JP2003190245A - 揺動開閉式入浴装置 - Google Patents

揺動開閉式入浴装置

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JP2003190245A
JP2003190245A JP2001399674A JP2001399674A JP2003190245A JP 2003190245 A JP2003190245 A JP 2003190245A JP 2001399674 A JP2001399674 A JP 2001399674A JP 2001399674 A JP2001399674 A JP 2001399674A JP 2003190245 A JP2003190245 A JP 2003190245A
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JP
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bath
opening
bathtub
chair
rocking
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JP2001399674A
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Hajime Suzuki
肇 鈴木
Haruo Nagaoka
春夫 長岡
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Sakai Medical Co Ltd
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Sakai Medical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 浴槽内に収容した入浴者を横になった姿勢で
入浴させることができ、浴槽に貯留する湯量を節約で
き、入浴装置全体の小型化省スペース化を図る。 【解決手段】 一側方が開口する固定浴槽30と、この
開口に対応する開口が固定浴槽30の開口に連結して固
定浴槽30外部に浴槽30,31を延長可能な揺動浴槽
31と、揺動浴槽31の揺動に従って入浴者を後方に傾
斜可能な椅子部12とを有し、揺動浴槽31が、開口部
分上端部付近に配置された揺動支点91により揺動可能
とされ、入浴時には固定浴槽30と水密状態に連続して
湯を貯留可能とされるとともに、開放時には固定浴槽3
0の下側に収納可能とされてなり、椅子部12を後方に
傾斜するべく椅子部12を傾動する傾動手段が設けられ
てなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に身体障害者や
老人を座位の姿勢で入浴させることができる揺動開閉式
入浴装置に用いて好適な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】介護に適した入浴装置としては、入浴者
が快適に利用するために、浴槽が傾動できるものが存在
する。例えば、特開平7−473号では、入浴者が座る
椅子を取り出し可能に収容できるバスタブが傾動可能に
なっている入浴装置が提案されている。この入浴装置で
は、前記バスタブを立てた状態では、バスタブ内の椅子
に入浴者が座った姿勢となり、しかも、バスタブの開口
部が、側方を向くようになるため、入浴者はバスタブに
容易に出入りでき、介助者による介護も容易である。そ
して、入浴時には、バスタブを傾動させることで、上方
開口されているバスタブ内で、通常の風呂と同様に入浴
者が横になって快適に入浴できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この特開平7−473
号のように、90°近い角度を回転傾動すると、入浴者
に恐怖感を与えることがあるため、これを解消する必要
がある。また、浴槽内に入浴者の座る椅子部が設けられ
ていた場合に、浴槽内部の洗滌を容易におこなうことが
できない。このように、入浴者を収容した浴槽を傾動す
るにあたっては、数々の問題を克服する必要があった。
【0004】このような要求に応えるために、特開平8
−141039には、搬送車に乗ったまま浴槽がスイン
グし、車椅子ごと入浴者を収容した浴槽を、何らかの傾
動手段によって傾動する技術が開示されている。しか
し、このような技術においては以下のような問題があ
る。例えば、特に、車椅子が搬入可能な浴槽は、大型と
なる傾向があるため、湯の使用量の増大、準備時間や清
掃時間の延長等の問題がある。さらに、浴槽とその内部
の湯および/または入浴者の全てを傾動する必要がある
ため、駆動機構が大型化し、製造コストも上昇してしま
うという問題があった。大規模な病院・介護施設等以外
にこのような入浴装置を設置する場合には、さらなる入
浴装置全体の小型化、湯の使用量の低減が求められてい
る。また、前述の特開平8−141039号のように、
90°近い角度を回転傾動する浴槽であると、車椅子
(搬送車)を浴槽に対して所定の位置に搬入するために
必要なスペースと、浴槽がスイングするスペースとが必
要である。さらに、近年、浴槽に供給する湯を貯留して
おくためのタンクを併設する場合があり、これらのスペ
ースをも含めて、入浴装置全体としての小型化を図りた
いという要求があった。
【0005】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、浴槽内に収容した入浴者を横になった姿勢で入浴さ
せることができ、しかも、入浴者に恐怖感を与えること
無く浴槽および入浴者を傾動することができ、しかも、
浴槽に貯留する湯量を節約でき、入浴装置全体の小型化
