JP3096238B2 - ワイヤロープ - Google Patents

ワイヤロープ

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JP3096238B2
JP3096238B2 JP08028013A JP2801396A JP3096238B2 JP 3096238 B2 JP3096238 B2 JP 3096238B2 JP 08028013 A JP08028013 A JP 08028013A JP 2801396 A JP2801396 A JP 2801396A JP 3096238 B2 JP3096238 B2 JP 3096238B2
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三樹夫 倉田
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    • D07B1/06Ropes or cables built-up from metal wires, e.g. of section wires around a hemp core
    • D07B1/0673Ropes or cables built-up from metal wires, e.g. of section wires around a hemp core having a rope configuration
    • D07B1/0686Ropes or cables built-up from metal wires, e.g. of section wires around a hemp core having a rope configuration characterised by the core design
    • DTEXTILES; PAPER
    • D07ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
    • D07B5/00Making ropes or cables from special materials or of particular form
    • D07B5/007Making ropes or cables from special materials or of particular form comprising postformed and thereby radially plastically deformed elements
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    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
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    • D07B2201/20Rope or cable components
    • D07B2201/2047Cores
    • D07B2201/2052Cores characterised by their structure
    • D07B2201/2055Cores characterised by their structure comprising filaments or fibers

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワイヤロープに関
し、特に動索用として好適なワイヤロープに関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、ワイヤロープには種々の
ものがあるが、高強度と柔軟性とを併せて求められる動
索用のワイヤロープとしては、一般に、素線を撚り合わ
せたストランドを更に撚り合わせたワイヤロープ状のロ
ープ心(IWRC:IndependntWire Rope Core )を用
いたIWRCワイヤロープが使用されている。
【0003】〔図5〕に、従来のIWRCワイヤロープ
の代表1例の構成を示す。このIWRCワイヤロープ
は、JISに準拠する[6×Fi(25)] タイプのもので、
(a)図に示すように、7本の素線(13)を撚り合わせたス
トランド(12)7本を、ワイヤロープ状に撚り合わせた[7
×7]タイプのIWRC(11)上に、[Fi(25)]の6本の主ス
トランド(14)を撚り合わせて巻き付けた構成とされ、建
設機械、クレーン、さく井、その他の動索として用いら
れている。
【0004】ところで、これらIWRCワイヤロープで
は、使用により主ストランドとIWRCとが擦れ合い、
双方の素線が磨滅したり曲げられたりして断線を起こす
ことがある。また、使用時の強い引張応力や外圧によっ
て主ストランドがIWRC側に落ち込むことにより、I
WRCのストランド間や素線間の圧力が大きくなったり
