JP3101923B2 - マンホールの鉄蓋装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、雨水、泥、塵埃等が付
着、滞留せず、雨水、塵埃、泥等を速やかに鉄蓋の表面
を伝って飛散流下し、鉄蓋表面を常に清浄ならしめるよ
うに保持し、車両等の通過時にスリップを防止できるマ
ンホールの鉄蓋装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】通常マンホールに構築された受枠の上端
面と該受枠の内周傾斜面に外周面を嵌合された鉄蓋の上
面とほぼ等しい高さに設計構築されていて、鉄蓋の表面
に形成された凹凸面部に雨水、塵埃、泥土等が層着す
る。この状態で鉄蓋上面を車両が通過すると、鉄蓋に溜
った雨水、泥土、塵埃等により、鉄蓋表面と車両のタイ
ヤとの間に中間介在層が生じてタイヤの表面が滑り易く
なり、ブレーキが効かなくなる。また、マンホールの鉄
蓋の表面の凹凸面部に溜った雨水が速やかに飛散せず滞
留して、鉄蓋の表面は清拭されずに放置されるために、
前記の塵埃や泥土が鉄蓋表面に蓄積される悪循環を繰り
返していた。

【０００３】さらに、マンホールの鉄蓋の表面に形成さ
れた凹凸面部は、マンホールの鉄蓋の表面から雨水や、
泥土を排出する機能を行わないために、鉄蓋の自己清浄
作用を行わない欠点があった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明のマンホールの
鉄蓋は、その表面に雨水、泥等を付着、滞留させず、速
やかに鉄蓋の外側に排出し、車両等の通過時におけるス
リップを防止すると共に、衝撃を緩和できるマンホール
の鉄蓋を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明のマンホールの鉄
蓋は、地板上面が中心から縁周りへ向けて下向きの勾配
（傾斜）面を形成し、その先端面が縁周りの高さと、等
しくなっている。そして縁周りが受枠の上端面とほぼ等
しい高さに配設して構成している。又、地板上面には、
多数の凸模様が整列して形成し、その凸模様の稜角の先
端が、鉄蓋の中心に向けて形成していることを特徴とす
る。このように、地板上面の中心を高くし、縁周りに向
けて徐々に低くし、その縁周りを受枠の上端面と等しい
高さに形成する。（図３）又、多数の凸模様の稜角の先
端を鉄蓋の中心に向けて形成することで（図２）鉄蓋の
表面に、雨水、泥等が付着、滞留せず鉄蓋の外側に排出
されスリップ防止効果が高くなる。

【０００６】又、本発明のマンホールの鉄蓋は、地板上
面に約３分割で高さの違う多数の凸模様を形成し、中央
部の凸模様が一番高く、中間部を二番目、外側部を三番
目の高さにし鉄蓋の外周に向かって行くにしたがって段
階的に低くなるように形成している。又、外側部の凸模
様の内、一番外側の凸模様には、全周にわたり、縁周り
に向けて下向きの勾配（傾斜）面を形成し、その先端
は、縁周りの高さと等しくしていることを特徴とする。
このような凸模様を設けることで、車両等の通過時にお
ける鉄蓋に対する衝撃を緩和できる効果がある。

【０００７】

【実施例】図１は、本発明の鉄蓋の平面図、図２は、鉄
蓋表面の中心付近の凸模様１４（例として六角形）を拡
大した平面図であり、鉄蓋の地板上面１１には、多数の
凸模様１４が整列して形成され、この凸模様１４は、三
角形から多角形、丸形とし、角形の場合に稜角の先端１
８が、鉄蓋１０の中心に向けて（矢印方向）形成されて
いる。

【０００８】図３は、本発明の鉄蓋を受枠に組立てた状
態の地板上面１１と受枠の上端面２との位置関係を示す
断面図である。（位置関係を判り易くするために凸模様
は省略してある。）図３において鉄蓋１０の地板上面１
１は、鉄蓋の中心から縁周り１２へ向けて下向きの勾配
（傾斜）面が形成され、その先端面１３が縁周り１２の
高さと等しくなっている。そしてその縁周り１２は、受
枠１の上端面２とほぼ等しい高さに配設して構成されて
いる。

【０００９】図４は、本発明の鉄蓋を受枠に組立てた状
態の断面図である。図１、図４において鉄蓋１０は地板
上面１１に約３分割で高さの違う多数の凸模様１４を形
成し、中央部１５の凸模様１４が一番高く、中間部１６
を二番目、外側部１７を三番目の高さにし、鉄蓋１０の
外周に向かって行くにしたがって段階的に低くなるよう
に形成されている。又、外側部１７の凸模様１４の内、
一番外側の凸模様１４には、全周にわたり縁周り１２に
向けて下向きの勾配（傾斜）面１９を形成し、その先端
は、縁周り１２の高さと等しくしている。

