JP3090260B2 - 掘削装置 - Google Patents

掘削装置

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JP3090260B2
JP3090260B2 JP30766397A JP30766397A JP3090260B2 JP 3090260 B2 JP3090260 B2 JP 3090260B2 JP 30766397 A JP30766397 A JP 30766397A JP 30766397 A JP30766397 A JP 30766397A JP 3090260 B2 JP3090260 B2 JP 3090260B2
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清一 松下
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潤 高橋
拓也 小國
和夫 渡辺
保 宗像
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は掘削装置に係り、特
に断面矩形状の掘削孔を拡幅掘削する掘削装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】地下鉄道や上下水道などのトンネルをシ
ールド工法により構築する装置にシールド掘進機があ
る。このシールド掘進機は、先端に取り付けられたカッ
ター装置で地中を掘削すると同時に、その後部でセグメ
ントによる覆工を行いながらトンネルを構築する装置で
ある。
【0003】ところで、このシールド掘進機で構築する
トンネルは直線のものばかりであるとは限らず、必要に
応じてトンネルを曲げて構築する場合もある。この場
合、カッター装置は、トンネルの曲線部において、その
トンネルの曲がり具合に応じて掘削孔を拡幅して掘削し
なければならない。すなわち、余掘りを行わなければな
らない。
【0004】従来のシールド掘削機では、この曲線部の
余掘りをカッター装置に設けられたコピーカッター又は
オーバーカッターにより行っていた。このコピーカッタ
ーは、カッター装置の外周に出没自在に設けられてお
り、余掘り時は、このコピーカッターをカッター装置の
外周から突出させることにより、必要な範囲の余掘りを
行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このコ
ピーカッターによる余掘りでは、余掘りを行う量に応じ
て、コピーカッターをカッター装置の外周から突出させ
なければならないので、大径の掘削孔を掘削する場合に
は、それに応じて長いコピーカッターを使用しなければ
ならない。しかし、コピーカッターの長さには、強度的
な面から限界があり、余掘りができる範囲には限界があ
った。
【0006】また、本願出願人は、先に特願平8−21
6426号において、断面多角形状の掘削孔を掘削でき
る掘削装置について出願しているが、例えば、断面矩形
状の掘削孔の余掘りをコピーカッターで実施しようとし
た場合、その突出量が相当長くなり、制御は極めて難し
く、困難なものとなる。本発明は、このような問題に鑑
みてなされたもので、矩形断面掘削孔の余掘りを行うこ
とができる掘削装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
前記目的を達成するために、先端に取り付けられたカッ
ター装置を回転させて掘削孔を掘削する掘削装置であっ
て、ビットが備えられて回転駆動するビット本体と、該
ビット本体の掘削部に設けられて駆動機構により前記ビ
ット本体の回転で公転しながら自転する遊星カッター
と、で前記カッター装置を構成すると共に、前記遊星カ
ッターの輪郭形状を前記遊星カッターの自転回転数と公
転回転数の比に応じて形成することにより断面矩形状の
掘削孔を掘削する掘削装置において、前記遊星カッター
の駆動機構は、遊星ギアと、前記遊星ギアがアイドルギ
アを介して噛合する太陽ギアと、前記遊星ギアを前記太
陽ギアの回りに公転させて、前記遊星ギアに自転と公転
を与える駆動手段と、前記ビット本体の径方向にスライ
ド自在に設けられ、前記遊星カッターを回転自在に支持
するスライド手段と、前記スライド手段を移動させる移
動手段と、前記遊星ギアと前記遊星カッターとを連結
し、前記遊星ギアの回転を前記遊星カッターに伝達する
伸縮自在な自在軸継手と、からなり、前記遊星カッター
を前記ビット本体の径方向に移動させることにより、断
面矩形状の掘削孔を拡幅掘削することを特徴とする。
【0008】本発明によれば、遊星カッターがビット本
