JP3112713B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP3112713B2
JP3112713B2 JP03208900A JP20890091A JP3112713B2 JP 3112713 B2 JP3112713 B2 JP 3112713B2 JP 03208900 A JP03208900 A JP 03208900A JP 20890091 A JP20890091 A JP 20890091A JP 3112713 B2 JP3112713 B2 JP 3112713B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体に関し、
詳しくは静電特性及び耐湿性に優れた電子写真感光体に
関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体は、所定の特性を得るた
め、あるいは適用される電子写真プロセスの種類に応じ
て、種々の構成をとる。
【0003】電子写真感光体の代表的なものとして、支
持体上に光導電層が形成されている感光体及び表面に絶
縁層を備えた感光体があり、広く用いられている。支持
体と少なくとも1つの光導電層から構成される感光体
は、最も一般的な電子写真プロセスによる、即ち帯電、
画像露光及び現像、更に必要に応じて転写による画像形
成に用いられる。
【0004】更には、ダイレクト製版用のオフセット原
版として電子写真感光体を用いる方法が広く実用されて
いる。特に近年、ダイレクト電子写真平版は数百枚から
数千枚程度の印刷枚数で高画質の印刷物を印刷する方式
として重要となってきている。こうした状況の中で、電
子写真感光体の光導電層を形成するために使用する結着
樹脂は、それ自体の成膜性および光導電性粉体の結着樹
脂への分散能力が優れるとともに、形成された記録体層
の基材に対する接着性が良好であり、しかも記録体層の
光導電層は帯電能力に優れ、暗減衰が小さく、光減衰が
大きく、前露光疲労が少なく、且つ、撮影時の湿度の変
化によってこれら特性を安定に保持していることが必要
である等の各種の静電特性および優れた撮像性を具備す
る必要がある。
【0005】更に、電子写真感光体を用いた平版印刷用
原版の研究が鋭意行なわれており、電子写真感光体とし
ての静電特性と印刷原版としての印刷特性を両立させた
光導電層用の結着樹脂が必要である。
【0006】無機光導電材料、分光増感色素及び結着樹
脂を少なくとも含有する光導電層において、結着樹脂の
化学構造によって、平滑性のみならず静電特性が大きく
影響を受けることが判ってきた。特に静電特性におい
て、暗中電荷保持率(D.R.R.)や光感度が大きく
左右される。
【0007】これに対し、特開昭63−217354
号、同64−70761号、特開平2−67563号、
同2−236561号、同2−238458号、同2−
236562号及び同2−247656号等に記載の技
術によれば、酸性基含有重合成分が重合体主鎖にランダ
ムに存在する低分子量の樹脂、重合体主鎖の片末端に酸
性基を結合して成る低分子量の樹脂あるいは酸性基を重
合体主鎖の片末端に結合して成る低分子量のグラフト型
共重合体の樹脂、酸性基をグラフト部に含有する低分子
量のグラフト型共重合体の樹脂等を結着樹脂として用い
る事で平滑性及び静電特性を良化できる様になった。こ
れらは、該低分子量の樹脂が、光導電体の分散を充分に
行ない光導電体同志の凝集を抑制する効果を有すること
及び光導電体と分光増感色素との吸着を疎外しないで該
無機光導電体の化学量論的な欠陥に充分に吸着するとと
もに光導電体の表面をゆるやかに且つ充分に被覆してい
ることによると推定される。
【0008】その作用機構により、無機光導電体の化学
量論的な欠陥部が多少変動しても、充分な吸着領域をも
つ事から比較的安定した無機光導電体、分光増感色素及
び樹脂同志の相互作用が保たれると推論される。
【0009】そして、これらの低分子量の樹脂のみでは
不充分な光導電層の機械的強度を充分ならしめるため
に、中〜高分子量の他の樹脂を併用する技術あるいは硬
化性基を含有した樹脂を併用して成膜後に硬化する技術
等が特開昭64−564号、同63−220149号、
同63−220148号、特開平1−280761号、
同1−116643号、同1−169455号、同1−
211766号、同2−34859号、同2−5306
4号、同2−56558号、同3−29954号、同3
−77954号、同3−92861号、同3−5325
7号等に記載されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の樹脂又は樹脂の組合せを用いても、環境が高温・高湿
から低温・低湿まで著しく変動した場合における安定し
た性能の維持においてはいまだ不充分であることが判っ
た。半導体レーザー光を用いたスキャンニング露光方式
では、従来の可視光による全面同時露光方式に比べ、露
光時間が長くなり、また露光強度にも制約があることか
ら、静電特性、特に暗電荷保持特性、光感度に対して、
より高い性能が要求される。
【0011】特に、電子写真式平版印刷用原版におい
て、半導体レーザー光を用いたスキャンニング露光方式
を採用した場合,従来の感光体で実際に試験してみる
と、上記の静電特性が十分に満足できるものでなく、特
にE1/2 とE1/10との差が大きく複写画像の階調が軟調
となり、更には露光後の残留電位を小さくするのが困難
となり、複写画像のカブリが顕著となってしまい、又、
オフセットマスターとして印刷しても、印刷物に印刷原
稿の貼り込み跡が出てしまう等の問題が現れた。
【0012】更に、近年、線画及び網点から成る画像の
複写画像のみならず、連続階調から成る高精細な画像を
液体現像剤を用いて忠実に再現する技術の実現が望まれ
ているが、前記公知の技術はこれらの要望まで十分に満
足できるものではなかった。
【0013】従来公知の技術においては、低分子量の樹
脂と併用する中〜高分子量の樹脂によって、上記低分子
量の樹脂で高性能化された静電特性が低下することがあ
り、実際に前記した様なこれら公知の樹脂の組合せで用
いた光導電層を有する電子写真感光体は、前述の様な高
精細な画像(特に連続階調画像)の忠実な複写画像の再
現性あるいは、低出力のレーザー光を用いたスキャンニ
ング露光方式による撮像性に対して、問題を生じ得るこ
とが明らかになった。
【0014】本発明は、以上の様な従来公知の電子写真
感光体の有する課題を改良するものである。本発明の目
的は、複写画像形成時の環境が低温低湿あるいは高温高
湿の如く変動した場合でも、常に安定して良好な静電特
性を維持し、鮮明で良質な画像を有する電子写真感光体
を提供することである。
【0015】本発明の他の目的は、静電特性に優れ且つ
環境依存性の小さいCPC電子写真感光体を提供するこ
とである。本発明の他の目的は、半導体レーザー光を用
いたスキャンニング露光方式に有効な電子写真感光体を
提供することである。
【0016】本発明の更なる目的は、電子写真式平版印
刷原版として、静電特性(特に暗電荷保持性及び光感
度)に優れ、原画(特に高精細な連続階調画像)に対し
て忠実な複写画像を再現し、且つ、印刷物の全面一様な
地汚れはもちろん点状の地汚れをも発生させず、また耐
刷性の優れた平版印刷原版を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的は無機光導電
体、分光増感色素及び結着樹脂を少なくとも含有する光
導電層を有する電子写真感光体において、該結着樹脂
が、下記に示される樹脂〔A〕の少なくとも1種を含有
して成る事を特徴とする電子写真感光体により達成され
ることが見出された。 樹脂〔A〕 下記一般式(I)で示される繰り返し単位を重合体成分
として少なくとも含有し、且つ下記ブロックBで示す極
性基を有する重合体成分を含有しないAブロックと、−
PO32、−SO3H、−COOH、−P(=O)(O
H)R1〔R1は炭化水素基又は−OR2(R2は炭化水素
基を表す)を表す〕及び環状酸無水物基から選択される
少なくとも1種の極性基を有する重合体成分を少なくと
も含有するBブロックとから構成されるAB型ブロック
高分子鎖を少なくとも3個同一の有機分子に結合してな
るスター型共重合体からなる樹脂。
【0018】
【化4】
【0019】〔式(I)中、a1、a2は各々水素原子、
ハロゲン原子、シアノ基又は炭化水素基を表す。R3
炭化水素基を表す。〕即ち、本発明の結着樹脂は、上記
一般式(I)で示される重合体成分を含有するAブロッ
クと上記特定の極性基含有成分を含有するBブロックと
のAB型ブロック高分子鎖を少なくとも3個同一の有機
分子に結合してなるスター型共重合体(樹脂〔A〕)を
少なくとも含有するものである。
【0020】更には、本発明の樹脂〔A〕として、その
重量平均分子量が1×103 〜1×104 の樹脂(以下
樹脂〔AL〕という)と、その重量平均分子量が3×1
4 〜5×105 の樹脂(以下樹脂〔AH〕という)と
を各々少なくとも1種含有してなる光導電層であること
が好ましい。
【0021】種々検討の結果、前述の如く、低分子量の
極性基含有樹脂を中〜高分子量の樹脂と併用する公知の
技術においては、併用する中〜高分子量の樹脂により、
上記低分子量の樹脂で高性能化された静電特性が低下し
てしまうことのあることが判った。そして、これらの中
〜高分子量樹脂が、該光導電層中で、光導電体、分光増
感色素及び低分子量の樹脂同志の相互作用に更に適切に
相互作用させることも、予想以上に重要な原因であるこ
とが明らかになってきた。
【0022】かかる検討を重ねた結果、公知の樹脂とは
重合成分の結合パタ−ンが異なる、本発明に従う極性基
非含有のブロックAと極性基含有のブロックBとを有す
