後述する。ブラケット部71の隅部
には、孔72a,72bがそれぞれ形成されている。こ
の孔72a,72bは、モータ本体44を他の構造体
(不図示)に固定するための図示しないねじが貫通する
ためのものである。なお、ブラケット部71を溶接等に
より他の構造体に固定する場合には、前記孔72a,7
2bを開ける必要はない。
【0017】金属製のモータ本体44は、本例では、例
えばステンレスやアルミニウム等の非磁性材料で構成さ
れているが、外装としてのモータ本体が磁気回路として
の機能を備えるものとする場合には、鉄等の磁性材料で
構成する必要があり、さらには、後述する磁気特性の観
点から軟磁性材料で構成することが好ましい。
【0018】本例のさらなる特徴としては、ブラケット
部71に、少なくとも4本の導体パターンK1,K2,K
3,K4が印刷されていることである。一対の導体パター
ンK1,K2の一端は円筒部70の一方の開口近傍に達し
ており、さらに他端は、ブラケット部71の円筒部70
とは反対側の端近傍に達している。一対の導体パターン
3,K4の一端は円筒部70の他方の開口近傍に達して
おり、さらに他端は、ブラケット部71の円筒部70と
は反対側の端近傍に達している。そして、一対のコイル
端39a,39bは一対の導体パターンK1,K2の一端
にはんだ付けにより電気的に接続され、残る一対のコイ
ル端39c,39dは一対の導体パターンK3,K4の一
端にははんだ付けにより電気的に接続されている。各導
体パターンK1,K2,K3,K4はL字状に形成されてそ
れぞれの端(ブラケット部71の端に位置する)は並ん
でおり、製品側のハーネス(不図示)をそれぞれはんだ
付けされる。なお、図6に示すように、ブラケット部7
1の後述するICチップD1(D2)が設けられる部位に
は導体パターンK1,K2,K3,K4は形成されていな
い。上述した導体パターンK1,K2,K3,K4は、本例
では後述するようにモータ本体44に円筒部70を形成
した後に、ブラケット部71に形成したが、これに限ら
ず、モータ本体44の素材となる平板に導体パターンK
1,K2,K3,K4を形成した後に、前記平板に円筒部7
0を形成してもよい。
【0019】一対の導体パターンK1,K2上には、一方
のコイル38A(図8参照)の励磁シーケンスを制御す
るためのICチップD1が実装され(図6も参照)、残
る一対の導体パターンK3,K4上には、一方のコイル3
8B(図8参照)の励磁シーケンスを制御するためのI
CチップD2が実装されている。なお、導体パターン
1,K2,K3,K4およびICチップD1,D2によりモ
ータの制御回路が形成されている。図4に示すように、
ICチップD1(D2)は、製品側の上位の制御部から送
られてくる外部信号に基づいて、一対のコイル38A,
38Bを制御するものであり、その内部構造については
図5を参照して後述する。
【0020】モータ本体44を作製するには、先ず、図
2(a)に示すように、例えばステンレス製の所要の大
きさの板材73を用意し、図2(b)に示すように、こ
の板材73の一端側の隅部に孔72a,72bをドリル
等によりそれぞれ形成する。最後に、図2(c)に示す
ように、板材73の他端側から、引き抜きあるいはロー
ルによる曲げ加工により円筒部70を形成すると、円筒
部70以外の部位は平板状のブラケット部71となる。
なお、引き抜きと比較して、ロールによる曲げ加工の方
が加工コストは安くつく。円筒部70の先端72cをブ
ラケット部71に溶接することにより、双方間の隙間を
なくしてもよい。これにより、モータ内部への塵埃侵入
を防止する。このように、マイクロモータのモータ本体
44を、一枚の板材の一部に曲げ加工を施して従来の円
筒部70とし、残る部分をブラケット部71としたもの
なので、モータ本体の部品数は1個で済むとともに、容
易に作製できる。また、円筒部70およびブラケット部
71の双方の位置決めおよび接合等が不要である。結果
的に、マイクロモータの製造コストを安くすることがで
きるとともに、生産性も向上する。
【0021】図3に示すように、一般的な回路パターン
形成技術を用いてブラケット部71上に回路パターンを
形成する。なお、図3(a)〜(e)は回路パターンの
形成過程を説明するための、図1(b)中のY−Y線断
面図である。詳述すると、先ず、図3(a)に示すよう
に、例えば印刷によりブラケット部71上に絶縁層71
aを形成する。絶縁層71aとしてはエポキシ樹脂、ポ
リイミド樹脂、その他のエンジニアリングプラスチック
を用いることができる。なお、ブラケット部71が電気
絶縁材料で形成されている場合には、絶縁層71aは不
