JP3094172B2 - 流量制御装置 - Google Patents

流量制御装置

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JP3094172B2
JP3094172B2 JP03146943A JP14694391A JP3094172B2 JP 3094172 B2 JP3094172 B2 JP 3094172B2 JP 03146943 A JP03146943 A JP 03146943A JP 14694391 A JP14694391 A JP 14694391A JP 3094172 B2 JP3094172 B2 JP 3094172B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弁孔内での流量調節ス
プールの移動によりポンプの吐出流体の一部を吸込側に
還流させ、送出先への送出流量を制御する流量制御装置
に関し、特に、吐出量が多い範囲において、送出流量を
逆に減じるべく動作する流量制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】多くの流体送出回路においては、送出先
への送出流量を該送出先での要求に応じて制御すること
が必要となり、この場合、送出流体の発生源となるポン
プには、これの吐出流体の一部を吸込側に還流させて送
出流量を制御する流量制御装置が付設される。
【0003】例えば、舵取機構中に配された油圧アクチ
ュエータへ舵輪(ステアリング)操作に応じて作動油を
送給し、該油圧アクチュエータの発生力にて操舵補助力
を得る構成とした油圧式の動力舵取装置においては、作
動油の発生源たる油圧ポンプは一般的にエンジンにて駆
動されており、該油圧ポンプの吐出油量は車速の増大に
伴って増大する一方、舵取りに際し車輪に加わる路面反
力は、停止時及び低速走行時には大きく高速走行時には
小さいことから、この作動油の送給により動作する動力
舵取装置においては、車速の遅速に応じて大小となる操
舵補助力の発生が要求される。従って前記油圧ポンプに
は、吐出油量の如何に拘わらず動力舵取装置への送出油
量を略一定に維持すること、更に望ましくは、高速走行
時における吐出油量が大なる範囲において、動力舵取装
置への送出油量を逆に減じることが要求され、このよう
な送出油量の自動調節を可能とするための流量制御装置
が用いられている。
【0004】この流量制御装置は、油圧ポンプのハウジ
ングに穿設した弁孔内に、油圧ポンプの吐出油が供給さ
れる供給室と送出先に連なる送出室とを形成し、これら
の間に絞り部を構成する一方、前記送出室に連通する圧
力室と前記供給室とにその両側を対面させ、両室間の圧
力差、即ち、前記絞り部前後の圧力差を受圧して動作す
る流量調節スプールを設け、この流量調節スプールの動
作により前記供給室への供給油の一部を油圧ポンプの吸
込側に還流せしめる構成となっている。
【0005】即ちこの構成により、供給室への供給油
は、流量調節スプールの動作位置に応じて吸込側への還
流油路と前記送出室とに振り分けられるが、流量調節ス
プールの動作位置を決定する前記絞り部前後の圧力差
は、該絞り部を通流する油量、即ち送出先への送出油量
に対応するから、流量調節スプールの動作により、送出
油量の増大に応じて還流油量が増し、送出油量が略一定
に保たれる。
【0006】更に前記絞り部を、供給室への供給油の全
量が通流する固定絞りと、該固定絞り前後の圧力差に応
じてその絞り面積を変化する可変絞りとにて構成した流
量制御装置が実用化されており、この構成においては、
前記可変絞りの通油抵抗が供給油量の増加に伴って増す
ことから、供給油量、即ちポンプの吐出油量の増大に応
じて送出油量を逆に減じることができ、動力舵取装置に
おける前述した要求に応え得るものとして広く用いられ
ている。
【0007】この種の流量制御装置の代表的な構成とし
て、特公平1-27308号公報及び特公平3-550号公報に開
示された流量調節装置がある。図6は、この流量制御装
置の要部拡大断面図である。
【0008】本図に示す如くこの流量制御装置は、油圧
ポンプのハウジングに穿設された弁孔1の内部に構成し
