JP2715257B2 - 磁束印加装置 - Google Patents

磁束印加装置

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JP2715257B2
JP2715257B2 JP9956794A JP9956794A JP2715257B2 JP 2715257 B2 JP2715257 B2 JP 2715257B2 JP 9956794 A JP9956794 A JP 9956794A JP 9956794 A JP9956794 A JP 9956794A JP 2715257 B2 JP2715257 B2 JP 2715257B2
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真司 渡辺
昌憲 栗田
明寛 藤井
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富士電気化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、任意の寸法のコアに磁
束を印加して磁気特性を測定する磁束印加装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、フェライト粉末を成形して焼結し
たコアの直流重畳試験は、コアに巻線を施してチョーク
コイルやトランスを完成した後、試験を行っていた。こ
れでは、不良品となったものの巻線などが無駄となって
しまうので、巻線を施す前のコアの状態で、例えば図7
の(a)に示すように、コア組込部22を持つ磁路21
を設け、図7の(c)に示すように、このコア組込部2
2にコア23を挿入して当該コア23に磁束を印加した
状態で、インダクタンスを測定し、当該コア23の良品
あるいは不良品を判断することが考えられる。以下図7
の構成を簡単に説明する。
【0003】図7は、従来技術の説明図を示す。図7の
(a)は、コアの磁束印加装置を示す。図7の(b)
は、(a)の磁束印加装置の組み立てる様子を示す。
【0004】図7の(c)は、磁束印加装置にコア23
を挿入した状態を示す。この状態で、コイル24に直流
電流を流してコア23に磁束を印加し、そのときのイン
ダクタンスを測定して当該コア23の値に較正し、この
較正後のインダクタンスが良品の範囲内の値か否かを判
別する。良品の範囲内と判別されたコア23のみ次の巻
線工程で巻線を施し、チョークコイルやトランスを完成
させる。一方、不良品と判断したコア23は、破棄など
する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した図7の構成で
は、コア23を磁束印加装置を構成する磁路21中に挿
入する際に、当該コア23の寸法の僅かな差によってギ
ャップの大きさが異なり、正確に直流重畳試験の結果が
得られず、大きな誤差が生じてしまうという問題が発生
した。また、コア23の寸法、特に図7の(c)のボビ
ン型のコア23の場合には、僅かに高さ方向の寸法が異
なると、当該磁束発生装置を作り直さなければならな
く、汎用性がないという問題もあった。
【0006】本発明は、これらの問題を解決するため、
磁路の一部にコアを挿入したときに当該コアの寸法に応
じた可変構造としたり、平板磁性体の上にコアおよび当
該コアにコイルを巻いて並べてその上から平板磁性体を
置いて磁路としたりし、簡単な構造でコアの寸法に柔軟
に対応できる磁束印加装置を実現し、直流重畳特性など
の磁気特性を巻線なしに実測可能にすることを目的とし
ている。
【0007】
【課題を解決するための手段】図1から図5を参照して
課題を解決するための手段を説明する。図1から図5に
おいて、磁路1は、コイル3に電流を流したときの磁束
が通過する通路であって、磁性体で作成された通路であ
る。
【0008】コア組込部2は、閉ループの磁路1の一部
に設けたギャップからなる部分であって、コア5を挿入
して磁束を印加するためのものである。コイル3は、磁
路1に鎖交して巻線したものであって、磁束を発生させ