体の径方向にスライド可能に設けられている。したがっ
て、遊星カッターをビット本体の中心から離れる方向に
移動させれば、断面矩形状の掘削孔を拡幅掘削すること
ができる。また、請求項2に係る発明は、前記目的を達
成するために、先端に取り付けられたカッター装置を回
転させて掘削孔を掘削する掘削装置であって、ビットが
備えられて回転駆動するビット本体と、該ビット本体の
掘削部に設けられて駆動機構により前記ビット本体の回
転で公転しながら自転する遊星カッターと、で前記カッ
ター装置を構成すると共に、前記遊星カッターの輪郭形
状を前記遊星カッターの自転回転数と公転回転数の比に
応じて形成することにより断面矩形状の掘削孔を掘削す
る掘削装置において、前記遊星カッターの駆動機構は、
前記遊星カッターに設けられた遊星ギアと、前記遊星ギ
アが噛合する第1のギアと、前記第1のギアと同軸に配
設された第2のギアと、前記第2のギアが噛合する太陽
ギアと、前記遊星ギアと前記第1のギア及び第2のギア
を前記太陽ギアの回りに公転させて、前記遊星ギアに自
転と公転を与える駆動手段と、前記遊星ギアを前記第1
のギアの回りに回転移動させることにより、前記遊星カ
ッターを前記ビット本体の中心に対して進退移動させる
進退移動手段と、前記太陽ギアを回動させて、前記太陽
ギアからの回転を前記遊星カッターに伝達することによ
り、前記遊星カッターを前記進退移動手段で進退移動さ
せた時に生じた位相のズレを相殺する回動手段と、から
なり、前記遊星カッターを前記ビット本体の中心に対し
て進退移動させることにより、断面矩形状の掘削孔を拡
幅掘削することを特徴とする。
【0009】本発明によれば、遊星カッターがビット本
体の中心に対して進退移動可能に設けられている。した
がって、遊星カッターをビット本体の中心から離れる方
向に移動させれば、断面矩形状の掘削孔を拡幅掘削する
ことができる。また、請求項3に係る発明は、前記目的
を達成するために、先端に取り付けられたカッター装置
を回転させて掘削孔を掘削する掘削装置であって、ビッ
トが備えられて回転駆動するビット本体と、該ビット本
体の掘削部に設けられて駆動機構により前記ビット本体
の回転で公転しながら自転する遊星カッターと、で前記
カッター装置を構成すると共に、前記遊星カッターの輪
郭形状を前記遊星カッターの自転回転数と公転回転数の
比に応じて形成することにより断面矩形状の掘削孔を掘
削する掘削装置において、前記遊星カッターの駆動機構
は、前記遊星カッターに設けられた遊星ギアと、前記遊
星ギアがアイドルギアを介して噛合された太陽ギアと、
前記遊星ギアを前記太陽ギアの回りに公転させて、前記
遊星カッターに自転と公転を与える駆動手段と、前記太
陽ギアを回動させることにより、該太陽ギアからの回転
を前記遊星カッターに伝達して、前記遊星カッターを自
転させる回動手段と、からなり、前記回動手段によっ
て、前記太陽ギアを回動させることにより、前記遊星カ
ッターの公転角度に対する自転角度を変化させて、記遊
星カッターの掘削孔を拡幅掘削することを特徴とする。
【0010】本発明によれば、遊星カッターの自転角度
を可変できるように構成されている。これにより、遊星
カッターの公転角度に対し自転角度を変化させれば、断
面矩形状の掘削孔を拡幅掘削することができる。また、
請求項4に係る発明は、前記目的を達成するために、先
端に取り付けられたカッター装置を回転させて掘削孔を
掘削する掘削装置であって、ビットが備えられて回転駆
動するビット本体と、該ビット本体の掘削部に設けられ
て駆動機構により前記ビット本体の回転で公転しながら
自転する遊星カッターと、で前記カッター装置を構成す
ると共に、前記遊星カッターの輪郭形状を前記遊星カッ
ターの自転回転数と公転回転数の比に応じて形成するこ
とにより断面矩形状の掘削孔を掘削する掘削装置におい
て、前記遊星カッターは、前記駆動機構により前記ビッ
ト本体の回転で公転しながら自転する子カッターと、前
記子カッターよりも輪郭形状の一部が大径に形成され、
該子カッターの回転軸と同軸上に配置された親カッター
と、前記子カッターの回転軸に前記親カッターを接続又
は切り離すクラッチ機構と、からなり、通常掘削時は、
前記子カッターのみを自転、公転させて断面矩形状の掘
削孔を掘削し、拡幅掘削時は、前記親カッターを前記子
カッターとともに自転、公転させて断面矩形状の掘削孔
を拡幅掘削することを特徴とする。
【0011】本発明によれば、通常掘削時は、遊星カッ
ターの子カッターのみを自転、公転させて掘削孔を掘削
する。そして、拡幅掘削時は、遊星カッターの親カッタ
