JP3107085U - 入浴補助装置 - Google Patents

入浴補助装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3107085U
JP3107085U JP2004004740U JP2004004740U JP3107085U JP 3107085 U JP3107085 U JP 3107085U JP 2004004740 U JP2004004740 U JP 2004004740U JP 2004004740 U JP2004004740 U JP 2004004740U JP 3107085 U JP3107085 U JP 3107085U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
support frame
holding member
bathtub
wheelchair
elevating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004004740U
Other languages
English (en)
Inventor
武彦 松波
Original Assignee
成輝工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 成輝工業株式会社 filed Critical 成輝工業株式会社
Priority to JP2004004740U priority Critical patent/JP3107085U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3107085U publication Critical patent/JP3107085U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Devices For Medical Bathing And Washing (AREA)

Abstract

【課題】 一般家庭など狭い浴室にも容易に設置できると共に、浴室内を広く使うことができ、入浴者が車椅子に座ったままで入浴することのできる入浴補助装置を提供する。
【解決手段】 入浴補助装置10に、車椅子の車輪部から分離された座部13を保持する保持部材14と、保持部材14を昇降可能に支持する昇降支持フレーム15と、保持部材14を昇降させる昇降手段16と、昇降支持フレーム15を浴槽1側と浴槽1外側との間で座部13の左右方向に横行可能に支持する横行支持フレーム17と、昇降支持フレーム15を横行させる横行手段18と、座部13を浴槽1内部へ誘導する誘導レール19と、横行手段18を作動させるための横行操作部20と、昇降手段16を作動させるための昇降操作部21とを具備させる。
【選択図】 図1

