JP3092622B1 - 岩盤ないし地盤固結用の注入薬液組成物及びそれを用いた安定強化止水工法 - Google Patents

岩盤ないし地盤固結用の注入薬液組成物及びそれを用いた安定強化止水工法

Info

Publication number
JP3092622B1
JP3092622B1 JP19468199A JP19468199A JP3092622B1 JP 3092622 B1 JP3092622 B1 JP 3092622B1 JP 19468199 A JP19468199 A JP 19468199A JP 19468199 A JP19468199 A JP 19468199A JP 3092622 B1 JP3092622 B1 JP 3092622B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rock
ground
diphenylmethane diisocyanate
injection
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP19468199A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000345159A (ja
Inventor
光宏 吉田
一幸 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=26435020&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP3092622(B1) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Nippon Polyurethane Industry Co Ltd filed Critical Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
Priority to JP19468199A priority Critical patent/JP3092622B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3092622B1 publication Critical patent/JP3092622B1/ja
Publication of JP2000345159A publication Critical patent/JP2000345159A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

【要約】 【課題】 粘度が低く作業性、混合性に優れ、安定反応
性が得られ、土壌汚染の可能性の少ない岩盤固結用の注
入薬液組成物、及びそれを用いた安定強化止水工法を提
供する。 【解決手段】 ジフェニルメタンジイソシアネート(a
1)及びジフェニルメタンジイソシアネート系多核縮合
体(a2)を含有する有機ポリイソシアネート(a)と
活性水素基含有化合物(b)とからのイソシアネート基
末端プレポリマーを含有するポリイソシアネート組成
物、及び珪酸塩水溶液からなる岩盤、地盤固結用注入薬
液組成物である。(a)中の(a1):(a2)=2
0:80〜70:30で、(a1)中の(2,2′−ジ
フェニルメタンジイソシアネート+2,4′−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート):(4,4′−ジフェニル
メタンジイソシアネート)=5:95〜60:40で、
(b)が数平均分子量76〜10,000、オキシプロ
ピレンユニットを5質量%以上含有する。また、これを
用いた安定強化止水工法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低温安定性に優れ、粘
度が低く作業性、混合性に優れ、更に岩盤ないし地盤の
水分に影響されることなく安定した反応性が得られ、し
かも土壌汚染をひきおこす可能性の少ない岩盤固結用の
ポリイソシアネート組成物と珪酸塩水溶液、又はこれら
と活性水素基含有化合物との組み合わせからなる注入薬
液組成物、及びこの組成物を低圧の混合装置を使用して
岩盤ないし地盤に注入する安定強化止水工法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】不安定岩盤や不安定地盤の強化方法とし
て、無機−有機複合系の水ガラスと称する珪酸塩水溶液
とポリイソシアネート組成物との組み合わせが、これま
でに多数技術開示されている(特許第2591540号
公報、特許第2744757号公報、特公平7−722
71号公報、特公昭62−21039号公報等参照)。
【0003】いずれの技術も有機ポリイソシアネートや
それのイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーの低
粘度化による岩盤、地盤への浸透性の向上や珪酸塩水溶
液との相溶性向上の目的で、低分子量二塩基酸のジエス
テル類、モノ又は多価アルコール類の酢酸エステル類、
アルキレンカーボネート類等の反応性希釈剤や、塩素化
パラフィン、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレー
ト、ジオクチルアジペート等のような可塑剤や、メチル
エチルケトン、トルエン、キシレン、1,1,1−トリ
クロルエタン等の不活性希釈剤(分子中に活性水素基を
含有しない希釈剤)等を併用できるとしている。更に、
これらの技術は親水性付与による珪酸塩水溶液との相溶
