JP3103494B2 - 食品用油脂乳化組成物及びその製造方法 - Google Patents
食品用油脂乳化組成物及びその製造方法Info
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Description
コク味、及び香気を有し、且つ乳化安定性に優れた食品
用油脂乳化組成物及びその製造方法に関する。更に詳し
くは、コーヒー用クリーム、ホイップクリーム、アイス
クリーム、濃縮乳等の水中油型油脂乳化組成物、マーガ
リン、ショートニング等の油中水型油脂乳化組成物、及
びその製造方法に関する。
や、この生クリームをさらにチャーニングして得られる
バターは、天然の好ましい乳風味を有しており、ホイッ
プ用、バタークリーム用、コーヒー用等の他、製菓用、
製パン用、調理用として幅広く用いられている。しかし
ながら、生クリームやバターは高価であること、また、
履歴加工条件(乳牛の品種、飼料、分離温度、エージン
グ条件、殺菌温度等)によりその物性は不安定であり、
使用上制約されるといった問題がある。これらの品質
上、物性上及び価格上の問題を解決するために、動植物
性食用油脂を用いた合成クリームやマーガリンが開発さ
れている。しかし、これらの合成クリームやマーガリン
は風味的には満足できるものではなく、乳風味を発現さ
せるために、多量の生クリーム或いはバターを使用し、
さらに物性の安定化のために合成の乳化剤を添加してい
るのが現状である。
ために、本発明者らは有機酸モノグリセリドと乳蛋白質
との複合体を含有する油脂乳化組成物及びその製造方法
に関して、先に特許出願した(特願平6−16626
9)。しかしながら、この複合体を添加すると乳風味、
呈味、コク味を付与できるものの、香りに関しては不充
分である。また、この複合体の形成には乳化剤の有機酸
モノグリセリドを使用しており、さらに合成クリームや
マーガリンの製造にも合成の乳化剤を使用している。近
年の食に関する健康指向からこれら合成の乳化剤は敬遠
される傾向にあり、乳化剤なしの合成クリームやマーガ
リンができれば産業上、斯界に貢献するところ多大であ
る。よって、本発明はこのような更なる要望に応えうる
食品用油脂乳化組成物及びその製造方法を提供するもの
である。
力により、脂質−蛋白質複合体を形成することは周知の
事実であり、この親和力は主に静電気的結合と疎水的結
合であると考えられている。本発明者らは、これらの事
実に基づいて研究を進める中で、疎水性の脂肪酸と両親
媒性を有する蛋白質の複合体を有効に形成させ、これら
を油脂界面に凝集、吸着させることで、乳らしい風味、
呈味、コク味及び、香気を付与できるとともに、乳化を
安定にすることができることを見出した。本発明は、か
かる知見に基づいて完成されたものである。
の均質化された複合体を油脂に対して乾燥重量比で0.
05〜20.0重量%含有してなることを特徴とする食
品用油脂乳化組成物を、本発明の第2は、脂肪酸と蛋白
質との均質化された複合体を油脂に対して乾燥重量比で
0.05〜20.0重量%添加することを特徴とする食
品用油脂乳化組成物の製造方法を、それぞれ内容とする
ものである。
脂肪酸と蛋白質との複合体の製造に用いられる蛋白質は
水溶性蛋白質である。このような蛋白質としては、乳蛋
白質、植物性蛋白質、動物性蛋白質等、或いは、これら
からなる蛋白製剤、例えば脱脂粉乳、全脱粉乳、カゼイ
ン、ホエー蛋白質、大豆粉末、小麦粉末、血清蛋白質、
魚肉粉末、卵白粉末、卵黄粉末、さらにこれら蛋白質の
分解物等が挙げられ、これらは1種又は2種以上が組み
合わせて用いられる。特に、風味の点では乳蛋白質が好
ましく、特にホエー蛋白質、カゼインがより好ましい。
ホエー蛋白質は、牛乳からチーズ或いはカゼインを製造
した時の上清(ホエー)中に含まれる蛋白質であり、一
般にはホエーから蛋白質を分離し、蛋白質含量を高めた
ホエー蛋白質濃縮物(WPC)を意味し、β−ラクトグ
ロブリン、α−ラクトアルブミン、血清アルブミン、免
疫グロブリン、ラクトフェリン、リゾチーム等を含有し
