JP2003246984A - 土壌の固結用注入薬液組成物及びそれを用いた土壌安定化工法 - Google Patents

土壌の固結用注入薬液組成物及びそれを用いた土壌安定化工法

Info

Publication number
JP2003246984A
JP2003246984A JP2002047814A JP2002047814A JP2003246984A JP 2003246984 A JP2003246984 A JP 2003246984A JP 2002047814 A JP2002047814 A JP 2002047814A JP 2002047814 A JP2002047814 A JP 2002047814A JP 2003246984 A JP2003246984 A JP 2003246984A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
soil
polyisocyanate
weight
chemical composition
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002047814A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaharu Ikeda
政春 池田
Katsutoshi Yoshioka
勝利 吉岡
Yoshiyuki Oda
善之 小田
Kenji Oyabu
健二 大藪
Susumu Takahashi
進 高橋
Yasushi Kashiba
泰志 樫葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KITANIHON DIC Inc
DIC Corp
Original Assignee
KITANIHON DIC Inc
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KITANIHON DIC Inc, Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical KITANIHON DIC Inc
Priority to JP2002047814A priority Critical patent/JP2003246984A/ja
Publication of JP2003246984A publication Critical patent/JP2003246984A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 地下水の水質管理・土壌の汚染に係わる環境
基準などの環境保護を遵守し、低粘度で、適正なフリー
発泡倍率を有し、且つ、収縮のない均一な発泡体を得る
ことができる土壌の固結用注入薬液組成物及び安定化工
法を提供する。 【解決手段】 珪酸ソーダ水溶液、数平均分子量200
〜800のポリエチレングリコール、アミン系触媒を含
有してなる混合物(A)とジフェニルメタンジイソシア
ネート及びポリメチレンポリフェルポリイソシアネート
を含有するポリイソシアネート(B)とからなる土壌の
固結用注入薬液組成物において、ポリイソシアネート
(B)中の2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート
の含有量が5〜15重量%であり、且つ3個以上のフェ
ニル基を有するポリメチレンポリフェルポリイソシアネ
ートの含有量が40〜95重量%であることを特徴とす
る土壌の固結用注入薬液組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は土壌の固結用注入樹
脂組成物及びそれを用い、主として砂礫層の土壌からな
るトンネル掘削地盤に注入する地盤安定化工法に関する
ものである。具体的には、砂礫層地山等の不安定で軟弱
地盤の強化や空隙充填等を目的とする樹脂組成物に関す
るものであり、又、珪酸ソーダ水溶液を主成分とする混
合物とポリイソシアネート組成物を低圧の混合装置を使
用して注入することによる、トンネル掘削地盤の安定化
工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、不安定な軟弱岩盤や不安定地盤の