性向上、均一な固結体の形成の目的で、有機ポリイソシ
アネートとポリオールとの反応によりイソシアネート基
末端ウレタンプレポリマーを得る場合に、エチレンオキ
シド単位を少なくとも5質量%以上含むポリオールによ
る変性が好ましいとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】岩盤ないし地盤固結用
の注入薬液については、例えばウレタン系薬液を使用す
る場合、「山岳トンネル工法におけるウレタン注入の安
全管理に関するガイドライン」(平成4年10月日本道
路公団発行)に沿って管理するものとされており、この
ガイドラインの中で地下水の水質管理が挙げられてお
り、水質基準に適合する注入薬液が必要である。
【0005】例えば、特許第2591540号公報によ
れば、そこに記載の希釈剤(粘度低下剤)は、珪酸塩水
溶液のアルカリ性によりアルカリ加水分解されることが
示されており、例えばエチレングリコールジアセテート
は加水分解してエチレングリコールと酢酸が生成すると
されている。
【0006】一般的に上記のような非反応型の添加剤
は、樹脂中に取り込まれた後、経時により僅かずつ樹脂
外へしみ出してくるのが通例であるので、土壌汚染の防
止の観点から好ましくない。また、反応性希釈剤であっ
てもその未反応物が、経時によりしみ出してくる可能性
がある。例えば、反応性希釈剤としてのプロピレンカー
ボネートのようなアルキレンカーボネートは、分解して
土壌に浸透し、地下水の水質の汚濁状況の指標である過
マンガン酸カリウム消費量(COD値とも表現する)の
増大の原因となる。
【0007】これらの希釈剤や可塑剤は、混合により粘
度低下効果があるため、作業性の向上(特に、寒冷地で
の現場施工時の粘度上昇や固化の回避)や液同士の混合
性の向上、更には特許第2591540号公報に記載の
ように、分解生成物とポリイソシアネートとの反応によ
り硬化性が向上し、強度のアップ等の効果が期待できる
ため、本分野では通例として使用されてきた。場合によ
っては、上記の各効果と難燃性の効果を一挙に得るため
に、難燃剤を使用する場合もある。
【0008】環境保護上、これらの物質を使用しなけれ
ば必然的にシステムの粘度上昇や低温での固化現象をき
たし、実用に供する事が困難になり、実用上の利点と環
境保護との両立を図ることがこれまで困難な状況であっ
た。特に、珪酸塩水溶液に比べてポリイソシアネート組
成物の方は相対的に粘度が高く、更にはそれを活性水素
化合物で変性したイソシアネート基(以下、NCO基と
略称する。)末端のプレポリマーの場合にはより粘度が
高くなり、特に寒冷期や寒冷地では更に粘度が高くなる
ため混合性や岩盤ないし地盤への浸透性が悪くなり、固
化(結晶化)の改良とともにその改良が求められてい
た。一方、有機ポリイソシアネートを親水性ポリオール
で変性した親水性NCO基末端ウレタンプレポリマーの
場合、珪酸塩水溶液との反応により得られる発泡体が親
水性となり、岩盤ないし地盤に含まれる水分に対する親
和性が向上し、雨水等により溶出して地下水、井戸水、
河川水の汚染の原因となっていた。
【0009】また、NCO基末端プレポリマー側の組成
変更により強度の向上を図るためには低分子量のポリオ
ールを使用する必要があるが、プレポリマーの粘度が高
くなり作業性が悪くなると共に発泡体がもろくなる傾向
にあり、それらのバランスを取ることが困難であった。
【0010】更に、NCO基末端ウレタンプレポリマー
が親水性の場合、 珪酸塩水溶液又は珪酸塩水溶液に含ま
れる水との反応性が向上し、混合液の増粘が激しくなリ、
現場施工の場合 、ポンプ圧力を高くしないと混合不良の
問題が起こる可能性があった。通常、送液のためのポン
プ圧力は、5MPaを越えると配管などの破損のおそれ
があるため施工不可の判断がなされており、気温が高い
夏期には、増粘が速くなるため、現場施工の条件を制限
するものとして位置づけられていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは環
境保護の観点から、上述の希釈剤、可塑剤、難燃剤等を
使用せず、ポリイソシアネートの低温時の結晶固化を防
ぎ、発泡体のもろさを出すことなく強度向上を図り、発
泡体の土壌汚染の程度を軽減でき、現場施工時の送液の
圧力が低いシステムの開発を目指して鋭意研究を重ねた
結果、特定のポリイソシアネート組成物を用いた注入薬
液組成物により、上述の問題点を解決できることを見い
出し、本発明に至った。
【0012】すなわち本発明は、以下の(1)〜(6)
に示されるものである。 (1) ジフェニルメタンジイソシアネート(a1)及
びジフェニルメタンジイソシアネート系多核縮合体(a
2)を含有する有機ポリイソシアネート(a)と活性水
素基含有化合物(b)との反応から得られるイソシアネ
ート基末端プレポリマーを含有するポリイソシアネート
組成物(A)、及び珪酸塩水溶液(B)からなる岩盤な
いし地盤固結用の注入薬液組成物において、(a)中の
(a1)と(a2)の質量比が(a1):(a2)=2
0:80〜70:30であり、(a1)中の2,2′−
ジフェニルメタンジイソシアネート(イ)、2,4′−
ジフェニルメタンジイソシアネート(ロ)及び4,4′
−ジフェニルメタンジイソシアネート(ハ)の質量比が
((イ)+(ロ)):(ハ)=5:95〜60:40で
あり、(b)が数平均分子量76〜10,000のポリ
(オキシプロピレン)ポリオールであることを特徴とす
る、岩盤ないし地盤固結用の注入薬液組成物。
【0013】(2) 活性水素基含有化合物(C)を更
に含有する、前記(1)の岩盤ないし地盤固結用の注入
