JP3095205B2 - 苗箱並べ方法及び苗箱並べ機並びに苗箱並べシステム - Google Patents

苗箱並べ方法及び苗箱並べ機並びに苗箱並べシステム

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JP3095205B2
JP3095205B2 JP07149414A JP14941495A JP3095205B2 JP 3095205 B2 JP3095205 B2 JP 3095205B2 JP 07149414 A JP07149414 A JP 07149414A JP 14941495 A JP14941495 A JP 14941495A JP 3095205 B2 JP3095205 B2 JP 3095205B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、種を蒔いたポット苗箱
等の苗箱を苗床に整列して並べるときの苗箱並べ方法及
び苗箱並べ機並びに苗箱並べシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】多数のポット苗室が碁盤の目状に配列し
てなるポット苗箱(例えば特公昭56−34247号公
報参照)を使用して育苗する場合、苗箱の各ポット苗室
に床土を入れ播種し鎮圧した(例えば実公昭63−12
660号公報参照)のち、これをハウス内の根切りネッ
ト(例えば実公昭59−35571号公報参照)を敷い
た苗床上に順次整列して並べていく。この並べ作業は現
在のところ全て人手により行われているが、苗箱は床土
を入れた状態では相当に重く、しかも中腰で行う作業に
なるため作業者への負担が大きく、数千枚の苗箱を必要
とするような大規模稲作農家において特に機械化の要望
が大きかった。
【0003】しかし、苗床の上に降ろすときポット苗箱
に衝撃が与えられると、ポット苗箱が可撓性のためもあ
り、それが余り大きな衝撃でなくても床土と種子が一部
のポット苗室から簡単に飛び出し不良品となること、ハ
ウス内の苗床は均されているが全く同一高さではなく相
当高低差があること等がネックとなり、これまでポット
苗箱の並べ作業の機械化は難しいとされてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題に鑑みてなされたもので、苗床にある程度高低差があ
っても、ポット苗箱等の苗箱に衝撃を与えることなく苗
床の上に機械的に整列して並べることのできる方法、及
びその方法に適する苗箱並べ機、並びに特に効率的に並
べ作業を行うことのできる苗箱並べシステムを得ること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に関わる苗箱の並
べ方法は、苗載台に整列して載置した複数の苗箱を、整
列を保ったまま苗床に並べる苗箱並べ方法であって、各
苗箱に対応する位置に後ろ向きに突出する弾性台を備え
る苗載台に一部が該弾性台に載るようにして苗箱を載置
し、該弾性台を含む苗載台の一部又は全部を後方へ傾斜
させ苗箱の後端部を苗床に降ろし、続いて苗載台を前進
させることにより苗箱を弾性台上を経て苗床に降ろすこ
とを特徴とする。
【0006】上記苗箱の並べ方法は、弾性台として例え
ばピアノ線等の弾性線材、あるいは弾性リボン状材を使
用し、特に多数のポット苗室が碁盤の目状に配された可
撓性のポット苗箱を並べるのに適する。上記苗箱並べ方
法においては、苗箱の前端部が苗床に降ろされる際に弾
性台の先端が苗床に当接していることが望ましい。ま
た、弾性台を含む苗載台の一部又は全部を後方へ傾斜さ
せ苗箱の後端部を苗床に降ろした段階で、すでに弾性台
の先端が苗床に当接するようになっていてもよい。
【0007】本発明に関わる苗箱並べ機は、上記苗箱並
べ方法を実施するための装置であり、敷設された軌道に
対し直角方向に向いて水平回転し複数の苗箱を所定位置
に整列して運ぶベルトコンベア、及び該ベルトコンベア
