JP2016011481A - 難自転性ワイヤロープ - Google Patents

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Abstract

【課題】ロープ心のねじり剛性を向上させ、ワイヤロープの自転を抑えることが可能な難自転性ワイヤロープを提供する。
【解決手段】ワイヤロープ10は、複数の素線3が撚り合わされて形成されたロープ心用ストランド2を複数本撚り合わせて形成されたロープ心1と、複数の素線6が撚り合わされて形成された側ストランド5であって、ロープ心1の周囲に撚り合わされた複数の側ストランド5とを備えている。ロープ心1は、縮径成形されている。側ストランド5がロープ心1の周囲に撚り合わされる撚り方向は、ロープ心用ストランド2同士が撚り合わされる撚り方向に対して逆方向である。
【選択図】図1

Description

本発明は、クレーン等の荷役機械用ロープなどに適用可能な難自転性ワイヤロープに関する。
従来クレーンで代表される荷役運搬や建設機械に使用されるワイヤロープは、一般的にJISG3525(ワイヤロープ:2013)で規定される繊維心入りもしくはワイヤロープ状のロープ心(IWRC(Independent Wire Rope Coreの略))入りのFi型やWS型の6ストランドロープなどが使用されている。
このような用途に用いられるワイヤロープは、設備の負荷の軽減のため細径でも高い破断力が求められる。また、ワイヤロープは、使用中に滑車(シーブ)やドラムなどにおける繰り返し曲げや摩耗に対する耐疲労性や耐摩耗性に優れているとともに多層巻き時の耐型崩れ性や巻取り性も要求される。さらに、荷物の吊り上げ、吊り下げ時において、ワイヤロープが回転しない難自転性も重要である。
例えば、特許文献1には、図6に示されるようなIWRC6×Fi(29)の構造を有する6ストランドワイヤロープ100が示されている。ワイヤロープ100は、IWRC101の周囲に複数(図6では6本)の側ストランド102が撚り合わされている。
IWRC101は、素線101aがらせん状に撚り合わされて形成された7本のロープ心用ストランド101bのうち1本のロープ心用ストランド101bを中心として他の残り6本のロープ心用ストランド101bが撚り合わさることによって形成されている。側ストランド102は、それぞれ複数の素線102aが撚り合わさることにより形成されている。
特開2007−77555号公報(図1参照)
しかし、このような従来のワイヤロープ100は、荷物を吊り下げて引張荷重がかけられたときに、それによって側ストランド102の撚りが解けようとする方向R(図6参照)に当該ワイヤロープ100の軸心回りに回転(自転)するおそれがある。そのようなワイヤロープ100の回転によって、当該ワイヤロープ100に吊り下げられた荷物が回転するおそれがある。つまり、図6に示されるワイヤロープ100は、側ストランド102の撚りが解けようとする方向R(図6参照)に回転するトルクが発生したときに、ロープ心用ストランド101bを撚り合わせることにより形成された一般的な構造のIWRC101ではねじり剛性の向上が難しいので、IWRC101によってそのトルクを受け止めてワイヤロープ100の回転を阻止することが困難である。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、ロープ心のねじり剛性を向上させ、ワイヤロープの自転を抑えることが可能な難自転性ワイヤロープを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためのものとして、本発明の難自転性ワイヤロープは、複数の素線が撚り合わされて形成されたロープ心用ストランドを複数本撚り合わせて形成されたロープ心と、複数の素線が撚り合わされて形成された側ストランドであって、前記ロープ心の周囲に撚り合わされた複数の側ストランドとを備えており、前記ロープ心は、縮径成形されており、前記側ストランドが前記ロープ心の周囲に撚り合わされる撚り方向は、前記ロープ心用ストランド同士が撚り合わされる撚り方向に対して逆方向であることを特徴とする。
