JP3115865U - 電極端子のプレス装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 アルミ線丸棒のプレス工程と切断工程とを一工程で行うことができ、しかも切断バリが発生しないし、電極端子の偏平状部の側壁角部にR形状が形成される電極端子のプレス装置を提供する。
【解決手段】 アルミ線丸棒Aを圧延し電極端子を偏平状部Bに形成する上パンチ15aと下パンチ15bとからなるプレス手段と、上下パンチ15a,15bによる圧延位置の両側に配置した上下切刃16と、上下パンチ16によりアルミ線丸棒を偏平状部Bとした後、上パンチ15aを降下させて偏平状部Bの周囲部Lを下切刃16bにより半切りとする降下位置で上パンチ15aの降下を停止させる上下ストッパー部材14と、半切りとした偏平状部Bの周囲部Lを上切刃16aで切断するために、上パンチ15aにより押圧されて降下した下パンチ15bを上昇させる圧縮伸長手段とを具備したものである。
【選択図】 図1
【解決手段】 アルミ線丸棒Aを圧延し電極端子を偏平状部Bに形成する上パンチ15aと下パンチ15bとからなるプレス手段と、上下パンチ15a,15bによる圧延位置の両側に配置した上下切刃16と、上下パンチ16によりアルミ線丸棒を偏平状部Bとした後、上パンチ15aを降下させて偏平状部Bの周囲部Lを下切刃16bにより半切りとする降下位置で上パンチ15aの降下を停止させる上下ストッパー部材14と、半切りとした偏平状部Bの周囲部Lを上切刃16aで切断するために、上パンチ15aにより押圧されて降下した下パンチ15bを上昇させる圧縮伸長手段とを具備したものである。
【選択図】 図1
Description
本考案は、電極端子のプレス装置に関し、詳しくはプレス加工とともに不要の圧延部分を切断する切刃を組み込んだ電極端子のプレス装置に関するものである。
従来の電解コンデンサ用の電極端子は、プレス装置によりアルミニウムのアルミ線丸棒を使用して端部を圧延して偏平状部として他端部にリード線を溶接し、その後、偏平状部を化成処理して酸化皮膜を形成し、その偏平状部にコンデンサエレメントを溶接して電解コンデンサとするものであった。この製造工程では、図6(a),(b)にプレス工程を示したように、リード線Cがアルミ線丸棒Aに溶接され、リード線Cを上下クランパ1bで挟持し、アルミ線丸棒Aを上下パンチ1aからなるプレス装置1により圧延して偏平状部Bとし、その後、図7(a),(b)に示す切断装置2による切断工程で偏平状部Bの周辺を切断する。この切断工程では、リード線Cを上下クランパ2cで挟持し、上部に切刃2bが設けられたカッタ2aにより、偏平状部Bの周辺を切断している。リード線CはテープDに貼着されてテーピングされている。(例えば、特許文献1参照)
上記電極端子の製造装置では、プレス装置と切断装置とが個別に設けられ、電極端子が別工程で加工されている。即ち、プレス装置ではリード線を上下クランパで保持し、上下パンチでアルミ線丸棒を圧延して偏平状部を形成した後、圧延したアルミ線丸棒を切断工程に搬送して切断装置により偏平状部の圧延周囲部を切断している。切断装置は切刃が上部に設けられ、上部切刃の降下によって、偏平状部の周囲が切断されており、この製造装置の切断装置では、図8に示したように、偏平状部B0 の側壁角部に切断バリEが生じ易いといった欠点がある。このような切断バリが発生した偏平状部B0 がテープに貼着してリールに巻き取られることがあり、このような不良電極端子が混入するリールを使用して電解コンデンサを製造すれば、電極箔が切断バリで破れて電解コンデンサが不良となることは明らかであり、電解コンデンサの製造コストの上昇をもたらす要因となる。
また、従来例のような電極端子のプレス工程において、プレス装置と切断装置とを別工程で行うことは、電極端子の製造に要する単位時間が増加して製造コストを上昇させる要因となり、製造コストを抑制するには、プレス工程と切断工程とを一工程で行って単位時間を短くできる製造装置が要求されるし、また、アルミ線丸棒による電極端子では、電極端子の側壁角部に切断バリが発生し易い性質があり、プレス装置にはこのような切断バリが発生しない信頼性の高い電極端子が製造できることが望ましい。