省スペース化を図ることができる等の効果が得られる入
浴装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一側方が開口
する固定浴槽と、該固定浴槽の開口に対応する開口を有
するとともにこの開口が前記固定浴槽の開口に連結して
前記固定浴槽外部に浴槽を延長可能な揺動浴槽と、この
揺動浴槽の揺動に従って入浴者を後方に傾斜可能な椅子
部とを有し、前記揺動浴槽が、前記開口部分上端部付近
に配置された揺動支点により前記固定浴槽の開口方向に
揺動可能とされ、入浴時には前記固定浴槽と水密状態に
連続して湯を貯留可能とされるとともに、開放時には前
記固定浴槽の下側に収納可能とされてなり、前記椅子部
を後方に傾斜するべく椅子部を傾動する傾動手段が設け
られてなることにより上記課題を解決した。本発明の前
記傾動手段が、椅子部の背もたれ基部付近に設けられた
回転支点を中心に回転可能な椅子支持部と、前記開口部
分よりも前記固定浴槽外側に位置する前記椅子支持部の
開口側先端部に設けられ前記揺動浴槽の揺動に従って該
揺動浴槽内面に当接するとともに転動して前記椅子支持
部を傾動可能な転動部とを具備するとともに、前記揺動
浴槽の開放時に、前記椅子支持部に沿って前記椅子部が
前後方向に移動可能とされてなることができる。本発明
において、前記椅子支持部には前記椅子部の前後方向の
移動位置を規制する位置規制部が設けられてなることが
可能である。本発明の前記椅子部が前記椅子支持部から
着脱可能とされてなる手段を採用することができる。本
発明において、前記固定浴槽の底部および開口側側壁
と、前記揺動浴槽の底部開口側側壁とが前記開口方向と
直行する方向に折曲され、これら折曲部の互いに対向す
る位置には、入浴時における前記固定浴槽と前記揺動浴
槽との水密状態を維持するための水密手段が前記開口の
形状に沿って設けられることが好ましい。
【0007】本発明の揺動開閉式入浴装置においては、
前記揺動浴槽が、前記開口部分上端部付近に配置された
揺動支点により前記固定浴槽の開口方向に揺動可能とさ
れ、この揺動浴槽の揺動に従って椅子部が傾動手段によ
り後方に傾斜されることで、揺動浴槽の開放状態におい
て入浴者を座位で浴槽内に収容し、揺動浴槽を閉塞する
動作のみで同時に入浴者を横にすることができ、さら
に、入浴時に揺動浴槽の位置するスペースを入浴者の搬
入搬出に用い、浴槽としての必要なスペースが固定浴槽
そのものとほぼ等しいスペースしか必要ないため、浴槽
自体が揺動する構造とは異なり、設置に必要なスペース
を小さくすることができるとともに、湯の入った浴槽お
よび入浴者を揺動(傾動)する必要がないため、駆動機
構を小型化し、製造コストを削減することができる。
【0008】本発明の前記傾動手段が、固定浴槽底部に
固定された回転支点を中心に回転可能な椅子支持部(平
行な2本のレール)と、前記開口の部分よりも前記固定
浴槽外側に位置する前記レールの開口側先端部下方に延
在して設けられる傾動支持部と転動部(ローラ)とを具
備するとともに、前記揺動浴槽の開放時に、前記椅子支
持部に沿って前記椅子部が前後方向に移動可能とされて
なることにより、揺動浴槽の開放状態において入浴者を
浴槽内に収容する際には、開口外側であるレール先端側
の着席位置に椅子部を移動するとともに、このレールに
沿って椅子部を固定浴槽内側に位置する入浴位置に移動
し、揺動浴槽の開閉動作に従って、揺動する揺動浴槽内
面上をローラが転動し、これにともなって回転支点を中
心にレールが傾動して、入浴者の姿勢における収容状態
と横にする状態(入浴状態)とを移行させることができ
る。
【0009】本発明において、前記椅子支持部には前記
椅子部の前後方向の移動位置を規制する位置規制部が設
けられてなることにより、開口外側であるレール先端側
の着席位置と、固定浴槽内側に位置する入浴位置とにお
いて、椅子部の位置規定をおこなうことが可能となる。
これにより、着席位置において揺動浴槽の開放状態にお
いて入浴者を浴槽内に収容するとともに、入浴位置にお
いて収容状態および入浴状態とすることが可能である。
【0010】本発明の前記椅子部が前記椅子支持部から
着脱可能とされてなることにより、椅子部自体を容易に
洗浄することが可能となるとともに、椅子支持部あるい
は浴槽内部を容易に洗浄することが可能となる。また、
椅子部を取り外した状態において、台車と椅子部とが着
脱式とされる車椅子における椅子部を前記椅子支持部に
載置して入浴者を入浴させることも可能とすることがで
きる。
【0011】本発明の椅子部には、椅子部と一体に傾斜
可能なグリップ部を有することができる。このグリップ
部は、椅子部の両脇にそれぞれ開口側に突出して設けら
れる支持部と、着席時にこの支持部の周りに回転可能な
グリップとを有するものとでき、これにより、椅子部に
座った入浴者が椅子部が後傾する際に、このグリップを
握ることで、後傾する入浴者に安心感を付与することが
可能となる。
【0012】また、本発明の前記固定浴槽および揺動浴
槽の底部開口側側壁に水密状態を維持するための水密手
段(パッキン)を設けたため、揺動浴槽を閉塞するだけ
で、浴槽を水密状態とすることができ、構造を簡略化す
ることができ、製造コストを削減することができる。
【0013】本発明において、揺動浴槽の閉塞状態にお
いて最下部となる揺動浴槽の開口側底部に、この開口よ
りも前記固定浴槽側に伸延する排水部が設けられ、この
排水部が、開口付近の揺動浴槽底部に設けられた排水穴
と、この排水穴からさらに開口方向固定浴槽側に水平よ
り略下向きに延在する排水管と、この排水管端部下側に
設けられ排水栓により密閉可能な排水孔とを具備するこ
とができ、これにより、揺動浴槽の閉塞状態において、
排水をおこなう際に、浴槽略中心位置に設けた排水孔か
ら排水して、揺動浴槽の開閉時に、固定浴槽と干渉する
