JP3110148B2 - ディスクブレーキおよびその製造方法 - Google Patents

ディスクブレーキおよびその製造方法

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JP3110148B2
JP3110148B2 JP04108062A JP10806292A JP3110148B2 JP 3110148 B2 JP3110148 B2 JP 3110148B2 JP 04108062 A JP04108062 A JP 04108062A JP 10806292 A JP10806292 A JP 10806292A JP 3110148 B2 JP3110148 B2 JP 3110148B2
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D65/00Parts or details
    • F16D65/14Actuating mechanisms for brakes; Means for initiating operation at a predetermined position
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D2125/00Components of actuators
    • F16D2125/02Fluid-pressure mechanisms
    • F16D2125/06Pistons

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Braking Arrangements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両等の制動用に用い
られるディスクブレーキおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ディスクブレーキは、そのキャリパにピ
ストンを摺動自在に嵌入するためのシリンダ部が設けら
れているが、このシリンダ部を加工するために、シリン
ダ部に対向して設けられた爪部(反作用部)に半円弧状
に切り欠いたリセスを設けているのが一般的である。上
記一般的なディスクブレーキは、上記リセスの存在によ
り爪部の剛性が不足する等の問題があり、ディスクブレ
ーキの鳴き防止の性能が最善のものとはいえなかった。
このため、本出願人は、リセスを設けることなく爪部の
形状を任意に設定できるようにするためキャリパに蓋体
を設けた構成を採用したディスクブレーキに関連して先
の出願を行なっている(実願平4−4318号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記先
の出願のディスクブレーキは、その目的から爪部にリセ
スを設けることがないように構成されているため、ディ
スク側すなわち爪部側からシリンダ部にピストンを嵌入
させる場合には、爪部とシリンダ部との間の空間に一旦
シリンダ部の径方向に沿ってピストンを挿入した後、シ
リンダ部の軸方向に沿ってピストンを移動させ該シリン
ダ部に嵌入させる必要があった。しかも、上記空間はピ
ストン挿入に対してのクリアランスが十分とは言えず、
これらの理由等により、ピストンの自動組み付けが不可
能であり、また手作業による組み付けも困難であるとい
う問題があった。このため、キャリパのシリンダ部を構
成する貫通孔の、ディスクに反する側の開口部からピス
トンを組み付ける方法を採用したが、この方法を採用し
た場合には、ピストンの組み付けが容易となって自動化
にも対応はできるものの、貫通孔にそのディスクに反す
る側からピストンを嵌入し、その後該ピストンとは別体
の蓋体をキャリパに螺合させることになり、組付工数増
になってしまうという問題があった。
【0004】したがって、本発明の目的は、爪部の形状
を任意に設定できるようにするためキャリパに蓋体を設
けた構成を採用し、かつピストンの組み付けを容易にし
自動化に対応すべくキャリパの貫通孔の、ディスクに反
する側からピストンを組み付けるようにした上で、組付
工数を低減させることができるディスクブレーキおよび
その製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のディスクブレーキは、キャリパに設けられ
たシリンダ部内に摺動自在に嵌入されるピストンと、該
