JP2876140B2 - 動索用ワイヤロープ - Google Patents
動索用ワイヤロープInfo
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- D—TEXTILES; PAPER
- D07—ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
- D07B—ROPES OR CABLES IN GENERAL
- D07B1/00—Constructional features of ropes or cables
- D07B1/16—Ropes or cables with an enveloping sheathing or inlays of rubber or plastics
- D07B1/165—Ropes or cables with an enveloping sheathing or inlays of rubber or plastics characterised by a plastic or rubber inlay
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D07—ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
- D07B—ROPES OR CABLES IN GENERAL
- D07B1/00—Constructional features of ropes or cables
- D07B1/06—Ropes or cables built-up from metal wires, e.g. of section wires around a hemp core
- D07B1/0673—Ropes or cables built-up from metal wires, e.g. of section wires around a hemp core having a rope configuration
Description
れるロープなど耐疲労特性が要求される動索用ワイヤロ
ープの改良に関する。
使用目的と使用場所に適合したものを選択しないとワイ
ヤロープの持つ利点を十分生かすことができないことは
周知の通りである。
図のように、心ロープの外周に複数本の側ストランドを
撚成した構造であり、ワイヤロープの心ロープには繊維
芯・金心(ストランド心・ロープ心)が使用されてい
る。しかし、この種の動索用ロープは、全長にわたり張
力と曲げが作用する厳しい条件下で使用される。したが
って、心ロープと側ストランドの接面に高い面圧が発生
し、なおかつ曲げによる接面の摩擦により心ロープおよ
び側ストランドの摩擦が発生する。その結果、心ロープ
の直径が細くなり、これによりますます各側ストランド
同士の面圧が増加し、各ストランドの接面摩耗が助長さ
れ、心ロープおよび側ストランドを構成するワイヤの損
傷(断線)が発生する。この損傷は特に山切れ以外の断
線つまり谷切れ、心接面切れ、内層切れ、心ロープ断線
などの内部損傷であり、目視ではわからないため予期せ
ぬ切断事故につながる危険がある。
心ロープと側ストランドとの間の各空隙に、予め三角形
状に類する断面形状をなしかつ内部に補強心を埋め込ん
だプラスチック製のフィラーを各空隙に装填して撚り込
むことが提案されている。
別途作成しておかなけらばならず、撚成設備を特殊化し
なければならない。さらに鏡板を通してボイスで同時撚
り込みする際にフィラーがねじれると側ストランドの空
隙にしっくりと収まらず、曲げられたり、折られたりす
る可能性が高い。このため、内部損傷防止効果にバラツ
キが多くなることを避けられなかった。
プとして、実公昭55−40233号公報や、特開昭54−30962
号公報が知られている。しかしながら、それら先行技術
における樹脂被覆はもっぱらワイヤロープの型崩れ防止
や防錆を意図したもので、樹脂層が非常に厚くなってい
る。このため、ロープの特性である柔軟性が悪化し、特
に動索として使用した場合には、シーブとの馴染みが悪
くなって型崩れを起したり、樹脂層に亀裂が入って充填
効果が減少したり、充填材が側ストランドから飛び出す
などのトラブルが発生しやすい。また、心ロープと各ス
トランド間の摩耗を改善する性能が乏しく内部断線を有
効に防止できないという問題があった。
れたもので、その目的とするところは、所定の引張り強
度と適度に曲げやすさを持ち型崩れしないなどの特性を
備えしかも心ロープと側ストランドの摩耗による断線を
有効に回避でき、製造も簡単かつ能率よく行える動索用
ワイヤロープを提供することにある。
複数本の側ストランドを配してなるワイヤロープにおい
て、該ワイヤロープが、心ロープと側ストランドとの空
間に、降伏点応力90〜300kg/cm2を有し、ロープ全体の
