JP3103666B2 - マグネットロール - Google Patents

マグネットロール

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JP3103666B2
JP3103666B2 JP04086454A JP8645492A JP3103666B2 JP 3103666 B2 JP3103666 B2 JP 3103666B2 JP 04086454 A JP04086454 A JP 04086454A JP 8645492 A JP8645492 A JP 8645492A JP 3103666 B2 JP3103666 B2 JP 3103666B2
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浩太郎 武部
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Bridgestone Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真複写機,フ
ァクシミリ,レーザプリンタ等の画像再生装置におい
て、磁性現像剤の搬送手段として用いられるマグネット
ロールに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真に用いられるマグネットロール
は従来、金属軸に扇型のピースを貼り合わせたもの、押
出成形で行うもの、インジェクションにより樹脂一体成
形を行うものが一般的であり、このようなマグネットロ
ールの着磁方法としては例えば特開昭57−17050
1公報に記載されている様な、金型コイルを埋設したも
のを用いる方法、あるいは特公平3−18723公報に
記載されている永久磁石によるブロックを金型に埋め込
む方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の着磁方法では、
いずれも金型内での磁場がマグネットロールの表面磁力
に大きく関与するため、特に太い径(直径18mm以上)
のマグネットロールではマグネットロール内部が十分に
配向しないため、マグネットロール表面での磁力が十分
に得られない。
【0004】この発明の目的は、上述の従来技術の欠点
を解消し、高磁力のマグネットロールを提供することで
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、この発明は、マグネット本体を少なくとも内側本体
と外側本体とから構成し、軸の外周に設けた内側本体を
着磁した後、その外周に前記内側本体と同一方向に着磁
した外側本体を設け、前記複数層からなるマグネット本
体と同等の層厚を有する単層構造のマグネット本体より
も表面磁力を向上させたものである。
【0006】
【作用】この発明では、内側本体と外側本体との夫々に
着磁させるので、これらを一体化したマグネット本体は
径が太くなっても高磁力であり、表面での磁力が十分に
得られないようなことはなくなる。
【0007】
【実施例】以下に、この発明の好適な実施例を図面を参
照にして説明する。
【0008】図1に示す第1の実施例では、マグネット
本体1の両端に軸2を備え、この軸2の外周に内側本体
3を設け、この内側本体3の外側に外側本体4を設けて
ある。すなわち、マグネット本体1を内側本体3と外側
本体4とから構成してある。これら内側本体3と外側本
体4は、ともに同一方向に着磁してある。このようなマ
グネットロールを製造するには、例えば内側本体3の直
径は10mm、外側本体4の直径は30mmに設計し、金型
内に金属製の軸2をセットし、強磁性粉末と高分子化合
物を主体とする混合物を、磁場の存在下、円筒状の成形
空間を有する金型内に射出成形して軸2の外周に内側本
体3を成形する。ついで軸2と成形された内側本体3を
別の金型本体にセットし同様にして外側本体4を射出成
形することができる。軸2は金属製のものではなく内側
本体3と一体の樹脂製であっても良い。或いは、軸2は
マグネット本体1成形後に後から取付けることもでき
る。さらに、マグネット本体1は射出成形ではなく押出
成形でも成形することができ、或いは金属軸に扇型のピ
ースを貼り合わせても成形することができる。また、本
発明の内側本体3と外側本体4の材質を変えることによ
り成形の自由度を向上させることができる。例えば、内
側は高温で溶融する材料を使用し、外側は内側に比べ低
温で溶融する材料で成形することが考えられる。この場
合には、外側本体3のマグネットの表面形状を所望の形
状に自由に変えることも可能となる。
【0009】図2に示す第2実施例では内側本体3と外
側本体4との間に中間本体5を設けた例を示すものであ
り、内側本体3と中間本体5及び外側本体4とから構成
されたマグネット本体1の成形ならびに着磁方法は第1
実施例と同様にして行なう。軸2と内側本体3とを樹脂
で一体成形し、外側本体4或いは中間本体5を扇型のピ
ースの貼り合わせで形成することも可能である。
【0010】図3に示す磁束密度分布の図面は、直径が
30mmのマグネット本体1において、マグネット本体1
が単層構造のものを実線で示し、図1に示す構造のマグ
ネット本体1を使用したものを一点鎖線で示す。この分
布図からも明らかなようにこの実施例の方が単層構造の
ものよりもマグネットロールの表面磁力が向上する。
【0011】以上説明したように、この発明によれば、
マグネット本体を少なくとも内側本体と外側本体とから
構成し、軸の外周に設けた内側本体を着磁した後、その
外周に前記内側本体と同一方向に着磁した外側本体を設
けることによって、太い径のマグネットロールであって
も、マグネットロール表面での磁力が十分に得られない
という欠点が解消され、高磁力のマグネットロールを得
ることができるとともに、前記複数層からなるマグネッ
ト本体と同等の層厚を有する単層構造のマグネット本体
よりも表面磁力が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示すマグネットロール
の端面図。
【図2】第2実施例を示すマグネットロールの端面図。
【図3】従来のマグネットロールと第1実施例のマグネ
ットロールとの夫々の磁束密度分布を示す図。
【符号の説明】
1 マグネット本体 3 内側本体 4 外側本体

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マグネット本体を少なくとも内側本体と
    外側本体とから構成し、軸の外周に設けた内側本体を着磁した後、その外周に前
    記内側本体と同一方向に着磁した外側本体を設け、前記
    複数層からなるマグネット本体と同等の層厚を有する単
    層構造のマグネット本体よりも表面磁力を向上させた
    とを特徴とするマグネットロール。
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