薬液組成物。
【0014】(3) 三級アミン系触媒(D)を更に含
有する、前記(1)又は(2)の岩盤ないし地盤固結用
の注入薬液組成物。
【0015】(4) 界面活性剤(E)を更に含有す
る、前記(1)〜(3)のいずれかの岩盤ないし地盤固
結用の注入薬液組成物。
【0016】(5) 岩盤ないし地盤に所定間隔で複数
個の孔を穿設し、前記孔内に中空の注入ボルトを挿入
し、前記注入ボルトを介して前記(1)〜(4)のいず
れかの注入薬液組成物を0.1〜5MPaの圧力にて送
液混合し、岩盤ないし地盤に注入して固結させることを
特徴とする、岩盤ないし地盤の安定強化止水工法。
【0017】(6) 岩盤ないし地盤に所定間隔で複数
個の孔を穿設し、前記孔内に中空の注入ボルトを挿入
し、前記注入ボルトを介して前記(1)〜(4)のいず
れかの注入薬液組成物を0.1〜1MPaの圧力にて送
液混合し、岩盤ないし地盤に注入して固結させることを
特徴とする、岩盤ないし地盤の安定強化止水工法。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明を更に詳細に説明する。本
発明に用いられるポリイソシアネート組成物(A)は、
いわゆる2核体と言われるNCO基及びベンゼン環を1
分子中に各2個有するジフェニルメタンジイソシアネー
ト(以下、MDIと略称する)(a1)と、いわゆる多
核体と言われるNCO基及びベンゼン環を1分子中に各
3個以上有するジフェニルメタンジイソシアネート系多
核縮合体(以下、ポリメリックMDIと略称する)(a
2)を含有する有機ポリイソシアネート(a)と、活性
水素基含有化合物(b)との反応から得られるイソシア
ネート基末端プレポリマーを含有するものである。
【0019】有機ポリイソシアネート(a)における
(a1)と(a2)の質量比は、作業性、毒性、強度等
を総合的に考慮すると、(a1):(a2)=20:8
0〜70:30であることが必要であり、(a1):
(a2)=30:70〜70:30が好ましい。
【0020】MDI(a1)が少なすぎる場合は低粘度
化が達成しにくい。また、(a1)が多すぎる場合は、
(a1)自体の低温時の固化(結晶化)による影響が強
く出て好ましくない。
【0021】MDI(a1)は、2,2′−ジフェニル
メタンジイソシアネート(以下、2,2′−MDIと略
称する)(イ)、2,4′−ジフェニルメタンジイソシ
アネート(以下、2,4′−MDIと略称する)(ロ)
及び4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(以
下、4,4′−MDIと略称する)(ハ)からなるもの
である。(a1)の質量構成比は、((イ)+
(ロ)):(ハ)=5:95〜60:40、好ましくは
((イ)+(ロ)):(ハ)=10:90〜55:45
である。
【0022】MDI(a1)中の2,2′−MDI
(イ)と2,4′−MDI(ロ)の合計量((イ)+
(ロ))が5質量%未満の場合は、低温時の固化(結晶
化)による影響が強く出ることと、珪酸塩水溶液(B)
や活性水素基含有化合物(C)との相溶性が低下しやす
くなり、また、(ハ)は、(イ)と(ロ)より珪酸塩水
溶液(B)の水や活性水素基含有化合物(C)の活性水
素基との反応が速いため、混合後の増粘が激しくなり、
混合装置(ポンプ)の圧力を高くしないと相溶性が不良
となり好ましくない。一方、60質量%を越える場合
は、(ハ)よりも(イ)と(ロ)の方が分子構造的に柔
軟なため強度が発現しにくく、例えばトンネル工事現場
等のように強度が要求される岩盤ないし地盤用固結剤と
しては不適当である。
【0023】なお、少量であるならば、トリレンジイソ
シアネート、フェニレンジイソシアネート等の芳香族ジ
イソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラ
メチルキシリレンジイソシアネート等の芳香脂肪族ジイ
ソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペ
ンタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の
脂肪族ジイソシアネート、更には、イソホロンジイソシ
アネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添
加キシリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメ
タンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシリレ
ンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネートも併用
できる。これらのNCO基の一部をビウレット、アロフ
ァネート、カルボジイミド、ウレトンイミン、イソシア
ヌレート(3量体)、ウレトジオン(2量体)、オキサ
ゾリドン、アミド、イミド等で変性したものも併用する
ことができる。これらは、単独又は2種以上の混合物と
して併用することができる。しかし、蒸気圧の低いポリ
イソシアネートは作業環境が悪化するので、併用しない
ほうが好ましい。
【0024】ポリイソシアネート組成物(A)を形成す
るための活性水素基含有化合物(b)は、オキシプロピ
レンユニットを100質量%有するポリ(オキシプロピ
レン)ポリオールである。オキシプロピレンユニットが
100質量%より少ないと珪酸塩水溶液との反応により
得られる発泡体の親油性が低下し、結果として発泡体に
親水性が付与され、前記のように土壌汚染の原因となり