の後方側において各苗箱に対応する位置に後ろ向きに突
出する弾性台を備え、該弾性台を含む一部又は全部が後
方に傾斜可能とされた苗載台と、該ベルトコンベア上の
苗箱を後方に向け水平に押し出しその一部を弾性台上に
載せる押出装置とを有し、全体が敷設された軌道に沿っ
て前方に走行することを特徴とする。
【0008】上記苗箱並べ機の弾性台は例えば弾性線材
又は弾性リボン状材からなる。また、ベルトコンベアは
水平に固定したままであってもよいが、弾性台とともに
後方に傾斜可能に設けることもできる。
【0009】上記苗箱並べ機のその他の好ましい具体的
態様として、上記苗箱並べ機は敷設された軌道を走行す
る台車を有し、苗載台の一端側が該台車に支持され、他
端側が走行自在の車輪に支持されていること、その場
合、苗載台の一端側を台車に対し固定又は解除自在と
し、該苗載台を台車に対し180度水平回動した向きに
取り付け可能とすること、台車の前後いずれか一方又は
双方において軌道上に水平に張り出した苗箱受け台を設
置すること等も挙げられる。
【0010】本発明に関わる苗箱並べシステムは、苗床
に沿って直線的に敷設された軌道と、台車に上記苗箱受
け台を備える苗箱並べ機と、該軌道上を走行し台車の苗
箱受け台に苗箱を受け渡す苗箱運搬車からなり、苗箱集
積所において多数の苗箱を苗箱運搬車に積載し、苗箱運
搬車を苗箱並べ機の台車のところまで走行させ、この苗
箱を苗箱受け台に受け渡し、その苗箱を苗箱並べ機で苗
床に並べるというものである。
【0011】苗箱の具体的受渡し手段としては通常のフ
ォークリフトと同様に、例えば、苗箱受け台を上下動可
能なリフトとし、苗箱運搬車が苗箱並べ機に隣接したと
き該苗箱受け台が積載した苗箱の下側に入り込むように
し、この状態で該苗箱受け台を上昇させることで苗箱が
該苗箱受け台に受け渡されるようにする。むろん、台車
側の苗箱受け台を上下動可能とする代わりに、苗箱運搬
車の側に苗箱を上下動させる機構を設けてもよい。
【0012】
【実施例】以下、図1〜図14を参照して本発明の実施
例を説明する。 (実施例1)苗箱並べ機1は、敷設された軌道2上を走
行する台車3と、一端が台車3に取り付けられ台車3と
ともに軌道2に沿って走行する苗載台4と、苗載台4の
前方側に設置された押出装置5等を備える。
【0013】苗載台4は、軌道2に対し直角方向に向い
て水平に設置され、台車3側から他端側に向け(図1に
おいて右から左へ)回転するベルト6aを有するベルト
コンベア6と、ベルトコンベア6の後方側(図1におい
て手前側)に該ベルトコンベア6に沿って水平に設置さ
れ、且つ後方に傾斜可能とされた傾動台7と、該傾動台
7の後端縁から後向きに突出する弾性台としてのピアノ
線8からなり、苗載台4の他端は車輪9に支持されてい
る。
【0014】ベルトコンベア6のベルト6aは、表面に
ほぼ苗箱の幅に見合う間隔で設置された突起11を等間
隔に有し、両端のベルト車12の間に掛け渡され、ベル
トコンベア6の機枠13に取り付けられたモータ14に
よりスプロケット、チェーン等を介して回転駆動され
る。なお、前記突起11は、苗箱を苗床に整列して並べ
るのに役立つほか、苗床に整列して置かれた苗箱と苗箱
の間隔を等間隔にとり、隣接する苗箱同士が互いに密着
するのを防ぐ作用を持っている(広い範囲で互いに密着
していると、熱膨張でずれ上がる苗箱がでてくる)。
【0015】ベルトコンベア6の機枠13の一端に形成
された軸受15は台車3の上面に突設する軸16に回動
自在且つ傾動自在にはまり、軸受15の前後位置には該
軸16を中心とする円弧状の切欠き17a、17bが形
成されている。また、台車3の上面にはちょうど切欠き
17aにはまる位置に軸18が突設し、止め金具19に
より切欠き17aと軸18が固定されている。ここで、
止め金具19を緩め苗載台4を持ち上げて180度左回
りに回動させると、切欠き17aが軸18からはずれ、
切欠き17bが軸18にはまり、今度は切欠き17bと
軸18を止め金具19により固定することになる。この