強化方法として、無機・有機複合系である珪酸ソーダ水
溶液を主成分とする混合物とポリイソシアネート組成物
との組み合わせによる注入薬液組成物の技術が多数公開
されている(特公昭62−21039号、特公平7−7
2271号、特許第2591540号、特許第2816
075号、特許第274457号、特許第289608
3号、特許第3092622号、特許第3116345
号、特許第3125286号、特許第3125287
号、特許第3127664号の各公報参照)。
【0003】何れの技術も珪酸ソーダ水溶液を主成分と
する混合物とNCO基を有するウレタンプレポリマーか
らなるものが殆どである。例えば特公平7−72271
号では、親水性付与の目的からエチレンオキシド単位を
5重量%以上含むポリオールとポリイソシアネートから
なるNCO基を有するウレタンプレポリマーが好ましい
としている。又、特許第2591540号によれば、低
粘度化、珪酸ソーダ水溶液との相溶性向上、更には不安
定岩盤や不安定地盤への浸透性を高める目的で、プロピ
レンカーボネート等の反応性希釈剤を加えることが好ま
しいとしている。
【0004】かかる反応性希釈剤は、プレポリマー化に
よるポリイソシアネートの粘度上昇を抑える為、更には
低粘度化の為に用いられる。特に、寒冷期や寒冷地施工
時の気温低下による粘度上昇が回避できる。又、難燃剤
の混合は固結体の難燃性向上に効果がある。更には、希
釈剤や可塑剤の分解性生成物はポリイソシアネート組成
物との硬化性が向上し、強度アップ等の効果が期待でき
るとして、この分野では従来から使用されている。
【0005】しかしながら、一般的に不活性希釈剤や可
塑剤等および難燃剤等の添加剤は、樹脂中に取り込まれ
た後、経時により僅かずつ樹脂外へしみ出してくるのが
通例である。また、反応性希釈剤であってもその未反応
物が経時により浸みだしてくる可能性が大きい。例え
ば、特許第3092622号によれば、上記特許第25
91540号に記載の希釈剤(粘度低下剤)が珪酸塩水
溶液のアルカリ性によりアルカリ加水分解されイソシア
ネートと反応すると示されているが、実際にはアルカリ
加水分解されなかった粘度低下剤、例えばプロピレンカ
ーボネートのようなアルキレンカーボネートが、その後
分解して土壌に浸透し、地下水の水質汚染状況の指標で
あるCOD値の増大の原因となるため、水質管理や土壌
汚染防止の観点からその使用を避けるべきである。具体
的には、土壌の固結用注入樹脂組成物については、例え
ば「山岳トンネル工法におけるウレタン注入の安全管理
に関するガイドライン」(平成4年10月日本道路公団
発行)に沿った地下水の水質管理、および環境庁告示第
46号に基づく「土壌の汚染に係わる環境基準」に沿っ
た注入樹脂組成物が必要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、地下水
の水質管理・土壌の汚染に係わる環境基準などの環境保
護遵守の観点から上述の希釈剤や可塑剤、難燃剤等を使
用せずに、低粘度で高浸透性システムの開発を目指して
鋭意研究を重ねた結果、粘度が高くなるプレポリマー化
したポリイソシアネートを使用せずに、特定なジフェニ
ルメタンジイソシアネート及びポリメチレンポリフェニ
ルポリイソシアネート、いわゆるポリメックMDIと特
定な珪酸ソーダ水溶液とを主成分とし、適正なフリー発
泡倍率を有し、且つ、収縮のない均一な発泡体を得るこ
とができる土壌の固結用注入薬液組成物を提供し、ま
た、その組成物を用いてなる安定化工法も提供するもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、珪酸ソーダ水
溶液、数平均分子量200〜800のポリエチレングリ
コール、アミン系触媒を含有してなる混合物(A)とジ
フェニルメタンジイソシアネート及びポリメチレンポリ
フェニルポリイソシアネートを含有するポリイソシアネ
ート(B)とからなる土壌の固結用注入薬液組成物にお
いて、ポリイソシアネート(B)の2,4'−ジフェニ
ルメタンジイソシアネートの含有量が5〜15重量%で
あり、且つ3個以上のフェニル基を有するポリメチレン
ポリフェルポリイソシアネートの含有量が40〜95重
量%であることを特徴とする土壌の固結用注入薬液組成
物に関する。また、本発明は、上記固結用注入薬液組成