るAB型ブロックで構成される高分子鎖を少なくとも3
同一の有機分子に有するスター型共重合体を用いるこ
とにより、前記課題が有効に解決されることが見出され
たものである。
【0023】即ち、本発明の結着樹脂〔A〕の効果によ
り、光導電体粒子が充分に分散され且つ凝縮しない状態
で存在し、更に分光増感色素が光導電体粒子表面に充分
に吸着されていること及び光導電体表面の余分な活性サ
イトを結着樹脂が充分に吸着してトラップを補償してい
ること、また、光導電体粒子に充分吸着して該粒子を均
一に分散し、その高分子鎖が非常に短いことにより凝集
を抑制すること、分光増感色素の吸着疎外を起こさない
こと等の重要な作用を有するものと考えられる。
【0024】更に、特定の極性基含有のBブロックと該
極性基非含有のAブロックとのABブロックで構成され
る高分子鎖を含むスター型共重合体を用いることで、光
導電層の機械的強度が充分に保持された。これは、この
樹脂のブロックBの部分が光導電体粒子と樹脂〔A〕よ
りも弱い相互作用であること及びブロックAの部分同志
の高分子鎖間の絡み合い効果等によるものと考えられ
る。
【0025】更には、本発明の樹脂〔A〕として、低分
子量体〔AL〕と中〜高分子量体〔AH〕とに分けて併
せ用いると、その理由の詳細は明らかではないが、より
一層の電子写真特性の向上が図られることも明らかにな
った。
【0026】この作用は、近赤外〜赤外光の分光増感用
色素として特に有効なポリメチン色素あるいはフタロシ
アニン系顔料で特に顕著な効果を示した。一方、光導電
体として光導電性酸化亜鉛を用いた本発明の電子写真感
光体を従来公知のダイレクト刷版として用いた場合には
優れた撮像性とともに著しく良好な保水性を示す。
【0027】即ち、電子写真感プロセスを経て複写画像
を形成した本発明の感光体を、従来公知の不感脂化処理
液により非画像部を化学処理により不感脂化して、印刷
用原版とし、これをオフセット印刷により印刷した時に
優れた印刷用原版としての性能を示すものである。
【0028】本発明の感光体を不感脂化処理すると、非
画像部の親水化が充分になされ、保水性が向上すること
から印刷枚数が飛躍的に向上した。これは、上記した酸
化亜鉛粒子が均一に分散されていること及び酸化亜鉛粒
子表面に存在する結着樹脂の存在状態が適切で不感脂化
処理液との不感脂化反応が疎外されず迅速に且つ効果的
に進行することによるものと考えられる。
【0029】更には本発明において、樹脂〔A〕とし
て、下記一般式(Ia)及び一般式(Ib)で示され
る、2位に、及び/又は2位と6位に特定の置換基を有
するベンゼン環又は無置換のナフタレン環を含有する、
特定の置換基をもつメタクリレート成分と酸性基成分と
を含有する樹脂〔A〕(以降この樹脂を特に樹脂〔A
A〕と称する)であることが好ましい。
【0030】
【化5】
【0031】
【化6】
【0032】〔式(Ia)及び(Ib)中、A1 及びA
2 は互いに独立に、それぞれ水素原子、炭素数1〜10
の炭化水素基、塩素原子、臭素原子、−COR4 又は−
COOR4(R4 は炭素数1〜10の炭化水素基を示す)
を表す。
【0033】B1 及びB2 はそれぞれ−COO−とベン
ゼン環を結合する、単結合又は連結原子数1〜4個の連
結基を表わす。〕上記特定の樹脂〔AA〕を用いると樹
脂〔A〕の場合よりもより一層電子写真特性(特に
10、D.R.R、E1/10)の向上が達成できる。
【0034】この事の理由は不明であるが、1つの理由
として、メタクリレートのエステル成分である、オルト
位に置換基を有する平面性のベンゼン環又はナフタレン
環の効果により、膜中の光導電体界面でのこれらポリマ
ー分子鎖の配列が適切に行なわれることによるものと考
えられる。
【0035】以下に、本発明の結着樹脂について更に詳
しく説明する。樹脂〔A〕は、一般式(I)で示される
重合体成分を少なくとも含有するブロックAと、特定の
極性基から選択される少なくとも一種の極性基を含有す
る重合体成分を少なくとも含有するブロックBとから構
成されるAB型ブロック高分子鎖を同一の有機分子に
なくとも3個結合してなるスター型共重合体である。
【0036】ここにおいて、ブロックAとブロックBの
高分子鎖中における配列の順序はいずれでもよい。即
ち、該重合体を模式的に示す下記の如くになる。
【0037】
【化7】
【0038】
【化8】
【0039】〔ここで、Xは有機分子を表し、(A)は
ブロックAを、(B)はブロックBを表し、(A)−
(B)は高分子鎖を表す。〕また、かかるAB型ブロッ
ク高分子鎖が有機分子に結合する上限は多くても15
個、通常10個程度である。
【0040】樹脂〔A〕の重量平均分子量は1×103
〜5×105 の範囲内のものを用いることが好ましい。
樹脂〔A〕の分子量が1×103 より小さくなると、皮
膜形成能が低下し充分な膜強度を保てず、一方分子量が
5×105 より大きくなると有機溶媒への溶解性が不良
となり、光導電体分散ができなくなってしまう。
【0041】更に、重量平均分子量が1×103 〜2×
104 の樹脂〔AL〕と重量平均分子量が3×104
5×105 の樹脂〔AH〕とを組み合わせて用いること
が好ましい。より好ましくは、樹脂〔AL〕の重量平均
分子量は3×103 〜1×104 、樹脂〔AH〕の重量
平均分子量は4×104 〜3×105 である。
【0042】以上のように重量平均分子量の異なる樹脂
〔AL〕と樹脂〔AH〕とを組み合わせる場合、その混
合使用割合は全樹脂量100重量部において、5〜50
対95〜50重量比であることが好ましい。樹脂〔A
L〕の重量比が5より小さいかあるいは50より大きい
、いずれも優れた静電特性向上の効果が薄れてしまう
場合が生じ、好ましくない。
【0043】樹脂〔A〕のガラス転移点は好ましくは−
20℃〜110℃、より好ましくは−10℃〜90℃で
ある。本発明のスタ−型共重合体(樹脂〔A〕)の高分
子鎖を構成する各ブロックは以下の特徴を有する。
【0044】樹脂〔A〕のブロックA成分における一般
式(I)の繰り返し単位に相当する重合体成分の存在割
合は好ましくはブロックA成分中30〜100重量%、
より好ましくは50〜100重量%される。また、ブロ
ックAにおいては、ブロックBで含有される特定の極性
基含有成分を含有しないことを特徴とする。
【0045】前記一般式(I)で示される繰り返し単位
を更に説明する。a1 及びa2 は各々水素原子、ハロゲ
ン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、
シアノ基又は炭化水素基(例えば炭素数1〜8の脂肪族
基;例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ベンジル基等、炭素数6
〜12の芳香族基;フェニル基等)を表す。
【0046】R3 は炭化水素基を表し、具体的にはアル
キル基、アラルキル基又は芳香族基を表し、好ましくは
ベンゼン環又はナフタレン環を含有する炭化水素基であ
るアラルキル基又は芳香族基である。
【0047】更に、R3 は好ましくは炭素数1〜18の
置換されていてもよい炭化水素基を表わす。置換基とし
ては上記ABブロック共重合体のBブロックを構成する
重合成分に含有される前記極性基以外の置換基であれば
いずれでもよく、例えば、ハロゲン原子(例えばフッ素
原子、塩素原子、臭素原子等)、−OR5 、−COOR
5 、−OCOR5 (R5 は炭素数1〜22のアルキル基
を表わし、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル
基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等である)等の置
換基が挙げられる。好ましい炭化水素基としては、炭素
数1〜18の置換されてもよいアルキル基(例えば、メ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘプチル
基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、
ヘキサデシル基、オクタデシル基、2−クロロエチル
基、2−ブロモエチル基、2−シアノエチル基、2−メ
トキシカルボニルエチル基、2−メトキシエチル基、3
−ブロモプロピル基等)、炭素数4〜18の置換されて
もよいアルケニル基(例えば、2−メチル−1−プロペ
ニル基、2−ブテニル基、2−ぺンテニル基、3−メチ
ル−2−ぺンテニル基、1−ぺンテニル基、1−ヘキセ
ニル基、2−ヘキセニル基、4−メチル−2−ヘキセニ
ル基等)、炭素数7〜12の置換されてもよいアラルキ
ル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニ
ルプロピル基、ナフチルメチル基、2−ナフチルエチル
基、クロロベンジル基、ブロモベンジル基、メチルベン
ジル基、エチルベンジル基、メトキシベンジル基、ジメ
チルベンジル基、ジメトキシベンジル基等)、炭素数5
〜8の置換されてもよい脂環式基(例えば、シクロヘキ
シル基、2−シクロヘキシルエチル基、2−シクロぺン
チルエチル基等)又は炭素数6〜12の置換されてもよ
い芳香族基(例えば、フェニル基、ナフチル基、トリル
基、キシリル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル
基、オクチルフェニル基、ドデシルフェニル基、メトキ
シフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル
基、デシルオキシフェニル基、クロロフェニル基、ジク
ロロフェニル基、ブロモフェニル基、シアノフェニル
基、アセチルフェニル基、メトキシカルボニルフェニル