るためのものである。
【0009】磁極片4は、コア組込部2に磁気特性測定
対象の任意寸法のコア5を磁路1の一方の面に接触して
配置したときに他方の面の磁路1との間にスライドして
接触するためのものである。
【0010】コア5は、磁気特性測定対象の任意寸法の
コアである。棒状磁極片41は、穴42内に挿入してコ
ア5および磁路1に接して閉ループを形成するためのも
のである。
【0011】穴42は、磁路1を形成する部分に設けた
穴であって、棒状磁極片41をスライドさせるものであ
る。磁極板6は、平板状の磁極板である。
【0012】コア7は、磁気特性測定対象のコアであ
る。コア8は、コア7と同一、あるいは同一高さのコア
であって、コイル9を巻くものである。
【0013】コイル9は、コア8に巻いて磁束を発生さ
せたり、磁気特性を測定させたりするためのものであ
る。磁極板10は、磁路1を形成する平板状の板であ
る。
【0014】シート11、12は、コア7、8と磁極板
6、10との間に挿入する非磁性体のシートである。磁
極板61、62は、平板状であって、磁気特性測定対象
のコア7を配置する部分のみが当該コア7の軸方向にス
プリング63によってスライド可能にした磁極板であ
る。
【0015】
【作用】本発明は、図1に示す構成のもとで、コア5を
コア組込部2に挿入し、磁極片4を下方に移動して接触
させると共に磁路1に接触させ、閉ループを形成し、コ
イル3に電流を流してコア5に磁束を印加すると共にこ
のときのインダクタンスなどを測定し、コア5の磁気特
性測定を行うようにしている。
【0016】また、図2に示す構成のもとで、コア5を
コア組込部2に挿入し、棒状磁極片41を穴42内をス
ライドさせて下方に移動して接触させると共に磁路1に
接触させ、閉ループを形成し、コイル3に電流を流して
コア5に磁束を印加すると共にこのときのインダクタン
スなどを測定し、コア5の磁気特性測定を行うようにし
ている。
【0017】また、図3に示す構成のもとで、磁極板6
の上にコア7およびコイル9を巻いたコア8を並べ、そ
の上から磁極板10を載せて接触させ、閉ループを形成
し、コイル9に電流を流してコア7に磁束を印加すると
共にこのときのインダクタンスなどを測定し、コア7の
磁気特性測定を行うようにしている。
【0018】また、図4に示す構成のもとで、磁極板6
に非磁性体のシート11を載せ、この上にコア7および
コイル9を巻いたコア8を並べ、その上に非磁性体のシ
ート12および磁極板10を載せて閉ループを形成し、
コイル9に電流を流してコア7に磁束を印加すると共に
このときのインダクタンスなどを測定し、コア7の磁気
特性測定を行うようにしている。この際、いずれか一方
のシート11、12のみを挿入してもよい。
【0019】また、図5に示す構成のもとで、磁極板6
1の上にコイル9を巻いたコア8を並べると共に上方に
スプリング63によってスライドする磁極板62の上に
コア7を並べ、その上から磁極板10を載せて接触さ
せ、閉ループを形成し、コイル9に電流を流してコア7
に磁束を印加すると共にこのときのインダクタンスなど
を測定し、コア7の磁気特性測定を行うようにしてい
る。
【0020】従って、磁路1の一部にコア5を挿入した
ときに当該コア5の寸法に応じた可変構造としたり、磁
極板6の上にコア7およびコイル9を巻いたコア8を並
べてその上から磁極板10を置いて磁路としたりなどす
ることにより、簡単な構造でコアの寸法に柔軟に対応で
きる磁束印加装置を実現し、直流重畳特性などの磁気特
性を巻線なしに正確に実測することが可能となった。
【0021】
【実施例】次に、図1から図6を用いて本発明の実施例
の構成および動作を順次詳細に説明する。
【0022】図1は、本発明の1実施例構成図を示す。
図1において、磁路1は、コイル3に電流を流して発生
させた磁束を通過させる通路であって、コア組込部2を
除いて全て磁性体(例えばフェライトなどの磁性体で磁
気飽和などが発生しない充分な断面積を持ったもの)で
作成したものである。
【0023】コア組込部2は、磁気特性を測定しようと