うる。更にオキシプロピレンユニットが100質量%よ
り少ないと、珪酸塩水溶液中の水や活性水素基含有化合
物との反応が速くなるため、混合後の液の粘度増加が大
きくなり、混合装置(ポンプ)の圧力を高くしないと相
溶性が不良となりやすく、また、岩盤や地盤への注入が
円滑に進まないため、強度が不足しやすい。
【0025】ポリ(オキシプロピレン)ポリオールの平
均官能基数は、得られるポリイソシアネート組成物
(A)の粘度等を考慮すると、1〜5が好ましく、1〜
3が特に好ましい。
【0026】この活性水素基含有化合物(b)は、下記
に示す化合物を開始剤としてプロピレンオキシドを公知
の方法により付加重合させて得られるポリ(オキシプロ
ピレン)ポリオールである。
【0027】前記開始剤としては、メチルアルコール、
エチルアルコール、エチレングリコール、プロピレング
リコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等の官
能基数1〜5のモノ又はポリオール類、エチレンジアミ
ン、プロピレンジアミン等のジアミン類、モノエタノー
ルアミン、N−メチルジエタノールアミン等の2官能ア
ミノアルコール類、エチレングリコールモノブチルエー
テル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のグ
リコールエーテル類を単独で又は2種以上混合して使用
することができる。
【0028】珪酸塩水溶液(B)との混合性、ポリイソ
シアネート組成物(A)の粘度、得られる発泡体の強度
等を考慮すると、活性水素基含有化合物(b)の数平均
分子量は、76〜10,000であることが必要であ
り、200〜8,000であることが好ましい。数平均
分子量が76より小さいとウレタン基濃度が高くなり、
強度は発現するが、低温時に固化のおそれがある。一
方、数平均分子量が10,000より大きいと、逆にウ
レタン基濃度が低くなり、強度不足のため岩盤ないし地
盤固結用の注入薬液組成物としては好ましくない。
【0029】有機ポリイソシアネート(a)と活性水素
基含有化合物(b)とを反応させる際の割合は、NCO
基/活性水素基=1.1〜300.0の範囲が好まし
い。
【0030】ポリイソシアネート組成物(A)のイソシ
アネート含量(以下、NCO含量と略称する)は20〜
31質量%が好ましく、更には21〜31質量%が好ま
しく、22〜30質量%が最も好ましい。また、25℃
における粘度は40〜400mPa・sが好ましく、更
には90〜350mPa・sが好ましく、100〜33
0mPa・sが最も好ましい。
【0031】本発明に用いられる珪酸塩水溶液(B)
は、二酸化珪素を20〜40質量%、酸化ナトリウムを
5〜20質量%含有する水溶液が好ましく、更には、二
酸化珪素を21〜36質量%、酸化ナトリウムを8〜1
7質量%含有する珪酸塩水溶液が好ましい。具体的に
は、1号珪酸ソーダS2、2号珪酸ソーダN5、2号珪
酸ソーダQ3、2号珪酸ソーダT8(いずれも東曹産業
株式会社製)等が挙げられる。
【0032】本発明においてポリイソシアネート組成物
(A)と珪酸塩水溶液(B)との質量比は、(A)/
(B)=0.7〜1.3の範囲が好ましい。
【0033】また、これらの珪酸塩水溶液に、相溶性向
上と物性向上の目的のために、活性水素基含有化合物
(C)を併用することができる。この活性水素基含有化
合物(C)は、前述の(b)をそのまま使用できる他、
活性水素基を1分子中に2個以上有するものであれば、
特に制限はない。
【0034】具体的には、アミン系モノ又はポリオー
ル、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のア
ミノアルコール系モノ又はポリオール、片末端をアルキ
ル基で封鎖したポリオキシアルキレンモノアルキルエー
テル類、アジピン酸、無水フタル酸等の二塩基酸とエチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリメチロー
ルプロパン等のグリコールやトリオールとの脱水縮合反
応により得られる各種ポリエステルポリオール、ε−カ
プロラクタムの開環重合により得られるラクトン系ポリ
オール、ポリカーボネート系ジ又はポリオール、アクリ
ル系ポリオール、ポリブタジエン系ポリオール、そして
ノボラック樹脂やレゾール樹脂等のフェノール系ポリオ
ール、更にはポリオール中でアクリロニトリル、スチレ
ン等のビニル系モノマーをラジカル重合させたタイプ
や、これらのポリマーをポリオール中に分散溶解させた
ポリマーポリオール、テトラヒドロフランのカチオン重
合により得られるポリテトラメチレン系ポリオール等を
挙げることができ、これらは単独で又は2種以上混合し
て使用することができる。これらの活性水素基含有化合
物は、珪酸塩水溶液と上記ポリイソシアネート組成物の
合計量に対して、30質量%までの範囲で使用するのが
好ましい。
【0035】活性水素基含有化合物(C)と珪酸塩水溶
液(B)との相溶性を考慮すると、活性水素基含有化合
物(C)は、親水性のものが好ましい。また、活性水素
基含有化合物(C)の数平均分子量は、発泡体の強度、
液の粘度等を考慮すると、62〜10,000が好まし
く、100〜8,000が特に好ましい。数平均分子量
が62より小さいと、ウレタン基濃度が高くなり、強度
は発現するが、低温時に固化のおそれがある。一方、数
平均分子量が10,000より大きいと、逆にウレタン
基濃度が低くなり、強度不足のため、岩盤ないし地盤固
結用としては好ましくない。なお、この活性水素基含有
化合物(C)は、使用に際しては、珪酸塩水溶液に添加
