JP2005342372A - 車イス入浴装置とその浴槽本体 - Google Patents

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Abstract

【課題】前端面が開口した小型浴槽に、扉の機能を備えた入浴用車イスをドッキングさせて入浴が行われる車イス式入浴装置であって、小型浴槽であるにも拘わらずゆったりとした快適入浴を楽しむことが出来る、自力では入浴出来ない老人やお年寄りの為の車イス入浴装置を提供する。
【解決手段】小型浴槽の本体はその前端面を傾斜して開口させ、他方車イスにはチルト手段とリクライニング手段を付設して、その背もたれを浴槽前端面の傾斜角と同じ角度チルトさせると同時に脚部と足受けはチルティング角度を超える角度リクライニングさせることにより、ゆったりとした長座位姿勢で入浴できるように構成した。
【選択図】図1

Description

この発明は、座位姿勢を保持できるものの自力では入浴出来ないお年寄りや肢体不自由者用の小型で快適入浴が楽しめる車イス入浴装置とその浴槽本体に関するものである。
小型化を目指した車イス入浴装置の一例として実公平6−12791号公報には、入浴者が着座する専用車イスに扉の機能を持たせ、この入浴専用車イスを側壁に開口部を設けた浴槽とドッキングさせることにより、浴槽開口部を閉塞して着座した椅座位の姿勢のまま入浴するようにしたものが開示されている。
更に、特願平8−201435号公報には、傾斜側壁に開口部を備えた浴槽本体に、前後にスライドする入浴者用の着座シートとキャスターを設け、この浴槽自体を移動させて固定扉とドッキングさせることにより、上述例と同様に着座した姿勢のまま入浴出来るようにしたものもある。
こうした従来例における入浴者の入浴姿勢は、いずれも着座した時の椅座位の姿勢であり、サイズ面では小型化されたものであるけれども、反面入浴者サイドにとっては、必ずしもゆったりとした快適な入浴感が得られなかった。更に、椅座位姿勢での入浴は、浴槽の水位が足裏から肩先辺りまで必要となるため、前後および左右寸法が短少化された割に高さ方向寸法が減少していないので、節湯効果が思ったほど期待できなかった。
実公平6−12791号 特願平8−201435号
本発明は、上述した従来の小型車イス入浴装置における不具合を一挙に解消する新規且つ有用な車イス入浴装置とその浴槽本体を提供するものである。
請求項1記載の車イス入浴装置は、前端面を傾斜して開口した小型浴槽に、チルト手段とリクライニング手段を組み込んだ車イスを使って、入浴者をゆったりとした長座位の姿勢で入浴出来るように構成したことを特徴とする。
請求項2記載の車イス入浴装置における浴槽本体は、前端面を傾斜して開口した小型浴槽において、アクチュエータの伸縮に応動して、直進動と直進および回転の複合動が付与されるフックを設け、該フックより車イスの背もたれ両側端近くを水密にクランプならびにアンクランプするようにしたことを特徴とする。
請求項3記載の浴槽本体は、アクチュエータの伸縮に応動して作動するフックの先端爪部を着脱可能とした事を特徴とする。
請求項4記載の車イス入浴装置における浴槽本体は、前端面を傾斜して開口した小型浴槽において、浴槽排水栓の開閉と車イスの予期せぬ進入および後退動を阻止する安全プレートの両者を単一のアクチュエータにより連動して駆動させることを特徴とする。
請求項5記載の車イス入浴装置における浴槽本体は、前端面を傾斜して開口した小型浴槽において、前方へ突出したガイドに進退可能な円弧板を設け、車イスが正規な入浴姿勢に変換されないままアプローチした時、上記円弧板と車イスの足受け部が当接して車イスの進入を阻止ならびに警告音を発するようにしたことを特徴とする。
上記請求項1記載の車イス入浴装置によると、浴槽前端面を傾斜して開口した省スペース型の小型浴槽を採用しているにも拘わらず、上記傾斜開口面を閉塞する車イスは背もたれと座面がチルトし且つ脚部と足受けはチルト動作と連動してチルティング角度を上回るリクライニング動作が得られるため、入浴者はゆったりとした快適入浴が得られると同時に節湯効果が期待出来るものである。
