JP3097104B2 - オブザーバによるサーボモータ制御装置 - Google Patents

オブザーバによるサーボモータ制御装置

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JP3097104B2 JP02170070A JP17007090A JP3097104B2 JP 3097104 B2 JP3097104 B2 JP 3097104B2 JP 02170070 A JP02170070 A JP 02170070A JP 17007090 A JP17007090 A JP 17007090A JP 3097104 B2 JP3097104 B2 JP 3097104B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は工作機械の送り軸やロボットのアーム等を制
御するサーボモータの制御に関し、特に、外乱の影響を
低減させるオブザーバによるサーボモータの制御装置に
関する。
従来の技術 サーボモータを用いて被制御体を駆動するサーボ系に
おける外乱抑圧性を向上させるための手段として、従
来、サーボモータを制御するPID(比例,積分,微分)
制御器のゲインを高くする等の方法が多く用いられてい
る。また、外乱トルクを推定するオブザーバを用いて、
外乱トルクを推定し、この推定外乱トルクによってトル
クコマンドを補正して制御を行う制御方法も公知であ
る。
従来行われている外乱推定オブザーバによる外乱トル
クの推定は、外乱トルクを一定値としてオブザーバを構
成している。
第4図は、従来行われている外乱推定オブザーバを構
成するときのサーボモータのモデルのブロック図で、ブ
ロック1のKtはモータのトルク定数、ブロック2のJは
イナーシャ、ブロック3は積分器を意味する。また、u
はトルクコマンド、x2は外乱トルクで、x1は出力として
のモータの速度、1は加速度である。
この第4図に示すモデルにおいて、外乱トルクx2が一
定値で変化がないとすると、このモデルの状態方程式
は、 とおくと、第1式,第2式は次の第3式で表現される。
の推定値を とすると、 という形のオブザーバを構成することができる。
なお、 でオブザーバのゲインベクトル, である。
第4式を書き替えると、 なおIは単位行列である。第5式より、 上記第6式より、オブザーバの特性方程式は、 となり、第7式よりオブザーバが適当な極を持つように
k1,k2を決定して、このオブザーバによって外乱推定値x
2′を計算し、これをトルクコマンドuにフィードバッ
クすることにより外乱トルクを補正している。
発明が解決しようとする課題 上述した従来のオブザーバによる外乱推定では、外乱
トルクx2の微分値を0(第2式参照)とし、外乱トルク
の大きさに変化がないと仮定している。外乱トルクが低
い周波数で変化するものであれば、外乱トルクの微分値
を0に推定しても問題は少ないが、高い周波数の外乱ト
ルクの時は推定できず、これを減衰させることは困難で
あった。
そこで本発明の目的は、高い周波数の外乱トルクをも
推定し、トルクコマンドを補正するオブザーバによるサ
ーボモータの制御装置を提供することにある。
課題を解決するための手段 本発明は、外乱トルクを推定するオブザーバと、トル
クコマンドを推定した外乱トルクで補正する補正手段を
備えたサーボモータ制御装置であって、上記オブザーバ
を、時間的に一定な外乱トルクがローパスフィルタを通
じてサーボモータに与えられるとして構成し、上記オブ
ザーバで求められた推定外乱トルクでトルクコマンドを
上記補正手段により補正することによって、外乱トルク
の影響を減少させた。
作用 外乱トルクがローパスフィルタを通じてサーボモータ
に加わるとしたオブザーバであるから、オブザーバを構
成するモデルにおける外乱トルクの微分値を0にして
も、オブザーバで推定されるモータに加わる外乱トルク
の微分値は0にはならず、高い周波数の外乱トルクをも
サーボモータに加わるモデルのオブザーバを構成するこ
とができる。そのため該オブザーバによって求められた
外乱トルクの推定値でトルクコマンドを補正すれば、高
い周波数の外乱トルクの影響をも低減させることができ
る。
実施例 第2図は、本発明の一実施例におけるオブザーバを構