ストランドや素線が動いたりして断線や型崩れが起こる
ことがあり、これらが耐用寿命を律する大きな要因とな
る。
【0005】そして、その断線や型崩れの原因は、〔図
5〕の (a)図に示したように、円形断面の素線(13)を撚
り合わせたストランド(12)を更に撚り合わせたIWRC
(11)は、外周側が凹凸の著しい断面を有するものとな
り、このIWRC(11)上に巻き付けられた主ストランド
(14)とは、同 (b)図(断面略図)および (d)図(展開軌
跡図)に示すように、点Pで表される点接触となるた
め、強い引張応力や外圧が負荷されると、最外側の素線
(13)に大きな圧力がかかること、また、同 (c)図に示す
ように、主ストランド(14)が、IWRC(11)のストラン
ド(12)間に落ち込むこと、更にまた、それらストランド
(12)および素線(13)が円形断面であるために動き易いこ
とによる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のI
WRCワイヤロープでは、ロープ心が凹凸の著しい断面
を有しているため、点接触するロープ心と主ストランド
にかかる圧力が大きくなり、かつロープ心のストランド
および素線が動き易いことから、主ストランドがロープ
心側に落ち込み易いといった問題点があった。すなわ
ち、従来のワイヤロープ状のロープ心(IWRC)を用
いたワイヤロープでは断線や型崩れを効果的に抑制でき
ず、これを解決して耐用寿命をより延長させるために
は、新たな観点から、断線や型崩等の破壊に対する強度
を高めたワイヤロープを開発することが課題となる。
【0007】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、ワイヤロープ状のロープ心(IWRC)を用
いることを前提とし、そのロープ心と主ストランドとの
接触面積を大きくし、外力を分散して両者間の接触圧力
を減少させると共に主ストランドのロープ心側への落ち
込みを抑えることができ、よって断線や型崩れ等の破壊
に対する強度を高めて耐用寿命の延長が図れるワイヤロ
ープを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は以下の構成とされている。すなわち、本
発明に係るワイヤロープは、変形可能な心上に素線を撚
り合わせたストランドを更に撚り合わせてなるワイヤロ
ープ状のロープ心の上に主ストランドを撚り合わせてな
るワイヤロープにおいて、前記ロープ心が、該ロープ心
の外接円に対する各ストランドの内接領域に相当するロ
ープ心と前記主ストランドとの接触範囲Tzを大きくす
るように予め縮径成形されていることを特徴とする。
【0009】また、前記ロープ心が、該ロープ心と前記
主ストランドとの接触範囲Tzの合計n・Tz(n:ロ
ープ心のストランド数)が該ロープ心の外接円の円周に
対して20%以上となるように縮径成形されていると良
い。
【0010】また、前記ロープ心が、該ロープ心と前記
主ストランドとの接触範囲Tzの合計n・Tz(n:ロ
ープ心のストランド数)が該ロープ心の外接円の円周に
対して20%以上であって、かつ、隣合う前記接触範囲
Tz間に介在する前記外接円の円弧に対応する前記ロー
プ心と前記主ストランドとの非接触範囲Gzが該ロープ
心の外接円の円周に対して20%以下となるように縮径
成形されていると良い。
【0011】本発明では、主ストランドを巻き付けるロ
ープ心を、予め縮径成形しているので、つまり〔図2〕
の (a)図に示すように、繊維心などの変形可能な心(4)
上に素線(3) を撚り合わせたストランド(2) を更に撚り
合わせてなるワイヤロープ状のロープ心(1')を、 (b)図
に示すように、該ロープ心(1')の撚り合わせ時の径Dよ
りも小さな径dに縮径成形してなるロープ心(1) として
いるので、その縮径成形により、各ストランド(2) の断
面形状を整形して、全体の断面形状をより円に近いもの
とすることができる。また、ロープ心(1) の断面形状を
円に近づけることで、主ストランド(5) との接触が点か
ら線への接触に近づいて接触面積が拡大することより、
外力が分散して両者間の接触圧力が減少し、断線や型崩
れを効果的に抑制することができる。
【0012】これを更に詳しく説明すると、例えば1本
の主ストランド(5) を、従来のように撚り合わせただけ
のロープ心(1')と、上記のように縮径成形したロープ心
(1)上に撚り合わせて巻き付け、これらを任意点で切断
した横断面を表すと、 (c)図および (d)図に示すように
なる。そして、これらを比較すると、 (c)図に示す縮径
成形していないロープ心(1')では、主ストランド(5) と
の接触は、その外接円上の点Pでの点接触となるが、
(d)図に示す縮径成形したロープ心(1) では、その外接
円上の範囲Tz で表される領域内での線接触となる。更
にこれを、所定数の主ストランドを巻き付けたロープ心
の展開軌跡図として表すと、〔図3〕の (a)図に示すよ
