JP3090972B2 - 芳香族化合物の部分酸化物の製造方法 - Google Patents

芳香族化合物の部分酸化物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】フェノール等の芳香族化合物の部
分酸化物は樹脂等の原料となり、有機工業分野における
極めて重要な中間原料である。本発明は触媒電極を設け
たイオン伝導体を用いた燃料電池システムにより芳香族
化合物と酸素からフェノール類およびキノン類等の部分
酸化物を製造すると同時に必要に応じて電力エネルギー
を取り出す方法に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族化合物から1価または多価のフェ
ノール類やベンゾキノンなどのキノン類を製造する方法
は種々知られている。例えば、フェノール類は、従来主
としてクメン法、安息香酸法、クロルベンゼン法、スル
ホン酸法等の方法により製造されている(例えば、有機
合成協会誌第35巻2号138頁参照)。これらの方法
は何れも数段階にわたる複雑な反応操作を必要としてい
る。加えて高価な副原料を消費する等の欠点を持つ。芳
香族化合物を直接酸素酸化し、一段の反応操作によって
フェノールを製造し、その際に高価な副原料を消費せ
ず、また併産物も伴わない製造プロセスを開発すること
は工業的見地から望ましく、種々提案がなされている
が、何れの方法も低収率であり、かつ反応条件が過酷で
あるかまたは反応方法が煩雑である等の理由により、工
業的に実施するには到っていない。例えば、特開昭62
−54291号には金属リン酸塩を触媒としてベンゼン
を気相で酸素酸化してフェノールを得る方法が記載され
ているが、500−600℃という高温であり、収率も
低い。
【0003】また特開昭62−293738号にはパラ
ジウム系触媒および1,10−フェナントロリンを添加
剤とし、酢酸溶媒中液相で一酸化炭素存在下にベンゼン
を酸素酸化してフェノールを得る方法が記載されている
が、収率6%と低い。また、日本化学会56春季年会2
IID12でシリカゲルに担持したパラジウムと硫酸銅
を触媒としてベンゼンと酸素を反応させてフェノールを
得ているが、その収率はベンゼンに対して0.02%と
極めて低く、さらにこの方法では酸素による酸化反応と
触媒の再生のための水素による還元処理を交互に行わね
ばならない煩雑さ、または水素と酸素の混合による爆発
の危険性等の安全上の問題を有し、工業的製造法として
は難点がある。
【0004】一方、燃料電池システムを用いて、種々の
有益な化合物を製造すると同時に電流を取り出す試みは
なされているが、フェノール類やキノン類等の芳香族化
合物の部分酸化物を製造する方法は、特願平1ー261
493号における本発明者の発明以外に今までには知ら
れていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は燃料電池シス
テムを用いて芳香族化合物と酸素から一段の反応操作で
対応するフェノール類やキノン類等の部分酸化物を選択
的に製造することにより、従来の製造法における製造工
程の煩雑さ、多量の副生物の生成、エネルギーの大量消
費、爆発の危険性等の問題点を解決し、加えて極めて温
和な条件で実施できること、さらに必要ならば電力も同
時に生産出来る等の経済性を高めようとするものであ
る。
【0006】本発明の目的は、触媒電極を設けたイオン
伝導体の、一方の電極に水素等の水素供与体を、他方の
電極に芳香族化合物および酸素を接触させて燃料電池シ
ステムにより前記芳香族化合物の対応部分酸化物を得る
と同時に必要に応じて電力エネルギーを取り出すことを
特徴として、芳香族化合物の部分酸化物を製造すること
であり、本発明者の前記出願特許からさらに鋭意検討し
た結果、酸素および芳香族式化合物と接触させる触媒電
極を調製する際に、導電性物質として炭素質物質を使用
し、かつこの炭素質導電性物質を予め酸化処理をするこ
とで極めて高効率で芳香族化合物の部分酸化物を製造可
能たらしめ、本発明方法を完成するに到った。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明方法で用いられる
芳香族化合物は、置換または未置換の芳香族炭化水素で
ある。例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタ
レン、アントラセンおよびそれらの誘導体であり、それ
らが有していても良い置換基としては、アルキル基、ア
リール基、アリーロキシ基、スルホン基、アルコキシ
基、スルホン基、ハロゲン原子等が挙げられる。
【0008】本発明方法において用いられる酸素は必ず
しも純粋なものである必要はなく、空気または他の不活