ように、苗載台4は必要に応じ台車3に対し180度水
平回動した向きに取り付けることが可能となっている。
【0016】ベルトコンベア6には、ベルト6aに沿っ
てその前後に水平にベルト6aとほぼ同じ高さに側部プ
レート20a、20bが設けられ、さらに側部プレート
20bに沿って傾動台7がそれらとほぼ同じ高さに設け
られ(傾動台7が水平位置にあるとき)、傾動台7の後
端縁から後向きに所定間隔毎に突出するピアノ線8がほ
ぼ同じ高さで水平に設けられている。
【0017】また、傾動台7の左右のフレーム25a、
25bの下端が軸26に取り付けられ、軸26は前記機
枠13から後方に延びる支持フレーム27a、27bに
回動自在に軸支されている。さらに、軸26にはブラケ
ット28の下端が固定され、該ブラケット28の上端に
は内部に収容したピニオンを駆動するモータ29が取り
付けられ、該ピニオンに噛み合うラック棒30がモータ
29を貫通して設けられ、該ラック棒30の先端には支
持フレーム27bの先端部分を転がるコロ31が取り付
けられている。そして、例えば傾動台7が水平位置にあ
るときモータ29を駆動すると、該モータ29がラック
棒30に沿って動き、ブラケット28が軸26を中心と
して揺動するので、軸26が回動し傾動台7が水平位置
から後方へ傾斜する(図3において実線→仮想線)。
【0018】押出装置5は、側部フレーム20aの前方
位置においてベルトコンベア6に平行に配置された共通
のフレーム33と、フレーム33に所定間隔毎に取り付
けられた複数の押出板34と、フレーム33を前後に駆
動する駆動装置35と、フレーム33が水平に且つ平行
を保ったまま前後移動するように案内するガイド部材3
6から構成される。
【0019】駆動装置35は、ピニオンを内蔵しベルト
コンベア6の機枠13に取り付けられたモータ37と、
一端がフレーム33の中央に取り付けられ該モータ37
を貫通し該ピニオンに噛み合うようにされたラック棒3
8からなり、ガイド部材36は、ベルトコンベア6の機
枠13に取り付けられたガイドシリンダ39と、一端が
フレーム33に取り付けられ該ガイドシリンダ39を貫
通するガイドロッド40からなる。なお、押出板34の
下端の幅はベルト6aの突起11の間隔より小さくさ
れ、その下端位置はベルト6aの上面や支持プレート2
0a、20bの上面よりやや高い位置に設定される。
【0020】台車3には苗箱受けリフト42が設けら
れ、該苗箱受けリフト42はその基端部両側にガイドロ
ーラ43を有し、ガイドローラ43はガイドレール44
内を上下移動可能とされ、基端部中央がリンク機構45
と先端にコロを備えたラック棒46を介してモータ47
につながり、該モータ47により上下に駆動されるよう
になっている。なお、図1〜図3において、48は台車
3の車輪、49はその駆動モータ、50は操作パネル、
51は車輪9の軌道である。
【0021】図4に示すのは、苗箱並べ機1と同じ軌道
2上を走行する苗箱運搬車55であり、左右が高く、中
央がやや低くなった苗箱積載部56を有し、前後に弾性
支持されたバンパー57a、57bを備え、図示しない
モータにより車輪58が駆動される。また、苗箱運搬車
55は前後にスライドするキックロッド59とリミット
スイッチ60a、60bを備え、苗箱運搬車55が軌道
2上を走行して台車3に接近すると、キックロッド59
が台車3に当って押し込まれ、リミットスイッチ60a
が作動してモータへの通電が止まり、苗箱運搬車55は
惰性で進むがバンパー57aが台車3に当たったところ
で静かに停止する。逆に苗箱運搬車55が後退してスト
ッパー61に接近すると、キックロッド59がストッパ
ー61に当って押し込まれ、リミットスイッチ60bが
作動してモータへの通電が止まり、苗箱運搬車55は惰
性で進むがバンパー57bがストッパー61に当たった
ところで静かに停止する。
【0022】図7は、ハウス内における苗箱並べ機1及
び苗箱運搬車55等の配置状態を示すもので、ハウス内
中央に縦に軌道2を敷設し、その両側を苗箱を並べる苗