Description

本考案は、入浴補助装置に関するものであり、特に、身体障害者や高齢者などが車椅子に座ったままで入浴することのできる入浴補助装置に関するものである。
従来より、身体障害者など(以下、単に「障害者」と称す)を入浴させるための装置として、鉛直方向に立設された支柱と、この支柱に取付けられ上下動及び旋回運動するアームと、アームに吊設された専用座席とを具備し、アームの動きを電気的に制御することにより、入浴者を専用座席に座らせた状態で入浴させるようにした入浴補助装置が知られている。
ところで、歩行が困難で、浴室まで車椅子で移動する入浴者の場合には、上記の入浴補助装置を利用しようとすると、浴室において、車椅子から入浴補助装置の専用座席に乗換えなければならず、入浴者の負担が大きくなると共に、入浴者の障害の程度によっては介護者の負担も大きなものとなっていた。
そこで、車椅子の座席に座ったままで入浴できるものが提案されている。具体的には、車椅子を車輪部と座部とに分離可能に構成し、浴槽内に向かって傾斜するスロープと、スロープに沿って昇降可能かつ車椅子の座部を着脱可能に構成されたリフターと、リフターを昇降させる昇降手段とを備えた入浴補助装置が提案されている。
この入浴補助装置は、入浴者が車椅子に座ったままの状態で、座部を車輪部に対して前方にスライド分離させてリフターに受け渡し、昇降手段によりリフターと共に座部をスロープに沿って下降させることで、入浴者を入浴させるようにしている。
本願出願人は、本願出願時において、上記の技術情報が記載されている文献として、以下のものを知見している。
実公平7−51051
しかしながら、従来の入浴補助装置は、車椅子の座部をその前後方向に移動させて入浴させるようにしているので、広い洗い場や浴槽を必要とし、更に、浴槽内へはスロープにより昇降させるようにしているので、更に浴槽の幅の広いものが必要となっていた。そのため、ホテルや介護施設などの広い浴室を備えた施設には設置できるものの、一般家庭など狭い浴室には設置することができなかった。
また、従来の入浴補助装置では、リフターが座部の左右両端を支持すると共に、更にスロープがリフターの左右両端に配置されているので、装置全体の幅が広くなっており、平面視における浴室に占める割合が大きなものとなっていた。そのため、特に、入浴補助装置を必要としない入浴者が入浴する際には、入浴補助装置が邪魔になっていた。
更に、従来の入浴補助装置では、昇降手段として、電動モータを使用しており、浴室内において電気配線をしなければならず、漏電の恐れがあった。そのため、防水処理や工事等を必要とし、コストの高いものとなっていた。
そこで、本考案は上記の実情に鑑み、一般家庭など狭い浴室にも容易に設置できると共に、浴室内を広く使うことができ、入浴者が車椅子に座ったままで入浴することのできる入浴補助装置の提供を課題とするものである。
上記の課題を解決するために、本考案に係る入浴補助装置は、「車椅子の車輪部から分離された座部を着脱可能に保持する保持部材と、該保持部材を昇降可能に支持する昇降支持フレームと、該昇降支持フレームに取付けられ、シリンダの伸縮により前記保持部材を昇降させる昇降手段と、浴室内に固定され、前記昇降支持フレームを浴室における浴槽側と浴槽外側との間で前記保持部材に保持された座部の左右方向に横行可能に支持する横行支持フレームと、該横行支持フレームに取付けられ、前記昇降支持フレームを横行させる横行手段と、該横行手段により前記昇降支持フレームが浴槽側に位置した時に前記保持部材に保持された前記座部を浴槽内部へ誘導する誘導レールと、前記横行支持フレームの浴槽外側に配置され、前記横行手段を作動させるための横行操作部と、該横行操作部近傍の前記横行支持フレームに配置され、前記昇降手段を作動させるための昇降操作部とを具備する」ものである。
ここで、「車椅子」としては、少なくとも車輪を有する車輪部と、着座するための座部とを互いに分離可能に構成されていれば良く、上下方向に分離可能としたものが望ましい。また、車輪部と座部との分離を不能とするロック手段を備えることが望ましい。
また、「昇降手段」としては、具体的な構成を特に限定するものではないが、直接シリンダの伸縮により昇降させるものや、シリンダにより伸縮する動滑車と固定滑車とそれら滑車に巻き掛けられるワイヤとにより昇降させるもの等を例示することができる。なお、シリンダとしては、加圧流体を供給することで作動するものであれば、特に限定するものではないが、水圧、特に上水道の水道圧によって作動するものが望ましい。
更に、「横行手段」としては、特に限定するものではないが、一対のスプロケットに巻回されたチェーンの両端を昇降支持フレームに固定してスプロケットを回転させることで横行させるものや、シリンダの伸縮によって横行させるもの等を例示することができる。
本考案によると、保持部材に保持された車椅子の座部は、横行手段により浴槽外側つまり洗い場側から座部の左右方向に横行して浴槽側へと移動し、浴槽側に移動した座部は、昇降手段および誘導レールにより浴槽内部へと下降させることができる。これにより、入浴者は、車椅子の座部に座ったままで、乗換え無しで入浴することができる。
また、車椅子の座部の左右方向に移動させており、浴槽や洗い場の幅が、車椅子の幅と同じぐらいでも入浴者が座部に着座した状態で充分に入浴させることができるので、一般家庭などの狭い浴室にも設置することができる。
更に、保持部材として座部の背面を保持するものを用いた場合、座部の前後方向に対して装置全体の突出量を少なくすることができるので、平面視における浴室に占める割合を小さくすることができ、邪魔になり難く、浴室内を広く使うことが可能となる。また、横行支持フレームを浴室の壁近傍に配置固定することで、入浴補助装置を必要としない入浴者が入浴する際に、装置が邪魔になるのを防止することができる。
