JP2822890B2 - マンドレルミルの圧延装置列 - Google Patents

マンドレルミルの圧延装置列

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JP2822890B2 JP17376894A JP17376894A JP2822890B2 JP 2822890 B2 JP2822890 B2 JP 2822890B2 JP 17376894 A JP17376894 A JP 17376894A JP 17376894 A JP17376894 A JP 17376894A JP 2822890 B2 JP2822890 B2 JP 2822890B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、マンネスマン−マン
ドレルミル方式による継目無管の製造において、再加熱
炉およびエキストラクターを省略できると共に、絞り圧
延における偏肉を軽減できるマンドレルミルの圧延装置
列に関する。
【0002】
【従来の技術】継目無管の製造工程は、丸または角ビレ
ットを加熱したのち穿孔する穿孔工程と、穿孔された中
空素管を延伸圧延する減肉工程と、延伸された母管を所
定仕上げ寸法に絞り圧延する定径圧延工程とからなる。
減肉工程における圧延機としては、プラグミル、マンド
レルミル、アッセルミル、ピルガミル等が知られてい
る。継目無管の製造方法のうちでも生産性に優れたマン
ネスマン−マンドレルミル方式は、図7に示すとおり、
素材の丸ビレット71を回転炉床式加熱炉72で120
0〜1260℃に加熱したのち、穿孔機73でプラグ7
4とロール75により穿孔圧延して中空素管76とす
る。この段階での中空素管76は、外径が数サイズで、
肉厚も製品に比較して非常に厚肉である。
【0003】次の減肉工程のマンドレルミル77は、一
対の孔型ロール78を組込んだロールスタンドを、互い
に90°ずつロール配列を変えて4〜8基連続的に配置
し、中空素管76に挿入したマンドレルバー79と孔型
ロール78間で連続的に所定の肉厚まで減肉、延伸圧延
を行う。通常、マンドレルミル77での減肉量は、内面
の荒さを軽減するためにも、7〜15mm程度圧下を行
うのが一般的である。減肉、延伸圧延された母管80
は、図示しないストリッパによりマンドレルバー79が
引抜かれる。減肉、延伸圧延までで素管温度が加工度に
比較して低下しすぎた場合は、再加熱炉81で母管80
を900〜1100℃まで加熱するが、温度低下をきた
さない場合は、直接定径圧延工程の絞り圧延機82で外
径圧下と若干の肉厚調整を受け所定仕上げ寸法に仕上げ
られる。一般的に外径177.8mm以上の継目無管を
製造する大径ミルでは、再加熱炉がなく、外径177.
8mm以下の継目無管を専門に圧延する小径ミルでは、
再加熱炉を設置するのが一般的である。
【0004】従来、外径177.8mm以上の継目無管
を製造する大径ミルにおいては、2ロールマンドレルミ
ルと2ロールサイザーまたは3ロールサイザーを同一軸
にタンデム配列するのが一般的であった。この場合、マ
ンドレルバーの引抜きは、ストリッパを設置できないの
で、エキストラクターまたはサイザーにより母管をグリ
ップして外径圧下しながらパスライン出口側に送り出
し、母管がマンドレルミルの最終スタンドを尻抜けする
と、リテイナーによりマンドレルバーをパスライン入口
側に引戻すことによって行われている(特開平3−11
4605号公報)。特に最近の傾向では、2ロールサイ
ザーよりも外径加工度を大きく取れ、同一の母管寸法か
ら各種寸法の製品が得られることによって、マンドレル
ミルの外径段取5〜8種を集約でき、工具の省略、生産
性を向上できる3ロールサイザーまたは3ロールレデュ
ーサを絞り圧延機として用いる方法が多く採用されてい
る。3ロールサイザーまたは3ロールレデューサ等の3
ロール絞り圧延機は、圧延方向に垂直な面内で、それぞ
れのロールの圧下方向のなす角が120°となるように
配設されたスタンドを、図8(a)(b)に示すとお
り、駆動軸が水平となるよう隣接するスタンド間で孔型
ロール85の圧下方向を60°ずらして交互に配置し、
外径加工度によってスタンド数が決定され、5〜28ス
タンドで母管86の連続絞り圧延を行って外径の縮小と
若干の肉厚減肉加工を行い、所定の製品寸法に仕上げ