基、エトキシカルボニルフェニル基、ブトキシカルボニ
ルフェニル基、アセトアミドフェニル基、プロピオアミ
ドフェニル基、ドデシロイルアミドフェニル基等)等が
あげられる。
【0048】R3 の示す炭化水素基において、R3 が脂
肪族基の場合には好ましくは炭素数1〜5の炭化水素基
を式(I)で表わされる成分中の60重量%以上含有す
ることが好ましい。
【0049】このような置換基R3 を有する成分である
一般式(I)の繰り返し単位において、より好ましくは
前記一般式(Ia)及び/又は一般式(Ib)で示され
る繰り返し単位の重合体成分が挙げられる。
【0050】式(Ia)において、好ましいA1 及びA
2 として、互いに独立に各々水素原子、塩素原子及び臭
素原子の外に、炭素数1〜10の炭化水素基として、好
ましくは炭素数1〜4のアルキル基(例えばメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、炭素数7〜9のア
ラルキル基(例えばベンジル基、フェネチル基、3−フ
ェニルプロピル基、クロロベンジル基、ジクロロベンジ
ル基、ブロモベンジル基、メチルベンジル基、メトキシ
ベンジル基、クロロメチルベンジル基)及びアリール基
(例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、ブロモフ
ェニル基、メトキシフェニル基、クロロフェニル基、ジ
クロロフェニル基)、並びに−COR 4及び−COOR
4 (好ましいR4 としては上記の炭素数1〜10の好ま
しい炭化水素基として記載したものを挙げることができ
る)を挙げることができる。
【0051】式(Ia)及び(Ib)において、B1
びB2 は各々−COO−とベンゼン環を結合する単結合
又は−(CH2 a −(aは1〜3の整数を表す)、−
CH2 OCO−、−CH2 CH2 OCO−、−(CH2
b −(bは1又は2の整数を表す)、−CH2 CH
2 O−等の如き連結原子数1〜4個の連結基であり、よ
り好ましくは単結合又は結合原子数1〜2個の連結基を
挙げることができる。
【0052】本発明の樹脂〔A〕で用いられる式(I
a)又は(Ib)で示される繰り返し単位の具体例を以
下に挙げる。しかし、本発明の範囲はこれに限定される
ものではない。また、以下の(a−1)〜(a−20)
において、cは1〜4の整数、dは0又は1〜3の整
数、eは1〜3の整数、R6 はいずれも−CcH2c+1
は−(CH2 d −C6 5 (ただし、c、dは上記と
同じ)を表し、D1 及びD2 は同じでも異なってもよ
く、水素原子、−Cl、−Br、−Iのいずれかを表
す。
【0053】
【化9】
【0054】
【化10】
【0055】
【化11】
【0056】
【化12】
【0057】
【化13】
【0058】該ブロックA中に含有される他の重合成分
としては、例えば下記一般式(II)で示される成分が挙
げられる。
【0059】
【化14】
【0060】〔式(II)中、X1 は−COO−、−OC
O−、−(CH2 p −OCO−、−(CH2 p −C
OO−(pは1〜3の整数を表す)、−O−、−SO2
−、−CO−、−CON(Q2)−、−SO2 N(Q2)
−、−CONHCOO−、−CONHCONH−又は−
6 4 −を表す(ここでQ2 は水素原子又は炭化水素
基を表す)。
【0061】Q1 は炭化水素基を表す。 m1 及びm2 は、互いに同じでも異なってもよく、前記
式(I)中のa1 、a2 とそれぞれ同一の内容を表
す。〕ここで、Q2 は水素原子のほか、好ましい炭化水
素基としては、炭素数1〜18の置換されてもよいアル
キル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ヘプチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル
基、ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、2
−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、2−シアノエ
チル基、2−メトキシカルボニルエチル基、2−メトキ
シエチル基、3−ブロモプロピル基等)、炭素数4〜1
8の置換されてもよいアルケニル基(例えば、2−メチ
ル−1−プロペニル基、2−ブテニル基、2−ぺンテニ
ル基、3−メチル−2−ぺンテニル基、1−ぺンテニル
基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、4−メチル
−2−ヘキセニル基等)、炭素数7〜12の置換されて
もよいアラルキル基(例えば、ベンジル基、フェネチル
基、3−フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、2−
ナフチルエチル基、クロロベンジル基、ブロモベンジル
基、メチルベンジル基、エチルベンジル基、メトキシベ
ンジル基、ジメチルベンジル基、ジメトキシベンジル基
等)、炭素数5〜8の置換されてもよい脂環式基(例え
ば、シクロヘキシル基、2−シクロヘキシルエチル基、
2−シクロぺンチルエチル基等)又は炭素数6〜12の
置換されてもよい芳香族基(例えば、フェニル基、ナフ
チル基、トリル基、キシリル基、プロピルフェニル基、
ブチルフェニル基、オクチルフェニル基、ドデシルフェ
ニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブ
トキシフェニル基、デシルオキシフェニル基、クロロフ
ェニル基、ジクロロフェニル基、ブロモフェニル基、シ
アノフェニル基、アセチルフェニル基、メトキシカルボ
ニルフェニル基、エトキシカルボキシフェニル基、ブト
キシカルボニルフェニル基、アセトアミドフェニル基、
プロピオアミドフェニル基、ドデシロイルアミドフェニ
ル基等)が挙げられる。
【0062】X1 が−C6 4 −を表わす場合、ベンゼ
ン環は置換基を有してもよい。置換基としては、ハロゲ
ン原子(例えば塩素原子、臭素原子等)、アルキル基
(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
クロロメチル基、メトキシメチル基等)、アルコキシ基
(例えばメトキシ基、エトキシ基、プロピオキシ基、ブ
トキシ基等)等が挙げられる。
【0063】Q1 は、炭化水素基を表わし、好ましい炭
化水素基としては、炭素数1〜22の置換されてもよい
アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ヘプチル基、ヘキシル基、オクチル基、
デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル
基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、2−クロロエチ
ル基、2−ブロモエチル基、2−シアノエチル基、2−
メトキシカルボニルエチル基、2−メトキシエチル基、
3−ブロモプロピル基等)、炭素数4〜18の置換され
てもよいアルケニル基(例えば、2−メチル−1−プロ
ペニル基、2−ブテニル基、2−ペンテニル基、3−メ
チル−2−ぺンテニル基、1−ぺンテニル基、1−ヘキ
セニル基、2−ヘキセニル基、4−メチル−2−ヘキセ
ニル基等)、炭素数7〜12の置換されてもよいアラル
キル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基、3−フェ
ニルプロピル基、ナフチルメチル基、2−ナフチルエチ
ル基、クロロベンジル基、ブロモベンジル基、メチルベ
ンジル基、エチルベンジル基、メトキシベンジル基、ジ
メチルベンジル基、ジメトキシベンジル基等)、炭素数
5〜8の置換されてもよい脂環式基(例えば、シクロヘ
キシル基、2−シクロヘキシルエチル基、2−シクロぺ
ンチルエチル基等)、炭素数6〜12の置換されてもよ
い芳香族基(例えば、フェニル基、ナフチル基、トリル
基、キシリル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル
基、オクチルフェニル基、ドデシルフェニル基、メトキ
シフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル
基、デシルオキシフェニル基、クロロフェニル基、ジク
ロロフェニル基、ブロモフェニル基、シアノフェニル
基、アセチルフェニル基、メトキシカルボニルフェニル
基、エトキシカルボニルフェニル基、ブトキシカルボニ
ルフェニル基、アセトアミドフェニル基、プロピオアミ
ドフェニル基、ドデシロイルアミドフェニル基等)が挙
げられる。
【0064】更に好ましくは、一般式(II)において、
1 は−COO−、−OCO−、−CH2 OCO−、−
CH2 COO−、−O−、−CONH−、−SO2 NH
−又は−C6 4 −を表す。
【0065】更には、式(II)に示される重合体成分と
ともに該Aブロック中に含有され得る重合体成分とし
て、該式(II)の重合体成分と共重合しうる他の繰り返
し単位に相当する単量体、例えばアクリロニトリル、メ
タクリロニトリル、複素環ビニル類(例えばビニルピリ
ジン、ビニルイミダゾール、ビニルピロリドン、ビニル
チオフェン、ビニルピラゾール、ビニルジオキサン、ビ
ニルオキサジン等)等が挙げられる。これら他の単量体
はAブロックの全重合体成分100重量部中20重量部
を超えない範囲で用いられる。
【0066】次にスタ−型共重合体の高分子鎖を構成す
るブロックBについて詳述する。ブロックBを構成する
極性基含有成分について説明する。該極性基は、−PO
3 2 、−SO3 H、−COOH、−P(=O)(OH)
1 及び環状酸無水物含有基から少なくとも1種選ばれ