うに、縮径成形したロープ心(1) のストランド(2) と主
ストランド(5) との接触部Tは、いくつかの接触点が連
なった螺旋円弧状の線接触となり、これにより両者間の
接触面積は大幅に拡大される。
【0013】なお、その接触範囲を断面上で表すとする
と、螺旋状の主ストランド(5) の内接円(ロープ心の外
接円と一致)がロープ心(1) のストランド(2) の外面と
接する円弧の長さとなり、その円周方向の範囲が〔図
2〕の (d)図中の接触範囲Tzに当たる。また数値的に
は、ロープ心(1) の外接円の円周に対する該円弧の長さ
の割合、つまり接触範囲Tz の割合で表すことができ
る。一方、〔図3〕の (a)図に示すように、ロープ心
(1) の各ストランド(2) 間には、主ストランド(5) との
非接触部Gが形成され、これを断面上で表すと、〔図
2〕の (d)図中の非接触範囲Gz に当たる。
【0014】また、縮径成形したロープ心(1) では、
〔図3〕の (b)図に示すように、断面がより円に近づく
と共にその外接円上でのストランド(2) 間の間隔が小さ
くなるので、主ストランド(5) の落ち込みが少なくな
る。更にまた、縮径成形により、各ストランドの断面形
状が円形から扇形に近づくと共に内部空隙が小さくなる
ため、ロープ心の素線やストランド間の滑りによる動き
が減少し、主ストランドの落ち込みが少なくなると共に
落ち込みによる圧力や各素線およびストランドの動きに
よる磨耗が減少し、これによっても断線や型崩れが抑制
される。
【0015】ところで、ロープ心を単に縮径成形しただ
けでは、上記作用は十分には現れてこない場合がある。
すなわち、前述のロープ心と主ストランドの接触範囲T
z の合計が、該ロープ心の外接円の円周に対して20%
未満であると、主ストランドとの接触面積の拡大が不十
分となり、断線や型崩れを有効に抑制し難い。従って、
ロープ心は、該ロープ心と主ストランドとの接触範囲T
z の合計が該ロープ心の外接円の円周に対して20%以
上となるように縮径成形することが好ましい。
【0016】一方、前述の主ストランドの非接触範囲G
zは、該ロープ心のストランド数nと、縮径成形後の上
記接触範囲Tzとによって定まる。これを、〔図4〕に
よって説明すると、例えば、 (a)図〜 (c)図に示すよう
に、ストランド(S) の数nがそれぞれ異なるロープ心
(C),(C'),(C") では、その外接円上における主ストラン
ドとの非接触範囲Gzの率は、該外接円の円周値から接
触範囲Tzの合計値を引き、これを上記のストランド数
nで除した値、つまりGz={ 100−(n・Tz)}/
nで表される値となる。そして、それぞれの主ストラン
ドとの接触範囲Tzの合計と、主ストランドとの非接触
範囲Gzとは、同 (d)図のグラフに示す関係となる。す
なわち、構成するストランド数の少ないロープ心の場合
では、主ストランドとの接触範囲Tzの合計が、その外
接円の円周に対して20%以上となるように縮径成形さ
れていても、主ストランドの非接触範囲Gzは比較的大
きくなる。しかし、この非接触範囲Gzが大きくなるこ
とは、主ストランドを支持する支点の間隔が広くなるこ
とであり、これにより外力による主ストランドの曲げ歪
みが大きくなって断線の1要因となる。従って、ロープ
心は、主ストランドとの接触範囲Tzの合計が、その外
接円の円周に対して20%以上であって、かつ隣合う前
記接触範囲Tz間に介在する前記外接円の円弧に対応す
る前記ロープ心と主ストランドとの非接触範囲Gzが該
ロープ心の外接円の円周に対して20%以下となるよう
に縮径成形することがより好ましい。すなわち、上記の
好適な条件については、〔図4〕における (d)図のグラ
フでの斜線領域を参照すれば明らかであるが、ロープ心
のストランド数nを基準に、n=3の場合、接触範囲T
zの合計は40%以上であり、n=4の場合、接触範囲
Tzの合計は20%以上であり、また、n=6の場合、
非接触範囲Gzが13.3%以下で、接触範囲Tzの合
計は20%以上であり、ストランド数nの多少により適
応範囲が異なることを表している。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。 〔図1〕は、本発明に係るロープ心ワイヤロープの1実
施形態を示す図面であって、 (a)図は断面構成を示す断
面図、 (b)図および (c)図はロープ心の製造過程の説明
図である。
【0018】〔図1〕の (a)図に示す本例のワイヤロー
プは、[6×Fi(25)] タイプのIWRCワイヤロープであ
って、繊維心(4) 上に7本の素線(3) を撚り合わせてな
る4本のストランド(2) を、更にワイヤロープ状に撚り
合わせて[4×8(1+7)] タイプのロープ心(1) とし、この
ロープ心(1) 上に、[Fi(25)]の6本の主ストランド(5)
を撚り合わせて巻き付けた構成とされている。
【0019】一方、ロープ心(1) は、 (b)図に示すよう
に、変形可能な繊維心(4) の回りに素線(3) を撚り合わ