ている。またカゼインに関しては通常、リン酸カルシウ
ム等で結合しているミセル構造が破壊した、非ミセル状
態の分子構造をもつものが好ましく、例えばカゼインア
ルカリであるナトリウムカゼイン、カリウムカゼイン、
酸カゼイン等の他、生乳、還元全脱粉乳液、脱脂乳、還
元脱脂粉乳液、バターミルク、還元バターミルクパウダ
ー液等にリン酸塩等のカルシウム封鎖剤を添加したり、
pH4.4〜4.6に調整することにより生成した沈澱
物が挙げられる。これらホエー蛋白質や非ミセル状態の
カゼインは、分子内に両親媒性構造を有するため脂肪酸
と結合し易く、しかも乳化作用の点からも望ましい。
に用いられる脂肪酸は、カルボキシル基が他の官能基と
共有結合していない状態にある脂肪酸を意味し、具体的
には、酪酸(C4)、カプロン酸(C6)、カプリル酸
(C8)、カプリン酸(C10)、パルミチン酸(C1
6)、ステアリン酸(C18)などの飽和脂肪酸、並び
に、オレイン酸(C18:1)、リノール酸(C18:
2)などの不飽和脂肪酸を挙げることができ、これらは
1種又は2種以上組み合わせて用いられる。使用する脂
肪酸は風味の点、特に香気の点から炭素数10以下の低
級脂肪酸を含有することが好ましく、一方、乳化の点か
らは炭素数12以上の飽和脂肪酸を含有することが好ま
しい。これは、炭素数10以下の低級脂肪酸が揮発性が
高く、乳風味発現の起源物質の一つであること、一方、
炭素数12以上の飽和脂肪酸は疎水性が大きく、且つ立
体構造的に油脂界面に吸着し易いためである。特に、風
味向上と乳化安定の両方を満足させるためには、脂肪酸
のうち炭素数10以下の低級脂肪酸を10重量%以上、
かつ炭素数12以上の飽和脂肪酸を30重量%以上含有
することが好ましい。これらの脂肪酸は植物、動物いず
れの起源のもの、或いは合成、発酵により得られたもの
でもよく、市販のものや或いは、油脂をリパーゼ等で分
解して得られる遊離脂肪酸を使用することができる。
肪酸を使用する場合、使用する油脂は風味の点から、低
級脂肪酸残基を含有する油脂が望ましく、例えば、乳脂
肪や乳脂代用脂に類するエステル交換油等が挙げられ
る。また、リパーゼとしては、アスペルギルス(Asperg
illus)属、ムコール(Mucor)属等の糸状菌、リゾ−プス
・デルマー(Rhizopus delemer)等の微生物から得られ
るもの、豚の膵臓から得られるもの、子山羊、子羊、子
牛の口頭分泌腺から採取したオーラル・リパーゼ(Oral
lipase)等が挙げられる。油脂のリパーゼによる分解
は、まず油脂の1/1〜1/100(重量比)の水を油
脂に添加後、リパーゼの作用に適したpH、温度に調整
し、リパーゼを油脂に対して0.01〜0.5%添加し
分解を行う。分解終了後、70〜140℃で30分〜2
秒間加熱してリパーゼを失活させ遊離脂肪酸を得る。こ
の場合、遊離脂肪酸だけを分画して使用しても、また分
画せずそのまま使用してもよく、さらに別に脂肪酸を添
加しても構わない。風味の点からは、リパーゼで分解し
た油脂をそのまま使用することが望ましい。リパーゼで
分解した油脂をそのまま使用する場合、油脂中の遊離脂
肪酸の含量(分解度)は、1.0〜40.0%が好まし
く、さらに好ましくは5.0〜25.0%の範囲であ
る。分解度が1.0%未満では充分な乳化効果は得られ
ず、40%を越えると風味の点で異味が付与され好まし
くない傾向がある。尚、分解度とは〔{(酸価)/(け
ん化価)}×100〕によって求められる値を言う。
との複合体の製造方法について説明する。まず、蛋白質
を1〜50重量%濃度、好ましくは5〜25重量%濃度
の水溶液に調製する。この際、蛋白質水溶液のpHを通
常6.0〜7.0の範囲に調製することが脂肪酸を効果
的に結合させる上で好ましい。次に、このようにして調
製した蛋白質水溶液を、通常50〜70℃の脂肪酸の融
点よりもわずかに高い温度になるように加温する。そし
て、この蛋白質水溶液に脂肪酸が蛋白質の1/100〜
1/1(重量比)の範囲で脂肪酸、或いはリパーゼで分
解し遊離脂肪酸を含有する油脂を添加し、混合・溶解を