物を主として砂礫層の土壌からなるトンネル掘削地盤に
注入することを特徴とする地盤安定化工法にも関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に使用される珪酸ソーダ水
溶液は、一般に水ガラスと呼ばれているもので、JIS
規格管理で通常市販されている二酸化ケイ素を20〜4
0重量%、酸化ナトリウムを5〜20重量%含有する水
溶液が好ましい。本発明に最も適したものは、二酸化ケ
イ素を26〜32重量%、酸化ナトリウムを10〜13
重量%含有し、固形分含有量が好ましくは38〜46重
量%である水ガラスである。具体的には日本化学工業製
45゜珪酸ソーダ2号および48゜珪酸ソーダ2号が最
も適している。その使用量は、好ましくは注入薬液組成
物(A)中75〜95重量%である。
【0009】本発明における数平均分子量200〜80
0であるポリエチレングリコールとしては、好ましくは
数平均分子量200〜600であるポリエチレングリコ
ール、特に好適には数平均分子量400のポリエチレン
グリコール(通称PEG400)である。この含有量
は、適正なフリー発泡倍率6〜12倍を得るため、珪酸
ソーダ水溶液100重量部に対して3〜10重量部が好
ましく、その使用量であれば注入薬液組成物(A)の好
ましい粘度、即ち60〜100mPa・s/25℃とな
り、注入薬液組成物の(A)と(B)の混合状態がより
優れることになる。
【0010】本発明におけるアミン系触媒としては、ウ
レタン化反応に通常用いられる全てのアミン触媒を用い
ることができるが、望ましいフリー発泡倍率6〜12倍
をもたらすものとして炭素数14〜18のアルキル基を
有するジメチルアルキル3級アミンが好適である。その
具体的なものとしては、N,N−ジメチルテトラデシル
アミン、N,N−ジメチルヘキサデシルアミン、N,N
−ジメチルオクタデシルアミン、ヤシアルキルジメチル
アミン、牛脂アルキルジメチルアミン、硬化牛脂アルキ
ルジメチルアミン、大豆アルキルジメチルアミンなどが
挙げられる。最も好ましくはN,N−ジメチルテトラデ
シルアミン、N,N−ジメチルヘキサデシルアミンであ
る。アミン系触媒の使用量は珪酸ソーダ水溶液100重
量部に対して1.0〜4.0重量部が好ましく、かかる
量であれば注入薬液組成物の(A)と(B)の混合に於
いて、反応性を示す指標である、混合開始から発泡およ
び反応性終了するまでの時間を表すライズタイム(R
T)が30〜90秒/25℃の好適な範囲とすることが
できる。
【0011】本発明の組成物に於いて、水又はイオン交
換水を注入薬液組成物(A)の粘度を低下させる目的で
配合しても良い。即ち、適正な粘度60〜100mPa・
s/25℃となるよう、水を配合することができる。こ
の使用量は珪酸ソーダ水溶液100重量部に対して5〜
15重量部が好ましい。
【0012】本発明でのポリイソシアネート(B)は、
ジフェニルメタンジイソシアネート(以下MDIと略省
する)及びポリメチレンポリフェニルポリイソシアネー
トからなるもので、いわゆるポリメリックMDIと呼ば
れ、一般的に下記化学式に示されるものである。
【式1】
【0013】(注)上記式中、n≧0、好ましくはn=
0〜5。
【0014】ポリイソシアネート(B)中のMDIは、
4,4'−MDI、2,4'−MDI、2,2'−MDI
からなるが、特に2,4'−MDIが5〜15重量%、
好ましくは7〜13重量%含まれ、且つ3個以上のフェ
ニル基を有するポリメチレンポリフェニルポリイソシア
ネートが40〜95重量%、好ましくは40〜60重量
%、より好ましくは45〜55重量%含まれるることが
必要である。上記範囲外であるものはほとんど発泡しな
くなり、適正なフリー発泡倍率6〜12倍が得られな
い。又、ポリイソシアネート(B)の粘度は、好ましく
は80〜160mPa・s/25℃、より好ましくは90
〜150mPa・s/25℃である。かかる粘度は、MD
I及びポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートの
構成比に左右される特性値であるので、そのような粘度
になるようにMDI及びポリメチレンポリフェニルポリ
イソシアネートの構成比が選択される。例えば、2,
2'−MDIが0.5重量%、2,4'−MDIが10.