床Fとし、さらにその両側に軌道51を敷設し、苗箱並
べ機1の台車3を軌道2上に走行自在に設置し、苗載台
4の他端を支持する車輪9を一方の軌道51上に走行自
在とする。また、苗箱運搬車55を苗箱並べ機1の苗箱
受けリフト42の側に走行自在に設置し、ストッパー6
1の付近を床土入れと播種を終えた苗箱の集積所とす
る。
【0023】次に苗箱並べ機1と苗箱運搬車55等の操
作について説明する。苗箱並べ機1に苗箱を供給する際
は、苗箱運搬車55の苗箱積載部56に苗箱Aを積み上
げ(図4仮想線参照)、苗箱並べ機1に向かい走行させ
る。苗箱運搬車55が台車3に接近するとき、苗箱受け
リフト42は下げられ苗箱運搬車55に積載された苗箱
Aの下側に入り込むようにされている。苗箱運搬車55
が台車3に隣接して停止したとき、モータ47を駆動し
苗箱受けリフト42を上昇させて苗箱Aを苗箱運搬車5
5から受け取る。続いて、空になった苗箱運搬車55を
後退させる。
【0024】苗箱を苗床に並べる際は、作業者が台車3
に乗り、モータ14を駆動してベルト6aを動かしなが
ら、苗箱受けリフト42から苗箱Aを1つづつ取り台車
3側からベルト6aの突起11の間に載せていく。この
苗箱Aは側部プレート20a、20b上にも載る長さで
あり、該側部プレート20a、20b上を滑りながらし
だいに他端側に運ばれる。8個の苗箱Aがベルト6a上
に載り最初の苗箱Aの先端が所定端部に達したとき、該
先端がリミットスイッチ65を作動させ、これによりモ
ータ14の駆動が停止し、ベルト6aをその位置に停止
させる(図1の状態、最初の苗箱のみ仮想線で示す)。
【0025】続いて、モータ37を駆動してフレーム3
3を後方に動かし、ベルト6a上の苗箱Aをそれぞれ押
出板34の下端で後方に押し出し、水平状態にある傾動
台7上に移載する。このときの様子を詳細に示すのが図
5(苗箱Aは可撓性苗箱とする)であり、苗箱Aは傾動
台7の上に載り、苗箱Aの後方側の一部はピアノ線8上
に支持され、後端部はピアノ線8より後方側にはみでた
状態にある。
【0026】次に、モータ29を駆動してブラケット2
8を傾け、軸26を回動させて傾動台7を水平状態から
後方へ傾斜させ(図3において実線→仮想線)、傾動台
7が設定角度まで傾斜した後、モータ49を駆動して台
車3を前方に移動させ、苗箱を苗床Fに降ろし並べてい
く。このあいだの様子(苗箱Aは同じく可撓性苗箱とす
る)を詳細に示すのが図6であり、(a)傾動台7及び
ピアノ線8の定位置に苗箱Aが載った状態から、(b)
傾動台7が傾斜していくと、まず苗箱Aの後端部が苗床
Fに接地し、(c)傾動台7が設定角度まで傾斜したと
きは、ピアノ線8は先端部が苗床Fに当接して湾曲し、
苗箱Aも自重及び床土の重さで湾曲しピアノ線8からは
みでた部分が苗床Fに接地している。
【0027】(d)続いて傾動台7が前進する(台車3
が前進する)と、苗箱Aは苗床Fの面との摩擦力の作用
で置き残され、ピアノ線8に沿って苗床F上にしだいに
降ろされる。(e)さらに傾動台7が前進すると苗箱A
は完全に降ろされるが、ピアノ線8の先端が苗床Fに当
接しているため、苗箱Aは最後までソフトに降ろされ
る。
【0028】傾動台7は上記(e)の位置からもう少し
前進したところで停止し、次の並べ作業のために水平に
復帰するが、傾動台7及びピアノ線8が操作パネル50
により設定された手順に従い上記(a)〜(e)の作業
を行っているあいだ、ベルト6a上に次の苗箱を載せる
作業を行うことができるので、傾動台7が水平状態に復
帰するとすぐベルト6a上の苗箱を傾動台7及びピアノ
線8上に移載し、次の並べ作業に入ることができ、並べ
作業の効率は非常によい。
【0029】上記実施例においては弾性台としてピアノ
線8を使用し、その先端を傾動台7が移動するあいだ苗
床Fの面に当接させておいたが、これはピアノ線8から
苗箱Aが最後に離れるときでも衝撃を受けることなく苗
床Fの面に置かれるようにするためである。すなわち、
苗床Fの上面は平に均しているように見えても前後左右