して用いるのが一般的である。
【0036】ポリイソシアネート組成物(A)と珪酸塩
水溶液(B)との二相間の反応性を調整する目的で、珪
酸塩水溶液には、水溶性で微臭かつ安定性の良い三級ア
ミン系触媒(D)を併用するのが好ましい。三級アミン
系触媒(D)としては、トリエチルアミン、トリエチレ
ンジアミン、N−メチルモルホリン、N−メチルイミダ
ゾール、ピリジン、N,N,N′,N′−テトラメチル
ヘキサメチレンジアミン、ビス(2−ジメチルアミノエ
チル)エーテル、α−ピコリン等が挙げられる。
【0037】本発明で好ましい三級アミン系触媒(D)
としては、ポリイソシアネート組成物(A)と反応する
活性水素を有する三級アミン系触媒も好ましい。このタ
イプのアミン系触媒は、経時によりしみ出してくること
がなく、土壌汚染を起こさないので、本発明の趣旨に合
致するものである。このようなタイプの三級アミン系触
媒としては、N,N−ジメチル−エタノールアミン、N
−メチル−ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、N,N,N′−トリメチルアミノエチル−エタノー
ルアミン等が挙げられる。
【0038】同じく反応性を調整する目的で使用される
触媒のうち、ジブチルチンジラウレート、ジオクチルチ
ンジラウレート、ナフテン酸カルシウム、オクチル酸ス
ズ、オクチル酸亜鉛等の金属系触媒は土壌汚染のおそれ
があるため、本発明の目的に合致しないので好ましくな
い。
【0039】また、上記と同様にポリイソシアネート組
成物(A)と珪酸塩水溶液(B)の二相間の分散や反応
性を調整する目的で、界面活性剤(E)を併用するのが
更に好ましい。界面活性剤(E)としては、エチレンオ
キシド、プロピレンオキシド等のアルキレンオキシドを
含有するポリグリコールエーテルと、少なくとも1個の
活性水素を含有する有機化合物とを縮合することによっ
て得られる。この少なくとも1個の活性水素を含有する
有機化合物としては、アルコール、フェノール、チオー
ル、1級又は2級アミンや、1個以上のアルキル置換基
を有するフェノール系化合物のポリアルキレンオキシド
誘導体を挙げることができる。界面活性剤(E)は、あ
らかじめ珪酸塩水溶液(B)及び/又はポリイソシアネ
ート組成物(A)に添加することができるが、珪酸塩水
溶液(B)にあらかじめ混合した場合、攪拌の際に泡立
ち、ポンプによる送液の際に泡を巻き込んで正確に計量
できなくなるので、ポリイソシアネート組成物(A)の
みに混合して使用するのが好ましい。なお、界面活性剤
(E)の添加量は、珪酸塩水溶液(B)又はポリイソシ
アネート組成物(A)に対して0.05〜5質量%が好
ましい。
【0040】また、界面活性剤(E)として、シリコー
ン系界面活性剤を挙げることができ、これには活性水素
基を含有するものと含有しないものとがある。好ましい
のは、活性水素基を含有しないタイプである。例えば、
各種のシロキサンポリアルキレンオキシドブロック共重
合体が挙げられる。具体的には、ユニオンカーバイド製
のL−5340、テー・ゴールドシュミット製のB−8
451、B−8407等を挙げることができる。
【0041】本発明においては、上記の活性水素基含有
化合物(C)、三級アミン系触媒(D)、界面活性剤
(E)以外に、各種カップリング剤、各種発泡剤、更に
は分散剤、増粘剤、酸化防止剤、耐熱性付与剤等の各種
添加剤を添加することもできるが、あくまでも土壌汚染
をおこさないものに限定すべきである。
【0042】本発明の岩盤ないし地盤固結用の注入薬液
組成物は発泡性であり、かつ無機及び有機の双方の良好
な特性を併せ持っている。本発明の注入薬液組成物は、
珪酸塩水溶液とポリイソシアネート組成物とを公知の攪
拌・混合装置を使用し、強制混合することにより発泡し
固化する。また、本発明の注入薬液組成物は、混合直後
の粘度上昇が大きくないため、0.1〜1MPaという
低圧での注入が可能となり、現場での施工性が格段に向
上している。
【0043】本発明の地盤安定強化止水工法は、空隙や
クラックの多い軟質ないし不安定な地盤、岩盤、破砕帯
層等の土壌や地盤に所定間隔で複数個の孔を穿設し、前
記孔内に中空の注入ボルトを挿入し、これを介して前述
の注入薬液組成物を注入し固結させる方法である。注入
固結する方法については特に限定はなく、公知の方法は
いずれも採用しうる。
【0044】例えば、珪酸塩水溶液とポリイソシアネー
ト組成物のそれぞれの注入量、圧力、配合比等をコント
ロールしうる比例配合ポンプを用い、それぞれを別々の
タンクに入れる。そして、岩盤等の所定箇所(例えば、
所定間隔で穿設された複数の孔)に、あらかじめ固定さ
れたスタティックミキサーや逆止弁等を内装した有孔の
ロックボルトや注入ロッドを通して、この中に前記タン
ク内の各成分を加圧注入し、スタティックミキサーを通
して、所定量の各成分を均一に混合する。そうすること
により、不安定な岩盤や地盤等の所定の土壌に注入浸
透、硬化させて固結安定化できる。
【0045】また例えば、トンネルの天盤部に注入する
場合には、注入に先立ち、例えば所定の間隔でレッグオ
ーガー等を用いて削孔し、所定の深さ、削孔角度の注入
孔を設け、この注入孔にスタティックミキサー及びロッ
クボルトを挿入する。そして、このロックボルトの口元
を、注入薬液の逆流を防ぐために、急結セメントや発泡
硬質ポリウレタン樹脂をあらかじめ含浸させたウエス等
を用いてシールし、前記組成物を前記と同様の方法で注
入することもできる。
【0046】このときの薬液注入の圧力は0.1〜5M
Paであり、更には0.1〜1MPaが好ましい。0.