行い、次いで超音波均質機、ホモジナイザー、ホモミキ
サー、マイコロイダー等の均質化手段により、脂肪酸と
蛋白質との複合体を調製する。得られた複合体の形態
は、水中油型(O/W型)、油中水型(W/O型)、油
中水中油型(O/W/O型)、水中油中水型(W/O/
W型)等の多相乳化型などが挙げられるが、いずれの形
態でもよい。更に、本発明の脂肪酸と蛋白質との複合体
は、こうして得られた水溶液をそのままの形態で使用す
る場合、保存上の点からUHTなどの殺菌処理を施すこ
とが望ましい。また、取り扱い、保存上の点から噴霧乾
燥、減圧乾燥、凍結乾燥等の手段により乾燥処理を施し
てもよい。上記のようにして得られた脂肪酸と蛋白質と
の複合体は、本発明に係る油脂乳化組成物中の油脂に対
して、乾燥重量比で0.05〜20.0重量%配合する
ことが好ましい。配合量が0.05重量%未満では、豊
かな乳風味、呈味、コク味、香気及び、乳化作用の発現
効果は不充分であり、20重量%を越えて添加しても効
果は頭打ちとなる。
製造でき、食用油脂を主成分とする油相と乳成分等を含
む水相を予備乳化後、以下の通常の工程(均質化、殺
菌、冷却、エージング等)を経て調製される。本発明に
おいて、脂肪酸と蛋白質との複合体は、油相、水相のい
ずれに添加してもよい。
用として用いられている植物油脂、動物油脂、或いはこ
れらの硬化、分別、エステル交換したものであればいず
れでもよく、これらのうち1種又は2種以上の油脂を調
合して使用することもできる。本発明で得られる油脂乳
化組成物の油脂の割合は、それが水中油型である場合5
〜60重量%、油中水型である場合30〜90重量%と
なる割合が好ましい。
に乳成分を0.1〜40.0重量%配合することが好ま
しい。乳成分の含量が0.1重量%未満では、乳らしい
風味向上の効果は不充分であり、40重量%を越えて添
加しても頭打ちとなる。この乳成分として、生乳、脱脂
乳、全脱脂乳、バターミルク、乳清、生クリーム、チー
ズ類、ヨーグルト類、バター又はこれを濃縮、粉末加工
したもの、ミルクフレーバー、バターフレーバー等の呈
味剤、フレーバー等が挙げられ、これらは1種又は2種
以上組み合わせて用いられる。また、この他、糖類、乳
化剤、増粘剤等の安定剤、調味料、香味料及び着色料等
の添加物を1種又は2種以上組み合わせて親水性のもの
は水相に、親油性のものは油相に、それぞれ配合するこ
ともできる。
は、例えば第1の方法として、まず脂肪酸と蛋白質との
複合体を油相又は水相に添加し、次いで油脂に油溶性の
配合体を添加して調製した油相部と、親水性の乳原料及
び水溶性の配合体を添加して調製した水相部を混合して
予備乳化する方法、第2の方法として、リパーゼで分解
した油脂と蛋白質の複合体を形成した後、直接、水相を
添加し混合、攪拌をして予備乳化を行う方法が好適であ
る。
脂乳化物の場合は、バルブ式ホモジナイザー等の均質化
装置を用いて均質化した後、殺菌処理し、必要に応じて
再度均質化し、冷却して水中油型油脂乳化物を得る。ま
た、油中水型油脂乳化組成物の場合は、予備乳化物を均
一に攪拌しながら殺菌処理をし、パーフェクター、コン
ビネーター、ボテーター等の急冷捏和機に通して安定化
し、油中水型油脂乳化組成物を得る。
げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに
限定されるものではない。
ラウリン2.5重量%、トリカプリン2.0重量%、ト
リカプリル1.0重量%、トリカプロン2.0重量%、
トリブチリン2.5重量%を混合し、ナトリウムメチラ
ート2重量%加え、常法によりエステル交換、精製を行
いエステル交換油を得た。このエステル交換油80重量
%、水20重量%を40℃に加温し、リパーゼ(田辺製
薬株式会社製、タリパーゼ)0.05重量%を混合し
て、40℃で1時間保持した後、100℃で3分間加熱
して酵素を失活させ、リパーゼで分解した遊離脂肪酸を
含有する油脂を得た。尚、油脂の分解度は9.7%であ
った。この油脂30重量%を、ナトリウムカゼイン(新
日本製薬株式会社製、ハプロ)7.5重量%を水62.
