JP2682387B2 - 鋼管の冷間圧延方法 - Google Patents
鋼管の冷間圧延方法Info
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Description
上の3ロール式絞り圧延機で冷間絞り圧延する方法に関
する。
サイズおよび多種外径サイズの需要が増加している。一
方、3ロール式レデューサは、冷間でも高外径縮小率で
の絞り圧延が可能なため、外径Dに対する肉厚t比(t
/D)を高くでき、同一外径の母管から任意の外径に縮
径可能であるという特徴を有しており、前記小径厚肉サ
イズおよび多種外径サイズの需要に対応することができ
る。
母管の段階で製造するには、オープンパイプの加熱溶接
時にエッジ部だけでなく、母材部も加熱され、溶接効率
が著しく悪くなり、生産性が悪化または内面冷却水の吹
き返し等により溶接が困難となる。また、内径が小さく
なるため、内面ビード切削が困難となり、生産性が著し
く悪化したり、内面ビードの切削が残存したりする。さ
らに、内外径差が大きくなるため、鋼帯をオープンパイ
プに成形する工程において、特に突き合わせのエッジ形
状が悪化し、溶接が困難となると共に、肉厚形状が悪化
する。したがって、電縫鋼管の小径厚肉品の製造可能範
囲は、一般的に管肉厚t、管外径Dとすると、t/D≦
20%程度である。小径厚肉品製造時の問題点を解決す
る方法としては、母管をレデューサ等によリ絞り圧延す
れば、外径絞りにより管肉厚は増肉し、管径が小さくな
るため、外径に対する肉厚比t/Dの高い小径厚肉管が
製造できることが知られている。
げる方法としては、図5(a)図に示すとおり、一対の
孔型ロール31を組込んだスタンド32を、図5(b)
図および(c)図に示すとおり、隣接するスタンド間で
ロール配列を互いに90°ずらせて連続的に配置した2
ロール式絞り圧延機を用い、母管33の外径を各スタン
ド32で順次絞り、最終および最終前段のスタンドで所
定の外径に仕上げる。この2ロール式絞り圧延機は、ロ
ール孔型が深く、ロール溝底部とロールフランジ部との
ロール周速度が大きく異なるため、高い外径縮小率で絞
り圧延すると、管表面とロール31が焼き付いて管表面
に疵が発生するという欠点を有している。このため、2
ロール式絞り圧延機は、高い外径縮小率での絞り圧延に
は不向きである。
ール式レデューサは、図6に示すとおり、3個の孔型ロ
ール41を垂直面内で120°間隔で組込んだスタンド
を、図6(a)図および(b)図に示すとおり、隣接す
るスタンド間でロール配列を互いに60°ずつ変えて連
続的に配置したものである。この3ロール式レデューサ
によれば、ロール孔型が2ロール方式に比較して浅いた
め、ロール溝底部とロールフランジ部とのロール周速度
差が小さく、管表面とロールが焼き付いて発生する疵が
著しく減少するため、高外径縮小率での絞り圧延に有利
である。
絞り圧延においては、1スタンド当たりの外径縮小率は
最大10%程度であり、かつ、図7に示すとおり、ロー
ル41のフランジ部のギャップ42から鋼管43表面の
噛み出し44が発生する。このため、前段スタンドのロ
ールの溝底半径が当該スタンドのロールのフランジ部半
径より小さくなるように、ロール孔型を楕円形にしてい
る。このロールの楕円率は、1スタンド当たりの外径縮
小率が大きくなればなるほど増大するものである。従っ
て、1スタンド当たり最大10%程度の高い外径縮小率
で絞り圧延するには、相当大きい楕円率のロールを使用
する必要がある。前記3ロール式レデューサにより冷間
製管した母管の絞り圧延においては、高い外径縮小率で
絞り圧延を行うと、冷間母管ゆえに生じるスプリングバ
ックとスタンド剛性不足によって、3ロール式レデュー
サでの絞り圧延後の仕上外径がロール孔型を同一にして
いるにもかかわらず、母管の肉厚、強度等により差が生
じる現象が発生する。
仕上外径寸法の不均一を解決するには、ロールの絞り圧
延量を変更すればよいが、従来の3ロール式レデューサ
はロールおよびロール軸の相対的位置関係が固定で、ロ
ールの絞り圧延量を変更することはできない。上記絞り
圧延での仕上外径の不均一を解決する方法としては、3
ロール式孔型ロールのハウジングと2ロール式孔型ロー
ルのハウジングが交換可能とされ、少なくとも最終スタ
ンドまたは最終スタンドとその前段のスタンドに、2ロ
ール式孔型ロールが組込まれ、それより上流側のスタン
ドに3ロール式孔型ロールが組込まれた絞り圧延機(特