1MPa未満の場合は、岩盤・地盤への薬液の注入が困
難になる。また、5MPaを越える場合は、強力なポン
プを用意することとなるので、ロックボルトや注入ロッ
ドなど部材の接合部からの漏れや万一の破裂により施工
作業時の作業性、安全性が損われ、好ましくない。本発
明では、混合直後の粘度増加が小さいので、従来のよう
な2〜4MPaという圧力よりも、低圧での注入が可能
となる。
【0047】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
また、特にことわりのない限り、実施例及び比較例中の
「部」及び「%」はそれぞれ「質量部」及び「質量%」
を示す。
【0048】[合成例] イソシアネート基末端プレポリマーを含有するポリイソ
シアネート組成物A〜Jは、表1、2に示す原料の組み
合わせで、有機ポリイソシアネートと活性水素基含有化
合物を混合した後、80℃まで昇温し3時間反応させて
合成した。なお、ポリイソシアネート組成物Jは、粘度
が高いためプロピレンカーボネートで希釈した。それら
の原料の種類、使用量、分析値を表1、2に示す。ま
た、これらのポリイソシアネート組成物の低温安定性を
下記の条件にて測定した。その結果も表1、2に併せて
示す。
【0049】[ポリイソシアネート組成物合成用原料] NCO−1:NCO含量=33.5% 2,2′−MDI+2,4′−MDI=50% 4,4′−MDI=50% ポリメリックMDI= 0% NCO−2:NCO含量=31.3% 2,2′−MDI+2,4′−MDI= 5% 4,4′−MDI=45% ポリメリックMDI=50% NCO−3:NCO含量=33.6% 2,2′−MDI+2,4′−MDI=28% 4,4′−MDI=72% ポリメリックMDI= 0% NCO−4:NCO含量=31.3% 2,2′−MDI+2,4′−MDI= 6% 4,4′−MDI=30% ポリメリックMDI=64% NCO−5:NCO含量=33.4% 2,2′−MDI+2,4′−MDI=100% 4,4′−MDI=0% ポリメリックMDI=0% NCO−6:NCO含量=33.7% 2,2′−MDI+2,4′−MDI= 0% 4,4′−MDI=100% ポリメリックMDI= 0% NCO−7:NCO含量=31.1% 2,2′−MDI+2,4′−MDI=0% 4,4′−MDI=42% ポリメリックMDI=58% NCO−8:NCO含量=28.7% 2,2′−MDI+2,4′−MDI=3% 4,4′−MDI= 7% ポリメリックMDI=90% OH−1 :数平均分子量=250 官能基数=3 プロピレンオキシドユニット=100% (三洋化成工業製、サンニックストリオールGP−25
0) OH−2 :数平均分子量=1,000 官能基数=2 プロピレンオキシドユニット=100% (三洋化成工業製、サンニックスジオールPP−100
0) OH−3 :数平均分子量=4,000 官能基数=2 プロピレンオキシドユニット=100% (三洋化成工業製、サンニックスジオールPP−400
0) OH−4 :数平均分子量=200 官能基数=2 プロピレンオキシドユニット=0% (三洋化成工業製、PEG−200) OH−5 :数平均分子量=2,500 官能基数=3 プロピレンオキシドユニット=50% (旭電化工業製、GR−2505) OH−6 :数平均分子量=4,000 官能基数=2 プロピレンオキシドユニット=20% (三洋化成工業製、ニューポール80−4000) ※NCO−4の核体分布(GPCピーク面積%) 2核体:36%、3核体:33%、4核体:10% 5核体+6核体:5%、7核体以上:16% 低温安定性試験 イソシアネート基末端プレポリマーを含有するポリイソ
シアネート組成物を−10℃の条件下で1カ月間放置
し、その外観をチェックし、結晶が発生している場合は
保温、加熱溶解が必要であると考えて「不良」と判定
し、結晶の発生していない場合を「良好」と判定した。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】[実施例1〜5] 表3に示す配合でイソシアネート基末端プレポリマーを
含有するポリイソシアネート組成物、珪酸塩水溶液(1
号珪酸ソーダS2:東曹産業株式会社製)、活性水素基
含有化合物、三級アミン系触媒及び界面活性剤を配合
し、600rpm/10秒間(20℃)の条件で混合攪
拌した。そして、以下の方法にて、発泡体の発泡の外観
及び発泡体の発泡倍率、一軸圧縮強度並びに耐水性を測
定した。その結果を表3に示す。
【0053】[比較例1〜5] 表4に示す配合以外は、実施例1〜5と同様にして評価
した。その結果を表4に示す。
【0054】
【表3】
【0055】
【表4】
【0056】表3、4において、 TMHDA :N,N,N′,N′−テトラメチルヘキ
サメチレンジアミン W :ポリエーテルポリオール (三洋化成工業製、サンニックスジオールPEG−30
0) Y :ポリエーテルポリオール (三洋化成工業製、サンニックスFA−703) B−8407:テー・ゴールドシュミット製シリコーン
系界面活性剤 比較例は、配合液の耐水性が悪いため、環境面で好まし
くない。
【0057】[発泡体の試験方法] (1)発泡体の外観 前述のようにイソシアネート基末端プレポリマーを含有
するポリイソシアネート組成物と珪酸塩水溶液とを配合
して得られた発泡体をナイフで切断し、その内部の状況
を観察した。断面が不均一状態であるものを「不良」と
判定し、均一状態であるものを「良好」と判定した。 (2)発泡倍率 発泡倍率=発泡後の発泡体の容積(cm3 )/発泡前の
配合液の容積(cm3) (3)一軸圧縮強度 JSF T511(土壌工学会基準の土の一軸圧縮試験
方法)に準じて、20℃で行った。 (4)耐水性 イソシアネート基末端プレポリマーを含有するポリイソ
シアネート組成物と珪酸塩水溶液とをそれぞれ50gず
つ配合し、その直後の流動状態の液体をあらかじめ30
0cm3 の水を入れたポリカップに素早く入れて、水中
での発泡状態を観察した。その際に、ポリカップの水が