る。
【0005】3ロール絞り圧延機の単スタンド圧延で
は、ロール溝底部ではエッジ部に比較して圧延方向伸び
が大きく、管の周方向肉厚は不均一な変形を受ける。連
続スタンドでの圧延では、ロール溝底部とエッジ部はス
タンド毎に交互に塑性変形が繰返されるため、ほぼ同一
肉厚となるが、ロール溝底部とエッジ部の中間点(溝底
を0°位置として30°方向)は、図9に示すとおり、
ロール溝底部とエッジ部の肉厚より減肉する負の位相
(a)図または増肉する正の位相(b図)状況となり、
位相の異なった六角形状の角張りを生ずる。この角張り
現象は、絞り圧延における管長方向の延伸率が大きくな
るほど、かつ厚肉小径になるほど角張り率が増加する傾
向にある。
【0006】絞り圧延における管内面の角張りに影響を
与えるパラメーターとしては、圧延材とロールとの接触
面の形状が重要なファクターとなる。絞り圧延における
管内面の角張り度合いは、ロールの孔型、すなわち図1
0、図11に示す母管101とロール102との接触面
投影図103の形状のロール溝底入口面からロール出口
面までの距離CLGに対するエッジ部入口面からロール
出口面までの距離CLEの比(CLE/CLG)で示さ
れる矩形率λを最適化することによって、図12に示す
とおり、ある程度改善することができるが、製品サイズ
は、外径×肉厚では数千種類にのぼり、各サイズ毎にロ
ール孔型を最適にして準備することは、非効率で現実的
には不可能である。また、圧延肉厚によっては、ロール
溝底部とエッジ部との周速度差によってエッジマーク疵
を生じ、矩形率λの最適化だけではロール形状を決定で
きない。現実的には、ロールシリーズ化して外径範囲と
肉厚範囲毎に集約しているのが現状で、表1に示すロー
ルシリーズA、Bで絞り圧延した製品鋼管の外径Dに対
する製品肉厚tの比(以下t/Dという)と角張り率と
の関係を、図13、図14に示す。なお、角張り率P
は、管の外径D、管の断面内の平均肉厚Tmean、ロ
ール溝底部とエッジ部の平均肉厚Teおよびロール溝底
部とエッジ部より30°の部分の平均肉厚T30■によ
り、P=[(T30■−Te)/{(D/2−Tmea
n)×(1−Cos30°)}]×100(%)として
定義される。図13、図14に示すとおり、製品鋼管の
角張りは、ロールシリーズAでは負、Bでは正の偏りを
示し、t/Dに対しても傾向がある。
【0007】
【表1】
【0008】上記3ロール絞り圧延機による絞り加工で
の内面角張り防止対策としては、ロールカリバーを楕円
率が所定の関係を有する3個の円弧曲線となし、第1の
楕円による中央部円弧長と、第2、第3の楕円による端
部円弧長とが所定比率で、かつ、サイドクリアランスを
所定値に限定した3ロール絞り圧延機のロール(特開昭
51−31663号公報)、隣接するスタンド毎に圧延
方向に垂直な面で30°ずつ角度を変えて配置し、管を
円周方向に12分割された区域で塑性変形を繰返すこと
によって、角張り現象を低く抑制し、製品品質の向上を
可能とした3ロール絞り圧延機(特開昭58−2580
5号公報)等が提案されている。
【0009】一方、2ロールマンドレルミルにおいて
は、各スタンドの対称性や、配置、基礎工事の容易性か
ら、図15に示すとおり、ロール151の圧下方向を4
5°傾斜させると共に、隣接する圧延スタンドで交互に
ロール151の圧下方向を90°変えながら圧延装置列
を配置しているため、圧延するロール151の溝底部1
52と中空素管153を逃がすエッジ部154の境界
で、材料がマンドレルバー155から離れるところに段
差が生じる。このため、図16に示すとおり、2ロール
マンドレルミルで延伸圧延された母管161には、2ロ
ールマンドレルミルの最終2スタンドの圧延を通して、
ロール圧下方向の両側約45°の位置に目標肉厚162
より厚肉になる局部的偏肉163が4ヶ所存在する。こ
の局部的偏肉163の位置は、ロール孔型や段取りによ
って変化するが、通常ロール圧下方向の両側45°±5
°の範囲に存在する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記、特開昭51−3
1663号公報に開示のロールは、各サイズ毎にロール
孔型を最適にして準備する必要があり、非効率的で現実
には実施不可能である。また、特開昭58−25805
号公報に開示の3ロール絞り圧延機は、管を円周方向に