てある。該弁孔1の中途部には、吐出側に連なる吐出油
路10との連通部及び吸込側に連なる還流油路11との連通
が、軸長方向に相互に離隔して設けてあり、また弁孔
1は、開口端に螺合固定した送出ユニオン3を介して油
圧の送出先に連結されている。更に弁孔1の内奥部に
は、軸長方向への摺動自在に流量調節スプール2が内嵌
してあり、この流量調節スプール2は、弁孔1の底面と
の間に介装された図示しない押しばねにより開口側(図
の左側)に向けて付勢され、前記吐出油路10の連通部を
閉塞する位置にまで延設された前記送出ユニオン3の先
端に押し付けられている。
【0009】送出ユニオン3の円筒状をなす延設部30の
内側空洞は、これに内嵌固定された絞り板31により、流
量調節スプール2側の供給室5と、送油先に連なる送出
室6とに分割されている。前記供給室5は、延設部30の
周壁を内外に貫通する孔として構成された固定絞り32を
介して吐出油路10に連通され、また送出室6は、図示し
ない送油先に連通されており、これら両室5,6は、絞
り板31の中心部を貫通する絞り孔 31aとこれの周囲に等
配された複数の絞り孔 31b,31b…とにより連通されてい
る。
【0010】送出室6の内圧は、弁孔1に並設された連
通路12を介して流量調節スプール2の背面側に導かれて
おり、流量調節スプール2は、供給室5と送出室6との
間に前記絞り孔 31a及び絞り孔 31b,31b…の通油に伴っ
て生じる圧力差により前記押しばねの付勢に抗して弁孔
1の内奥側に向けて摺動して、弁孔1内への還流油路11
の開口面積を増し、供給室5への供給油の一部を還流油
路11を経て吸込側に還流させ、送出室6を経て送出され
る送油量を減じる作用をなす。
【0011】供給室5には、同軸上での摺動自在に絞り
スプール33が内嵌されており、この絞りスプール33と前
記絞り板31との間には、両者を離反する向きに付勢する
コイルばね34が介装してある。絞りスプール33は、流量
調節スプール2側に軸心部において開口し、また半径方
向外向きに傾斜する一対の傾斜孔に分岐されて絞り板31
側に開口する通油孔 33aを備えている。コイルばね34の
付勢方向への絞りスプール33の摺動は、延設部30内周の
流量調節スプール2側に係着されたストッパ35により抑
止されるようになしてあり、このストッパ35と絞りスプ
ール33との間には、延設部30の周壁を内外に貫通する導
圧孔36を介して吐出油路10に連通する環状室が形成され
ている。
【0012】而して、吐出油路10から固定絞り32を経て
供給室5に供給される油は、絞りスプール33に形成され
た前記通油孔 33aを経て絞り板31の前側に達し、該絞り
板31を貫通する絞り孔 31a及び絞り孔 31b,31b…を経て
送出室6に導入されて所定の送油先に送出され、このと
き絞りスプール33は、ストッパ35との間の環状室に導圧
孔36を経て導入される吐出油路10の内圧と供給室5の内
圧との差、即ち、固定絞り32の前後に生じる圧力差によ
り、コイルばね34の付勢に抗して絞り板31に向けて摺動
し、先端の突起部 33bにより絞り板31中央の絞り孔 31a
を閉止する。
【0013】即ち、絞り板31に形成した絞り孔 31a及び
絞り孔31b,31b…は、供給室5への供給油の通流により
固定絞り32の前後に生じる圧力差の増大に応じて絞り面
積を減じる可変絞りとして機能し、送出室6への導入油
の通流によりこの可変絞りの前後に生じる圧力差に応じ
て流量調節スプール2が前述した如く摺動して、送出室
6への導入油量、換言すれば、送油先への送油量が加減
される。
【0014】従ってこの流量制御装置を備えた油圧ポン
プにおいては、ポンプ回転数が小さい範囲では、ポンプ
回転数の増加に伴って送油量が比例的に増すが、送油量
の増大により流量調節スプール2が摺動を開始した後
は、吐出油路10からの供給油量の増加に応じて還流油路
11への還流油量が増す結果、送油先への送油量は、ポン
プ回転数の増加に拘わらず略一定に維持される。更に供
給油量が増すと、固定絞り32前後の圧力差により絞りス
プール33が摺動を始め、これの先端の突起部 33bにて絞
り板31中央の絞り孔 31aが閉止されるまでの間において