5重量%、4,4'−MDIが37重量%、3核体が2
6重量%、4核体が9重量%、5核体以上が17重量%
の構成比を持つポリイソシアネート(B)が好ましい。
ポリイソシアネート(B)の粘度が80〜160mPa・
s/25℃の範囲外であると適正な発泡倍率が得られな
い。
【0015】本発明における土壌の固結用注入薬液組成
物の(A)と(B)との混合は、公知の混合装置を使用
し、強制混合することにより、通常反応を開始し30〜
90秒/25℃で発泡が終了して固化する。又、混合液
の粘度上昇が少なく、更に発泡するため浸透性がよく、
公知の注入装置と注入方法を採用でき、現場での施工性
が格段に向上するものである。
【0016】本発明における土壌の固結用注入薬液組成
物の(A)と(B)との混合は、重量比でおおよそ10
0/70〜50/100の範囲で自由に設定でき、しか
も容積比=100/100にも設定できるので、公知の
注入装置と注入方法を採用でき、現場での施工性が格段
に向上するものである。
【0017】本発明における土壌の固結用注入薬液組成
物、即ち(A)と(B)との混合液は、水中に注いでも
水と混ざり合わずに発泡し、その水質は透明であること
から止水剤効果が認められるものである。例えば、10
秒間攪拌した混合液100gを500ccの水を入れた
ポリ容器に素早く入れて水中での発泡状態を観察したと
ころ、ポリ容器内の水が濁ることなく混合液が発泡す
る。
【0018】本発明の注入薬液組成物においては、上記
必須成分のほかに土壌汚染をおこさないものであれば、
整泡剤、界面活性剤、カップリング剤、発泡剤、分散
剤、増粘剤、酸化防止剤、耐熱性付与剤等の各種添加剤
を添加することもできる。
【0019】本発明の注入薬液組成物の固結反応は、極
めて複雑であるため明確ではないが、おそらく、珪酸ソ
ーダ水溶液成分中のシラノール基とポリイソシアネート
成分中のイソシアネート基が反応して無水珪酸−ウレタ
ン複合体が形成され、同時にイソシアネート基が水と反
応して炭酸ガスを発生しながら尿素結合による多量体や
無水珪酸−尿素架橋複合体を形成し、副生した炭酸ガス
の一部は珪酸ソーダ水溶液成分中に溶解し、アルカリ珪
酸塩をゲル化させて無水珪酸ゲルを形成することに基づ
くものと推定される。更に、上記反応と同時に、ポリエ
チレングリコールの水酸基とイソシアネート基が反応し
てウレタン樹脂が形成されることに基づくものと推定さ
れる
【0020】本発明の注入薬液組成物を用いて土壌の安
定化工法は、空隙やクラックの多い軟質ないし不安定な
地盤、岩盤、破砕帯層等の土壌や地盤に複数個の孔を穿
設し、該孔内に薬液注入棒を挿入し、これから注入薬液
組成物を注入し固結させる方法である。注入固結する方
法については特に限定はなく、公知の方法が採用され
る。
【0021】例えば、珪酸ソーダ水溶液を含有するA液
とポリイソシアネート組成物を含有するB液をそれぞれ
別々のタンクに入れ、それぞれの送液ポンプを介し、注
入量記録、圧力調節、配合比等を調節できる注入専用ポ
ンプで注入する。注入孔は、トンネルの掘削地盤に所定
の間隔でレッグオーガーを用いて自穿孔型ロックボルト
で削孔する。この注入孔に薬液混合用のスタティックミ
キサーや逆止弁等を内装した有孔のロックボルトやFR
P中空ボルトを挿入する。又、削孔とロックボルトの隙
間からの注入薬液の逆流を防ぐために、発泡硬質ポリウ
レタン樹脂や急結セメントを含浸させたウエス等を用い
てシールする。この中に前記タンク内の各成分を注入専
用ポンプで加圧注入し、不安定な岩盤や地盤等の所定の
土壌に注入浸透、硬化させて固結安定化する。
【0022】また例えば、トンネルの掘削地盤、特に天
盤部に注入する場合には、所定の間隔でレッグオーガー
等を用いて削孔し、所定の注入孔を穿ち、この注入孔に
薬液注入棒を挿入し、薬液を注入して安定化する。
【0023】本発明での土壌の安定化工法に於ける薬液
注入の圧力は好ましくは0.1〜5MPaであり、0.
