JP3091475B2 - インダクタンス高精度コイル装置 - Google Patents
インダクタンス高精度コイル装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、トランスやチョークコイル等のインダクタ
ンス高精度コイル装置の改良に関する。
ンス高精度コイル装置の改良に関する。
(従来の技術) 従来、トランスやチョークコイル等を構成するギャッ
プ付磁心として、例えば、ニッケル,鉄,亜鉛などの酸
化物を焼成したフェライト等の磁性材料により、E字形
に形成した一対のコアを相対向して配置し、その中央脚
部の端部に磁気飽和を起こさないようにギャップを形成
したり、あるいはE字形コアとI字形コアとを組合せ、
E字形コアの中央脚部の端部にギャップを形成したも
の、更にはドラム形のコア等が用いられていた。
プ付磁心として、例えば、ニッケル,鉄,亜鉛などの酸
化物を焼成したフェライト等の磁性材料により、E字形
に形成した一対のコアを相対向して配置し、その中央脚
部の端部に磁気飽和を起こさないようにギャップを形成
したり、あるいはE字形コアとI字形コアとを組合せ、
E字形コアの中央脚部の端部にギャップを形成したも
の、更にはドラム形のコア等が用いられていた。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上述した従来のギャップ付磁心に巻線
を施すことにより、磁心の寸法誤差、ギャップ加工時の
寸法誤差及び磁心の透磁率の誤差等によってインダクタ
ンスの誤差を発生することが多かった。例えば、実効透
磁率が100程度のチョークコイルにおいては、インダク
タンスの誤差はEEタイプで±21%EIタイプで±16%であ
る。
を施すことにより、磁心の寸法誤差、ギャップ加工時の
寸法誤差及び磁心の透磁率の誤差等によってインダクタ
ンスの誤差を発生することが多かった。例えば、実効透
磁率が100程度のチョークコイルにおいては、インダク
タンスの誤差はEEタイプで±21%EIタイプで±16%であ
る。
また、ドラムコアの場合は±6%と小さいが、漏洩磁
束が非常に大きくなるという問題があった。
束が非常に大きくなるという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的
とするところは、インダクタンスの誤差の少ないかつ漏
洩磁束も非常に小さなインダクタンス高精度コイル装置
を提供しようとするものである。
とするところは、インダクタンスの誤差の少ないかつ漏
洩磁束も非常に小さなインダクタンス高精度コイル装置
を提供しようとするものである。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明のインダクタンス
高精度コイル装置は、それ自体閉じている外部磁性体
と、その外部磁性体の内部に設けられる棒状もしくは板
状の内部磁性体と、この内部磁性体の外周上に直接もし
くはボビンを介して巻装されたコイルとによって構成さ
れ、前記外部磁性体と内部磁性体との間には2つのギャ
ップを有するコイル装置において、コイル装置の組立時
に前記2つのギャップの間隔の総和を変えずに、相対的
に、コイルと外部磁性体とを固定して内部磁性体を移動
調整可能とし、あるいは外部磁性体と内部磁性体とを固
定してコイルを移動調整可能とし、もしくは外部磁性体
を固定してコイル及び内部磁性体とを移動可能としてイ
ンダクタンス値を調整することによって、前記コイルに
流れる電流変化に対して発生する電圧の割合を高精度に
保つようにしたことを特徴とするものであり、また、前
記内部磁性体は、その形状がドラム形形状であることを
特徴とするものであり、更に、前記内部磁性体は、その
形状がH字形形状であることを特徴とし、更にまた、そ
れ自体閉じている外部磁性体と、その外部磁性体の内部
に設けられる棒状もしくは板状の内部磁性体と、この内
部磁性体の外周上に直接もしくはボビンを介して巻装さ
れたコイルとによって構成され、前記外部磁性体と前記
磁性体との間には2つのギャップを有するコイル装置に
おいて、コイル装置の組立時に前記2つのギャップの間
