JP2000305358A - マグネットローラ - Google Patents
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Abstract
り、特にカラー画像形成に好適なマグネットローラを提
供することを目的とする。 【解決手段】 外面に軸線方向に沿った凹部4a,4
b,4c,4dを設けた本体部2が、引張り強さ50k
gf/mm2以下の材料を主体としてなり、且つ凹部4
a,4b,4c,4dに5KG以上の残留磁束密度を有
する希土類磁性粉を用いた樹脂磁石5a,5b,5c,
5dが配設されることを特徴とするマグネットローラで
ある。
Description
プリンターまたはファクシミリの受信装置などの画像形
成装置において、電子写真プロセスを採用した電子写真
装置に組み込まれるマグネットローラに関するものであ
る。
ローラは、トナーを静電潜像担持体へ供給し静電潜像を
顕在化させて現像を行う現像ローラや、その顕在化した
トナー像を用紙に転写した後の静電潜像担持体上の残存
トナーを除去するクリーニングローラなどに適用され
る。例えば、マグネットローラを現像ローラとして用い
る場合、図9に示すように、マグネットローラ40は、
磁性材料からなる本体部41の両端に、電子写真装置の
軸受に装着される軸部42a,42bを設けて構成さ
れ、アルミニウム合金などからなる中空円筒状のスリー
ブ43に内蔵されて使用される。このようなマグネット
ローラ40の本体部41の外面には、複数の磁極が形成
されており、通常、これら磁極のうち最も高い表面磁束
密度を有するものを主磁極と呼び、現像極として用いる
ことが多い。また、前記軸部42a,42bは、円形や
多角形の断面形状を有し、ステンレス合金(SUS30
3など)や鉄系合金(SUM22など)、アルミニウム
合金(A6063など)などからなることが多い。
は、(1)図10および同図のA−A断面図(図11
(a))に示すように、断面形状が多角形状の支持軸5
1に、接着剤や熱収縮チューブなどを用いて磁石ピース
52a,52b,52c,52dを貼り付け、支持軸5
1の両端を軸部53a,53bに形成したもの、または
(2)図12および同図のA'−A'断面図(図13
(a))に示すように、円筒状磁石の本体部61に支持
軸62を貫通配設し、この支持軸62の両端を軸部63
a,63bにしたものが挙げられる。
0,11に示した従来のマグネットローラにおいては、
図10のA−A断面図(図11(a))に示す磁石ピー
スの貼付位置では、支持軸51に磁石ピース52a〜5
2dが所定位置に正確に貼付されていても、図10のB
−B断面図(図11(b))に例示される位置では、磁
石ピース52cの貼付位置が不正確で下方に距離dのず
れが生じることがあり、この結果、磁極(N,S,N,
S)の位置が所望位置から周方向にずれるという不具合
が発生する。また、図12,13に示した従来のマグネ
ットローラにおいては、本体部61に支持軸62を貫通
配設する際に本体部61がねじれてしまい、図12の
A'−A'断面図(図13(a))の位置では、磁極
(N,S,N,S)位置は所定位置にあるが、図12の
B'−B'断面図(図13(b))やC'−C'断面図(図
13(c))に例示される位置では、本体部61が支持
軸62に対して周方向に角度δ,δ'ずれるという不具
合が発生することがある。
像の高画質化に伴い、マグネットローラの磁極位置を極
めて高精度に制御する必要が生じているが、上述した従
来のマグネットローラでは、磁極の位置ずれによりその
要求水準が満たされない。例えば、カラー画像形成装置
において、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン
(C)および墨(K)などの各色トナーを担持する複数
のマグネットローラを用いる場合、カラー画像に色ずれ
が現れたり、所望の色調が得られないという問題が生ず
る。よって、磁極位置についてはマグネットローラ周方
向において2゜以内とし、マグネットローラ軸方向にお
いて磁極上の表面磁束密度のばらつきを40G以下とす
ることが要求されているが、上述した従来のマグネット