ーと子カッターを同時に自転、公転させて掘削孔を掘削
する。ここで、親カッターは、その輪郭形状の一部が子
カッターよりも大きく形成されているので、子カッター
とともに自転、公転することにより、子カッター単独で
掘削する場合に比べ、拡大した掘削孔を掘削することが
できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
る掘削装置の好ましい実施の形態について詳説する。図
1は、本発明に係る掘削装置の第1の実施の形態の側面
断面図である。同図に示すように、本実施の形態の掘削
装置10は、地中に矩形断面のシールドトンネルを構築
する際に使用するシールド掘削機である。
【0013】断面矩形状に形成されたシールド枠12、
12、…の先端には、複数個のステアリングジャッキ1
4、14、…を介して図示しない中折れ機構を備えた可
動シュー16が連結されている。この可動シュー16
は、前記ステアリングジャッキ14を伸張することによ
り推力を得て推進する。そして、各ステアリングジャッ
キ14の伸張量を個別に調整することにより、その推進
方向を可変する。
【0014】前記可動シュー16の後端部にはテールシ
ール18が設けられており、該テールシール18は前記
シールド枠12の先端外周面に密着して、シールド枠1
2をシールしている。一方、前記可動シュー16の先端
内周部には、切羽側と操作側とを仕切るバルクヘッド2
0が形成されている。このバルクヘッド20の切羽側に
は、ギアケース22がベアリング24を介して回動自在
に支持されている。
【0015】前記ギアケース22の後端部には、インタ
ーナルギア28が一体形成されており、該インターナル
ギア28には駆動モータ30に連結された駆動ギア32
が噛合されている。駆動モータ30は、前記バルクヘッ
ド20に固定されており、この駆動モータ30を駆動す
ることにより、前記ギアケース22が回転する。なお、
前記ギアケース22の先端部に設けられた番号26はシ
ール部材であり、該シール部材26はギアケース22と
可動シュー16の内周面との隙間をシールしている。ま
た、図1中駆動モータ30は、一台のみ図示されている
が、駆動モータ30は複数台設置されている。
【0016】前記ギアケース22の内部には、一対の遊
星アイドルギア34、34と一対の遊星ギア36、36
が、それぞれベアリング38、38、…を介して回動自
在に支持されている。この遊星アイドルギア34と遊星
ギア36は互いに噛合されており、遊星アイドルギア3
4が回転することにより、その回転が伝達されて遊星ギ
ア36が回転する。
【0017】ここで、前記ギアケース22はドーナツ状
に形成されており、該ギアケース22の内周部には前記
バルクヘッド22に一体形成された円筒面板40が設け
られている。この円筒面板40の外周部には、太陽ギア
44が形成されており、該太陽ギア44は前記ギアケー
ス22内に設けられた遊星アイドルギア34、34に噛
合されている。この結果、前記ギアケース22が回転す
ると、太陽ギア44を中心として、その回りを遊星アイ
ドルギア34、34が公転しながら自転する。そして、
この遊星アイドルギア34、34が自転することによ
り、その回転が遊星ギア36、36に伝達されて、遊星
ギア36、36も太陽ギア44を中心として公転しなが
ら自転する。なお、遊星アイドルギア34、34がギア
ケース22の回転方向と同じ方向に自転するのに対し、
遊星ギア36、36はギアケース22の回転方向とは逆
方向に自転する。
【0018】前記ギアケース22には、2本の連結軸4
6、46を介して円盤状に形成されたビット本体48が
固定されている。このビット本体48の先端面には、図
2に示すように、扇状に形成されたセンタービット5
0、50が配設されている。このセンタービット50、
50の表面には、多数のメタルチップ52、52、…が
植設されており、このセンタービット50、50が回転
することにより、円形断面の掘削孔が掘削される。
【0019】また、図1に示すように、前記ビット本体
48には、遊星カッター62を回転自在に支持する一対
のスライダ54、54が互いに対向するように配設され
ており、ともにビット本体48の径方向にスライド自在
に支持されている。このスライダ54、54には、それ
ぞれビット本体48に内蔵された一対の拡縮用油圧シリ
ンダ56、56が連結されており、この拡縮用油圧シリ
ンダ56、56を駆動することにより、ビット本体48
の径方向に沿ってスライドする。
【0020】前記一対のスライダ54、54には、それ
ぞれベアリング58、58を介して回転軸60、60が