ピストンの摺動により、該ピストンとこれに対向して設
けられた前記キャリパの爪部とで挾持されディスクに接
触する一対のパッドとを有し、前記シリンダ部は、前記
キャリパの一部を貫通する、前記ピストンを摺動自在に
嵌入可能な貫通孔を設けかつ該貫通孔の反ディスク側を
閉塞すべく前記キャリパに蓋体を螺合して構成されるも
のであって、前記ピストンと前記蓋体とに、相互の径方
および周方向の移動を規制する規制部を設けてなるこ
とを特徴としている。
【0006】
【0007】さらに、本発明のディスクブレーキの製造
方法は、キャリパに設けられたシリンダ部内に摺動自在
に嵌入されるピストンと、該ピストンの摺動により、該
ピストンとこれに対向して設けられた前記キャリパの爪
部とで挾持されディスクに接触する一対のパッドとを有
し、前記シリンダ部は、前記キャリパの一部を貫通す
る、前記ピストンを摺動自在に嵌入可能な貫通孔を設け
かつ該貫通孔の、ディスクに反する側を閉塞すべく前記
キャリパに蓋体を螺合して構成されるディスクブレーキ
の製造方法であって、前記ピストンと前記蓋体とを一体
に回転しうるように相互に結合した状態で、前記キャリ
パに、その貫通孔の、ディスクに反する側から前記ピス
トンを挿入し、続けて該ピストンに結合した前記蓋体を
螺合させることを特徴としている。
【0008】
【作用】本発明のディスクブレーキによれば、ピストン
と蓋体とに、相互の径方向および周方向の移動を規制す
る規制部を設けているため、ピストンと蓋体とを、前記
規制部により前記移動を規制した状態でキャリパに一作
業で組み付けることが可能となる。したがって、組付工
数を増加させることがない。しかも、ピストンと蓋体と
は周方向の移動も規制されているため、組付時にピスト
ンが蓋体と一体に回転することになって、挿入が容易と
なる。
【0009】
【0010】さらに、本発明のディスクブレーキの製造
方法によれば、ピストンと蓋体とを一体に回転しうるよ
うに相互に結合した状態で、キャリパに、その貫通孔
の、ディスクに反する側からピストンを挿入し、続けて
該ピストンに結合した蓋体を螺合させることになる。し
たがって、キャリパにピストンおよび蓋体を一作業で組
み付けることになり、組付工数を増加させることがな
い。
【0011】
【実施例】本発明の第1実施例によるディスクブレーキ
を図1〜図12を参照して以下に説明する。
【0012】図1において、符号1はディスクブレーキ
である。このディスクブレーキ1は車両の非回転部に固
定されるキャリア2と、このキャリア2にディスク3を
挾むよう配設された一対のインナパッド4aおよびアウ
タパッド4bと、キャリア2の図示せぬ二ケ所の摺動案
内部によってディスク3の軸線方向(図1における左右
方向)に摺動自在となるよう支持されたキャリパ5とか
ら主に構成されている。ここで、両パッド4a,4bは
キャリア2の摺動案内部の内側位置に相互に対向するよ
うに設けられた図示せぬ一対のパッドガイドによりディ
スク3の軸線に沿う方向へ摺動自在となるよう支持され
ている。
【0013】そして、このディスクブレーキ1は、図示
せぬブレーキペダルが踏み込まれると、キャリパ5のブ
リッジ部6を介して一方側に設けられたピストン7と該
ピストン7と対向するよう他方側に設けられた爪部(反
作用部)8とがディスク3を介して両パッド4a,4b
を両側から挾持してこれらをディスク3方向に押圧し、
これにより、両パッド4a,4bとディスク3とを接触
させこれらの間に摩擦を発生させて車輪の回転を弱め車
両を制動するようになっている。なお、ピストン7側の
インナパッド4aと該ピストン7との間には、鳴き防止
用のシム9およびシムカバー10が設けられており、キ
ャリパ5の爪部8側のアウタパッド4bと該爪部8との
間にも鳴き防止用のシム11が設けられている。
【0014】上記キャリパ5には、上記作動を行なわせ
るためにピストン7を摺動自在に嵌入させるシリンダ部
12が爪部8と対向して設けられており、このシリンダ
部12は、ディスク3の軸線方向に平行に、キャリパ5
の、爪部8に反する側の部分を貫通して設けられた貫通
孔13の一部(詳しくは後述する)と、該貫通孔13
の、ディスク3に反する側を閉塞すべくキャリパ5に接
合される蓋体14のディスク3側の端面15とにより構
成されている。
【0015】上記貫通孔13は、その中間部分に設けら
れた、ピストン7の外径より若干大径のピストン摺動穴
部16と、該ピストン摺動穴部16の、ディスク3に反
