JP3102690B2 - 自動二輪車等の消音器の取付装置 - Google Patents

自動二輪車等の消音器の取付装置

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JP3102690B2
JP3102690B2 JP01272590A JP27259089A JP3102690B2 JP 3102690 B2 JP3102690 B2 JP 3102690B2 JP 01272590 A JP01272590 A JP 01272590A JP 27259089 A JP27259089 A JP 27259089A JP 3102690 B2 JP3102690 B2 JP 3102690B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、自動二輪車等における消音器の取付装置に
関する [従来の技術] 従来、自動二輪車等の消音器の外筒に、カーボン繊
維、ガラス繊維等で強化した繊維強化プラスチックを巻
いて、軽量化を図る提案がなされている(特開昭55−75
521号公報)。
[発明が解決しようとする課題] ところで、消音器を車体に取り付ける場合、消音器が
金属製のものは、消音器に取付バンドを巻いてこれを溶
接により取り付けることができるが、上記繊維強化プラ
スチックを巻いた消音器は、溶接を採用できない。この
ため、消音器を取付バンドで巻いてこれをリベットによ
り固定する方法も考えられるが、消音器の内部には外筒
を支持するための隔壁が設けられているため、リベット
の固定位置が制限されるという問題を有している。
本発明は、上記問題を解決するものであって、繊維強
化プラスチックを巻いた消音器でも簡単に車体に取り付
けることができると共に、外筒の取付部が挟持される部
分から破損することがなく、しかも外観を損ねなく製作
が容易な自動二輪車等の消音器等の取付装置を提供する
ことを目的とする。
[課題を解決するための手段] そのために本発明の自動二輪車等の消音器の取付装置
は、繊維強化プラスチックが外巻された筒状の消音器17
をその外周に巻回した取付バンド19により車体に取り付
ける自動二輪車等の消音器の取付装置において、前記取
付バンド19は、消音器の長手方向に間隔をおいて並設さ
れる二又形状の帯片19a、19bからなり、該帯片は周方向
に長短二つの長さを有し、二又の付け根側は対向するよ
う外方に折り曲げられ、双方が重合され取付孔19dが穿
設されて取付部Tとし、前記帯片の反付け根側は間隔を
有して対向するように外方に折り曲げられ起立片19fが
形成され、起立片の折曲部19g近傍にマフラー外筒17aと
の間に隙間を有する間隙部27が形成され、起立片には締
付孔19eが穿設されて締付部Sとし、前記帯片のマフラ
ー外筒17aと接しかつ間隙部27を除いた部分に穴19cを形
成し、前記取付部Tを消音器の上部側に配置すると共
に、締付部Sを車体側に配置し、マフラー外筒17aを取
付バンド19で挟持した後、締付孔19eにボルト25を挿入
して締め付け、次に取付孔19dにボルト26を挿入して取
付部Tを車体に固定したことを特徴とする。
なお、上記構成に付加した番号は、本発明の理解を容
易にするために図面と対比させるもので、これにより本
発明が何ら限定されるものではない。」 [実施例] 以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説明する。
第4図は、本発明に係わる自動二輪車の全体側面図を
示し、自動二輪車1の車体フレーム2を構成するヘッド
パイプ3には、フロントフォーク4が旋回可能に支持さ
れ、その下部には前輪5が設けられている。また、ヘッ
ドパイプ3から後方に延びるメインフレーム6の後端に
は、リヤアーム7を介して後輪9が支持され、一方、メ
インフレーム6の上方はタンクカバー10で覆われてい
る。さらに、メインフレーム6の後方にはメインシート
11および補助シート12が設けられている。
自動二輪車1の前面と量側部は、カウリング13で覆わ
れており、カウリング13の前部開口部から走行風が導入
され、ラジエータ14を冷却するように構成している。メ
インフレーム6の下部には、エンジン15が搭載され、こ
のエンジン15からの排気管16が車体下方を通って、後方
へ延び消音器17に接続されている。この消音器17は、取
