JPH0932547A - 自動二輪車の排気管カバー構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題と解決手段】 セルフスタータとキックレバーに
よるものとの２仕様を備えた自動二輪車において、キッ
クレバーを取付けない仕様時に排気管による熱害を防
ぎ、キックレバーを取付ける仕様時には容易に対応する
ことができるようにすることを課題とし、キックレバー
取付け時にこれと対応しかつエンジン２からその側部を
通って後方へ延びる排気管３に対応する位置のフレーム
に別体構成の排気管補助カバー８を着脱可能に設けたこ
とにある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は自動二輪車の排気管
カバー構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】自動二輪車では、図５に示すように、車
体のフレーム１上に搭載されたエンジン２の排気口に排
気管３が接続され、この排気管３はエンジン２のシリン
ダ２ａの側部を通って後方へ向け導かれ、ピボットセン
タ４の上方位置でフレーム１のサイドチューブ１ａの内
側を通り、マフラ側へ導かれるよう配設されるものがあ
り、前記シリンダ２ａの側部位置の排気管３は排気管カ
バー５により覆われている。

【０００３】この種の自動二輪車でキックレバー６を取
付けた場合、キックレバー６と排気管カバー５の後端５
ａとの間に所要の隙間を確保することが必要であるた
め、排気管カバー５の後端５ａがキック軸７に取付けら
れたキックレバー６の上部位置まで至らないようにして
キックレバー６の設置に支障をきたさぬようにしてい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかして近年では、セ
ルフスタータを搭載する自動二輪車が増え、キックレバ
ー６を廃止する車種が増えているが、このような場合、
前記キックレバー６が存在しない部分の排気管３をカバ
ーするものがなく、ライダーが熱害を受けるおそれがあ
る。さりとて前述の排気管カバー５を後方に延長して上
記部分の排気管３をカバーするようにすると、オプショ
ンによるキックレバー６を取付けたくても排気管カバー
５と干渉して取付けることができないという問題があ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、キックレバー
を備えない場合に排気管による熱害を防ぎ、キックレバ
ーの取付けを要する場合にはこれに対し容易に対応する
ことができるようにすることを課題とするもので、セル
フスタータによるスタートとキックレバーを随時取付け
てのスタートとの二仕様を有する自動二輪車において、
キックレバー取付け時にこれと対応しかつエンジンから
その側部を通って後方へ延びる排気管に対応する位置の
フレームに別体構成の排気管補助カバーを着脱可能に設
けたことにある。

【０００６】こうしたことにより、キックレバーを備え
ずセルフスタータのみの仕様の場合には、別体構成の排
気管補助カバーをフレームに取付け、キックレバーが設
けられる位置に露出する排気管の側方をカバーし、ライ
ダーが排気管に直接触れることを防ぐ。

【０００７】キックレバーを取付けるときは、前記排気
管補助カバーを取外し、キック軸にキックレバーを取付
ければ、キックレバーは排気管カバーのない部分の排気
管の側部に位置し、排気管カバーに干渉することなくキ
ックレバーを操作することができる。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照し、図４と共通の部材にはこれと同一符号を用いて
説明する。

【０００９】図１は本発明の一実施形態を示し、キック
レバー６を用いない場合を示している。図１においても
フレーム１上に搭載されたエンジン２の排気口に接続さ
れる排気管３はエンジン２のシリンダ２ａの側部を通っ
て後方へ向け導かれ、ピボットセンタ４の上方位置でフ
レーム１のサイドチューブ１ａの内側を通り、マフラ側
へ導かれるよう配設されており、前記シリンダ２ａの側
部位置の排気管３の外側部は、キックレバー６を備える
場合にそのキックレバー６の操作の障害にならない位置
まで延びる排気管カバー５により覆われている。

【００１０】上記排気管カバー５の後端５ａとフレーム
３のサイドチューブ１ａとの間、すなわちキックレバー
装着時にそのキックレバー６の上方部と対応する領域に
は別体構成の排気管補助カバー８が設けられる。

【００１１】この排気管補助カバー８は、図示の実施形
態では図２に示すように金属棒材またはパイプ材を略Ｕ
時形に折曲して形成されたガード部８ａを有し、その各
端部にはフランジ状の取付座９，９が板材の溶接等によ
る固着（またはガード部８ａ端を偏平化しての折曲）に
より形成され、この取付座９，９に穿設されたボルト挿
通孔１０，１０に挿通するボルト１１，１１によりフレ
ーム１のサイドチューブ１ａに螺着するように構成され
ている。

【００１２】上記排気管補助カバー８の取付け時には、
図１、図４のようにそのガード部８ａがフレーム１のサ
イドチューブ１ａと前記排気管カバー５の後端５ａとの
間に露呈する排気管３の側部に位置して排気管３が覆わ
れ、ライダーの脚が排気管３に触れることが防がれる。

【００１３】自動二輪車にキックレバー６を取付けた仕
様とするときは、前記ボルト１１，１１を外して排気管
補助カバー８を取外し、キック軸７にキックレバー６を
取付ければ、そのキックレバー６の上方部はフレーム１
のサイドチューブ１ａと排気管カバー５の後端５ａとの
間に対応した位置におかれ、キック時に排気管カバー５
が障害になることがない。

【００１４】なお排気管補助カバー８は、図示例の棒材
またはパイプ材を曲げ加工して構成することが最も簡単
な構造でかつ軽量にできる点で望ましいが、必ずしもこ
れに限らず、板状材によりガード部８ａを構成するよう
にしてもよく、またその形状も自動二輪車のデザイン、
なかでも排気管カバー５のデザインに合わせて任意の形
態とすることができる。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、セ
ルフスタータによるスタートとキックレバーを随時取付
けてのスタートとの二仕様を有する自動二輪車におい
て、キックレバーの取付け時にその障害とならないよう
短い排気管カバーを設置するようにしても、キックレバ
ーを取外したとき排気管補助カバーをフレームに取付け
ることによりライダーの排気管による熱害を防止するこ
とができ、キックレバーの有無に対し迅速に対応するこ
とができる。

【００１６】また排気管補助カバーはフレーム側に取付
けられるため、排気管側に取付けられるものよりも表面
温度が低くなり、熱害防止上きわめて有利となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態を示す自動二輪車の要部の
側面図。

【図２】本発明における排気管補助カバーの一例を示す
斜視図。

【図３】キックレバー取付け仕様時の説明図。

【図４】キックレバーを取付けない仕様時の説明図。

【図５】従来の技術を示す自動二輪車の要部の側面図。

【符号の説明】

１ フレーム １ａ サイドチューブ ２ エンジン ３ 排気管 ５ 排気管カバー ６ キックレバー ８ 排気管補助カバー ９ 取付座 １１ ボルト

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】セルフスタータによるスタートとキックレ
   バーを随時取付けてのスタートとの二仕様を有する自動
   二輪車において、キックレバー取付け時にこれと対応し
   かつエンジンからその側部を通って後方へ延びる排気管
   に対応する位置のフレームに別体構成の排気管補助カバ
   ーを着脱可能に設けたことを特徴とする自動二輪車の排
   気管カバー構造。