回動自在に支持されている。この回転軸60、60の先
端部には、図2に示すように、木の葉状に形成された遊
星カッター62、62が固着されている。ここで、前記
スライダ54、54は、前記ビット本体48に設けられ
ているので、ビット本体48が回転すると、そのビット
本体48の中心Oを中心として公転する。したがって、
このスライダ54、54に設けられている遊星カッター
62、62もビット本体48が回転すると、そのビット
本体48の中心Oを中心として公転する。
【0021】また、前記スライダ54、54は、前記ビ
ット本体48の径方向にスライド可能に設けられている
ので、このスライダ54、54がスライド移動すると、
遊星カッター62、62もそれに伴ってスライド移動す
る。そして、このスライダ54、54がスライド移動す
ることにより、遊星カッター62、62の公転半径が可
変する。
【0022】前記遊星カッター62、62が固着された
回転軸60、60の後端部には、図1に示すように、自
在軸継手64、64の一方端が連結されている。この自
在軸継手64、64の他方端は前記ギアケース22に設
けられた遊星ギア36、36に連結されており、この自
在軸継手64、64を介して前記遊星ギア36、36の
回転が回転軸60、60に伝達される。そして、この回
転軸60、60が回転することにより、遊星カッター6
2、62が自転する。
【0023】なお、この遊星ギア36、36と遊星カッ
ター62、62とを連結する自在軸継手64、64は伸
縮自在に形成されている。このため、前記スライダ5
4、54がスライドしても、それに応じて伸縮するの
で、遊星ギア36、36の回転を回転軸60、60に有
効に伝達することができる。以上の構成の遊星カッター
62、62は、駆動モータ30でギアケース22を回転
させることにより、ビット本体48の中心Oを公転中心
として公転し、かつ、回転軸60を中心に自転する。そ
して、拡縮用油圧シリンダ56、56でスライダ54、
54を移動させることにより、その公転半径を可変す
る。
【0024】ところで、前記遊星ギア36及び太陽ギア
44で構成される遊星歯車機構では、前記遊星カッター
62の公転回転数と自転回転数の比を各ギアの歯数比を
調整することにより、任意に設定することができる。例
えば、矩形状の掘削孔を掘削する場合は、前記遊星カッ
ター62の公転回転数と自転回転数の比が1:4となる
ように、前記遊星ギア36、遊星アイドルギア34及び
太陽ギア44の各歯数を設定する。この結果、前記遊星
カッター62は、ビット本体48が4分の1回転すると
1回自転する。なお、この時、ビット本体48の回転方
向と遊星カッター62の回転方向は互いに逆方向にな
る。
【0025】さらに、矩形状の掘削孔を形成するために
は、前記遊星カッター62の公転回転数と自転回転数を
1:4に設定するとともに、前記遊星カッター62の輪
郭形状を次のように設定する。いま、本実施の形態の掘
削装置10で掘削する掘削孔の断面形状を図3に二点破
線で示すように正方形hとする。この正方形hの掘削孔
を掘削するには、前記遊星カッター62が、自・公転す
る際に、常にこの正方形hに内接していればよい。この
ためには、遊星カッター62の公転中心Oからの最遠点
部の軌跡が1回の公転と4回の自転とで正方形hとなる
ように、遊星カッター62の輪郭形状を決定すればよ
い。
【0026】図3において、一点破線で示す円kは、遊
星カッター62の自転中心OB の公転軌跡である。この
円k上の点m1 、m2 、…は、遊星カッター62をθ°
(θ=15)づつ回転させた場合の自転中心OB の位置
を示している。また、正方形h上の点P1 、P2 、…
は、前記円k上の各点m1 、m2 、…と公転中心Oとを
結ぶ直線が、正方形hと交わる点を示している。
【0027】ここで、前記遊星カッター62の自転中心
B が点m1 の位置にある場合、遊星カッター62が正
方形hと内接するためには、遊星カッター62の半径は
1でなければならない(l1 は、円k上の点m1 と正
方形h上の点P1 とを結ぶ直線の長さ)。また、遊星カ
ッター62が点m1 の位置からθ°公転して点m2 の位
置に移動した場合、遊星カッター62が正方形hと内接
するためには、遊星カッター62の半径はl2 でなけれ
ばならない。同様に、遊星カッター62がm3の位置に
移動したとすれば、遊星カッター62の半径はl3 、m
4 の位置に移動したとすればl4 でなければならない。
【0028】一方、前記遊星カッター62は、θ°(θ
=15)公転する間に、4θ°(4θ=60)自転す
る。以上のことから、遊星カッター62が点m2 の位置