請求項2による浴槽本体は、その左右の両フックが単一のアクチュエータによって駆動される方式なので、クランプおよびアンクランプ動作のタイミングにズレを生じないばかりか、均一なクランプ力が得られるので水漏れの恐れがない。
請求項3によると、クランプ用のフックは、その先端爪部が別体で脱着可能としたため、アクチュエータやその伝達部材等が故障又は破損しても、クランプ状態を容易に脱することが出来るので、入浴者が浴槽内に取り残されるような事故を防止する。
請求項4による浴槽本体は、浴槽排水栓の開閉と安全プレートの両者を単一のアクチュエータによって駆動させるようにしたため、コスト面で有利となるばかりか、安全プレートの存在により、車イスの思わぬ後退動に伴う事故を未然に防止することが出来る。
請求項5による浴槽本体は、車イスが正規の入浴姿勢に変換されないまま浴槽に向けてアプローチしてきた場合、ガイド前方に車イスの足受けと当接する円弧板を設置したため、介助者のうっかりミスは確実に防止出来る。
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。先ず、本発明に係る車イス入浴装置は、浴室内の所定位置に固定される浴槽本体Aと、入浴者を搭載して移動可能な入浴専用の車イスBと、上記浴槽本体Aと、近接した位置に設置される貯湯タンクT等から成る。
上記、浴槽本体Aと車イスBの構造上の特徴は、浴槽本体Aの前端面が傾斜して開口し、該浴槽本体と車イスBとが合体した際に浴槽本体Aの傾斜開口部を水密に閉塞する手段が組み込まれていることと、車イスBには背もたれC1と座面C2のチルティング動作に連動して脚部C3およびレッグレストC4が自動リクライニングする手段を具備している点にある。
上記浴槽本体Aは、(図1乃至図11参照)ステンレス製の角パイプ等の鋼材を適宜接合して形成されるメインフレーム1と、このメインフレームによって支持され、前壁を開口した主槽2と、そのカバー3A,3B,3C等によって主要部分が構成されている。上記主槽2はFRP等の成型品で、その側壁4A,4Bと夫々連接する前端面5は、垂直面に対し上縁側が下縁側に比し前方に位置するよう傾斜していて、その上縁は上面パネル6と下縁は底壁7と連接している。又、上記傾斜前端面5には、段部5’,5’が形成されると共に合成ゴム等の弾性体から成る連続したシール9が接着されている。このシール9は図3の右側面から見るとU字状に接着されているものである。
上記、主槽2の後壁8と、カバー3Cとの間にあって、底壁7より高所にアクチュエータ10のエンド端が、上記メインフレーム1のブラケット1’に植設した軸12に枢支されると共に該アクチュエータ10の伸縮ロッド11は、軸13を支点として回動するリンク14とピン15を介して連結している。上記リンク14の突出部分には、一方の側壁4Aに沿って伸びるコネクティングロッド16Aの一端と連結ピン17を介して結合されている。又、上記リンク14の軸13とピン15の中心点を結ぶ線上の適所にピン結合したロッド18は、その他端が軸19を支点として回動するリンク20とピン結合されている。このリンク20の突出部には上記と同じく他方の側壁4Bに沿って伸びるコネクティングロッド16Bの一端がピン21を介して連結している。
上記、両コネクティングロッド16A,16Bの他端は図6および図7に示す如く、各々メインフレーム1の適所に固定した固定ブラケット22と段部23Aを持つ可動ブラケット23内を摺動自在に挿通した一対のスライドバー24,24にピン25によって結合している。上記固定ブラケット22には、可動ブラケット23の段部23Aと係合する係止部26Aを備えた固定ブロック26が適宜取付けられている。又、上記両ブラケット22,23には、その中央部に設けた止まり穴22B,23Bをバネ座とする抗縮スプリング27が配設され、該スプリングの弾撥力が常時附勢されている。又、上記スライドバー24,24の先端に取付けた金具28には軸29を支点として回動自在なフック30が枢支されている。尚、このフック30は、その先端爪部30’がボルト締めされていて、該ボルトは、プラグPを取り除いた作業穴からレンチを使って適宜脱着可能である。更に、上記可動ブラケット23と一体の突出ブロック31には、押し棒32とバネ掛止片33が取付けられていて、該押し棒32はその先端面がフック30の肩部34と当接するよう設けられている。又、上記バネ掛止片33は一端をフック30に設けた掛止片35に掛け止めした抗張スプリング36の他端が掛け止めされている。