5重量%に分散、溶解させ65℃まで加熱したものに添
加し、攪拌分散させ超音波均質機(500W)にて均質
化(10分間)した。このものを、0.1Torrで減圧脱
水し、固形物中の水分を5重量%にしたものを粉砕し、
20メッシュの篩で篩過して脂肪酸と蛋白質との複合体
(以下、試料1と記す)を得た。
した油脂の代わりにコハク酸モノグリセリドを添加した
以外は製造例1と同様にして有機酸モノグリセリドと蛋
白質との複合体(以下、試料2と記す)を得た。
せ70℃まで加熱した。これに、乳脂肪25重量%、パ
ーム油65重量%、水10重量%にリパーゼ(天野製薬
株式会社、リパーゼM)0.01重量%を添加し、40
℃で1時間攪拌した後、85℃で15分間加熱し酵素を
失活させた油脂を添加した。このものを、超音波均質機
(500W)にて均質化(10分間)し、脂肪酸と蛋白
質との複合体液(以下、試料3と記す)を得た。尚、使
用したリパーゼで分解した油脂の分解度は7.3%であ
った。
した油脂の代わりに脂肪酸を用いた以外は、製造例3と
同様にして脂肪酸と蛋白質との複合体液(以下、試料4
〜6と記す)を得た。
リン酸ナトリウムを水に分解、溶解させ65℃まで加熱
した。これに、製造例1で使用したリパーゼで分解した
油脂を添加し溶解、攪拌した。このものをバルブ式ホモ
ジナイザーにて60kg/cm2 で均質化し、140℃で4
秒間UHT殺菌した後、再度90kg/cm2 で均質化し、
5℃まで冷却して脂肪酸と蛋白質との複合体溶液(以
下、試料7、8と記す)を得た。
溶解させ65℃まで加熱した。これに、乳脂肪25重量
%、大豆硬化油(融点32℃)55重量%、水20重量
%にリパーゼ(マイルス社製、リパーゼNo.600)0.0
2重量%を添加し、37℃で1時間攪拌した後、85℃
で15分間加熱し、酵素を失活させた油脂を添加し溶解
した。このものを、ホモミキサー(8.000rpm )に
て均質化(20分間)し、脂肪酸と蛋白質との複合体
(以下、試料9と記す)を得た。尚、使用した油脂の分
解度は1.5%であった。
化するために、100ml容の密栓付三角フラスコに試料
30ml(試料1及び2は固形分が10重量%となるよう
に純水を添加し水溶液とした。)とn−ヘキサン30ml
を入れ、20℃で15分間振盪後、遠心分離により、上
層(ヘキサン層)を20ml分取しヘキサンを留去した。
その後、残留物油脂の分解度を測定し、複合体作成に使
用したリパーゼで分解した油脂の分解度に対する割合を
求め、これを複合体形成に関与しなかった遊離脂肪酸率
(%)とした(試料1、3、7〜9)。
4、5及び6に関しては、同様にn−ヘキサン層を分取
し、ヘキサンを留去した後の固形物量を精秤して、試料
中の脂肪酸或いは有機酸モノグリセリド重量に対する割
合を求め、これを複合体形成に関与しなかった遊離脂肪
酸(遊離有機酸モノグリセリド)率(%)とした。これ
ら、遊離脂肪酸(有機酸モノグリセリド)率(%)を表
2に示した。表2から明らかなように、製造方法及び粉
末、液状の状態にかかわらず、いずれも複合体の遊離脂
肪酸率は小さく、複合体が形成されていることがわか
る。特に、カゼインでは試料7と8を比較すると、その
ミセル構造が壊れた状態にある試料8が7に比べて複合
体が形成され易いことがわかる。
を5重量%を加えて油相を調整した。一方、脱脂粉乳4
重量%、第2リン酸ナトリウム0.02重量%を水6
5.98重量%に溶解し水相を調製した。60℃にて油
相を水相に徐々に添加し、予備乳化後90kg/cm2 で均
質化した後、140℃で4秒間UHT殺菌し、再度15
0kg/cm2 で均質化し、5℃まで冷却してコーヒーホワ
イト用クリームの水中油型油脂乳化組成物を得た。
作成に使用したエステル交換油3.8重量%とナトリウ
ムカゼイン0.95重量%を添加した以外は、同様の方
法にて、コーヒーホワイト用クリームの水中油型油脂組