開昭58−116907号公報)、被圧延材を3ロール
のスタンドからなる第1のスタンド列で大圧下量を与え
て所定の外径寸法付近まで圧延し、ついでロール圧下手
段を有する2ロールのスタンドからなり前記第1のスタ
ンド列の出側に直列に設置された第2のスタンド列で仕
上げ圧延する方法(特開平2−211904号公報)、
3ロール式レデューサの2本のロール軸を支持する軸受
部軸心と、2本のロールを軸受する軸受部軸心とを偏心
させ、該2本のロールの軸受部を回転することによりロ
ールの相対間隔を調整可能とし、さらに2本のロールの
端部に軸スライド機構を設け、2本のロールのロール軸
方向への調節をも可能とした絞り圧延機(特開平3−2
94008号公報)が提案されている。
6907号公報、特開平2−211904号公報に開示
の方法は、3ロールのスタンドからなる第1のスタンド
列で大圧下量を与えて所定の外径寸法付近まで圧延し、
ついでロールギャップの調整可能な2ロールの第2のス
タンド列で仕上げ圧延するため、外径寸法の精度を上げ
ることが可能であるが、しかし、1スタンド当たり高い
外径縮小率で絞り圧延すると、仕上外径寸法が極端に悪
化するという問題が残っている。また、特開平3−29
4008号公報の絞り圧延機は、製造ライン上で稼働中
に調整することは不可能であり、オフラインでの調整ま
たはロール孔型を変更したロールとの交換になる。した
がって、この方法を選択した場合は、同一外径寸法の管
を製造しているにもかかわらず、母管の材質、強度が変
わるたびにミルを停止しなければならないため、大幅な
稼働率、歩留の悪化を招くこととなり、実用的ではな
い。
ューサによる冷間絞り工程において、高外径縮小率での
絞り圧延における外径寸法の悪化を抑制し、外径に対す
る肉厚比t/Dの高い小径厚肉鋼管を製造できる冷間圧
延方法を提供することにある。
を達成すべく種々試験研究を重ねた。その結果、鋼管の
外径絞り工程において、2スタンド以上の3ロール式レ
デューサによる絞り工程と、2スタンド以上の2ロール
式定径機による定径工程を組合せ、3ロール式レデュー
サの最終前段スタンドのロールの楕円率と外径縮小率を
所定範囲となし、最終段スタンドのロールの楕円率、外
径縮小率およびロール周長を所定範囲とすることによっ
て、高い外径縮小率で絞り圧延しても、高精度の仕上外
径寸法が得られ、外径に対する肉厚比t/Dの高い小径
厚肉鋼管が製造できることを究明し、既に特願平4−3
28397号として特許出願している。
冷間絞り圧延が2スタンド以上の3ロール式レデューサ
による絞り工程と、2スタンド以上の2ロール式定径機
による定径工程を組合せ、3ロール式レデューサの最終
前段スタンドのロールを、0<楕円率≦3%とし、最大
外径縮小率5%で絞り圧延し、最終段スタンドのロール
周長を製品周長と等しく、0<サイドリリーフ、ロール
を0≦楕円率≦1.5%とし、外径縮小率を0.5%以
上としたときに決定する最大外径縮小率で絞り圧延する
もので、高外径縮小率での絞り圧延における外径寸法の
悪化を抑制し、外径に対する肉厚比t/Dの高い小径厚
肉鋼管を製造できる。しかしながら、3ロール式レデュ
ーサの最前段スタンドには、ほぼ真円に近い鋼管が挿入
され、かつ外径寸法にバラツキがあるため、ある程度の
サイドリリーフが無ければ噛み出し疵が発生し易い。ま
た、2段目から最終前々段スタンドまでのロールの楕円
率が5%を超えると、ロールのフランジ部が鋭くなり、
次スタンドで圧延しても溝底部の形状が滑らかになら
ず、正常な製品形状が得られないことが判明した。
果、上記特願平4−328397号の発明において、3
ロール式レデューサの最前段スタンドのロール孔型のサ
イドリリーフ、楕円率、外径縮小率を所定範囲となし、
2段目から最終前々段スタンドまでの各スタンドのロー
ルの楕円率と最大外径縮小率を所定範囲とすることによ
って、噛み出し疵の発生が抑制されると共に、高い外径
縮小率で絞り圧延しても、高精度の仕上外径寸法が得ら
れ、外径に対する肉厚比t/Dの高い小径厚肉鋼管が製
造できることを究明し、この発明に到達した。
ロール式レデューサによる絞り工程 と、2スタンド以上
の2ロール式定径機による定径工程を組合せ、鋼管を冷
間絞り圧延して高精度の外径寸法を有する鋼管を製造す
る方法において、前記3ロール式レデューサによる絞り
工程の最前段スタンドのロールを、楕円率5%以下、サ
イドリリーフ2.5%未満とし、外径縮小率を2.5%