12分割された区域で塑性変形を繰返すことによって、
角張り現象を低く抑制するもので、内面角張りを解消す
るものではなく、六角形状が十二角形状になるだけで、
抜本的な対策とはいえないばかりでなく、設備も複雑で
大型化してしまうという欠点を有している。
【0011】さらに、2ロールマンドレルミルと3ロー
ル絞り圧延機(エキストラクターまたはサイザー)を、
延伸圧延された母管の長さより短い間隔でタンデムに同
一軸を有する圧延パスラインに配置した圧延装置列にお
いては、前記2ロールマンドレルミルによって生じるロ
ール圧下方向の両側45°付近に発生する局部的厚肉部
と、後続の3ロール絞り圧延機によって生じる六角形状
の内面角張厚肉部が重複し、その相乗作用によって厚肉
不良が助長されるという問題点を有している。
【0012】この発明の目的は、少なくとも最終2スタ
ンドが2ロールスタンドであるマンドレルミルと3ロー
ル絞り圧延機を同一軸を有する圧延パスラインにタンデ
ムに配置する圧延ラインにおいて、マンドレルミルの局
部的厚肉部と3ロール絞り圧延機の六角形状の内面角張
厚肉部の重複による相乗作用によって悪化する偏肉を抑
制することのできるマンドレルミルの圧延装置列を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意試験研究を行った。その結果、マンド
レルミルと3ロール絞り圧延機を、延伸圧延された母管
の長さより短い間隔で同一軸を有する圧延パスラインに
タンデムに配置する圧延装置列において、少なくとも最
終2スタンドが2ロールスタンドのマンドレルミルを用
い、マンドレルミル最終2スタンドのロール圧下方向の
いずれかと、3ロール絞り圧延機列のロール圧下方向の
いずれかが、±5°の範囲内に位置するよう配置するこ
とによって、両圧延機の厚肉部の重複が防止でき、最終
製品の継目無管の偏肉率を低減できることを究明し、こ
の発明に到達した。
【0014】すなわちこの発明は、マンドレルミルと3
ロール絞り圧延機を、同一軸を有する圧延パスラインに
延伸圧延される母管の長さより短い距離でタンデムに配
列したマンドレルミルの圧延装置列において、少なくと
も最終2スタンドが2ロールスタンドであるマンドレル
ミルを用い、最終2スタンドのロール圧下方向のいずれ
かと、3ロール絞り圧延機列のロール圧下方向のいずれ
かが、±5°の範囲内に位置するよう配置したことを特
徴とするマンドレルミルの圧延装置列である。
【0015】
【作用】マンドレルミルは、中空素管の内面をマンドレ
ルバーで拘束し、外表面を孔型ロールで拘束することに
よって、孔型ロールとマンドレルバーの間で中空素管を
延伸圧延し、肉厚を減じて目的の肉厚に加工するミル
で、4〜8スタンドから構成されている。便宜上図5に
示す角度にて方向を呼称するものとすると、前記したと
おり少なくとも最終2スタンドが2ロールスタンドのマ
ンドレルミルは、各スタンドの対称性や、配置、基礎工
事の容易性からロール圧下方向を45°傾斜させると共
に、交互に圧下方向を90°変えながら圧延装置列を配
置しているため、ロール圧下方向は45°、135°、
225°、315°方向からである。この場合の局部的
厚肉部分は、0°、90°、180°、270°(±5
°)の点に現れるのは前述のとおりである。
【0016】一方、3ロール絞り圧延機の配置は、マン
ドレルミルと同様に各スタンドの対称性や、配置、基礎
工事の容易性から、図6(a)(b)に示すとおり、駆
動軸61が水平となるよう交互に配置される。その場
合、孔型ロール62の圧下方向は、30°、150°、
270°の図6(a)のスタンドと、90°、210
°、330°の図6(b)のスタンドが交互に配置され
ていることになる。したがって、従来技術における2ロ
ールマンドレルミルと3ロール絞り圧延機の同一軸圧延
パスライン配置においては、上記したとおり2ロールマ
ンドレルミルのロール圧下方向と3ロール絞り圧延機の
ロール圧下方向のいずれもは一致してはいない。
【0017】前記したとおり、3ロール絞り圧延機にお
いては、ロール溝底部とエッジ部の中間点がロール溝底
部とエッジ部の肉厚より増肉する正の位相と、ロール溝
底部とエッジ部が中間点の肉厚より増肉する負の位相の
2種類の六角形状の内面角張が生じるが、ロール孔型や
圧延段取りによって角張位相が異なる。従って、前記図