成物を得た。
た以外は同様の方法にて、コーヒーホワイト用クリーム
の水中油型油脂乳化組成物を得た。
を用いて、コーヒーテストを行った。即ち、インスタン
トコーヒー2gを80℃の温水100mlに溶解し、その
中にクリームを10ml添加して官能評価を行った。その
結果を表3に示す。表3から明らかなように、実施例1
のクリームを添加したものは、乳らしいコク、呈味が強
く感じられ、乳らしい香りにも優れていたが、比較例1
では乳らしい風味は感じられず、また比較例2では乳ら
しいコクは感じられたものの、香りは感じられなかっ
た。さらに、それぞれのクリームを5℃で1カ月間保存
したところ、実施例1のクリームは安定であったが、比
較例1及び2は乳漿分離が観察された。
型乳化組成物の油脂表面の蛋白質の凝集・吸着量を「乳
タンパク質 第3版 実業図書株式会社P269」を参
考にし、以下の方法で測定した。即ち、水中油型油脂乳
化組成物100gに40℃の温水300gを加え、5℃
で9000rpm で20分間遠心分離を行い、水層とクリ
ーム層に分離する。得られたクリーム層に40℃の温水
300gを添加し分散した後、5℃、9000rpm で2
0分間遠心分離を行い、クリーム層を洗浄する。この操
作を再度繰り返し、得られたクリーム層に5℃のクリー
ムの2倍量の水を加えチャーニングを行い、水相と油相
に分離する。油相は55℃で融解し遠心分離により蛋白
質凝固物層と油相に分離する。こうして調製した蛋白質
凝固物層と、チャーニングにより得られた水相の蛋白質
の定量を行い、油脂単位グラム当りの蛋白量で示した。
結果を表3に示す。表3より明らかなように、乳の風味
が強く感じられ、且つ乳化が安定であった実施例1のク
リームが油脂表面の蛋白質の凝集・吸着量が飛び抜けて
多かった。
%、バター脂肪(融点32℃)14重量%を加熱、溶解
し試料3を28重量%加え油相を調製した。一方、脱脂
粉乳4重量%、ヘキサメタリン酸ナトリウム0.1重量
%を水27.9重量%に溶解し水相を調製した。60℃
にて油相を水相に添加し、予備乳化後50kg/cm2 で均
質化し、140℃で4秒間UHT殺菌後、再度100kg
/cm2 で均質化し5℃まで冷却して水中油型油脂乳化組
成物を得た。このものを5℃で一晩エージング後、この
クリーム100重量%に、グラニュー糖8重量%を混合
し、ミキサーにてホイップを行ないホイップクリームを
得た。
0.56重量%、乳脂肪1.4重量%、パーム油3.6
4重量%及び、水22.4重量%を添加した以外は、実
施例2と同様の方法で水中油型油脂乳化組成物を作成
し、同様にホイップしてホイップクリームを得た。
リーム風味の官能評価を行ったところ、試料3を添加し
た実施例2のホイップクリームは空気を充分に含気し、
ホイップクリームとして好ましい物性のものが得られ、
風味的にも乳らしいコク味、呈味及び、香気に優れてい
た。一方、比較例3のホイップクリームは空気を充分に
含気することができず、ホイップクリームとしての物性
は得られなかった。また風味的にも乳らしいコク味、呈
味及び、香気はほとんど感じられなかった。さらに、そ
れぞれのクリームの5℃での保存性は、実施例2のクリ
ームでは1カ月後も作成直後とほとんど変化なく安定で
あったのに対し、比較例3のクリームは、作成後2日目
で乳漿分離、5日目にはクリーミングが認められた。こ
れらのクリームの油脂表面の蛋白質の凝集・吸着量を調
べたところ、実施例2のクリームは0.81mg/g、比
較例3のクリームでは0.36mg/gであった。
ーズ5重量%、カラギーナン0.02重量%及び、試料
4 8重量%を水59.98重量%に溶解し65℃に調
製した水相に、加熱溶解した大豆油9重量%を徐々に添
加し予備乳化した。このものを120kg/cm2 で均質化
後、140℃にて5秒間、間接殺菌し、再度150kg/