また、昇降手段にシリンダを用いており、つまり、流体により作動するようにしているので、浴室内において電気配線をする必要がなく、漏電の恐れを回避することができる。また、電気的な防水工事を必要としないので、コストを低く抑えることができる。
また、浴槽外側つまり洗い場側に横行操作部と、その近傍に昇降操作部とを配置しているので、一箇所で各操作をすることができ、操作する介護者などの手間を低減させることができる。
本考案に係る入浴補助装置は、上記に加えて「前記誘導レールは、前記保持部材に保持された前記座部が傾くように誘導する」ものである。
ここで、「座部が傾くように誘導する」ものとしては、特に限定するものではないが、直線状の誘導レールを傾斜配置することで傾くように誘導するものや、誘導レールをその下端に向かうに従って座部の前方に曲がるような曲線状とすることで傾くように誘導するもの、等を例示することができる。
本考案によると、浴槽内の水深が浅くて座部に着座した入浴者が、充分に全身入浴等することができなくても、誘導レールにより浴槽内で座部が傾くことで、入浴者の姿勢を低くすることができ、充分に入浴させることができる。
本考案に係る入浴補助装置は、上記に加えて、「前記昇降支持フレームが浴槽側以外の位置にある時に、前記保持部材に保持された前記座部が所定位置より下降するのを規制するストッパ手段を更に具備する」ものである。
ここで、「ストッパ手段」としては、特に限定するものではないが、シリンダの伸縮に伴って昇降する突起と、横行支持フレーム等に設けられたストッパ部材とを当接させることで直接シリンダの伸縮を規制して座部の下降を規制するものや、昇降支持フレームが横行支持フレーム等に設けられたストッパ部材と当接することで座部の下降を規制するもの、等を例示することができる。
本考案によると、昇降支持フレームが浴槽側以外の位置にあるときには、ストッパ手段により座部が所定位置より下降するのを規制している。これにより、浴槽以外の位置で昇降手段が作動しても、座部が所定位置より下降するのを防止することができるので、座部に着座している入浴者が、浴槽の壁面等に当たってしまったりするのを防止することができる。
本考案に係る入浴補助装置は、上記に加えて、「前記横行支持フレームの浴槽外側の所定位置に、前記車椅子を位置決めするための車椅子位置決め手段を更に具備する」ものである。ここで、「車椅子位置決め手段」としては、車椅子の左右および前後方向への移動を規制できるものであれば、特に限定するものではなく、車椅子の車輪部および座部の双方を位置決めできるものが望ましい。
本考案によると、車椅子位置決め手段により、車椅子が位置決めされるので、保持部材により座部を保持させて車輪部と分離する時や、保持部材から座部を車輪部へ受け渡す時に、分離や受け渡しを確実かつ容易に行うことができる。
本考案に係る入浴補助装置は、上記に加えて、「前記シリンダは、水圧によりピストンロッドが伸長または収縮する水圧シリンダである」ものである。ここで、「水圧」としては、特に限定するものではないが、上水道による水道圧を用いることができる。
本考案によると、シリンダの作動流体として水を用いているので、シリンダ等から漏れても特に問題となることはなく、安全性を高めることができる。また、水圧として水道圧を用いた場合、水圧を発生させるための装置を特に必要としないので、装置全体のコストを低減させることができる。
上記のように、本考案によると、一般家庭など狭い浴室にも容易に設置できると共に、浴室内を広く使うことができ、入浴者が車椅子に座ったままで入浴することのできる入浴補助装置を提供することができる。
以下、本考案を実施するための最良の形態について図1乃至図4を基に説明する。図1は、本考案の入浴補助装置の一実施形態を示す正面図であり、図2は、図1の入浴補助装置の洗い場側において切断して示す側面断面図であり、図3は、図1の入浴補助装置の浴槽側において切断して示す側面断面図であり、図4は、図1の入浴補助装置における車椅子の座部の着脱を示す説明図である。本実施形態の入浴補助装置は、身体障害者や高齢者などが車椅子に座ったままで入浴することのできるものである。
図示するように、本実施形態の入浴補助装置10は、車椅子11の車輪部12から分離された座部13を着脱可能に保持する保持部材14と、保持部材14を昇降可能に支持する昇降支持フレーム15と、昇降支持フレーム15に取付けられ保持部材14を昇降させる昇降手段16と、浴室内に固定され昇降支持フレーム15を保持部材14に保持された座部13の左右方向に横行可能に支持する横行支持フレーム17と、横行支持フレーム17に取付けられ昇降支持フレーム15を横行させる横行手段18とを備えている。
また、入浴補助装置10は、保持部材14に保持された座部13を浴槽1内部へ誘導する誘導レール19と、横行支持フレーム17に配置され横行手段18を作動させるための横行操作部20と、横行操作部近傍の横行支持フレーム17に配置され昇降手段16を作動させるための昇降操作部21とを更に備えている。
更に、入浴補助装置10は、昇降支持フレーム15が浴槽1側以外の位置にある時に保持部材14に保持された座部13が所定位置より下降するのを規制するストッパ手段22と、横行支持フレーム17における洗い場2側(浴槽外側)の所定位置に、車椅子11を位置決めするための車椅子位置決め手段23とを備えている。
車椅子11は、図2および図4に示すように、車輪24を有する車輪部12と、車輪部12と着脱可能とされ着座するための座部13と、車輪部と座部との分離を規制するロック手段25とを備えている。この座部13は、その後部に背もたれとなる背部26が立設されており、この背部26の上部裏側には、後述の保持部材14に係止される被係止部27が備えられている。なお、図示は省略するが、座部13の前側には、足を載置することのできる足載部が備えられている。