付バンド19によりフートレスト取付用ブラケット20に固
定されている。
第1図は、本発明における消音器の取付装置の原型を
示す側面図、第2図は第1図のII−II線に沿う断面図で
ある。
第1図において、消音器17は、マフラー外筒17a、排
気管接続管17b、テール部の蓋17cおよびテールパイプ17
dからなり、マフラー外筒17aには、カーボンファイバ
ー、セラミックファイバー等の繊維強化プラスチックを
巻いている。また、テールパイプ17dには、メーカー純
正部品を表示するための刻印17eを打っている。これ
は、マフラー外筒17aに繊維強化プラスチックを巻いて
いるために、従来のようにマフラー外筒17aに刻印でき
ないためである。なお、刻印17eは、排気管接続管17b、
テール部の蓋17cに打ってもよい。
第1図および第2図に示すように、マフラー外筒17a
を取り付けるための取付バンド19は、消音器17の長手方
向に間隔をおいて並設される二又形状の帯片19a、19bか
らなり、該帯片19a、19bは周方向に長短二つの長さを有
し、二又の付け根側は対向するよう外方に折り曲げら
れ、双方が重合されスポット溶接され、取付孔19dが穿
設されて取付部Tとし、また、各帯片19a、19bには軽量
化のために多数の穴19cが形成されている。また、各帯
片19a、19bの反付け根側は間隔を有して対向するように
外方に折り曲げられて起立片19fが形成されると共に、
起立片19fには締付孔19eが穿設されて締付部Sとしてい
る。そして、第2図に示すように、取付部Tを消音器17
の上部側に配置すると共に、締付部Sを車体側に配置し
ている。
一方、フートレスト取付用ブラケット20側には、取付
孔が形成され該取付孔内にカラー21とリング22間にゴム
23を焼付けて一体に形成した部材を圧入している。
そして、マフラー外筒17aをフートレスト取付用ブラ
ケット20に取り付ける場合には、先ず、取付バンド19の
2つの帯片19a、19b間にマフラー外筒17aを狭持した
後、ボルト25を起立片19fの締付孔19eに挿入、締め付け
る。次で、取付バンド19の取付孔19dとフートレスト取
付用ブラケット20の取付孔内にボルト26を挿入、固定す
る。
なお、上記の例においては、消音器17をフートレスト
取付用ブラケット20に取り付けるようにしているが、取
付箇所は特に限定されるものではない。
また、上記の例においては、帯片19a、19bの一端を重
合してスポット溶接しているが、帯片19a、19bを一体に
形成してもよい。
第3図は、本発明の消音器の取付装置の1実施例を示
す第2図と同様の断面図である。第1図および第2図の
例においては、ボルト25を起立片19fの締付孔19eに挿
入、締め付けると、起立片19fの折曲部がマフラー外筒1
7aに食い込むように締付力が作用し、マフラー外筒17a
がへこむ恐れがあるが、本実施例はこれを防止し外観、
品質を維持するものである。
第3図の実施例においては、帯片19a、19bにおいて、
起立片19fが折曲される折曲部19gの内周側にマフラー外
筒17aとの間に隙間を有する間隙部27を形成している。
この間隙部27のクリアランスは0.5mm〜1mm程度とし、図
のように長い間隔としてもよいし、折曲部19gの付近に
のみ形成するようにしてもよい。また、帯片19a、19bの
マフラー外筒17aと接しかつ間隙部27を除いた部分に前
記穴19cを形成している。
また、ボルト25を起立片19fの締付孔19eに挿入、締め
付けるに際しては、起立片19f間にカラー29を介在させ
ている。従って、間隙部27により、折曲部19gがマフラ
ー外筒17aに締付力を作用させることがなく、マフラー
外筒17aのへこみを防止でき、かつ、カラー29によりマ
フラー外筒17aが必要以上に締め付けられ破損すること
を防止できる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明においては、取付バンド
は、繊維強化プラスチックを巻いた消音器でも、リベッ
ト等でマフラー外筒に固定しないため、取り付けが容易
である。
一方、マフラー外筒は製造上円筒度を良くすることは
困難で、外筒はややその軸線が湾曲して形成される。帯
片はいくら幅を広くしても外筒の外周面と一様に当接し
ないので荷重は一箇所に集中しやすくなる。しかしなが