せたストランド(2) を更に撚り合わせてなるワイヤロー
プ状のロープ心(1')を、主ストランド(5) の巻き付け前
において、 (c)図に示すように、該ロープ心(1')の撚り
合わせ時の径Dよりも小さな径dに縮径成形されてお
り、その縮径成形により、内部空隙を小さくすると共に
断面形状をより円に近い形状に整えたものとされてい
る。なお、本例においては、縮径成形後のロープ心(1)
と主ストランド(5) との接触範囲Tzの合計が該ロープ
心(1) の外接円の円周に対して20%以上となるよう
に、その縮径成形率を予め設定した。
【0020】上記本例のワイヤロープでは、縮径成形に
より、ロープ心(1) の断面形状を円に近い形状に整えて
いるので、該ロープ心(1) と主ストランド(5) の接触面
積が大きくなり、これにより外力が分散し両者間の接触
圧力が減少する。また、このロープ心(1) の断面形状が
円に近づくと共に、その外接円上での各ストランド(2)
間の間隔が小さくなるので、該ロープ心(1) と主ストラ
ンド(5)との非接触間隔、つまり主ストランド(5) を支
持する支点の間隔が狭くなって、外力による主ストラン
ド(5) の曲げ歪みが減少すると共に、主ストランド(5)
のロープ心(1) 側への落ち込みが少なくなる。更に、縮
径成形によりロープ心(1) の内部空隙が小さくなるた
め、該ロープ心(1) の各ストランド(2) や素線(3) 間の
滑りによる動きが減少し、主ストランド(5) の落ち込み
が少なくなると共に、落ち込みによる圧力や各ストラン
ド(2) や素線(3) の動きによる磨耗が減少する。従っ
て、本例のワイヤロープでは、これらの複合効果によ
り、断線や型崩れを抑えて破壊に対する強度を高め、耐
用寿命を延長させることができる。しかも、そのロープ
心のストランドは繊維心を有しているので、当該ワイヤ
ロープの柔軟性を高く維持することができる。
【0021】
【実施例】次いで、本発明のロープ心ワイヤロープの具
体的な実施例について述べる。まず、〔図1〕の (b)図
に示した構成のもとで、直径 5.8mmに撚り合わした、[4
×8(1+7)] タイプのロープ心(1')を準備し、これをダイ
スを通して直径 5.4mmに縮径成形して、同 (c)図に示し
た断面構成のロープ心(1) とし、このロープ心(1) 上
に、[Fi(25)]の6本の主ストランド(5) を撚り合わせて
巻き付けて、直径14.7mmでロープピッチ87mmの[6×Fi(2
5)] タイプのIWRCワイヤロープを製作した。また、
比較例として、JISに準拠する一般的な[6×Fi(25)]
タイプであって、上記本実施例のものと同径で同ロープ
ピッチのIWRCワイヤロープを準備した。ここで、本
実施例の上記ダイスよる加工減面率は約13%で、これに
より縮径成形後のロープ心(1) の外接円上における主ス
トランド(5) の接触範囲Tz の合計は円周の約56%、各
ストランド(2) 間それぞれの主ストランド(5) との非接
触範囲Gz は円周の約11%となっている。なお、ワイヤ
ロープの破断強度は、本実施例のもので 137kN、比較例
のもので 141kNである。
【0022】そして、これらIWRCワイヤロープにつ
いて、曲げ試験用シーブ径;240mm、曲げ径/ロープ径
=18、ロープ張力;27kN、安全率;5 、曲げ方式;S曲
げ、接触角; 180°×2回、ストローク;1200mm、最終
繰返し曲げ回数;12,00O回とする試験条件で曲げ疲労試
験を行い、試験後の断線分布状態を調べた。試験後の断
線状況を〔表1〕、各段階のロープ径を〔表〕に示
す。ただし、これらの値は試験回数3回による平均値で
ある。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】〔表1〕に示す試験結果から判るように、
本実施例のワイヤロープは、断線数、断線分布ともに比
較例のものより良好で、特に断線分布では内部およびI
WRCでの断線数で効果を発揮し、比較例のものより断
線数が大きく下回る結果を得ており、また〔表2〕に示
すように、負荷時および無負荷時いずれの場合もロープ
径の減少率が小さく、これらの結果から本発明に係るワ
イヤロープは、断線や型崩れの少ない優れた耐用特性を
有するものであることが確認された。
【0026】なお、上記実施例では、[4×8(1+7)] タイ
プのロープ心(IWRC)を用いた[6×Fi(25)] タイプ
のIWRCワイヤロープを例にして述べたが、本発明は
これに限定されるものでない。すなわち、ロープ心(I
WRC)を予め縮径成形して、その内部断面形状を円に
近づけ、該ロープ心と主ストランドとの接触範囲を大き
く、非接触範囲を小さくすることにより、断線や型崩れ
等の破壊に対する強度を高める本発明の要旨を逸脱しな
い限り、各種のIWRCワイヤロープに適用して同様の
効果が得られることは言うまでもなく、更に進めて、素
線径、素線本数、ストランド本数、縮径成形率などのロ
ープ心の構成、形状を変化させることにより、強度、柔