にかなり高低差があり、また、軌道2、51の高さも前
後方向にかなり変動するので、傾動台7の後端と苗床F
の上面との距離hは普通傾動台7の左右の位置によって
異なり、前進していく((c)〜(e))あいだにも変
動する。従って、仮にピアノ線8に代えて剛体の部材を
使用したとすると、その部材の先端はある苗箱の位置で
は接地しているが他の苗箱の位置では接地せず、また、
傾動台7が前進しているあいだあるときは接地しあると
きは接地しないということが起り得、事実上、その全て
の先端を常に接地させておくことは不可能である。そし
て、該部材が苗床に接地していないときに苗箱の前端が
該部材から離れると、苗箱は苗床に落下しその衝撃でポ
ット苗室の床土や種子が飛び出すことになる。
【0030】上記実施例では、ピアノ線8からなる弾性
台を使用し、これを苗床Fに当接し湾曲せしめたので、
傾動台7の左右の位置による高さhの違いや前進すると
きの高さhの変動を吸収することができ、先端が常に苗
床Fに当接した状態で並べ作業を行うことができるの
で、苗箱は最後までソフトに苗床F上に降ろされること
になる。
【0031】図7のようなハウス内において、上記のよ
うに一方の側の苗床に苗箱を並べ終わると、止め金具1
9(図1参照)を緩め、ベルトコンベア6の機枠13と
台車3の固定を解除し、該機枠13の他端に設けた把手
(図示せず)を持って苗載台4を持ち上げ、続いて18
0度左回りに回動して仮想線で示す位置に置き、再び止
め金具19により機枠13を台車3に固定し、他方の側
の苗床に対する苗箱並べ作業を開始する。
【0032】なお、上記実施例では、傾動台7が所定角
度まで傾斜したときピアノ線8の先端部が苗床Fに接地
して湾曲し、傾動台7が前進するあいだずっと接地して
いるように設定されていたが、のちに実施例4でも説明
するように、傾動台7が傾斜した当座は接地していなく
ても、苗箱の前端部がピアノ線から離れる時点、すなわ
ち苗箱の前端部が苗床に降ろされる時点で、苗箱の重量
によりピアノ線8が大きくたわみその先端部が苗床Fに
当接するようになっていれば、苗箱は着地の衝撃を受け
ることなく苗床Fに置かれることになる。また、上記実
施例では、ピアノ線を使用したが、例えばリボン状の幅
のある弾性部材等も含め、ピアノ線以外の弾性部材も弾
性台として適宜使用することができる。
【0033】(実施例2)図8に示すのは、先に挙げた
特公昭56−35247号公報に記載されたような多数
のポット苗室が碁盤の目のように配列してなる可撓性ポ
ット苗箱に特に適する苗載台4’である。この苗載台
4’においては、傾動台7の途中から斜めに立ち上がり
つつ後方に延び傾動台7から後向きに突出する弾性台と
してのピアノ線8’を有し、他は実施例1の苗載台4と
同じ(同じ番号を付与)である。図8(a)の状態から
ポット苗箱Bを後方に押し出すと、ピアノ線8’は図8
(b)及び図9に示すように苗箱Bのポット苗室の間の
溝にはまり込む。
【0034】苗箱Bを苗床Fに降ろし並べていく様子
は、図10に示すように図6とほぼ同じであり、(a)
傾動台7及びピアノ線8’の定位置に苗箱Bが載った状
態から、(b)傾動台7が傾斜していくと、まず苗箱B
の後端部が苗床Fに接地し、(c)傾動台7が設定角度
まで傾斜したときは、ピアノ線8’は先端部が苗床Fに
当接し、苗箱Bも自重及び床土の重さで湾曲しピアノ線
8’からはみでた部分が苗床Fに接地している。なお、
ピアノ線8’の先端はリング状に形成され、続いて前進
する際に苗床Fの上に敷いた根切りネット([従来の技
術]の欄参照)を引っかけないようになっている(前記
実施例のピアノ線8は先端で引っかけることがある)。
【0035】(d)続いて傾動台7が前進する(台車3
が前進する)と、苗箱Bは苗床Fの面との摩擦力の作用
で置き残され、ピアノ線8’に沿って苗床F上にしだい
に降ろされる。なお、傾動台7の後端縁にピアノ線8が
取り付けられた前記実施例1の場合、苗箱Bが傾動台7