するコア5を挿入する磁路1中の部分である。このコア
組込部2にコア5を挿入した状態で、ここでは、磁極片
4によってギャップが発生しないように磁路1に接触さ
せるようにしている。
【0024】コイル3は、磁路1に鎖交して巻いたコイ
ルであって、磁路1に磁束を発生させ、コア組込部2に
挿入した磁気特性測定用のコア5に磁束を印加したり、
当該コイル3の両端のインダクタンスを図示外の測定器
によって測定してその値を較正してコア5のインダクタ
ンス(例えば直流重畳時のインダクタンス)を求めたり
するためのものである。
【0025】磁極片4は、コア組込部2に挿入されたコ
ア5を磁路1にギャップを最小限にして接触させるもの
である。ここでは、コア5を、磁路1を形成する図示の
下側の平面上に置き、この置いたコア5の上面に磁極片
4を載せて接触させ、当該磁極片4の側面を磁路1を形
成する図示の面に接触させ、結果としてコア5を磁路1
中にギャップを最小限にして挿入するためのものであ
る。これにより、コア5の高さの寸法が変化しても磁極
片4によって磁路1中に最小限のギャップで組み込むこ
とが可能となる。
【0026】コア5は、巻線を施すことなく各種磁気特
性を測定する対象のコアであって、例えば所定の磁束を
印加した状態でそのときのインダクタンスを測定して直
流重畳特性を測定したり、飽和磁束密度を測定したりな
どする対象のコアである。
【0027】次に、図1の構成のもとで、コア5の磁気
特性を測定するときの手順を説明する。 (1) コア5を磁路1を形成する下側の面上に置く。
【0028】(2) (1)で置いたコア5の上面に磁
極片4を載せると共に、コア5の側面を磁路1を形成す
る横側の面に接触させる。この(1)と(2)により、
コア5が磁路1中に組み込まれたこととなる。
【0029】(3) コイル3に所定の直流電流を流し
てコア5に磁束を印加した状態で、当該コイル3の両端
のインダクタンスを図示外の測定器で測定する。この測
定したインダクタンスを予め求めておいた係数を使用し
て、コア5のインダクタンスに較正し、直流重畳特性
(コア5に巻いたコイルに流した直流電流値Iとそのと
きのインダクタンスLとの関係特性)を求める。同様
に、飽和磁化特性(コア5に巻いたコイルに流した直流
電流値I(H)に対する磁束Bとの関係特性)を求めた
りなどする。
【0030】以上によって、任意寸法のコア5をコア組
込部2に挿入し、磁極片4によって磁路1に接触させて
組み込み、当該コア5に巻線を施すことなく各種磁気特
性を正確に測定することが可能となる。
【0031】図2は、本発明の他の実施例構成図を示
す。ここで、1、3、5は図1の同一番号のものと同一
であるので説明を省略する。図2において、コア組込部
2は、磁気特性を測定しようとするコア5を挿入する磁
路1中の部分である。このコア組込部2にコア5を挿入
した状態で、ここでは、棒状磁極片41を磁路1を形成
する部分の穴42を通して当該コア5に接触させ、磁路
1中に組み込むようにしている。
【0032】棒状磁極片41は、コア組込部2に挿入さ
れたコア5を磁路1にギャップを最小限にして接触させ
るものである。ここでは、コア5を磁路1を形成する図
示の下側の平面上に置き、この置いたコア5の上面に棒
状磁極片41を、磁路1を形成する部分に設けた図示の
穴42を通してに接触させ、結果としてコア5を磁路1
中にギャップを最小限にして挿入する。これにより、コ
ア5の高さの寸法が変化しても棒状磁極片41によって
磁路1中に最小限のギャップで組み込むことが可能とな
る。
【0033】穴42は、磁路1を形成する部分に開けた
穴であって、棒状磁極片41を当該穴42の内面に接触
させつつコア組込部2に配置したコア5の上面に接触さ
せて磁路1中に組み込むためのものである。
【0034】次に、図2の構成のもとで、コア5の磁気
特性を測定するときの手順を説明する。 (1) コア5を磁路1を形成する下側の面上に置く。
【0035】(2) (1)で置いたコア5の上面に、
棒状磁極片41を穴42の内面を滑らせながら載せて接
触させる。この(1)と(2)により、コア5が磁路1
