JP3106824B2 - 鋼管の定径方法 - Google Patents

鋼管の定径方法

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JP3106824B2 JP05316490A JP31649093A JP3106824B2 JP 3106824 B2 JP3106824 B2 JP 3106824B2 JP 05316490 A JP05316490 A JP 05316490A JP 31649093 A JP31649093 A JP 31649093A JP 3106824 B2 JP3106824 B2 JP 3106824B2
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芳秀 岡本
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博司 吉田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、継目無鋼管の外径を所
要の寸法に仕上げる定径方法に関し、更に詳しくは、2
ロール式と3ロール式とを組み合わせて配列したサイザ
ーにおいて、ロールマークの発生を防止する鋼管の定径
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、継目無鋼管の外径加工にはロー
ル回転軸を90度ずつ交互に傾けてスタンド列を構成し
た2ロール型サイザーが使用される。この2ロール型サ
イザーの場合は鋼管の仕上り外径を調整できる反面、外
径圧下量を大きくとると、ロールカリバーが半円状であ
るためカリバー中心部と両端部における周速度の差異に
よりロールの焼付きが発生しやすく、鋼管にロールマー
クが付きやすいという問題がある。一方、3ロール型サ
イザーは円周方向に均等に3分割した3つのカリバーロ
ールで構成したものであり、外径圧下量を大きくとるこ
とができる反面、鋼管仕上り外径の調整ができないた
め、0.5%程度の外径の微調整においてもロールの組
替を要するという問題がある。
【0003】2ロール型サイザー、3ロール型サイザー
のそれぞれの利点を活かした2ロール・3ロール併用型
のサイザーも本出願人によって提案されている(特願平
3−283773号)。この併用型サイザーの構成によ
ると、任意のスタンドを2ロールあるいは3ロール式に
容易に組み替えることができ、しかも3ロールの場合は
ロール分割位置の位相変更が容易にできるものとなって
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、2ロール式
と3ロール式の組み合わせによるサイザーの場合、最後
の数スタンドに外径調整の可能な2ロール式を用い、そ
の前の中間スタンドには3ロール式を用いるのが通例で
ある。また、各方式のロールカリバーの形状の一例を示
すと、図3、図4のようになっている。図3は2ロール
式の場合、図4は3ロール式の場合で、それぞれライン
方向に垂直な面から見たときの図である。2ロール式は
カリバー12を持つ2つのロール11で管外周を囲むよ
うに構成したものであり、3ロール式はカリバー22を
持つ3つのロール21で管外周を囲むように構成したも
のである。
【0005】ここで、各々のカリバーについて、管中心
Oからカリバーの最深部までの距離をH,管中心Oから
カリバー端部すなわちロール分割位置Aまでの距離をB
とすると、各々のロール方式のオーバリティ(楕円率)
Ov は、いずれも次式で表される。 Ov =(B/H−1)×100(%) …(1) 3ロールスタンドにおいては、カリバー22のオーバリ
ティOv が大きくなれば、カリバー22の三角形状が強
くなり、0になれば真円となる。通常、オーバリティO
v は0〜7%の範囲で使用される。かかるオーバリティ
を有するロールカリバーにより圧延された管の形状は、
そのカリバーと同様のオーバリティを持つ形状となる。
【0006】このようなオーバリティを持つ管が、続く
2ロールスタンドで圧延されるときのロール配置と入側
の管形状を図5に示す。図5の点線23は上記3ロール
スタンドで圧延された管の出側(2ロールスタンドの入
側)の形状である。図5のa,bに示す領域は外径圧下
量が他の領域よりも大きく、ロールと管との接触長が長
くなる。また、bの領域では管速度とロールの周速度と
の速度差が大きくなり、bの領域でロールの焼付きが生
じやすくなる。その結果、a,b領域でロールマークが
付きやすい。
【0007】このようなロールマークの発生は定性的に
は次のようにして防止することができる。第1の方法
は、3ロールスタンドのオーバリティを減ずることによ
り、2ロールスタンド入側の管形状を真円に近づけ、上
記a,b領域の外径圧下量を減ずる方法である。第2の
方法は、2ロールスタンドのオーバリティを大きくし、
b領域の外径圧下量を減ずる方法である。第3の方法
は、2ロールスタンドの外径圧下率を減ずることによ
り、それに伴いb領域の外径圧下量を減ずる方法であ
る。
【0008】しかし、第1、第2、第3の方法にはそれ
ぞれ次の、、に示すようなデメリットがある。 3ロールスタンドのオーバリティを減ずることによ
り、同じ外径圧下率を維持しようとするとロール分割部
での当たりが強くなって逆に3ロールスタンド自身での
ロールマークが発生しやすくなり、したがってロールマ
ークの発生を防止するためには、3ロールスタンドでの
外径圧下率を減ぜざるを得ない。 2ロールスタンドは最終製品の定径を自在化する目的
で使用されることが多いが、オーバリティの増加は最終
製品の真円度を悪化させやすい。 2ロールスタンドの外径圧下率を減ずることにより、
外径の調整範囲が小さくなる。
【0009】したがって、本発明の目的は、2ロールス
タンドと3ロールスタンドの組み合わせからなるサイザ
ーにおいて、上記のようなデメリットがなるべく少なく
なるように、しかもロールマークの発生のない整形条件
を見出すことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような整
形条件の知見に基づき成されたものであり、2ロールス
タンドと3ロールスタンドの組み合わせからなるサイザ
ーにより鋼管の外径を整形する場合に、最終の3ロール
スタンドのオーバリティに基づくロールマークの発生限