従って、前記アクチュエータ10の伸縮ロッド11が、伸長動作した実線示の状態にあっては、コネクティングロッド16A,16Bが上述した各種伝達部材を介して図の左方へ引っ張られているため、フック30は車イス背もたれC1における両側縁の適所をシール9に向けて強固にクランプしている。この結果、浴槽側の開口した前端面は水密に閉塞されるのである。斯る状態からアクチュエータ10を縮少動させると、コネクティングロッド16A,16Bは、図の右方に向けて移動する。この移動に伴ってスライドバー24,24は、固定ブラケット22内を摺動して右動するのは勿論であるが、可動ブラケット23も抗縮スプリング27の蓄力を受けてスライドバー24,24の移動に追従して一体移動する。この結果、フック30は金具28と押し棒32の両者により押圧されるため、実線示の姿勢を保ったまま直進移動することになる。更に、スライドバー24,24が移動して、可動ブラケット23の段部23Aが固定ブロック26の係止部26Aに当接すると、フック30は金具28のみの押圧となるため、直進動と抗張スプリング36による軸29周りの回転動の複合動が与えられ、最終的に二点鎖線示のようなアンクランプ状態となって停止するものである。
図8,9は、上記クランプ機構の他の実施例を示す平面図および正面図で、上記コネクティングロッド16A,16Bは、ブラケット37内を摺動自在に挿通した単一の摺動バー38とピン25により結合され、該摺動バーの他端にはフック30がピン39により枢支されている。又、このフック30は、その肩部40においても長穴42を備えたスライドプレート41の一端とピン43により枢支されているものである。一方、上記ブラケット37には、ボルト等によってブラケット片44が固定されていて、該ブラケット片には上記スライドプレート41と同様な長穴45が穿設されている。そして、ブラケット片44とスライドプレート41の両者は、その長穴42,45間を緩く挿通する取付けピン46を介して互いに摺動出来るよう重合設置されている。又、スライドプレート41の左端には、固定ピン47が設けられ、この固定ピン47と上記取付けピン46との間に抗縮スプリング48が取付けられている。従って、図示実線示状態からアクチュエータ10が縮小作動すると、摺動バー38が右動し、これに伴ってスライドプレート41も抗縮スプリング48により右動するので、フック30は直進移動する。そして、取付けピン46が長穴42,45の右端に当接してその移動が阻止された後は、摺動バー38のみの押圧となるので、フック30は、上述例と同様に直進と回転の複合動が与えられ二点鎖線示のようなアンクランプ状態となって停止するものである。
従って、両実施例とも左右のフック30は、単一のアクチュエータ10により駆動されるので、両フック間のクランプおよびアンクランプの動作タイミングにズレを生じる恐れがないばかりか、均一なクランプ力が期待出来、水漏れ等の心配は不要である。
又、主槽2における底壁7の下面後方には、図10に示す如く上述のアクチュエータとは別のアクチュエータ49が装着されていて、該アクチュエータの伸縮ロッド端には、軸50を支点として回動するリンク51の一端がピン52により連結されている。このリンク51の他端は、連結バー53の一端とピン54によって連結され、該連結バー53の他端は、枢軸55を支点として回転するリンク56の中央付近とピン57を介して連結している。上記枢軸55には上記リンク56と別に、この軸を共通の支点として回転するレバー58の一端が軸着されていて、該レバーの他端は、ガイド部材60に案内されて上下方向に移動可能な軸体59の下端と連結ピン61を介して結合されている。又、上記軸体59の上部は底壁7に設けた排水口62に臨み、その先端には排水栓63が取付けられている。上記排水口62の下面には排水管64が接続する排水受け65が設けられると共に、排水口周りに水密を保つための適当な排水金具類が設置されている。