6(a)(b)に示すとおり、孔型ロールの圧下方向が
(30°、150°、270°)(90°、210°、
330°)である3ロール絞り圧延機の角張りによる増
肉位置は、正位相なら、30°、90°、150°、2
10°、270°、330°、負位相なら0°、60
°、120°、180°、240°、300°となる。
すなわち、2ロールマンドレルミルによる局部厚肉の位
置が0°、90°、180°、270°であることか
ら、3ロール絞り圧延機の角張り位相が正負いずれの位
相にせよ、2ヶ所厚肉位置が重複することとなり、相乗
作用によって厚肉偏肉が増長されることは避けられな
い。
【0018】2ロールマンドレルミル起因の局部厚肉
は、90°ピッチで生じ、3ロール絞り圧延機の厚肉部
は、60°ピッチで30°位相のずれがある2種類が生
じ得ることから、30°ピッチの位置に生じ得るという
ことである。したがって、両者の厚肉位置の重複による
相乗作用を避けるためには、2ロールマンドレルミルの
90°ピッチの局部厚肉位置と3ロール絞り圧延機の3
0°ピッチの増肉位置をずらせば良い。
【0019】2ロールマンドレルミルの局部厚肉は、±
5°程度ずれることを考慮すると、30°の半分である
15°だけ2ロールマンドレルミルのロール圧下方向を
ずらせば、3ロール絞り圧延機での正負の角張り位相に
よらず、2ロールマンドレルミルの90°ピッチの局部
厚肉位置と3ロール絞り圧延機の30°ピッチの増肉位
置が最も重複しない配置となる。マンドレルミルの局部
厚肉は、15°ずらせて配置したマンドレルミルのロー
ル圧下方向を中心に±5°の範囲ならば、最大限ずれて
現れたとしても、3ロール絞り圧延機の増肉位置と重複
しない。この目的のために厚肉発生の可能性のある位置
を15°±5°ずらすということは、2ロールマンドレ
ルミルと3ロール絞り圧延機の相対位置を、前述した位
置から15°±5°もしくは15°+30°×n±5°
(n=0、±1、±2、±3…)ずれせば良い。相対位
置関係につき、2ロールマンドレルミルまたは3ロール
絞り圧延機のいずれを変えても同じであるが、仮に2ロ
ールマンドレルミルのロール圧下方向を変えたとする
と、ロール圧下方向は、前記の45°、135°、22
5°、315°から、30°、120°、210°、3
00°、または、0°、90°、180°、270°、
あるいは、60°、150°、240°、330°とい
う方向になる。これは2ロールマンドレルミルのロール
圧下方向のいずれかが3ロール絞り圧延機のロール圧下
方向のいずれかと±5°の範囲で一致していることに他
ならない。
【0020】この発明においては、2ロールマンドレル
ミルと3ロール絞り圧延機のロール圧下方向の配置を、
いずれかを従来の相対的位置関係から15°+30°×
n±5°(n=0、±1、±2…)ずらす、すなわち、
両者のロール圧下方向のいずれかが±5°の範囲で一致
するように配置することによって、2ロールマンドレル
ミルの局部厚肉と3ロール絞り圧延機の六角張り厚肉の
重複が防止され、厚肉部の重複による相乗作用によって
発生する偏肉悪化を抑制することができる。この発明に
おいて、マンドレルミルを少なくとも最終2スタンドが
2ロールスタンドであるマンドレルミルとしてのは、2
ロールマンドレルミルばかりでなく、3ロールマンドレ
ルミルであっても少なくとも最終2スタンドが2ロール
スタンドであれば、2ロールマンドレルミルと同様の作
用効果が得られるからである。
【0021】
【実施例】
実施例1 以下にこの発明の詳細を実施の一例を示す図1ないし図
2に基づいて説明する。図1はこの発明の2ロールマン
ドレルミルの圧延装置列を備えた継目無管製造ラインの
要部概略図、図2は2ロールマンドレルミルのスタンド
配置を示す正面図である。図1および図2において、1
は図示しない穿孔機で穿孔圧延された中空素管、2は中
空素管1を減肉、延伸圧延する2ロールマンドレルミル
で、2個の孔型ロール3を180°間隔で組込んだロー
ルスタンドを、隣接するスタンド間で互いに90°ずつ
配列を変えて4〜8基連続的に配置し、中空素管1に挿
入したマンドレルバー4と孔型ロール3間で連続的に所
定の肉厚まで減肉、延伸圧延を行う。5は2ロールマン
ドレルミル2と同一軸を有する圧延パスラインに延伸圧
延された母管6の長さより短い距離でタンデムに配列し