かかる構成によれば、前記ロープ心は縮径成形されているので、各ロープ心用ストランドは非円形の形状につぶされた状態で隣り合うロープ心用ストランドに対して密着している。さらに、側ストランドは、ロープ心の周囲においてロープ心用ストランド同士が撚り合わされる撚り方向に対して逆方向になるように撚り合わされている。このため、ワイヤロープに対して引張荷重がかけられると側ストランドのロープ心周囲における撚りが解ける方向に発生するトルクがロープ心用ストランド同士の撚りが締まる方向に作用する。したがって、ワイヤロープに対して引張荷重がかけられたときには、ロープ心は、縮径成形された形態で、かつ、側ストランドの撚り方向に対して逆方向に撚り合わされたロープ心用ストランド同士が互いに締め合うことにより、ロープ心用ストランド同士が合体して一体化した状態でトルクを受けることが可能になる。それにより、当該ロープ心のねじり剛性が向上する。その結果、ワイヤロープの自転を抑え、難自転性を向上させることができる。ロープ心がロープ心用ストランドを撚り合わせた構成なので、ドラム巻取性の低下を抑制することが可能であり、しかも、耐疲労寿命も良好になる。
前記側ストランドを構成する素線の撚り方向は、前記ロープ心用ストランド同士が撚り合わされる撚り方向と同じ方向であるのが好ましい。
かかる構成によれば、ワイヤロープに対して引張荷重がかけられたときに側ストランドのロープ心周囲における撚りが解ける方向にトルクが発生した場合に、そのトルクは各側ストランドにおいては素線の撚りが締まる方向に作用し、側ストランドのロープ心周囲における撚りが戻る方向への抵抗がさらに向上する。よって、ワイヤロープ全体の軸心回りの回転(自転)をさらに抑えることが可能である。
前記ロープ心用ストランドを構成する素線の撚り方向は、当該ロープ心用ストランド同士が撚り合わされる撚り方向と同じ方向であるのが好ましい。
かかる構成によれば、ワイヤロープに対して引張荷重がかけられたときに側ストランドのロープ心周囲における撚りが解ける方向にトルクが発生した場合に、そのトルクはロープ心用ストランドに対してロープ心用ストランド同士の撚りが締まる方向に作用するとともに、各ロープ心用ストランドの素線が締まる方向に作用するので、側ストランドのロープ心周囲における撚りが戻る方向への抵抗がさらに向上する。よって、ワイヤロープ全体の軸心回りの回転(自転)をさらに抑えることが可能である。
前記側ストランドは、6ストランド又は8ストランドの平行撚りのワイヤロープあるいは37本線6撚りのワイヤロープでステンレス製以外のものであるのが好ましい。
これらのワイヤロープは、難自転性ワイヤロープとして従来用いられているワイヤロープよりも曲がりやすく、小さい滑車(シーブ)にもかかりやすいので、当該ワイヤロープによって側ストランドを構成することにより、滑車等の部品およびその部品を含む機械の大型化を抑えることが可能である。
以上説明したように、本発明の難自転性ワイヤロープによれば、ロープ心のねじり剛性を向上させ、ワイヤロープの自転を抑えることができる。
本発明の実施形態に係わる難自転性ワイヤロープの断面図である。 図1の縮径成形されたロープ心の断面図である。 図2のロープ心が縮径成形される前の状態を示す断面図である。 図1のワイヤロープの側ストランドを一部除去した状態の側面図である。 ロープの撚りのピッチおよびピッチ倍率を説明するための説明図である。 従来のIWRCワイヤロープの一例である、IWRC6×Fi(29)の構造を有するIWRCワイヤロープの断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態に係る難自転性ワイヤロープ(以下、ワイヤロープという)10は、図1に示されるように、ワイヤロープ状に撚り合わされたロープ心1(すなわちIWRC)と、当該ロープ心1の周囲に撚り合わされた複数(6本)の側ストランド5とから構成された[6×Fi(29)]タイプのIWRCワイヤロープである。なお、図1〜3では、ロープ心1の構造を視認しやすいように、ロープ心1の背景が黒く着色されている。
ロープ心1は、図2に示されるように、4本のロープ心用ストランド2がワイヤロープ状に撚り合わされている。各ロープ心用ストランド2は、変形可能な芯4の外周に9本の素線3が2層撚り合わせた後に縮径成形されることにより構成されている。すなわち、ロープ心1は、[4×(9+9)]タイプのロープの形態に構成されている。芯4は、変形可能な材料として、例えば繊維などから構成されている。なお、ロープ心用ストランド2の本数および素線3の本数については本発明ではとくに限定しない。ロープ心用ストランド2の本数は、縮径成形によってロープ心1が成形される場合にロープ心1が円形またはそれに近い断面形状を有するように選定され、例えば4本程度が好ましい。