ことなくスムーズに開閉することが可能となる。
【0014】本発明の固定浴槽内部に湯量低減部として
椅子支持部の下側に中空容器(フロート)が設けられる
ことにより、入浴者の入浴には必要のない椅子支持部の
下側空間に入る湯を節約し、入浴時に使用する湯量を低
減することができる。また、フロートの浮力を椅子支持
部に作用させることができるため、入浴中において椅子
支持部を支持している揺動浴槽内面への荷重を低減する
ことができる。
【0015】本発明の揺動開閉式入浴装置においては省
スペース化を図ることができるため、固定浴槽に供給す
る湯を貯留するためのタンクを一体として設けた場合で
も、従来の浴槽全体を揺動(傾動)する浴槽とほぼ同じ
スペースを占有するだけで、設置に必要なスペースが増
大することがなく、また、離れた場所にタンクを設置し
なくてすむため、これらの間の配管等を短縮して製造
(設置)コストの低減をおこなうこともできる。
【0016】本発明は、前記揺動浴槽の開放状態におい
ては湯の注入がおこなわれないよう制御するか、また
は、前記揺動浴槽の開閉を、浴槽内部に湯がある状態で
おこなわないよう制御する制御手段が設けられてなるこ
とにより、入浴中に揺動浴槽が開閉する、あるいは、入
浴者の収容・搬出作業中に湯が注入されることがなく、
安全性を向上することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の揺動開閉式入浴装
置における一実施形態を図面に基づいて説明する。図1
は本発明に係る揺動開閉式入浴装置の入浴状態における
概形を示す斜視図、図2は同揺動開閉式入浴装置の開放
状態を示す斜視図、図3は開口側から見た揺動浴槽を示
す斜視図、図4は開口の水密手段を示す断面図、図5は
入浴者の着席状態における揺動開閉式入浴装置を示す正
断面図、図6は入浴者の収容状態における揺動開閉式入
浴装置を示す正断面図、図7は入浴状態における揺動開
閉式入浴装置を示す正断面図、図8は固定浴槽の開口側
から見た揺動開閉式入浴装置を示す側面図、図9は揺動
開閉式入浴装置を示す平面図である。
【0018】これらの図に示すように、本実施形態にか
かる入浴装置は、入浴者を椅子部12に着席させた後、
内方所定位置に位置させて、内部に湯を満たすことによ
って、入浴者を入浴状態にさせる揺動開閉式入浴装置2
からなる。椅子部12は、両側下部にローラ17aが取
り付けられた椅子部フレーム17が設けられ、この椅子
部フレーム17には、前部から後部にかけて、フットレ
スト18、座部19、背もたれ部20が設けられ、その
両側に、入浴者が握りしめるためのグリップ部100,
100が設けられている。
【0019】フットレスト18は、椅子部フレーム17
の左右に取り付けられたブラケット21に軸21aが支
持され、この軸21aに回動自在に支持されたロッド2
2の下端によって支持されている。ブラケット21に
は、介助者が椅子部12を移動操作するときに把持する
部分である把持部23aを先端に有するアーム23が回
動自在に支持されている。アーム23を支持する軸24
にはリンクを介して図示せぬローラが取り付けられてお
り、アーム23、軸24、およびこのローラは一体的に
回動するようになっている。このため、介助者がアーム
23の先端の把持部23aを持って図5中右回りに上方
向へ回転させると、ローラが該アーム23の回動と一体
的に回動してフットレスト支持ロッド22の下面に当接
し、同支持ロッド22を軸21aを中心に回動させる。
これにより、フットレスト18は、所定角度まで強制的
に回動されて、その位置でロックされる。このロック
は、前記アーム23の把持部23aとは逆側の先端23
bに設けられた被ロック部材が、図示せぬ付勢部材によ
って軸26を中心に図5中時計方向へ回動するように付
勢されるロック部材27の図示せぬ先端に係合すること
によって行なわれる。
【0020】このロック状態において、フットレスト1
8は下方(図5中反時計方向)への回動は規制される
が、上方(図5中時計方向)への回動は自由である。ロ
ック状態を解除するには、ロック部材27を図示せぬ付
勢部材に抗して図5中時計方向へ回動操作することによ
って、アーム23の先端23bの被ロック部材との係合
を解除すればよい。
【0021】また、前記ロック状態において、前記フッ
トレスト18の高さは、フットレスト18の下部に設け
られたローラ28が、開放状態の揺動浴槽31の内面3
8に当接するように設定されている。
【0022】グリップ部100は、椅子部12の両脇に
それぞれ開口側に突出して設けられるパイプ状の支持部
101と、この支持部101の軸周りに回転可能なグリ
ップ102とを有するものとされる。支持部101の基
端は背もたれ部20の下端部付近に接続されており、後
述するように背もたれ部20が後傾する際に、背もたれ
部と一体として後傾可能となっている。また、椅子部1
2の両側に設けられたそれぞれのグリップ102および
支持部101の先端側から中程までは、その基端側を中
心として回転可能であるとともに、図示しない位置規制
部により、回転位置規制されて、図8に示すように、略
垂直上向き位置と浴槽内側向き略水平位置とを切り替え
可能とされている。ここで、入浴者の着席時にグリップ
102を略垂直上向き位置として使用し、入浴時には、
グリップ102を浴槽内側向き略水平位置として使用可
能である。
【0023】前記揺動開閉式入浴装置2は、前面(図5
〜図7において左側が前面となる)が開口された固定浴
槽30と、この固定浴槽30の開口に対応する開口を有
するとともにこの開口が固定浴槽30の開口に連結して
前記固定浴槽30外部に浴槽30,31を延長可能な揺
動浴槽31とからなる。
【0024】揺動浴槽31は、図3に示すように、略半
割椀状とされて、固定浴槽30よりも大きな内側寸法を
