JPH075617Y2 - 電磁装置 - Google Patents
電磁装置Info
- Publication number
- JPH075617Y2 JPH075617Y2 JP8630388U JP8630388U JPH075617Y2 JP H075617 Y2 JPH075617 Y2 JP H075617Y2 JP 8630388 U JP8630388 U JP 8630388U JP 8630388 U JP8630388 U JP 8630388U JP H075617 Y2 JPH075617 Y2 JP H075617Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- core
- inductance
- guide
- gap
- cores
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Insulating Of Coils (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、電子回路に使用するトランス、チョーク部
品等の主としてフェライト磁性部品に適用する電磁装置
に関するものである。
品等の主としてフェライト磁性部品に適用する電磁装置
に関するものである。
10kHz以上の周波数で動作するスイッチング電源、照明
用インバータ点灯装置では、トランス、チョークにフェ
ライト磁性部品が多く使用され、その構造は第13図に示
すようなE形コア30とI形コア31とを組み合わせたもの
である。
用インバータ点灯装置では、トランス、チョークにフェ
ライト磁性部品が多く使用され、その構造は第13図に示
すようなE形コア30とI形コア31とを組み合わせたもの
である。
実効透磁率を均一にし、温度安定性を得るためには、E
形コア30とI形コア31との間に10μm〜2mm程度のギャ
ップ34、これをエアーギャップともいう、を設けること
が一般的で、とくにチョークコイルではエネルギー蓄積
のためにギャップ34は不可欠である。
形コア30とI形コア31との間に10μm〜2mm程度のギャ
ップ34、これをエアーギャップともいう、を設けること
が一般的で、とくにチョークコイルではエネルギー蓄積
のためにギャップ34は不可欠である。
しかしながら、従来のコア構造では、磁気的な精度に課
題がある。チョークコイルのインダクタンスを例にとれ
ば、インダクタンスはフェライト内の磁気抵抗と空気の
磁気抵抗で決定され、一般にフェライトの磁気抵抗は空
気のそれに比べて高いため、空気、すなわちギャップ幅
で大きく左右される。EI形コアでは、ある一定のギャッ
プ紙をギャップ内に間挿しているが、このインダクタン
スのバラツキは、約3%にもなり、しかもインダクタン
スの可変機能を有していないため、精度を必要とする電
子部品としては適当ではない。
題がある。チョークコイルのインダクタンスを例にとれ
ば、インダクタンスはフェライト内の磁気抵抗と空気の
磁気抵抗で決定され、一般にフェライトの磁気抵抗は空
気のそれに比べて高いため、空気、すなわちギャップ幅
で大きく左右される。EI形コアでは、ある一定のギャッ
プ紙をギャップ内に間挿しているが、このインダクタン
スのバラツキは、約3%にもなり、しかもインダクタン
スの可変機能を有していないため、精度を必要とする電
子部品としては適当ではない。
したがって、この考案の目的は、インダクタンスの可変
機能を有し、精度調節が可能な電磁装置を提供すること
である。
機能を有し、精度調節が可能な電磁装置を提供すること
である。
この考案の電磁装置は、第1のコアと、この第1のコア
を挿入した部位の外周に巻線が巻回されるとともにガイ
ドを設けたボビンと、前記ガイドにそのガイド方向に沿
ってスライド自在に係合し前記第1のコアとの間にギャ
ップをもって対向した第2のコアとを備えたものであ
る。
を挿入した部位の外周に巻線が巻回されるとともにガイ
ドを設けたボビンと、前記ガイドにそのガイド方向に沿
ってスライド自在に係合し前記第1のコアとの間にギャ
ップをもって対向した第2のコアとを備えたものであ
る。
この考案によれば、第2のコアをボビンに設けたガイド
に沿ってスライドさせることにより、ギャップ幅が変化
し、その結果空気の磁気抵抗が変化し、インダクタンス
の調節を行うことができる。
に沿ってスライドさせることにより、ギャップ幅が変化
し、その結果空気の磁気抵抗が変化し、インダクタンス
の調節を行うことができる。
この考案の一実施例を第1図ないし第7図に基づいて説
明する。第1図において、1および2はそれぞれ略L形
で構成された第1のコアおよび第2のコア(Mn−Znフェ
ライト等)であり、3はボビンである。第1図および第
2図に示すように、これらのコア1,2の対向面にはギャ
ップ4,4が設けられ、ここにエネルギーを蓄積する。
明する。第1図において、1および2はそれぞれ略L形
で構成された第1のコアおよび第2のコア(Mn−Znフェ
ライト等)であり、3はボビンである。第1図および第
2図に示すように、これらのコア1,2の対向面にはギャ
ップ4,4が設けられ、ここにエネルギーを蓄積する。
また、第2図において、5は巻線であり、この巻線5は
ボビン3を介して第1のコア1上に巻回される。したが
って、巻線5は第2のコア2を除く3方向に開放される
ため、放熱が円滑が行われる。
ボビン3を介して第1のコア1上に巻回される。したが
って、巻線5は第2のコア2を除く3方向に開放される
ため、放熱が円滑が行われる。