又、図10及び図11に示す如く上記枢軸55を支点として回転するリンク56の一端には、前方に傾斜して延びるリンク66の一端がピン67によって結合されると共に、該リンク66の他端は後述するガイド72と直接又は適当な取付片を介して、回転自在に取付けた回転軸68に設けたブラケット69とピン70によって連結している。又、上記回転軸68には一対の安全ストッパー用のプレート71が装着されている。このプレート71は、浴槽本体Aに車イスBがドッキングする際、正規のドッキング位置に車イスが到達しているか否かを検出するため、および車イスの思わぬ後退動を阻止するためのものである。
従って、アクチュエータ49の伸縮ロッドが最伸長した実線示の状態から縮小動に移ると、リンク51は軸50を中心にして反時計方向に回転し、これに伴い連結バー53を図の右方に移動する。この動きによってリンク56は枢軸55を支点として反時計方向へ回転するため、上記安全ストッパー用プレート71を、その伝達部材であるリンク66,ブラケット69および回転軸68を介して、直立した姿勢から破線示の如く横臥した姿勢へ移行させると同時に、排水栓63をレバー58及び軸体59を介して上動させ、排水口62の閉塞を開放させる。
主槽2における底壁7の下方から前方へ突出したガイド72は、車イスBが浴槽本体Aとドッキングする際の案内機能を果すためのもので、図11の如くこの前端弯曲部分に装着されたケース73には、抗縮スプリング74が収納されると共に該抗縮スプリングの蓄圧力を常時受圧するスライダー75が摺動自在に設けられている。このスライダー75の前方部分はケース73から突出し、前端に円弧板76が装着されている。この円弧板76は入浴時において、車イスBが浴槽本体Aに向けてアプローチした際、車イスの姿勢が後述するような正規の入浴姿勢に変換がなされているか否かを検知するためのもので、もし変換されていない場合、レッグレストC4が円弧板76と当接して車イスが浴槽本体にドッキング出来ないように構成されているものである。
更に主槽2における上面パネル6の後部には、操作パネル77や給湯およびシャワー用ミキシングの操作摘み78等が適宜配設されると共に、その下面即ち後壁8とそのカバー3Cとの間の空間に、上記ミキシングの本体部分79やそれに接続する給湯・給水の配管類、および各種制御系部品並びに湯を貯湯タンクTから浴槽本体A内に導くか又は循環させるポンプ(図示せず)等が外部から見えないように任意適当に配設されている。尚、符号80は浴槽本体Aを浴室床面上に支承するマウントで、メインフレーム1の下面4ヶ所に取付けられる。又、同様のマウントが上記ガイド72の前方下面にも取付けられている。
続いて、本発明に係る車イスBについて図1及び図12以降の実施例に基づいて説明する。車イスBは、入浴者を搭載するシート部分Cとこのシート部分を支承し、キャスターCSによって走行可能な台車部分Dから、その主要部分が形成されている。上記シート部分Cにおける背もたれC1,座面C2,脚部C3には、各々独立してステンレス鋼材等によって作製された金属製のフレーム81,82,83を有し、該フレームのうち背もたれフレーム81と座面フレーム82は、図示しないボルト等によって一体に組付けられるが、座面フレーム82と脚部フレーム83は、蝶番100等によって、脚部フレーム独自で回転し得るよう構成されている。又、上記各フレームの上面にはFRP等で作製された樹脂成形板84,85,86が組付けられ、更にその上には軟性樹脂等で成型されたマット87,88,89がピン止め等の手段で敷設されている。尚、レッグレストC4は取付けバー90を介して、脚部フレーム83の取付けボス91に開閉自在に装着される。台車部分Dに支承されるシート部分Cは、実際には背もたれフレーム81の下方突出部分92が台車フレーム93と一体の突出部分94に支軸95を介して、回転自在に支持されているものである。