有している。揺動浴槽31は、固定浴槽30の開口部分
上端部付近に配置された揺動支点91により図6〜8に
おいて左右方向とされる固定浴槽30の開口方向に揺動
可能とされる。この揺動浴槽31は、入浴時に固定浴槽
30と水密状態に連続して湯を貯留可能とされるととも
に、開放時に固定浴槽30の下側に収納可能とされてい
る。
【0025】前記固定浴槽30には、浴槽下部フレーム
80に固着されたナットにボルトが螺合されてなる高さ
調整手段81によって、底部36が略水平状となるよう
に調整されて浴室の床面に設置される。固定浴槽30に
は、その上辺および開口部分付近をのぞいた外側下部が
カバー93によって覆われており、このカバー93内部
には、揺動浴槽31を収納するためのスペース、揺動支
点91を支持する揺動フレーム92、および、供給する
湯を貯留するためのタンク60が設けられている。揺動
フレーム92は、固定浴槽30両側に浴槽下部フレーム
80から立設される縦フレーム92aと、縦フレームか
ら開口方向に向けて略水平に延設されその開口側(前
側)の一端に揺動支点91が設けられる横フレーム92
bとを有する構成とされる。横フレーム92bの後側他
端には揺動浴槽31を駆動するためのシリンダ90が回
動自在に固定されており、横フレーム92b中央付近か
らは、支持部材92cが固定浴槽30の開口に沿った位
置と平行な状態に固定浴槽30の下側を帯状に支持する
ように設けられている。
【0026】揺動支点91には揺動部材94が回動自在
に支持され、この揺動部材94には揺動浴槽31の開口
側に接続される支持部材95が設けられる。横フレーム
92bの開口側端部(前側端部)は、揺動浴槽31の揺
動時にこの支持部材95の揺動と干渉しないための逃げ
として下方向に開口側から後側に傾斜して形成されてい
る。支持部材95にはシリンダ90のロッドが接続され
て、シリンダ90の伸縮により揺動浴槽31を揺動可能
となっている。
【0027】前記固定浴槽30の開口に沿った底部36
および側壁37と、前記揺動浴槽31の開口に沿った底
部38および側壁39とが、図4に示すように、前記開
口方向と直交する方向に折曲されてそれぞれに折曲部3
0a、31aが形成されている。これら折曲部30a,
31aの互いに対向する位置には、入浴時における前記
固定浴槽30と前記揺動浴槽31との水密状態を維持す
るための水密手段40として、パッキン40aおよびそ
の受け部材40bが前記開口の形状に沿って設けられ
る。これらのパッキン40aおよびその受け部材40b
は、図7に示す揺動浴槽31の閉塞状態(入浴状態)に
おいては、揺動浴槽を閉塞するだけで、互いに密着し、
浴槽30,31を水密状態とすることができる。
【0028】揺動浴槽31の閉塞状態(入浴状態)にお
いて最下部となる開口側底部38には、図3,図5〜7
に示すように、この開口よりも開口方向固定浴槽30側
(後側方向)に伸延する排水部41が設けられる。この
排水部41は、開口付近の底部に設けられた排水穴42
と、この排水穴42からさらに開口方向固定浴槽側に水
平より略下向きに延在する排水管43と、この排水管4
3端部下側に設けられ排水栓44により密閉可能な排水
孔45とを具備するものとされる。排水部41は、図7
に示す揺動浴槽31の閉塞状態(入浴状態)において、
排水をおこなう際に、浴槽略中心位置に設けた排水孔4
5から排水して、揺動浴槽31の開閉時に、固定浴槽3
0と干渉することなくスムーズに開閉することが可能と
なるよう構成される。
【0029】この排水孔45の下側には、揺動浴槽31
の閉塞状態において対応する位置に、この排水孔45よ
りも形寸法が大きく揺動開閉式入浴装置2の下側に排水
するための排水孔45Aが設けられるとともに、この近
傍には、排水栓44を開閉するための排水栓開閉ペダル
47と、この排水栓開閉ペダル47によって上下動され
この上下動により排水栓44を開閉させる排水ピン46
とが設けられる。排水ピン46は排水孔45Aの中心に
上下動可能に設けられるとともに、排水栓開閉ペダル4
7によって上方に移動した際に、排水孔45を閉塞して
いる排水栓44を上方に押し上げて開状態として排水を
おこなう。
【0030】固定浴槽30には、前記揺動浴槽31の揺
動に従って椅子部12上の入浴者を横にするべく椅子部
12を傾動する傾動手段が設けられる。この傾動手段
は、図5〜図9に示すように、固定浴槽30底部36に
固定された回転支点51を中心に回転可能な椅子支持部
52と、揺動浴槽31とから構成される。この椅子支持
部52としては、開口方向に延在する平行な2本のレー
ル52a,52aと、開口よりも固定浴槽外側(図5〜
7における左側)に位置する前記レール52aの開口側
(同左側)先端部下方に延在して設けられる傾動支持部
52bと、この傾動支持部52bの先端に設けられ前記
揺動浴槽31の揺動に従って該揺動浴槽31内面(底
面)38に当接するとともに転動する転動部(ローラ)
52cとを具備してなるものとされる。この傾動手段に
より、揺動浴槽31の閉塞時には、この揺動浴槽31の
揺動動作に従って、ローラ52cが揺動浴槽31内面3
8上を転動し、これにともなって回転支点51を中心に
レール52aが図5〜7における左側が上昇するように
時計回りに回動(傾動)して、椅子部12に座った座位
の入浴者を横にすることができる。
【0031】また、椅子支持部52の回転支点51付近
には、例えばリミットスイッチとされる椅子部検出スイ
ッチ121が設けられる。この椅子部検出スイッチ12
1は、椅子支持部52上最奥部である収容位置に椅子部
12が位置したことを検出するとともに、椅子支持部5
2の傾動により椅子部12の背もたれ部20の姿勢が変
化することを検出して、椅子支持部52の傾動状態をも
検出可能なものとされている。
【0032】椅子固定部52には、椅子部12の前後方