車輪部12は、その後部に、L字状に形成され一端が回動可能に軸支され他端が車椅子11の後方に延びだす一対の延出部材28と、一対の延出部材28の先端に取付けられ両端が湾曲したガイド部材29とが備えられており、この延出部材28およびガイド部材29は、後述の車椅子位置決め手段23により前後左右の位置決めをされて、車椅子11を所定位置に位置決めするものである。また、車輪部12は、その上部に座部13の下部を左右方向移動不能に受ける受部30が設けられている。
ロック手段25は、車輪部12の上部に設けられロックレバー31の回動操作と共に回動するフック32と、座部13の下部に設けられフック32と係止可能な係止ロッド33とから構成され、フック32を係止ロッド33に係止させることで、車輪部12と座部13との上下方向および前後方向の相対移動を規制するものである。
保持部材14は、上下方向に延びる一対の縦部材34と、一対の縦部材34を所定間隔に支持する複数の横部材35と、一対の縦部材34の左右両側における上部と下部に夫々回転可能に取付けられた車輪36とを備えている。なお、一対の縦部材34の上部には、後述の昇降手段16と連結するための連結片37が夫々設けられている。
また、保持部材14は、一対の縦部材34の左右両端に固定され前方(図2中右側方向)に延びだした板状の側部材38と、両端が側部材38の上部前端に支持され座部13の被係止部27を係止する係止部材39と、両端が側部材38の下部前端に支持され座部13の後端部と当接する当接部材40とを更に備えている。
昇降支持フレーム15は、所定幅で上下方向に長い枠状の枠フレーム41と、枠フレーム41の前方かつ左右両端に設けられ保持部材14の車輪36を上下方向に案内支持する昇降レール42と、枠フレーム41の下部にその後方に延びるように設けられ後述の昇降手段16のシリンダ43を載置固定する載置部材44とを備えている。
この昇降レール42は、断面がコ字形状のチャンネル材からなり、その開口部分が互いに対向するように枠フレーム41に取付けられており、その内部に保持部材14の車輪36が嵌ることで車輪36つまり保持部材14を昇降可能に保持している。
また、昇降支持フレーム15は、枠フレーム41の上方に配置され枠フレーム41の面に対して直角方向(前後方向)に軸方向を向けた支持車輪45と、支持車輪45を回転可能に支持すると共に支持車輪45と枠フレーム41とを接続する接続部材46と、枠フレーム41の下方に配置され軸方向を上下方向に向け互いに前後方向に離間したガイド車輪47とを更に備えている。
なお、本例では、図1および図2に示すように、一つの接続部材46は、四つの支持車輪45を左右方向および前後方向に夫々離間するように支持している。また、支持車輪45とガイド車輪47は、枠フレーム41の左右両端に夫々一組ずつ備えられている。
昇降手段16は、枠フレーム41後部の載置部材44に載置固定されるシリンダ43と、シリンダ43から上方に伸縮可能に延びだすシリンダロッド48と、シリンダロッド48の先端に取付けられその伸縮と共に移動する動滑車49と、シリンダ43の上部より下側で枠フレーム41後部に固定される第一固定滑車50と、枠フレーム41の上部に固定される第二固定滑車51と、一端が枠フレーム41の載置部材44に固定され、他端が動滑車49、第一固定滑車50、第二固定滑車51を介して保持部材14の連結片37に連結されるワイヤ52とを備えている。
この昇降手段16は、三方弁からなる昇降操作部21を操作して、シリンダ43内に圧力流体を供給することで、シリンダロッド48を伸長させて保持部材14が上昇し、昇降操作部21を操作してシリンダ43内の圧力流体を流出させることで、シリンダロッド48を没入させて保持部材14が下降するようになっている。なお、昇降操作部21は、シリンダ43内への圧力流体の供給および流出の何れをも閉止することで、シリンダロッド48の伸長や没入を任意に停止させることができるようになっている。
なお、この昇降手段16は、動滑車49と、第一固定滑車50および第二固定滑車51との作用により、ワイヤ52の他端に連結された保持部材14の移動量が、動滑車49の移動量の二倍となるようになっている。
また、昇降手段16の動滑車49、第一固定滑車50、第二固定滑車51は、夫々シリンダロッド48を挟んで夫々左右に一つずつ設けられている。詳しくは、枠フレーム41に備えられた左右の昇降レール42の位置と夫々対応する左右方向の位置に各滑車が配置されている。
更に、シリンダ43は、本例では、圧力流体として、上水道などの水道圧により作動するものとされており、水により錆びたりするのを防ぐために、耐食性の高いアルミ合金を用いると共に、表面や内部に耐食性を高めるコーティング処理が施してある。
また、シリンダロッド48の先端には、後方に突出する突出部材53が設けられている。この突出部材53は、後述のストッパ手段22を構成するものである。
横行支持フレーム17は、浴槽1側および浴槽1外側である洗い場2側の夫々所定位置に立設される柱部材54と、それら柱部材54の上端部分との間に横架される上部横行レール55と、洗い場2床付近の高さにおいてそれら柱部材54の間に横架される下部横行レール56と、柱部材54と浴室壁面3とを連結する連結部材57とを備えている。
上部横行レール55は、図2に示すように、その断面は、角型鋼管の下辺中央が開口し、その開口部の両端が内側に折れ曲がった形状となっている。この上部横行レール55は、その内部に昇降支持フレーム15の支持車輪45を、前後方向への移動を規制すると共に、左右方向へ横行可能に支持しており、上部横行レール55の下辺開口を通じて接続部材46により、支持車輪45と昇降支持フレーム15とが接続されている。つまり、上部横行レール55により、昇降支持フレーム15が、吊持支持されている。