成するときのモータのモデルのブロック図で、外乱トル
クx2は一次のローパスフィルタ4を通ってモータの外乱
トルクとなるものとしている。
なお、第2図において、ブロック1のKtはモータのト
ルク定数、ブロック2のJはイナーシャ、ブロック3は
積分器を意味する。また、uはトルクコマンド、x2は外
乱トルクで、x3はローパスフィルタ4を通ってモータに
かかる外乱トルク、x1は出力としてのモータの速度、
1は加速度であり、ローパスフィルタ4におけるτはロ
ーパスフィルタ4の時定数である。
この実施例では、ローパスフィルタ4の入力出力の関
係は、 x3=x2/(τS+1) …(8) であり、第8式を展開し生理すると、 x3=(1/S)[(x2/τ)−(x3/τ)] …(9) となり、第2図のブロック図は第3図のブロック図で表
現される。なお、第3図において、符号5,6は1/τの定
数を乗じるブロック、符号7は積分器を表す。第3図よ
りこのモデルの状態方程式は、 となる。上記オブザーバを構成するモデルの状態方程式
の第10式〜第12式の意味する内容は、モータがJのイナ
ーシャ、Ktのトルク定数を持つとし、オブザーバの中で
は外乱x2が入って来るが、この外乱の微分値はモデル上
では「0」とする。更に、オブザーバの中にはローパス
フィルタを備え、外乱x2がこのローパスフィルタを通っ
てオブザーバモデルの中のモータに加わる、ということ
を意味している。
しかし、このようなオブザーバのモデルを組んだとし
ても、実際のモータ通りには動かない。これは、モデル
のモータのイナーシャJ、トルク定数Ktが実際のモータ
のものと異なること、未知外乱をオブザーバのモデル
は、その微分値が「0」として扱っているが、実際には
「0」ではないこと等の理由による。このままでは、実
際のモータの出力(速度)とオブザーバの推定速度がど
んどん離れていく。これを防ぐために、オブザーバは、
実際に測定できるモータの実速度とオブザーバで推定す
る推定速度との差に応じて各変数を修正する方法をと
る。この修正方法が、後述する第14式〜第16式に示す、
実速度x1と推定速度x1′との差をもオブザーバの構成と
して付加している点である。
これによって、外乱トルクを推定し、トルクコマンド
にフィードバックして外乱抑制性を高め、高い周波数の
外乱トルクの影響を抑制するという目的効果を達成する
ものである。
そこで、第10〜12式より、 モデルに対するオブザーバの構成は、 の推定値 第15式より オブザーバの特性方程式は、 そこで、オブザーバの極が安定するようにするため、第
18式が成立するようにk1,k2,k3を決める。
なお、ωcはオブザーバのカットオフ周波数である。
上記第18式を解くと、 以上のようにして、係数k1,k2,k3を決めオブザーバを構
成すると第1図のようになる。
第1図において、ブロック1のKtはモータのトルク定
数、ブロック2のJはイナーシャ、ブロック3は積分
器、ブロック8のk1vは速度制御部の積分ゲイン、ブロ
ック9は速度制御部の積分器、ブロック10のk2vは速度
制御部の比例ゲイン、また、符号20は本実施例における
オブザーバで、このオブザーバ20では第15式で示す推定
値x1′をx3、x2′をx4、x3′をx5として表示している。
ブロック21,26,25は上記第19,20,21式で求められた係数
k1,k2,k3を夫々モータの実速度x1から推定速度x3(=x
1′)を減じた値に乗じるブロックであり、ブロック23,
29は積分器を表す。又、ブロック28,30は入力に「1/
τ」を乗じるブロック、ブロック22は入力(u′)に
「Kt/J」を乗じるブロックである。又、ブロック31は推
定外乱x5(=x3′)に「1/Kt」を乗じるブロック、ブロ
ック32はブロック31の出力に上記係数K1,k2,k3の値によ
って決まる定数αを乗じるブロックである。
上記第15式のuにu′、x1′にx3、x2′にx4、x3′に
x5を代入し、展開すると、 上記第22〜24式をブロック図で表せば、オブザーバ20
の推定乱外x5(=x3′)を求めるまでのブロック図が得
られる。
こうして求められた推定外乱x5にα/Ktを乗じて補正
値yを求め、速度制御部から出力されるトルクコマンド
uから補正値yを減じて補正されたトルクコマンドu′