向における移動位置を規制する位置規制部110が設け
られ、この位置規制部110は、開口外側であるレール
52a先端側の着席位置と、固定浴槽30内側に位置す
る入浴位置とにおいて、椅子部12の位置規定をおこな
うことが可能となる。
【0033】図10は、本実施形態における位置規制部
110を示す正断面図である。この位置規制部110と
しては、図10,図4に示すように、椅子部フレーム1
7の後瑞位置に下方に突出して取り付けられるストッパ
111と、椅子部12の着席位置に対応した位置にレー
ル52aの側方に突出して設けられるストッパ112と
が設けられ、これらのストッパ111,112どうしが
互いに係止することにより、椅子部12の前後方向の位
置が規制され、レール52aに沿って移動した椅子部1
2を、その先端側の着席位置で停止することができる。
また、図10に示すように、レール52a,52aの内
側側面には、このレール52aに沿って延在する、はず
れ止め凸条部114がレール52aの側方に突出して設
けられる。この、はずれ止め凸条部114の下側には、
椅子部フレーム17に接続されたはずれ止め凸部113
が位置している。このはずれ止め突条部114に沿って
その下側位置を保ったまま、はずれ止め凸部113が移
動することにより、椅子部フレーム17の上下方向のは
ずれ止めとされ、椅子部12がレール52aからはずれ
てしまうことを防止する。
【0034】さらに、図10に示すように、椅子部フレ
ーム17,17の四隅には、ローラ17aよりも前後方
向外側に、ローラ17b,17bが設けられる。このロ
ーラ17bは、ローラ17aの軸線と上下方向略同一位
置に軸線を有するとともに、ローラ17aより大きな径
寸法を有し、ローラ17bの側面がレール52a,52
aの外側側面に当接するようなっている。このローラ1
7bによって、椅子部フレーム17がレール52aに沿
った移動する時に、ローラ17aがレール52a上から
ずれてしまうことを防止する。これら、ストッパ11
1,112、はずれ止め凸部113,はずれ止め凸条部
114、ローラ17bは位置規制部110を構成してお
り、また、これらストッパ111,112、はずれ止め
凸部113,はずれ止め凸条部114、ローラ17b
は、それぞれ、浴槽30、31形状の対称軸線に対して
対象な形状とされて、左右のレール52a,52aに設
けられている。レール52a,52a内側の対向面にそ
れぞれ、はずれ止め凸部113,はずれ止め凸条部11
4、が設けられていること、および、ローラ17b,1
7bどうしの対向する内側側面がそれぞれレール52a
に当接していることにより、椅子部12がレール52a
からはずれてしまうことを防止する。
【0035】固定浴槽30内部には、湯量低減部として
椅子支持部52の下側に中空容器(フロート)Fが設け
られる。また湯量低減部として、固定浴槽30の底部3
6に浴槽内部側に突出した凸部36Aを設けられる。こ
れらフロートF、凸部36Aにより、入浴者の入浴には
必要のない椅子支持部52の下側空間に入る湯を節約
し、入浴時に使用する湯量を低減することができる。ま
た、給湯後にフロートFの浮力を椅子支持部52に作用
させることができるため、入浴中において椅子支持部5
2を支持している揺動浴槽30内面への荷重を低減する
ことができる。
【0036】前記揺動開閉式入浴装置2には、カバー9
3内部に、揺動開閉式入浴装置2内の湯を蓄えるタンク
60と、浴槽30,31とタンク60との間の湯の出し
入れをする給排湯手段61が付設されている。給排湯手
段61について説明すると、図5〜7に示すように、タ
ンク60の給湯口62には配管63aを介してポンプ6
5が介在され、さらにこの配管を介して浴槽本体30の
給湯口に接続される。したがって、図示しない制御手段
によってポンプが制御され、これにより、タンク60か
ら浴槽30,31へ供湯されるときには、湯は前記タン
ク60の給湯口62から配管63aを介してポンプ65
の吸い込み側に至り、ポンプ65の吐出側から配管合流
部,配管を介して浴槽30,31へ至るようになってい
る。
【0037】固定浴槽30には、浴槽30,31内の湯
量を検出する水位センサ122a、122bが接続され
ている。これは、センサ配管に分岐接続されて浴槽3
0,31内の水位を測定するフロート式のセンサであ
り、水位センサ122bは浴槽30,31内の水位が所
定の上限位置以上になった時点で、水位センサ122a
は浴槽30,31内の水位が所定の下限位置以上または
以下になった時点でそれを検知して制御手段に信号を送
るものである。ここでいう所定の上限位置とは、浴槽3
0,31のオーバーフロー状態、つまり、揺動浴槽31
の側壁39上端近傍を指し、下限値とは、浴槽30,3
1底部36,38程度の位置を指している。
【0038】タンク60には、浴槽30,31内の湯量
を検出する水位センサ123a、123bが接続されて
いる。これは、センサ配管123cに分岐接続されてタ
ンク60内の水位を測定するフロート式のセンサであ
り、水位センサ123bはタンク60内の水位が所定の
上限位置以上になった時点で、水位センサ123aはタ
ンク60内の水位が所定の下限位置以上または以下にな
った時点でそれを検知して制御手段に信号を送るもので
ある。また、タンク60には図示しない湯温センサが設
けられ、浴槽30,31に供給する湯の温度を検出し、
所定の設定温度とされた湯を供給可能とされている。
【0039】固定浴槽30外側には、揺動浴槽31の開
放状態を検出する揺動位置検出手段124aと、閉塞状
態を検出する揺動位置検出手段124bとが設けられ
る。また、上記の揺動開閉式入浴装置2には、図示しな
い制御手段が設けられ、この制御手段は、シリンダ90
による揺動浴槽31の揺動の制御、浴槽30,31に供