要である。次に、図3(b)に示すように、絶縁層71
a上に銅箔71bを接着剤を用いて貼り付け、さらに、
図3(c)に示すように、めっき法により銅箔71b上
にさらに銅箔71cを形成する。次に、図3(d)に示
すように、エッチング法により、銅箔71b,71cの
導体パターンK1,K2,K3,K4となる以外の部位を除
去し、最後に、図3(e)に示すように、例えばエポキ
シ系樹脂を用いてレジスト膜71dを被覆する。
【0022】このように、従来のモータハーネスの代わ
りに、ブラケット部71に導体パターンK1,K2
3,K4を形成したので、モータの輸送時やモータの他
の構造体への実装時には、モータをそのモータ本体44
を持って取り扱うことにより、導体パターンK1,K2
3,K4の断線等の損傷が起こらない。
【0023】図5(a)に示すように、制御回路として
のICチップD1(D2)が単なるドライバ90により構
成されて、外部信号として励磁シーケンスが入力される
ものがある。他の例としては、図5(b)に示すよう
に、ICチップD1(D2)がドライバ90と励磁シーケ
ンス発生部91とで構成され、励磁シーケンス発生部9
1に外部信号としてのモータ回転方向信号とパルス信号
が入力されるものや、さらには、図5(c)に示すよう
に、ICチップD1(D2)がドライバ90と励磁シーケ
ンス発生部91とパルス発振器92とで構成され、パル
ス発振器92に外部信号としてのモータオン/オフ信号
が入力され、励磁シーケンス発生部91に外部信号とし
てのモータ回転方向信号が入力されるものがある。
【0024】図7(a),(b)は図1の変形例を示
し、ブラケット部71の円筒部70とは反対側の端上
に、ICチップD1(D2)に接続している各導体パター
ン(不図示)の他端をそれぞれ電気的に接続された電極
94を設けて、製品側のプリント基板95に実装したソ
ケットSに、ブラケット部71の差し込み部93を矢印
で示すように差し込むことにより、マイクロモータMを
プリント基板95に実装するものである。この例では、
製品側のハーネスをブラケット部にはんだ付けすること
が不要になって、マイクロモータMをプリント基板95
に実装する際の操作が容易になる。このことは、図7
(b)に示すように、一枚のプリント基板95に複数台
のマイクロモータMを並べて配置する場合に特に有効で
ある。なお、上記実施形態例では、2つのコイル38
A,38Bをそれぞれ各別のICチップD1,D2で制御
するものを示したが、これに限らず、2つのコイル38
A,38Bを1つのICチップで制御してもよい。
【0025】次に、本実施形態例のマイクロモータのモ
ータ構成部品や内部構造の一例について説明する。図8
は、本発明のマイクロモータの第1の実施形態例を示す
縦断面図である。図中符号20はシャフトであり、この
シャフト20の中央には、周方向4極に着磁された円柱
形のマグネット22が同軸に固定されている。マグネッ
ト22の両側に隣接して、互いに同一形状をなす一対の
ボビン26A(A相),26B(B相)がそれぞれ配置
され、シャフト20に通されている。また、マグネット
の両側には回転摺動性を高めるワッシャ65A,65B
をシャフト20に対して回転自在に挿入してある。
【0026】これらボビン26A,26Bは、図9に示
すように、シャフト20の外径よりも大きな内径を有す
る円筒状の巻線部36と、この巻線部36の基端部(マ
グネット22とは反対側)に一体形成されたフランジ部
30と、基端部から軸線方向に突出する圧入用凸部28
とを有し、全体が純鉄等の軟磁性材料で一体に形成され
ている。そして、ボビン26A,26Bの各巻線部36
には、それぞれコイル38A,38B(図9では省略し
ている)が巻回されている。
【0027】ボビン26A,26Bの先端部には、コ字
状をなすヨーク34が取り付けられている。このヨーク
34は純鉄等の軟磁性材料で形成されたもので、底板部
およびその両端から起立する一対の短い極歯50A,5
0Bからなり、前記底板部の中心には貫通孔が形成され
ている。この貫通孔には、図12に示すように、フラン
ジ部32(係止部)が予め形成されたボビン26A,2
6Bの先端部が挿入され、さらにその先端がかしめられ
て係止部33とされており、ヨーク34はフランジ部3
2と係止部33に挟まれて軸線に対し垂直に支持されて
いる。なお、かしめを緩く行うことにより、組立時にヨ
ーク34の角度を調整できるようにしてもよい。
【0028】フランジ部30は、図9に示すように、円
板の両側を平行に切り欠いた形状をなし、その長径方向
両端には、長い極歯48A,48Bが当接する一対の極