軟性等の諸特性において従来のワイヤロープにない優れ
た性能のワイヤロープの製作が可能である。
【0027】また、上記実施例でのロープ心の加工減面
率、つまり縮径成形率は、該ロープ心を構成するストラ
ンド数からみて好ましい1例であって、この縮径成形率
は、縮径成形後のロープ心と主ストランドの接触範囲T
zの合計が20%以上となるように設定されれば良い、
しかし、前述のように、隣合う接触範囲Tz間に介在す
る前記外接円の円弧に対応する前記ロープ心と主ストラ
ンドとの非接触範囲Gzが広くなると、外力による主ス
トランドの曲げ歪みが大きくなって断線の1要因となる
ので、特にストランド数の少ないロープ心では、接触範
囲Tzの合計だけでなく、主ストランドとの非接触範囲
Gzがロープ心の外接円の円周に対して20%以下とな
るように、その縮径成形率を設定することが望ましい。
【0028】また、上記実施例でのロープ心のストラン
ドは、繊維心上に素線を撚り合わせたものとしたが、こ
のストランドの心は、該ストランドに柔軟性を与え、か
つ構成するロープ心の縮径成形を阻害しない変形性を有
するものであれば、例えば、繊維ロープやゴム等の他の
変形可能な材質を用いることができる。
【0029】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明に係るワイ
ヤロープは、ロープ心と主ストランドとの接触面積を大
きくして、外力を分散し両者間の接触圧力を減少させる
と共に、主ストランドのロープ心側への落ち込みを抑え
ることができ、よって断線や型崩れ等の破壊に対する強
度を高めて耐用寿命を延長させることができる。また、
素線径、素線本数、ストランド本数、縮径成形率などの
ロープ心の構成、形状を変化させることにより、強度、
柔軟性等の諸特性において従来のワイヤロープにない優
れた性能のワイヤロープの製作が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るワイヤロープの1実施形態を示す
図面であって、 (a)図は断面構成を示す断面図、 (b)図
および (c)図は縮径成形過程の説明図である。
【図2】本発明のワイヤロープに関わるロープ心の縮径
成形およびロープ心と主ストランドとの接触関係を示す
説明図である。
【図3】本発明のワイヤロープに関わる主ストランドを
巻き付けたロープ心の展開軌跡図および断面略図であ
る。
【図4】本発明のワイヤロープに関わるロープ心のスト
ランド数と主ストランドの接触範囲および非接触範囲と
の関係を示す説明図である。
【図5】従来のIWRCワイヤロープの代表1例の構成
を示す図面である。
【符号の説明】
(1) --ロープ心、(1')--ロープ心、(2) --ストランド、
(3) --素線、(4) --繊維心、(5) --主ストランド、P--
接触点、G--非接触部、Gz --非接触範囲、T--接触
部、Tz --接触範囲。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−228893(JP,A) 特開 平6−101181(JP,A) 特開 昭55−84240(JP,A) 特開 昭60−9987(JP,A) 特開 昭55−81022(JP,A) 実開 昭63−11596(JP,U) 実開 昭48−47956(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D07B 1/00 - 9/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変形可能な心上に素線を撚り合わせたス
    トランドを更に撚り合わせてなるワイヤロープ状のロー
    プ心の上に主ストランドを撚り合わせてなるワイヤロー
    プにおいて、前記ロープ心が、該ロープ心の外接円に対
    する各ストランドの内接領域に相当するロープ心と前記
    主ストランドとの接触範囲Tzを大きくするように予め
    縮径成形されていることを特徴とするワイヤロープ。
  2. 【請求項2】 前記ロープ心が、該ロープ心と前記主ス
    トランドとの接触範囲Tzの合計n・Tz(n:ロープ
    心のストランド数)が該ロープ心の外接円の円周に対し
    て20%以上となるように縮径成形されている請求項1
    記載のワイヤロープ。
  3. 【請求項3】 前記ロープ心が、該ロープ心と前記主ス
    トランドとの接触範囲Tzの合計n・Tz(n:ロープ
    心のストランド数)が該ロープ心の外接円の円周に対し
    て20%以上であって、かつ、隣合う前記接触範囲Tz
    間に介在する前記外接円の円弧に対応する前記ロープ心
    と前記主ストランドとの非接触範囲Gzが該ロープ心の
    外接円の円周に対して20%以下となるように縮径成形
    されている請求項1記載のワイヤロープ。
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