た3ロール絞り圧延機で、3個の孔型ロール7を120
°間隔で組込んだロールスタンドを、隣接するスタンド
間で互いに60°ずつ配列を変えて5〜28基連続的に
配置している。
【0022】2ロールマンドレルミル2で減肉、延伸圧
延された母管6は、2ロールマンドレルミル2で減肉、
延伸圧延中に3ロール絞り圧延機5の孔型ロール7に噛
み込まれて絞り加工を受けながら前進し、2ロールマン
ドレルミル2での減肉、延伸圧延が完了すると、マンド
レルバー4は図示しないリテイナーにより後端を把持し
て後退させて母管6から抜き出される。一方、3ロール
絞り圧延機5の孔型ロール7に噛み込まれて絞り加工を
受けながら前進した母管6は、所定の外径、肉厚の継目
無管8に仕上げられるよう構成されている。また、上記
2ロールマンドレルミル2は、図2に示すとおり、例え
ば、前段スタンド21では駆動軸22が水平に位置し、
隣接する後段スタンド23では駆動軸24が垂直に位置
するよう配置され、ロール圧下方向のいずれかが3ロー
ル絞り圧延機5のロール圧下方向と±5°の範囲で一致
するように構成されている。なお、25は前段スタンド
21の駆動用電動機、26は後段スタンド23の駆動用
電動機、27は減速機、28はギヤボックスである。
【0023】上記のとおり構成したことによって、2ロ
ールマンドレルミル2で減肉、延伸圧延された母管6
は、3ロールマンドレルミル2で減肉、延伸圧延中に3
ロール絞り圧延機5の孔型ロール7に噛み込まれて絞り
加工を受けながら前進し、3ロールマンドレルミル2で
の減肉、延伸圧延が完了すると、マンドレルバー4は図
示しないリテイナーにより後端を把持して後退され、母
管5から抜き出されるから、エキストラクターの代替と
して3ロール絞り圧延機5が使用でき、再加熱炉ならび
にエキストラクターを省略することができる。また、2
ロールマンドレルミル2で減肉、延伸圧延された母管6
に生じる局部厚肉は、孔型ロール3のロール圧下方向を
後続する3ロール絞り圧延機5の3個の孔型ロール7の
ロール圧下方向の何れかと±5°の範囲で一致させて配
置したことによって、3ロール絞り圧延機5で発生する
正または負の位相の内面六角形状の角張り偏肉の厚肉部
と重複しない。すなわち、3ロール絞り圧延機5で生じ
る内面六角形状の角張り偏肉の厚肉部と2ロールマンド
レルミル2での局部厚肉部の重複せず、厚肉部の相乗作
用による厚肉の発生が防止され、周方向肉厚精度を大幅
に向上させることができる。
【0024】実施例2 5スタンドからなる2ロールマンドレルミルと4スタン
ドからなる3ロール絞り圧延機を、同一軸を有する圧延
パスラインにタンデムに配列した圧延装置列において、
表2に示すとおり、3ロール絞り圧延機のロール圧下方
向は30°、90°、150°、210°、270°、
330°のままで、2ロールマンドレルミルのロール圧
下方向が45°、135°、225°、315°の従来
例と、従来例のロール圧下方向から15°移動させて3
0°、120°、210°、300°とした本発明例に
ついて比較試験を実施した。比較試験は、外径63.5
mm、肉厚9.0mmの中空素管を本発明例と従来例の
2ロールマンドレルミルで外径40.0mmのマンドレ
ルバーを用い、外径50.0mm、肉厚5.0mmまで
それぞれ延伸圧延し、マンドレルミル出側の管周方向の
肉厚分布をそれぞれ調査した。また、2ロールマンドレ
ルミルで延伸圧延した外径50.0mm、肉厚5.0m
mの管を、前記4スタンドからなる矩形率0.3の3ロ
ール絞り圧延機を用い、外径40.0mm、肉厚5.0
mmにそれぞれ定径圧延し、得られた本発明例と従来例
の継目無鋼管の周方向の肉厚分布を調査すると共に、角
張り率を測定した。その結果を本発明例を図3、比較例
を図4および表3に示す。
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】図4および表3に示すとおり、従来例で
は、2ロールマンドレルミルによって生じた局部厚肉部
が、3ロール絞り圧延機で圧延される際に生じる6角形
状の内面角張り部と重複し、その相乗作用によって製品
角張り率、偏肉率とも悪化している。これに対し図3お
よび表3に示すとおり、本発明例では、従来例に比較し
て製品角張り率、偏肉率とも20%以上の改善効果が生
まれている。