るものである。
【0067】ここで、−P(=O)(OH)R1 は、下記
化15で表わされる基を示し、ここにおいて該R1 は炭
化水素基又は−OR2 基(R2 は炭化水素基を表す)を
表し、具体的にはR1 は炭素数1〜6の置換されていて
もよい炭化水素基(例えばメチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、2−クロロエチル基、2−ブロムエチ
ル基、2−フロロエチル基、3−クロロプロピル基、3
−メトキシプロピル基、2−メトキシブチル基、ベンジ
ル基、フェニル基、プロペニル基、メトキシメチル基、
エトキシメチル基、2−エトキシエチル基)等であり、
2はR1 と同一の内容を表す。
【0068】
【化15】
【0069】また、環状酸無水物含有基とは、少なくと
も1つの環状酸無水物を含有する基であり、含有される
環状酸無水物としては、脂肪族ジカルボン酸無水物、芳
香族ジカルボン酸無水物が挙げられる。
【0070】脂肪族ジカルボン酸無水物の例としては、
コハク酸無水物、、グルタコン酸無水物環、マレイン酸
無水物環、シクロぺンタン−1,2−ジカルボン酸無水
物環、シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物
環、シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物環、
2,3−ビシクロ〔2.2.2〕オクタジカルボン酸無
水物環等が挙げられ、これらの環は、例えば塩素原子、
臭素原子等のハロゲン原子、メチル基、エチル基、ブチ
ル基、ヘキシル基等のアルキル基等が置換されていても
よい。
【0071】また、芳香族ジカルボン酸無水物の例とし
ては、フタル酸無水物環、ナフタレン−ジカルボン酸無
水物環、ピリジン−ジカルボン酸無水物環、チオフェン
−ジカルボン酸無水物環等が挙げられ、これらの環は、
例えば塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、
ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシカル
ボニル基(アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、
エトキシ基等)等が置換されていてもよい。
【0072】樹脂〔A〕の極性基を含有する共重合成分
は、例えば一般式(I)〔一般式(Ia)、(Ib)も
含む〕で示される繰り返し単位に相当する単量体と共重
合し得る該極性基を含有するビニル系化合物であればい
ずれでもよく、例えば、高分子学会編「高分子データ・
ハンドブック〔基礎編〕」培風館(1986年刊)等に
記載されている。具体的には、アクリル酸、α及び/又
はβ置換アクリル酸(例えばα−アセトキシ体、α−ア
セトキシメチル体、α−(2−アミノ)チル体、α−
クロロ体、α−ブロモ体、α−フルオロ体、α−トリブ
チルシリル体、α−シアノ体、β−クロロ体、β−ブロ
モ体、α−クロロ−β−メトキシ体、α,β−ジクロロ
体等)、メタクリル酸、イタコン酸、イタコン酸半エス
テル類、イタコン酸半アミド類、クロトン酸、2−アル
ケニルカルボン酸類(例えば2−ペンテン酸、2−メチ
ル−2−ヘキセン酸、2−オクテン酸、4−メチル−2
−ヘキセン酸、4−エチル−2−オクテン酸等)、マレ
イン酸、マレイン酸半エステル類、マレイン酸半アミド
類、ビニルベンゼンカルボン酸、ビニルベンゼンスルホ
ン酸、ビニルスルホン酸、ビニルホスホン酸、ジカルボ
ン酸類のビニル基又はアリル基の半エステル誘導体及び
これらのカルボン又はスルホン酸のエステル誘導体、ア
ミド誘導体の置換基中に該極性基を含有する化合物等が
挙げられる。
【0073】以下に極性基含有の共重合成分について例
示する。ここで、d1 −H又は−C3 を示し、d2
−H−C3 又は−CH 2 COOCH3 を示し、R
11は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R12は炭素数1
〜6のアルキル基、ベンジル基又はフェニル基を示し、
fは1〜3の整数を示し、gは2〜11の整数を示し、
hは1〜11の整数を示し、iは2〜4の整数を示し、
jは2〜10の整数を示す。
【0074】
【化16】
【0075】
【化17】
【0076】
【化18】
【0077】
【化19】
【0078】
【化20】
【0079】
【化21】
【0080】
【化22】
【0081】
【化23】
【0082】
【化24】
【0083】
【化25】
【0084】
【化26】
【0085】上記の如き特定の極性基を含有する重合成
分は該Bブロック中に2種以上含有されていてもよく、
その場合における該2種以上の極性基含有成分は該Aブ
ロック中においてランダム共重合又はブロック共重合の
いずれの態様で含有されていてもよい。
【0086】また、上記極性基含有の重合体成分以外の
重合体成分をブロックB中に含有していてもよく、かか
る重合体成分としては好ましくは前記一般式(I)及び
(II)の繰り返し単位に相当する重合体成分が挙げられ
る。更にこれら以外の他の単量体を共重合成分として含
有してもよい。
【0087】このような他の共重合成分としては、例え
ば一般式(I)で説明した以外の置換基を含有するメタ
クリル酸エステル類、アクリル酸エステル類、クロトン
酸エステル類に加え、α−オレフィン類、カルボン酸ビ
ニル又はアリル酸エステル類(例えばカルボン酸とし
て、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、安息香酸、ナ
フタレンカルボン酸等)、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、ビニルエーテル類、イタコン酸エステル類
(例えばジメチルエステル、ジエチルエステル等)、ア
クリルアミド類、メタクリルアミド類、スチレン類(例
えばスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、ヒド
ロキシスチレン、N,N−ジメチルアミノメチルスチレ
ン、メトキシカルボニルスチレン、メタンスルホニルオ
キシスチレン、ビニルナフタレン等)、ビニルスルホン
含有化合物、ビニルケトン含有化合物、複素環ビニル類
(例えばビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルイ
ミダゾール、ビニルチオフェン、ビニルイミダゾリン、
ビニルピラゾール、ビニルジオキサン、ビニルキノリ
ン、ビニルテトラゾール、ビニルオキサジン等)等が挙
げられる。
【0088】一方、本発明に従う、高分子鎖を少なくと
も3個以上結合してなる有機分子としては、該分子の分
子量が1000以下のものであれば特に限定されるもの
ではない。例を挙げれば、化27等の3価以上の炭化水
素残基が挙げられる。
【0089】
【化27】
【0090】〔ここで、r1 及びr 2 それぞれ水素原子
又は炭化水素基を表す。但し、r1及び 2 のうちの少な
くとも1つは高分子鎖に連結する。〕これらの有機残基
は、単独又はこれらの任意の組合せの構成からなり、組
合せの場合は、−O−、−S−、−N(r7)−、−C
OO−、−CON(r7)−、−SO2−、−SO2
(r7)−{ここでr7はそれぞれ水素原子又は炭化水素
基を表す}、−NHCOO−、−NHCONH−、酸素
原子、イオウ原子、窒素原子等のヘテロ原子含有の複素
環(例えばチオフェン環、ピリジン環、ピラン環、イミ
ダゾール環、ベンゾイミダゾール環、フラン環、ピペリ
ジン環、ピラジン環、ピロール環、ピペラジン環等)等
の結合単位の組合せを含んでいてもよい。
【0091】他の該高分子鎖を結合する有機分子の例と
しては、化28又は化29と上記結合単位との組合せか
ら構成されるものが挙げられる。しかしながら、本発明
に従う有機分子の具体例としては、これらに限定される
ものではない。
【0092】
【化28】
【0093】
【化29】
【0094】また、ブロックB中に含有される該極性基
含有重合体成分の存在割合は、樹脂〔A〕全重合体成分
0.01〜20重量%であることが好ましい。樹脂
〔A〕における極性基含有重合体成分量が0.01重量
%より少ないと、初期電位が低くて充分な画像濃度を得
ることができない。一方、該極性基含有重合体成分量
20重量%より多いと光導電体との分散が均一に進行し
なくなり、結果として膜の均一塗布が不可能となってし
まう。
【0095】更に本発明の樹脂〔AL〕と樹脂〔AH〕
とを組み合わせて用いる場合には、樹脂〔AL〕と樹脂
〔AH〕とが含有する該極性基含有成分の存在割合を調
整して用いることが好ましい。即ち、樹脂〔A〕中に含
有される極性基含有重合体成分の存在割合は、樹脂〔A
L〕では全重合体成分100重量部中1〜20重量%、
樹脂〔AH〕中では0.01〜15重量%であることが
好ましい。
【0096】より好ましくは、樹脂〔AH〕中の特定の
極性基含有成分の存在割合は、組み合わせて用いる樹脂
〔AL〕の該極性基含有成分量に対し5〜50重量%の
範囲内である。
【0097】以上述べた好ましい使用量の範囲外で用い
ると、本発明の効果である静電特性の向上、オフセット
マスタ−原版としての保水性の向上が実現しなくなって
しまう。
【0098】本発明のスター型共重合体は、従来公知の
極性基含有で且つ重合性二重結合基をもつ単量体のスタ
ー型ポリマーの合成法を利用して合成することができ
る。例えばその一つとしてカルバニオンを開始剤とする
重合反応が挙げられる。具体的には、M.Morto
n、T.E.Helminiak etal、J.Po
lym.Sci.、57、471(1962)、B.G
ordonIII、M.Blumenthal、J.