又、車イスBには、上記支軸95と脚部フレーム83との間を複数のリンクL1〜L4により連接するリンク式の伝達機構Lを具備していて、このリンク伝達機構Lは、後述する如きシート部分Cのチルティング操作に伴う支軸95の回転動を利用して、最終的に脚部C3が蝶番100により回転動作するよう構成されている。即ち、図15の如く椅座位の姿勢で車イスに着座した入浴者Mを介助者mによって、背もたれC1を介助者の身体側に向けて回転、即ち時計方向に図16の如く所定の角度α°傾斜させれば、背もたれC1と座面C2は一体となって角度α°だけチルトし、他方脚部C3とレッグレストC4には上記リンク伝達機構Lにより、チルトとは別に同じ時計方向へ角度θ°回転させられるので(図17参照)、結局脚部C3とレッグレストC4は、元の状態からα°プラスθ°の角度リクライニングし、この結果、入浴者Mは着座した時の椅座位の姿勢からゆったりとした図1及び図16の如き長座位の姿勢へ自動変換されるのである。尚、上記チルト角α°は、浴槽前端面5の傾斜角と同一となるよう予め設計されている。尚、図中符号96は前述したガイド72に沿って転動するローラー、97は枕、98は介助者m用の把手、99は入浴者M用の安全手摺を各々示す。
次に、上述のように構成された本装置の入浴準備から出浴に至るまでの動作および使用状態について説明する。先ず、脱衣所等で待機している入浴者Mを介助者mの介助のもと車イスBに着座させて浴室内へ移動させる。浴室内ではシャワー等によって洗体した後、シート部分Cをチルトして入浴者Mの姿勢を椅座位から長座位の入浴姿勢へ変換する。この際、脚部C3とレッグレストC4は、前述したようにリンク伝達機構Lによる回転動とチルト動作を加えたリクライニング動作が付加されるため、入浴者Mはゆったりとした入浴姿勢が得られる。一方浴槽本体Aは、次のような状態にて待機している。即ちアクチュエータ10と49は、その伸縮ロッドが最縮小した状態で待機している。従って、一方のアクチュエータ49と関連動作する排水栓63は、排水口62を開放し、安全用のプレート71は横臥して、車イスの進入を可能としている。他方アクチュエータ10と関連動作するフック30は、外方に向けて開動したアンクランプ状態に置かれており、車イス進入時の邪魔にならない位置へ逃げている。
斯かる状態から車イスBを浴槽本体Aへ向けてアプローチし、入浴者Mの足先から本体内へ進入させる。この際、車イスBはそのローラー96がガイド72に案内されながら進入するので、誰にでも安全で確実な作業が期待出来るばかりでなく、仮に車イスBの姿勢を変換させないままアプローチした時は、レッグレストC4の先端が円弧板76に当接するよう構成されているため、円弧板76の移動によりセンサー101が感知して警告音が発せられ、うっかり事故を未然に防止する。更に、誤ってアクチュエータ49が伸長動作した状態のままで車イスBを進入させようとした場合は、起立している安全用のプレート71によって進入阻止が図られるため、衝突等の事故は未然に防止されるものである。
そして、背もたれC1が浴槽前端面5の段部5’に接着したシール9と接触する所定のドッキング位置へ達したならば、操作パネル77のスイッチを押圧して、両アクチュエータ10,49を伸長動させる。これによって、背もたれC1はフック30を介してシール9に強固に圧接されて浴槽開口部を水密に閉塞し、同時に安全プレート71の起立と排水口62を閉塞して車イスBと浴槽本体Aのドッキングが完了する。ドッキングが完了した後は、貯湯タンクTに予め貯えられた湯を、ポンプ等を介して浴槽内の所定水位に達するまで給湯して入浴が行われるものである。尚、こうした入浴中にあって、万が一クランプ機構のフック30やその関連材等が破損したとしても、プレート71の存在により、車イスBが槽内湯の圧力で急速に後退動してしまうような危険な動きを防いでいる。入浴が終了し、出浴させるには、初めにアクチュエータ49を縮小作動させ、安全プレート71を横臥して退路を確保すると共に排水口62を開放して湯を外部へ排出するか貯湯タンクTへ戻す。浴槽内に湯がなくなった時点で、他方のアクチュエータ10を縮小駆動させ、フック30による車イスBのクランプを開放して、車イスBを所定位置まで後退移動させる。尚、この際アクチュエータ10等の故障でフック30がアンクランプ作動をしないときは、その先端爪部30’を取り外せば、入浴者が浴槽内に取り残させることはない。次いで、入浴者Mの身体をタオルで拭いて姿勢を元の椅座位の姿勢へ戻せば1サイクルの入浴動作が完了する。