【0028】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明の圧延装置
列によれば、少なくとも最終2スタンドが2ロールスタ
ンドのマンドレルミルと3ロール絞り圧延機の相乗効果
によって、偏肉、内面形状の悪化を抑制でき、継目無管
の周方向肉厚精度を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の2ロールマンドレルミルの圧延装置
列を備えた継目無管製造ラインの要部概略図である。
【図2】この発明の2ロールマンドレルミルのスタンド
配置を示す正面図である。
【図3】実施例2における本発明例の2マンドレルミル
で延伸圧延した母管および絞り圧延機で定径圧延後の管
の周方向角度と肉厚との関係を示すグラフである。
【図4】実施例2における比較例の2マンドレルミルで
延伸圧延した母管および絞り圧延機で定径圧延後の管の
周方向角度と肉厚との関係を示すグラフである。
【図5】角度方向の呼称の説明図である。
【図6】3ロール絞り圧延機の隣接スタンドのロール圧
下方向の説明図で、(a)図は前段スタンド、(b)図
は後段スタンドを示す。
【図7】マンネスマン−マンドレルミル方式による継目
無管製造ラインの全体概略図である。
【図8】3ロール絞り圧延機の隣接スタンドのロール配
置の説明図で、(a)図は前段スタンド、(b)図は後
段スタンドを示す。
【図9】角張り位相の定義を示すもので、(a)図は負
の角張り位相を示す周方向角度と増肉率との関係説明
図、(b)図は正の角張り位相を示す周方向角度と増肉
率との関係説明図である。
【図10】孔型ロールの矩形率説明のための管とロール
との接触面投影図である。
【図11】孔型ロールの矩形率説明のための管とロール
との接触面積の概念図である。
【図12】3ロール絞り圧延機におけるロール矩形率と
角張り率と管外径との関係の一例を示すグラフである。
【図13】表1のロールシリーズAにおけるt/Dと角
張り率との関係を示すグラフである。
【図14】表1のロールシリーズBにおけるt/Dと角
張り率との関係を示すグラフである。
【図15】2ロールマンドレルミルの隣接スタンドのロ
ール圧下方向の説明図で、(a)図は前段スタンド、
(b)図は後段スタンドを示す。
【図16】2ロールマンドレルミルで生じる局部的偏肉
位置の説明図である。
【符号の説明】
1、76、153 中空素管 2 2ロールマンドレルミル 3、7、62、78、85 孔型ロール 4、79、155 マンドレルバー 5 3ロール絞り圧延機 6、80、86、101、161 母管 8 継目無管 21 前段スタンド 22、24、61 駆動軸 23 後段スタンド 25、26 駆動用電動機 27 減速機 28 ギヤボックス 71 丸ビレット 72 回転炉床式加熱炉 73 穿孔機 74 プラグ 75、102、151 ロール 77 マンドレルミル 81 再加熱炉 82 絞り圧延機 103 接触面投影図 152 溝底部 154 エッジ部 162 目標肉厚 163 局部的偏肉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21B 17/02 - 17/04 B21B 17/14 B21B 23/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マンドレルミルと3ロール絞り圧延機
    を、同一軸を有する圧延パスラインに延伸圧延される母
    管の長さより短い距離でタンデムに配列したマンドレル
    ミルの圧延装置列において、少なくとも最終2スタンド
    が2ロールスタンドであるマンドレルミルを用い、最終
    2スタンドのロール圧下方向のいずれかと、3ロール絞
    り圧延機列のロール圧下方向のいずれかが、±5°の範
    囲内に位置するよう配列したことを特徴とするマンドレ
    ルミルの圧延装置列。
  2. 【請求項2】 マンドレルミルの全スタンドが2ロール
    スタンドであることを特徴とする請求項1記載のマンド
    レルミルの圧延装置列。
  3. 【請求項3】 マンドレルミルの最終2スタンドを除く
    スタンドが3ロールスタンドであることを特徴とする請
    求項1記載のマンドレルミルの圧延装置列。
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