E.Loftus、etal、Polym.Bul
l.、11、349(1984)、R.B.Bate
s、W.A.Beavers、etal、J.Org.
Chem.、44、3800(1979)に記載の方法
に従って合成できる。
【0099】但し、本反応を用いる際には、本発明の
「特定の極性基」は、保護した官能基として用いて重合
させた後、保護基の脱離を行う。これらの、本発明の特
定の極性基の保護基による保護及びその保護基の脱離
(脱保護反応)については、従来公知の知見を利用して
容易に行なうことができる。例えば前記引用文献にも種
々記載されており、更には、岩倉義男、栗田恵輔、「反
応性高分子」(株)講談社刊(1977年)、T.W.
Greene、「Protective Groups
in Organic Synthesis」,Jo
hnWiley & Sons(1981年)、J.
F.W.McOmie、「Protective Gr
oups in Organic Chemistr
y」Plenum Press、(1973年)等の総
説に詳細に記載されている方法を適宜選択して行なうこ
とができる。
【0100】他の方法としては、本発明の特定の極性基
を保護しないままの単量体を用い、ジチオカルバメート
基を含有する化合物及び/又はザンテート基を含有する
化合物を開始剤として、光照射下に重合反応を行なって
合成することもできる。例えば、大津隆行、高分子、
,248(1988)、檜森俊一、大津隆一、Pol
ym.Rep.Jap.37.3508(1988)、
特開昭64−111号、特開昭64−26619号、東
信行等、Polymer Preprints、Jap
an、36、(6)、1511(1987)、M.Ni
wa、N.Higashi、etal、J.Macro
mol.Sci.Chem.A24(5)、567(1
987)等に記載の合成方法に従って合成することがで
きる。
【0101】本発明の樹脂〔A〕の重量平均分子量の調
整は、重合反応において従来公知の如く、重合に用いる
全単量体総量と各種重合開始剤量との使用割合あるいは
重合温度等によって容易に調整することができる。
【0102】具体的には、用いる単量体の種類及び開始
剤の種類によって任意に合成できるものである。本発明
の光導電層に供される結着樹脂として、本発明の樹脂
〔A〕(樹脂〔AL〕及び樹脂〔AH〕を含む)以外に
前記した無機光導電体用の公知の樹脂を併用することも
できる。但し、これらの他の樹脂の使用割合は、全結着
樹脂100重量部中30重量部を越えない範囲が好まし
い。この割合を越えると、本発明の効果は著しく低下し
てしまう。
【0103】併用可能な他の樹脂としては例えば、代表
的なものは塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン
−ブタジエン共重合体、スチレン−メタクリレート共重
合体、メタクリレート共重合体、アクリレート共重合
体、酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、アル
キド樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、エポキシエ
ステル樹脂、ポリエステル樹脂等である。
【0104】具体的には、柴田隆治・石綿次郎「高分
子」第17巻、第278頁(1968年)、宮本晴視・
武井英彦「イメージング」1973(No.8)第9
頁、中村孝一編「絶縁材料用バインダーの実際技術」第
10章、C.H.C.出版(1985年刊)、D.D.
Tatt、S.C.Heidecker、Tappi、
49(No.10)、439(1966)、E.S.B
altazzi、R.G.Blanclotte et
al、Photo.Sci.Eng.16(No.
5)、354(1972)、グエン・チャン・ケー、清
水 勇、井上英一、電子写真学会誌18(No.2)、
28(1980)、特公昭50−31011号、特開昭
53−54027号、同54−20735号、同57−
202544号、同58−68046号各号公報等に開
示の樹脂が挙げられる。
【0105】本発明の光導電層において用いられる結着
樹脂の総量は、無機光導電体100重量部に対して、1
0重量部〜100重量部であることが好ましく、より好
ましくは15重量部〜50重量部である。
【0106】結着樹脂の総量が10重量部より少なく
ると、光導電層の膜強度が維持できなくなる。又100
重量部より多くなると、静電特性が低下し、実際の撮像
性においても複写画像の悪化を生じてしまう。
【0107】本発明に使用する無機光導電材料として
は、酸化亜鉛、酸化チタン、硫化亜鉛、硫化カドミウ
ム、炭酸カドミウム、セレン化亜鉛、セレン化カドミウ
ム、セレン化テルル、硫化鉛等が挙げられる。
【0108】本発明に使用する分光増感色素としては、
必要に応じて各種の色素を単独又は併用して用いる。例
えば、宮本晴視、武井英彦、イメージング1973(N
o.8)第12頁、C.J.Young等、RCA R
eview 15、469(1054)、清田航平等、
電気通信学会論文誌J63C(No.2)、97
(1980)、原崎勇次等、工業科学雑誌6678及び
188(1963)、谷忠昭、日本写真学会誌35、2
08(1972)等の総説引例のカーボニウム系色素、
ジフェニルメタン色素、トリフェニルメタン色素、キサ
ンテン系色素、フタレイン系色素、ポリメチン色素(例
えば、オキソノール色素、メロシアニン色素、シアニン
色素、ロダシアニン色素、スチリル色素等)、フタロシ
アニン色素(金属を含有してもよい)等が挙げられる。
【0109】更に具体的には、カーボニウム系色素、ト
リフェニルメタン色素、キサンテン系色素、フタレイン
系色素を中心に用いたものとしては、特公昭51−45
2号、特開昭50−90334号、同50−11422
7号、同53−39130号、同53−82353号、
米国特許第3,052,540号、同4,054,45
0号、特開昭57−16456号等に記載のものが挙げ
られる。
【0110】オキソノール色素、メロシアニン色素、シ
アニン色素、ロダシアニン色素等のポリメチン色素とし
ては、F.M.Hamer「The CyanineD
yes and Related Compound」
等に記載の色素類が使用可能であり、更に具体的には、
米国特許第3,047,384号、同3,110,59
1号、同3,121,008号、同3,125,447
号、同3,128,179号、同3,132,942
号、同3,622,317号、英国特許第1,226,
892号、同1,309,274号、同1,405,8
98号、特公昭48−7814号、同55−18892
号等に記載の色素が挙げられる。
【0111】更に700nm以上の長波長の近赤外〜赤
外光域を分光増感するポリメチン色素として、特開昭4
7−840号、同47−44180号、特公昭51−4
1061号、特開昭49−5034号、同49−451
22号、同57−46245号、同56−35141
号、同57−157254号、同61−26044号、
同61−27551号、米国特許第3,619,154
号、同4,175,956号、「Research D
isclosure」1982年、216、第117〜
118頁等に記載のものが挙げられる。本発明の感光体
は種々の増感色素を併用させても、その性能が増感色素
により変動しにくい点において優れている。更には、必
要に応じて、化学増感剤等の従来知られている電子写真
感光層用各種添加剤を併用することもできる。例えば、
前記した総説:イメージング1973(No.8)第1
2頁等の総説引例の電子受容性化合物(例えば、ハロゲ
ン、ベンゾキノン、クロラニル、酸無水物有機カルボン
酸等)、小門宏等、「細菌の光導電材料と感光体の開発
・実用化」第4章〜第6章・日本科学情報(株)出版部
(1986年)の総説引例のポリアリールアルカン化合
物、ヒンダートフェノール化合物、p−フェニレンジア
ミン化合物等が挙げられる。
【0112】これら各種添加剤の添加量は、特に限定的
ではないが、通常光導電体100重量部に対して0.0
001〜2.0重量部である。光導電層の厚さは1〜1
00μ、特に10〜50μが好適である。
【0113】また、電荷発生層と電荷輸送層の積層型感
光体の電荷発生層として光導電層を使用する場合は電荷
発生層の厚さは0.01〜1μ、特に0.05〜0.5
μが好適である。
【0114】感光体の保護および耐久性、暗減衰特性の
改善等を主目的として絶縁層を付設させる場合もある。
この時は絶縁層は比較的薄く設定され、感光体を特定の
電子写真プロセスに用いる場合に設けられる絶縁層は比
較的厚く設定される。
【0115】後者の場合、絶縁層の厚さは、5〜70
μ、特には、10〜50μに設定される。積層型感光体
の電荷輸送材料としてはポリビニルカルバゾール、オキ
サゾール系色素、ピラゾリン系色素、トリフェニルメタ
ン系色素などがある。電荷輸送層の厚さとしては5〜4
0μ、特には10〜30μが好適である。
【0116】絶縁層あるいは電荷輸送層の形成に用いる
樹脂としては、代表的なものは、ポリスチレン樹脂、ポ
リエステル樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、
塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩ビービ共重合体
樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ウレタ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹
脂、シリコン樹脂の熱可塑性樹脂及び硬化性樹脂が適宜
用いられる。
【0117】本発明による光導電層は、従来公知の支持
体上に設けることができる。一般に云って電子写真感光
層の支持体は、導電性であることが好ましく、導電性支
持体としては、従来と全く同様、例えば、金属、紙、プ
ラスチックシート等の基に低抵抗性物質を含浸させる
などして導電処理したもの、基の裏面(感光層を設け
る面と反対面)に導電性を付与し、更にはカール防止を
図る等の目的で少なくとも1層以上をコートしたもの、
前記支持体の表面に耐水性接着層を設けたもの、前記支
持体の表面層に必要に応じて少なくとも1層以上のプレ
コート層が設けられたもの、Al等を蒸着した基体導電
化プラスチックを紙にラミネートしたもの等が使用でき
る。
【0118】具体的に、導電性基体あるいは導電化材料
の例としては、坂本幸男、電子写真、14(No.