白濁したものを「不良」と判定し、透明であるものを
「良好」と判定した。
【0058】[実施例6] 破砕帯を有するトンネル天盤部に、42mmφビットの
レッグオーガーにより2m間隔で削孔角度25〜35度
(トンネル掘削方向に対する角度)で5個削孔し、この
孔に炭素鋼製の注入ボルト(外径27.2mm、内径1
5mm、長さ3m、静止ミキサー及び逆止弁内蔵)を挿
入し、口元部分30cmに2液硬質発泡ポリウレタン樹
脂を含浸させたメリヤス製ウエスを鉄棒で押し込みシー
ルした。次いで、この固定した各注入孔に、実施例1で
調製した注入薬液組成物を注入圧2〜5MPaで孔当た
り80〜120kg注入した。注入してから50分後に
掘進によりトンネル地盤の状態を調査したところ、地盤
は、表面の孔を中心とした半径5mの半球状で固結安定
化していて、また、この範囲から、漏水は全く確認され
なかった。薬液注入固結部分をサンプラーで5cmφ×
10cmの円柱形状にサンプリングし、一軸圧縮強度を
測定したところ、6.0MPaであった。なお、未改良
部は、破砕帯のためサンプリング不可能であった。
【0059】[実施例7] 注入圧力を0.5〜0.9MPaとした以外は実施例6
と同様にして評価した。注入してから50分後に掘進に
よりトンネル地盤の状態を調査したところ、地盤は、表
面の孔を中心とした半径5mの半球状で固結安定化して
いて、また、この範囲から、漏水は全く確認されなかっ
た。薬液注入固結部分をサンプラーで5cmφ×10c
mの円柱形状にサンプリングし、一軸圧縮強度を測定し
たところ、5.5MPaであった。
【0060】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の岩盤ないし
地盤固結用の注入薬液組成物において、ポリイソシアネ
ート組成物に、2,2′−MDI、2,4′−MDI、
4,4′−MDI及びポリメリックMDIからなる有機
ポリイソシアネートとオキシプロピレンユニット含有量
100質量%のポリ(オキシプロピレン)ポリオールと
を反応させて得られたポリイソシアネート組成物を用い
ることによって、広い温度範囲で安定した強度が発現で
き、土壌汚染を引き起こしやすい希釈剤、可塑剤、難燃
剤等を使用することなく、また、従来公知の無機−有機
複合系の土壌安定化のための薬液において生じ易い欠点
である発泡体の親水性に起因する土壌汚染や低温時の高
粘度化を解決することができる。更に、本発明により、
現場施工の際に低圧での注入も可能となり土壌への優れ
た浸透性、充填性が得られ、それを用いた地盤安定化工
法により、山岳トンネル、大断面トンネル堀削工事、大
深度地下土木工事等において、地盤を広範囲に確実にし
かも高強度に安定化し止水することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−116957(JP,A) 特開 平11−116955(JP,A) 特開 平11−29770(JP,A) 特開 平9−183898(JP,A) 特開 平9−110961(JP,A) 特開 平11−116957(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 17/30 C09K 17/46

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジフェニルメタンジイソシアネート(a
    1)及びジフェニルメタンジイソシアネート系多核縮合
    体(a2)を含有する有機ポリイソシアネート(a)と
    活性水素基含有化合物(b)との反応から得られるイソ
    シアネート基末端プレポリマーを含有するポリイソシア
    ネート組成物(A)、及び珪酸塩水溶液(B)からなる
    岩盤ないし地盤固結用の注入薬液組成物において、 (a)中の(a1)と(a2)の質量比が(a1):
    (a2)=20:80〜70:30であり、(a1)中
    の2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート
    (イ)、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート
    (ロ)及び4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネー
    ト(ハ)の質量比が((イ)+(ロ)):(ハ)=5:
    95〜60:40であり、(b)が数平均分子量76〜
    10,000のポリ(オキシプロピレン)ポリオールで
    あることを特徴とする、岩盤ないし地盤固結用の注入薬
    液組成物。
  2. 【請求項2】 活性水素基含有化合物(C)を更に含有
    する、請求項1記載の岩盤ないし地盤固結用の注入薬液
    組成物。
  3. 【請求項3】 三級アミン系触媒(D)を更に含有す
    る、請求項1又は2記載の岩盤ないし地盤固結用の注入
    薬液組成物。
  4. 【請求項4】 界面活性剤(E)を更に含有する、請求
    項1〜3のいずれか一項に記載の岩盤ないし地盤固結用
    の注入薬液組成物。
  5. 【請求項5】 岩盤ないし地盤に所定間隔で複数個の孔
    を穿設し、前記孔内に中空の注入ボルトを挿入し、前記
    注入ボルトを介して請求項1〜4のいずれか一項に記載
    の注入薬液組成物を0.1〜5MPaの圧力にて送液混
    合し、岩盤ないし地盤に注入して固結させることを特徴
    とする、岩盤ないし地盤の安定強化止水工法。
  6. 【請求項6】 岩盤ないし地盤に所定間隔で複数個の孔
    を穿設し、前記孔内に中空の注入ボルトを挿入し、前記
    注入ボルトを介して請求項1〜4のいずれか一項に記載
    の注入薬液組成物を0.1〜1MPaの圧力にて送液混
    合し、岩盤ないし地盤に注入して固結させることを特徴
    とする、岩盤ないし地盤の安定強化止水工法。