(=u−y)を求め、サーボモータを駆動することとな
る。
なお、オブザーバ20で求められる推定外乱x5を求める
と、 x5=x2・(k3 τS+k2)/[JτS3+S2(J+Jk1
τ) +S(Jk1+τk3)+k2] …(25) となり、上記第25式のx2にかかる係数を(1/α)とする
と第26式となる。
第26式より となり、外乱x2が除去されるように補正されることとな
る。
なお、第25式〜第27式はオブザーバ20で求められる推
定外乱x5であるが、速度ループを含めて、外乱x2に対す
る推定外乱x5を求める式は、積分器3,9の影響で外乱x2
にかかる係数の分母が5次となる。
上記オブザーバの処理をサーボモータを制御するディ
ジタルサーボ(ソフトウェアサーボ)のプロセッサで実
施する場合、このオブザーバの処理を所定周期毎実施
し、各周期では、当該周期で検出される実速度x1と補正
されたトルクコマンドu′、及び前周期で求めた状態変
数x3及び外乱推定値x5より当該周期における状態変数x3
の値,外乱推定値x5を求め、該求められた外乱推定値に
α/Ktを乗じて補正量yを求めて、この補正量yをトル
クコマンドuから減じてモータに出力する補正されたト
ルクコマンドu′とする。このプロセッサの処理は第1
図のブロック図から明らかなので、その説明の詳細は省
略する。
上述したように外乱x2に対する推定外乱x5を求める式
における外乱x2にかかる係数の分母は5次となり、この
式自体で特性をみることは不可能であるため、実験によ
って、このオブザーバの特性を求めた。
第5図は、速度指令が0として、実速度x1を使って外
乱抑圧度(実速度/外乱)=(x1/x2)の周波数特性を
実験して求めた例である。なお、この外乱抑圧度は、速
度指令がある場合には、速度偏差=実速度の指令速度か
らの偏差/x2となる。第5図(a)は外乱推定オブザー
バを使用しないときの周波数特性x2となる。第5図
(a)は外乱推定オブザーバを使用しないときの周波数
特性で、第5図(b)は従来の方法による外乱推定オブ
ザーバを使用したときの周波数特性を示すグラフであ
り、第5図(c)は本実施例による外乱推定オブザーバ
による(α=1としたとき)周波数特性を示すグラフで
ある。
この第5図(a)〜(c)に示す実験結果から高周波
領域102〜103rad/secで外乱抑圧性が向上していること
がわかる。
発明の効果 本発明は、外乱トルクがローパスフィルタを通じてサ
ーボモータに作用するとしたモデルのオブザーバとする
ことによって、高い周波数の外乱トルクに対しても抑圧
特性を高めることができ、外乱に強いサーボモータの制
御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例における外乱推定オブザー
バを用いたサーボモータの制御ブロック図、第2図は同
実施例におけるオブザーバを構成するサーボモータのモ
デルのブロック図、第3図は第2図を変形したブロック
図、第4図は従来の外乱推定オブザーバを構成するサー
ボモータのモデルのブロック図、第5図(a)は外乱推
定オブザーバを使用しないときの外乱抑圧度の周波数特
性のグラフ、第5図(b)は、従来の外乱推定オブザー
バを使用したときの外乱抑圧度の周波数特性のグラフ、
第5図(c)は、本発明の一実施例の外乱推定オブザー
バを使用したときの外乱抑圧度の周波数特性のグラフで
ある。 kt……トルク定数、J……イナーシャ、τ……時定数、
u……トルクコマンド、x2……外乱、x1……実速度。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外乱トルクを推定するオブザーバと、トル
    クコマンドを推定した外乱トルクで補正する補正手段を
    備えたサーボモータ制御装置であって、上記オブザーバ
    は、時間的に一定な外乱トルクがローパスフィルタを通
    じてサーボモータに与えられるとして構成され、上記補
    正手段は上記オブザーバで求められた推定外乱トルクで
    トルクコマンドを補正することを特徴とするオブザーバ
    によるサーボモータ制御装置。
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