本考案は、上記のような課題に鑑みなされたものであって、アルミ線丸棒のプレス工程と切断工程とを一工程で行うことができ、しかも切断バリが発生しないし、電極端子の偏平状部の側壁角部にR形状が形成される電極端子のプレス装置を提供することを目的とするものである。
本考案は、上記課題を達成したものであって、請求項1の考案は、アルミ線丸棒を圧延し電極端子の偏平状部を形成する上パンチと下パンチとからなるプレス手段と、
該上下パンチによる圧延位置の両側に配置した上下切刃と、
前記上下パンチにより前記アルミ線丸棒を偏平状部とした後、該上パンチを降下させて該偏平状部の周囲部を前記下切刃により半切りとする所定降下位置で該上パンチの降下を停止させる上下ストッパー部材と、
前記半切りとした該偏平状部の周囲部を前記上切刃で切断するために、降下した該下パンチを初期位置まで上昇させる圧縮伸長手段とを具備することを特徴とする電極端子のプレス装置である。
なお、圧延位置とは、上パンチが降下してアルミ線丸棒を圧延して偏平状部とする、上パンチの降下が停止するまでの上パンチのストローク(圧延開始から終了までの範囲)を示している。
該上下パンチによる圧延位置の両側に配置した上下切刃と、
前記上下パンチにより前記アルミ線丸棒を偏平状部とした後、該上パンチを降下させて該偏平状部の周囲部を前記下切刃により半切りとする所定降下位置で該上パンチの降下を停止させる上下ストッパー部材と、
前記半切りとした該偏平状部の周囲部を前記上切刃で切断するために、降下した該下パンチを初期位置まで上昇させる圧縮伸長手段とを具備することを特徴とする電極端子のプレス装置である。
なお、圧延位置とは、上パンチが降下してアルミ線丸棒を圧延して偏平状部とする、上パンチの降下が停止するまでの上パンチのストローク(圧延開始から終了までの範囲)を示している。
また、請求項2の考案は、固定基台の上方に上下動可能に設けられた上下可動板と、
該上下可動板を貫通して上下動し、アルミ線丸棒を圧延して電極端子の偏平状部を形成する上下パンチからなるプレス手段と、
該上下パンチによる圧延位置の両側に配置した上下切刃と、
前記アルミ線丸棒を前記上下パンチにより偏平状部とした後、該上パンチを降下させて該偏平状部の周囲部を前記下切刃により半切りとする所定降下位置で該上パンチの降下を停止させる上下ストッパー部材と、
前記半切りとした該偏平状部の周囲部を前記上切刃で切断するために、前記上パンチにより押圧されて降下した前記下パンチを初期位置まで上昇させる圧縮伸長手段とを具備することを特徴とする電極端子のプレス装置である。なお、圧延位置は上述のとおりである。
該上下可動板を貫通して上下動し、アルミ線丸棒を圧延して電極端子の偏平状部を形成する上下パンチからなるプレス手段と、
該上下パンチによる圧延位置の両側に配置した上下切刃と、
前記アルミ線丸棒を前記上下パンチにより偏平状部とした後、該上パンチを降下させて該偏平状部の周囲部を前記下切刃により半切りとする所定降下位置で該上パンチの降下を停止させる上下ストッパー部材と、
前記半切りとした該偏平状部の周囲部を前記上切刃で切断するために、前記上パンチにより押圧されて降下した前記下パンチを初期位置まで上昇させる圧縮伸長手段とを具備することを特徴とする電極端子のプレス装置である。なお、圧延位置は上述のとおりである。
また、請求項3の考案は、前記上下切刃が、上切刃と下切刃とからなる断面コ字状の切刃を、前記偏平状部の周囲部を切断するため互いに向かい合わせたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電極端子のプレス装置である。上下切刃は、圧延されたの切刃である。
また、請求項4の考案は、前記上パンチの上下動がクランク機構によることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の電極端子のプレス装置である。