は、該絞り孔 31aと絞り孔 31b,31b…とからなる可変絞
りの絞り面積が減少し、通油抵抗が増す結果となり、流
量調節スプール2の摺動により生じる還流油量の増加率
が供給油量の増加率を超え、ポンプ回転数の増加に伴っ
て送油量が逆に減少することとなり、図7に示す如き送
油量の変化態様が得られる。このような送油量の変化
は、動力舵取装置の作動油の発生源として望ましいもの
である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところが以上の如き構
成の従来の流量制御装置においては、送出室6への送出
油の全量が絞りスプール33に形成された通油孔 33aを通
流することから、絞りスプール33に大きい動圧が作用
し、特に、送出室6への送油量が大なる範囲では、絞り
スプール33の動作が不安定となり、図7における送油量
の減少部が安定して得難いという難点がある。
【0016】この難点は、通油孔 33aの面積を大きく
し、通油孔 33a内での流速を低下せしめることにより解
消されるが、送出ユニオン3の延設部30内に同軸的に内
嵌した絞りスプール33に形成される通油孔33aの面積増
加には限界があり、動圧の作用による絞りスプール33の
不安定動作を解消するためには、絞りスプール33の大径
化が必要となり、流量制御装置全体の大型化を招来する
不都合があった。
【0017】また従来の流量制御装置においては、供給
室5から送出室6へ至る流路が、通油孔 33aの分岐部に
て外向きに広がった後、絞り板31中央の絞り孔 31aに向
けて縮流する複雑な形状を有しており、例えば寒冷地で
の油圧ポンプの始動に際し、高粘度を有する油の通流が
阻害されて極めて高いサージ圧が発生し、上流側の油圧
ポンプ、及び送出ユニオン3から送油先に至る下流側の
油圧配管の破損を招来する虞があり、更には、前記サー
ジ圧に起因する耳障りな異音(ガー音)が長時間に亘っ
て継続する難点があった。
【0018】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、可変絞りの開閉動作をなす絞りスプールの不安
定動作を解消し、所望の特性を確実に得ると共に、流路
の簡素化によりポンプの始動時におけるサージ圧の発生
を抑制し、ポンプ及び配管系の破損、並びにガー音の発
生を未然に防止し得る流量制御装置を提供することを目
的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明に係る流量制御装
置は、ポンプの吐出側に連なる吐出路との連通部、及び
ポンプの吸込側に連なる還流路との連通部をその中途に
相互に離隔して備える弁孔を、該弁孔の一側の開口端に
螺合固定された送出ユニオン内側の送出室を介して所定
の送出先に連結し、該弁孔の内部に、前記吐出路からの
導入流体の通流によりその前後に圧力差を生じる固定絞
りと、該固定絞り前後の圧力差に応じて絞り面積を変
え、前記送出先への送出流体の通流によりその前後に圧
力差を生じる可変絞りとを構成し、この可変絞り前後の
圧力差の受圧に応じて前記弁孔内を移動し、前記還流路
との連通部を開閉して、該還流路と前記送出室とに前記
吐出路からの導入流体を振り分ける流量調節スプールを
備えた流量制御装置において、前記弁孔内側の段部と前
記送出ユニオンの内奥側端面との間に弾性体を介して挾
持固定され、前記吐出路との連通部に臨ませて前記固定
絞りを形成する絞りハウジングと、該絞りハウジングの
内側に前記弁孔の軸長方向に夫々の軸心を沿わせて並設
され、各別の絞り孔を介して前記送出室に連通し、前記
固定絞りを経て導入される流体を前記送出室に夫々導く
通油孔及びシリンダ孔と、軸心部を貫通する流体の通流
孔を有する円筒形状をなし、前記固定絞り前後の圧力差
を受圧して前記シリンダ孔内にて摺動する絞りスプール
とを備え、該絞りスプールにより開閉される前記シリン
ダ孔側の絞り孔と、所定面積を有する前記通油孔側の絞
孔とにより前記可変絞りを構成したことを特徴とす
る。
【0020】
【作用】本発明においては、吐出路から供給されて固定
絞りを通過した流体は、弁孔に沿って並設された通油孔