歯当接面30Aが形成されている。また、ヨーク34
は、フランジ部30に対して軸線回りの角度が90゜ず
れるように固定され、ボビン26A,26Bは、互いの
フランジ部30が45゜ずれるように配置されている。
【0029】また、圧入用凸部28は、巻線部36より
も大径でかつ同軸な円筒形をなし、その内部には、図1
2に示すように、円環状をなすメタル軸受等の軸受24
が同軸に圧入され、これら軸受24によってシャフト2
0の両端部が回転自在に支持されている。
【0030】一方、マグネット22の外周を包囲して、
図8に示すように非接触かつ同軸に筒状部材46が配置
されている。この筒状部材46は、図9に示すように樹
脂等の非磁性材料製で円筒状をなす極歯支持体52によ
り、2組の長い極歯48A,48Bを一体的に固定した
もので、極歯支持体52の外径は、モータ本体(モータ
ケース)44の円筒部70の内径にほぼ等しく、筒状部
材46は円筒部70内でがたつきなく支持される。
【0031】筒状部材46の長い極歯48A同士および
長い極歯48B同士は、図11に示すように、それぞれ
180゜隔てられている。また、極歯支持体52には、
長い極歯48A同士の間、および48B同士の間に、ヨ
ーク34の短い極歯50A,50Bを挿入するための極
歯収容部53A,53Bがそれぞれ形成されている。同
相にある長い極歯48A(または48B)と極歯収容部
53A(または53B)は互いに位相が90゜ずらさ
れ、その間には一定幅の間隙が空けられている。また、
A相側の極歯48Aおよび極歯収容部53Aと、B相側
の極歯48Bおよび極歯収容部53Bとは互いに45゜
位相がずらされ、その間には一定の間隙が空けられてい
る。そして、極歯収容部53A,53Bに短い極歯50
A,50Bが挿入されると、長い極歯48A,48B
は、ボビン26A,26Bのフランジ部30の極歯当接
面30Aにそれぞれ隙間無く当接するようになってい
る。なお、長い極歯48A,48Bおよび短い極歯50
A,50Bは、その肉厚および幅寸法が等しく、マグネ
ット22との対向面積がいずれも等しい。
【0032】この例の極歯支持体52では、極歯収容部
53A,53Bが極歯支持体52の内周面に形成される
とともに、長い極歯48A,48Bの内周面は極歯支持
体52の内周面と面一になっており、マグネット22と
各極歯の離間量をなるべく小さくするように配慮されて
いる。ただし、この態様に限定されず、極歯支持体52
の外周面に沿って長い極歯48A,48Bおよび極歯収
容部53A,53Bを形成してもよいし、あるいは極歯
支持体52の周壁の厚さ方向中央部に、長い極歯48
A,48B、および短い極歯50A,50Bが挿入され
る極歯収容スリットをそれぞれ形成してもよい。
【0033】なお、この例では同相の極歯がそれぞれ4
枚であったが、極歯は4枚に限定されず、他の数であっ
てもよい。また、モータ本体44の材質としては、構造
上の強度が確保され、かつ収容した部品を強固に所定部
位に保持可能な組立性、例えば加締め加工等の工法が採
用できる樹脂、アルミニウム、ステンレス等の非磁性材
料で形成されることが望ましい。
【0034】ボビン26A,26Bのさらに外側(マグ
ネット22と反対側)には、図8に示すように支持部材
40A,40Bがそれぞれ配置されている。これら支持
部材40A,40Bは中心孔を有する円柱状をなし、ボ
ビン26A,26Bと対向する側には、中心線と同軸に
圧入用凹部42が形成されている。そして、これら圧入
用凹部42へボビン26A,26Bの圧入用凸部28が
圧入され、支持部材40A,40Bとボビン26A,2
6Bとがそれぞれ同軸に位置決めされている。なお、こ
の例の支持部材40A,40Bでは、図12に示すよう
に、圧入用凹部42の奥にも軸受収容部45が同軸に形
成されており、圧入用凸部28内に軸受24を圧入する
代わりに、軸受収容部45へ軸受24を圧入することも
できる。
【0035】支持部材40A,40Bのボビン26A,
26B側の端面には、図9に示すように一対の位置決め
用凸部41が形成され、図10に示すように、これら位
置決め用凸部41の側面がフランジ部30の側面に当接
することにより、ボビン26A,26Bの軸線回りの角
度が正確に規定されている。また、長い極歯48A,4
8Bの先端も、位置決め用凸部41同士の間に挟まれて
位置決めされるようになっている。これら位置決め用凸
部41の外周面は、モータ本体44の円筒部70に挿入
するのを容易にするため、相対的に細径化された段部と
なっている。
【0036】図1および図10に示すように、符号39
a,39bは一方のコイル38Aの両端を示し、符号3