隔の総和を変えずに、相対的に、コイルと内部磁性体と
を固定して外部磁性体を移動調整可能としてインダクタ
ンス値を調整することによって、前記コイルに流れる電
流変化に対して発生する電圧の割合を高精度に保つよう
にしたことを特徴とするものである。
高精度コイル装置は、それ自体閉じている外部磁性体
と、その外部磁性体の内部に設けられる棒状もしくは板
状の内部磁性体と、この内部磁性体の外周上に直接もし
くはボビンを介して巻装されたコイルとによって構成さ
れ、前記外部磁性体と内部磁性体との間には2つのギャ
ップを有するコイル装置において、コイル装置の組立時
に前記2つのギャップの間隔の総和を変えずに、相対的
に、コイルと外部磁性体とを固定して内部磁性体を移動
調整可能とし、あるいは外部磁性体と内部磁性体とを固
定してコイルを移動調整可能とし、もしくは外部磁性体
を固定してコイル及び内部磁性体とを移動可能としてイ
ンダクタンス値を調整することによって、前記コイルに
流れる電流変化に対して発生する電圧の割合を高精度に
保つようにしたことを特徴とするものであり、また、前
記内部磁性体は、その形状がドラム形形状であることを
特徴とするものであり、更に、前記内部磁性体は、その
形状がH字形形状であることを特徴とし、更にまた、そ
れ自体閉じている外部磁性体と、その外部磁性体の内部
に設けられる棒状もしくは板状の内部磁性体と、この内
部磁性体の外周上に直接もしくはボビンを介して巻装さ
れたコイルとによって構成され、前記外部磁性体と前記
磁性体との間には2つのギャップを有するコイル装置に
おいて、コイル装置の組立時に前記2つのギャップの間
隔の総和を変えずに、相対的に、コイルと内部磁性体と
を固定して外部磁性体を移動調整可能としてインダクタ
ンス値を調整することによって、前記コイルに流れる電
流変化に対して発生する電圧の割合を高精度に保つよう
にしたことを特徴とするものである。
(作 用) 上記のように構成された本発明のインダクタンス高精
度コイル装置は、外部磁性体と内部磁性体とコイルの相
対的位置を変えることによって、インダクタンスの値を
実験的に25%程度調整することが可能となった。
度コイル装置は、外部磁性体と内部磁性体とコイルの相
対的位置を変えることによって、インダクタンスの値を
実験的に25%程度調整することが可能となった。
また、外部磁性体がそれ自体閉じた形状であることか
ら漏洩磁束がほとんどない装置となった。
ら漏洩磁束がほとんどない装置となった。
(実施例) 先ず、本発明の基体的構成を第3図乃至第5図を参照
して説明する。
して説明する。
第3図はロ字状の外部磁性体a内にコイルcを巻回し
た棒状又は板状の内部磁性体bを配置したコイル装置で
あり、第4図は内部磁性体bをドラム型又はH字形とし
たものであり、第5図は外部磁性体aを6角形状とした
ものであり、いずれも外部磁性体a,内部磁性体b,コイル
cの相対的位置を調整可能としている。
た棒状又は板状の内部磁性体bを配置したコイル装置で
あり、第4図は内部磁性体bをドラム型又はH字形とし
たものであり、第5図は外部磁性体aを6角形状とした
ものであり、いずれも外部磁性体a,内部磁性体b,コイル
cの相対的位置を調整可能としている。
尚、上記各例における外部磁性体aは一体的なもので
も良いし、U型磁性体やI型磁性体を接合して組合せた
構成のものでのよい。
も良いし、U型磁性体やI型磁性体を接合して組合せた
構成のものでのよい。
次に第1図及び第2図を参照して前記第3図に示すコ
イル装置の具体的構成について説明する。
イル装置の具体的構成について説明する。
第1図において、1は内部磁性体,2はボビン,3はコイ
ル,4は外部磁性体,5は保持具である。
ル,4は外部磁性体,5は保持具である。
内部磁性体1は棒状(柱状)の磁性体でボビン2の挿
通孔2a内に挿通されるようになっている。ボビン2は両
端部に鍔部2bを有し、両鍔部2bの間には円筒部が形成さ
れており、この円筒部の外周上にはコイル3が所定巻数
で巻装されている。外部磁性体4はそれ自体が閉じてい
るロの字形の磁性体で、その内側には前記ボビン2が収
容される空間を有している。保持具5は前記外部磁性体