断面積に対する断面積比が6.0〜8.0%の薄い熱可塑性樹
脂緩衝層を有している構造としたものである。
一実施例を示している。1は心ロープであり、複数本
(図面では7本)の心ストランド1aを撚成した7×7の
構造となっている。2は側ストランドであり、この実施
例では6本のストランドを心ロープ1の周りに配し互い
に撚り合せている。
る空間に充填された熱可塑性樹脂緩衝層である。詳しく
は、熱可塑性樹脂緩衝層3は、側ストランド2を撚り合
せた状態で、側ストランド2と心ロープ1との接近する
領域では極薄肉部分3aとして形成され、隣接する側スト
ランド2と心ロープ1とで囲まれた領域では厚肉部分3b
として形成され、各厚肉部分3bは、側ストランド同士の
スペーサとなるように均等に分配されている。なお、厚
肉部分3bは側ストランドの層心間円周(第2図のR)の
領域まで到ってもよいし、そこまで到らず、隣接する側
ストランド2,2の最も近接した領域に空隙3cが形成され
ていてもよい。
め被覆され、この熱可塑性樹脂緩衝層3の上に側ストラ
ンド2が撚合される際の圧縮による変形で上記のような
極薄肉部分3aと厚肉部分3bとが創成される。
レン、ポリエチレンなどであり、このうち特に降伏点応
力が90〜300kg/cm2、より好ましくは130〜300kg/cm2の
特性を備えているものを使用する。これは本発明者の知
見によるもので、降伏点応力が90kg/cm2を下回る場合に
はロープの撚り合せ時に、樹脂皮膜が切れ、側ストラン
ド2と心ロープ1との接近する極薄肉部分3aが形成され
ず、緩衝効果がなくなる。300kg/cm2を上回る場合には
樹脂皮膜の変形能が小さくなり、側ストランドが所定の
位置におさまらず、ロープ径オーバーや型崩れを起すた
め好ましくない。
で、熱可塑性樹脂緩衝層3の量を所定範囲にするもの
で、これも本発明者の知見に基づく。その被覆量は、ワ
イヤロープ長手方向と直角に切断したロープ全体の断面
積に対して断面積比で6.0〜8.0%である。断面積比が6.
0%以下の場合には、上記降伏点応力の範囲内であって
も、動索として使用中に、心ロープ1と側ストランド2
間に働く接面圧により膜状の極薄肉部分3aが切れ、それ
によりワイヤ同士が接触しあって摩耗が発生し、充填効
果が薄れる。しかし、断面積比で8.0%を超える場合に
は、相対的に心ロープ1の径が細くなるため、有効断面
積が少なくなり強度的に不利となる。しかも心ロープ1
と側ストランド2とのバランスが悪くなり、ロープ剛性
が高くなりすぎることによりシーブとの馴染みが悪化
し、型崩れ等の不具合が生ずるため不適当である。
〜100(JISA)、引張り強さ200〜400kg/cm2、圧縮永久
歪30〜100%(70℃×22hr)の性質を有していることが
推奨される。
すように、まず、心ロープ1を熱可塑性樹脂Lを溶融し
て加圧押出しできる押出し機5の出口側に配したダイス
6中を通過させることにより、心ロープ1の外周面に熱
可塑性樹脂を被覆する。この熱可塑性樹脂緩衝層3′は
外周面がほぼ円形となるよう連続成形され、所定範囲内
の被覆量をもった被覆心ロープ3″を得る。
ランド2,2を撚り合せてロープ形成する。この際、第3a
図のように撚り合せ口に配したボイス8でロープの中心
方向の圧縮力を付与する。これにより、心ロープを被覆
した被覆層は塑性変形し、極薄肉部分3aと側ストランド
の谷間を充填する厚肉部分3bが形成され、目的のワイヤ
ロープ7となる。
が、これに限定されるものではなく、8ストランドある
いはそれ以外でもよいことは勿論である。
ヤロープを作った。
密度0.91g/cm2、降伏点応力265kg/cm2、引張り強さ330k
g/cm2、表面硬度86(JISA)、圧縮永久歪45%(70℃×2
2hr)、破断時伸度>200%、軟化点103℃の特性を持つ
ポリプロピレンを使用し、これをロープ全体の断面積に
対し断面積比で6.9%となるように被覆した。
ロープの外周に配し撚りピッチ137で撚成し、径23.6mm
のワイヤロープを得た。その断面を拡大して示すと第2
図の通りである。
った。該疲労試験は様々な使用態様を考慮し、S曲げ
(D/d=25)安全率(SF)=11,S曲げ(D/d=17)安
全率(SF)=6,U曲げ(D/d=17.2)安全率(SF)=
5.8の3種で行った。比較のため、IWRC6×Fi(29)0/0
22mm構成を基準として、5種の供試材を用い、II.の条
件で繰返し曲げ疲労試験を行った。その結果を第1表に
示す。
7.25mm、ワイヤロープ径23.2mmである。また、比較品の
1は心ロープ径:8.95mm、側ストランド径7.25mm、フィ
ラーとして材質ポリプロピレンで一辺が2.43mmのほぼ三
角形断面をなし中心に径0.58mmの鋼線を埋め込んだもの
6本を心ロープと側ストランドの間の空隙に配したもの
である。
し、ポリプロピレン被覆量をロープ全体の断面積比で8.