9c,39dは他方のコイル38Bの両端を示してい
る。そして、支持部材40A,40Bの外周面には、図
10に示すように、コイル38A,38Bの一対のコイ
ル端39a,39b、一対のコイル端39c,39dを
通すための一対の溝43,43がそれぞれ形成されてい
る。コイル端39a,39bおよびコイル端39c,3
9dにそれぞれ接続された一対の導体パターンK 1
2、一対の導体パターンK3,K4にそれぞれ電圧を印
加して、コイル39A,38Bをそれぞれ励磁させるこ
とができる。
【0037】上記構成からなるステッピングモータによ
れば、長い極歯48A,48Bの全てが予め円筒状の極
歯支持体52に固定されている一方、短い極歯50A,
50Bが極歯支持体52に形成された極歯収容部53
A,53Bに挿入されているから、全ての極歯がマグネ
ット22の外周において位置決めされ、マグネット外周
における極歯相互の位置精度を高めることができ、ロー
タ回転精度を向上することが可能である。
【0038】また、長い極歯48A,48Bは予め極歯
支持体52に固定される一方、寸法が小さいために極歯
支持体52との一体成形が容易でない短い極歯50A,
50Bは、ヨーク34として一部品化したうえ、ボビン
26A,26Bの先端に取り付けているから、モータ組
立時には、ボビン26A,26Bを把持しつつヨーク3
4の短い極歯50A,50Bを極歯支持体52の溝53
A,53Bに挿入すると同時に、長い極歯48A,48
Bをボビン26A,26Bの極歯当接面30Aに当接さ
せることができる。したがって、簡便な作業で高度な位
置決めが可能であり、組立作業性および生産性を高める
ことができる。
【0039】また、各ヨーク34の貫通孔にボビン26
A,26Bの先端部を挿通し、これら先端部をかしめて
係止部33を形成することにより、ヨーク34をフラン
ジ部32および係止部33で挟んで固定しているので、
組立が簡単でコストが安いうえ、ヨーク34の角度を自
由に調整できる利点も有する。
【0040】また、各ボビン26A,26Bの端部に形
成された圧入用凸部28を、各支持部材40A,40B
の端部に形成された圧入用凹部42へ圧入して、各ボビ
ン26A,26Bと各支持部材40A,40Bとを相対
的に位置決めするともに、軸受24を圧入用凸部28内
に圧入して同軸に位置決めし、さらに、各支持部材40
A,40Bを円筒形のモータ本体44に固定しているか
ら、各ボビン26A,26Bとシャフト20とを高精度
に軸心合わせすることが容易であり、さらに極歯48,
50とマグネット22とのエアーギャップが均一に保た
れるとともに、各ボビン26A,26Bと極歯48,5
0との結合が確保されることによって磁気バランスの不
均一が生じず、この点からもロータ回転精度を高めるこ
とができる。
【0041】また、この実施形態例では、ボビン26
A,26Bの圧入用凸部28内に軸受24を固定してい
るため、ステッピングモータの端部から軸受24までの
距離を大きく確保でき、その分、軸受24が発生する騒
音や振動を低減する効果が高い。さらに、支持部材40
A,40Bに位置決め用凸部41を形成したことによ
り、ボビン26A,26Bの角度合わせが容易になるた
め、この点からも、組立性を向上することができる。
【0042】上記実施形態例では、モータ自身がその制
御回路を備えているので、以下に記載するような様々な
利点がある。制御回路(導体パターンK1,K2,K3
4およびICチップD1,D2)を放熱性に優れた金属
製のブラケット部71に実装しているため、制御回路の
熱がブラケット部71を介して外界に放熱されやすく、
制御回路の発熱による温度上昇を抑えることができる。
また、上位の制御部(CPU等)からモータの制御回路
を分離する、すなわち、制御回路を上位の制御部と同じ
プリント基板には実装しないので、プリント基板の温度
上昇が抑えられて、熱による制御部の誤動作の防止に寄
与する。図7に示したように、マイクロモータMを複数
台使用するような使用形態を想定すると、マイクロモー
タMの検査工程において、各マイクロモータMごとに制
御回路まで含めて実働させる検査ができるので、従来の
ような上位の制御部の不良・故障に伴いプリント基板全
体を交換せずに済み、結果的に、このプリント基板に実
装済みの正常部品が無駄にならない。ユーザーサイドで
モータを複数台用いて集合体として使用することを想定
すると、特定のモータが動作不良になった場合、その原
因がモータ側にあるか上位の制御部側にあるかを早急に
判定できる。ある特定のマイクロモータが動作不良にな
った場合、そのマイクロモータだけを取り替えれば対処