ら、本発明においては、帯片を二又形状としたので荷重
が確実に二箇所に分散され、かつ個々の帯片は幅が狭く
なると共に穴が設けられているので柔軟性が増し、外筒
の外周面に良くなじむから当接する面積が増大し、外筒
を帯片で締め付けたときの面圧を低下させることができ
る。従って、車両の走行による上下動で消音器に大きな
加速度が作用しても、外筒の取付部が挟持される部分に
無理な力がかからず、外筒が破損することがないし、帯
片の反付け根側に形成される起立片の折曲部近傍に、マ
フラー外筒との間に隙間を有する間隙部が形成されるた
め、ボルトをを締め付けても起立片の折曲部がマフラー
外筒に締付力を作用させてへこみが生じるのを防止で
き、しかも帯片に形成される穴は間隙部に設けられてい
ないため、間隙部の剛性が失われることはない。
また、帯片は周方向に長短二つの長さを有するから、
締付部を外筒の中心の下方から車体側に配置することが
可能となり、締付部やボルトが外部から見えないので外
観を損ねることがない。さらに、取付バンドの帯片、取
付部、締付部、これに穿設される孔等は薄板材から一体
にプレスで打ち抜き、折り曲げて成形でき、全体を短時
間に容易に製作することができる。」
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明における消音器の取付装置の原型を示
す側面図、第2図は第1図のII−II線に沿う断面図、第
3図は、本発明の消音器の取付装置の1実施例を示す第
2図と同様の断面図、第4図は、本発明に係わる自動二
輪車の全体側面図である。 17……消音器、17a……マフラー外筒、19……取付バン
ド、19a、19b……帯片、19c……穴、19d……取付孔、19
e……締付孔、19f……起立片、19g……折曲部、25、26
……ボルト、27……間隙部、S……締付部、T……取付
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−162009(JP,A) 特開 昭59−170588(JP,A) 特開 平1−131005(JP,A) 実開 昭60−98718(JP,U) 実開 昭61−3647(JP,U) 実開 平1−139187(JP,U) 実開 昭49−94415(JP,U) 実開 昭62−158293(JP,U) 特公 昭63−6726(JP,B2) モーターサイクリスト 1989年4月号 八重洲出版 P.164 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62M 7/02 F01P 7/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維強化プラスチックが外巻された筒状の
    消音器をその外周に巻回した取付バンドにより車体に取
    り付ける自動二輪車等の消音器の取付装置において、 前記取付バンドは、消音器の長手方向に間隔をおいて並
    設される二又形状の帯片からなり、該帯片は周方向に長
    短二つの長さを有し、二又の付け根側は対向するよう外
    方に折り曲げられ、双方が重合され取付孔が穿設されて
    取付部とし、 前記帯片の反付け根側は間隔を有して対向するように外
    方に折り曲げられ起立片が形成され、起立片の折曲部近
    傍にマフラー外筒との間に隙間を有する間隙部が形成さ
    れ、起立片には締付孔が穿設されて締付部とし、 前記帯片のマフラー外筒と接しかつ間隙部を除いた部分
    に穴を形成し、 前記取付部を消音器の上部側に配置すると共に、締付部
    を車体側に配置し、マフラー外筒を取付バンドで挟持し
    た後、締付孔にボルトを挿入して締め付け、次に取付孔
    にボルトを挿入して取付部を車体に固定したことを特徴
    とする自動二輪車等の消音器の取付装置。
JP01272590A 1989-07-14 1989-10-19 自動二輪車等の消音器の取付装置 Expired - Fee Related JP3102690B2 (ja)

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Title
モーターサイクリスト 1989年4月号 八重洲出版 P.164

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