1〜1MPaがより好ましい。本発明では、混合直後の
粘度増加が小さいので、従来のような2〜4MPaとい
う圧力よりも、低圧での注入が可能となる。
【0024】
【実施例】本発明について、実施例および比較例により
説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものでは
ない。実施例および比較例の「部」および「%」はそれ
ぞれ「重量部」および「重量%」を示す。以下に、実施
例比較例において使用した各原料を示す。
【0025】<珪酸ソーダ水溶液> 珪酸ソーダ2号:日本化学工業(株)製 45°珪酸珪
酸ソーダ2号 固形分濃度40%
【0026】<ポリエチレングリコール> TEG:(株)日本触媒製 トリエチレングリコール 数平均分子量 150 PEG400 :日本油脂(株)製 PEG400 PEG1000:日本油脂(株)製 PEG1000
【0027】<ポリイソシアネート> ポリメリックMDI:2,4'−ジフェニルメタンジ
イソシアネートが17重量%、3個以上のフェニル基を
有するポリメチレンポリフェルポリイソシアネート(即
ち3核体以上のポリメチレンポリフェニルポリイソシア
ネート)が38重量% 粘度:70mPa・s/25℃ NCO含量:32.0% ポリメリックMDI:2,4'−ジフェニルメタンジ
イソシアネートが13重量%、3核体以上が45重量% 粘度:100mPa・s/25℃ NCO含量:31.8% ポリメリックMDI:2,4'−ジフェニルメタンジ
イソシアネートが10重量%、3核体以上が52重量% 粘度:110mPa・s/25℃ NCO含量:31.6% ポリメリックMDI:2,4'−ジフェニルメタンジ
イソシアネートが7重量%、3核体以上が55重量% 粘度:140mPa・s/25℃ NCO含量:31.4% ポリメリックMDI:2,4'−ジフェニルメタンジ
イソシアネートが3重量%、3核体以上が58重量% 粘度:180mPa・s/25℃ NCO含量:31.2% 尚、2,4'−MDIの重量%はGPC分析及びGC分
析の面積%から求めた。
【0028】GPC分析測定条件 前処理:三角フラスコにポリメリックMDIを20mg
とり、20mlのテトラヒドロフランで溶かす。100
μlのシ゛エチルアミンを添加後、一晩放置しNCOと反
応させた。メンブランフィルターで濾過後、GPCに注
入。 GPC条件 カラム:スチレン・ジビニルベンゼンゲル 流量:0.8ml/min(THF) 注入量:100μl 検出器:RI検出器 結果 最後に現れたピークが2,4'−MDIと2,2'−MD
Iの和のピークである(面積%をαとする)。GC分析測定条件 前処理:三角フラスコにポリメリックMDIを2gと
り、8gのモノエタノールアミンを投入。コンデンサー
をつけ砂浴上で1.5時間還流させる。これをメタノー
ルで2倍に希釈し、GCに注入。 GC条件 カラム:5%0V−17(1.1m) 流量:50ml/min(He) 温度:200℃(1分)、15℃/minで320℃ま
で昇温 注入量:1〜2μl 検出器:TCD 注入口温度:300℃ 検出器電流:75mA 結果 最初に現れたピークが2,2'−MDIのピークである
(面積%をβとする)。2番目に現れたピークが2,
4'−MDIのピークである(面積%をγとする)。
【0029】<2,4'−MDIの重量%> 2,4'−MDIの重量%は、以下の式から求めた。 2,4'−MDIの重量%=α×γ/(β+γ)
【0030】<アミン触媒> アミン触媒(イ) :ライオンアクゾ(株)製 N,N-ジ
メチルテトラデシルアミン アミン触媒(ロ) :ライオンアクゾ(株)製 N,N-ジ
メチルヘキサデシルアミン アミン触媒(ハ) :ライオンアクゾ(株)製 N,N-ジ
メチルオクタデシルアミン アミン触媒(ニ) :ライオンアクゾ(株)製 ヤシア
ルキルジメチルアミン
【0031】<活性水素化合物> 活性水素化合物:日本油脂(株)製、ポリオキシエチレ
ンモノメチルエーテル 商品名 ユニオックスM−550 水酸基価:100mgKOH/g
【0032】<混合物(A)液作製>2号珪酸ソーダ水
溶液に水道水を所定量混合し、PEGを所定量混合す
る。次にアミン触媒を所定量混合した。(A)液は常温
静置で分離するが攪拌混合性がよく、保存安定性につい
ても5゜および35℃×60日間後の粘度および(B)
液との反応性に変化がなかった。
【0033】<比較例,のポリイソシアネート
(B)液の作製>表−2に示すようにポリメリックMD
Iと活性水素化合物(ユニオックスM−550)を80
℃まで温度を上げ、3時間反応させてNCO基を有する
ウレタンプレポリマーを得た。
【0034】<液比重・粘度測定>(A)液、(B)液