度を求め、該ロールマーク発生限度以下の範囲に前記
終の3ロールスタンドに続く最初の2ロールスタンドの
オーバリティと外径圧下率を制限して整形することに特
徴を有するものである。
【0011】
【作用】図1は本発明による整形条件の一例を示すもの
である。横軸は2ロールスタンドのオーバリティ(%)
で、縦軸は2ロールスタンドの外径圧下率(%)であ
り、曲線Pは3ロールスタンドのオーバリティが1.0
%のときのロールマーク発生限界線、曲線Qは同じく3
ロールスタンドのオーバリティが3.0%のときのロー
ルマーク発生限界線である。すなわち、これらの曲線
P,Qより上になるような外径圧下率の大きいところで
はロールマークが発生することを示している。したがっ
て、3ロールスタンドのオーバリティが1.0%のとき
は、曲線Pより下の範囲で2ロールスタンドのオーバリ
ティと外径圧下率を選ばなければならない。例えば2ロ
ールスタンドのオーバリティが1.0%であれば、その
外径圧下率は0.9%以下にしなければならない。3ロ
ールスタンドのオーバリティが3.0%のときは、2ロ
ールスタンドのオーバリティが1.0%であれば、その
外径圧下率は0.5%以下にする。
【0012】このように、3ロールスタンドのオーバリ
ティを通常の使用範囲内でいろいろ変化させたときのロ
ールマーク発生限界線を求めておくことにより、そのロ
ールマーク発生限界線を越えない範囲で2ロールスタン
ドのオーバリティと外径圧下率を選定すれば、ロールマ
ークが発生しないだけでなく、鋼管の真円度が向上し、
かつ、ロールカリバーの設計、操業条件などが容易にな
る。
【0013】
【実施例】図2は本発明の方法に使用するサイザーの概
要図である。合計10スタンドで構成されており、最初
の2スタンドは2ロール式(R2-1 ,R2-2 )、中間の
6スタンドは3ロール式(R3-3 〜R3-8 )、そして最
後の2スタンドは2ロール式(R2-9 ,R2-10)となっ
ている。各形式のロールスタンドはそれぞれ独立形式の
ものでも良いが、前記の特願平3−283773号に係
る2ロール・3ロール併用型のものを採用すると、ロー
ルの組み替えなども簡単であり、好都合である。
【0014】上記のように構成されたサイザーにおい
て、特にNo.8スタンド以降の整形条件を図1の結果
に基づき次のように選定して中径管を製造した。以下に
おいては、オーバリティをOv ,外径圧下率をDr と記
す。 No.8スタンド(3ロールスタンド);Ov =1.0
%,Dr =1.0% No.9スタンド(2ロールスタンド);Ov =0.8
%,Dr =0.8% No.10スタンド(2ロールスタンド);Ov =0.0
%,Dr =0.2% その結果、ロールマークの発生はほとんど見られず、ロ
ールマーク及び真円度を含めた不良率は0%であった。
従来の場合、図1のような相互関係を把握することなく
実施していたため、ロールマーク及び真円度を含めた不
良率が時に20%にもなり、本発明の方法によると格段
に品質が向上している。
【0015】図6は他の実施例によるものであり、合計
8スタンドで構成し中径管を製造した。整形条件は下記
のとおりとした。 No.6スタンド(3ロールスタンド);Ov =2.0
%,Dr =2.0% No.7スタンド(2ロールスタンド);Ov =1.0
%,Dr =0.7% No.8スタンド(2ロールスタンド);Ov =0.0
%,Dr =0.3% この場合も、不良率は0%であった。
【0016】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、2ロール
スタンドと3ロールスタンドの組み合わせからなるサイ
ザーにおける鋼管の整形条件を新たに見出した結果、ロ
ールマークの発生を防止でき、かつ、鋼管の品質を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の整形条件の一例を示す実験値の特性図
である。
【図2】実施例におけるサイザーの概要図である。
【図3】2ロール式のロールカリバー形状及びオーバリ
ティの定義を説明するための図である。
【図4】3ロール式のロールカリバー形状及びオーバリ
ティの定義を説明するための図である。
【図5】3ロールスタンドで圧延された管が2ロールス
タンドに入るときの状況を示す図である。
【図6】他の実施例におけるサイザーの概要図である。
【符号の説明】
R2-1 ,R2-2 2ロールスタンド R3-3 〜R3-8 3ロールスタンド(図2の場合) R2-9 ,R2-10 2ロールスタンド(図2の場合) P 3ロールスタンドのOv =1.0%のときのロール
マーク発生限界線 Q 3ロールスタンドのOv =3.0%のときのロール
マーク発生限界線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梶山 冬彦 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−96308(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 19/10 B21B 27/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2ロールスタンドと3ロールスタンドの
    組み合わせからなるサイザーにより、鋼管の外径を整形
    する定径方法において、最終の 前記3ロールスタンドのオーバリティに基づくロ
    ールマークの発生限度を求め、該ロールマーク発生限度
    以下の範囲に前記最終の3ロールスタンドに続く最初の
    2ロールスタンドのオーバリティと外径圧下率を制限し
    て鋼管を整形することを特徴とする鋼管の定径方法。
JP05316490A 1993-12-16 1993-12-16 鋼管の定径方法 Expired - Fee Related JP3106824B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP3006942B2 (ja) * 1991-10-04 2000-02-07 石川島播磨重工業株式会社 2ロール・3ロール併用型サイザー

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