下部横行レール56は、その断面が矩形状とされ、図示するように、その前面および後面が、昇降支持フレーム15における一対のガイド車輪47により挟持されることで、昇降支持フレーム15の前後方向の移動を規制すると共に、横行可能に支持している。
なお、横行支持フレーム17は、上部横行レール55左右端部の下方に夫々昇降支持フレーム15の左右の横行端を規制するストッパ67を備えており、図1中右側のストッパ67は車椅子位置決め手段23により位置決めされた車椅子11から座部13を着脱可能な位置に、左側のストッパ67は昇降支持フレーム17の昇降レール42と誘導レール19とが一致する位置に、夫々昇降支持フレーム17を位置決めするものである。
横行手段18は、横行支持フレーム17における上部横行レール55の両端に配置された一対のスプロケット58と、一対のスプロケット58に巻回され両端が昇降支持フレーム15に固定されたチェーン59と、洗い場2側のスプロケット58を回転駆動させる回転ハンドルからなる横行操作部20とを備えている。
この横行操作部20は、回転させることで、その回転駆動力を無端環状のチェーン60によりスプロケット58に伝達して、スプロケット58によりチェーン59を左右方向に駆動させることで昇降支持フレーム15を左右方向に横行させるものである。
ストッパ手段22は、図2に示すように、昇降手段16におけるシリンダロッド48の先端から後方へ突出するように設けられた突出部材53と、突出部材53より後方で横行支持フレーム17における左右の連結部材57の間に架設された架設部材61と、架設部材61の前面に突出するように取付けられ浴槽1外側の洗い場2側から浴槽1側の所定位置まで延び突出部材53と当接可能なストッパ部材62とから構成されている。
車椅子位置決め手段23は、横行支持フレーム17における下部横行レール56下側の洗い場2側所定位置に配置され前後方向に延びると共に車椅子11のガイド部材を内部に挿入可能な断面コ字状のガイドカバー63と、ガイドカバー63の内部に軸64により回動可能に支持されガイド部材29を係止可能な鉤部材65とを備えている。
鉤部材65は、略並行して二つ設けられており、それら鉤部材65は、ガイド部材29を支持する二つの延出部材28より左右方向外側の位置となるように夫々配置されている。また、車椅子位置決め手段23は、図示は省略するが、鉤部材65を回動させてガイド部材29との係止を解除する解除機構が備えられている。
誘導レール19は、昇降レール42と同様に断面コ字形状のチャンネル材からなり、昇降レール42と略同じ間隔で配置され、その上端が下部横行レール56に支持されると共に、下端が浴槽1側の柱部材54から延びだした支持部材66により上端よりも前方に突出した位置に支持されている。
なお、本例では、保持部材14、昇降支持フレーム15、横行支持フレーム17などの各部材は、ステンレスやアルミ合金など、腐食し難い材料で形成されている。また、動滑車49や固定滑車50,51、各車輪などは、ポリアミド樹脂(MCナイロン(商標名))が用いられている。また、図示は省略するが、本例の入浴補助装置10には、意匠性を高めたり、可動部に手等が挟まれたりするのを防止するためのカバーが、各フレームに備えられている。
次に、本実施形態の入浴補助装置10の作用について図を基に詳細に説明する。まず、保持部材14および昇降支持フレーム15を図1に示すような状態とする。詳しくは、横行操作部20を操作して昇降支持フレーム15を浴槽1外側である洗い場2側へストッパ67に当接するまで横行させた上で、昇降操作部21を操作してシリンダロッド48先端の突出部材53がストッパ部材62に当接するまでシリンダロッド48を下降させて、保持部材14を下降させた状態にする。
続いて、図4(ア)に示すように、洗い場2において、車椅子11の座部13に入浴者を着座させた状態で、保持部材14の前方に車椅子11をその後部が保持部材14を向くように配置し、保持部材14の前面に当接するまで車椅子11を後退させる。
この際に、車椅子11に設けられたガイド部材29が、車椅子位置決め手段23のガイドカバー63の側板に当接することで、ガイド部材29がガイドカバー63内部へとガイドされる。そして、ガイド部材29は、ガイドカバー63内部の鉤部材64に係止され、ガイド部材29、すなわち、車椅子11が洗い場2の所定位置において前後および左右方向に移動不能に位置決めされる。
続いて、車椅子11におけるロック手段25のロックレバー31を操作して、フック32と係止ロッド33との係止を解除して、車輪部12と座部13とが分離可能な状態にする(図4(イ)参照)。
その後、昇降操作部21を上昇側へ操作し、シリンダ43に水道水を供給してシリンダロッド48を伸長させて、その先端に設けられた動滑車49を上昇させる。この動滑車49の上昇により、一端が載置部材44に固定されたワイヤ52の他端は、動滑車49,第一固定滑車50,第二固定滑車51を介して動滑車49の上昇速度の二倍の速度で上昇する。ここで、ワイヤ52の他端は、保持部材14に連結されており、この保持部材14は、昇降支持フレーム15に昇降可能に支持されているので、ワイヤ52の他端が上昇することで保持部材14が上昇する。
このようにして、保持部材14が上昇することで、保持部材14前面の係止部材39が座部13の被係止部27と係止して保持部材14に座部13が保持されて、保持部材14と共に座部13が上昇し、座部13は車輪部11から分離する(図4(ウ)参照)。そして、図3に二点鎖線で示すように、シリンダロッド48が伸長して動滑車49が上昇端に達するまで、保持部材14に保持された座部13を上昇させる。