3%としたものであり、比較品3,4,5は樹脂緩衝層の厚さ
と樹脂の降伏応力とを変えたものである。
Bは破断時伸び(%)、Cは前記疲労試験
における1ピッチ間10%断線が発生するまでの回数(サ
イクル)、Dは前記疲労試験における1ピ
ッチ間10%断線発生時の断線状況を指し、d−1は総断
線本数、d−2は山切れ(%)、d−3は内部断線
(%)、d−4は心ローブ断線(%)である。
伏点応力が適正であるため、ロープ切断荷重の低下もな
く、柔軟性が損なわれず、曲げ疲労性が、D/d=25とさ
らにこれよりも厳しいD/d=17の2種のS曲げ、D/d=1
7.2のU曲げいずれにおいても良好であり、また、樹脂
量と降伏点応力が適正であるため接面の摩耗を軽減し摩
耗を押える効果が高く、断線本数が少なく、山切れの割
合が高く、内部損傷や心ロープ断線割合を著しく低くす
ることができている。
応力は適正でも被覆量が不適切であるため、ロープ切断
荷重が低下し、また、曲げ疲労性が本発明の実施例に比
較して大幅に劣り、かつまた断線状況も内部損傷や心ロ
ープ断線の割合が高くなっている。
本の側ストランドを配してなる動索用ワイヤロープにお
いて、該ワイヤロープが、心ロープ側ストランドとの空
間に熱可塑性樹脂緩衝層を有しており、しかもその熱可
塑性樹脂緩衝層が、降伏点応力90〜300kg/cm2を有しロ
ープ全体の断面積に対する断面積比が6〜8%の薄いも
のであるため、良好な引張り強度と適度な曲げやすさを
持ち型崩れしない特性と、心ロープと側ストランドの接
面の摩擦を軽減し、摩耗による内部断線を有効に回避す
ることができるという特性を同時に実現することがで
き、しかも製造も簡単かつ能率よく行えるというすぐれ
た効果が得られる。
式的に示す断面図、第2図は本発明による実際のワイヤ
ロープの断面図、第3図は本発明によるワイヤロープの
製造工程における被覆段階を示す説明図、第3a図は撚合
段階を示す説明図、第4図は従来の動索用ワイヤロープ
の模式的断面図である。 1……心ロープ、2……側ストランド、3……熱可塑性
樹脂緩衝層、3a……極薄肉部、3b……厚肉部
Claims (1)
- 【請求項1】心ロープの外周に複数本の側ストランドを
配してなる動索用ワイヤロープにおいて、該ワイヤロー
プが、心ロープと側ストランドとの空間に、降伏点応力
90〜300kg/cm2を有しロープ全体の断面積に対する断面
積比が6.0〜8.0%の薄い熱可塑性樹脂緩衝層を有してい
ることを特徴とする動索用ワイヤロープ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2044616A JP2876140B2 (ja) | 1990-02-27 | 1990-02-27 | 動索用ワイヤロープ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2044616A JP2876140B2 (ja) | 1990-02-27 | 1990-02-27 | 動索用ワイヤロープ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03249288A JPH03249288A (ja) | 1991-11-07 |
JP2876140B2 true JP2876140B2 (ja) | 1999-03-31 |
Family
ID=12696374
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2044616A Expired - Lifetime JP2876140B2 (ja) | 1990-02-27 | 1990-02-27 | 動索用ワイヤロープ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2876140B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004037702A1 (ja) * | 2002-10-25 | 2004-05-06 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | エレベータ用ロープ |
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KR100744737B1 (ko) | 2007-02-28 | 2007-08-01 | 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 | 엘리베이터용 로프 및 엘리베이터 장치 |
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Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0233298U (ja) * | 1988-08-25 | 1990-03-01 |
-
1990
- 1990-02-27 JP JP2044616A patent/JP2876140B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH03249288A (ja) | 1991-11-07 |
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