未満で絞り圧延し、2段目から最終前々段スタンドまで
の各スタンドのロールを、楕円率2%超5%以下とし、
1スタンド当たりの最大外径縮小率10%で絞り圧延
し、最終前段スタンドのロールを、楕円率3%以下と
し、最大外径縮小率5%で絞り圧延し、最終段スタンド
のロール周長を製品周長と等しく、外径縮小率が0.5
%以上で、ロールの楕円率0〜1.5%、サイドリリー
フ0%超としたときに決定する最大外径縮小率未満で絞
り圧延することを特徴とする鋼管の冷間圧延方法であ
る。
ド以上の3ロール式レデューサによる絞り工程と、2ス
タンド以上の2ロール式定径機による定径工程を組合せ
たから、3ロール式レデューサにおける母管の肉厚、強
度差によるスプリングバックとスタンドの剛性不足によ
り生じる仕上外径のバラツキは、後続のロールギャップ
を稼働中に調整可能な2スタンド以上の2ロール式定径
機で調整できるから、高精度の仕上外径寸法を得ること
ができる。また、3ロール式レデューサによる絞り工程
の最前段スタンドのロールを、楕円率5%以下、サイド
リリーフ2.5%未満とし、外径縮小率を2.5%未満
で絞り圧延し、2段目から最終前々段スタンドまでの各
スタンドのロールを、楕円率2%超5%以下とし、1ス
タンド当たりの最大外径縮小率を10%で絞り圧延する
から、管外径寸法にバラツキがあるほぼ真円に近い鋼管
が挿入されても、噛み出し疵の発生が防止される。さら
に、最終前段スタンドのロールの楕円率を3%以下、最
大外径縮小率を5%で絞り圧延するから、前段スタンド
での高外径縮小率での絞り圧延による真円度の悪化が調
整される。さらにまた、最終段スタンドのロール周長を
製品周長と等しく、外径縮小率が0.5%以上で、ロー
ルの楕円率0〜1.5%、サイドリリーフ0超としたと
きに決定する最大外径縮小率未満で絞り圧延するから、
噛み出しが防止されると共に、真円カリバー3ロール式
レデューサ2段で絞り圧延した場合と同等の仕上外径寸
法精度とすることができる。
による絞り工程の最前段スタンドのロールを、楕円率5
%以下、サイドリリーフ2.5%未満とし、外径縮小率
を2.5%未満としたのは、最前段スタンドにはほぼ真
円に近い形状の鋼管が挿入され、かつ管外径寸法にバラ
ツキがあるため、ある程度のサイドリリーフがなければ
噛み出し疵が発生するからである。また、ロールの楕円
率が5%を超えるとロールのフランジ部が鋭くなり、次
スタンドの孔型で圧延しても溝底部の形状が滑らかにな
らず、正常な製品形状が得られないからで、溝底部の形
状が滑らかになる時の最大外径縮小率は2.5%であっ
た。また、2段目から最終前々段スタンドまでの各スタ
ンドのロールを、楕円率2%超5%以下とし、1スタン
ド当たりの最大外径縮小率を10%としたのは、ロール
の楕円率が5%を超えるとロールのフランジ部が鋭くな
り、次スタンドの孔型で圧延しても溝底部の形状が滑ら
かにならず、正常な製品形状が得られないからで、ま
た、ロールの楕円率が2%以下では高い外径縮小率10
%で絞り圧延できないからである。
下、最大外径縮小率を5%としたのは、ロールの楕円率
が3%を超えると極端に真円度が悪化するからで、その
時の最大外径縮小率は5%であった。さらに、最終段ス
タンドのロール周長を製品周長と等しく、外径縮小率が
0.5%以上で、ロールの楕円率0〜1.5%、サイド
リリーフ0超としたときに決定する最大外径縮小率未満
としたのは、外径縮小率が0.5%未満では仕上外径寸
法に偏差が生じるからである。また、ロールの楕円率
は、1.5%を超えると、真円の3ロール2段で圧延し
た場合と同等の仕上外径精度が得られず、サイドリリー
フが0%では噛み出しが発生し、このときに決定する最
大外径縮小率未満で高精度の仕上外径寸法が得られるか
らである。
による絞り工程の後に、2スタンド以上の2ロール式定
径機による定径工程を設置したのは、3ロール式レデュ
ーサでは、ギャップ調整が困難であるため、最終の仕上
げ外径調整が不可能で、母材強度、肉厚が異なると、同
じロールギャップであっても最終仕上げ外径が異なって
しまうためである。また、冷間での3ロール圧延におい
ては、管のスプリングバックにより3ロール圧延後の管
外径が3ロール孔型より大きくなり、この割合は母管の
肉厚、強度に比例する。このため、最終外径調整用とし
て2ロール式定径機の定径スタンドを設置する。2ロー
ル式定径機の定径スタンドは、一対の孔型ロールを組込
んだスタンドを隣接するスタンド間でロール配列を90