中に組み込まれたこととなる。
【0036】(3) コイル3に所定の直流電流を流し
てコア5に磁束を印加して図示外の測定器で各種磁気特
性を測定する。この測定した値を予め求めておいた係数
を使用して、コア5の値に較正し、各種磁気特性を求め
る。
【0037】以上によって、任意寸法のコア5をコア組
込部2に挿入し、棒状磁極片41によって磁路1に接触
させて組み込み、当該コア5に巻線を施すことなく各種
磁気特性を正確に測定することが可能となる。
【0038】図3は、本発明の他の実施例構成図を示
す。図3の(a)は、斜視図を示す。図3の(a)にお
いて、磁極板6は、磁路1を形成するための平板状の磁
極板であって、この上に磁気特性測定対象のコア7およ
びコイル9を巻いたコア8を載せるものである。
【0039】コア7は、磁気特性測定対象のコアであっ
て、ここでは、磁極板6上に載せ、更に当該コア7の上
に磁極板10を載せて磁路1を形成するようにしたもの
である。
【0040】コア8は、コア7と同一のもの、あるいは
コア7と高さが同一のものであって、コイル9を巻いて
電流を流して磁束を磁路1に発生させるものである。こ
こでは、コア8は、複数個、例えば図示のように4個を
コア7を中心に対象に配置したものである。
【0041】コイル9は、コア8に巻いたものであっ
て、電流を流して磁路1に磁束を発生させてコア7に磁
束を印加したり、当該コイル9に図示外の測定器を接続
してインダクタンスなどを測定したりするためのもので
ある。
【0042】磁極板10は、コア7およびコイル9を巻
いたコア8の上に載せて磁路1を形成するためのもので
ある。図3の(b)は、磁路を示す。これは、図3の
(a)のコイル9を巻いたコア8、コア7、およびコイ
ル9を巻いたコア8の部分を取り出し、磁路1の様子を
模式的に示したものである。各コア8に巻いたコイル9
に電流を流して発生させた磁束は、図示点線で示す経路
を通ってそれぞれ磁気特性測定対象のコア7を流れるの
で、コア7にコイルを巻くことなく当該コア7に磁束を
通過させることが可能となる。この際、磁束測定対象の
コア7を1つ磁極板6の中央に置き、他の同一のコア7
をコア8として用いてコイル9を巻いて周囲に対象に置
き、これらの上から磁極板10を載せるという簡単な手
順で磁路1を形成できる。
【0043】次に、図3の構成のもとで、コア5の磁気
特性を測定するときの手順を説明する。 (1) コア7を磁極板6の中央に置く。
【0044】(2) (1)で置いたコア7の周囲に、
当該コア7にコイル9を巻いたもの、あるいは当該コア
7と高さが同一のコア8にコイル9を巻いたものを、例
えば4個を周囲に置く。
【0045】(3) (2)でコア8を置いた上から磁
極板10を載せる。 (4) コイル9に所定の直流電流をそれぞれ流してコ
ア8から磁束を発生させ、この磁束をそれぞれ磁気特性
測定対象のコア7に印加し、図示外の測定器でコイル9
の両端に接続して各種磁気特性を測定する。この測定し
た値を予め求めておいた係数を使用して、コア5の値に
較正し、各種磁気特性を求める。
【0046】以上によって、任意寸法のコア7、および
このコア7と同一のものあるいは寸法が同一のコア8に
コイル9を巻いたものを磁極板6の上に並べて配置し、
これらの上から磁極板10を置いて磁路1をそれぞれ形
成し、コイル9に電流を流してコア7に磁束を印加し、
各種磁気特性を測定することにより、コア7に巻線を施
すことなく各種磁気特性を正確に測定することが可能と
なる。
【0047】図4は、本発明の他の実施例構成図を示
す。これは、図3の構成のもとで、非磁性体のシート1
1を下部の磁極板6とコア7、8の間に挿入、および非
磁性体のシート12を上部の磁極板10とコア7、8の
間に挿入したものである。ここで、図中の6、7、8、
9、10は図3のものと同一であるので、説明を省略す
る。
【0048】図4の(a)は、図3の(a)のX−X’
方向にシート11、12を挿入した様子を示す。図4の
(a)において、シート11は、下部の磁極板6と、コ
ア7、8の間に挿入した非磁性体のシートである。この