ローラではこれは難しかった。
のであり、磁極の位置精度を向上させて高画質化を図
り、特にカラー画像形成に好適なマグネットローラを提
供することを目的とする。
に、本発明は、本体部と、この本体部の両端を支持する
軸部とからなり、前記本体部の外面に周方向に亘る複数
の磁極を形成する樹脂磁石を配設してなるマグネットロ
ーラであって、外面に軸線方向に沿った凹凸部を設けた
本体部のうち当該凹部の構成部材が、引張り強さ50k
gf/mm2以下の材料を主体としてなり、且つ当該凹
部に5KG以上の残留磁束密度を有する希土類磁性粉を
用いた希土類樹脂磁石が配設されることを特徴としたも
のである。
は合金材料が好ましく、中でも特に、アルミニウム合
金、ステンレス鋼、快削鋼および機械構造用炭素鋼のう
ちから選択したものを用いるのが好ましい。
る芯材の周囲にアルミニウム合金を被覆したクラッド材
を用いることも好ましい。
磁気的に交換相互作用する硬磁性相と軟磁性相との複相
を有する交換スプリング磁性粉を用いることが好まし
い。ここで、「交換スプリング磁性」とは、磁石内に多
量の軟磁性相が存在するとき、この軟磁性層および硬磁
性相の結晶粒の磁化が交換相互作用で互いに結びつくこ
とにより、本来低保磁力しかもたず逆磁界中では容易に
磁化反転する軟磁性相の磁化が逆磁界中でも反転し難く
なり、あたかも両相がばねで結びつけられた様態を示
し、硬磁性相のみの単相であるかのような磁気特性をい
う(例えば、「R.Coehoorn, K.H.J.Buschow et al. :
J. de phys., 49(1988) C8−669」を参照)。このよう
な磁気特性により、交換スプリング樹脂磁石は低保磁力
をもつと同時に高い残留磁束密度をもつこととなる。
ローラの種々の実施形態を図面を参照しながら説明す
る。
第1実施例を示す概略側面図であり、図2は、そのA1
−A1断面図である。本実施例のマグネットローラ1
は、引張り強さ50kgf/mm2以下の材料を主体と
した本体部2の両端に軸部3a,3bを形成し、更に、
この本体部2の外面に軸線方向の凹部4a,4b,4
c,4dを形成し、これら凹部4a,4b,4c,4d
に、5KG以上の残留磁束密度(Br)を有する希土類
磁性粉を樹脂バインダーで担持した樹脂磁石5a,5
b,5c,5dを配設して構成されるものである。尚、
前記軸部一端には、マグネットローラを電子写真装置の
軸受に装着する際の位置決めのために、切欠部6が形成
されている。
切削加工を施して形成されたり、もしくは本体部両端の
軸心に設けた取付孔に、ステンレス鋼や鉄などからなる
軸部を、圧入、接着またはピン止めなどして形成され
る。
工などを施して凹部を精度良く形成するために、アルミ
ニウム合金、ステンレス鋼、快削鋼(不純物添加により
被削性を改善した鋼)および機械構造用炭素鋼などの引
張り強さ50kgf/mm2以下の合金材料を主体とし
て構成されることが好ましい。引張り強さが50kgf
/mm2を超える材料を用いると、マグネットローラの
加工性や成形性が低下し、上記した従来のマグネットロ
ーラの如く、磁極位置を精度良く定めるのが困難にな
る。ところで、本体部2に用いるアルミニウム合金の中
でも、マグネットローラに適した強度や加工性を考慮す
ると、Al−Mg系合金(「5052」「5083」な
ど)、Al−Mg−Si系合金(「6063」「606
1」など)、Al−Cu系合金(「2011」「201
4」「2017」「2024」など)が好適である。
尚、本体部は無垢材あるいは中空材の何れでもよく、要
求されるたわみ強度などを考慮して適宜選択すればよ
い。このようにアルミニウム合金に代表される上記引張
り強さを有する材料を用いることで、本体部外面に凹部
を高精度に位置決めして形成し易く、よってこれら凹部
に希土類樹脂磁石を配設し、磁極位置を高精度(周方向
における位置ずれが2゜以内、軸方向の磁束密度のばら
つきが40G以下)に定めることが可能となる。
成形法を用いて金型を通過させる際に賦形したり、射出
成形法を用いて金型内にて成形してもよく、または、押
出成形法や射出成形法により成形した後の本体部に、フ