に移動したときに、遊星カッター62が正方形hに内接
するためには、l1 から反時計回りに4θ°の位置での
半径がl2 であればよい。また、遊星カッター62が点
3 の位置に位置したときは、前記l2 から反時計回り
に4θ°の位置での半径がl3 であればよい。
【0029】このように、順次、遊星カッター62の半
径を定めてゆくことにより、遊星カッター62の輪郭形
状は決定され、この結果、遊星カッター62の輪郭形状
は、図3に示すような木の葉状となる。以上のように設
定された輪郭形状を有する遊星カッター62を公転と自
転の回転数比を1対4で自・公転させると、常に正方形
hに内接しながら自・公転する。したがって、図2に示
すように、この遊星カッター62の周縁部に沿ってメタ
ルチップ66、66、…を植設すれば、地盤に正方形h
の孔を掘削することができる。
【0030】図1に示すように、前記センタービット5
0及び遊星カッター62で掘削された掘削土砂は、ビッ
ト本体48とギアケース22との間に形成されたチャン
バー68に取り込まれ、該チャンバー68に取り込まれ
た掘削土砂は、円筒面板40を貫通して設けられたスク
リューコンベア70によって排土される。また、スクリ
ューコンベア70から排土された掘削土砂は、シールド
枠12内に設けられたベルトコンベア72を介して搬送
台車74に積載され、該搬送台車74によって地上に搬
送される。
【0031】また、前記センタービット48及び遊星カ
ッター62による切削を安定させるために、チャンバー
68内の土圧は所定の値に保つ必要がある。このため、
前記スクリューコンベア70の排出口70Aは、その開
口量を調整可能に形成されている。前記のごとく構成さ
れた本発明に係る掘削装置の第1の実施の形態の作用は
次の通りである。
【0032】本実施の形態の掘削装置10では、通常掘
削と余掘りを行うことができる。まず、通常掘削を行う
場合について説明する。この場合、遊星カッター62、
62は、最も縮径させた位置に位置させておく。駆動モ
ータ30を駆動して、ギアケース22を回転させると、
ギアケース22に連結されたビット本体48が回転す
る。ビット本体48が回転することにより、このビット
本体48に設けられたセンタービット50、50及び一
対の遊星カッター62、62がビット本体48の中心O
を中心として回転し、この回転するセンタービット5
0、50と遊星カッター62、62とにより、地盤が掘
削される。
【0033】ここで、前記センタービット50、50
は、前記ビット本体48に固定されているため、このセ
ンタービット50、50の回転によって掘削される掘削
孔の断面は円形状となる。一方、前記遊星カッター6
2、62は、前記ビット本体48が回転することによ
り、ビット本体48の中心Oを中心として回転(公転)
するが、これに伴い、前記遊星カッター62、62は、
遊星ギア36、36、遊星アイドルギア34、34及び
太陽ギア44で構成される遊星歯車機構の作用により、
回転軸60、60を中心に前記ビット本体48の回転方
向とは逆方向に回転(自転)する。
【0034】今、この遊星カッター62、62の公転回
転数と自転回転数の比は1:4となるように前記遊星歯
車機構により設定されており、これにより、前記遊星カ
ッター62、62は、前記ビット本体48が1回転する
間に、その回転方向とは逆方向に4回転自転する。そし
て、このように、遊星カッター62、62を自・公転さ
せることにより、遊星カッター62、62は、図3に示
すように常に正方形hに内接しながら自・公転する。そ
して、この結果、前記センタービット50、50により
掘削された円形断面の掘削孔は、この自・公転する遊星
カッター62、62によりその外周部を掘削され、正方
形hの掘削孔となる。
【0035】なお、ビット本体48を揺動させても、同
様に正方形hの掘削孔を掘削することができる。以上が
通常掘削を行う場合であって、次に、余掘りを行う場合
について説明する。掘削装置10が所望の余掘り地点
(例えば、トンネルの曲線部等)に到達したら、拡縮用
油圧シリンダ56、56を駆動して、所望の余掘り量だ
け遊星カッター62、62をビット本体48の中心Oか
ら離れる方向に移動させる。
【0036】遊星カッター62、62がビット本体48
の中心Oから離れる方向に移動すると、図2に示すよう
に、遊星カッター62、62の公転半径は拡大する。そ
して、このように遊星カッター62、62の公転半径が
拡大することにより、遊星カッター62、62が内接す
る正方形も同図に示す正方形Hに拡大し、この結果、遊
星カッター62、62に掘削される掘削孔も拡大する。