4を載置する外台部5aと、前記コイル3を巻装したボビ
ン2を載置する内台部5bとにより構成されている。外台
部5aは内台部5bと接着固定されている。この外台部5aは
前記外部磁性体4の厚みよりも広い上面部を有し、この
上面部に外部磁性体4を載置した状態で横方向に摺動さ
せて相対位置を移動可能となっている。この内台部5bの
上面側は一方向に凹曲面を有し、この両端には凹曲面に
沿う溝5c,5cが設けられ、この溝内にコイル3を巻装し
たボビン2の鍔部2b,2bが係合されて固定されるように
なっている。
通孔2a内に挿通されるようになっている。ボビン2は両
端部に鍔部2bを有し、両鍔部2bの間には円筒部が形成さ
れており、この円筒部の外周上にはコイル3が所定巻数
で巻装されている。外部磁性体4はそれ自体が閉じてい
るロの字形の磁性体で、その内側には前記ボビン2が収
容される空間を有している。保持具5は前記外部磁性体
4を載置する外台部5aと、前記コイル3を巻装したボビ
ン2を載置する内台部5bとにより構成されている。外台
部5aは内台部5bと接着固定されている。この外台部5aは
前記外部磁性体4の厚みよりも広い上面部を有し、この
上面部に外部磁性体4を載置した状態で横方向に摺動さ
せて相対位置を移動可能となっている。この内台部5bの
上面側は一方向に凹曲面を有し、この両端には凹曲面に
沿う溝5c,5cが設けられ、この溝内にコイル3を巻装し
たボビン2の鍔部2b,2bが係合されて固定されるように
なっている。
この保持具5は例えば合成樹脂からなる非磁性体の成
形品で、この上面に固定されるボビン2にはあらかじめ
内部磁性体1が樹脂等によって固定されている。このよ
うに構成されたインダクタンス高精度コイル装置は外台
部上面に予め紫外線硬化型又は温風硬化型の接着樹脂を
塗布した状態で外部磁性体4を載置して特性を測定しな
がら外部磁性体と内部磁性体の相対的位置を変化させ適
正位置で固定することによってインダクタンスの調整を
行うことができる。
形品で、この上面に固定されるボビン2にはあらかじめ
内部磁性体1が樹脂等によって固定されている。このよ
うに構成されたインダクタンス高精度コイル装置は外台
部上面に予め紫外線硬化型又は温風硬化型の接着樹脂を
塗布した状態で外部磁性体4を載置して特性を測定しな
がら外部磁性体と内部磁性体の相対的位置を変化させ適
正位置で固定することによってインダクタンスの調整を
行うことができる。
第2図は別の実施例の保持具であってこの保持具6は
凹曲面を有する内台部6bを固定し、更に外台部6aに外部
磁性体を固定し、前記内台部6bの凹曲面上に内部磁性体
を挿入固定したコイル付きのボビンを載置して、このボ
ビンを図示左右に移動させてインダクタンスの調整をし
た後、前述のような接着樹脂で固定する。
凹曲面を有する内台部6bを固定し、更に外台部6aに外部
磁性体を固定し、前記内台部6bの凹曲面上に内部磁性体
を挿入固定したコイル付きのボビンを載置して、このボ
ビンを図示左右に移動させてインダクタンスの調整をし
た後、前述のような接着樹脂で固定する。
前記実施例は外部磁性体を移動させて、内部磁性体と
の相対的位置を変化させるもの、及び内部磁性体が固定
されたコイル付きボビンを移動させて前記相対的位置を
変化させる例を示したが、この他にボビンに挿入された
内部磁性体のみを外部から治具等を用いて押してやるこ
とにより移動させるようにしてもよい。
の相対的位置を変化させるもの、及び内部磁性体が固定
されたコイル付きボビンを移動させて前記相対的位置を
変化させる例を示したが、この他にボビンに挿入された
内部磁性体のみを外部から治具等を用いて押してやるこ
とにより移動させるようにしてもよい。
また、ボビンを使用せずに内部磁性体に直接コイルを
巻回したものを用いてもよい。
巻回したものを用いてもよい。
更に、前記第4図や第5図に示した例の場合も上記同
様な保持具を用いて内,外部の磁性体の相対的位置を調
整することによりインダクタンスの値が可変できるよう
になっていることは言う迄もない。
様な保持具を用いて内,外部の磁性体の相対的位置を調
整することによりインダクタンスの値が可変できるよう