ライスや旋盤などによる切削加工を施し形成してもよ
い。また、凹部形状は、本実施例のような方形に限ら
ず、U字形状、逆三角形状などでもよく、所望の磁束密
度強度や磁界分布に基づいて形成される希土類樹脂磁石
の形状に合わせて適宜設定すればよい。但し、凹部の深
さは、押出成形、射出成形および切削加工の際に生ずる
誤差を小さくする観点からは、浅い方が好ましい。ま
た、本実施例の凹部の数は、4極着磁を想定し4つに設
定しているが、本発明ではこれに限らず、所望の磁極数
や着磁位置、磁界パターンにより適宜設定すればよい。
希土類樹脂磁石を配設する方法としては、(1)溶融状
態の希土類樹脂磁石を凹部に流し込み固着させる方法、
(2)溶融状態の希土類樹脂磁石を凹部に塗布したり、
溶射したりし、薄層形成して固着させる方法、(3)凹
部の壁面や樹脂磁石ピースの側面に接着剤を塗布した
り、接着用テープを用いて、樹脂磁石ピースを凹部に接
着固定する方法、(4)接着手段を用いずに、凹部に希
土類樹脂磁石ピースを埋設し、熱収縮チューブで被覆し
加熱して固定する方法、(5)接着手段を用い、前記
(4)と同様に熱収縮チューブを用いて樹脂磁石ピース
を凹部に固定する方法、などが挙げられる。
3,図4に示す。図3は、本変形例の概略側面図であ
り、図4は、そのA2−A2断面図である。本変形例の
マグネットローラ10は、上記実施例と同じく、引張り
強さ50kgf/mm2以下の材料を主体とし、凸部1
1a,11b,11c,11dが形成された本体部12
を有し、これら凸部11a,11b,11c,11dの
間の凹部に5KG以上の残留磁束密度(Br)を有する
希土類磁性粉を用いた樹脂磁石13a,13b,13
c,13dを配設したものである。尚、前記凸部形状
は、本実施例のように方形状に限らず、三角形状、台形
状などでもよく、所望の磁束密度強度や磁界分布に基づ
いて形成される希土類樹脂磁石の形状に合わせて適宜設
定すればよいが、高精度に成形するには凸部の高さが低
い方が好ましい。尚、図3における軸部14a,14b
と切欠部15は、上記実施例と同様にして形成される。
設する希土類樹脂磁石には、所望の高磁力を得るため
に、5KG以上の残留磁束密度(Br)を有する希土類
磁性粉を用いるが、特に、着磁の容易さを考慮すると、
5KOe以下の低い固有保磁力(iHc)を有する交換ス
プリング磁性粉を用いたものが好適である。具体的に
は、R(希土類)−Fe−N系、R(希土類)−Fe−
B系またはR(希土類)−Fe−Co系合金が好ましい
が、これらの中でも特に硬磁性相と軟磁性相を含む交換
スプリング磁性粉が好ましい。前記Rとしては、好まし
くはSm,Nd、この他にPr,Dy,Tbなどの1種
または2種以上を組み合わせたものを用い、また、前記
Feの一部を置換して磁気特性を高めるために、Co,
Ni,Cu,Zn,Ga,Ge,Al,Si,Sc,T
i,V,Cr,Mn,Zr,Nb,Mo,Tc,Ru,
Rh,Pd,Ag,Cd,In,Sn,Sb,Hf,T
a,W,Re,Os,Ir,Pt,Au,Hg,Tl,
Pb,Biなどの元素の1種または2種以上を添加して
もよい。より具体的には、Nd−Fe−B系合金(軟磁
性相:Fe−B合金,αFe)、Sm−Fe−N系合金
(軟磁性相:αFe)、Nd−Fe−Co−Cu−Nb
−B系合金(軟磁性相:Fe−B合金,αFeなど)、
Nd−Fe−Co系合金(軟磁性相:αFeなど)など
の交換スプリング磁性粉が好適であり、例えば、Nd4
Fe80B20合金(軟磁性相:Fe3B,αFe)やSm2
Fe17N3合金(軟磁性相:αFe)の交換スプリング
磁性粉が挙げられる。
は、高速急冷法やメカニカルアロイング(機械的合金
化)などが使用される。具体的には、各原料元素を秤量
し、メカニカルアロイングを施して得た合金粉末に熱処
理を施し、必要に応じて窒化処理を行う方法を用いた
り、または、各原料元素を秤量し、単ロール法による高
速急冷法を施して得た非晶質または非晶質に近い微細組
織を含む合金を粉砕後、熱処理を施して結晶を析出さ
せ、必要に応じて窒化処理を行う方法を用いて作製す
る。その急冷条件(ロール速度など)や粉砕条件、熱処