できるので、早急な対応ができ、部品コストを低く抑え
ることができる。モータケースのブラケット部に制御回
路を配置しているため、製品側において制御回路のスペ
ースだけ節約でき、製品内部のレイアウトの自由度が高
まる。また、モータケースの端部に電極を設けて差し込
み部とすることで、この差し込み部を製品側のソケット
に差し込むだけで、モータを製品へ取付けることができ
て取付が容易になる。制御回路およびコイル間の距離が
短いので、モータハーネス(給電部材)による電圧低下
が小さく、また、ノイズも低くなる。
【0043】モータ内部の構造は上記実施形態例のみに
限定されるものではなく、例えば、以下に記述するよう
に、必要に応じて適宜構成を変更してよいのは勿論であ
る。すなわち、上記第1の実施形態例では、図8および
図9に示したように、極歯支持体52の内周面に設けた
顎部52Aにヨーク34の短い極歯50A,50Bを当
接させて、極歯支持体52を位置決めしたものを示し
た。しかし、このものは、極歯支持体52内にヨーク3
4の短い極歯50A,50Bを挿入する際、万が一、極
歯支持体52の内周面と短い極歯50A,50Bの外周
面との摺接による、極歯支持体52の内周面の削り糟が
発生し、この削り糟が極歯支持体52の顎部52Aと短
い極歯50A,50Bとの間に介在し、結果的に、極歯
支持体52の位置決め精度が悪くなる場合がある。これ
を以下に記述する変形例で解決した。
【0044】図14は第1の実施形態例のマイクロモー
タの変形例を示す縦断面図であり、図8と同一構造の部
分については同一符号を付した。図14および図15に
示すように、前記顎部52A(図8および図9参照)の
代りに、ヨーク34の底壁部の外周面には、極歯支持体
52の端面が当接されて位置決めされるフランジ部67
A,67Bが設けられている。これにより、ステッピン
グモータの組立の際に、極歯支持体52内にヨーク34
の短い極歯50A,50Bを挿入すると、極歯支持体5
2はその端面が前記フランジ部67A,67Bに当接し
て軸方向に位置決めされる。
【0045】次に、本発明のマイクロモータの組立方法
について、上記変形例のものを例に挙げて説明する。先
ず、図14に示すように、支持部材40Aの軸受収容部
45内に軸受24を圧入する(図19中、ステップS1
参照)。図15(a)に示すように、ボビン26Aの圧
入用凸部28を矢印方向に移動させて、支持部材40A
内に圧入すると、図15(b)に示す状態となる(図2
1中、ステップS2参照)。このとき図15(a)にお
けるZ部と短い極歯50Aとは相対的に90゜ずれるよ
うに圧入する。
【0046】この後、図16に示すように、ボビン26
Aの巻線部にコイル38Aを巻き、そのコイル端39
a,39bを支持部材40Aの一対の溝43,43に通
す(図21中、ステップS3参照)。なお、コイル38
Aの巻方向は矢印Xで示す。このとき、コイル38Aの
断線やたるみ等が発生しないように注意する。また、コ
イル端39a,39bの導通チェックや、異物付着等の
外観検査を行い、以上のようにして、ボビンアッセンブ
リを得る。なお、図16において符号62Aは、シャフ
ト20(図14参照)が支持部材40Aを貫通するシャ
フト貫通孔を示している。
【0047】上記ステップS1〜S3と並行して、図1
7(a)に示すように、シャフト20にマグネットロー
タ22を圧入する(図21中、ステップS6参照)。こ
のとき、シャフト20の曲りや、マグネットロータ22
の割れ、欠け、異物付着等が無いことを確認する。そし
て、マグネットロータ22の着磁(図21中、ステS7
参照)、マグネットロータ22のゴミ取り(図21中、
ステップS8参照)およびその確認(図21中、ステッ
プS9参照)の工程を順次行う。図17(b)に示すよ
うに、シャフト20にマグネットロータ22の両側から
ワッシャ65A,65Bをそれぞれ挿入し、ロータアッ
センブリを得る(図21中、ステップS10参照)。
【0048】この後、図18(a)に示すように、極歯
支持体52や4枚の長い極歯48A,48Bからなるポ
ールアッセンブリを、矢印方向に移動させ、図18
(b)に示す状態を経て図18(c)に示すように、極
歯支持体52の端面と短い極歯50Aのフランジ部67
Aを当接させ軸方向に位置決めする。このとき、コイル
38Aが断線しないように注意する。ここで、矢印で示
すように、ポールアッセンブリの回転ガタツキがないこ
とを確認する。このようにしてコイルおよびポールアセ
ンブリを得る。
【0049】次いで、図19(a)に示すように、前記
ロータアッセンブリを、前記コイルおよびポールアッセ
ンブリに挿入し、図19(b)に示す組立体を得る。こ