ロープ心1を製造する場合、まず、図3に 示されるように、変形可能な繊維心4 の回りに素線3 を撚り合わせたロープ心用ストランド2 を更に撚り合わせて外径Dを有するロープ心予備成形体1’があらかじめ形成される。そして、ロープ心予備成形体1’は、その外形寸法を小さくする成形、いわゆる縮径成形される。例えば、ロープ心予備成形体1’は、その外接円の外径Dより若干小さい口径dを有する丸穴ダイスに通されることによって、該ロープ心予備成形体1’の撚り合わせ時の径Dよりも小さな径dを有するように縮径成形される。それによって図2に示されるロープ心1が成形される。この縮径成形により、ロープ心1の内部空隙を小さくして密に詰まるようにすると共に断面形状をより円に近い形状に整えることが可能である。これにより、各ロープ心用ストランド2は、ロープ心1内において非円形の形状につぶされた状態で隣り合うロープ心用ストランド2に対して密着する。
なお、ロープ心1の縮径成形は、ロープ心をダイスに通す方法だけでなく、種々の方法を行ってもよく、例えば、ロープ心を外面から叩くことによって縮径してもよい。
各側ストランド5は、複数の素線6が撚り合わされて構成されている。例えば、図1に示される側ストランド6は、29本の素線からなるフィラー形の側ストランドである。側ストランド6の形態については、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の形態のストランドを側ストランドとして用いることが可能である。
例えば、側ストランド5は、6ストランド又は8ストランドの平行撚りのワイヤロープあるいは37本線6撚りのワイヤロープでステンレス製以外のもので構成されるのが好ましい。これらのワイヤロープは、クレーン構造規格に定められているワイヤロープの1グループに分類されているワイヤロープであり、難自転性ワイヤロープとして従来用いられているクレーン構造規格に定められているワイヤロープの2グループに分類されているワイヤロープよりも曲がりやすく、小さい滑車(シーブ)にもかかりやすいという性質を有する。よって、これらのワイヤロープによって側ストランド5を構成することにより、滑車等のワイヤロープが掛けられる部品およびその部品を含む機械の大型化を抑えることが可能である。
図1および図4に示されるように、6本の側ストランド5は、ロープ心1の周囲において、ロープ心用ストランド2同士が撚り合わされる撚り方向(例えばS撚り)に対して逆方向(Z撚り)になるように撚り合わされている。いいかえれば、ロープ心1は、ワイヤロープ10の側ストランド5の撚り方向に対して逆方向に撚られ、いわゆる逆撚りされている。このため、ワイヤロープ1に対して引張荷重がかけられると側ストランド5のロープ心1周囲における撚りが解ける方向Aにトルクが発生した場合に、そのトルクはロープ心用ストランド2同士の撚りが締まる方向に作用する。したがって、ワイヤロープ10に対して引張荷重がかけられたときには、ロープ心1は、縮径成形された形態で、かつ、側ストランド5のロープ心1周囲における撚り方向に対して逆方向に撚り合わされたロープ心用ストランド2同士が互いに締め合うことにより、ロープ心用ストランド2同士が合体して一体化した状態でトルクを受けることが可能になる。それにより、ロープ心1のねじり剛性は、向上する。その結果、ロープ心1によって側ストランド5の撚りが戻る方向への抵抗が向上し、ワイヤロープ全体の軸心回りの回転(自転)を抑え、難自転性を向上させることが可能になる。これにより、荷役運搬用や建設機械用のクレーンで使用する際にロープのからみを防止することが可能である。また、ロープ心1がロープ心用ストランド2を撚り合わせた構成なので、ドラム巻取性の低下を抑制することが可能であり、しかも、耐疲労寿命も良好になる。
また、図4に示されるように、側ストランド5を構成する素線6の撚り方向は、ロープ心用ストランド2同士が撚り合わされる撚り方向と同じ方向になるように設定されている。図4では、側ストランド5のロープ心1周囲における撚り方向がZ撚りの場合には、側ストランド5を構成する素線6の撚り方向は、前記ロープ心用ストランド2同士が撚り合わされる撚り方向と同じ撚り方向であるS撚りになっている。これにより、ワイヤロープ10が引っ張られたときに側ストランド5のロープ心1周囲における撚りが解ける方向にトルクが作用した場合には、各側ストランド5においては素線6の撚りが締まる方向に作用し、素線6が側ストランド5のロープ心1周囲における撚りが戻る方向へ抵抗する。これによって、各側ストランド5の素線6によって、側ストランド5のロープ心1周囲における撚りが戻る方向への抵抗がさらに向上するので、ワイヤロープ10全体の軸心回りの回転(自転)をさらに抑えることが可能である。