性なガスとの混合物でもよい。加えて本発明方法では、
必要に応じて反応系から反応の自由エネルギーに相当す
る電気エネルギーを取り出すことも可能である。本発明
方法を実施するために用いられる燃料電池型反応器の概
念図を図1に示す。
【0009】触媒電極からなるアノード1またはカソー
ド2を有するアノード室3とカソード室4はイオン伝導
体5で隔てられており、アノードとカソードはリード線
6で短絡されている。触媒電極は好ましくは多孔質、も
しくはシート状であるが必ずしもこれに制限されない。
7はスターラーである。必要によってはアノードとカソ
ードの間に電圧をかけることも可能である。
【0010】本発明方法で用いられる触媒電極として
は、種々の材質を使用できるが、本発明方法においては
取り分け種々の金属またはその化合物の少なくとも1種
以上を用いることが推奨される。好ましくは、金属また
は金属化合物の少なくとも1種以上を電気伝導物質に混
合もしくは担持して使用する。また、本発明方法を更に
実施し易くする為に、電極はこれら構成成分に加えてバ
インダーを用いて成形したものを用いることが好まし
い、しかしながら、本発明方法はこれらの方法のみに限
定されるものではない。本発明において用いる導電性高
分子材料としては一般的にはその安価なこと、入手し易
さおよび良好な電気伝導性等からグラファイト等の炭素
質物質を使用することが好ましい。また、カソードに用
いる導電性炭素質物質としては電気伝導性を有する炭素
質物質であれば、何れであっても差し支えなく、さらに
酸化処理によって電気伝導性が発現するものでも良い。
具体的には、グラファイト、活性炭およびカーボンウィ
スカー等が入手し易いものとして挙げられる。
【0011】また電極を成形する際に用いるバインダー
としては種々のバインダーを使用することが可能である
が、その成形し易さ等からテフロン樹脂粉末を用いホッ
トプレス成形することが好ましい。しかしながら、本発
明がこれらの材料及び方法のみに限定されないことは無
論である。
【0012】次に、炭素質物質の酸化処理について述べ
る。酸化処理は通常の酸素含有気体を用いての加熱処
理、酸化性試薬を用いた試薬酸化処理等様々な方法によ
って行うことが可能である。例えば、試薬酸化処理とし
ては硝酸水加熱処理、硫酸水加熱処理、過マンガン酸水
溶液処理、重クロム酸水溶液処理及び過酸化水素水処理
等が挙げられる。しかしながら本発明方法はこれらの処
理のみに限定されるものではない。
【0013】本発明方法の意味する周期律表とは国際純
正および応用化学連合無機化学命名法改定版(1989
年)による周期律表のことであり、また本発明方法で用
いられる触媒電極として、金属もしくは金属化合物の少
なくとも1種以上を用いて実施するがこれらの金属また
は金属化合物を構成する金属はこの周期律表において、
3族、4族、5族、6族、7族、8族、9族、10族、
11族および12族の金属である。
【0014】具体的には、3族金属としては元素記号S
c,La,Y,Ac等で表される金属であり、4族金属
としては元素記号Ti,Zr,Hfで表される金属であ
り、5族金属としては、元素記号V,Nb,Taで表さ
れる金属であり、6族金属としては、元素記号Cr,M
o,Wで表される金属であり、7族金属としては、元素
記号Mn,Reで表される金属であり、8族金属として
は元素記号Fe,Ru,Osで表される金属であり、9
族金属としては元素記号Co,Rh,Irで表される金
属であり、第10族金属としては元素記号Ni,Pd,
Ptで表される金属であり、11族金属としては元素記
号Cu,Ag,Auで表される金属であり、12族金属
としては元素記号Zn,Cd,Hgで表される金属であ
る。また、本発明方法においてこれらの金属を化合物と
してアノードに使用する際には、これらの金属のハロゲ
ン化物、硝酸塩、硫酸塩、酸化物、水酸化物、リン酸塩
および/またはアンモニウム塩として使用することが推
奨される。本発明方法ではこれらの金属または金属化合
物の少なくとも1種以上を用いて電極を調製する。本発
明方法で用いられるイオン伝導体としてはリン酸、硫
酸、塩酸等のプロトン酸、ヘテロポリ酸、H−モンモリ
ロナイト、リン酸ジルコニウム等のプロトン伝導体とし
て知られている固体電解質、SrCeO3を母体とした
ペロブスカイト型固溶体等が使用できる。また、パーフ
ルオロカーボンのような含フッ素高分子をベースとし、
これにスルホン基あるいはカルボン酸基などのカチオン
交換基の1種以上を導入したもの、例えば、Nafio
n(デュポン社の登録商標)も使用できる。リン酸等の
液体はシリカウールに含浸させて使用したり、イオン透
過性のフィルターまたは膜ではさんで使用することもで
きる。
【0015】本発明方法に使用する水素供与体とは、一