それぞれの液比重を浮きばかり比重計で測定し、粘度に
ついてもB型回転粘度計のローターNo1×回転数60
rpmで測定した。
【0035】<(A)液/(B)液混合評価>500c
c容器に(A)液50gを計量し、容積比100:10
0になるよう(B)液を投入した。直ちに回転数500
rpmに調節した3枚羽根攪拌翼で10秒間混合して、
反応性、発泡倍率および発泡体を切断して内部状態を観
察した。このときの(A)液/(B)液混合液の相溶
性、反応性、発泡状態および発泡倍率を測定した。更
に、水中発泡性については10秒間攪拌した混合液10
0gを500ccの水を入れたポリ容器に素早く入れて
水中での発泡状態を観察し、ポリ容器内の水が濁ること
なく混合液が発泡するものを良好とした。
【0036】<浸透性評価>浸透性については、(A)
液、(B)液の粘度で評価した。 評価基準:(A)液、(B)液とも160mPa・s/25℃
以下を「○」 (A)液、(B)液の何れか160mPa・s/25℃以上を
「×」
【0037】<モールド成形評価>直径5cm×高さ1
0cmの円柱状型枠C19−1(JIS品)で成型品密
度が0.41〜0.43kg/m3になるように成形し、
発泡状態(外観)が均一のものを良好とし、発泡倍率お
よび密度を測定した。更に、圧縮強度をJIS K72
20(硬質発泡プラスチックの圧縮試験方法)に準じて
行った。燃焼性については、JIS A 9511(発
泡プラスチック保温材)に準じて行った。
【0038】(実施例1,2及び比較例,)表―1
に示すように配合して、各薬液組成物を得た。そのイソ
シアネート(B)のポリメリックMDIの違いによる
(A)/(B)混合評価、浸透性評価、モールド評価を
表−1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】(実施例3,4及び比較例,)表―2
に示すように配合して、各薬液組成物を得た。活性水素
化合物を反応させて得られたNCO基を有するウレタン
プレポリマーの粘度の違いと、(A)/(B)混合評
価、浸透性評価、モールド評価を表−2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】(実施例5〜8)表―3に示すように配合
して、各薬液組成物を得た。アミン系触媒がジメチルア
ルキル3級アミンであり、アルキル基の炭素数が14〜
18のジメチルアルキル3級アミンによる(A)/
(B)混合評価を表−3に示す。
【0043】
【表3】
【0044】(実施例9及び比較例,)表―4に示
すように配合して、各薬液組成物を得た。本発明に使用
するポリエチレングリコールによる(A)/(B)混合
評価を表−4に示す。
【0045】
【表4】
【0046】
【発明の効果】本発明の土壌の固結用注入薬液組成物
は、希釈剤、可塑剤、難燃剤などを使用しないため、水
質管理・土壌の汚染に係わる環境基準などの環境保護コ
ンプライアンスの観点を重視した固結剤である。本発明
の注入薬液組成物で得られる固結物は発泡体であり、無
機成分および有機成分の複合系で双方の良好な特性を併
せ持っており、混合液の粘度上昇が少なく更に発泡する
ため浸透性がよく土壌への充填性・止水性に優れ、且つ
難燃性を有する発泡体を得ることができる。又、本発明
では、公知の注入装置と注入方法が採用でき施工適正に
優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 17/18 C09K 17/18 P 17/30 17/30 P E21D 9/04 E21D 9/04 A //(C08G 18/32 C08G 18/32 101:00) 101:00 C09K 103:00 C09K 103:00 (72)発明者 小田 善之 大阪府堺市深井清水町2115−6 (72)発明者 大藪 健二 大阪府泉大津市池浦町3−3−6,307 (72)発明者 高橋 進 大阪府泉南郡淡輪2321−30 (72)発明者 樫葉 泰志 大阪府貝塚市地蔵堂53−5−1,508 Fターム(参考) 2D054 FA02 4H026 CA03 CB08 CC06 4J034 BA08 CA04 CB03 CB07 CC08 CE01 DA01 DB04 DB07 DG03 HA01 HA06 HA07 HA08 HA14 HC12 HC64 HC65 HC67 HC71 JA01 JA38 KA01 KB02 KD12 KE02 MA04 NA03 QA07 QB13 RA10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 珪酸ソーダ水溶液、数平均分子量200