また、図4に示されるように、ロープ心用ストランド2を構成する素線3の撚り方向は、当該ロープ心用ストランド2同士が撚り合わされる撚り方向と同じ方向になるように設定されている。図4では、ロープ心用ストランド2同士が撚り合わされる撚り方向がS撚りの場合には、ロープ心用ストランド2を構成する素線3の撚り方向もS撚りになっている。これにより、ワイヤーロープ10が引っ張られたときに側ストランド5のロープ心1周囲における撚りが解ける方向にトルクが発生した場合に、そのトルクはロープ心用ストランド2対してロープ心用ストランド2同士の撚りが締まる方向に作用するとともに、各ロープ心用ストランド2の素線3が締まる方向に作用する。これによって、各ロープ心用ストランド2の素線3によって、側ストランド5のロープ心1周囲における撚りが戻る方向への抵抗がさらに向上するので、ワイヤロープ10全体の軸心回りの回転(自転)をさらに抑えることが可能である。
なお、図4では、ロープ心用ストランド2を構成する素線3の撚り方向(S撚り)は、当該ロープ心用ストランド2同士が撚り合わされる撚り方向(S撚り)と同じ方向になるように設定されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、素線3の撚り方向は、逆撚り(Z撚り)であってもよい。
実験例
つぎに、本実施形態のワイヤロープ10と従来の難自転性ワイヤロープとにおけるワイヤロープの難自転性を比較した実験を行った結果について説明する。
表1には、本実施形態に係る2種類のワイヤロープ10(本実施形態1〜2)、および従来の難自転性のワイヤロープからなる比較例1〜3についてのそれぞれのワイヤロープの構造、および難自転性を示す回転角を示す。
Figure 2016011481
ここで、表1におけるロープ径とは、ワイヤロープの外径のことをいう。
また、表1における撚り方向と倍率の欄では、上段に撚り方向、下段に倍率が記されている。ここで、ロープの撚り方向と倍率とは、側ストランドのロープ心周囲における撚り方向(Z撚りまたはS撚り)、およびピッチ倍率(すなわち、図5におけるストランドSの1ピッチの長さLのワイヤロープ直径dに対する比率)をいう。同様に、ストランドの撚り方向と倍率とは、各側ストランドの素線の撚り方向とピッチ倍率をいう。IWRCの撚り方向と倍率とは、ロープ心におけるロープ心用ストランド同士を撚り合わせたときの撚り方向とピッチ倍率をいう。
IWRCの撚り方向のストランドにおける撚り方向とストランド数とは、ロープ心のロープ心用ストランドの素線の撚り方向とロープ心用ストランドの数をいう。
破断力×20%負担時の回転角(°/10dr)とは、ワイヤロープに対してそれが破断する破断力の20%の大きさの引張荷重を負荷した場合におけるワイヤロープの回転角をいう。この単位「°/10dr」は、ワイヤロープの外径の10倍のワイヤロープの長さあたりの回転角(度)を示す。
表1における本実施形態1〜2のワイヤロープ10は、以下のようにして製造される。まず、直径6.55mmに撚り合わした[4×18(9+9)] タイプのロープ心予備成形体1’(図3参照)を準備し、このロープ心予備成形体1’をダイスを通して直径4.95mmに縮径成形して、図2に示されるロープ心1を成形する。ついで、このロープ心1の周囲に[Fi(29)]の6本の側ストランド5 を撚り合わせて巻き付けることにより、直径14.42 mmでロープピッチ115mmの[6×Fi(29)] タイプのIWRCワイヤロープ10が製作される。
表1に示される本実施形態1〜2のワイヤロープ10は、ロープの撚り方向(すなわち、側ストランド5のロープ心1周囲における撚り方向)はZ撚りであり、ストランドの撚り方向(側ストランド5の素線6の撚り方向)はS撚りであり、IWRCの撚り方向(すなわち、ロープ心用ストランド2同士の撚り合わせ方向)はS撚りである。さらに、本実施形態1ではIWRCのストランドの撚り方向(すなわち、ロープ心用ストランド2の素線3の撚り方向)はS撚りであり、本実施形態2ではZ撚りである。
また、上記の本実施形態1のワイヤロープ10の破断強度は、 148kNである。
一方、本実施形態1〜2に対する比較例として、ロングピッチタイプで難自転性の[6×Fi(29)] タイプであって、本実施形態1〜2のワイヤロープ10と同じ外径を有する難自転性のIWRCワイヤロープとして、比較例1〜3のワイヤロープを準備した。比較例1は、IWRCの撚り方向(Z撚り)がロープの撚り方向(Z撚り)と同じ方向のワイヤロープである。一方、比較例2は、IWRCの撚り方向(S撚り)がロープの撚り方向(Z撚り)と逆方向のワイヤロープである。また、比較例3は、IWRCの撚り方向(Z撚り)がロープの撚り方向(Z撚り)と同じ方向のワイヤロープであって、本実施形態1〜2のワイヤロープのロープ心1と同様に縮径成形により成形されたものである。