般的にアノード電極によって酸化されプロトン(水素陽
イオン)を発生させる事を可能とする物質をいう。具体
的には水素分子、アルコール類、ハイロキノン類、さら
には飽和炭化水素等が挙げられる。
【0016】アノード室に原料として供給する水素供与
体は通常気体または液体として供給するが、必要に応じ
て不活性な媒体または水に溶解させて液相状態で電極に
接触させても差し支えない。また、窒素、ヘリウム、ア
ルゴン等の不活性ガスとの混合物として使用してもよ
い。カソード室に供給する芳香族化合物についても気体
または液体状態で供給するが、さらに酸素または酸素含
有物は気体状態としても、さらには適当な溶媒もしくは
ガスで希釈して使用することもできる。また、水等の極
性媒体等に溶解もしくは懸濁して使用することもでき
る。カソード室は反応を円滑に進行させる為に、言い換
えれば触媒電極との接触を効果的に行わせる為、激しく
攪拌することが望ましい。反応温度は通常−20℃から
200℃で行われるが、−5℃から150℃で行うこと
がより好ましい。また、本発明方法に従えば、反応は一
般に常圧で行われるが、必要に応じて加圧もしくは減圧
下でも実施することができる。反応生成物であるフェノ
ール類やキノン類等の部分酸化物は、通常反応生成液か
ら蒸留等の方法で分離、精製して高品質の目的物を得る
ことができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明方法を実施例に基づき更に詳細
に説明する。しかしながら、これらは例示的なものであ
り、本発明方法は実施例に限定されるものではない。な
お、本実施例に表記した記号のうち、mFはミリファラ
ディー、μmolはマイクロモル、PhOHはフェノー
ルを表している。本実施例および比較例において使用し
たアノードは金黒粉末20mg,グラファイト粉末70
mgおよびテフロン粉末5mgを良く混合したものをホ
ットプレス法によりシート状としたものを使用した。水
素供与体は総て、アルゴン:水素=50:50容量比ガ
スを用い、総ての実施例および比較例においてこれを2
0ml/分の流速で導入した。反応温度および反応時間
はすべての実施例および比較例において30℃、3時間
で行った。
【0018】実施例1 酸化処理として以下の方法で行った。 (a)加熱処理 炭素質物質を空気下、300℃で3時間加熱した。 (b)硝酸処理 8規定硝酸水溶液中に炭素質物質を浸し、これを2時間
加熱沸騰させた後、充分純水で洗浄し乾燥させた。 (c)過マンガン酸処理 4規定硫酸水溶液に、過マンガン酸カリウムの濃度が
0.02モル/Lとなるように過マンガン酸カリウムを
加え均一溶液としたものに、炭素質物質を浸し、室温で
6時間放置した後、充分純水で洗浄し乾燥させた。 (d)硫酸処理 4規定硫酸水溶液中に炭素質物質を浸し、これを2時間
加熱沸騰させた後、充分純水で洗浄し乾燥させた。
【0019】実施例2 ディスク状のシリカウール(厚さ1.0mm,直径21
mm)に85%リン酸水溶液を含ませたものをイオン伝
導体膜とし、前記したアノードおよびカソードとして予
め上記硝酸処理をしたグラファイト粉末50mg,テフ
ロン粉末5mgとさらにグラファイト(カーボン原子と
して):塩化第2鉄のモル比が99.5:0.5となる
ようにし、この混合物を良く混合したものをアノード同
様ホットプレス法で成形したものをカソードとして、両
極をイオン伝導膜で隔てて両側にそれぞれ設置した図1
に示す反応器を用いて、カソード室にベンゼン50ml
を仕込んだ後、アノード室に上記組成および流入速度の
アルゴン、水素混合ガスを導入した。カソード室には酸
素を5ml/分の流入速度で供給し、更にアノードとカ
ソードを導線結線した閉回路としてベンゼンの部分酸化
反応を行った。結果はフェノールが3.82μMOL生
成し、この間に電流が220.5μqF流れた。
【0020】比較例1 電極間を開回路(両電極間を結線しない)状態で、その
他の条件は総て実施例2と同一でベンゼンの部分酸化反
応を行った。結果は、反応は進行せず、フェノールは検
出されなかった。
【0021】比較例2 水素ガスおよび水蒸気ガスを共にカソード室に供給する
こととし、その他は総て実施例1と同一の条件でベンゼ
ンの部分酸化反応を行った。結果はフェノールの生成は
殆ど認められなかった。
【0022】比較例3 カソードに用いたグラファイトの硝酸処理を行わなかっ
た以外は総て実施例2と同一の条件でベンゼンの部分酸
化反応を行った。これにより、フェノールは、2.01
μMOL生成し、この間に電流は71.6μF流れたに
とどまった。この結果本発明方法における酸化処理が有
効であることが分かる。
【0023】実施例3 硝酸処理をしたグラファイト:塩化サマリウム=99.