    〜800のポリエチレングリコール、アミン系触媒を含
    有してなる混合物(A)とジフェニルメタンジイソシア
    ネート及びポリメチレンポリフェルポリイソシアネート
    を含有するポリイソシアネート(B)とからなる土壌の
    固結用注入薬液組成物において、ポリイソシアネート
    (B)中の2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート
    の含有量が5〜15重量%であり、且つ3個以上のフェ
    ニル基を有するポリメチレンポリフェルポリイソシアネ
    ートの含有量が40〜95重量%であることを特徴とす
    る土壌の固結用注入薬液組成物。
  2. 【請求項2】 ポリイソシアネート(B)の粘度が80
    〜160mPa・s/25℃であることを特徴とする請求
    項1に記載の土壌の固結用注入薬液組成物。
  3. 【請求項3】 アミン系触媒が炭素数14〜18のアル
    キル基を有するジメチルアルキル3級アミンを含有する
    請求項1又は2に記載の土壌の固結用注入薬液組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れか一項に記載の固結
    用注入薬液組成物を主として砂礫層の土壌からなるトン
    ネル掘削地盤に注入することを特徴とする地盤安定化工
    法。
JP2002047814A 2002-02-25 2002-02-25 土壌の固結用注入薬液組成物及びそれを用いた土壌安定化工法 Pending JP2003246984A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002047814A JP2003246984A (ja) 2002-02-25 2002-02-25 土壌の固結用注入薬液組成物及びそれを用いた土壌安定化工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002047814A JP2003246984A (ja) 2002-02-25 2002-02-25 土壌の固結用注入薬液組成物及びそれを用いた土壌安定化工法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003246984A true JP2003246984A (ja) 2003-09-05

Family

ID=28660781

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002047814A Pending JP2003246984A (ja) 2002-02-25 2002-02-25 土壌の固結用注入薬液組成物及びそれを用いた土壌安定化工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003246984A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005225951A (ja) * 2004-02-12 2005-08-25 Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd 土質の安定化用注入薬液組成物およびそれを用いた安定強化止水工法
JP2006131785A (ja) * 2004-11-08 2006-05-25 Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd 土質の安定化用注入薬液組成物およびそれを用いた安定強化止水工法
JP2008162816A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Toa Doro Kogyo Co Ltd 地下構造物の免震用注入薬液組成物及びそれを用いた免震工法
JP2017155076A (ja) * 2016-02-29 2017-09-07 東ソー株式会社 岩盤又は地盤固結用の注入薬液組成物及びそれを用いた土壌安定強化止水工法
JP2018154764A (ja) * 2017-03-17 2018-10-04 清水建設株式会社 減水地山改良材、及び地山安定化工法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005225951A (ja) * 2004-02-12 2005-08-25 Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd 土質の安定化用注入薬液組成物およびそれを用いた安定強化止水工法