続いて、横行操作部20を回転操作して、昇降支持フレーム15が浴槽1側のストッパ67に当接するまで横行させる。昇降支持フレーム15が、浴槽1側のストッパ67に当接したら、横行操作部20の操作を止め、今度は、昇降操作部21を下降側へ操作すると、シリンダ43内の水が外部に流出可能となる。そして、保持部材14や座部13にかかる荷重がワイヤ52や動滑車49を介してシリンダロッド48にかかることで、シリンダ43内の水が外部に押し出され、シリンダロッド48がシリンダ内に没入し動滑車49が下降すると共に、保持部材14に保持された座部13も下降する。
ところで、ストッパ手段22のストッパ部材62は、昇降支持フレーム15が浴槽1側のストッパ67に当接した位置には備えられておらず、シリンダロッド48先端の突出部材53は、ストッパ部材62と当接することなく下降する。また、昇降支持フレーム15が浴槽1側のストッパ67に当接した位置では、昇降支持フレーム15の昇降レール42が、下部横行レール56から浴槽1底部へと延びる誘導レール19と互いに連通した状態となっている。
そして、座部13を保持した保持部材14は、シリンダロッド48の没入に伴って下降し、昇降支持フレーム15の昇降レール42から、その下方の誘導レール19へと移り、浴槽1底部へと下降して行き、シリンダロッド48が没入して動滑車49が下降端に達すると下降が停止する(図3参照)。なお、保持部材14の下降中に昇降操作部21を停止操作することで、任意の位置に保持部材14つまり座部13を停止させることができる。
このとき、誘導レール19は、その下端が上端よりも前方に位置させられており、保持部材14に保持された座部13が、その前側が上に上がるように傾斜した状態となる。これにより、座部13に着座した入浴者の姿勢が傾き、同じ水深でも傾かない場合と比べて、より浴湯に浸ることができる。
その後、入浴が終了したら、上記とは逆の手順により、座部13を保持した保持部材14を浴槽1から上昇させた上で、洗い場2側に横行させる。そして、座部13を下降させて車輪部12上に載置し、ロック手段25で座部13を車輪部12にロックした上で、車椅子位置決め手段23の鉤部材65を回動して車椅子位置決め手段23から車椅子11を開放し、車椅子11に着座した入浴者の入浴作業が終了する。
このように、本例の入浴補助装置10によると、身体障害者や高齢者などの入浴者は、車椅子11の座部13に座ったままで、乗換え無しで入浴することができる。また、座部13の左右方向に移動させており、浴槽1や洗い場2の幅が、車椅子11の幅と同じぐらいでも入浴者が座部13に着座した状態で充分に入浴させることができるので、一般家庭などの狭い浴室にも設置することができる。
また、保持部材14として座部の背面を保持しており、座部13の前後方向に対して装置全体の突出量を少なくすることができるので、平面視における浴室に占める割合を小さくすることができ、邪魔になり難く浴室内を広く使うことが可能となる。また、横行支持フレーム17を浴室壁面3近傍に配置固定しており、入浴補助装置10を必要としない入浴者が入浴する際に、装置が邪魔になるのを防止することができる。
更に、シリンダ43の作動流体として水道水を用いているので、シリンダ43等から漏れても特に問題となることはなく、また、電気を用いておらず、漏電などの恐れがないので安全性を高めることができると共に。水道圧を用いているので、水圧を発生させるための装置を特に必要とせず、装置全体のコストを低減させることができる。
また、洗い場1側に横行操作部20と、昇降操作部21とを配置しているので、一箇所で各操作をすることができ、操作する介護者などの手間を低減させることができる。
また、誘導レール19を傾斜させており、座部13を傾けることができるので、入浴者の姿勢を低くすることができ、浴槽1内の水深が浅くても、充分に入浴させることができる。
更に、昇降支持フレーム15が浴槽1側以外の位置にあるときには、ストッパ手段22により座部13が所定位置より下降するのを規制しており、浴槽1以外の位置で誤って昇降手段16が作動しても、座部13が下降するのを防止して、座部13に着座している入浴者が、浴槽1の壁面等に当たってしまったりするのを防止することができる。
また、昇降手段16として、シリンダ43により動滑車49を昇降させて、第一固定滑車50、第二固定滑車51を介して保持部材14を昇降させるようにしているので、少ないストロークで保持部材14の昇降量を大きくすることができ、シリンダ43を小型化することができると共に、装置全体をコンパクトにすることができる。
以上、本考案を実施するための最良の実施の形態を挙げて説明したが、本考案は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本考案の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
すなわち、本例では、横行手段18として、一対のスプロケット58とチェーン59とを用いて手動で駆動するものを示したが、これに限定するものではなく、例えば、圧力流体により回転するアクチュエータにより駆動させるものや、昇降手段と同様にシリンダと滑車およびワイヤを用いたもの、等とすることもできる。これにより、横行にかかる労力を低減させることができる。
本考案の入浴補助装置の一実施形態を示す正面図である。 図1の入浴補助装置の洗い場側において切断して示す側面断面図である。 図1の入浴補助装置の浴槽側において切断して示す側面断面図である。 図1の入浴補助装置における車椅子の座部の着脱を示す説明図である。
符号の説明
1 浴槽
10 入浴補助装置
11 車椅子
12 車輪部
13 座部
14 保持部材
15 昇降支持フレーム
16 昇降手段
17 横行支持フレーム
18 横行手段
19 誘導レール
20 横行操作部
21 昇降操作部
22 ストッパ手段
23 車椅子位置決め手段
43 シリンダ