する側に設けられた該ピストン摺動穴部16より所定量
大径のネジ形成下穴部17と、該ネジ形成下穴部17
の、ディスク3に反する側の所定部分に形成されたメネ
ジ部18と、該メネジ部18の、ディスク3に反する側
からキャリパ5の端面19にかけて形成されたテーパ状
をなすテーパ穴部20とを有しており、またピストン摺
動穴部16のディスク3側には、一端がピストン7のデ
ィスク3側の外周面に嵌着されるブーツ21の他端が嵌
着する、ピストン摺動穴部16より所定量大径の嵌着溝
22が全周に形成されており、そのさらにディスク3側
の端部には該ブーツ21の伸縮部23を収納する、ピス
トン摺動穴部16より所定量大径の収納穴部24が設け
られている。なお、ピストン摺動穴部16には、該ピス
トン摺動穴部16とピストン7の外周面との隙間を介し
てブレーキ液が漏れるのを防ぐピストンシール25を嵌
入させるシール溝26が所定位置に全周に形成されてい
る。ここで、上記した貫通孔13およびこれに形成され
たシール溝26等は、キャリパ5の、爪部8に反する側
から工具が挿入されて加工されることになるため、該工
具と爪部8との干渉を考慮する必要がなくその製造が非
常に容易となり、しかも爪部8に該工具を通過させるリ
セスが不要となるため、該爪部8の剛性が向上してディ
スクブレーキ1の鳴きをさらに抑制することができる。
【0016】上記蓋体14は、キャリパ5のメネジ部1
8に螺合するオネジ部27と、該オネジ部27の、ディ
スク3に反する側に設けられた、該オネジ部27のネジ
溝径より小径の軸部28と、該軸部28の、ディスク3
に反する側に設けられた該軸部28より所定径大径のフ
ランジ部29とを有しており、該蓋体14の中央にはブ
レーキ液供給孔30がディスク3の軸線方向に平行に貫
通している。また、蓋体14のオネジ部27に反する側
の端面31の、軸部28の外周とブレーキ液供給孔30
との間の所定位置には、後述する螺合工具の回転力を受
ける螺合用穴部32が、ディスク3の軸線方向に平行に
所定深さ穿設されている。
【0017】また、キャリパ5に蓋体14を螺合させこ
れらを接合した状態において、これらの接合面をシール
しシリンダ部12側からブレーキ液が漏れるのを防ぐ弾
性材料からなる蓋体シール33が、キャリパ5のテーパ
穴部20と蓋体14の軸部28との間に嵌入されてい
る。ここで、この蓋体シール33は上記ピストンシール
25と同一のものを用いている。さらに、蓋体14とキ
ャリパ5との接合面の、外部に臨む部分にはこの部分を
被覆するダストブーツ34が設けられている。なお、上
記接合状態のとき、ピストン摺動穴部16、ネジ形成下
穴部17のメネジ部18が形成されていない部分、メネ
ジ部18のオネジ部27に螺合していない部分および蓋
体14のディスク3側の端面15がシリンダ部12を構
成している。
【0018】そして、第1実施例においては、蓋体14
のディスク3側の端面15の、軸部28の外周とブレー
キ液供給孔30との間の所定位置に、該端面15から所
定深さで一段凹んだ、凹む方向に対し直交する方向に円
形状をなす凹部35が、ブレーキ液供給孔30を間に介
した状態で二カ所設けられている。なお、この凹部35
は、蓋体14の素材を鋳造または鍛造する段階において
成形され、あるいは切削加工により形成されるようにな
っている。
【0019】また、上記ピストン7はディスク3側に開
口する概略有底円筒状をなしており、その底部36の、
ディスク3に反する側の端面37には、該ピストン7が
キャリパ5のピストン摺動穴部16に嵌合した状態のと
き、キャリパ5に螺合された蓋体14の上記凹部35に
対応する位置に該凹部35より所定量小径で該凹部35
の深さより所定量高く突出し突出方向に対し直交する方
向に円形状をなす凸部38が図2に示すように二カ所設
けられている。そして、この底部36のディスク3側の
面39には、軽量化のため、この凸部38に対応して一
段凹んだ底部肉盗部40が設けられている。なお、キャ
リパ5のシール溝26にピストンシール25を嵌入させ
た状態で、後述するようにキャリパ5のディスク3に反
する側から上記ピストン7は挿入されることになるた
め、該ピストン7の開口側の端面と外周部との境界部分
には、挿入性の向上およびピストンシール25の損傷防
止の目的から所定角度で傾斜する面取部41が全周に設
けられている。
【0020】なお、キャリパ5にピストン7および蓋体
14を組み付ける前の状態において、上記凹部35およ