こでは、マグネットロータ22に欠け、傷等を付けぬよ
う、また、ポールアッセンブリとマグネットロータ22
が引き合うため、ポールアッセンブリを確実に保持し、
さらには、ワッシャ65A,65Bがシャフト20から
脱落しないように注意する。図19(c)に示すよう
に、モータ本体44をその一端側から前記組立体に被せ
ると、図19(d)に示す状態となる。
【0050】この後、図20(a)に示すように、別の
ボビンアッセンブリを、モータ本体44の他端側より挿
入し、図20(b)に示す仮組立体を得る。ここで、両
端の支持部材40B(一方の支持部材は図示されていな
い)が、モータ本体44の円筒部70の端から突出して
いないことを確認する。図20(c)に示すように、円
筒部70の両端部をそれぞれ2箇所計4箇所、符号66
A,66Bで示すように、加締める(図21中、ステッ
プS11参照)。ここで、支持部材40B(一方の支持
部材は図示されていない)のガタツキがないことを確認
する上、シャフト20のスラストガタが規定値に確保で
きていることやシャフト20がスムースに回転すること
を確認する。なお、図19および図20においては、ブ
ラケット部71の回路パターンは不図示とされている。
最後に、動作確認、トルク確認、角度精度検査、マーキ
ング、梱包工程を行った後(図18中、ステップS12
参照)、出荷する(図21中、ステップS13参照)。
【0051】(第2の実施形態例)図22は本発明のマ
イクロモータの第2の実施形態例の斜視図、図23は図
22に示したモータ本体の作製過程を示す図である。図
22に示すように、モータ本体(モータケース)80の
平板状のブラケット部82は、モータのシャフト(本例
ではリードスクリュ)85の先端を支持するための軸受
け部84を備えている。また、この軸受け部84にはガ
イド軸86の一端が支持され、移動駒87は前記ガイド
軸86に沿って移動自在に挿通され、かつシャフト85
に螺合されている。符号88a,88bはモータの一端
から出ている一対のコイル端を示している。なお、図2
2においても、図1と同様な回路パターン(不図示)が
設けられており、モータの内部構造については第1の実
施形態例のものと同一である。
【0052】モータ本体80の作製過程としては、先
ず、図23(a)に示すように、ステンレス製の所要の
大きさの板材90aを用意し、一点鎖線91aで示す隅
部を切除し、また、一点鎖線92aで示すように反対側
の隅部をL字形に切除する。次に、図23(b)に示す
ように、板材90aの一端側(左側)に、一対の孔83
a,83bをドリル等により形成し、また、軸受け部8
4に2つの孔89a,89bをドリル等により形成す
る。一方の孔89aはシャフト85(図22参照)を支
持するためのものであり、他方の孔89bはガイド軸8
6(図22参照)を支持するためのものである。なお、
図23(b)中の符号93aで示す一点鎖線は、後述す
る円筒部81とブラケット部82との境界を示してい
る。さらに、図23(c)に示すように、板材90aの
他端側から、引き抜きあるいはロールによる曲げ加工に
より、円筒部81を形成すると、円筒部81以外の部位
は平板状のブラケット部82となる。軸受け部84を上
方へ垂直に折り曲げる。本例では、モータのシャフト8
5を支持するための軸受け部84を、ブラケット部82
を折り曲げて容易に形成することができる。最後に、第
1の実施形態例と同様に、ブラケット部82に導体パタ
ーン(不図示)やICチップ(不図示)を実装する。
【0053】第2の実施形態例では、モータ本体80は
その円筒部81と対向する位置に軸受け部84を備えて
いるので、モータの組立方法は前述したものと若干相違
する。すなわち、図19(b)に示した組立体を、本例
のモータ本体80の円筒部81の、軸受け部84とは反
対側の開口より挿入し、シャフト85の先端を軸受け部
84の孔89aに支持する。
【0054】
【発明の効果】本発明は、以上説明したとおりに構成さ
れているので、以下に記載するような様々な効果を奏す
る。請求項1に記載の発明は、マイクロモータのモータ
本体を、一枚の板材の一部に曲げ加工を施して従来の円
筒部とし、残る部分をブラケット部としたものなので、
モータ本体の部品数は1個で済むとともに、容易に作製
できる。また、円筒部およびブラケット部の双方の位置
決めおよび接合等が不要である。結果的に、マイクロモ
ータの製造コストを安くすることができるとともに、生
産性も向上する。また、ブラケット部に回路パターンを
形成し、従来のモータハーネスやハーネスブラケットを
廃止したので、部品数がさらに減るとともに、モータの