また、請求項5の考案は、前記圧縮伸長手段がスプリングであることを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載の電極端子のプレス装置である。
請求項1の考案では、アルミ線丸棒を圧延し電極端子の偏平状部を形成する上パンチと下パンチとからなるプレス手段と、
該上下パンチによる圧延位置の両側に配置した上下切刃と、
前記上下パンチにより前記アルミ線丸棒を偏平状部とした後、該上パンチを降下させて該偏平状部の周囲部を前記下切刃により半切りとする所定降下位置で該上パンチの降下を停止させる上下ストッパー部材と、
前記半切りとした該偏平状部の周囲部を前記上切刃で切断するために、降下した該下パンチを上昇させる圧縮伸長手段とを具備することを特徴とする電極端子のプレス装置であるので、偏平状部の形成に当たり、プレス工程と切断工程とを一工程で行うことが可能であり、しかも偏平状部の周囲部を下切刃で半切りにした後、下パンチの上昇によって、半切り状態の偏平状部の周囲部を上切刃で切断することができるので、半切りにする際に偏平状部の周囲部が上方に折り曲げられ、この上方を向いた偏平状部の周囲部を上切刃で切断することによって、アルミニウムのように延性のある材質であっても偏平状部の側壁部に切断バリが発生することがない利点がある。さらに、上下切刃と上下パンチとによる周囲部の上下方向の折り返し作用によって、周囲部の切断時に偏平状部の側壁角部にR形状が形成される。従って、電極端子の単位製造時間が短縮され、生産性を高めることができるし、偏平状部を有する電極端子を用いた電解コンデンサを製造する際に切断バリに起因する電解コンデンサの電極箔が破れるといった問題点が解消され、また、R形状が形成されることにより、偏平状部と電極箔との接触が鋭角でないので、電子部品としての信頼性を高めることができる利点がある。
該上下パンチによる圧延位置の両側に配置した上下切刃と、
前記上下パンチにより前記アルミ線丸棒を偏平状部とした後、該上パンチを降下させて該偏平状部の周囲部を前記下切刃により半切りとする所定降下位置で該上パンチの降下を停止させる上下ストッパー部材と、
前記半切りとした該偏平状部の周囲部を前記上切刃で切断するために、降下した該下パンチを上昇させる圧縮伸長手段とを具備することを特徴とする電極端子のプレス装置であるので、偏平状部の形成に当たり、プレス工程と切断工程とを一工程で行うことが可能であり、しかも偏平状部の周囲部を下切刃で半切りにした後、下パンチの上昇によって、半切り状態の偏平状部の周囲部を上切刃で切断することができるので、半切りにする際に偏平状部の周囲部が上方に折り曲げられ、この上方を向いた偏平状部の周囲部を上切刃で切断することによって、アルミニウムのように延性のある材質であっても偏平状部の側壁部に切断バリが発生することがない利点がある。さらに、上下切刃と上下パンチとによる周囲部の上下方向の折り返し作用によって、周囲部の切断時に偏平状部の側壁角部にR形状が形成される。従って、電極端子の単位製造時間が短縮され、生産性を高めることができるし、偏平状部を有する電極端子を用いた電解コンデンサを製造する際に切断バリに起因する電解コンデンサの電極箔が破れるといった問題点が解消され、また、R形状が形成されることにより、偏平状部と電極箔との接触が鋭角でないので、電子部品としての信頼性を高めることができる利点がある。
また、請求項2の考案では、固定基台の上方に上下動可能に設けられた上下可動板と、
該上下可動板を貫通して上下動し、アルミ線丸棒を圧延して電極端子の偏平状部を形成する上下パンチからなるプレス手段と、
該上下パンチによる圧延位置の両側に配置した上下切刃と、
前記アルミ線丸棒を前記上下パンチにより偏平状部とした後、該上パンチを降下させて該偏平状部の周囲部を前記下切刃により半切りとする所定降下位置で該上パンチの降下を停止させる上下ストッパー部材と、