から離れるとき苗箱Bは溝の深さsの分だけピアノ線8
上に落下し、その衝撃で苗室内の床土や種子が飛び出す
恐れがあったが、この実施例2によれば、ポット苗箱B
が傾動台7上に移載された時点でピアノ線8’が溝には
まっているので、ポット苗箱Bが傾動台7から離れると
きもスムースに移動する。(e)さらに傾動台7が前進
し苗箱Bは床土F上に完全に降ろされる。なお、前記実
施例1でもこの実施例でも、弾性台をピアノ線とするこ
とにより、これがポット苗箱の底の溝にはまり込み、ポ
ット苗箱を真直に案内する効果を持つ。
【0036】(実施例3)図11及び図12に示す苗箱
並べ機70は、前記実施例1の苗箱並べ機1と同様に、
台車71と、一端が台車71に支持され台車71ととも
に軌道2に沿って走行する苗載台72と、苗載台72の
前方側に設置された押出装置73等を備える。
【0037】本実施例では、苗載台72は、ベルト74
aを備えるベルトコンベア74と、ベルトコンベア74
の後方側(図11において手前側)においてその側部プ
レート75bの後端縁から後向きに突出する弾性台とし
てのピアノ線76からなる。なお、ベルトコンベア74
には、ベルト74aに沿ってその前後に水平にベルト7
4aとほぼ同じ高さに側部プレート75a、75bが設
けられ、ピアノ線76は該側部プレート75bとほぼ同
じ高さで所定間隔毎に水平に突出している。
【0038】台車71には主機枠78が固定され、該主
機枠78にベルトコンベア74の支持機枠79の両端に
取り付けられた軸80(80a、80b)が回動自在に
取り付けられ、該軸80bに実施例1でみられたと同様
なピニオン内蔵のモータ81がレバー82を介して取り
付けられ、ラック棒83が該モータ81を貫通して設け
られ、該ラック棒83の先端には主機枠78上を転がる
コロ84が取り付けられている。そして、モータ81が
作動すると該モータ81がラック棒83に沿って動き、
レバー82が軸80を中心として揺動するので、軸80
(80a、80b)が回動しベルトコンベア74、つま
りは苗載台72が水平位置から後方へ傾斜する。
【0039】押出装置73は、側部プレート75aの前
方位置において所定間隔毎に配置された押出板88と、
それらをまとめて取り付けたフレーム89と、該フレー
ム89に固定されたラック棒90と、ラック棒90に噛
み合うピニオンを内蔵するモータ91からなり、モータ
91の駆動により押出板88が主機枠78、側部プレー
ト75a、及びベルト74aの上を前後に摺動するよう
になっている。
【0040】その他の点では、苗箱並べ機70は前記苗
箱並べ機1と余り変わりがない。なお、76は主機枠7
8の他端に取り付けられた車輪、77は台車71に設置
された苗箱受けリフト、92は台車71の車輪93を駆
動するモータ、94はリンク機構95を介して苗箱受け
リフト77を上下動させるピニオン内蔵式のモータ、9
6はベルトコンベア73のベルト72を回転させるモー
タ、97は操作パネルである。
【0041】台車71側からベルト74a上に置かれた
苗箱は、側部プレート75a、75b上に載る長さであ
り、該側部プレート75a、75b上を滑りながらしだ
いに他端側に運ばれる。前記苗箱並べ機1と同じく、8
個の苗箱がベルト74a上に載り最初の苗箱の先端が所
定端部に達したとき、ベルト74aはその位置に停止す
る。
【0042】そして、苗箱並べ機70を使用して苗箱を
苗床に並べる際、前記苗箱並べ機1と機能的に異なる点
は、押出板88により苗箱をベルト74aから完全に押
し出すのではなく、図11の仮想線で示すように、一部
をベルト74a上に残したままとする点、及びベルトコ
ンベア74とピアノ線76からなる苗載台72の全部を
傾斜させる点である。この苗箱並べ機70では、苗載台
72上の苗箱を苗床に降ろす作業をしている間(図6の
(a)〜(e)に相当)にベルトコンベア74上に苗箱
を置く作業ができないという問題があるが、押出板88
のストロークが小さくて済み、機体をコンパクトにでき
るという利点がある。