とシリンダ孔とに別れて流入し、通油孔の内部、及びシ
リンダ孔内を摺動する円筒形の絞りスプールの軸心部を
貫通する通流孔の内部を流れ、各別の絞り孔を経て送出
室に導入される。このとき、絞りスプールが固定絞り前
後の圧力差を受圧して摺動し、この絞りスプールにより
シリンダ孔側の絞り孔のみが開閉され、該絞り孔と通油
孔側の絞り孔とにより、固定絞り前後の圧力差に応じて
絞り面積を変える可変絞りが構成される。シリンダ孔に
は、供給流体の一部のみが流入し、この流体は、絞りス
プールに形成された前記通流孔の内部を、該絞りスプー
ルの摺動の方向に直線的に流れる。従って、動圧の作用
による絞りスプールの不安定動作はわずかであり、ま
た、流れの阻害に起因するサージ圧の発生を抑制でき
る。
【0021】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づい
て詳述する。図1及び図2は本発明に係る流量制御装置
(以下本発明装置という)の縦断面図であり、図1には
非動作時の状態が、図2には動作時の状態が夫々示され
ている。
【0022】図中1は、円形断面をなす弁孔であり、油
圧ポンプのハウジングに適宜の深さを有して穿設されて
いる。弁孔1の中途には、油圧ポンプの吐出側へ連なる
吐出油路10と、同じく吸込側へ連なる還流油路11とが、
軸長方向に相互に離隔した位置に連通させてあり、また
弁孔1の開口側と内奥側とは、該弁孔1に並設された連
通路12により相互に連通させてある。
【0023】本発明装置は、弁孔1の内奥部に軸長方向
への摺動自在に嵌入された流量調節スプール2と、弁孔
1の開口部にねじ込み固定された送出ユニオン3との間
に絞りハウジング4を配し、該絞りハウジング4と流量
調節スプール2との間に吐出油路10からの供給油が導入
される供給室5を、また送出ユニオン3の内側に図示し
ない送油先に連なる送出室6を、更に流量調節スプール
2の内奥側に前記連通路12を介して送出室6に連通され
た圧力室7を夫々形成してなる。
【0024】図3は絞りハウジング4近傍の拡大断面
図、図4は流量調節スプール2側、即ち弁孔1の内奥側
から見た絞りハウジング4の正面図である。図3に示す
如く絞りハウジング4は、弁孔1内部に挿入されて該弁
孔1内側の段部13に突き当てられ、この後に弁孔1の開
口端に螺合固定される前記送出ユニオン3の内奥側端面
との間に皿ばね14を介して挾持固定してあり、弁孔1内
部への前記吐出油路10の連通部に臨ませて、後述する如
く固定絞り44を構成している。絞りハウジング4の内側
には、これの軸心に夫々の軸心を沿わせて内奥側端面か
ら所定の深さを有する通油孔40及びシリンダ孔41が並設
してあり、これらは、夫々の開口端を介して前記供給室
5に連通し、また、夫々の底部に連設された各別の絞り
孔42,43を介して送出ユニオン3内側の送出室6に連通
させてある。
【0025】図4に示す如く、絞りハウジング4の内奥
側の一部は、外周面から内奥端に向けて半径方向内向き
に傾斜する態様にて切欠いてあり、弁孔1内への吐出油
路10の連通部は、この切欠部が段部13との間に形成する
絞り通路(固定絞り44)を介して供給室5に連通させて
ある。而して、吐出油路10から供給される圧油は、固定
絞り44を経てまず供給室5に流入し、該供給室5内に開
口する通油孔40とシリンダ孔41とに振り分けられ、通油
孔40に連設された絞り孔42、又はシリンダ孔41に連設さ
れた絞り孔43を経て送出室6に導入される。
【0026】シリンダ孔41には、円筒状をなす絞りスプ
ール45が、同軸上での摺動自在に内嵌してあり、シリン
ダ孔41への流入油は、この絞りスプール45の軸心部を貫
通する通流孔を経て絞り孔43の前部に達するようになし
てある。絞りスプール45は、シリンダ孔41の内奥側との
間に介装されたコイルばね46により流量調節スプール2
側に向けて付勢してあり、シリンダ孔41の開口端近傍に
は、絞りスプール45の前記付勢の方向への移動範囲を制
限するストッパ47が係着してある。
【0027】ストッパ47と絞りスプール45との間には環
状室48が形成してあり、この環状室48には、絞りハウジ
ング4の周壁を貫通する導圧孔49を介して吐出油路10の