前記半切りとした該偏平状部の周囲部を前記上切刃で切断するために、前記上パンチにより押圧されて降下した前記下パンチを初期位置まで上昇させる圧縮伸長手段とを具備することを特徴とする電極端子のプレス装置であるので、電極端子の偏平状部の形成に当たり、プレス工程と切断工程と一工程で行うことが可能であり、しかも偏平状部の周囲部を下切刃で半切りにした後、下パンチの上昇によって、半切りの偏平状部の周囲部を上切刃で切断しており、半切りにする際に偏平状部の周囲部が上方に折り曲げられ、この上方を向いた偏平状部の周囲部を上切刃で切断することによって、アルミニウムのように延性のある材質であっても偏平状部の周囲部に切断バリが発生することがない利点がある。さらに、偏平状部の周囲部の半切りと切断の過程で上下切刃と上下パンチとによる上下方向の折り返し作用によって、切断時に偏平状部の角部にR形状が形成される。従って、電極端子の単位製造時間が短縮され、生産性を高めることができる効果を有するし、偏平状部を有する電極端子を用いた電解コンデンサを製造する際に切断バリに起因する電解コンデンサの電極箔が破れるといった問題点が解消され、また、R形状が形成されることにより、偏平状部と電極箔との接触が鋭角でないので、電子部品としての信頼性を高めることができる利点がある。
該上下可動板を貫通して上下動し、アルミ線丸棒を圧延して電極端子の偏平状部を形成する上下パンチからなるプレス手段と、
該上下パンチによる圧延位置の両側に配置した上下切刃と、
前記アルミ線丸棒を前記上下パンチにより偏平状部とした後、該上パンチを降下させて該偏平状部の周囲部を前記下切刃により半切りとする所定降下位置で該上パンチの降下を停止させる上下ストッパー部材と、
前記半切りとした該偏平状部の周囲部を前記上切刃で切断するために、前記上パンチにより押圧されて降下した前記下パンチを初期位置まで上昇させる圧縮伸長手段とを具備することを特徴とする電極端子のプレス装置であるので、電極端子の偏平状部の形成に当たり、プレス工程と切断工程と一工程で行うことが可能であり、しかも偏平状部の周囲部を下切刃で半切りにした後、下パンチの上昇によって、半切りの偏平状部の周囲部を上切刃で切断しており、半切りにする際に偏平状部の周囲部が上方に折り曲げられ、この上方を向いた偏平状部の周囲部を上切刃で切断することによって、アルミニウムのように延性のある材質であっても偏平状部の周囲部に切断バリが発生することがない利点がある。さらに、偏平状部の周囲部の半切りと切断の過程で上下切刃と上下パンチとによる上下方向の折り返し作用によって、切断時に偏平状部の角部にR形状が形成される。従って、電極端子の単位製造時間が短縮され、生産性を高めることができる効果を有するし、偏平状部を有する電極端子を用いた電解コンデンサを製造する際に切断バリに起因する電解コンデンサの電極箔が破れるといった問題点が解消され、また、R形状が形成されることにより、偏平状部と電極箔との接触が鋭角でないので、電子部品としての信頼性を高めることができる利点がある。
また、請求項3の考案では、前記上下切刃が、上切刃と下切刃とからなる断面コ字状の切刃を、前記偏平状部の周囲部を切断するため互いに向かい合わせたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電極端子のプレス装置であるので、互いに向かい合う断面コ字状の切刃の間隔が、偏平状部材の幅の間隔となっており、偏平状部材の幅の寸法を高精度に切断することができる。偏平状部材は、下パンチで押し上げられ、不要な周囲部は上下切刃の断面コ字状の切刃内部に残され、切断された周囲部を吸引することによって、偏平状部材と周囲部とを容易に分離することができる利点がある。
また、請求項4の発明では、前記上パンチの上下動がクランク機構によることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の電極端子のプレス装置であるので、上パンチの上下方向のストロークを一定にすることができるし、同時に多数のアルミ線丸棒を同一条件でパンチして偏平状部とすることができ、品質の安定した電極端子を形成することができる利点がある。