cm2 で均質化し、10℃まで冷却して水中油型油脂乳化
組成物を得た。このクリームを5℃で2カ月間保存した
ところ、作成直後に比べ若干粘度は上昇したものの、大
きな状態変化は見られず安定していた。また、油脂表面
の蛋白質の凝集・吸着量は0.95mg/gであった。
添加した以外は、同様の方法にて水中油型油脂乳化組成
物を得た。これらのクリームを5℃で2カ月保存したと
ころ、試料5を用いた実施例4のクリームでは1カ月目
でわずかに乳漿分離が認められ、油脂表面の蛋白質の凝
集・吸着量は0.67mg/gであった。一方、試料6を
用いた実施例5のクリームでは5℃で2カ月保存しても
分離は認められず、油脂表面の蛋白質の凝集・吸着量は
0.91mg/gであった。
おいて超音波均質化を行わなかったものを添加した以外
は、同様の方法にて、水中油型油脂乳化組成物を得た。
このクリームを5℃で保存したところ、3日目で乳漿分
離が認められた。また、油脂表面の蛋白質の凝集・吸着
量は0.36mg/gであった。
リームを用いて、ホワイトソースを作成し食味評価を行
った。即ち、ショートニング8重量%に小麦粉8重量%
を加え、加熱しながらよく攪拌し、ルーを調製した。こ
のルーを40℃に冷やしたところに、水で3倍希釈した
実施例3、4、5又は比較例4の水中油型油脂乳化組成
物を60℃に温めたもの100重量%を混合し加熱して
食塩0.35重量%、コショウ0.035重量%で味を
整えホワイトソースを得た。実施例3及び4のクリーム
を用いて作成したホワイトソースは、乳らしいコク味、
呈味、香気を有していた。また、実施例5のクリームを
用いて作成したホワイトソースは乳らしいコク味、呈味
は有していたものの、香気はあまり感じられなかった。
これに対して、比較例4のクリームを用いたホワイトソ
ースは乳らしい風味はほとんど感じられなかった。
点32℃)15重量%、ナタネ油10重量%を加熱融解
し、β−カロチン0.001重量%と試料715重量%
を加えて油相を調製した。一方、脱脂粉乳2重量%、食
塩2重量%を水15.999重量%に溶解し、水相を調
製した。65℃にて水相を油相に徐々に添加し混合した
ものを、かき取り式冷却器で急冷し、捏和機を通して安
定化し、油中水型油脂乳化組成物を得た。
た以外は同様の方法にて油中水型油脂乳化組成物を得
た。
重量%、試料7の製造に使用したリパーゼ分解エステル
交換油3.6重量%、水9.9重量%を添加した以外
は、同様の方法にて油中水型油脂乳化組成物を得た。
型油脂乳化組成物を食パンの付けマーガリンとしての官
能評価を行った。実施例6、7のマーガリンは、豊かな
乳のコク味、呈味及び香気が感じられ、特に実施例7の
マーガリンが実施例6のものに比べ、より強く感じられ
た。一方、比較例5のマーガリンは、実施例6、7に比
べ遙かに弱く、乳のコク味、呈味に関しては殆ど感じら
れなかった。また、これら油中水型油脂乳化組成物の油
脂−水相界面の蛋白質の凝集・吸着量を測定した。即
ち、油中水型油脂乳化組成物100gに40℃の温水3
00gを加え混合、溶解し、5℃、9000rpm で20
分間遠心分離を行い、水層と油層に分離した。得られた
油層に再度、油層の3倍量の40℃温水を加え、5℃、
9000rpm で20分間、遠心分離し洗浄した。洗浄し
た油層を55℃で溶解し、遠心分離により蛋白質凝固層
と油脂に分離した。こうして、調製した蛋白質凝固層の
蛋白質の定量を行い、油脂単位グラム当りの蛋白量で示
した。その結果、実施例6のマーガリンは0.11mg/
g、実施例7では0.15mg/gであるのに対し、比較
例5では0.06mg/gであった。
の油中水型油脂乳化組成物の安定性を調べるため、各マ
ーガリンを高さ3.5cm、直径6.0cmの円柱型に抜き
取り、濾紙(東洋濾紙株式会社製No. 2直径150mm)
10枚を重ね合わせた上にマーガリンを置き10℃、2