°ずらせて配置した、例えば垂直ロールスタンド、水平
ロールスタンドである。
3に基づいて説明する。図1はこの発明方法を実施する
絞り圧延機の概略配置図を示すもので、(a)図は絞り
圧延機の概略配置図、(b)図は2ロール式垂直ロール
スタンドと2ロール式水平ロールスタンドからなる定径
機を備えた絞り圧延機の概略配置図、図2は3ロール式
レデューサの楕円率の説明図、図3はサイドリリーフの
計算方法の概略説明図である。図1において、1は冷間
鋼管、2は3スタンド以上からなる3ロール式レデュー
サのスタンド群、3は3ロール式レデューサのスタンド
群2の後段に設けた2ロール式定径機で、2ロール式定
径機3は、2ロール式垂直ロールスタンド4と2ロール
式水平ロールスタンド5からなる。
ーサのスタンド群2は、図示していないが、最前段スタ
ンドのロールを、楕円率5%以下、サイドリリーフ2.
5%未満とし、外径縮小率を2.5%未満で絞り圧延
し、2段目から最終前々段スタンドまでの各スタンドの
ロールを、楕円率2%超5%以下とし、1スタンド当た
りの最大外径縮小率を10%で絞り圧延し、最終前段ス
タンドのロールを楕円率3%以下とし、最大外径縮小率
を5%で絞り圧延し、最終段スタンドのロール周長を製
品周長と等しく、外径縮小率が0.5%以上で、ロール
の楕円率0〜1.5%、サイドリリーフ0%超としたと
きに決定する最大外径縮小率未満で絞り圧延するよう構
成されている。また、2ロール式定径機3は、高い外径
縮小率での絞り圧延を受けた管の外径調整を行うと共
に、3ロール式レデューサの最終段スタンドでの真円度
を保持する。
nは、図2に示すとおり、ロール11のフランジ部の半
径をRn、溝底部の半径をrn、平均半径ln=(Rn
+rn)/2、n=1,2,3,4,…とすれば(n=
1は1段目スタンド)、Dn={(Rn−rn)/l
n}×100(%)により求めたものである。また、外
径縮小率Rednは、Redn={(ln− 1 −ln)
/ln− 1 }×100(%)により求めたものである。
さらに、この発明におけるサイドリリーフSnは、図3
に示すとおり、前段スタンドのロール溝底半径をrn−
1、当該スタンドのロールフランジ部半径をRnとすれ
ば、Sn={(Rn−rn−1)/rn−1}×100
(%)により求めたものである。なお、上記外径縮小率
RednおよびサイドリリーフSnの演算において、最
前段スタンド(n=1)の場合は、前段スタンドがない
いため、3ロール式レデューサの前工程にあるスクイズ
ロールを(n=0)とし、スクイズロールのフランジ部
の半径をR 0 、溝底部の半径をr 0 、平均半径l 0 、ただ
し、R 0 =r 0 =l 0 を用いて計算する。上記の結果か
ら、3ロール式レデューサの最前段スタンドのロール
は、図4に示すとおり、外径縮小率が2.5%未満、サ
イドリリーフ0〜2.5%未満、楕円率5%以下の範囲
でなければならない。
ル式レデューサによる絞り工程の1段目スタンドのロー
ルを、楕円率5%以下、サイドリリーフ2.5%未満と
し、外径縮小率を2.5%未満で絞り圧延し、2段目か
ら最終前々段スタンドのロールを、楕円率2%超5%以
下、1スタンド当たりの最大外径縮小率を10%で絞り
圧延し、最終前段スタンドのロールを楕円率3%以下と
し、最大外径縮小率を5%で絞り圧延するから、1段目
スタンドでの噛み出し疵やフランジ部に起因する形状の
悪化がなく、しかも2段目から最終前々段目までのスタ
ンドでの高外径縮小率での絞り圧延による真円度の悪化
が、最終前段スタンドでの圧延によって調整される。
品周長と等しく、外径縮小率が0.5%以上で、ロール
の楕円率を1.5%未満、サイドリリーフ0%超とした
ときに決定する最大外径縮小率未満で絞り圧延するか
ら、噛み出しを防止して、真円カリバー3ロール式レデ
ューサ2段で絞り圧延した場合と同等の仕上外径寸法精
度とすることができる。しかも、この発明方法は、冷間
絞り圧延を3スタンド以上の3ロール式レデューサによ
る絞り工程と、2スタンド以上の2ロール式定径機によ
る定径工程を組合せたから、3ロール式レデューサにお
ける母管の肉厚、強度差によるスプリングバックとスタ
ンドの剛性不足により生じる仕上外径のバラツキは、後
続のロールギャップを稼働中に調整可能な2ロール式定
径機で調整できるから、高精度の仕上外径寸法を得るこ
とができる。
ドからなる3ロール式レデューサを用い、1段目スタン
ドのロールの楕円率を4.5%、サイドリリーフを0.
