JP3114009U - 抜型に用いる押し潰し具および押し潰し兼罫線形成具 - Google Patents
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Abstract
【課題】段ボールシートをブランクに打ち抜き加工した場合でも、折り目に沿って正確に折り曲げる事が出来き、折れ筋ののブランク表面に表層が割れるのを防止する下押し潰し兼罫線形成具を提供する。
【解決手段】抜型および押し潰し具は、前記目的を達成する為に、適宜高さの罫線を設けた抜型とと該抜型の罫線と共動してブランクを180度に折り曲げる為の押し潰し部を形成する押し潰し具であって、該抜型の罫線に沿って罫線両側の近傍で抜型基板に固着される罫線より低い上押し潰し具との対向位置のカッティングプレート上に貼着される。
【選択図】図1
【解決手段】抜型および押し潰し具は、前記目的を達成する為に、適宜高さの罫線を設けた抜型とと該抜型の罫線と共動してブランクを180度に折り曲げる為の押し潰し部を形成する押し潰し具であって、該抜型の罫線に沿って罫線両側の近傍で抜型基板に固着される罫線より低い上押し潰し具との対向位置のカッティングプレート上に貼着される。
【選択図】図1
Description
本考案は段ボールシート(10)を抜型(9)により打抜き加工を行いブランク(11)とし、該ブランクの製箱時における折り目となる正確な折れ筋の形成とブランクの折れ筋表層が割れることを防ぐ、抜型(9)による打抜きする加工治具に関するものである。
従来、ブランクの包装容器等の製箱に際しては、段ボールシートを打抜き加工により、段ボールシートを抜型の切刃で所定の形状に裁断するとともに、罫線によりブランクに折れ筋(12)を複数形成する。次にサックマシーンにより、ブランクの該折れ筋(12)に沿って折り曲げを行って所定部を糊付けすることにより箱体を形成するようになされている。
この種従来の段ボールシート(10)を打抜き加工に使用される抜型(9)は箱の形状(13)にしたがって、ベニヤ板の基盤(14)にレーザーカットにより、箱の外形形状の切刃用溝及び罫線用溝を形成し、それぞれの溝に切刃及び罫線を埋め込んで抜型(9)が製作される。打抜き加工では、打抜機の上側に装着された前記抜型と打抜機のカッティングプレート(15)との間に段ボールシート(10)を挿入し、前記カッティングプレート(15)を上昇させることで、前記抜型(9)の切刃(図示せず)で所定の形状に裁断するとともに、罫線によって所要部に折れ筋(12)が刻設されたブランク(11)が形成される。このように形成された前記ブランク(11)を公知のサックマシーンにより、折れ筋(12)を折り目としてブランクを折り曲げる(裏側に折り曲げる)際、90度折り曲げの状態では特段問題は生じないが(図4)、120度以上に折り曲げが進むと外側から内側に向かって力が生じはじめ、折り曲げ部(16)の内面同士が干渉(胴当たり)し始める(図5)、さらに180度まで折り曲げが進むと正規の折れ筋(12)とは別の位置に折れ筋「第二座屈」(17)が発生する(図6)。このため、折り曲げ箇所が不確実になり、折り曲げ不良が生じる。この結果(図8)、(図9)、(図10)に図示されるように、箱体を形成するために糊代片をその糊代片に対応する貼着部に貼着したときに、接合部に広すぎる隙間(図8)、重なり(図9)、接合ずれ(図10)等が生じ、出来上がった箱体の内寸および外寸が不揃いになってしまうという問題が発生する。また、180度まで折り曲げが進むと、ブランクの折れ筋表層が割れる問題も発生していた。
本考案は、このような問題点を解消するためになされたもので、段ボールシート(10)をブランクに打抜き加工した場合でも、表折れ筋(2)と裏折れ筋(3)に沿って正確に折り曲げることができ、また、180度まで折り曲げが進むと発生する、ブランクの折れ筋表層が割れる問題をも防ぐ、抜型(9)の適宜高さの罫線(1)と該抜型に取り付けブランクに押し潰し部(4)と(5)を形成する、罫線(1)より低い上押し潰し具(6)と(7)およびカッティングプレート(15)上に貼着される下押し潰し兼罫線形成具(8)を提供することを目的とするものである。