1)、P2〜11(1975)、森賀弘之、「入門特殊
紙の化学」高分子刊行会(1975)、M.F.Hoo
ver,J.Macromol.Sci.Chem.A
−4(6)、第1327〜第1417頁(1970)等
に記載されているもの等を用いる。
【0119】本発明の電子写真感光体は、従来公知のあ
らゆる電子写真プロセスを利用した用途において利用す
ることができる。即ち、本発明の感光体はPPC方式お
よびCPC方式のいずれの記録方式にも利用でき、又、
現像剤として乾式現像剤あるいは液体現像剤のいずれの
組合せにも用いることができる。
【0120】特に、高精細なオリジナルの忠実な複写画
像形成が可能なことから、液体現像剤との組合せで利用
すると、本発明の効果がより発揮される。又カラー現像
剤との組合せとすることで、黒白複写画像のみならず、
カラー複写画像にも応用することができる(例えば、滝
沢九郎、「写真工業」33、34(1975年)、安西
正保、「電子通信学会技術研究報告」77、17(19
77年)等に記載の方法)。
【0121】更に近年の電子写真プロセスを利用した他
の用途への利用のシステムにおいても有効である。例え
ば光導電体として光導電性酸化亜鉛を用いた本発明の感
光体は、オフセット平版印刷用原版として、又無公害で
白色度の良好な光導電性酸化亜鉛あるいは光導電性酸化
チタンを用いた感光体は、オフセット印刷プロセスで用
いられる版下用記載材料あるいはカラープループ等に用
いることができる。
【0122】
【実施例】以下に本発明の実施例を例示するが、本発明
の内容がこれらに限定されるものではない。 〔樹脂〔A〕の合成例〕 樹脂〔A〕の合成例1:〔A−1〕 メチルメタクリレート60g、メチルアクリレート20
g及び下記構造の開始剤〔I−1〕18.6gの混合物
を、窒素気流下に温度50℃に加温した。
【0123】この溶液に400Wの高圧水銀灯で10c
mの距離からガラスフィルターを通して5時間光照射し
光重合した。この重合物に、テトラヒドロフラン80g
を加えて溶解し、更にベンジルメタクリレート18g及
びアクリル酸2gを加えた後、窒素気流下に再び温度5
0℃に加温した。
【0124】次に、上記と同様にして、光照射を10時
間行なった後、得られた反応物をメタノール2l中に再
沈し、沈殿物を捕集し乾燥して、収量76gで重量平均
分子量(Mw)4×104 の重合体を得た。
【0125】
【化30】
【0126】
【化31】
【0127】樹脂〔A〕の合成例2:〔A−2〕 樹脂〔A〕の合成例1において、開始剤〔I−1〕1
8.6gの代わりに下記構造の開始剤〔I−2〕18g
を用いた他は、樹脂〔A〕の合成例1と同様の条件で操
作した。得られた重合体の収量は78gでMw3.6×
104 であった。
【0128】
【化32】
【0129】
【化33】
【0130】樹脂〔A〕の合成例3〜9:〔A−3〕〜
〔A−9〕 メチルメタクリレート65g及び下記表−Aの開始剤各
0.04モルの混合物を、樹脂〔A〕の合成例1と同様
にして光重合反応を行なった。
【0131】次にこれにテトラヒドロフラン100gを
加えて溶解し、更に、2−クロロフェニルメタクリレー
ト30g、N−ビニルピロリドン3.5g及びメタクリ
ル酸1.5gを加えた後、合成例1と同様に光重合及び
再沈を行なった。得られた重合体のMwは3×104
6×104 の範囲であった。
【0132】
【表1】
【0133】
【表2】
【0134】
【表3】
【0135】樹脂〔A〕の合成例10〜18:〔A−1
0〕〜〔A−18〕 メチルメタクリレート52.5g、メチルアクリレート
17.5g前記開始剤〔I−2〕22g及びテトラヒド
ロフラン75gの混合溶液を、温度50℃で窒素気流下
に、樹脂〔A〕の合成例1と同様の条件下に光照射を1
5時間行なった。この重合物に、下記表−Bの重合成分
に相当する各単量体及びテトラヒドロフラン25gを加
え、再び、上記と同様にして光照射を15時間行なっ
た。得られた重合体のMwは3.5×104 〜5.5×
104 の範囲であった。
【0136】
【表4】
【0137】
【表5】
【0138】
【表6】
【0139】樹脂〔AL〕の合成例1:〔AL−1〕 ベンジルメタクリレート47.5g、前記開始剤〔I−
1〕24.8g及びテトラヒドロフラン70gの混合物
を、窒素気流下に温度40℃とした。これに樹脂〔A〕
の合成例1で示したと同様の条件で、光照射を10時間
行なった。
【0140】次に、この重合物に、メタクリル酸2.5
g及びテトラヒドロフラン5gの混合溶液を加え、窒素
気流下、温度40℃で更に、光照射を10時間行なっ
た。水/メタノール(2/1)の混合溶液800ml中
に再沈し、沈殿物を捕集し、乾燥した。得られた重合体
の収量は38gでMw8.5×103であった。
【0141】
【化34】
【0142】樹脂〔AL〕の合成例2〜10:〔AL−
2〕〜〔AL−10〕 樹脂〔AL〕の合成例1において、ベンジルメタクリレ
ート47.5g及びメタクリル酸2.5gの代わりに、
下記表−Cに示した成分に相当する各単量体に各々代え
た他は、樹脂〔AL〕の合成例1と同様に操作して各重
合体を合成した。得られた各重合体のMwは7×103
〜1×104 の範囲であった。
【0143】
【表7】
【0144】
【表8】
【0145】
【表9】
【0146】樹脂〔AL〕の合成例11〜16:〔AL
−11〕〜〔AL−16〕 2−クロロフェニルメタクリレート40g、下記表−D
の開始剤0.02モル及びテトラヒドロフラン50gの
混合溶液を樹脂〔A〕の合成例1と同様にして光照射を
8時間行なった。
【0147】次に、この反応物に、ベンジルメタクリレ
ート7.5g、メタクリル酸2.5g及びテトラヒドロ
フラン10gの混合溶液を加えた後、樹脂〔A〕の合成
例1と同様にして反応を行なった。
【0148】得られた重合体のMwは5×103 〜9×
103 の範囲であった。
【0149】
【表10】
【0150】
【表11】
【0151】樹脂〔AH〕の合成例1〜6:〔AH−
1〕〜〔AH−6〕 下記表−Eに記載の重合成分に相当する各単量体、及び
前記開始剤〔I−3〕0.007モルを用いた他は、樹
脂〔A〕の合成例1と同様に操作して、各重合体を得
た。得られた重合体のMwは4×104 〜6×104
範囲であった。
【0152】
【表12】
【0153】
【表13】
【0154】樹脂〔AH〕の合成例7〜13:〔AH−
7〕〜〔AH−13〕 メチルアクリレート16.5g、アクリロニトリル2.