給する湯量および温度の制御、タンクに貯留する湯量お
よび温度の制御をおこなうものとされる。
【0040】次に、前記構成の入浴装置の作用について
説明する。
【0041】前記した入浴装置により、入浴者を入浴さ
せる場合には、まず、図5に示すように、予め揺動浴槽
31をあけておいた揺動開閉式入浴装置2において、椅
子部フレーム17のローラ17aをレール52a上で転
動させて、椅子部12を位置規制部110によって椅子
支持部52先端部分の着席位置に固定する。同時に、グ
リップ102を上向きにして入浴準備状態とする。この
状態の椅子部に入浴者を着席させるとともに、アーム2
3を上方へ引き上げてフットレスト18を斜め上に引き
上げ、同時に、グリップ102を横向きにして入浴者が
握ることができるようにする。
【0042】次いで、図7に示すように、位置規制部1
10により椅子部12の着席位置固定状態を解除する。
椅子部12を図における右側、固定浴槽30側に押圧し
て、略水平位置とされるレール52a上でローラ17a
が転動することにより、該レール52aに沿って椅子部
12を移動して、図8に示すように、入浴者を浴槽3
0,31内に収容した収容状態とする。
【0043】この状態で、椅子部検出スイッチ121に
より椅子部12が所定の収容位置に位置されたことを検
出した後、制御手段により、シリンダ90を駆動して、
揺動支点91を中心として時計回りに揺動浴槽31を揺
動する。この際、揺動位置検出手段124bにより閉塞
状態となったことが検出されるまで揺動浴槽31を揺動
し、図7に示すように、揺動浴槽31の上端が略水平と
なる閉塞状態とする。揺動浴槽31の揺動に従って、ロ
ーラ52cが揺動浴槽31内面38上を転動し、これに
ともなって回転支点51を中心にレール52aが図5〜
7における左側が上昇するように時計回りに回動(傾
動)して、車椅子1に座った座位の入浴者を横にする。
ここで、折曲部30a,31aの水密手段40としての
パッキン40aおよびその受け部材40bが互いに密着
して、入浴時における前記固定浴槽30と前記揺動浴槽
31とを水密状態とする。
【0044】次いで、タンク60から湯を浴槽30,3
1に満たす。この時、揺動開閉式入浴装置2は、水位セ
ンサ122a,122b,123a,123bにより湯
量を検出するとともに図示しない湯温センサにより湯の
温度を検出しながらおこなうようにする。また、入浴者
は、椅子部12に乗ったままこの椅子部と一体として傾
動するグリップ部100を把持することができるから、
身体保持が確実になされ、傾動動作中も安定が保たれる
とともに、入浴者の不安感を低減することもできる。入
浴使用時は、入浴者は、一般の風呂と同様の姿勢となる
から、快適に入浴できる。図8のように入浴者の傾動状
態された揺動開閉式入浴装置2では、フロートFの浮力
により椅子支持部52から揺動浴槽31底部36に係る
荷重を低減することができる。
【0045】入浴が終了したら、排水栓開閉ペダル47
を踏んで、排水孔45を閉塞している排水栓44を上方
に押し上げて開状態として排水をおこなう。水位センサ
122aにより浴槽30,31内の湯が排水されたこと
が検出されたら、シリンダ90を駆動して、揺動浴槽3
1を開放状態とする。揺動浴槽31の揺動に従って、ロ
ーラ52cが揺動浴槽31内面38上を転動し、これに
ともなって回転支点51を中心にレール52aが図5〜
7における左側が下降するように反時計回りに回動(傾
動)して、横になった入浴者を椅子部12に座った座位
にする。座位に起きあがった入浴者を椅子部12ごとレ
ール52aに沿って前方に移動させ、着席位置まで移動
した後、グリップ102を上向きにして開口から入浴者
を搬出する。
【0046】本実施形態の揺動開閉式入浴装置2におい
ては、前記揺動浴槽31が、前記開口部分上端部付近に
配置された揺動支点91により前記固定浴槽30の開口
方向に揺動可能とされ、この揺動浴槽31の揺動に従っ
て椅子部12が傾動手段により後方に傾斜されること
で、揺動浴槽31の開放状態において入浴者を浴槽内3
0,31に収容し、揺動浴槽31を閉塞する動作のみで
同時に入浴者を横にすることができ、さらに、入浴時に
揺動浴槽31の位置するスペースを入浴者の搬入搬出に
用い、浴槽としての必要なスペースが固定浴槽31その
ものとほぼ等しいスペースしか必要ないため、浴槽全体
が揺動する構造とは異なり、設置に必要なスペースを小
さくすることができるとともに、湯の入った浴槽および
入浴者を揺動(傾動)する必要がないため、駆動機構と
してのシリンダ90等を小型化し、製造コストを削減す
ることができる。
【0047】本実施形態の前記傾動手段が、固定浴槽3
0底部36に固定された回転支点51を中心に回転可能
な椅子支持部52と、前記開口の部分よりも前記固定浴
槽30外側に位置する前記レール52aの開口側先端部
下方に延在して設けられる傾動支持部52bと、この傾
動支持部52bの先端に設けられ前記揺動浴槽31内面
38に当接するとともに該揺動浴槽31の揺動に従って
転動して前記椅子支持部を傾動可能なローラ52cとを
具備するとともに、前記椅子支持部52に沿って椅子部
12が前後方向に移動可能とされてなることにより、揺
動浴槽31の開放状態において入浴者を浴槽内に収容す
る際には、開口外側であるレール52a先端側の着席位
置に椅子部12を移動するとともに、このレール52a
に沿って椅子部12を固定浴槽30内側に位置する入浴
位置に移動し、揺動浴槽31の開閉動作に従って、揺動
する揺動浴槽31内面上をローラ52cが転動し、これ
にともなって回転支点51を中心にレール52aが傾動
して、入浴者の姿勢における収容状態と横にする入浴状
態とを移行させることができる。
【0048】本実施形態において、椅子固定部52に、
椅子部12の前後方向における移動位置を規制する位置