内圧が導入されている。而して、この環状室48の内圧に
より絞りスプール45は、前記コイルばね46による付勢方
向と逆向き、即ち、シリンダ孔41の底部に向けて押圧さ
れることとなり、この押圧方向への絞りスプール45の摺
動により、シリンダ孔41の底部に偏心して設けられた前
記絞り孔43が閉塞されるようになっている。
【0028】一方、弁孔1の内奥側に挿入された前記流
量調節スプール2は、弁孔1の底面との間に介装された
押しばね70のばね力により、前記シリンダ孔41の開口側
周縁に押し付けられ、図1に示す如き初期位置に位置決
めされており、供給室5の内圧と圧力室7の内圧とをそ
の両面に受圧して、押しばね70の付勢力に抗して図の右
向きに摺動するようになしてある。圧力室7の内圧は、
前記連通路12を介して連通された送出室6の内圧と略等
しく保たれており、流量調節スプール2の前記摺動は供
給室5と送出室6との間の圧力差に応じて生じ、この摺
動により、前記還流油路11が供給室5内に図2及び図3
に示す如く開口し、供給室5への供給油の内、流量調節
スプール2の摺動量に対応する量の圧油が、送出室6へ
導入されることなく還流油路11を経て油圧ポンプの吸込
側に還流される。
【0029】以上の如く構成された本発明装置の動作に
つき次に説明する。油圧ポンプの吐出油は、吐出油路10
から固定絞り44を経て供給室5に流入し、一部は、通油
孔40に連設された絞り孔42及びシリンダ孔41に連設され
た絞り孔43を経て送出室6に導入されて送出ユニオン3
を介して連結された送油先に送出せしめられ、残部は、
還流油路11に導入されて油圧ポンプの吸込側に還流せし
められる。このとき、供給室5への供給油の全量に対す
る送出油量及び還流油量の割合は、流量調節スプール2
の摺動位置により決定される。
【0030】図3に示す如く、吐出油路10の内圧がP0
である場合、供給室5、通油孔40及びシリンダ孔41の内
圧は、固定絞り44の通流に伴う圧力降下により前記P0
より低いP1 となり、また送出室6の内圧は、絞り孔4
2,43の通流に伴う圧力降下により前記P1 よりも低い
2 となる。即ち、流量調節スプール2は、供給室5と
送出室6との間の圧力差(P1 −P2)の増大に伴って
その初期位置からの摺動量を増し、この圧力差(P1
2 )は、送出室6を経て送出される圧油が、前記絞り
孔42,43を通流することによって生じる。
【0031】このとき、通油孔40側の絞り孔42の通油面
積は一定であるが、シリンダ孔41側の絞り孔43は、該シ
リンダ孔41内での絞りスプール45の摺動により開閉され
る。即ち絞り孔42,43は、絞りスプール45の摺動に応じ
て絞り面積を変える可変絞りとなっている。絞りスプー
ル45には、導圧孔49を経て環状室48に導入される吐出油
路10の内圧P0 が図の左向きに、また供給室5と略等圧
に保たれたシリンダ孔41の内圧P1 及びコイルばね46の
ばね力が右向きに夫々作用しており、絞りスプール45
は、吐出油路10からの供給油の全量の通過により、前記
固定絞り44の前後に生じる圧力差(P0 −P1 )がコイ
ルばね46のばね力を上回ると共に摺動を開始し、この摺
動量の増加に応じて絞り孔43が閉止され、該絞り孔43と
通油孔40側の絞り孔42とからなる可変絞りの通油面積が
減少する。絞りスプール45のこの摺動は、流量調節スプ
ール2が摺動を開始し、弁孔1内への還流油路11の所定
量の開口が生じた後に生じるようになしてあり、この
間、可変絞りの絞り面積は一定に保たれる。
【0032】従って、油圧ポンプの吐出油量が少なく、
流量調節スプール2の摺動により還流油路11の開口が生
じるまでの間においては、絞りハウジング4の内側への
供給油の全量が、通油孔40側の絞り孔42、及びシリンダ
孔41側の全開状態にある絞り孔43を経て送出室6へ導入
され、該送出室6からの送出油量は、吐出油路10の上流
側に配された油圧ポンプの回転速度の増大に伴って比例
的に増大する。
【0033】そして、送出油量の増大に応じて前記圧力
差(P1 −P2 )が増し、流量調節スプール2が摺動を
開始して還流油路11の開口が生じた後、絞りスプール45
が摺動を開始するまでの間においては、前記圧力差を発