5g、アクリル酸1.0g下記表−Fの開始剤を0.0
072モル及びテトラヒドロフラン20gの混合溶液
を、樹脂〔A〕の合成例1と同様にして、光照射を15
時間行なった。次に、この反応物に、メチルアクリレー
ト60g、メチルアクリレート20g及びテトラヒドロ
フラン80gを加えた後該合成例1と同様にして重合反
応及び再沈を行なった。
【0155】得られた重合体のMwは5×104 〜8×
104 の範囲であった。
【0156】
【表14】
【0157】
【表15】
【0158】
【表16】
【0159】樹脂〔AH〕の合成例14〜20:〔AH
−14〕〜〔AH−20〕 メチルメタクリレート56g、メチルアクリレート24
g及び下記構造の開始剤〔I−16〕10gの混合物
を、窒素気流下温度40℃に加温後以下の操作を樹脂
〔A〕の合成例1と同様にして、光照射し40時間重合
させた。
【0160】固形物を、テトラヒドロフラン100gに
溶解した後、下記表−Gの重合成分に相当する各単量体
を加え、更に窒素気流下温度50℃に加温し、上記と同
様にして光照射して重合させた。得られた反応物をメタ
ノール1リットル中に再沈し、沈殿物を捕集・乾燥し
た。
【0161】各重合体の収量は65〜75gでMwは4
×104 〜7×104 であった。
【0162】
【化35】
【0163】
【表17】
【0164】
【表18】
【0165】実施例1並びに比較例1及び2 樹脂〔AL−2〕6g(固形分量として)、樹脂〔AH
−1〕34g(固形分量として)、光導電性酸化亜鉛2
00g下記構造のシアニン色素〔I〕0.018g無水
フタル酸0.15g及びトルエン300gの混合物をホ
モジナイザー(日本精機(株)製)中、回転数6×10
3 r.p.mで10分間分散して、感光層形成物を調製
し、これを導電処理した紙に、乾燥付着量が22g/m
2 となる様に、ワイヤーバーで塗布し、110℃で10
秒間乾燥し、ついで暗所で20℃、65%RHの条件下
で24時間放置することにより、電子写真感光材料を作
製した。
【0166】
【化36】
【0167】比較例1:実施例1において、樹脂〔AL
−2〕6g及び樹脂〔AH−1〕34gの代わりに、下
記構造の樹脂〔R−1〕6g及び樹脂〔R−2〕34g
を用いた他は、実施例1と同様に操作して電子写真感光
材料を作製した。
【0168】
【化37】
【0169】
【化38】
【0170】比較例2:実施例1において、樹脂〔AL
−2〕6g及び樹脂〔AH−1〕34gの代わりに、下
記構造の樹脂〔R−3〕6g及び樹脂〔R−4〕34g
を用いた他は、実施例1と同様に操作して電子写真感光
材料を作製した。
【0171】
【化39】
【0172】
【化40】
【0173】これらの感光材料について、撮像性、印刷
性及び環境条件(20℃、65%RH)、(30℃、8
0%RH)及び(15℃、30%RH)とした時の撮像
性及び印刷性を調べた。
【0174】以上の結果を表−Hに示す。
【0175】
【表19】
【0176】表−Hに示した評価項目の実施の態様は以
下の通りである。 注1)表面層の平滑性:得られた感光材料は、ベック平
滑度試験機(熊谷理工(株)製)を用い、空気容量1c
cの条件にて、その平滑度(sec/cc)を測定し
た。 注2)撮像性:各感光材料を以下の環境条件で1昼夜放
置した後、各感光材料を−6kVで帯電し、光源として
2.8mW出力のガリウム−アルミニウム−ヒ素、半導
体レーザー(発振波長780nm)を用いて、感光材料
表面上で64erg/cm2 の照射量下で、ピッチ25
μm及びスキャニング速度300m/secのスピード
露光後液体現像剤として、ELP−T(富士写真フィル
ム(株)製)を用いて現像し、イソパラフィンアイソパ
ーG(エッソ化学(株)製)溶媒のリンス液で洗浄後定
着することで得られた複写画像(カブリ、画像の画質)
を目視評価した。
【0177】撮像時の環境条件は20℃、65%RH
(I)、30℃、80%RH(II)及び15℃、30%
RH(III)で実施した。 注3)生版保水性:感光材料を印刷用原版として用いる
際の不感脂化処理による親水化の程度を、下記の強制条
件で処理して調べた。
【0178】各感光材料そのものを(製版しない原版:
即ち、生版と略称)富士写真フィルム(株)製不感脂化
処理液ELP−EXを蒸留水を5倍に希釈した水溶液を
用いて、エッチングマシーンを1回通した。
【0179】次に、これらの版をハマダスター(株)製
ハマダスター8005X型を用いて印刷し、刷り出しか
ら50枚目の印刷物の地汚れの有無を目視で評価した。 注4)印刷物の地汚れ:各感光材料を上記注2)と同一
の操作で製版した後、ELP−EXを用いて、エッチン
グマシーンを1回通した後、印刷物の地汚れが目視で判
別できるまでの印刷枚数を調べた。
【0180】表−Hに示す様に、本発明の感光材料は、
実際の複写画像で、地カブリがなく、細線・細文字ある
いは連続階調の網点部分等高精細な画像部分が非常に鮮
明な画像が得られた。且つ、撮像時の環境条件が、低温
・低湿あるいは高温・高湿といった過酷な条件下でも、
安定した鮮明な複写画像が得られた。
【0181】他方、比較例1及び2は、常温・常湿
(I)の環境条件では、良好な複写画像が得られたが、
環境条件が変動すると、いずれも高精細な画像部分(特
に連続階調の中間濃度部分)に濃度のムラが発生してし
まった。
【0182】次にオフセットマスター用印刷原版とし
て、不感脂化処理して、印刷原版としての性能を調べ
た。まず、製版をしない前の各感材を、注3)の不感脂
化力を弱めた強制条件下に不感脂化処理し、実際に印刷
して、インキの付着程度を観察した所、本発明の原版の
みが良好で、比較例1及び2ともインキ付着の発生が見
られた。
【0183】更に、注4)の様に実際に製版した感材
を、通常の不感脂化条件で処理し、印刷した所、本発明
の原版は、地汚れの発生がなく、画像の忠実な再現が認
められる印刷物を8千枚得ることができた。
【0184】他方、比較例1は3千枚又比較例2は5千
枚であった。更に、環境条件が過酷な(II)及び(III)
で製版した原版は、複写画像の再現不良のため、刷り出
しより印刷物の画像も不良となった。
【0185】以上の事は、本発明の樹脂〔A〕が適切に
酸化亜鉛粒子と相互作用し、不感脂化処理液による不感
脂化反応が容易に且つ充分に進行し易い状態を形成して
いる事及び樹脂〔A〕の働きによる膜強度の著しい向上
を達成していることを示すものと考えられる。 実施例2 樹脂〔AL−15〕5g(固形分量として)、樹脂〔A
H−2〕35g(固形分量として)、光導電性酸化亜鉛
200g、下記構造のメチン色素(II)0.020g、
N−ヒドロキシマレインイミド0.20g及びトルエン
300gの混合物を、実施例1と同様に操作して、電子
写真感光材料を作製した。
【0186】
【化41】
【0187】この感光材料の皮膜性(表面の平滑度)、
静電特性、撮像性及び環境条件を30℃、80%RHと
した時の静電特性、撮像性を調べた。更に、電子写真式
平版印刷用原版として用いた時の印刷性を調べた。それ
らの結果を表−Iに示す。
【0188】
【表20】
【0189】表−Iに示した評価項目の静電特性の実施
の態様は以下の通りである。 注5)静電特性:温度20℃、65%RHの暗室中で、
各感光材料にペーパーアナライザー(川口電機(株)製
ペーパーアナライザーSP−428型)を用いて、−6
kVで20秒間コロナ放電させた後、10秒間放置し、
この時の表面電位V10を測定した。次いでそのまま暗中
で120秒間静置させた後の電位V130 を測定し、12
0秒間暗減衰させた後の電位の保持性、即ち、暗減衰保
持率〔DRR(%)〕を〔(V130 /V10〕×100
(%)〕で求めた。
【0190】また、コロナ放電により光導電層表面を−
500Vに帯電させた後、波長780nmの単色光で照
射し、表面電位(V10)が1/10に減衰するまでの時
間を求め、これから露光量E1/10(erg/cm2 )を
算出する。更にE1/10測定と同様にコロナ放電により−
500Vに帯電させた後、波長780nmの単色光で照
射し、表面電位(V10)が1/100に減衰するまでの
時間を求め、これから露光量E1/100 (erg/c
2 )を算出する。撮像時の環境条件はI(20℃、6
5%RH)、II(30℃、80%RH)及びIII (15
℃、30%RH)で実施した。
【0191】本発明の感光材料は、平滑性は良好で充分
に均一な分散状態になっていた。又環境条件を変えて静
電特性を調べた所、条件が変動しても安定で且つ良好な
値を示した。実際の撮像性においても、原稿に対して忠
実な複写画像を再現し、且つ地カブリも認められなかっ
た。
【0192】又、オフセットマスター用原版として、不
感脂化処理して、印刷した所良好な印刷物が8千枚得ら
れた。 実施例3〜18 実施例2において、樹脂〔AL−15〕及び樹脂〔AH
−2〕に代えて、下記表−Jの各樹脂〔AL〕及び各樹
脂〔AH〕又は〔A〕に代えた他は、実施例1と同様に
操作して、各電子写真感光体を作製した。
【0193】実施例2と同様にして静電特性を測定し
た。結果を表−に示す。
【0194】
【表21】
【0195】これらの感光材料の実際の操作性を調べた
所、細線・文字の再現性良好で中間調のムラの発生もな
い、地カブリの全くない鮮明な複写画像のものが得られ
た。又、オフセットマスター原版として用いて、実施例
2と同様にして印刷した所、いずれも少なくとも、8千
枚以上印刷することができた。
【0196】以上から、本発明の各感光材料は光電導層
の平滑性、膜強度、静電特性及び印刷性の全ての点にお
いて良好なものであった。さらに、樹脂〔AA〕を用い
ることにより静電特性がさらに向上することが判った。 実施例19〜22 実施例1において用いた、シアニン色素〔I〕の代わり