規制部110が設けられ、この位置規制部110によ
り、開口外側であるレール52a先端側の着席位置と、
固定浴槽30内側に位置する入浴位置とにおいて、椅子
部12の位置規定をおこなうことが可能となる。これに
より、着席位置において揺動浴槽31の開放状態におい
て入浴者を浴槽内に収容するとともに、入浴位置におい
て収容状態および入浴状態とすることが可能である。
【0049】また、固定浴槽30および揺動浴槽31の
開口に沿って水密状態を維持するための水密手段40を
設けたことにより、揺動浴槽31を閉塞状態にするだけ
で、浴槽30,31を水密状態とすることができ、その
ため、構造を簡略化することができ、製造コストを削減
することができる。
【0050】本実施形態の前記固定浴槽30には、前記
揺動浴槽31の揺動に従って椅子部12上の入浴者を横
にするべく椅子部12を傾動する傾動手段が設けられる
ことにより、揺動浴槽31の開閉状態において入浴者を
浴槽30,31内に収容し、揺動浴槽30,31を閉塞
する動作のみで同時に入浴者を横にすることが可能とな
る。
【0051】本実施形態において、揺動浴槽31の閉塞
状態において最下部となる揺動浴槽31の開口側底部3
6に、この開口よりも後側に伸延する排水部41が設け
られたことにより、揺動浴槽31の閉塞状態において、
排水をおこなう際に、浴槽30,31の略中心位置に設
けた排水孔45から排水して、車揺動浴槽31の開閉時
に、固定浴槽30と干渉することなくスムーズに開閉す
ることが可能となる。
【0052】固定浴槽30内部に湯量低減部としてフロ
ートFや凸部36Aが設けられることにより、入浴者の
入浴には必要のない椅子支持部52の下側空間に入る湯
を節約し、入浴時に使用する湯量を低減することができ
る。同時に、フロートFの浮力を椅子支持部52に作用
させることができるため、入浴中において椅子支持部5
2からローラ52cを介する揺動浴槽31内面への荷重
を低減することができる。
【0053】本実施形態の揺動開閉式入浴装置2におい
ては省スペース化を図ることができるため、浴槽30,
31に供給する湯を貯留するためのタンク60を一体と
して設けた場合でも、従来の浴槽全体を揺動(傾動)す
る浴槽とほぼ同じスペースを占有するだけで、タンクを
別に設置するために必要なスペースが増大することがな
く、また、離れた場所にタンクを設置しなくてすむた
め、これらの間の配管等を短縮して製造(設置)コスト
の低減をおこなうこともできる。
【0054】前記揺動浴槽31の開放状態(着席状態)
においては湯の注入がおこなわれないよう制御するか、
または、前記揺動浴槽31の開閉動作を、浴槽30,3
1内部に湯がある状態でおこなわないよう制御する制御
手段が設けられてなることにより、入浴中に揺動浴槽3
1が開閉する、あるいは、入浴者の着席・収容・搬出作
業中に湯が注入されることがなく、安全性を向上するこ
とが可能となる。
【0055】なお、本実施形態においては、前記椅子部
12が前記椅子固定部52から着脱可能とされてなるこ
ともできる。これにより、キャスタ付きの台車と、台車
に着脱自在に立設された支持ロッドとを備える車椅子に
おいて、椅子部12が支持ロッドの上部によって支持さ
れる構成として、椅子部12を取り外しすることと、椅
子部12をレール52aに取り付けたままで使用するこ
とを切り替えて使用することができる。これにより、車
椅子に座った状態のままで入浴者を揺動開閉式入浴装置
2に入浴させることもでき、この場合、車椅子に載せた
入浴者を、前記車椅子1の構成のうちの少なくとも椅子
部12と一緒に、前記開口から前記固定浴槽30内方所
定位置に収容した後、前記揺動浴槽31を閉塞して水密
状態にした浴槽30,31内部に湯を満たすことがで
き、これにより、車椅子上の入浴者を一度もおろすこと
なく入浴させて介護者の負担を低減できるとともに、身
体保持を確実にすることができ、入浴者の安定を保つこ
とができ、また、浴槽30,31内に収容した入浴者を
そのまま横にすることができるため、入浴者は一般の風
呂と同様の姿勢となって快適に入浴することができる。
【0056】
【発明の効果】本発明の揺動開閉式入浴装置において
は、前記揺動浴槽が、前記開口部分上端部付近に配置さ
れた揺動支点により前記固定浴槽の開口方向に揺動可能
とされ、この揺動浴槽の揺動に従って椅子部が傾動手段
により後方に傾斜されることで、揺動浴槽の開放状態に
おいて入浴者を浴槽内に収容し、揺動浴槽を閉塞する動
作のみで同時に入浴者を横にすることができ、さらに、
入浴時に揺動浴槽の位置するスペースを入浴者の搬入搬
出に用い、浴槽としての必要なスペースが固定浴槽その
ものとほぼ等しいスペースしか必要ないため、浴槽自体
が揺動する構造とは異なり、設置に必要なスペースを小
さくすることができるとともに、湯の入った浴槽および
入浴者を揺動(傾動)する必要がないため、駆動機構を
小型化し、製造コストを削減することができ、また、前
記傾動手段が、揺動浴槽の揺動に従って転動して前記椅
子支持部を傾動可能な転動部(ローラ)とを具備すると
ともに、前記椅子支持部に沿って前記椅子部が前後方向
に移動可能とされてなることにより、揺動浴槽の開放状
態において入浴者を浴槽内に収容する際には、開口外側
であるレール先端側の着席位置に椅子部を移動するとと
もに、このレールに沿って椅子部を固定浴槽内側に位置
する入浴位置に移動し、揺動浴槽の開閉動作に従って、
揺動する揺動浴槽内面上をローラが転動し、これにとも
なって回転支点を中心にレールが傾動して、入浴者の姿
勢における収容状態と横にする状態(入浴状態)とを移
行させることができるとともに、前記椅子固定部には前
記椅子部の前後方向の移動位置を規制する位置規制部が
設けられてなることにより、開口外側であるレール先端
側の着席位置と、固定浴槽内側に位置する入浴位置とに