【0043】(実施例4)図13及び図14に示す苗箱
並べ機100は、構造的には前記実施例3の苗箱並べ機
70とほぼ同じであり(同じ部分には同じ番号を付
与)、ここでは相違点についてのみ詳細に説明する。す
なわち、実施例4の特徴とする点は、側部プレート75
bの後端縁から後向きに突出する弾性台としてリボン状
材101を設置した点、及び、苗載台102を傾動する
手段として手動式レバー103を設置し、苗箱受けリフ
ト104を台車71に固定式とすることでさらに機体の
簡素化を図った点である。
【0044】苗箱並べ機100によりポット苗箱Bを苗
床Fに並べるときの様子を図14を参照して説明する
と、(a)苗載台102上に8個のポット苗箱Bが載
り、最初のポット苗箱Bの先端が所定端部に達しコンベ
ア74が停止した状態から、(b)ポット苗箱Bがコン
ベア74から半ば押し出され、その後方側の一部はリボ
ン状材101上に支持され、後端部はリボン状材101
より後方側にはみでた状態となり、(c)ここでレバー
103を操作して苗載台102を所定角度まで傾斜する
と、ポット苗箱Bは自重及び床土の重さで湾曲しリボン
状材101からはみでた部分が苗床Fに接地する。この
とき、リボン状材101はポット苗箱の重量で押さえら
れて下方にたわむが、この段階ではその先端部が苗床F
に接地するほどでもない。
【0045】(d)続いて苗載台102が前進すると、
ポット苗箱Bは苗床Fの面との摩擦力の作用で置き残さ
れ、リボン状材101に沿って滑り苗床F上にしだいに
降ろされるが、ポット苗箱Bの前端部が側部プレート7
5bの後端縁から離れリボン状材101の先端部に近づ
くにつれ、該リボン状材101のたわみが増しその先端
部が苗床Fに接地する。(e)さらに苗載台102が前
進しポット苗箱Bの前端部がリボン状材101から離れ
るまで、リボン状材101の先端部は接地した状態であ
り、ポット苗箱Bは着地の衝撃を受けることなく苗床F
に置かれることになる。そして、ポット苗箱Bがリボン
状材101から離れると、それまでかかっていた重量が
なくなるのでリボン状材101のたわみが消え先端部が
苗床Fから離れる。
【0046】苗載台102は上記(e)の位置からもう
少し前進したところで停止し、次の並べ作業のために水
平に復帰させられる。なお、前記実施例2のようにポッ
ト苗箱を並べる際、並べ機の弾性台としてピアノ線を使
用したときは、ピアノ線がポット苗箱の底の溝にはまり
込むので、その部分の摩擦が大きくなり、ポット苗箱が
ピアノ線に沿ってスムースに降りて行かない場合がある
が、弾性台としてリボン状材を使用したときはそのよう
な問題は生じない。
【0047】また、この実施例では、ポット苗箱の前端
部がリボン状材101から離れるかなり前からリボン状
材101の先端部は接地した状態にあるが、少なくとも
ポット苗箱の前端部がリボン状材101から離れる時点
でリボン状材101の先端が苗床に当接しておればよ
く、これで着地の衝撃をなくすことができる。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、苗箱の中の床土や種子
を飛び出させるような衝撃を与えることなく、苗箱を苗
床に機械的に整列して並べることができるようになり、
苗箱の並べ作業の労力が大きく軽減される。なお、本発
明はポット苗箱等の可撓性苗箱に限らず、非可撓性の苗
箱にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に関わる苗箱並べ機の平面図である。
【図2】同じく正面図である。
【図3】同じく側面図である。
【図4】実施例の苗箱運搬車の平面図である。
【図5】実施例の苗箱並べ機において苗載台への苗箱の
移載操作を説明する図である。
【図6】実施例の苗箱並べ機において苗載台から苗床に
苗箱を並べる操作を説明する図である。
【図7】ハウス内における苗箱並べ機及び苗箱運搬車等
の配置状態を示す図である。
【図8】別の実施例に関わる苗載台において、苗箱の移
載操作を説明する図である。