に下記表−Kの色素に代えた他は、実施例1と同様の条
件で電子写真感光材料を作製した。
【0197】
【表22】
【0198】
【表23】
【0199】本発明の感光材料は、いずれも帯電性、暗
電荷保持率、光感度に優れ、実際の複写画像も高温・高
湿の(30℃、80%RH)及び低温・低湿(15℃、
30%RH)の過酷な条件においても、地カブリの発生
のない、鮮明な画像を与えた。 実施例23及び24並びに比較例3 樹脂〔A−1〕40g単独(実施例23)あるいは樹脂
〔AL−11〕6gと樹脂〔AH−7〕34g(実施例
24)、酸化亜鉛200g、ウラニン0.02g、下記
構造のメチン色素〔VII 〕0.03g、下記構造のメチ
ン色素〔VIII〕0.03g、p−ヒドロキシ安息香酸
0.18g及びトルエン300gの混合物をホモジナイ
ザー中で回転数7×103 r.p.mで10分間分散し
て感光層形成物を調整し、これを導電処理した紙に、乾
燥付着量が20g/m2 となる様にワイヤーバーで塗布
し、110℃で20秒間乾燥した。次いで暗所で20
℃、65%RHの条件下で24時間放置することにより
各電子写真感光体を作製した。
【0200】
【化42】
【0201】
【化43】
【0202】比較例3 実施例23において、樹脂〔A−1〕の代わりに、樹脂
〔R−1〕6g及び下記構造の樹脂〔R−5〕34g
用いた他は、実施例23と同様にして、感光材料を作製
した。
【0203】
【化44】
【0204】実施例1と同様に、各感光材料の各特性を
調べた。その結果を下記表−Lにまとめた。
【0205】
【表24】
【0206】上記の測定において、静電特性及び撮像性
については下記の操作に従った他は、実施例1と同様の
操作で行なった。 注6)静電特性のE1/10及びE1/100 の測定方法 コロナ放電により光導電層表面を−400Vに帯電させ
た後、該光導電層表面を照度2.0ルックスの可視光で
照射し、表面電位(V10)が1/10又は1/100
減衰するまでの時間を求め、これから露光量E1/10又は
1/100 (ルックス・秒)を算出する。 注7)撮像性 各感光材料を以下の環境条件で1昼夜放置した後、全自
動製版機EPL−404V(富士写真フイルム(株)
製)でEPL−Tをトナーとして用いて製版して得られ
た複写画像(カブリ、画像の画質)を目視評価した。撮
像時の環境条件は、20℃、65%RH(I)30℃、
80%RH(II)及び15℃、30%RH(III )で実
施した。但し、複写用の原稿(即ち、版下原稿)には、
ほかの原稿を切り抜いて、貼り込みを行なって作成した
ものを用いた。
【0207】各感光材料において、光導電層の平滑性、
静電特性においては、ともに良好な性能を示した。実際
の撮像性を調べて見ると、比較例3は、過酷条件下で複
写画像として原稿以外に、切り抜いて貼り込んだ部分の
枠(即ち、貼り込み跡)が非画像部の地汚れとしてある
いはベタ画像部に白ヌケのムラの発生が認められた。し
かし、本発明のものは、いずれも、地汚れのない、鮮明
な画像のものが得られた。
【0208】更に、これらをオフセット印刷用原版とし
て不感脂化処理して印刷した所、本発明のものはいずれ
も地汚れのない鮮明な画質の印刷物が8千枚以上得られ
た。しかし、比較例3は、過酷条件下で製版した原版で
は上記の貼り込み跡が、不感脂化処理でも除去されず、
刷り出しの印刷物から発生してしまうか、あるいは製版
画像のムラが印刷物に発生した。
【0209】以上のことより、本発明の感光材料のみ
が、良好な特性を与えることができた。 実施例25 樹脂〔AL−16〕5g及び樹脂〔AH−5〕35g、
酸化亜鉛200g、ウラニン0.02g、ローズベンガ
ル0.04g、ブロムフェノールブルー0.03g、無
水フタル酸0.40g及びトルエン300gの混合物
を、実施例23と同様に以下操作して、感光材料を作成
した。
【0210】本発明の感光材料を、実施例23と同様に
操作して各性能を調べた所、いずれも帯電性、暗電荷保
持率、光感度に優れ、実際の複写画像も高温・高湿(3
0℃、80%RH)あるいは低温・低湿(15℃、30
%RH)の過酷な条件においても、地カブリ、画像部の
ムラの発生のない、鮮明な画像を与えた。
【0211】更に、これをオフセットマスターの原版と
して用いて印刷した所、8千枚の所でも鮮明な画質の印
刷物を得た。 実施例26〜37 実施例25において、樹脂〔AL−16〕5g及び樹脂
〔AH−5〕35gの代わりに、下記表−Mの樹脂〔A
L〕6g及び樹脂〔A〕又は〔AH〕34gを用いた他
は、実施例25と同様にして各感光材料を作製した。
【0212】
【表25】
【0213】本発明の感光材料はいずれも帯電性、暗電
荷保持率、光感度に優れ、実際の複写画像も高温・高湿
(30℃、80%RH)、低温・低湿(15℃、30%
RH)の過酷な条件においても地カブリ又は画像部のム
ラの発生や細線飛びの発生等のない鮮明な画像を与え
た。
【0214】更にオフセットマスター原版として印刷し
た所、8千枚印刷しても地汚れの発生のない鮮明な画質
の印刷物が得られた。 実施例38〜45 実施例23において、樹脂〔A−1〕40gの代わり
に、下記表−Nの各樹脂〔A〕40gを用いた他は実施
例23と同様に操作して各感光材料を作成した。
【0215】
【表26】
【0216】各感光材料を実施例23と同様に操作して
各性能を調べたところ、いずれも実施例23の感光材料
と同等の実技性能を示した。
【0217】
【発明の効果】本発明によれば、静電特性(とくに厳し
い条件下での静電特性)に優れた、鮮明で良質な画像を
有し、更に優れた機械的強度を有する電子写真感光体を
得ることができる。特に、半導体レーザー光を用いたス
キャニング露光方式に有効である。
【0218】式(1a)又は(1b)で示される特定の
メタクリレート成分を含有する繰り返し単位を本発明の
樹脂に用いることにより、更に静電特性が向上する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−355766(JP,A) 特開 平3−249659(JP,A) 特開 平3−238462(JP,A) 特開 平2−69759(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/05 101

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機光導電材料、分光増感色素及び結着
    樹脂を少なくとも含有する光導電層を有する電子写真感
    光体において、該結着樹脂が、下記樹脂〔A〕の少なく
    とも1種を含有して成る(但し、下記樹脂〔X〕を含有
    しない)ことを特徴とする電子写真感光体。 樹脂〔A〕 下記一般式(I)で示される繰り返し単位を重合体成分
    として少なくとも含有し、且つ下記ブロックBで示す極
    性基を有する重合体成分を含有しないAブロックと、−
    PO32、−SO3H、−COOH、−P(=O)(O
    H)R1〔R1は炭化水素基又は−OR2(R2は炭化水素
    基を表す)を表す〕及び環状酸無水物含有基から選択さ
    れる少なくとも1種の極性基を有する重合体成分を少な
    くとも含有するBブロックとから構成されるAB型ブロ
    ック高分子鎖を少なくとも3個同一の有機分子に結合し
    てなるスター型共重合体からなる樹脂。 【化1】 〔式(I)中、a1、a2は各々水素原子、ハロゲン原
    子、シアノ基又は炭化水素基を表す。R3は炭化水素基
    を表す。〕樹脂〔X〕 1×10 3 〜2×10 4 の重量平均分子量を有し、上記一
    般式(I)で示される繰り返し単位を重合体成分として
    30重量%以上と、−PO 3 2 、−SO 3 H、−COO
    H、−P(=O)(OH)R 1 〔R 1 は炭化水素基又は−
    OR 2 (R 2 は炭化水素基を表す)を表す〕及び環状酸無
    水物基から選択される少なくとも1種の極性基を含有す
    る繰り返し単位を重合体成分として0.5〜15重量%
    とを含有する樹脂。
  2. 【請求項2】 上記樹脂〔A〕が、一般式(I)で示さ
    れる共重合体成分として下記一般式(Ia)及び下記一
    般式(Ib)で示されるアリール基含有のメタクリレー
    ト成分のうちの少なくとも1つを含有することを特徴と
    する請求項1記載の電子写真感光体。 【化2】 【化3】 〔式(Ia)及び(Ib)中、A1 及びA2 は互いに独
    立に各々水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、塩素
    原子、臭素原子、−COR4 又は−COOR4 (R4
    炭素数1〜10の炭化水素基を表す)を表し、B1 及び
    2 は各々−COO−とベンゼン環を結合する単結合又
    は連結原子数1〜4個の連結基を表す。〕
  3. 【請求項3】 上記樹脂〔A〕として、重量平均分子量
    1×103 〜1×104 の樹脂〔AL〕と重量平均分子
    量3×104 〜5×105 の樹脂〔AH〕とを各々少な
    くとも1種含有することを特徴とする請求項1記載の電
    子写真感光体。
  4. 【請求項4】 上記樹脂〔AH〕中の特定の極性基含有
    重合体成分の含有率(重量%)が、組み合わせて用いる
    樹脂〔AL〕の該極性基含有重合体成分の含有率(重
    量%)の、5〜50の範囲内である請求項3記載の電
    子写真感光体。
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