おいて、椅子部の位置規定をおこなうことが可能とな
る。これにより、着席位置において揺動浴槽の開放状態
において入浴者を浴槽内に収容するとともに、入浴位置
において収容状態および入浴状態とすることが可能であ
るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明に係る揺動開閉式入浴装置の
一実施形態における入浴状態の概形を示す斜視図であ
る。
【図2】 図2は同揺動開閉式入浴装置の一実施形態
における開放状態を示す斜視図である。
【図3】 図3は開口側から見た揺動浴槽31を示す
斜視図である。
【図4】 図4は開口における水密手段40を示す断
面図である。
【図5】 図5は入浴者の着席状態における揺動開閉
式入浴装置を示す正断面図である。
【図6】 図6は入浴者の収容状態における揺動開閉
式入浴装置を示す正断面図である。
【図7】 図7は入浴状態における揺動開閉式入浴装
置を示す正断面図である。
【図8】 図8は固定浴槽の開口側から見た揺動開閉
式入浴装置を示す側面図である。
【図9】 図9は揺動開閉式入浴装置を示す平面図で
ある。
【図10】 図10は位置規制部100を示す正断面
図である。
【符号の説明】
2 揺動開閉式入浴装置 12 椅子部 17a ローラ 17 椅子部フレーム 18 フットレスト 19 座部 20 背もたれ部 30 固定浴槽(浴槽) 30a 折曲部 31 揺動浴槽(浴槽) 36A 凸部 36,38 底部 37,39 側壁 40a パッキン 40 水密手段 41 排水部 42 排水穴 43 排水管 44 排水栓 45 排水孔 45A 排水孔 46 排水ピン 47 排水栓開閉ペダル 51 回転支点 52a レール 52c ローラ 52b 傾動支持部 52 椅子支持部 60 タンク 61 給排湯手段 62 給湯口 63a 配管 65 ポンプ 80 浴槽下部フレーム 81 調製手段 90 シリンダ 91 揺動支点 92 揺動フレーム 92c 支持部材 92b 横フレーム 92a 縦フレーム 93 カバー 94 揺動部材 95 支持部材 100 グリップ部101 支持部 102 グリップ 110 位置規制部 121 椅子部検出スイッチ 122a,122b,123a,123b 水位センサ 123c センサ配管 124a 揺動位置検出手段 124b 揺動位置検出手段 F フロート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C094 AA01 BB03 BB04 BB08 CC02 CC04 CC09 CC15 DD14 EE20 GG02 GG11 GG14 GG16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一側方が開口する固定浴槽と、該固定
    浴槽の開口に対応する開口を有するとともにこの開口が
    前記固定浴槽の開口に連結して前記固定浴槽外部に浴槽
    を延長可能な揺動浴槽と、この揺動浴槽の揺動に従って
    入浴者を後方に傾斜可能な椅子部とを有し、 前記揺動浴槽が、前記開口部分上端部付近に配置された
    揺動支点により前記固定浴槽の開口方向に揺動可能とさ
    れ、入浴時には前記固定浴槽と水密状態に連続して湯を
    貯留可能とされるとともに、開放時には前記固定浴槽の
    下側に収納可能とされてなり、 前記椅子部を後方に傾斜するべく椅子部を傾動する傾動
    手段が設けられてなることを特徴とする揺動開閉式入浴
    装置。
  2. 【請求項2】 前記傾動手段が、椅子部の背もたれ基
    部付近に設けられた回転支点を中心に回転可能な椅子支
    持部と、前記開口部分よりも前記固定浴槽外側に位置す
    る前記椅子支持部の開口側先端部に設けられ前記揺動浴
    槽の揺動に従って該揺動浴槽内面に当接するとともに転
    動して前記椅子支持部を傾動可能な転動部とを具備する
    とともに、 前記揺動浴槽の開放時に、前記椅子支持部に沿って前記
    椅子部が前後方向に移動可能とされてなることを特徴と
    する請求項1記載の揺動開閉式入浴装置。
  3. 【請求項3】 前記椅子支持部には前記椅子部の前後
    方向の移動位置を規制する位置規制部が設けられてなる
    ことを特徴とする請求項2記載の揺動開閉式入浴装置。
  4. 【請求項4】 前記椅子部が前記椅子支持部から着脱
    可能とされてなることを特徴とする請求項3記載の揺動
    開閉式入浴装置。
  5. 【請求項5】 前記固定浴槽の底部および開口側側壁
    と、前記揺動浴槽の底部開口側側壁とが前記開口方向と
    直行する方向に折曲され、これら折曲部の互いに対向す
    る位置には、入浴時における前記固定浴槽と前記揺動浴
    槽との水密状態を維持するための水密手段が前記開口の
    形状に沿って設けられることを特徴とする請求項1記載
    の揺動開閉式入浴装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005342372A (ja) * 2004-06-07 2005-12-15 Amano:Kk 車イス入浴装置とその浴槽本体
JP2008149000A (ja) * 2006-12-19 2008-07-03 Sakai Medical Co Ltd 揺動開閉式入浴装置
JP2009056138A (ja) * 2007-08-31 2009-03-19 Amano:Kk 介護用浴槽
JP2011067465A (ja) * 2009-09-26 2011-04-07 Og Giken Co Ltd 入浴装置

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