Claims (5)

  1. 車椅子の車輪部から分離された座部を着脱可能に保持する保持部材と、
    該保持部材を昇降可能に支持する昇降支持フレームと、
    該昇降支持フレームに取付けられ、シリンダの伸縮により前記保持部材を昇降させる昇降手段と、
    浴室内に固定され、前記昇降支持フレームを浴室における浴槽側と浴槽外側との間で前記保持部材に保持された座部の左右方向に横行可能に支持する横行支持フレームと、
    該横行支持フレームに取付けられ、前記昇降支持フレームを横行させる横行手段と、
    該横行手段により前記昇降支持フレームが浴槽側に位置した時に前記保持部材に保持された前記座部を浴槽内部へ誘導する誘導レールと、
    前記横行支持フレームの浴槽外側に配置され、前記横行手段を作動させるための横行操作部と、
    該横行操作部近傍の前記横行支持フレームに配置され、前記昇降手段を作動させるための昇降操作部と
    を具備することを特徴とする入浴補助装置。
  2. 前記誘導レールは、
    前記保持部材に保持された前記座部が傾くように誘導することを特徴とする請求項1に記載の入浴補助装置。
  3. 前記昇降支持フレームが浴槽側以外の位置にある時に、前記保持部材に保持された前記座部が所定位置より下降するのを規制するストッパ手段を更に具備することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の入浴補助装置。
  4. 前記横行支持フレームの浴槽外側の所定位置に、前記車椅子を位置決めするための車椅子位置決め手段を更に具備することを特徴とする請求項1から請求項3までの何れか一つに記載の入浴補助装置。
  5. 前記シリンダは、
    水圧によりピストンロッドが伸長または収縮する水圧シリンダであることを特徴とする請求項1から請求項4までの何れか一つに記載の入浴補助装置。
JP2004004740U 2004-08-06 2004-08-06 入浴補助装置 Expired - Lifetime JP3107085U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004004740U JP3107085U (ja) 2004-08-06 2004-08-06 入浴補助装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004004740U JP3107085U (ja) 2004-08-06 2004-08-06 入浴補助装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3107085U true JP3107085U (ja) 2005-01-27

