JP2677004B2 - ボンド磁石の磁場配向成形装置及び該装置を用いたボンド磁石の磁場配向成形方法 - Google Patents

ボンド磁石の磁場配向成形装置及び該装置を用いたボンド磁石の磁場配向成形方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子複写機やレーザープリンター等におけ
る現像装置やクリーニング装置に用いられるマグネット
ロール等、任意の磁束密度分布が必要とされる樹脂結合
磁石(ボンド磁石)を着磁するための磁場配向成形装置
と該装置を用いたボンド磁石の磁場配向成形方法に関す
る。
〔従来技術〕
ボンド磁石は、その成形性の良さから、近年、利用が
盛んになりつつあり、特に成形が容易であるという特質
を生かして複雑形状で用いることが多くなってきてい
る。
また、高磁力を得るために特公昭63−41203号にみら
れるように不均一に磁化し、所望の部分のみに強力な磁
力を得ることも行われだしている。
従来、ボンド磁石の磁場中成形は、ヨーク間に形成さ
れる成形キャビティ内に、一様若しくは所望の磁場を形
成し、その中に、磁石成形材料を置くことにより配向着
磁を行うのが一般的である。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながらこの方法では、ヨーク間に形成された一
様若しくは、所望の磁場は、その中に、磁石成形材料が
入ることにより乱れが生じ、特に磁場が不均一であった
り、形状が複雑である場合には磁化方向が所望の方向か
らずれたり、充分な磁力が得られなくなる等の問題を生
じ、そのために金型を作り直したり、あらためて着磁し
直すなどの必要が生じる。又、仮に金型を作り直した
り、着磁し直したりしたとしても必ずしも所望の位置に
所望の磁力が得られるとは限らないことから、一旦、単
純な形状に成形した後、これを切削することにより所望
の形状を得るという方法が採用される場合もある。
〔問題を解決するための手段〕
本発明者はかかる実情を解消すべく、磁場の乱れの原
因について考察したところ、磁場の乱れの原因が、磁石
成形材料(以下、磁石材と称す)と該磁石材を包囲する
部材、即ちキャビティ周囲の部材(非磁性材)とが、磁
束の通り易さの指標である透磁率が異なることにあるこ
とを知見し、そして、キャビティ周囲部材と、磁石材の
透磁率を揃えれば、上記問題が解消されることを見いだ
し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、ボンド磁石の配向着磁においてキャ
ビティ周囲部に透磁率が磁石材と実質的に同等な材料を
配した成形金型を用いることを特徴とするボンド磁石の
磁場配向成形装置とこの装置を用いたボンド磁石の磁場
配向成形方法を内容とするものである。
本発明の原理を図面に基づいて説明する。第1図は本
発明にかかる磁場配向成形装置の概要を示す断面説明図
であり、図示されるように励磁コイル1a,1bで励起され
た磁場は、ヨーク2a,2bを伝わり第2図に示すようにヨ
ーク間の空隙3に均一な磁場を形成する。ヨーク間には
空隙3の代わりに非磁性材料から形成された部材が存在
する場合もある。本発明はこの空隙3内におけるキャビ
ティ周辺5を形成する部材を磁石材と同等の透磁率を持
つ材料で構成することにより、キャビティ4内に磁石材
を充填してヨーク間の空隙3に磁場を作用させたとき
に、ヨーク間に形成される磁場がキャビティ4内とキャ
ビティ周辺5とで差が発生しないようにし、キャビティ
4内の磁場を均一なものとすることにより、着磁方向の
制御を容易にせんとするものである。
〔作 用〕
第3図及び第4図はヨーク2a,2b間に形成される磁場
の様子を示したものであり、第3図は本発明装置におけ
る磁場の状態を示し、第4図は従来の成形装置における
磁場の状態を示している。ヨーク2a,2b間に磁石材と実
質的に同等の透磁率を有する材料8を配した本発明装置