表1に示される実験結果から判るように、本実施形態1〜2のワイヤロープ10における負荷時のワイヤロープの回転角(20または24°/10dr)は、比較例1〜3のワイヤロープの負荷時の回転角(80、45または42°/10dr)と比較して非常に小さいことがわかる。よって、本実施形態1〜2のワイヤロープは、比較例1〜3の難自転性ワイヤロープと比較して、負荷がかけられたときの回転角が小さく、優れた難自転性を有するものであることが確認された。
また、本実施形態1〜2のワイヤロープを比較すれば、本実施形態1のようにIWRCの撚り方向(S撚り)とIWRCのストランドの撚り方向(S撚り)が同じである場合の負荷時のワイヤロープの回転角(20°/10dr)の方が、本実施形態2のようにIWRCの撚り方向(S撚り)とIWRCのストランドの撚り方向(Z撚り)とが逆方向である場合の負荷時のワイヤロープの回転角(24°/10dr)よりも小さくなることがわかる。
なお、上記の本実施形態のワイヤロープ10では、[4×18(9+9)] タイプのロープ心1(IWRC)を用いた[6×Fi(29)]タイプのIWRCワイヤロープを例にして説明されているが、本発明はこれに限定されるものでない。すなわち、ロープ心(IWRC)を予め縮径成形して、フラット形ストランドロープとすることによって、ロープ心のねじり剛性を高め、かつ、ロープ心1の撚り方向をワイヤロープ10の撚り方向(すなわち、側ストランド5のロープ心周囲における撚り方向)と逆向きに設定することにより、ワイヤロープの難自転性を高める本発明の要旨を逸脱しない限り、各種のIWRCワイヤロープに本発明の適用することが可能である。その場合も、上記実施形態と同様の効果が得られることは言うまでもない。さらに、本発明のワイヤロープにおける各種設計条件、例えば、素線径、素線本数、ストランド本数、縮径成形率などのロープ心の構成、形状を種々変化させることにより、強度、柔軟性等の諸特性において従来のワイヤロープにない優れた性能のワイヤロープを製作することが可能である。
また、上記実施形態でのロープ心1の加工減面率、つまり縮径成形率は、該ロープ心1を構成するロープ心用ストランド2の数(図1〜2に示されるように4本)からみて好ましい一例である。この縮径成形率は、縮径成形後のロープ心1の全周における側ストランド5に接触する範囲の割合が20%以上となるように設定されれば良い。しかし、縮径成形率を高くするとロープ心の素線の歪みが大きくなって断線の要因となるので、断線しないように縮径成形率を設定する必要がある。
また、ロープ心1のねじり剛性は、高すぎるとワイヤロープ10自体が硬くなって曲げ疲労寿命に悪い影響を及ぼす。そこで、そのような影響が生じない範囲のねじり剛性になるようにロープ心1を設計すればよい。
さらに、また、上記実施形態におけるロープ心1のロープ心用ストランド2は、繊維芯からなる芯4の上に素線3を撚り合わせることにより形成されているが、本発明はこれに限定されるものではない。ロープ心用ストランド2の芯4は、ロープ心用ストランド2に柔軟性を与え、かつ構成するロープ心1の縮径成形を阻害しない変形性を有するものであればよく、例えば、繊維ロープやゴム等の他の変形可能な材質からなる芯を用いることが可能である。
1 ロープ心
2 ロープ心用ストランド
3、6 素線
5 側ストランド
10 ワイヤロープ

Claims (4)

  1. 複数の素線が撚り合わされて形成されたロープ心用ストランドを複数本撚り合わせて形成されたロープ心と、
    複数の素線が撚り合わされて形成された側ストランドであって、前記ロープ心の周囲に撚り合わされた複数の側ストランドと
    を備えており、
    前記ロープ心は、縮径成形されており、
    前記側ストランドが前記ロープ心の周囲に撚り合わされる撚り方向は、前記ロープ心用ストランド同士が撚り合わされる撚り方向に対して逆方向である
    ことを特徴とする、難自転性ワイヤロープ。
  2. 前記側ストランドを構成する素線の撚り方向は、前記ロープ心用ストランド同士が撚り合わされる撚り方向と同じ方向である
    請求項1に記載の難自転性ワイヤロープ。
  3. 前記ロープ心用ストランドを構成する素線の撚り方向は、当該ロープ心用ストランド同士が撚り合わされる撚り方向と同じ方向である、
    請求項1または2に記載の難自転性ワイヤロープ。
  4. 前記側ストランドは、6ストランド又は8ストランドの平行撚りのワイヤロープあるいは37本線6撚りのワイヤロープでステンレス製以外のものである、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の難自転性ワイヤロープ。
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