0℃、30℃で48時間保持し、濾紙への吸水量のマー
ガリン重量に対する割合(%)を求めた。結果を表4に
示す。表4より、実施例6及び7の油中水型油脂乳化組
成物は、30℃に置いても殆ど離水が観察されないのに
対し、比較例5では20℃に置いても比較的多い離水が
観察された。特に、30℃では原型が完全に崩れてしま
っていた。
熱した牛乳10重量%を加え混合して予備乳化したもの
を80℃で15分間殺菌し、次いで、コンビネーターに
て急冷可塑化し油中水型油脂乳化組成物を得た。この油
脂−水相界面の蛋白質の凝集・吸着量は0.19mg/g
であった。また、実施例6と同様の方法で30℃での安
定性を調べたところ、離水率は4.9%で安定な物性を
保持していた。
おいてリパーゼで油脂を分解しない以外は、同様の方法
で作成した試料を用いて、実施例8と同様の方法で油中
水型油脂乳化組成物を得た。この油脂−水相界面の蛋白
質の凝集・吸着量は0.05mg/gであった。また、実
施例8と同様の方法で30℃での安定性を調べたとこ
ろ、離水率は23.4%で溶解した状態であった。
脂乳化組成物を用いて食パンを作成し、風味評価を行っ
た。即ち、強力粉70重量%にイースト2重量%、イー
ストフード0.1重量%、水41重量%を加えて軽く混
ぜ合わせ、生地(中種)を作り、27℃で4時間半発酵
させた。その後、これに強力粉30重量%、食塩2重量
%、砂糖5重量%、脱脂粉乳1重量%、水23重量%
と、上記実施例8又は比較例6の油中水型油脂乳化組成
物をそれぞれ7重量%加え、本練りを充分に行った。次
に、生地を分割し、まるめた後、中間ホイロに入れ、3
0℃で20分間保持し成型、型詰めして38℃で50分
間発酵させ、最後に215℃で30分間オーブンで焼成
し食パンを作成した。実施例8の油中水型油脂乳化組成
物を添加したものは、比較例6の油中水型油脂乳化組成
物を添加したものに比べ、乳のコク味、呈味及びバター
風味の香りが顕著に向上していた。
質との複合体を油脂乳化組成物の製造の際に添加するこ
とにより、少量の乳成分でも豊かな乳風味、呈味、コク
味及び香気を著しく向上させるとともに、乳化安定性に
優れた油脂乳化組成物を提供することができる。
Claims (10)
- 【請求項1】 脂肪酸と蛋白質との均質化された複合体
を油脂に対して乾燥重量比で0.05〜20.0重量%
含有してなることを特徴とする食品用油脂乳化組成物。 - 【請求項2】 蛋白質が乳蛋白質である請求項1記載の
油脂乳化組成物。 - 【請求項3】 乳蛋白質がホエー蛋白質及び/又は非ミ
セル状態の分子構造をもつカゼインである請求項2記載
の油脂乳化組成物。 - 【請求項4】 脂肪酸が油脂をリパーゼで分解して得ら
れた遊離脂肪酸である請求項1記載の油脂乳化組成物。 - 【請求項5】 脂肪酸が炭素数10以下の低級脂肪酸を
10重量%以上、且つ炭素数12以上の飽和脂肪酸を3
0重量%以上含有する請求項1記載の油脂乳化組成物。 - 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の
脂肪酸と蛋白質との均質化された複合体を油脂に対して
乾燥重量比で0.05〜20.0重量%添加することを
特徴とする食品用油脂乳化組成物の製造方法。 - 【請求項7】 均質化を超音波均質機、ホモジナイザ
ー、ホモミキサー又はマイコロイダーで行う請求項6記
載の製造方法。 - 【請求項8】 油相又は水相に、脂肪酸と蛋白質との複
合体を添加する請求項6記載の製造方法。 - 【請求項9】 リパーゼで分解した油脂と蛋白質との複
合体に、水相を添加する請求項6記載の製造方法。 - 【請求項10】 水相中に乳成分を0.1〜40重量%
配合する請求項6乃至9のいずれか1項に記載の製造方
法。
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