び凸部38を嵌合させた状態とすることにより、ピスト
ン7および蓋体14は相互の径方向および周方向の移動
が若干のクリアランス分を除いて規制されることにな
る。そして、これら凹部35および凸部38が第1実施
例における規制部42を構成している。
【0021】以上のような構成の第1実施例のディスク
ブレーキ1によれば、ピストン7と蓋体14とは、凹部
35および凸部38の嵌合により、相互の径方向および
周方向の移動を規制されるようになっているため、図3
に示すように、これらを嵌合させた状態としかつ蓋体1
4の軸部28の外周に蓋体シール33を設けた状態で、
キャリパ5に、その貫通孔13の、ディスク3に反する
側からピストン7を挿入し、続けて該ピストン7に嵌合
した蓋体14を螺合させることにより、これらピストン
7および蓋体14を一作業で組み付けることが可能とな
って、組付工数を増加させることがなく、しかも、周方
向の移動規制によりピストン7が蓋体14に対して回転
しないため、特に貫通孔13への嵌合およびピストンシ
ール25通過時等において挿入が容易となる。したがっ
て、爪部8の形状を任意に設定できるようにするためキ
ャリパ5に蓋体14を設けた構成を採用し、かつピスト
ン7の組み付けを容易にし自動化に対応すべくキャリパ
5の貫通孔13の、ディスク3に反する側からピストン
7を組み付けるようにした上で、組付工数を低減させる
ことができる。しかも、凸部38の高さと凹部35の深
さとの差を適宜設定することにより、図1にAで示すピ
ストン7の底部36と蓋体14との間のクリアランスを
適正な値とすることができ、これによりピストン7と蓋
体14とをキャリパ5に組み付けるだけでこれらの発送
時の寸法関係が得られることになり、かつブレーキ液の
真空充填や、ブリーダを用いてのブレーキ液の充填も可
能となる。
【0022】ここで、上記組み付けは、図3に示すよう
に、蓋体14の螺合用穴部32に嵌合する螺合用軸部4
3を有する組付治具44を用いて、該取付治具44をそ
の螺合用軸部43を上側に向け、その上に蓋体シール3
3が装着された状態の蓋体14およびピストン7を順次
搭載した状態で、該組付治具44とともにピストン7お
よび蓋体14を図3におけるB方向に回転させかつC方
向に送って行なわれることになるが、この組付治具44
を強力な吸着力を有する電磁式のマグネットにすること
により、この組付治具44の吸着力によりピストン7と
蓋体14とを一体に結合させた状態でキャリパ5に組み
付けることができる。そして、このように組付治具44
を構成することにより、ピストン7および蓋体14を一
作業でキャリパ5へ、脱落等生じることなく確実に組み
付けることが可能となり、その上、この組付治具44を
ロボットに装着することにより、ピストン7および蓋体
14のキャリパ5への同時組み付けを自動化することが
できる。
【0023】なお、第1実施例においては、規制部42
の凹部35および凸部38として、円形状のものを二カ
所ずつ設けるものを例にとり説明したが、この数はこれ
に限定されることなく三カ所以上とすることも勿論可能
である。また、これら凹部35および凸部38を一カ所
ずつとすることも可能であり、この場合は、蓋体14お
よびピストン7の底部36に中央に図4に示すように
(ピストン7の凸部38のみを示す)四角形状をなす凹
部35および凸部38を設け、さらに蓋体14にはこの
凹部35の位置に干渉せぬようブレーキ液供給孔30を
設ければよいことになる。
【0024】また上記したように、キャリパ5の爪部8
に該工具を通過させるリセスが不要となるため、爪部8
の形状をその剛性を低下させることがない範囲で任意に
変更することができる。例えば、爪部8のシム当接面4
5に鋳造時あるいは切削加工時に肉盗部46を設けるこ
とによって、該爪部8にシム11を介して当接するアウ
タパッド4bから伝導する摩擦熱量を低減させ、キャリ
パ5の温度上昇を抑えてブレーキ液の液温を抑え、これ
らに起因するブレーキ性能の低下を抑えるとともに、キ
ャリパ5を軽量化させることができる。
【0025】ここで、この肉盗部46としては、ピスト
ンが一つのシングルボア型のディスクブレーキの場合に
は、図5に示すように爪部8のシム当接面45の中央に
所定径の円形状のものを一つ設けたり、図6に示すよう
にシム当接面45の中間位置に所定径の円形状のものを
左右対称に二つ設けたり、図7に示すようにシム当接面
45の中間位置に所定幅の円弧状のものを設けたり、あ