また、請求項5の考案では、前記圧縮伸長手段がスプリングであることを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載の電極端子のプレス装置であるので、上パンチを上昇させることにより対応して下パンチを所定の反発力で自動的に初期位置まで上昇させることができ、不要な周囲部との分離が容易になし得る利点がある。
以下、本考案に係る電極端子のプレス装置について、図面を参照して説明する。なお、図1(a)〜(c)はプレス工程によりアルミ線丸棒を圧延し、このプレス工程と同時に切断工程により圧延された不要な周囲部を切断し、電極端子を形成するプレス装置を工程順に示している。この電極端子は、図4に示した電解コンデンサ17の内部の電極端子として使用され、この電極端子の内部が偏平状部B0 であり、偏平状部B0 はアルミ線棒状部の先端部に形成され、その他端にリード線Cが溶接部Mで接続され、偏平状部B0 にコンデンサエレメントが溶接されて電解コンデンサ17が製造されている。
本実施形態の電極端子のプレス装置について、図1(a)〜(c)を参照して説明する。同図において、プレス装置10は固定基台11に上下可動板12,13が上下動可能に設けられているとともに上下切刃16が立設されており、上下可動板12,13にはストッパー部材14が夫々対向するように設けられている。上下パンチ15a,15bは、夫々上下可動板12,13を貫通し、上パンチ15aはクランク機構により上下動可能なように構成され、下パンチ15bにはスプリングなどによる圧縮伸長手段が設けられ、上下動可能に支持されている。上パンチ15aが降下してアルミ線丸棒Aを圧延しながら下パンチ15bを押圧すると、圧縮伸長手段により圧縮して下パンチ15bが降下する。この状態から上パンチ15aがクランク機構に基づいて上方に離脱すると、圧縮伸長手段が伸長して下パンチ15bが上昇する。下可動板13も同様に圧縮したスプリングが伸長して上昇する。
上下切刃16は、偏平状部Bの不要な周囲部Lを切断するものであり、上切刃16aと下切刃16bとからなる断面コ字状の切刃であり、この断面コ字状の切刃が両側に互いに向かい合うように対称的に配置されている。また、上下パンチ15a,15bのパンチ面は、電極端子の偏平状部B0 の面積を有し、上切刃16aと下切刃16bは、偏平状部B0 の周囲部を切断するように、偏平状部B0 の横幅寸法に対応した刃が設けられている。また、上下パンチ15a,15bにより圧延された偏平状部Bは、上下パンチ15a,15bが上下動する過程で、偏平状部Bの不要な周囲部Lが上切刃16aと下切刃16bとで切断されるように、上下パンチ15a,15bが断面コ字状に組み込まれている。
上下切刃16は、上切刃16aと下切刃16bからなる断面コ字状の切刃が上下パンチ15a,15bによる圧延位置の両側に近接して設けられ、上下切刃16の隙間を上下パンチ15a,15bが通過する際に、偏平状部Bの周囲部Lが切断されるように構成されている。なお、圧延位置とは、上パンチ15aによるアルミ線丸棒Aの圧延開始から終了するまでのストロークの範囲(圧延開始位置から圧延終了位置の範囲)を示している。切断された偏平状部B0 は、下パンチ15bで押し上げられて切断され、不要な周囲部Lは上下切刃16の断面コ字状の切刃内部に残されるので、偏平状部材B0 と周囲部Lとを容易に分離することができる。例えば、切断された周囲部Lは、断面コ字状の切刃内部を吸引することにより容易に回収することができるので、圧延時に不要な切断片が跳ねたりして下パンチ15a,15b間に挟まれたりして圧延不良が発生することなく、信頼性の良好な電極端子を製造することができる。
続いて、図1(a)〜(c)及び図2を参照し、アルミ線丸棒Aを圧延して電極端子とするプレス工程順について説明する。図1(a)は、アルミ線丸棒Aが下パンチ15bの先端に載置される工程を示している。上下パンチ15a,15b及び上可動板12は、初期位置にあり、下パンチ15bの先端は、下切刃16bの先端面より上方に突出し、上切刃16aの上面と面一の位置にある。なお、夫々の上下可動板12,13に設けられたストッパー部材14は、互いに対向する位置に設けられ、上可動板12が降下すると、互いに当接するように配置されている。