JP4527413B2 (ja) * 2004-02-12 2010-08-18 第一工業製薬株式会社 土質の安定化用注入薬液組成物およびそれを用いた安定強化止水工法
JP2006131785A (ja) * 2004-11-08 2006-05-25 Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd 土質の安定化用注入薬液組成物およびそれを用いた安定強化止水工法
JP2008162816A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Toa Doro Kogyo Co Ltd 地下構造物の免震用注入薬液組成物及びそれを用いた免震工法
JP2017155076A (ja) * 2016-02-29 2017-09-07 東ソー株式会社 岩盤又は地盤固結用の注入薬液組成物及びそれを用いた土壌安定強化止水工法
JP7158125B2 (ja) 2016-02-29 2022-10-21 東ソー株式会社 岩盤又は地盤固結用の注入薬液組成物及びそれを用いた土壌安定強化止水工法
JP2018154764A (ja) * 2017-03-17 2018-10-04 清水建設株式会社 減水地山改良材、及び地山安定化工法
JP2022023206A (ja) * 2017-03-17 2022-02-07 清水建設株式会社 減水地山改良材、及び地山安定化工法
JP7028566B2 (ja) 2017-03-17 2022-03-02 清水建設株式会社 減水地山改良材、及び地山安定化工法
JP7347765B2 (ja) 2017-03-17 2023-09-20 清水建設株式会社 減水地山改良材、及び地山安定化工法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006265436A (ja) 土質などの安定化用注入薬液組成物およびそれを用いた安定強化止水工法
JP2003246984A (ja) 土壌の固結用注入薬液組成物及びそれを用いた土壌安定化工法
JP2006131785A (ja) 土質の安定化用注入薬液組成物およびそれを用いた安定強化止水工法
JPH09132634A (ja) 土壌安定化ポリウレタン発泡樹脂組成物、及び該組成物を用いた土壌安定化方法
JP2006233054A (ja) 岩盤ないし地盤固結用の注入薬液組成物及びそれを用いた土壌安定強化止水工法
JPH0892555A (ja) 硬化性組成物
JP2000345158A (ja) 岩盤ないし地盤固結用の注入薬液組成物及びそれを用いた安定強化止水工法
JP4527413B2 (ja) 土質の安定化用注入薬液組成物およびそれを用いた安定強化止水工法
JP2002226856A (ja) 空隙充填用注入薬液組成物、及びそれを用いた空隙充填工法
JP2014080457A (ja) 止水用薬剤組成物及び止水方法
JP2002256054A (ja) 空隙充填用注入薬液組成物、及びそれを用いた空隙充填工法
JP2001019959A (ja) 岩盤ないし地盤固結用の注入薬液組成物及びそれを用いた安定強化止水工法
JP2001152155A (ja) 地盤や人工構造物等の安定化用注入薬液組成物及びそれを用いた安定強化止水工法
JP3092622B1 (ja) 岩盤ないし地盤固結用の注入薬液組成物及びそれを用いた安定強化止水工法
JP3125286B2 (ja) 土壌安定化ポリウレタン系発泡樹脂用組成物、及び該組成物を用いた土壌安定化方法
JP2002194354A (ja) 空隙充填用注入薬液組成物、及びそれを用いた空隙充填工法
JP2017155076A (ja) 岩盤又は地盤固結用の注入薬液組成物及びそれを用いた土壌安定強化止水工法
JP3358188B2 (ja) 土壌固結用注入薬液組成物及びそれを用いた土壌安定強化止水工法
JP3125287B2 (ja) 土壌安定化ポリウレタン系発泡樹脂用組成物、及び該組成物を用いた土壌安定化方法
JP3358189B2 (ja) 土壌固結用注入薬液組成物及びそれを用いた土壌安定強化止水工法
JPH08302348A (ja) 地盤改良用発泡性薬液及びその樹脂組成物
JPH09183898A (ja) 土壌安定化ポリウレタン系発泡樹脂用組成物、及びこれを用いた土壌安定化方法
JP2002327174A (ja) 地山固結用薬液組成物
CN117164814A (zh) 一种堵漏用环保型聚氨酯注浆材料及其制备方法
JP2816075B2 (ja) トンネル掘削用の安定化用注入薬液組成物およびそれを用いた安定強化止水工法