【図9】図8(b)のX−X断面図である。
【図10】同じく苗載台から苗床に苗箱を並べる操作を
説明する図である
【図11】さらに別の実施例に関わる苗箱並べ機の平面
図である。
【図12】同じく正面図である。
【図13】さらに別の実施例に関わる苗箱並べ機の平面
図である。
【図14】同じく苗箱並べ機において苗載台から苗床に
苗箱を並べる操作を説明する図である。
【符号の説明】
1、70、100 苗箱並べ機 3、71 台車 4、72、102 苗載台 6、74 ベルトコンベア 5、73 押出装置 24、24’、76 弾性台(ピアノ線) 101 弾性台(リボン状材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 7/08 320

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 苗載台に整列して載置した複数の苗箱
    を、整列を保ったまま苗床に並べる苗箱並べ方法であっ
    て、各苗箱に対応する位置に後ろ向きに突出する弾性台
    を備える苗載台に一部が該弾性台に載るようにして苗箱
    を載置し、該弾性台を含む苗載台の一部又は全部を後方
    へ傾斜させて苗箱の後端部を苗床に降ろし、続いて苗載
    台を前進させることにより苗箱を弾性台上を経て苗床に
    降ろすことを特徴とする苗箱並べ方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも苗箱の前端部が苗床に降ろさ
    れる際に、弾性台の先端が苗床に当接していることを特
    徴とする請求項1に記載された苗箱並べ方法。
  3. 【請求項3】 弾性台が弾性線材又は弾性リボン状材か
    らなり、多数のポット苗室が碁盤の目状に配された可撓
    性のポット苗箱を並べることを特徴とする請求項1又は
    2に記載された苗箱並べ方法。
  4. 【請求項4】 敷設された軌道に対し直角方向に向いて
    水平回転し複数の苗箱を所定位置に整列して運ぶベルト
    コンベア、及び該ベルトコンベアの後方側において各苗
    箱に対応する位置に後ろ向きに突出する弾性台を備え、
    該弾性台を含む一部又は全部が後方に傾斜可能とされた
    苗載台と、該ベルトコンベア上の苗箱を後方に向け水平
    に押し出しその一部を弾性台上に載せる押出装置とを有
    し、全体が敷設された軌道に沿って前方に走行すること
    を特徴とする苗箱並べ機。
  5. 【請求項5】 弾性台が弾性線材又は弾性リボン状材か
    らなることを特徴とする請求項4に記載された苗箱並べ
    機。
  6. 【請求項6】 ベルトコンベアを弾性台とともに後方に
    傾斜可能に設けたことを特徴とする請求項4又は5に記
    載された苗箱並べ機。
  7. 【請求項7】 敷設された軌道上を走行する台車を有
    し、苗載台の一端側が該台車に支持され、他端側が走行
    自在の車輪に支持されていることを特徴とする請求項4
    〜6のいずれかに記載された苗箱並べ機。
  8. 【請求項8】 苗載台の一端側を台車に対し固定又は解
    除自在とし、該苗載台を台車に対し180度水平回動し
    た向きに取り付け可能としたことを特徴とする請求項7
    に記載された苗箱並べ機。
  9. 【請求項9】 台車の前後いずれか一方又は双方におい
    て軌道上に水平に張り出した苗箱受け台を設置したこと
    を特徴とする請求項7又は8に記載された苗箱並べ機。
  10. 【請求項10】 苗床に沿って直線的に敷設された軌道
    と、該軌道に沿って走行する請求項9に記載された苗箱
    並べ機と、該軌道上を走行し台車の苗箱受け台に苗箱を
    受け渡す苗箱運搬車からなることを特徴とする苗箱並べ
    システム。
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