アルミ線丸棒Aが下パンチ15bの先端に載置されると、図1(b)のプレス工程に進む。図1(b)のプレス工程は、アルミ線丸棒Aを圧延して偏平状部Bとするパンチ工程である。上可動板12と上パンチ15aは、クランク機構により降下を開始し、上パンチ15aがアルミ線丸棒Aに接触して下パンチ15bを押圧し、それに連れて下パンチ15bも降下する。上下可動板12,13に設けたストッパー部材14同士が所定降下位置で当接し、上下パンチ15a,15b間に介在するアルミ線丸棒Aは圧延されて偏平になる。さらに、このプレス工程では、アルミ線丸棒Aに偏平状部Bが形成されるとともに圧延周囲部Lが突出し、偏平状部Bの周囲部Lの下面部が下切刃16bにより半切り状態になり、周囲部Lは僅かに上方を向く。
図2は、プレス工程における圧延状態を示したものであり、上パンチ15aがストロークの最下部(圧延終了位置であり所定降下位置)まで降下し、上下パンチ15a,15bに押圧されて張り出した圧延周囲部Lが、上下切刃16a,16b間の隙間に突出し、偏平状部Bの圧延周囲部Lの下端面が半切りの状態になったことを示している。
このプレス工程は、アルミ線丸棒Aを所望の厚みに偏平状にする圧延工程であり、下パンチ15bは、上パンチ15aが降下して下パンチ15bの所定の反発力を有する圧縮伸長手段で圧縮されて降下し、上パンチ15aに押圧された下パンチ15bに載置されたアルミ線丸棒Aが圧延されて偏平になる。この偏平状部Bから突出する周囲部Lは、圧延時に上切刃16aを通過する過程では上切刃16aに接触することなく、上切刃16aを通過して圧延されたアルミ線丸棒Aの周囲部Lが張り出し、断面コ字状部分の上下切刃16a,16b間の隙間に入り込む。さらに、上パンチ15aは、図2に示したように、この周囲部Lの下面部が下切刃16bで半切り状態になるまで降下する。
続いて、図1(c)は周囲部Lの切断工程に進む。アルミ線丸棒Aの圧延が終了すると、上可動板12とストッパー部材14と上パンチ15aとが上記クランク機構により上昇を開始する。下パンチ15bは、上パンチ15aによる押圧が解消されるので、下パンチ15bはスプリングなどによる圧縮伸長手段の反発力により急速に上昇する。下パンチ15bが上昇すると、下パンチ15bの先端部に載置した偏平状部Bは押し上げられ、偏平状部Bの周囲部Lは上切刃16aにより切断される。
なお、周囲部Lは半切り状態となる時点で周囲部Lが上方を僅かに向き、さらに周囲部Lが切断時に下方に折り返され、周囲部Lの上下方向の折り返し動作により切断される。偏平状部B0 には、図3に示したように、切断バリが発生することなく切断される。また、偏平状部B0 の側壁角部は周囲部Lが上下方向に折り返される作用によって切断されているので、偏平状部B0 の側壁角部にはR形状が形成される。電解コンデンサに偏平状部B0 の側壁角部にR形状が形成された電極端子を使用すると、電解箔と側壁角部とが滑らかに接触し、電解箔に与えるストレスが解消され、信頼性の高い電解コンデンサを提供できる。
この切断工程は、プレス工程における上パンチ15aが初期位置に復帰する上昇過程で処理されるので、切断工程をプレス装置とは別の切断装置を併設する必要がなく、簡便な構造で一工程で処理できるプレス装置を提供できる。従って、製造工数を低減することができるし、単位製造時間を短縮することができる利点がある。
また、本実施形態では、電解コンデンサの電極端子を例示して説明したが、この実施形態に限定されるものではなく、偏平状部を有する電極端子を使用する他の電子部品にも利用することができることは言うまでもない。また、上可動板及び上パンチを上下動させるクランク機構は種々の形態がある。
本考案の活用例としては、電解コンデンサの内部の平坦な電極端子を形成するプレス装置であり、圧延と同時に不要部分を切断することが可能な上下切刃を組み込んだプレス装置である。