75%とし、外径縮小率1.5%で絞り圧延し、2〜4
段目スタンドまでは、ロールの楕円率を4.5%で1ス
タンド当たり最大5%の外径縮小率で絞り圧延した冷間
鋼管を、5段目スタンドのロールの楕円率を3%、最大
外径縮小率5%で絞り圧延し、最終6段目スタンドのロ
ールの楕円率を1.25%、サイドリリーフを0.5%
とし、外径縮小率1%で絞り圧延した本発明法の冷間鋼
管について、目視により表面噛み出し疵の有無を調査し
た。なお、比較のため、同じ3ロール式レデューサを用
い、4段目スタンドまでは、ロールの楕円率を3%以上
で1スタンド当たり最大10%の外径縮小率で絞り圧延
した冷間鋼管を、5段目スタンドのロールの楕円率を3
〜5%に変化させて最大5%の外径縮小率で絞り圧延
し、最終6段目スタンドのロールの楕円率を0%、1.
25%、2.75%に変えて外径縮小率1%で絞り圧延
した従来法の冷間鋼管について、目視により表面噛み出
し疵の有無を調査した。その結果、本発明法による場合
は、噛み出し疵の発生は皆無であったが、従来法では、
一部噛み出し疵が認められた。
ば、鋼管の冷間外径絞り圧延において、高い外径縮小率
での絞り圧延が可能となり、外径に対する肉厚比t/D
の高い小径厚肉鋼管を、高精度の製品外径寸法で製造で
きる。
図で、(a)図は絞り圧延機の概略配置図、(b)図は
2ロール式垂直ロールスタンドと2ロール式水平ロール
スタンドからなる定径機を備えた絞り圧延機の概略配置
図ある。
る。
方法の概略説明図である。
ル楕円率とサイドリリーフと外径縮小率との関係を示す
グラフである。
(a)図は概略側面図、(b)図は1段目スタンドの正
面図、(c)図は1段目スタンドの正面図である。
で、(a)図は前段スタンド、(b)図は次段スタンド
の正面図である。
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 3スタンド以上の3ロール式レデューサ
による絞り工程と、2スタンド以上の2ロール式定径機
による定径工程を組合せ、鋼管を冷間絞り圧延して高精
度の外径寸法を有する鋼管を製造する方法において、前
記3ロール式レデューサによる絞り工程の最前段スタン
ドのロールを、楕円率5%以下、サイドリリーフ2.5
%未満とし、外径縮小率を2.5%未満で絞り圧延し、
2段目から最終前々段スタンドまでの各スタンドのロー
ルを、楕円率2%超5%以下とし、1スタンド当たりの
最大外径縮小率10%で絞り圧延し、最終前段スタンド
のロールを、楕円率3%以下とし、最大外径縮小率5%
で絞り圧延し、最終段スタンドのロール周長を製品周長
と等しく、外径縮小率が0.5%以上で、ロールの楕円
率0〜1.5%、サイドリリーフ0%超としたときに決
定する最大外径縮小率未満で絞り圧延することを特徴と
する鋼管の冷間圧延方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5192882A JP2682387B2 (ja) | 1993-07-06 | 1993-07-06 | 鋼管の冷間圧延方法 |
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- 1993-07-06 JP JP5192882A patent/JP2682387B2/ja not_active Expired - Fee Related
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