本考案による抜型(9)および上下シート押し潰し具は、前記目的を達成するために、適宜高さの罫線(1)を設けた抜型(9)と該抜型の罫線(1)と共働してブランクを180度に折り曲げるための押し潰し部(4)と(5)を形成する上押し潰し具(6)と(7)であって、該抜型(9)の罫線(1)に沿って罫線両側の近傍で抜型の基板(14)に固着される罫線(1)より低い上押し潰し具(6)と(7)と該上押し潰し具(6)と(7)との対向位置のカッティングプレート(15)上に貼着される下押し潰し兼罫線形成具(8)を有するものである。
ブランク(11)に形成された表折れ筋(2)と裏折れ筋(3)通りに精確に折り曲げることができ、接合部の隙間が精確に貼りあわされ、出来上がった箱体の内寸および外寸が不揃いになってしまうという問題を解消する。また表折れ筋(2)のブランク表面に表層が割れる問題も防止できる。
段ボールシート(10)を前記抜型(9)の切刃(図示せず)で所定の形状に裁断するとともに、前記罫線(1)と前記中央部に凹溝(19)とにより明確な一本の表折れ筋(2)と裏折れ筋(3)を表裏に刻設するとともに、該一本の表折れ筋(2)と裏折れ筋(3)に沿った近傍が罫線より低い上押し潰し具(6)と(7)とカッティングプレート(15)上に貼着される下押し潰し具(8)とにより、段ボールシート(10)の厚さを表裏から滑らかに押し潰したブランク(11)を形成する。
本考案の実施例を図1により説明する、適宜高さの罫線(1)を設けた抜型(9)の罫線(1)に沿って罫線両側の近傍に、罫線より低く断面がナイフ形状の板状の上押し潰し具(6)と(7)を抜型基板に固着して抜型(9)を形成する。他方打抜機のカッティングプレート(15)に前記上押し潰し具(6)と(7)との対向位置に、断面が中央部に頂点部(18)を持ち、山形形状の板状の下押し潰し兼罫線形成具(8)を貼着する。前記適宜高さの罫線とは、ブランクを打抜く為の、抜型(9)に使用される
罫線の高さ=(一般的な刃物高さ)−(下押し潰し兼罫線形成具(8)の厚さ+段ボールシートの潰した厚み)
より若干高い、高さをいう。打抜き加工時には打抜機プレス部の上側チェース(図示せず)に前記抜型(9)を装着する。打抜機プレス部の下側には前記カッティングプレート(15)を装着する。次に、本考案の実施例を図2により説明する打抜機プレス部の間に段ボールシート(10)を挿入し、前記カッティングプレート(15)を上昇させることで、カッティングプレート(15)上に貼付けられた下押し潰し兼罫線形成具(8)の頂点部(18)に前記罫線(1)及び前記段ボールシート(10)により、前記罫線先端の形状に対向する凹溝(19)を形成する。但し前記段ボールシート(10)は前記罫線(1)と下押し潰し兼罫線形成具(8)により、罫線部分がせん断され、不良ブランクになるので、取り除く。その後打抜機プレス部の間に段ボールシート(10)を挿入し、前記カッティングプレート(15)を上昇させることで、段ボールシート(10)を前記抜型(9)の切刃(図示せず)で所定の形状に裁断するとともに、前記罫線(1)と前記中央部に凹溝(19)とにより明確な一本の表折れ筋(2)と裏折れ筋(3)を表裏に刻設するとともに、該一本の表折れ筋(2)と裏折れ筋(3)に沿った近傍が、罫線より低い上押し潰し具(6)と(7)及びカッティングプレート(15)上に貼着される下押し潰し兼罫線形具(8)とにより、段ボールシート(10)の厚さを表裏から滑らかに押し潰したブランク(11)が形成される。
罫線の高さ=(一般的な刃物高さ)−(下押し潰し兼罫線形成具(8)の厚さ+段ボールシートの潰した厚み)
より若干高い、高さをいう。打抜き加工時には打抜機プレス部の上側チェース(図示せず)に前記抜型(9)を装着する。打抜機プレス部の下側には前記カッティングプレート(15)を装着する。次に、本考案の実施例を図2により説明する打抜機プレス部の間に段ボールシート(10)を挿入し、前記カッティングプレート(15)を上昇させることで、カッティングプレート(15)上に貼付けられた下押し潰し兼罫線形成具(8)の頂点部(18)に前記罫線(1)及び前記段ボールシート(10)により、前記罫線先端の形状に対向する凹溝(19)を形成する。