では、第3図(イ)に示すようにキャビティ4内に磁石
材を充填する以前の状態では、ヨーク2a,2b間に形成さ
れる磁場は、キャビティ4内部並びにキャビティ周辺5
の磁場はかえって乱れている。ところが第4図(ロ)に
示すように、そこに磁石材7が入ると、ヨーク2a,2b間
の透磁率が全体にわたって実質上均一になるため、ヨー
ク2a,2b間に形成される磁場は均一になり、この結果、
磁石材7を通過する磁束も均一となって磁石材7を所望
通りの磁場中において配向成形することが可能となるの
である。
これに対して、ヨーク2a,2b間に配する材料の透磁率
について一切考慮しておらず、主として非磁性材6を配
している従来の成形装置においては、第4図(イ)に示
すように、キャビティ4内が空の状態では、ヨーク2a,2
b間に形成される磁場は均一ではあるものの、第4図
(ロ)に示す如く、磁石材7が充填された状態では、ヨ
ーク2a,2b間の磁場は均一ではなく、特にキャビティ4
内並びにキャビティ周辺5の磁場は著しく乱れるのであ
る。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明する
が、本発明はこれらにより制限されるものではない。
本願発明において磁石材と実質的に同等の透磁率を持
つ材料とは、第5図において特性(a)として示すよう
な透磁率特性を有する材料であり、これは一般的な金型
材料であるSS41等の磁性材の特性(b)に比べて、はる
かに低い透磁率を有し、キャビティ4内に充填予定の磁
石材の特性(c)とほぼ同等の特性を有するものが用い
られる。
このような磁石材と実質的に同等の透磁率が得られる
材料としては、超硬材として知られているG5材(住友特
殊金属製)等が例示される。
又、本発明のヨークに用いられる磁性材料としてはSS
41、S10C、SUS410等が、又、ヨーク間においてキャビテ
ィ4から離れた位置に配置される非磁性材料としては、
SUS304等のオーステナイト系ステンレス、銅ベリリュウ
ム合金、ハイマンガン鋼等が例示される。
本発明に用いられる磁性粉体としては特に制限はな
く、例えば六方晶フェライト、サマリウム−コバルト系
合金、ネオジウム−鉄−ホウ素系合金等が挙げられる。
又、本発明に用いられる合成樹脂としては特に制限は
なく、例えばポリ塩化ビニル、ポリエチレン、塩素化ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステ
ル、ポリカーボネイト、ポリフェニレンサルファイド、
アクリル樹脂等が挙げられる。
本発明の成形方法は、射出成形、押出し成形、圧縮成
形等に適用できるが、とくに射出成形では寸法精度のよ
い成形体が得られ、押出し成形では、長手方向の磁力が
均一な成形体が効率よく得られる。
次に本発明の具体的実施例に基づく試験結果を述べ
る。
実施例 六方晶フェライト(GP 330、戸田工業(株)製) 90.0重量% 塩化ビニル樹脂(s 1001,鐘淵化学工業(株)製) 7.0重量% DOP 2.8重量% トリベース 0.1重量% ステアリン酸鉛 0.1重量% 上記配合物を高速回転刃撹拌機で混合した後、混練
し、ペレットを作製した。このペレットを磁石材として
用い、磁場配向押出し成形を行なった。装置は第1図に
示したものを用い、磁場印加方向に対して45度の傾きを
持つ矩形のキャビティ内に磁石材を充填して成形を行っ
た。
ヨークの磁性材料には主にSS41を用い、又、ヨーク間
等に配置される非磁性材料には主にSUS304を用いた。ま
た、キャビティ4周辺に配置される磁石材と実質的に同
等の透磁率をもつ材料としては第5図において特性
(a)として示されるG5材(住友特殊金属製)を用い
た。
本実施例によって得られた矩形状の成形体は第6図
(イ)において矢印で示す如く成形体の長手方向に対し
て45度回転した方向に磁化されており、予定していた磁
化方向に対して殆どずれることもなく、所望の着磁状態