インダクタンスの調節のために、対向するコアの面の先
端部には切欠いた段部9,9が設けられ、コア一1,2間の距
離を調節可能にする。
端部には切欠いた段部9,9が設けられ、コア一1,2間の距
離を調節可能にする。
ボビン3は、コア1,2をスライドさせてそれらの間の距
離を調整するために、一方のフランジ3aにガイド6が設
けられる。この実施例におけるガイド6のガイド方向は
巻線5の軸方向に垂直な方向、つまり第2図に矢印で示
すy方向である。なお、他方のフランジ3bに設けたガイ
ド7は第1のコア1の一片を挿入保持するために使用さ
れる。また、ガイド6,7には端子からげ用のピン8が突
接される。このため、コア巻線間の耐圧が充分に得ら
れ、耐圧不良等の問題が解消される。
離を調整するために、一方のフランジ3aにガイド6が設
けられる。この実施例におけるガイド6のガイド方向は
巻線5の軸方向に垂直な方向、つまり第2図に矢印で示
すy方向である。なお、他方のフランジ3bに設けたガイ
ド7は第1のコア1の一片を挿入保持するために使用さ
れる。また、ガイド6,7には端子からげ用のピン8が突
接される。このため、コア巻線間の耐圧が充分に得ら
れ、耐圧不良等の問題が解消される。
インダクタンスの調節にあたっては、第2のコア2を第
2図のy方向にガイド6に沿ってスライドさせる。これ
により、両コア1,2の段部9によりギャップ4の調整が
行われ、インダクタンスは可変になる。
2図のy方向にガイド6に沿ってスライドさせる。これ
により、両コア1,2の段部9によりギャップ4の調整が
行われ、インダクタンスは可変になる。
次にギャップ幅とインダクタンスとの関係を調べた試験
結果を説明する。第4図は試験に使用したコア1,2の形
状を示しており、ここでl1は21mm、l2は15mm、wは11m
m、m1は1mm、m2は3mm、hは15mm、tは11mmである。m1
およびm2は段部の深さと長さを示している。第5図はこ
れらのコア1,2を組み合わせた状態を示している。固定
ギャップ幅gは1.6mmとした。
結果を説明する。第4図は試験に使用したコア1,2の形
状を示しており、ここでl1は21mm、l2は15mm、wは11m
m、m1は1mm、m2は3mm、hは15mm、tは11mmである。m1
およびm2は段部の深さと長さを示している。第5図はこ
れらのコア1,2を組み合わせた状態を示している。固定
ギャップ幅gは1.6mmとした。
コアの材質は日本フェライト製のMn−ZnフェライトSB7H
を使用した。巻線はφ0.5ウレタン線で50ターン巻い
た。
を使用した。巻線はφ0.5ウレタン線で50ターン巻い
た。
第6図はコア間距離xの変化に対するインダクタンス範
囲を示したものである。ここで距離xは第5図に示す距
離xである。
囲を示したものである。ここで距離xは第5図に示す距
離xである。
第6図から、距離xの増加に伴って段部9とギャップと
で形成する磁気抵抗が大きくなって、インダクタンスが
減少することがわかる。コアの厚み6mmまで増加すると
(x=27mm)、約5%変化する。したがって、インダク
タンスの可変により精度の保証が可能となる。
で形成する磁気抵抗が大きくなって、インダクタンスが
減少することがわかる。コアの厚み6mmまで増加すると
(x=27mm)、約5%変化する。したがって、インダク
タンスの可変により精度の保証が可能となる。
なお、第7図に示すように、巻線5を巻く部分が丸形の
略L形コア1′、2′であっても、インダクタンスの調
節が可能である。
略L形コア1′、2′であっても、インダクタンスの調
節が可能である。
この考案の他の実施例を第8図〜第12図に基づいて説明
する。この実施例は、第8図に示すように、C形のコア
10とI形のコア11を用いたものである。C形のコア10を
ガイド12に有するボビン13に挿入する。一方、I形コア
11にはボビン13を介してあらかじめ巻線14が巻回され
る。ガイド12の外側には端子からげ用のピン15が取付け
られる。
する。この実施例は、第8図に示すように、C形のコア
10とI形のコア11を用いたものである。C形のコア10を
ガイド12に有するボビン13に挿入する。一方、I形コア
11にはボビン13を介してあらかじめ巻線14が巻回され
る。ガイド12の外側には端子からげ用のピン15が取付け
られる。
インダクタンスの調整は、ガイド12に対するC形コア10
の挿入深さによってコア10,11間の磁気抵抗を変化させ
て行う。
の挿入深さによってコア10,11間の磁気抵抗を変化させ
て行う。
以下、コア10の挿入深さを変化させたときのインダクタ
ンスの変化を調べた結果を説明する。第10図は使用した
コア10,11の形状を示している。ここで、l1は28mm、l2
は15mm、wは11mm、h1は20mm、h2は7.7mm、m1は0.2mm、
m2は3mm、tは6mm、gは0.5mmである。m1、m2は段部16
の深さと長さを意味している。コア材質は日本フェライ
ト製のMn−ZnフェライトSB7Hを使用した。巻線には東京
特殊電線製のリッツ線USTC30/0.1を用いて50ターン巻い
た。
ンスの変化を調べた結果を説明する。第10図は使用した
コア10,11の形状を示している。ここで、l1は28mm、l2
は15mm、wは11mm、h1は20mm、h2は7.7mm、m1は0.2mm、
m2は3mm、tは6mm、gは0.5mmである。m1、m2は段部16
の深さと長さを意味している。コア材質は日本フェライ
ト製のMn−ZnフェライトSB7Hを使用した。巻線には東京
特殊電線製のリッツ線USTC30/0.1を用いて50ターン巻い