になっていることは言う迄もない。
次に、第6図を参照して本発明の他の実施例における
インダクタンス高精度コイル装置(以下単にコイル装置
ともいう)の具体的構成について説明する。尚、上記第
1図と同様の部材には同一符号を付し詳細な説明は省略
し要部のみ説明する。
インダクタンス高精度コイル装置(以下単にコイル装置
ともいう)の具体的構成について説明する。尚、上記第
1図と同様の部材には同一符号を付し詳細な説明は省略
し要部のみ説明する。
第6図に示すコイル装置と、第1図に示すコイル装置
との相違的は、前記外部磁性体4に対して移動ガイド用
の凹溝(以下単に凹溝ともいう)14aを図示上下両側
に、かつ、左右の両方に設けた外部磁性体14と、前記保
持具5に対して前記外部磁性体14の載置面(図示上側)
の前記凹溝14aに対応する位置に移動ガイド用の突部
(以下単に突部ともいう)15bを図示左右の両方に有し
た外台部15aを具備した保持具15とを設けたことにあ
る。尚、上記実施例では、前記凹溝14aを前記外部磁性
体14の上下両側に、かつ、左右の両方に設けた構成とし
たが、保持具5への載置面側(図示下側)の一方に設け
た構成としても良い。
との相違的は、前記外部磁性体4に対して移動ガイド用
の凹溝(以下単に凹溝ともいう)14aを図示上下両側
に、かつ、左右の両方に設けた外部磁性体14と、前記保
持具5に対して前記外部磁性体14の載置面(図示上側)
の前記凹溝14aに対応する位置に移動ガイド用の突部
(以下単に突部ともいう)15bを図示左右の両方に有し
た外台部15aを具備した保持具15とを設けたことにあ
る。尚、上記実施例では、前記凹溝14aを前記外部磁性
体14の上下両側に、かつ、左右の両方に設けた構成とし
たが、保持具5への載置面側(図示下側)の一方に設け
た構成としても良い。
上記の様に構成されたコイル装置(インダクタンス高
精度コイル装置)であれば、コイル3が巻装されたボビ
ン2と内部磁性体1とを前記内台部5bに固定し、外台部
15aに外部磁性体14を載置して特性を測定しながら外部
磁性体14を前記突部15bと凹溝14aとを係合した状態で、
図中X1,X2方向に移動させ、前記外部磁性体14の相対的
位置を変化させ適正位置で固定することによってインダ
クタンスの調整を行うことができる。この時、外部磁性
体14は前記突部15bと凹溝14aとが係合しているので図中
Y1,Y2に位置ずれすることがないので、より正確にイン
ダクタンスの調整を行うことができる。
精度コイル装置)であれば、コイル3が巻装されたボビ
ン2と内部磁性体1とを前記内台部5bに固定し、外台部
15aに外部磁性体14を載置して特性を測定しながら外部
磁性体14を前記突部15bと凹溝14aとを係合した状態で、
図中X1,X2方向に移動させ、前記外部磁性体14の相対的
位置を変化させ適正位置で固定することによってインダ
クタンスの調整を行うことができる。この時、外部磁性
体14は前記突部15bと凹溝14aとが係合しているので図中
Y1,Y2に位置ずれすることがないので、より正確にイン
ダクタンスの調整を行うことができる。
また、前記凹溝14aのような移動ガイド用の凹溝は、
第2図に示す保持具6等にも適用可能である。更に、前
記突部15bのような移動ガイド用の突部は、第4図及び
第5図に示したもの等にも適用可能である。
第2図に示す保持具6等にも適用可能である。更に、前
記突部15bのような移動ガイド用の突部は、第4図及び
第5図に示したもの等にも適用可能である。
第7図は上記したインダクタンスの調整方法として、 a:外部磁性体だけを内部磁性体、コイルに対して移動
した場合 b:内部磁性体だけを外部磁性体、コイルに対して移動
した場合 c:コイルだけを外部磁性体、内部磁性体に対して移動
した場合 等について実験した結果を示す。この結果、aでは38.4
%,bでは29.2%,cでは38.0%のインダクタンスの可変範
囲が得られた。これにより、インダクタンス高精度コイ
ル装置においては、外部磁性体、内部磁性体、コイルの
相対位置を変化させてインダクタンスの調整を行うこと
ができる。
した場合 b:内部磁性体だけを外部磁性体、コイルに対して移動