5:0.5モル比として実施例2と同様にカソードを調
製しこれを用いた以外は総て実施例2と同一の条件でベ
ンゼンの部分酸化反応を行った。結果は表1に示したよ
うにフェノールが収率良く生成した。
【0024】実施例4 カソードに用いたグラファイトを上記加熱処理をしたも
のとした以外は総て実施例3と同一の条件でベンゼンの
部分酸化反応を行った。結果は表1に掲げた。 実施例5 カソードに用いたグラファイトを上記硫酸処理をしたも
のとした以外は総て実施例3と同一の条件でベンゼンの
部分酸化反応を行った。結果は表1に掲げた。 実施例6 カソードに用いたグラファイトを上記した過マンガン酸
処理をした以外は総て実施例3と同一の条件でベンゼン
の部分酸化反応を行った。結果は表1に示した。
【0025】比較例4 カソードに用いたグラファイトを酸化処理を行わなかっ
た以外は総て実施例3と同一の条件でウェンゼンの部分
酸化反応を行った。結果は表1に示したように、酸化処
理をしないグラファイトを用いた場合には明らかにフェ
ノールの生成量および電流発生量の低下が確認された。
【0026】実施例7 グラファイトの代わりに、上記硝酸処理を行った活性炭
に代え、活性炭(炭素ベース):塩化第2鉄=99.
5:0.5モル比となるようにして上記カソード調製法
と同様にしてシート状電極としたものをカソードとして
使用した以外は総て実施例2と同一の条件でベンゼンの
部分酸化反応を行った。この結果、フェノールが17.
95μMOL生成し、同時に電流が872μF発生し
た。
【0027】
【表1】 ─────────────────────────────────── 電流量(μF) PhOH生成量(μMOL) ─────────────────────────────────── 実施例3 316.8 5.48 実施例4 100.7 3.57 実施例5 171.3 3.71 実施例6 240.7 5.26 比較例4 72.8 1.10 ───────────────────────────────────
【0028】
【発明の効果】本発明方法は、クメン法や安息香酸法な
どの従来の煩雑な方法に比較し、芳香族化合物と酸素か
ら直接一段の方法により、出発原料の芳香族化合物に対
応したフェノール類等の部分酸化物を製造できる。さら
にその他の副原料も必要とせず、また多量の副反応生成
物も生成しない。さらに、従来行われてきた芳香族化合
物と酸素による直接酸化法の試みに比べ、極めて温和な
条件で反応を遂行でき、加えて酸素と水素が直接混合す
ることによる爆発の危険性もない。また、必要により生
成物と共に電力エネルギーを取り出すこともできる。ま
た、水等のイオン性媒体を使用することもなく、さらに
は電解質等を使用することもなく実施することも可能で
あり、単純かつ、より小さな反応器で効率的な接触反応
を遂行できる、等多くの利点を有している。
【図面の簡単な説明】
図1は燃料電池型反応器の概念図である。
【図1】 燃料電池型反応器概念図
【符号の説明】
1 触媒電極(アノード) 2 触媒電極(カソード) 3 アノード室 4 カソード室 5 イオン伝導体 6 リード線 7 スターラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01M 8/06 H01M 8/06 R // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒電極を設けたイオン伝導体の一方の
    電極に水素供与体を、他方の電極に芳香族化合物および
    酸素を接触させて燃料電池システムにより前記芳香族化
    合物の対応部分酸化物を得る際に、芳香族化合物および
    酸素と接触させる側の電極が、金属および/または金属
    化合物から選ばれた少なくとも1種の金属成分と予め酸
    化処理された導電性炭素質物質からなる電極であること
    を特徴とする芳香族化合物の部分酸化物の製造方法。
  2. 【請求項2】 水素供与体と接触する触媒電極が金属お
    よび/または金属化合物から選ばれた少なくとも1種以
    上の金属成分と導電性高分子材料からなることを特徴と
    する請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 水素供与体と接触せしめる側の触媒電極
    が金属および/または金属化合物から選ばれた少なくと
    も1種以上の金属成分と予め酸化処理された炭素質材料
    からなることを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 触媒電極を構成する金属または金属化合
    物の構成金属が周期律表において、3族、4族、5族、
    6族、7族、8族、9族、10族、11族および/また
    は12族金属の少なくとも1種以上の金属またはその化
    合物である請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 水素供与体が水素分子である請求項1記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 酸化処理が酸素含有気体存在下に炭素質
    材料を加熱処理をすることである請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 酸化処理が過マンガン酸塩溶液、硝酸溶
    液、重クロム酸塩溶液及び硫酸溶液から選ばれた少なく
    とも1種以上の溶液中で炭素質材料を加熱もしくは室温
    で接触または放置することである請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 酸素含有気体が空気である請求項6記載
    の方法。
  9. 【請求項9】 過マンガン酸溶液、硝酸溶液、重クロム
    酸塩溶液及び硫酸溶液が各々の水溶液である請求項7記
    載の方法。
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日本化学会第61回春季年会講演予稿集▲I▼(1991年)p.898

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