るいは図8に示すようにシム当接面45の中央に対して
所定量(図8においてDで示す)オフセットした位置に
円形状のものを一つ設けたりすることが可能であり、ピ
ストンが二つのツインボア型のディスクブレーキの場合
には、図9に示すようにシム当接面45に各ピストンの
位置に対応させて所定径の円形状のものを左右対称に二
つ設けたりあるいは図10に示すようにシム当接面45
に各ピストンも位置に対応させて所定幅の円弧状のもの
左右対称に二つ設けたりすることが可能である。なお、
上記肉盗部46は、いずれの場合においても、図11に
示すようにシム当接面45から一段凹んだ形状としたり
あるいは図12に示すように爪部8を貫通する形状とす
ることが可能であり、また、該肉盗部46に断熱材を嵌
め込むことによりさらに断熱効果を向上させることも可
能である。
【0026】次に、本発明の第2実施例によるディスク
ブレーキについて図13を参照して以下に説明する。な
お、第2実施例は上記第1実施例に対して規制部が相違
しているため、この相違部分を中心に説明し、第1実施
例と同様の部分には同一の符号を付しその説明は略す。
【0027】第2実施例においては、蓋体14のディス
ク3側の端面15の、軸部28の外周とブレーキ液供給
孔30との間の所定位置に、該端面15から所定高さで
突出し、突出方向に対し直交する方向に円形状をなす凸
部47が、ブレーキ液供給孔30を間に介した状態で二
カ所設けられている。
【0028】また、ピストン7の底部36の、ディスク
3に反する側の端面37には、該ピストン7がキャリパ
5のピストン摺動穴部16に嵌合した状態のとき、キャ
リパ5に螺合された蓋体14の上記凸部47に対応する
位置に、該凸部47より所定量大径で該凸部47の高さ
より所定量浅く凹み、凹み方向に対し直交する方向に円
形状をなす凹部48が二カ所設けられている。よって、
第2実施例においては、キャリパ5にピストン7および
蓋体14を組み付ける前の状態において、上記凸部47
および凹部48を嵌合させた状態とすることにより、上
記第1実施例と同様に、ピストン7および蓋体14は相
互の径方向および周方向の移動が若干のクリアランス分
を除いて規制されることになる。そして、第2実施例に
おいては、これら凸部47および凹部48が規制部49
を構成している。
【0029】以上のような構成の第2実施例のディスク
ブレーキ1によれば、凸部47および凹部48の嵌合に
よる規制により、上記第1実施例と同様の方法でキャリ
パ5にピストン7および蓋体14を一作業で組み付ける
ことが可能となるため、上記第1実施例と同様の効果を
奏することができる。なお、この第2実施例において
も、第1実施例と同様に規制部49の数および形状等を
変更することが可能であり、また、キャリパ5の図示せ
ぬ爪部に肉盗部を設けることも勿論可能である。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のディスク
ブレーキによれば、ピストンと蓋体とに、相互の径方向
および周方向の移動を規制する規制部を設けているた
め、ピストンと蓋体とを、前記規制部により前記移動を
規制した状態でキャリパに一作業で組み付けることが可
能となり、組付工数を増加させることがない。したがっ
て、爪部の形状を任意に設定できるようにするためキャ
リパに蓋体を設けた構成を採用し、かつピストンの組み
付けを容易にし自動化に対応すべくキャリパの貫通孔
の、ディスクに反する側からピストンを組み付けるよう
にした上で、組付工数を低減させることができる。しか
も、ピストンと蓋体とは周方向の移動も規制されている
ため、組付時にピストンが蓋体と一体に回転することに
なって、挿入が容易となる。
【0031】
【0032】さらに、本発明のディスクブレーキの製造
方法によれば、ピストンと蓋体とを一体に回転しうるよ
うに相互に結合した状態で、キャリパに、その貫通孔
の、ディスクに反する側からピストンを挿入し、続けて
該ピストンに結合した蓋体を螺合させることになり、キ
ャリパにピストンおよび蓋体を脱落等生じることなく確
実に一作業で組み付けることになり、組付工数を増加さ
せることがない。したがって、爪部の形状を任意に設定
できるようにするためキャリパに蓋体を設けた構成を採
用し、かつピストンの組み付けを容易にし自動化に対応
すべくキャリパの貫通孔の、ディスクに反する側からピ