以上、要するに本発明によれば、浴槽前端面を傾斜して開口させた少スペース型の小型浴槽であるにも拘わらず、上記開口部の閉塞扉の機能を備えた車イスはその背もたれと座面が所定角度チルティングし、脚部とレッグレストはチルト動作に連動して、チルティング角度を上回るリクライニング動作が自動的に行われるため、入浴者はゆったりと姿勢のもと快適入浴が得られるばかりでなく、節湯効果も期待出来る等のメリットと、浴槽本体には多くの安全対策が施され、安心して入浴を楽しむことが出来るものである。
本発明の入浴状態を示す概略の側面図である。 本発明の浴槽本体を示す側面図である。 本発明の浴槽本体と貯湯タンクを示す平面図である。 本発明の浴槽本体の後部を示す縦断側面図である。 本発明の浴槽本体の後部を示す横断平面図である。 本発明の浴槽本体に設けられるクランプ機構を示す要部の側面図である。 本発明の浴槽本体に設けられるクランプ機構を示す要部の平面図である。 本発明の浴槽本体に設けられるクランプ機構の他の実施例を示す要部の側面図である。 本発明の浴槽本体に設けられるクランプ機構の他の実施例を示す要部の平面図である。 本発明の浴槽本体に設けられる排水栓と安全プレートの作動機構を示す要部の側面図である。 本発明の浴槽本体に設けられる円弧板の作動状態を示す平面図である。 本発明の車イスを示す側面図である。 本発明の車イスを示す平面図である。 本発明の車イスの台車部分を示す平面図である。 本発明の車イスの使用状態を示す側面図である。 本発明の車イスの入浴姿勢を示す側面図である。 本発明の車イスの脚部および足受け部の作動状態を示す側面図である。
符号の説明
1 メインフレーム
2 主槽
3A,3B,3C カバー
4A,4B 側壁
5 前端面
6 上面パネル
7 底壁
8 後壁
9 シール
10,49 アクチュエータ
16A,16B コネクティングロッド
30 フック
30’ 先端爪部
62 排水口
63 排水栓
71 安全プレート
72 ガイド
76 円弧板
81,82,83 フレーム
84,85,86 成型板
87,88,89 マット
93 台車フレーム
95 支軸
100 蝶番
101 センサ
A 浴槽本体
B 車イス
C シート部分
C1 背もたれ
C2 座面
C3 脚部
C4 足受け
D 台車部分
L リンク伝達機構
M 入浴者
m 介助者

Claims (5)

  1. 前端面を傾斜して開口した小型浴槽に、チルト手段とリクライニング手段を組み込んだ車イスを使って、入浴者をゆったりとした長座位の姿勢で入浴出来るように構成したことを特徴とする車イス入浴装置。
  2. 前端面を傾斜して開口した小型浴槽において、アクチュエータの伸縮に応動して、直進動と直進および回転の複合動が付与されるフックを設け、該フックにより車イスの背もたれ両側端近くを、水密にクランプならびにアンクランプするようにした事を特徴とする車イス入浴装置における浴槽本体。
  3. アクチュエータの伸縮に応動して作動するフックは、その先端爪部が脱着可能としたことを特徴とする請求項2記載の浴槽本体。
  4. 前端面を傾斜して開口した小型浴槽において、浴槽排水栓の開閉と車イスの予期せぬ進入および後退動を阻止する安全プレートの両者を、単一アクチュエータにより連動して駆動させることを特徴とする車イス入浴装置における浴槽本体。
  5. 前端面を傾斜して開口した小型浴槽において、前方へ突出したガイドに進退可能な円弧板を設け、車イスが正規の入浴姿勢に変換されないままアプローチした時、上記円弧板と車イスの足受け部が当接して車イスの進入を阻止ならびに警告音を発するようにしたことを特徴とする車イス入浴装置における浴槽本体。
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