Family

ID=43269817

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004004740U Expired - Lifetime JP3107085U (ja) 2004-08-06 2004-08-06 入浴補助装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3107085U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014030700A (ja) * 2012-07-10 2014-02-20 Sakai Medical Co Ltd 入浴用車椅子

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014030700A (ja) * 2012-07-10 2014-02-20 Sakai Medical Co Ltd 入浴用車椅子

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7139563B2 (ja) 可動浴槽組立体
JP4166763B2 (ja) 開閉式浴槽
JP3107085U (ja) 入浴補助装置
JP3691603B2 (ja) バスリフト入浴装置
JP5823886B2 (ja) 浴槽及び開閉式浴槽
JP3926422B2 (ja) 入浴装置
JP4739921B2 (ja) 入浴リフト装置
JP4518775B2 (ja) 入浴介護補助装置
JP2002065802A (ja) 浴槽、及び入浴装置
JP7414358B2 (ja) 椅子ユニット、移送装置、及びこれを有する入浴介助システム
JP2963621B2 (ja) 入浴装置
JP2004008678A (ja) 介護用スライドチェアシステム
JPH10328263A (ja) 風呂用リフト装置
JP2001104433A (ja) 浴 槽
JP2005342372A (ja) 車イス入浴装置とその浴槽本体
JPH1080456A (ja) 簡易浴槽
JP3933754B2 (ja) 入浴装置
JP3215603B2 (ja) 入浴装置および車椅子
JP2507549Y2 (ja) 身体障害者用入浴装置
WO1997032510A1 (en) Bath
JP6058376B2 (ja) 入浴装置
GB2293321A (en) Pivotable bath assembly
JPH0332350Y2 (ja)
JP3222763B2 (ja) 入浴用車椅子昇降装置
JP2004313410A (ja) 入浴補助装置

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101117

Year of fee payment: 6

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101117

Year of fee payment: 6