輸送時やモータの他の構造体への実装時には、モータを
そのモータ本体を持って取り扱うことにより、回路パタ
ーンが断線等の損傷したりせず、信頼性が高まる。
【0055】さらに、制御回路をモータ本体のブラケッ
ト部に実装しているため、制御回路の熱がブラケット部
に伝わるので、制御回路の発熱による温度上昇を抑える
ことができる。また、上位の制御部(CPU等)からモ
ータの制御回路を分離する、すなわち、制御回路を上位
の制御部と同じプリント基板に実装しないので、プリン
ト基板の温度上昇が抑えられて、熱による制御部の誤動
作の防止に寄与する。マイクロモータを複数台使用する
ような使用形態を想定すると、マイクロモータの検査工
程において、各マイクロモータごとに制御回路まで含め
て実働させる検査ができるので、従来にような上位の制
御部の不良・故障に伴いプリント基板全体を交換せずに
済み、結果的に、このプリント基板に実装済みの正常部
品が無駄になることはない。ユーザーサイドでモータを
複数台用いて集合体として使用することを想定すると、
特定のモータが動作不良になった場合、その原因がモー
タ側にあるか上位の制御部側にあるかを早急に判定でき
る。ある特定のマイクロモータが動作不良になった場
合、そのマイクロモータだけを取り替えれば対処できる
ので、早急な対応ができ、部品コストを低く抑えること
ができる。モータケースのブラケット部に制御回路を配
置しているため、製品側において制御回路のスペースだ
け節約でき、製品内部のレイアウトの自由度が高まる。
【0056】請求項2に記載の発明は、上記効果の他、
モータのシャフトを支持する軸受け部を、ブラケット部
を折り曲げて容易に形成することができるので、製造コ
ストが嵩まない。請求項3に記載の発明は、上記効果の
他、ロータ回転精度が高く、組立作業性の向上するステ
ッピングモータに本発明を適用することにより、安価で
高い信頼性のステッピングモータを提供できる。請求項
4に記載の発明は、上記効果の他、モータケースの端部
に電極を設けて差し込み部とすることで、この差し込み
部を製品側のソケットに差し込むだけで、モータの製品
への取付けを行えて取付けが容易になり、また、モータ
ハーネスの煩雑な取り回しがなくなり、さらにモータを
狭いマウント箇所でも容易に実装できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a),(b)および(c)はそれぞれ、本
発明のマイクロモータの第1の実施形態例の斜視図、平
面図および側面図である。
【図2】 図1に示したモータ本体を作製する過程を示
した図である。
【図3】 ブラケット部に回路パターンを形成する過程
を示す図である。
【図4】 マイクロモータの電気的構成を示すブロック
図である。
【図5】 ICチップで構成される制御回路の内部構成
の例を示すブロック図である。
【図6】 ICチップがブラケット部に実装されている
状態を示す拡大図である。
【図7】 図1において、ブラケット部に、導体パター
ンの端に接続される電極を設けた例を示している。
【図8】 第1の実施形態例のマイクロモータを示す縦
断面図である。
【図9】 同実施形態例の極歯、ボビンおよび支持部材
を示す分解斜視図である。
【図10】 同実施形態例の極歯、ボビンおよび支持部
材の組立状態を示す斜視図である。
【図11】 同実施形態例の極歯支持体および極歯を示
す断面図である。
【図12】 同実施形態例のボビンおよび支持部材の縦
断面図である。
【図13】 同実施形態例のボビンおよび支持部材の正
面図である。
【図14】 第1の実施形態例のマイクロモータの変形
例を示す縦断面図である。
【図15】 図14のマイクロモータの組立における、
ボビンを支持部材に圧入する工程を説明するための図で
ある。
【図16】 図14のマイクロモータの組立における、
巻線工程を説明するための図である。
【図17】 (a)は図14のマイクロモータの組立に
おける、マグネット圧入工程を説明するための図、
(b)はワッシャ挿入工程を説明するための図である。
【図18】 図14のマイクロモータの組立における、
ポールアッセンブリをボビンアッセンブリに装着する工
程を説明するための図である。
【図19】 図14のマイクロモータの組立における、
ロータアッセンブリをポールアッセンブリに装着する工
程およびモータケース被せ工程を説明するための図であ
る。
【図20】 図14のマイクロモータの組立における、
ボビンアッセンブリ挿入工程およびモータケース加締め
工程を説明すための図である。
【図21】 図14のマイクロモータの組立工程図であ
る。