但し前記段ボールシート(10)は前記罫線(1)と下押し潰し兼罫線形成具(8)により、罫線部分がせん断され、不良ブランクになるので、取り除く。その後打抜機プレス部の間に段ボールシート(10)を挿入し、前記カッティングプレート(15)を上昇させることで、段ボールシート(10)を前記抜型(9)の切刃(図示せず)で所定の形状に裁断するとともに、前記罫線(1)と前記中央部に凹溝(19)とにより明確な一本の表折れ筋(2)と裏折れ筋(3)を表裏に刻設するとともに、該一本の表折れ筋(2)と裏折れ筋(3)に沿った近傍が、罫線より低い上押し潰し具(6)と(7)及びカッティングプレート(15)上に貼着される下押し潰し兼罫線形具(8)とにより、段ボールシート(10)の厚さを表裏から滑らかに押し潰したブランク(11)が形成される。
このように形成されたブランク(11)は前記罫線(1)と上下シート押し潰し具(6)と(7)及び(8)により、表裏に明確な表折れ筋(2)と裏折れ筋(3)が形成されるとともに、表裏から厚みを潰すように圧縮された押し潰し部(4)と(5)が形成される。該ブランク(11)を公知のサックマシーンにより折り曲げると、前記表裏の明確な表折れ筋(2)と裏折れ筋(3)により、ブランク(11)を正確に折り曲げることができる。またブランク(11)の表裏に押し潰し部(4)と(5)が形成されているため、180度近くまで折り曲げが進む際の厚みによる抵抗が生じないため(図7)に図示するように、折り曲げ部の内面同士の干渉(胴当たり)がなくなり、正規の表折れ筋(2)と裏折れ筋(3)とは別の位置に「第二座屈(17)」が発生することを防止する。したがって、ブランク(11)に形成された表折れ筋(2)/裏折れ筋(3)通りに精確に折り曲げることができる、接合部に広すぎる隙間(図8)、重なり(図9)、接合ずれ(図10)やブランクの折れ筋表層が割れる問題も防止することができるという効果を奏する。
なお、前記治具は適宜な硬さのプラスチックからなり、抜型による段ボールシート打抜き作業の裏抜き作業および表抜き作業にも採用可能である。
1.適宜高さの罫線
2.裏折れ筋
3.表折れ筋
4.押し潰し部
5.押し潰し部
6.上押し潰し具
7.上押し潰し具
8.下押し潰し兼罫線形成具
9.抜型
10.段ボールシート
11.ブランク
12.折れ筋
13.箱の形状
14.ベニヤ板の基盤
15.カッティングプレート
16.折り曲げ部
17.第二座屈
18.頂点部
19.凹溝
20.周辺屑部
2.裏折れ筋
3.表折れ筋
4.押し潰し部
5.押し潰し部
6.上押し潰し具
7.上押し潰し具
8.下押し潰し兼罫線形成具
9.抜型
10.段ボールシート
11.ブランク
12.折れ筋
13.箱の形状
14.ベニヤ板の基盤
15.カッティングプレート
16.折り曲げ部
17.第二座屈
18.頂点部
19.凹溝
20.周辺屑部
Claims (3)
- 抜型(9)の適宜高さの罫線(1)と共働して段ボールシートを所要角度に折り曲げるための表折れ筋(2)と裏折れ筋(3)と押し潰し部(4)と(5)とを形成する抜型と押し潰し具であって、抜型の罫線に沿って、罫線両側の近傍で抜型に固着される罫線高さより低い上押し潰し具(6)と(7)と該上押し潰し具との対向位置のカッティングプレート(15)上に貼着される下押し潰し兼罫線形成具(8)。
- 請求項1記載の上押し潰し具は(6)と(7)の断面はナイフ形状の板状であることを特徴とする上押し潰し具(6)と(7)。
- 請求項1記載の下押し潰し兼罫線形成具(8)は、断面は中央部に頂点部(18)を持ち、山形形状の板状であることを特徴とする下押し潰し具(8)。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005001284U JP3114009U (ja) | 2005-03-14 | 2005-03-14 | 抜型に用いる押し潰し具および押し潰し兼罫線形成具 |
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JP3114009U true JP3114009U (ja) | 2005-09-29 |
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