生する可変絞りの絞り面積が一定に保たれているため
に、流量調節スプール2の摺動量は送出室6からの送出
油量の増大に伴って比例的に増大し、これに応じて還流
油路11の開口面積が増すことから、供給油量の増加分が
還流油量の増加により相殺されて、送出室6からの送出
油量は略一定に保たれる。
【0034】更に供給油量が増し、前記固定絞り44の前
後に生じる圧力差(P0 −P1 )により絞りスプール45
が摺動を開始し、図2及び図3に示す如く絞り孔43が完
全に閉止されるまでの間においては、該絞り孔43と通油
孔40側の絞り孔42とにより構成された可変絞りの通油面
積が絞りスプール45の摺動量の増加に伴って減少する結
果、送出室6への送出油量の増大に対する前記圧力差
(P1 −P2 )の増加率が、固定絞り44を通流する油
量、即ち供給油量の増大に伴って大きくなり、この圧力
差(P1 −P2 )に応動する流量調節スプール2の摺動
量の増加率が供給油量の増加率を上回るようになり、送
出室6を経て送油先への送出される油量は、絞りハウジ
ング4内への供給油量の増大、即ち油圧ポンプの回転速
度の増大に伴って逆に減少することになる。
【0035】以上の如き本発明装置の動作により、送出
室6を経て送油先に送出される油量は、油圧ポンプの回
転速度が小さい範囲においては、該回転速度の増大に対
し比例的に増加し、中程度の回転速度範囲においては、
該回転速度の増大に拘わらず略一定に維持され、更に大
なる回転速度範囲においては、該回転速度の増大に対し
て比例的に減少することになり、前記図7に示す如き送
出油量の特性が得られる。このような特性が動力舵取装
置への作動油送出系において望ましいものであることは
前述した如くである。
【0036】そして本発明装置においては、前述した如
き動作に際し、絞りスプール45を収納するシリンダ孔41
を通流する油量は、送出室6を経て送出される全油量の
内の一部であり、この油は、絞りスプール45の軸心部を
貫通する通流孔の内部を、該絞りスプール45の摺動の方
向に直線的に通流することから、この通流油の動圧の作
用により絞りスプール45が不安定な動作をする虞は少な
く、絞り孔43の開閉が確実に行われる結果、図7におけ
る送油量の減少部が安定して得られる。
【0037】また一方、前述の如き動作に際しての圧油
の流れは、共に直線的に構成された通油孔40及びシリン
ダ孔41に沿って生じることから、例えば、寒冷地での油
圧ポンプの始動に際し、高粘度を有する圧油が供給され
た場合であっても、該油の通流が阻害されることがな
く、この流れの阻害に起因するサージ圧の発生が抑制さ
れて、上流側の油圧ポンプ、及び送出ユニオン3から送
油先に至る油圧配管の破損、並びに耳障りな異音(ガー
音)の発生を未然に防止できる。
【0038】なお前記通油孔40は、単に圧油の通油路と
しての機能を果たせばよく、例えば図5に横断面図を示
す如く、絞りハウジング4の軸断面内にまず円形断面を
有するシリンダ孔41の形成位置を確保し、残部の略全面
に亘って通油孔40を形成することにより、絞りハウジン
グ4の限られた軸断面内、即ち、弁孔1内側の限られた
軸断面内において可及的に大なる流路面積を確保できる
ことになり、このことは、絞りスプール45へ作用する動
圧の削減、及び通流阻害に起因するサージ圧の発生防止
と共に、流量制御装置全体の小型化に対して有効であ
る。
【0039】また本実施例中に示す如く、絞りハウジン
グ4と送出ユニオン3との間に介装した皿ばね14は、そ
の弾性により絞りハウジング4を確実に挾持する作用を
なすものであり、皿ばね14に換えて他の弾性体を用いて
もよい。この弾性体としてOリングを用いた場合、該O
リングのシール作用により、吐出油路10から絞りハウジ
ング4の嵌合部を経て送出ユニオン3内側の送出室6へ
至る油の漏洩通路が遮断されて、内部漏洩を減じること
ができるという付加的な効果が得られる。
【0040】更に本実施例においては、動力舵取装置の
作動油圧の発生源となる油圧ポンプへの本発明装置の適
用例について説明したが、本発明装置の適用範囲はこれ
に限るものではなく、あらゆる種類の流体送出回路に適
用可能であることは言うまでもない。