【図22】 本発明のマイクロモータの第2の実施形態
例の斜視図である。
【図23】 図22に示したモータ本体の作製過程を示
す図である。
【図24】 従来のマイクロモータの斜視図である。
【符号の説明】
1,D2 ICチップ K1,K2,K3,K4 導体パターン S ソケット 20,85 シャフト 22 マグネットロータ 24 軸受 26A,26B ボビン 28 圧入用凸部 30,32 フランジ部 30A 極歯当接面 33 係止部 34 ヨーク 36 巻線部 38A,38B コイル 39a〜39d コイル端 40A,40B 支持部材 41 位置決め用凸部(位置決
め用係合部) 42 圧入用凹部 43 溝部 44,80 モータ本体(モータケー
ス、外装) 45 軸受圧入用凹部 46 筒状部材 48A,48B 長い極歯 50A,50B 短い極歯 52 極歯支持体 52A 顎部 53A,53B 極歯収容部 62A シャフト貫通孔 65A,65B ワッシャ 66A,66B 加締め部 67A,67B フランジ部(顎部) 70,81 円筒部 71,82 . ブラケット部 72a,72b,83a,83b 孔 73,90a 板材 84 軸受け部 86 ガイド軸 87 移動駒
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−208043(JP,A) 特開 平7−163125(JP,A) 特開 平7−303365(JP,A) 特開 平7−31124(JP,A) 特開 平8−37770(JP,A) 特開 平8−103066(JP,A) 特開 平4−112637(JP,A) 特開 平4−109846(JP,A) 特開 昭49−15904(JP,A) 実開 昭59−75778(JP,U) 実開 昭55−178278(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 37/14 H02K 5/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータの外装としてのモータ本体が、モ
    ータ構造部品を収容してモータ全体の機械的強度を確保
    するための円筒部と、モータを他の構造体に固定するた
    めのブラケット部とから構成され、前記ブラケット部に
    はモータを制御するための制御回路が実装されており、
    さらに、前記モータ本体は、板材の一部に曲げ加工を施
    して前記円筒部とし、残る部分を前記ブラケット部とし
    たものであることを特徴とするマイクロモータ。
  2. 【請求項2】 前記ブラケット部はほぼ平板状であっ
    て、その一部に、前記モータのシャフトを回転自在に支
    持するための軸受け部が折り曲げ加工により一体的に形
    成されている請求項1に記載のマイクロモータ。
  3. 【請求項3】 前記モータはステッピングモータであ
    り、そのモータ構成部品として、前記シャフトに同軸に
    固定されたマグネットと、前記マグネットの軸線方向両
    側に前記シャフトと同軸に配置された一対の軟磁性材料
    製のボビンと、これらボビンにそれぞれ巻回されたA相
    およびB相コイルと、前記各ボビンのマグネット側の端
    部にその底板部が固定されかつ前記マグネットの外周面
    の一部と対向する短い極歯を有する軟磁性材料製のヨー
    クと、前記各ボビンの前記マグネットと反対側の端部に
    その一端が着脱可能に結合されるとともに他端が前記マ
    グネットの外周面の他の部分と対向する軟磁性材料製の
    長い極歯と、前記マグネットの外周を包囲して同軸に配
    置された非磁性材料製の極歯支持体とを具備し、前記全
    ての長い極歯はこの極歯支持体に一体的に固定される一
    方、前記短い極歯は、前記極歯支持体に形成された極歯
    収容部にそれぞれ着脱可能に挿入されているものであ
    り、 さらに、前記制御回路は、双方のコイルの4つのコイル
    端にそれぞれ電気的に接続される少なくとも4本の導体
    パターンと、双方のコイルをそれぞれ制御するために前
    記導体パターン上に実装されるICチップとから構成さ
    れている請求項1または請求項2に記載のマイクロモー
    タ。
  4. 【請求項4】 前記ブラケット部の前記円筒部とは反対
    側の端に、各導体パターンのそれぞれの端が電気的に接
    続される電極が形成されている請求項3に記載のマイク
    ロモータ。
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