シート11を挿入することにより、コア7、8と磁極板
6との間が接触したり、接触しなかったりした場合の磁
気抵抗の誤差が軽減でき、結果として磁気特性を正確に
測定することを可能にしたものである。
【0049】シート12は、上部の磁極板10と、コア
7、8の間に挿入した非磁性体のシートである。このシ
ート12を挿入することにより、コア7、8と磁極板1
0との間が接触したり、接触しなかったりした場合の磁
気抵抗の誤差が軽減でき、結果として磁気特性を正確に
測定することを可能にしたものである。
【0050】図4の(b)は、図4の(a)のコア7が
傾いたときの様子を模式的に示す。図示のように磁気特
性測定対象のコア7が傾いた場合、図3の構成では、コ
ア7の一部が磁極板10に接触し、一部が磁極板10か
ら離れることとなり、全面が磁極板10に接触した場合
に比し磁気抵抗が大幅に異なってしまい、結果としてコ
ア7に流れる磁束が変化してしまい、正確に当該コア7
の磁気特性を測定できなくなってしまうので、シート1
1、12を磁路1中に挿入してコア7が磁極板6、10
に接触、非接触部分が発生したときの誤差を軽減するよ
うにしている。
【0051】図5は、本発明の他の実施例構成図を示
す。ここで、図中の7、8、9、10は図3のものと同
一であるので、説明を省略する。図5の(a)は、断面
図を示す。これは、図3の(a)の中央のコア7を載せ
た磁極板である磁極板62を上下方向にスライド可能と
し、下部にスプリング63を配置して上方向に押し上げ
るようにしたものである。
【0052】図5の(a)において、磁極板61は、磁
路1を形成するための平板状の磁極板であって、この上
にコイル9を巻いたコア8を載せるものである。磁極板
62は、磁極板61の中央の磁気特性測定対象のコア7
を載せて上下方向にスライドするものであって、下部か
ら図示のようにスプリング63によって押し上げられ、
磁極板10に向けてコア7を押し上げて接触させるため
のものである。
【0053】スプリング63は、スライド可能な円板状
の磁極板62を上方向に押し上げて当該磁極片62の上
に載せたコア7を磁極板10に押しつけるものである。
これにより、磁気特性測定対象のコア7が上部の磁極板
10に完全に接触することとなる。
【0054】図5の(b)は、磁気特性測定対象のコア
7の高さ方向の寸法が小さい場合を示す。この場合に
は、スプリング63が磁極板62を押し上げてコア7を
上部の磁極板10に接触させる。
【0055】図5の(c)は、磁気特性測定対象のコア
7の高さ方向の寸法が大きい場合を示す。この場合に
は、磁極板62が押し下げられコア7が上部の磁極板1
0に接触するように納まる。
【0056】以上によって、磁気特性測定対象のコア7
を載せる磁極板62をスライド可能として下部から上方
向にスプリング63で押し上げて上部の磁極板10に接
触させる構造にしたことにより、磁気特性測定対象のコ
ア7の高さ方向の寸法が小さかったり、大きかったりし
ても、スプリング63が伸びたり、縮んだりし、コア7
を上部の磁極板10に接触させ、磁路1中に挿入するこ
とができ、正確に磁気特性を測定することが可能とな
る。
【0057】図6は、本発明の磁気特性測定の説明図を
示す。ここで、横軸はH(磁界)であってコイル9に流
した電流に対応し、縦軸はB(磁束)であってコイル9
に電流を流したときに発生した磁束に対応する。本発明
では、既述したように、直流重畳特性(コイル9に直流
電流を流した状態でそのときのインダクタンスを測定し
たときの特性)の他に、コア7のHm、Bm(飽和磁
束)を測定することが可能である。この場合には、コイ
ル9に交流電流を流してそのときのインダクタンスなど
を測定し、予め求めておいた係数を用いてコア7単体の
ときの磁気特性(Hm、Bm)に較正すればよい。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
磁路1の一部にコア5を挿入したときに当該コア5の寸
法に応じた可変構造としたり、磁極板6の上にコア7お
よびコイル9を巻いたコア8を並べてその上から磁極板