【0041】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明装置において
は、吐出路から供給される流体は、固定絞りを通過した
後、通油孔とシリンダ孔とに別れ送出室に流入し、シ
リンダ孔内への流入油は、該シリンダ孔内にて摺動する
絞りスプールの軸心部を貫通する通流孔の内部を摺動の
方向に直線的に流れるから、該絞りスプールに流れの動
圧による不安定な動作を生じる虞が少なく、送出量の安
定化が図れる一方、送出流体の通路となるシリンダ孔及
び通油孔を共に直線的に構成でき、流路の簡素化により
ポンプの始動時におけるサージ圧の発生が抑制され、ポ
ンプ及び配管系の破損、並びにサージ圧に起因する異音
の発生を未然に防止し得る等、本発明は優れた効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の非動作状態を示す縦断面図であ
る。
【図2】本発明装置の動作状態を示す縦断面図である。
【図3】本発明装置の特徴部分の拡大断面図である。
【図4】絞り孔の内奥側から見た絞りハウジングの正面
図である。
【図5】絞りハウジングにおける通油孔及びシリンダ孔
の形成態様の一例を示す横断面図である。
【図6】従来の流量制御装置の特徴部分の拡大断面図で
ある。
【図7】本発明装置及び従来の流量制御装置の動作によ
り得られる送出油量の特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 弁孔 2 流量調節スプール 3 送出ユニオン 4 絞りハウジング 5 供給室 6 送出室 10 吐出油路 11 還流油路 12 連通路 40 通油孔 41 シリンダ孔 42 絞り孔 43 絞り孔 44 固定絞り 45 絞りスプール 49 導圧孔
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−203578(JP,A) 実開 昭50−67401(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 5/07

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプの吐出側に連なる吐出路との連通
    部、及びポンプの吸込側に連なる還流路との連通部をそ
    の中途に相互に離隔して備える弁孔を、該弁孔の一側の
    開口端に螺合固定された送出ユニオン内側の送出室を介
    して所定の送出先に連結し、該弁孔の内部に、前記吐出
    路からの導入流体の通流によりその前後に圧力差を生じ
    る固定絞りと、該固定絞り前後の圧力差に応じて絞り面
    積を変え、前記送出先への送出流体の通流によりその前
    後に圧力差を生じる可変絞りとを構成し、この可変絞り
    前後の圧力差の受圧に応じて前記弁孔内を移動し、前記
    還流路との連通部を開閉して、該還流路と前記送出室と
    に前記吐出路からの導入流体を振り分ける流量調節スプ
    ールを備えた流量制御装置において、前記弁孔内側の段
    部と前記送出ユニオンの内奥側端面との間に弾性体を介
    して挾持固定され、前記吐出路との連通部に臨ませて前
    記固定絞りを形成する絞りハウジングと、該絞りハウジ
    ングの内側に前記弁孔の軸長方向に夫々の軸心を沿わせ
    て並設され、各別の絞り孔を介して前記送出室に連通
    し、前記固定絞りを経て導入される流体を前記送出室に
    夫々導く通油孔及びシリンダ孔と、軸心部を貫通する流
    体の通流孔を有する円筒形状をなし、前記固定絞り前後
    の圧力差を受圧して前記シリンダ孔内にて摺動する絞り
    スプールとを備え、該絞りスプールにより開閉される前
    記シリンダ孔側の絞り孔と、所定面積を有する前記通油
    孔側の絞り孔とにより前記可変絞りを構成したことを特
    徴とする流量制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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