JP19468199A 1999-03-31 1999-07-08 岩盤ないし地盤固結用の注入薬液組成物及びそれを用いた安定強化止水工法 Expired - Lifetime JP3092622B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19468199A JP3092622B1 (ja) 1999-03-31 1999-07-08 岩盤ないし地盤固結用の注入薬液組成物及びそれを用いた安定強化止水工法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9372399 1999-03-31
JP11-93723 1999-03-31
JP19468199A JP3092622B1 (ja) 1999-03-31 1999-07-08 岩盤ないし地盤固結用の注入薬液組成物及びそれを用いた安定強化止水工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3092622B1 true JP3092622B1 (ja) 2000-09-25
JP2000345159A JP2000345159A (ja) 2000-12-12

Family

ID=26435020

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19468199A Expired - Lifetime JP3092622B1 (ja) 1999-03-31 1999-07-08 岩盤ないし地盤固結用の注入薬液組成物及びそれを用いた安定強化止水工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3092622B1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002226856A (ja) * 2001-02-07 2002-08-14 Nippon Polyurethane Ind Co Ltd 空隙充填用注入薬液組成物、及びそれを用いた空隙充填工法
JP6055264B2 (ja) * 2012-10-12 2016-12-27 日油技研工業株式会社 止水用薬剤組成物及び止水方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000345159A (ja) 2000-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2591540B2 (ja) トンネル掘削用の安定化用注入薬液組成物およびそれを用いた安定強化止水工法
JP2006265436A (ja) 土質などの安定化用注入薬液組成物およびそれを用いた安定強化止水工法
JP3092622B1 (ja) 岩盤ないし地盤固結用の注入薬液組成物及びそれを用いた安定強化止水工法
JP2000345158A (ja) 岩盤ないし地盤固結用の注入薬液組成物及びそれを用いた安定強化止水工法
JP3952486B2 (ja) 岩盤ないし地盤固結用の注入薬液組成物及びそれを用いた安定強化止水工法
JP3997672B2 (ja) 地盤や人工構造物等の安定化用注入薬液組成物及びそれを用いた安定強化止水工法
JP6055264B2 (ja) 止水用薬剤組成物及び止水方法
JP2006233054A (ja) 岩盤ないし地盤固結用の注入薬液組成物及びそれを用いた土壌安定強化止水工法
JP2006131785A (ja) 土質の安定化用注入薬液組成物およびそれを用いた安定強化止水工法
JP7158125B2 (ja) 岩盤又は地盤固結用の注入薬液組成物及びそれを用いた土壌安定強化止水工法
JP3358188B2 (ja) 土壌固結用注入薬液組成物及びそれを用いた土壌安定強化止水工法
JP2003246984A (ja) 土壌の固結用注入薬液組成物及びそれを用いた土壌安定化工法
JP3125286B2 (ja) 土壌安定化ポリウレタン系発泡樹脂用組成物、及び該組成物を用いた土壌安定化方法
JP4392647B2 (ja) 空隙充填用注入薬液組成物、及びそれを用いた空隙充填工法
JPH04102615A (ja) 岩盤固結安定化工法
JP3358189B2 (ja) 土壌固結用注入薬液組成物及びそれを用いた土壌安定強化止水工法
JP2002226856A (ja) 空隙充填用注入薬液組成物、及びそれを用いた空隙充填工法
JP2002194354A (ja) 空隙充填用注入薬液組成物、及びそれを用いた空隙充填工法
JP3116345B2 (ja) 土壌安定化ポリウレタン系発泡樹脂用組成物、及びこれを用いた土壌安定化方法
JP3125287B2 (ja) 土壌安定化ポリウレタン系発泡樹脂用組成物、及び該組成物を用いた土壌安定化方法
JP2002047490A (ja) 岩盤、地盤、人工構造物等の安定強化用注入薬液組成物及びそれを用いたその安定強化止水工法
JP2003147358A (ja) 地山固結用薬液組成物
JP2005225951A (ja) 土質の安定化用注入薬液組成物およびそれを用いた安定強化止水工法
JP2001303055A (ja) 土壌ないし人工構造物用安定強化注入薬液組成物、及びそれを用いた土壌ないし人工構造物の安定強化止水工法
JP4092838B2 (ja) 岩盤、地盤等の安定化用注入薬液組成物及びそれを用いた安定強化止水工法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3092622

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120728

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120728

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150728

Year of fee payment: 15

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term