【００１０】図５は、従来の鉄蓋を受枠に組立てた状態
の断面図であって、受枠１ａの上端面２ａと鉄蓋１０ａ
の縁周り１２ａとはほぼ同一の高さであり、鉄蓋１０ａ
の模様部に表された凸模様１４ａは、縁周り１２ａと同
一の高さであり、凹模様１１ａは縁周り１２ａより低く
周囲を包囲された格好である。従って凹部に溜った雨水
や泥は、排出されず、通過時にタイヤが滑る危険があ
る。

【００１１】

【発明の効果】本発明は前記した如く、鉄蓋１０の地板
上面１１は、鉄蓋１０の中心から縁周り１２へ向けて下
向きの勾配（傾斜）面が形成され、その先端面１３が縁
周り１２の高さと等しくなっており、縁周り１２は受枠
１の上端面２とほぼ等しい高さに配設し、又、地板上面
１１には、多数の凸模様１４が整列して形成され、この
凸模様１４は角形の場合に稜角の先端１８が鉄蓋１０の
中心に向けて形成されている。

【００１２】このように地板上面１１の中心を高くし、
縁周りに向けて徐々に低くし、その縁周りを受枠の上端
面と等しい高さに形成する。又、多数の凸模様の稜角の
先端を鉄蓋の中心に向けて形成することで鉄蓋の表面に
溜った雨水や泥等を速やかに鉄蓋の外側に排出すること
ができ、これに起因するスリップを防止することができ
る。

【００１３】さらに、鉄蓋１０の地板上面１１に約３分
割で高さの違う多数の凸模様１４を形成し、中央部１５
の凸模様１４が一番高く、中間部１６を二番目、外側部
１７を三番目の高さにし、鉄蓋の外周に向かって行くに
したがって段階的に低くなるように形成し、外側部１７
の凸模様１４の内一番外側の凸模様１４には、全周にわ
たり、縁周り１２に向けて下向きの勾配（傾斜）面１９
を形成し、その先端は、縁周り１２の高さと、等しくす
る。このような凸模様１４を設けることにより、車両等
の通過の際の衝撃をできるだけおさえることができる。
スリップ防止と衝撃の緩和により交通事故の発生防止に
大きな役割を果たすことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の鉄蓋の平面図。

【図２】鉄蓋表面の中心付近の凸模様１４（例として六
角形）を拡大した平面図。

【図３】鉄蓋を受枠に組立てた状態の地板上面と受枠の
上端面との位置関係を示す断面図であり、位置関係を判
り易くするために凸模様は省略してある。

【図４】本発明の鉄蓋を受枠に組立てた状態の断面図。

【図５】従来の鉄蓋を受枠に組立てた状態の断面図。

【符号の説明】

１ 受枠 ２ 受枠の上端面 １０ 鉄蓋 １１ 鉄蓋の地板上面 １２ 縁周り １３ 地板上面の先端面 １４ 凸模様 １５ 中央部 １６ 中間部 １７ 外側部 １８ 稜角の先端 １９ 凸模様の勾配（傾斜）面

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 鉄蓋（１０）の地板上面（１１）は、鉄
   蓋（１０）の中心から縁周り（１２）へ向けて下向きの
   勾配（傾斜）面が形成され、その先端面（１３）が縁周
   り（１２）の高さと等しくなっている。そして縁周り
   （１２）は、受枠（１）の上端面（２）とほぼ等しい高
   さに配設して、構成されている。又、地板上面（１１）
   には、多数の凸模様（１４）が整列して形成され、この
   凸模様（１４）は、三角形から多角形とし、稜角の先端
   （１８）が、鉄蓋（１０）の中心に向けて形成されてい
   て、鉄蓋（１０）は、地板上面（１１）に約３分割で高
   さの違う多数の凸模様（１４）を形成し、中央部（１
   ５）の凸模様（１４）が一番高く、中間部（１６）を二
   番目、外側部（１７）を三番目の高さにし、鉄蓋（１
   ０）の外周に向かって行くにしたがって段階的に低くな
   るように形成されている。又、外側部（１７）の凸模様
   （１４）の内、一番外側の凸模様（１４）には、全周に
   わたり縁周り（１２）に向けて下向きの勾配（傾斜）面
   （１９）を形成し、その先端は、縁周り（１２）の高さ
   と等しくしていることを特徴とするマンホールの鉄蓋装
   置。