理条件(処理時間、温度)などを適宜調整することで、
結晶粒径が数十nmの軟磁性相を有する交換スプリング
磁性粉を作製できる。尚、前記窒化処理は、R−Fe−
N系交換スプリング磁性粉を作製する際に必要である。
性粉を樹脂磁石全体の50重量%〜95重量%の割合で
樹脂バインダーに混合し、溶融混練し、ペレット状に成
形して、射出成形法や押出成形法を用いて製造してもよ
いし、または、上記本体部凹部に溶融状態の希土類樹脂
磁石を直接流し込み固化形成してもよい。特に、本体部
における凹部を浅く形成した場合は、溶融状態の希土類
樹脂磁石を当該凹部に刷毛状のもので塗布したり、溶融
粒子を高速度で吹き付けて層形成する溶射法を用いるの
が効果的である。また必要に応じて、前記樹脂バインダ
ーとともに、磁性粉の表面処理剤であるシラン系やチタ
ネート系のカップリング剤、溶融磁石材料の流動性を良
好にする滑剤であるアミド系滑剤、樹脂バインダーの熱
分解を防止する安定剤、もしくは難燃剤などの添加剤を
混合させてもよい。但し、前記希土類磁性粉の含有率が
50重量%未満では、磁性粉不足によりマグネットロー
ラの磁気特性が低下して所望の磁力が得られず、またそ
の含有率が95重量%を超えると、バインダー不足とな
り樹脂磁石の成形性が損なわれる。また、前記樹脂バイ
ンダーとしては、エチレンーエチルアクリレート樹脂、
ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹
脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT
(ポリブチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニ
レンスルフィド)、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重
合体)、EVOH(エチレン−ビニルアルコール共重合
体)およびPVC(ポリ塩化ビニル)などの1種類ある
いは2種類以上、もしくは、エポキシ樹脂、フェノール
樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂およびポリイミド樹脂などの熱硬化性樹
脂の1種類あるいは2種類以上を混合して用いることが
できる。
出成形や押出成形、鋳込み成形の際に外部磁場を印加す
ることにより行ってもよいし、また、このような着磁成
形後に、内部歪みを除き脱型を容易にするために一旦脱
磁した後に再着磁してもよく、もしくは成形の際に着磁
せずに成形後に着磁してもよい。また、上述の塗布方式
や溶射法を用いて凹部に樹脂磁石を成形する場合は、成
形と同時にあるいは成形後に着磁すればよい。
て、凹部を形成するのに加工性の良好な、引張り強さ5
0kgf/mm2以下のアルミニウム合金などの材料を
用いたが、この種の材料は、加工性が高い反面、たわみ
強度が低い傾向にある。実際に電子写真装置に組み込ん
で使用するとき、このような本体部はたわむ場合があ
る。そこで、本体部のたわみ強度を改善し画質を向上す
べく、本体部にクラッド材を用いた実施例を図5〜図8
に示して以下に詳説する。
第2実施例を示す概略側面図であり、図6は、そのA3
−A3断面図である。本実施例のマグネットローラ20
は、その軸心に配する芯材21の周囲にアルミニウム合
金などの外周材22を被覆したクラッド材からなる本体
部23を備え、この本体部23の外面に軸線方向の凹部
24a,24b,24c,24dを形成し、また、これ
ら凹部24a,24b,24c,24dに、上記第1実
施例と同様の5KG以上の残留磁束密度(Br)を有す
る希土類磁性粉を用いた樹脂磁石25a,25b,25
c,25dを配設して構成されるものである。尚、前記
凹部24a,24b,24c,24dや軸部26a,2
6b、切欠部27の形成方法は上記第1実施例と略同様
であるから、その詳細な説明を省略する。
す。本体部が図8に示す断面形状を有するものが挙げら
れる。図7は、本変形例の概略側面図であり、図8は、
そのA4−A4断面図である。本変形例のマグネットロ
ーラ30は、前記実施例と同様にその軸心に配する芯材