した場合 c:コイルだけを外部磁性体、内部磁性体に対して移動
した場合 等について実験した結果を示す。この結果、aでは38.4
%,bでは29.2%,cでは38.0%のインダクタンスの可変範
囲が得られた。これにより、インダクタンス高精度コイ
ル装置においては、外部磁性体、内部磁性体、コイルの
相対位置を変化させてインダクタンスの調整を行うこと
ができる。
更に、第3図、第4図及び第5図に示したインダクタ
ンスの高精度コイル装置においては、外部磁性体aがギ
ャップのない閉じた形状であることから、外部への漏洩
磁束がほとんどなく、第8図及び第9図のような結果が
得られた。第8図はドラムコア(第4図参照)を用いた
もの、第9図は第3図に示したインダクタンス高精度コ
イル装置の漏洩磁束を示す。各図において、励磁電流値
及びコイルの巻数、更に磁性体の実効断面積は等しい条
件にもとずいており、図中の数字単位はガウスである。
ンスの高精度コイル装置においては、外部磁性体aがギ
ャップのない閉じた形状であることから、外部への漏洩
磁束がほとんどなく、第8図及び第9図のような結果が
得られた。第8図はドラムコア(第4図参照)を用いた
もの、第9図は第3図に示したインダクタンス高精度コ
イル装置の漏洩磁束を示す。各図において、励磁電流値
及びコイルの巻数、更に磁性体の実効断面積は等しい条
件にもとずいており、図中の数字単位はガウスである。
この図において明らかなように第8図のドラムコアを
用いた場合では、ドラムコアの周辺値では約20ガウス前
後の漏洩磁束を示すが、インダクタンス高精度コイル装
置である第3図のものにおいては約1/6程度の低下を見
出すことができる。
用いた場合では、ドラムコアの周辺値では約20ガウス前
後の漏洩磁束を示すが、インダクタンス高精度コイル装
置である第3図のものにおいては約1/6程度の低下を見
出すことができる。
また、第10図にはインダクタンス高精度コイル装置に
おける直流重畳特性を示す。図において、横軸に直流バ
イアス電流をとり、縦軸にインダクタンスをとると、従
来のE形コアの組合せによるものは直流バイアス電流の
増加に対してインダクタンスが急激に低下するが、本発
明のものは緩慢であることからもその効果が証明される
ところである。
おける直流重畳特性を示す。図において、横軸に直流バ
イアス電流をとり、縦軸にインダクタンスをとると、従
来のE形コアの組合せによるものは直流バイアス電流の
増加に対してインダクタンスが急激に低下するが、本発
明のものは緩慢であることからもその効果が証明される
ところである。
[発明の効果] 以上説明したように本発明のインダクタンス高精度コ
イル装置は、コイル装置の組立時に2つのギャップの間
隔の総和を変えずに、相対的に、コイルと外部磁性体と
を固定して内部磁性体を移動調整可能とし、あるいは外
部磁性体と内部磁性体とを固定してコイルを移動調整可
能とし、もしくは外部磁性体を固定してコイル及び内部
磁性体とを移動調整可能とし、さらにはコイルと内部磁
性体とを固定して外部磁性体を移動調整可能としてイン
ダクタンス値を調整することによって、前記コイルに流
れる電流変化に対して発生する電圧の割合を高精度に保
つという効果を奏する。
イル装置は、コイル装置の組立時に2つのギャップの間
隔の総和を変えずに、相対的に、コイルと外部磁性体と
を固定して内部磁性体を移動調整可能とし、あるいは外
部磁性体と内部磁性体とを固定してコイルを移動調整可
能とし、もしくは外部磁性体を固定してコイル及び内部
磁性体とを移動調整可能とし、さらにはコイルと内部磁
性体とを固定して外部磁性体を移動調整可能としてイン
ダクタンス値を調整することによって、前記コイルに流
れる電流変化に対して発生する電圧の割合を高精度に保
つという効果を奏する。
また、インダクタンスの誤差の少ないかつ漏洩磁束を
少くしたインダクタンス高精度コイル装置を得ることが
可能となるという効果が得られる。
少くしたインダクタンス高精度コイル装置を得ることが
可能となるという効果が得られる。
第1図乃至第10図は本発明の実施例で、第1図はインダ
クタンス高精度コイル装置の分解斜視図、第2図は別の