ストンを組み付けるようにした上で、組付工数を低減さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるディスクブレーキを
示す側断面図である。
【図2】本発明の第1実施例によるディスクブレーキの
ピストンの一例を反ディスク方向から見た図である。
【図3】本発明の第1実施例によるディスクブレーキを
示す部分側断面図であって、その製造方法の、ピストン
および蓋体の組付時の状態を示すものである。
【図4】本発明の第1実施例によるディスクブレーキの
ピストンの別の例を反ディスク方向から見た図である。
【図5】本発明の第1実施例によるディスクブレーキの
爪部をディスク側から見たものであって、肉盗部の一例
を示すものである。
【図6】本発明の第1実施例によるディスクブレーキの
爪部をディスク側から見たものであって、肉盗部の別の
例を示すものである。
【図7】本発明の第1実施例によるディスクブレーキの
爪部をディスク側から見たものであって、肉盗部のさら
に別の例を示すものである。
【図8】本発明の第1実施例によるディスクブレーキの
爪部をディスク側から見たものであって、肉盗部のさら
に別の例を示すものである。
【図9】本発明の第1実施例によるディスクブレーキの
爪部をディスク側から見たものであって、肉盗部のさら
に別の例を示すものである。
【図10】本発明の第1実施例によるディスクブレーキ
の爪部をディスク側から見たものであって、肉盗部のさ
らに別の例を示すものである。
【図11】本発明の第1実施例によるディスクブレーキ
の爪部等を概略的に示す側断面図であって、肉盗部のデ
ィスク軸線に沿う方向の断面形状の一例を示すものであ
る。
【図12】本発明の第1実施例によるディスクブレーキ
の爪部等を概略的に示す側断面図であって、肉盗部のデ
ィスク軸線に沿う方向の断面形状の別の例を示すもので
ある。
【図13】本発明の第2実施例によるディスクブレーキ
を示す部分側断面図であって、その製造方法の、ピスト
ンおよび蓋体の組付時の状態を示すものである。
【符号の説明】
1 ディスクブレーキ 3 ディスク 4a,4b パッド 5 キャリパ 7 ピストン 8 爪部 12シリンダ部 13 貫通孔 14 蓋体 42,49 規制部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 55/224 104 F16D 65/00 F16D 65/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリパに設けられたシリンダ部内に摺
    動自在に嵌入されるピストンと、該ピストンの摺動によ
    り、該ピストンとこれに対向して設けられた前記キャリ
    パの爪部とで挾持されディスクに接触する一対のパッド
    とを有し、前記シリンダ部は、前記キャリパの一部を貫
    通する、前記ピストンを摺動自在に嵌入可能な貫通孔を
    設けかつ該貫通孔の反ディスク側を閉塞すべく前記キャ
    リパに蓋体を螺合して構成されるディスクブレーキにお
    いて、 前記ピストンと前記蓋体とに、相互の径方向および周方
    の移動を規制する規制部を設けてなることを特徴とす
    るディスクブレーキ。
  2. 【請求項2】 キャリパに設けられたシリンダ部内に摺
    動自在に嵌入されるピストンと、該ピストンの摺動によ
    り、該ピストンとこれに対向して設けられた前記キャリ
    パの爪部とで挾持されディスクに接触する一対のパッド
    とを有し、前記シリンダ部は、前記キャリパの一部を貫
    通する、前記ピストンを摺動自在に嵌入可能な貫通孔を
    設けかつ該貫通孔の反ディスク側を閉塞すべく前記キャ
    リパに蓋体を螺合して構成されるディスクブレーキの製
    造方法において、 前記ピストンと前記蓋体とを一体に回転しうるように相
    互に結合した状態で、前記キャリパに、その貫通孔の反
    ディスク側から前記ピストンを挿入し、続けて該ピスト
    ンに結合した前記蓋体を螺合させることを特徴とするデ
    ィスクブレーキの製造方法。
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CN103122957B (zh) * 2012-11-01 2015-06-03 武汉元丰汽车零部件有限公司 一种改进的双轭板固定钳盘式制动器

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