31の周囲にアルミニウム合金などの外周材32を被覆
したクラッド材からなる本体部33を備え、この本体部
33の外周面に形成された凸部34a,34b,34
c,34dの間の凹部に、上記第1実施例と同様の希土
類樹脂磁石35a,35b,35c,35dを配設した
ものである。
たり、溶融材料を用いて押出成形したりして予成形を施
した芯材21,31と外周材22,32とをそれぞれ面
合わせし、両者を圧着して作製される。作製の容易さの
点では、芯材と外周材とを同時に押出成形した直後に、
両者を圧着し本体部23,33を成形するのが好まし
い。また、前記芯材21,31は、非磁性材料、磁性材
料の何れでもよく、具体的には、所望のたわみ強度を得
て低コスト化を図る観点からは、SUS303、SUS
304、SUS316、SUS430などのステンレス
合金や、SUM22、SUM24,S45Cなどの鉄系
合金が好適である。また、前記外周材22,32には、
たわみ強度と加工性のバランスを考慮すると、Al−M
g系合金の「5052」や「5083」など、A1−M
g−Si系合金の「6063」や「6061」など、A
1−Cu系合金の「2011」や「2014」「201
7」「2024」などが好適である。
本実施例のものに制限されないが、図8に示した変形例
のように、芯材31の断面形状を方形のような非円形と
すると、外周材32との固着性および耐回転強度が格段
に向上する。また、上記外周材と芯材の断面積比は、マ
グネットローラに要求されるたわみ強度やコストとのバ
ランスを考慮して選択すればよいが、特に、(外周材の
断面積)/(芯材の断面積)が1/4〜4/1の範囲内
に設定するのが好適である。前記断面積比が4/1を超
えると、たわみ強度がアルミニウム合金と略同じになる
ため改善されず、他方、前記断面積比が1/4未満で
は、加工性が低下するため、上記凹凸部を精度良く形成
することが困難になる。
較例について説明するが、以下の実施例は本発明を何ら
限定するものではない。
うに、50kgf/mm2以下の引張り強さを有するア
ルミニウム合金(A6063)を用いて押出成形によ
り、凹部4a,4b,4c,4dをもつ本体部2(最大
外径18mm)を形成し、この本体部両端を旋盤加工に
より縮径して軸部3a,3b(軸径6mm)を形成し
た。前記凹部4a,4b,4c,4dに配設する樹脂磁
石ピース5a,5b,5c,5dは、Nd4Fe80B20
の交換スプリング磁性粉(固有保磁力iHc=3.0KO
e;残留磁束密度Br=12KG)の90重量%と、樹
脂バインダーであるエチレンーエチルアクリレート樹脂
の10重量%とを混合し溶融混練した後に、ペレット状
に成形し、断面形状をかまぼこ状(底辺長6mm;高さ
3mm;外周面の曲率半径9mm;軸方向長さ320m
m)となすように押出成形し、次いで、印加磁場8KO
e〜15KOeで着磁して各磁石ピースに1つの磁極を
形成することにより作製された。そして、これら樹脂磁
石ピースを本体部2の凹部4a,4b,4c,4dに接
着剤を用いて固着し、4極の磁極をもつ本実施例のマグ
ネットローラを作製した。
うに、50kgf/mm2以下の引張り強さを有するア
ルミニウム合金(A6063)を用いて押出成形によ
り、凸部11a,11b,11c,11dをもつ本体部
12(最大外径:18mm)を形成し、この本体部両端
を旋盤加工により縮径して軸部14a,14b(軸径:
6mm)を形成した。また、前記凸部11a,11b,
11c,11dの間の凹部に配設する樹脂磁石ピース1
3a,13b,13c,13dの断面形状を扇状(内周
長さ3mm;外周面の曲率半径9mm;外周長さ7m
m;軸方向長さ320mm)となすように成形する他
は、前記実施例1と同様にして本実施例のマグネットロ
ーラを作製した。
うに、芯材21としてステンレス合金(SUS303)
を用い、外周材22として、50kgf/mm2以下の
引張り強さを有するアルミニウム合金(A6063)を
用いて、両部材を押出成形した直後に圧着して本体部2
3を形成する他は、前記実施例1と同様にして本実施例
のマグネットローラを作製した。
うに、芯材31として鉄系合金(SUM22)を用い、