た。
試験は、第11図に示すコア10の挿入深さx(mm)に対す
るインダクタンスの変化を調べた。その結果を第12図に
示す。同図から、C形コア10のスライドによって、イン
ダクタンスは最大4.5%変化した。これにより、ギャッ
プのバラツキによるインダクタンスのバラツキを充分に
吸収できるとともに、インダンクタンスの調整時におい
ては、従来必要とされていたスペーサが不要になり、生
産効率も高まる。
るインダクタンスの変化を調べた。その結果を第12図に
示す。同図から、C形コア10のスライドによって、イン
ダクタンスは最大4.5%変化した。これにより、ギャッ
プのバラツキによるインダクタンスのバラツキを充分に
吸収できるとともに、インダンクタンスの調整時におい
ては、従来必要とされていたスペーサが不要になり、生
産効率も高まる。
この考案によれば、第2のコアをボビンに設けたガイド
に沿ってスライドさせることにより、インダクタンスの
調節を行うことができるため、精度が向上するという効
果がある。
に沿ってスライドさせることにより、インダクタンスの
調節を行うことができるため、精度が向上するという効
果がある。
第1図はこの考案の一実施例の分解斜視図、第2図はコ
ア間のギャップを示す説明図、第3図は組立状態の斜視
図、第4図(A)および(B)は試験に使用したコアの
形状の示す平面図および側面図、第5図はコアの組み合
わせ状態を示す説明図、第6図はコア間の距離とインダ
クタンスとの関係を示すグラフ、第7図は他のL形コア
の斜視図、第8図はこの考案の他の実施例の組立状態の
説明図、第9図はその斜視図、第10図(A)および
(B)はインダクタンスの変化を調べるためのコアの形
状を示す平面図および側面図、第11図は試験条件を示す
説明図、第12図はコア挿入深さとインダクタンスとの関
係を示すグラフ、第13図は従来のコアの斜視図、第14図
はその磁束分布図である。 1,11……第1のコア、2,10……第2のコア、3,13……ボ
ビン、5,14……巻線、9,16……段部
ア間のギャップを示す説明図、第3図は組立状態の斜視
図、第4図(A)および(B)は試験に使用したコアの
形状の示す平面図および側面図、第5図はコアの組み合
わせ状態を示す説明図、第6図はコア間の距離とインダ
クタンスとの関係を示すグラフ、第7図は他のL形コア
の斜視図、第8図はこの考案の他の実施例の組立状態の
説明図、第9図はその斜視図、第10図(A)および
(B)はインダクタンスの変化を調べるためのコアの形
状を示す平面図および側面図、第11図は試験条件を示す
説明図、第12図はコア挿入深さとインダクタンスとの関
係を示すグラフ、第13図は従来のコアの斜視図、第14図
はその磁束分布図である。 1,11……第1のコア、2,10……第2のコア、3,13……ボ
ビン、5,14……巻線、9,16……段部
Claims (2)
- 【請求項1】第1のコアと、この第1のコアを挿入した
部位の外周に巻線が巻回されるとともにガイドを設けた
ボビンと、前記ガイドにそのガイド方向に沿ってスライ
ド自在に係合し前記第1のコアとの間にギャップをもっ
て対向した第2のコアとを備えた電磁装置。 - 【請求項2】前記第1のコアと第2のコアの対向面に前
記ガイド方向に沿ってギャップ幅を変えるための段部が
形成されてなる実用新案登録請求の範囲第(1)項記載
の電磁装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8630388U JPH075617Y2 (ja) | 1988-06-27 | 1988-06-27 | 電磁装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8630388U JPH075617Y2 (ja) | 1988-06-27 | 1988-06-27 | 電磁装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0295222U JPH0295222U (ja) | 1990-07-30 |
JPH075617Y2 true JPH075617Y2 (ja) | 1995-02-08 |
Family
ID=31310941
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8630388U Expired - Lifetime JPH075617Y2 (ja) | 1988-06-27 | 1988-06-27 | 電磁装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH075617Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5552661B2 (ja) * | 2011-10-18 | 2014-07-16 | 株式会社豊田自動織機 | 誘導機器 |
JP6885100B2 (ja) * | 2017-02-23 | 2021-06-09 | スミダコーポレーション株式会社 | フィルタ部品組立用キット、フィルタ部品、及び、フィルタ部品の製造方法 |
-
1988
- 1988-06-27 JP JP8630388U patent/JPH075617Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0295222U (ja) | 1990-07-30 |
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