10 プレス装置
11 固定基台
12 上可動板
13 下可動板
14 ストッパー部材
15a 上パンチ
15b 下パンチ
16 上下切刃
16a 上切刃
16b 下切刃
A アルミ線丸棒
B0 偏平状部
L 周囲部
11 固定基台
12 上可動板
13 下可動板
14 ストッパー部材
15a 上パンチ
15b 下パンチ
16 上下切刃
16a 上切刃
16b 下切刃
A アルミ線丸棒
B0 偏平状部
L 周囲部
Claims (5)
- アルミ線丸棒を圧延し電極端子の偏平状部を形成する上パンチと下パンチとからなるプレス手段と、
該上下パンチによる圧延位置の両側に配置した上下切刃と、
前記上下パンチにより前記アルミ線丸棒を偏平状部とした後、該上パンチを降下させて該偏平状部の周囲部を前記下切刃により半切りとする所定降下位置で該上パンチの降下を停止させる上下ストッパー部材と、
前記半切りとした該偏平状部の周囲部を前記上切刃で切断するために、降下した該下パンチを上昇させる圧縮伸長手段とを具備することを特徴とする電極端子のプレス装置。 - 固定基台の上方に上下動可能に設けられた上下可動板と、
該上下可動板を貫通して上下動し、アルミ線丸棒を圧延して電極端子の偏平状部を形成する上下パンチからなるプレス手段と、
該上下パンチによる圧延位置の両側に配置した上下切刃と、
前記アルミ線丸棒を前記上下パンチにより偏平状部とした後、該上パンチを降下させて該偏平状部の周囲部を前記下切刃により半切りとする所定降下位置で該上パンチの降下を停止させる上下ストッパー部材と、
前記半切りとした該偏平状部の周囲部を前記上切刃で切断するために、前記上パンチにより押圧されて降下した前記下パンチを初期位置まで上昇させる圧縮伸長手段とを具備することを特徴とする電極端子のプレス装置。 - 前記上下切刃が、上切刃と下切刃とからなる断面コ字状の切刃を、前記偏平状部の周囲部を切断するため互いに向かい合わせたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電極端子のプレス装置。
- 前記上パンチの上下動がクランク機構によることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の電極端子のプレス装置。
- 前記圧縮伸長手段がスプリングであることを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載の電極端子のプレス装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005006732U JP3115865U (ja) | 2005-08-18 | 2005-08-18 | 電極端子のプレス装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008123344A1 (ja) * | 2007-03-29 | 2008-10-16 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | スパークプラグの製造方法およびスパークプラグ |
CN105382138A (zh) * | 2015-12-04 | 2016-03-09 | 江阴乐圩光电股份有限公司 | Led切脚机裁切机构 |
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2005
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WO2008123344A1 (ja) * | 2007-03-29 | 2008-10-16 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | スパークプラグの製造方法およびスパークプラグ |
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