外周材32として、50kgf/mm2以下の引張り強
さを有するアルミニウム合金(A6063)を用いて、
両部材を押出成形した直後に圧着して本体部33(最大
外径18mm;芯材の断面の大きさ8mm角)を形成し
た。また、この本体部33の凹部に配設する樹脂磁石ピ
ース35a,35b,35c,35dの形状(底辺長6
mm;高さ4.5mm;外周面の曲率半径9mm;外周
長さ12mm;軸方向長さ320mm)を同図のように
成形する他は、前記実施例1と同様にして本実施例のマ
グネットローラを作製した。
たように、支持軸51として断面が6mm角の鋼材(S
UM22)を用い、この支持軸51の両端を旋盤加工に
て縮径して軸部53a,53b(軸径6mm)を形成し
た。支持軸51に貼付する樹脂磁石ピース52a,52
b,52c,52d(外周面の曲率半径9mm;軸方向
長さ320mm)は、従来のフェライト磁性粉(SrO
・6Fe2O3)の90重量%と、樹脂バインダーである
エチレンーエチルアクリレート樹脂の10重量%とを混
合し溶融混練した後に、ペレット状に成形し、押出成形
した後に、印加磁場8KOe〜15KOeで着磁し磁極
を形成することにより作製された。そして、図示するよ
うにこれら樹脂磁石ピース52a,52b,52c,5
2dを支持軸51に接着剤を用いて貼付し、本比較例の
マグネットローラを作製した。
たように、支持軸62として軸径6mmの鋼材(SUM
22)を用い、この支持軸62の両端を軸部63a,6
3bとした。また、本体部61は、従来のフェライト磁
性粉SrO・6Fe2O3の90重量%と、樹脂バインダ
ーであるエチレンーエチルアクリレート樹脂の10重量
%とを混合し溶融混練した後に、ペレット状に成形した
ものを押出成形法により、円筒形状(外径18mm;内
径6mm;軸方向長さ320mm)に成形すると同時
に、着磁磁場8KOe〜15KOeで配向着磁すること
により作製された。この本体部61の軸心に前記支持軸
62を貫通配設し、両者を接着して、本比較例のマグネ
ットローラを作製した。
イト磁性粉(SrO・6Fe2O3)を用いる他は、本発
明に係る上記実施例1と同様にして、本比較例のマグネ
ットローラを作製した。
ーラの表面から径方向に1.2mm離れた位置にプロー
ブ(磁気センサー)を配置し、ガウスメータを用いて、
マグネットローラを回転させながら周方向における磁極
位置を測定した。その測定は、マグネットローラ両端か
ら軸方向内側へ10mm離れた2箇所(P1点,P
3点)、マグネットローラ中央箇所(P2点)の合計3箇
所で行われた。主磁極の測定位置と所望位置との最大の
ずれを「磁極位置のずれ」として以下の表1に示す。
ットローラ中央において、その表面から径方向に1.2
mm離れた位置にプローブ(磁気センサー)を配置し、
同じガウスメータを用いて、マグネットローラを回転さ
せずに、プローブをマグネットローラ中央から軸方向端
に至る範囲(P1点からP3点まで)をスキャンさせて、
各磁極上における軸方向磁束密度を測定した。前記測定
範囲(P1点からP3点)における最大磁束密度と最小磁
束密度との差を「軸方向磁束密度のばらつき」として以
下の表1に示す。
〜4のマグネットローラでは、「磁極位置のずれ」が2
゜以内、且つ「軸方向磁束密度のばらつき」が40G以
下であるのに対し、比較例1,2のマグネットローラで
は、「磁極位置のずれ」が2゜を超えており、「軸方向
磁束密度のばらつき」が40Gを超えている。また、比
較例3のマグネットローラでは、「極位置のずれ」と
「軸方向磁束密度のばらつき」がそれぞれ2゜以内且つ
40G以下であったが、所望の磁束密度強度(1000
G)を得ることができなかった。従って、上記実施例の
マグネットローラは、高精度に着磁位置を定め得るもの
であることが確認できた。
は、外面に軸線方向に沿った凹凸部を設けた本体部のう
ち当該凹部の構成部材が、引張り強さ50kgf/mm
2以下の材料を主体としてなり、且つ当該凹部に5KG
以上の残留磁束密度を有する希土類磁性粉を用いた希土
類樹脂磁石が配設されるものなので、本体部の加工性が
向上し、前記凹部の位置精度が高まり、よって磁極の位
置精度が向上するので、高画質化が可能となり、特にカ