10を置いて磁路としたりする構成を採用しているた
め、簡単な構造でコアの寸法に柔軟に対応できる磁束印
加装置を実現でき、コアに巻線を施すことなく直流重畳
特性などの磁気特性を正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例構成図である。
【図2】本発明の他の実施例構成図である。
【図3】本発明の他の実施例構成図である。
【図4】本発明の他の実施例構成図である。
【図5】本発明の他の実施例構成図である。
【図6】本発明の磁気特性測定の説明図である。
【図7】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1:磁路 2:コア組込部 3、9:コイル 4:磁極片 41:棒状磁極片 42:穴 5、7:磁気特性測定対象のコア 6、10、61、62:磁極板 63:スプリング 11、12:非磁性体のシート 8:コア

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】閉ループの磁路(1)の一部に設けたギャ
    ップからなるコア組込部(2)と、 このコア組込部(2)に磁気特性測定対象の任意寸法の
    コア(5)を磁路(1)の一方の面に接触して配置した
    ときに他方の面の磁路(1)との間にスライドして接触
    し、閉ループを形成する磁極片(4)と、 上記磁路(1)に鎖交して巻いたコイル(3)とを備
    え、 このコイル(3)に電流を供給して上記コア(5)に磁
    束を印加し、当該コア(5)の磁気特性を測定し得るよ
    うに構成したことを特徴とする磁束印加装置。
  2. 【請求項2】閉ループの磁路(1)の一部に設けたギャ
    ップからなるコア組込部(2)と、 このコア組込部(2)に磁気特性測定対象の任意寸法の
    コア(5)を磁路(1)の一方の面に接触して配置した
    ときに他方の面に対向した面の磁路(1)に穴(42)
    を設け、この穴(42)に挿入して当該コア(5)の他
    方の面に接触し、閉ループを形成する棒状磁極片(4
    1)と、 上記磁路(1)に鎖交して巻いたコイル(3)とを備
    え、 このコイル(3)に電流を供給して上記コア(5)に磁
    束を印加し、当該コア(5)の磁気特性を測定し得るよ
    うに構成したことを特徴とする磁束印加装置。
  3. 【請求項3】平板状の磁極板(6)と、 この磁極板(6)の上に磁気特性測定対象のコア(7)
    を配置およびコア(7)あるいは同一寸法の他の形状の
    コア(8)にコイル(9)を巻いて配置し、これらの上
    に配置して閉ループを形成する平板状の磁極板(10)
    とを備え、 コイル(9)に電流をそれぞれ供給して上記コア(7)
    に磁束を印加し、当該コア(7)の磁気特性を測定し得
    るように構成したことを特徴とする磁束印加装置。
  4. 【請求項4】請求項3において、コア(7)およびコア
    (8)と磁極板(6)との間、コア(7)およびコア
    (8)と磁極板(10)との間のいずれか一方あるいは
    両者に非磁性体のシートを挿入したことを特徴とする磁
    束印加装置。
  5. 【請求項5】平板状であって、磁気特性測定対象のコア
    (7)を配置する部分のみが当該コア(7)の軸方向に
    スプリング(63)によってスライド可能にした磁極板
    (61)と、 この磁極板(61)の上に磁気特性測定対象のコア
    (7)を配置、および固定の磁極板(62)の上にコア
    (7)あるいは同一寸法の他の形状のコア(8)にコイ
    ル(9)を巻いて配置し、これらの上に配置して閉ルー
    プを形成する平板状の磁極板(10)とを備え、 コイル(9)に電流をそれぞれ供給して上記コア(7)
    に磁束を印加し、当該コア(7)の磁気特性を測定し得
    るように構成したことを特徴とする磁束印加装置。
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