が実現できた。尚、本装置において磁石材7内部並びに
周辺に形成される磁場の状態は第6図(ロ)に示すよう
な状態にあると推測される。
比較例1(従来例) 従来の成形法による着磁態様を確認するために、前記
実施例において、キャビティ周辺部材として非磁性材
(SUS304)を用いた装置を使用した以外は前記実施例と
同様の手順により矩形状の成形体を作製した。この装置
を用いて得られた成形体の磁化方向は第7図(イ)に示
すように45度に対して5度ずれていた。又、この装置に
おいて磁石材内部並びに周辺に形成される磁場の状態は
第7図(ロ)に示すような状態にあると推測される。
比較例2 前記実施例においてキャビティ周辺部材に第5図にお
ける特性(d)で示されるような透磁率のやや高めのも
のを用いた装置を使用した以外は実施例と同様の手順に
より矩形状の成形体を作製した。この装置を用いて得ら
れた成形体の磁化方向は第8図(イ)に示すように45度
に対して比較例1とは逆方向に5度ずれていた。又、こ
の装置において磁石材内部並びに周辺に形成される磁場
の状態は第8図(ロ)に示すような状態にあると推測さ
れる。
以上より、キャビティ周辺部材は、その透磁率が磁石
材より低くても、高くても成形体の配向磁化方向はずれ
ることがわかり、実質的に同等であってはじめて所望の
配向方向の成形体が得られることがわかる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明のボンド磁石の磁場配向
成形装置及び該装置を用いたボンド磁石の磁場配向成形
方法によれば、磁石材内に形成される磁場を均一と成す
ことができるとともに磁場の方向も予測することができ
るので、磁石材を所望の方向に配向着磁することができ
るのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかる磁場配向成形装置の1例の断面
図、第2図はヨーク間の空隙に形成される磁場の様子を
示す説明図、第3図(イ),(ロ)は本発明の成形装置
においてヨーク間に形成される磁場の様子を示す説明図
であり、(イ)は磁石材を充填していない状態を、
(ロ)は磁石材を充填したときの磁場を示す。第4図
(イ),(ロ)は従来の成形装置においてヨーク間に形
成される磁場の様子を示す説明図であり、(イ)は磁石
材を充填していない状態を、(ロ)は磁石材を充填した
ときの磁場を示す。第5図は各種材料の透磁率特性を示
すグラフ、第6図(イ)は実施例によって作製された成
形体の磁化方向を示す説明図、第6図(ロ)は同成形体
作製時に磁石材内部並びに磁石材周囲に形成される磁場
の説明図、第7図(イ)は比較例1によって作製された
成形体の磁化方向を示す説明図、第7図(ロ)は同成形
体作製時に磁石材内部並びに磁石材周囲に形成される磁
場の説明図、第8図(イ)は比較例2によって作製され
た成形体の磁化方向を示す説明図、第8図(ロ)は同成
形体作製時に磁石材内部並びに磁石材周囲に形成される
磁場の説明図である。 1a,1b:励磁コイル、2a,2b:ヨーク、 3:空隙、4:キャビティ、 5:キャビティ周辺、6:非磁性材、 7:磁石材、 8:磁石材と実質的に同等の透磁率を有する材料

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ボンド磁石の磁場配向成形装置において励
    磁ヨークに挟まれる成形キャビティ周辺部材に透磁率が
    ボンド磁石材料と実質的に同等な材料を用いることを特
    徴とするボンド磁石の磁場配向成形装置。
  2. 【請求項2】磁場中でボンド磁石を任意の方向に配向成
    形する方法に於いて励磁ヨークに挟まれた成形キャビテ
    ィ周辺部材の透磁率がボンド磁石材料と実質的に同等で
    ある金型を用いることを特徴とするボンド磁石の磁場配
    向成形方法。
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