ラー画像形成に好適なマグネットローラを得ることが可
能となる。
ニウム合金を被覆したクラッド材からなることにより、
マグネットローラのたわみ強度が向上し、更なる高画質
化が可能となる。
的に交換相互作用する硬磁性相と軟磁性相との複相を有
する交換スプリング磁性粉を樹脂バインダーで担持した
ものを用いることにより、小さな着磁磁場であっても高
い磁力を得ることができるので、高磁場で着磁しなくと
も優れた磁気特性を有し、低コストのマグネットローラ
を作製することができる。
示す概略側面図である。
図である。
概略側面図である。
図である。
示す概略側面図である。
図である。
概略側面図である。
図である。
概略断面図である。
ある。
り、(b)は、図10に示すB−B断面図である。
ある。
り(b)は、図12に示すB'−B'断面図であり、
(c)は、図12に示すC'−C'断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 本体部と、この本体部の両端を支持する
軸部とからなり、前記本体部の外面に周方向に亘る複数
の磁極を形成する樹脂磁石を配設してなるマグネットロ
ーラにおいて、外面に軸線方向に沿った凹凸部を設けた
本体部のうち当該凹部の構成部材が、引張り強さ50k
gf/mm2以下の材料を主体としてなり、且つ当該凹
部に5KG以上の残留磁束密度を有する希土類磁性粉を
用いた希土類樹脂磁石が配設されることを特徴とするマ
グネットローラ。 - 【請求項2】 前記凹部の構成部材が合金材料を主体と
してなる請求項1記載のマグネットローラ。 - 【請求項3】 前記合金材料として、アルミニウム合
金、ステンレス鋼、快削鋼および機械構造用炭素鋼の中
から選択したものを用いてなる請求項2記載のマグネッ
トローラ。 - 【請求項4】 前記本体部が、その軸心に配する芯材の
周囲にアルミニウム合金を被覆したクラッド材から構成
される請求項1または2記載のマグネットローラ。 - 【請求項5】 前記希土類磁性粉として、磁気的に交換
相互作用する硬磁性相と軟磁性相との複相を有する交換
スプリング磁性粉を用いてなる請求項1〜4の何れか1
項に記載のマグネットローラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11108774A JP2000305358A (ja) | 1999-04-16 | 1999-04-16 | マグネットローラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11108774A JP2000305358A (ja) | 1999-04-16 | 1999-04-16 | マグネットローラ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000305358A true JP2000305358A (ja) | 2000-11-02 |
Family
ID=14493150
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11108774A Pending JP2000305358A (ja) | 1999-04-16 | 1999-04-16 | マグネットローラ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000305358A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002278280A (ja) * | 2001-03-21 | 2002-09-27 | Ricoh Co Ltd | 現像ローラ及びその製造方法 |
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-
1999
- 1999-04-16 JP JP11108774A patent/JP2000305358A/ja active Pending
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