実施例の保持具の斜視図、第3図はインダクタンス高精
度コイル装置の平面図、第4図は別の実施例の同平面
図、第5図は六角形外部磁性体を用いた同平面図、第6
図はインダクタンス高精度コイル装置の他の実施例の分
解斜視図、第7図は外部磁性体、内部磁性体、コイルの
うち1つを移動したときのインダクタンスの変動図、第
8図はドラムコアの磁束漏洩状態を示す実験図、第9図
はインダクタンス高精度コイル装置の漏洩磁束図、第10
図は直流重畳電流とインダクタンスとの関係を示す図で
ある。 1,b……内部磁性体、2……ボビン、 3,c……コイル、4,14,a……外部磁性体、 5,6,15……保持具、 14a……移動ガイド用の凹溝、 15b……移動ガイド用の突部。
クタンス高精度コイル装置の分解斜視図、第2図は別の
実施例の保持具の斜視図、第3図はインダクタンス高精
度コイル装置の平面図、第4図は別の実施例の同平面
図、第5図は六角形外部磁性体を用いた同平面図、第6
図はインダクタンス高精度コイル装置の他の実施例の分
解斜視図、第7図は外部磁性体、内部磁性体、コイルの
うち1つを移動したときのインダクタンスの変動図、第
8図はドラムコアの磁束漏洩状態を示す実験図、第9図
はインダクタンス高精度コイル装置の漏洩磁束図、第10
図は直流重畳電流とインダクタンスとの関係を示す図で
ある。 1,b……内部磁性体、2……ボビン、 3,c……コイル、4,14,a……外部磁性体、 5,6,15……保持具、 14a……移動ガイド用の凹溝、 15b……移動ガイド用の突部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特公 昭38−26446(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 17/04 - 17/06
Claims (4)
- 【請求項1】それ自体閉じている外部磁性体と、その外
部磁性体の内部に設けられる棒状もしくは板状の内部磁
性体と、この内部磁性体の外周上に直接もしくはボビン
を介して巻装されたコイルとによって構成され、前記外
部磁性体と内部磁性体との間には2つのギャップを有す
るコイル装置において、コイル装置の組立時に前記2つ
のギャップの間隔を総和を変えずに、相対的に、コイル
と外部磁性体とを固定して内部磁性体を移動調整可能と
し、あるいは外部磁性体と内部磁性体とを固定してコイ
ルを移動調整可能とし、もしくは外部磁性体を固定して
コイル及び内部磁性体とを移動可能としてインダクタン
ス値を調整することによって、前記コイルに流れる電流
変化に対して発生する電圧の割合を高精度に保つように
したことを特徴とするインダクタンス高精度コイル装
置。 - 【請求項2】前記内部磁性体は、その形状がドラム形形
状であることを特徴とする請求項1記載のインダクタン
セ高精度コイル装置。 - 【請求項3】前記内部磁性体は、その形状がH字形形状
であることを特徴とする請求項1記載のインダクタンス
高精度コイル装置。 - 【請求項4】それ自体閉じている外部磁性体と、その外
部磁性体の内部に設けられる棒状もしくは板状の内部磁
性体と、この内部磁性体の外周上に直接もしくはボビン
を介して巻装されたコイルとによって構成され、前記外
部磁性体と内部磁性体との間には2つのギャップを有す
るコイル装置において、コイル装置の組立時に前記2つ
のギャップの間隔の総和を変えずに、相対的に、コイル
と内部磁性体とを固定して外部磁性体を移動調整可能と
してインダクタンス値を調整することによって、前記コ
イルに流れる電流変化に対して発生する電圧の割合を高
精度に保つようにしたことを特徴とするインダクタンス
高精度コイル装置。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17328890 | 1990-06-29 | ||
JP2-173288 | 1990-06-29 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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