【0037】なお、同図に示す円kは、移動前の遊星カ
ッター62の自転中心OB の公転軌跡であり、円Kは、
移動後の遊星カッター62の自転中心OB の公転軌跡で
ある。また、同図では、図中上側の遊星カッター62の
みが移動した状態が示されている。このように、本実施
の形態の掘削装置10では、遊星カッター62、62の
位置を移動させるだけで、容易に矩形断面の掘削孔を拡
大掘削することができる。また、その余掘り量も遊星カ
ッター62、62の移動量を調整するだけで自由に可変
させることができる。
【0038】ところで、本実施の形態では、拡大掘削時
に遊星カッター62、62の位置を移動させないで掘削
していた。すなわち、拡大掘削時も常に同じ公転軌跡K
上を公転させながら掘削していた。この場合、上述した
ように、拡大した相似形の掘削孔が掘削される。しか
し、本実施の形態の掘削装置10では、遊星カッター6
2、62の公転角度に応じて遊星カッター62、62の
位置を可変させることにより、部分的に掘削孔を拡大さ
せて掘削することができる。たとえば、図4に示すよう
に、範囲Sの部分を通過する時だけ、遊星カッター62
をビット本体48の中心Oから離れる方向に移動させる
ことにより、その範囲Sの部分だけ掘削孔を拡大して掘
削することができる。
【0039】図5は、本発明に係る掘削装置の第2の実
施の形態の側面断面図である。同図に示すように、第2
の実施の形態の掘削装置100も、地中に矩形断面のシ
ールドトンネルを構築する際に使用するシールド掘削機
である。なお、上述した第1の実施の形態の掘削装置1
0と同一部材には、同一符号を付して、その説明は省略
する。
【0040】シールド枠12、12、…の先端に連結さ
れた可動シュー16の先端にはバルクヘッド20が形成
されており、該バルクヘッド20の切羽側にはギアケー
ス102がベアリング104を介して回動自在に支持さ
れている。前記ギアケース102の後端部には、インタ
ーナルギア106が一体形成されており、該インターナ
ルギア106には駆動モータ30に連結された駆動ギア
32が噛合されている。駆動モータ30は、前記バルク
ヘッド20に固定されており、この駆動モータ30を駆
動することにより、前記ギアケース102が回転する。
【0041】前記ギアケース102の内部には、一対の
第1遊星アイドルギア108A、108Bが、それぞれ
ベアリング110を介して回動自在に支持されている。
また、前記ギアケース102はドーナツ状に形成されて
おり、その内周部には二重管構造の円筒面板112が挿
入されている。前記円筒面板112は、第1円筒面板1
12Aと第2円筒面板112Bとから構成されており、
第2円筒面板112Bは、第1円筒面板112Aの外周
にベアリング114を介して回動自在に支持されてい
る。また、前記第1円筒面板112Aは、ベアリング1
16を介してバルクヘッド20に回動自在に支持されて
いる。
【0042】前記第1円筒面板112Aと第2円筒面板
112Bの外周には、それぞれ第1太陽ギア118Aと
第2太陽ギア118Bが形成されており、各太陽ギア1
18A、118Bは、それぞれ前記ギアケース102内
に設けられた第1遊星アイドルギア108A、108B
に噛合されている。また、前記第1円筒面板112Aと
第2円筒面板112Bには、それぞれ図7に示すよう
に、バルクヘッド20に設けられた第1油圧シリンダ1
20Aと第2油圧シリンダ120Bが連結されている。
前記第1円筒面板112Aと第2円筒面板112Bは、
この第1油圧シリンダ120Aと第2油圧シリンダ12
0Bを駆動することにより回転する。そして、この第1
円筒面板112Aと第2円筒面板112Bを回転させる
ことにより、前記第1太陽ギア118Aと第2太陽ギア
118Bが回転し、この結果、前記第1遊星アイドルギ
ア108A、108Bが自転する。また、この第1遊星
アイドルギア108A、108Bは、前記ギアケース1
02を回転させると、それぞれ各太陽ギア118A、1
18Bの回りを公転しながら自転する。
【0043】前記ギアケース102には、2本の連結軸
122、122を介して円盤状に形成されたビット本体
124が固定されている。このビット本体124の先端
面には、図6に示すように、扇状に形成されたセンター
ビット126、126が配設されている。このセンター
ビット126、126の表面には、多数のメタルチップ
128、128…が植設されており、このセンタービッ
ト126、126が回転することにより、円形断面の掘
削孔が掘削される。
【0044】また、図5に示すように、前記第1遊星ア
イドルギア108A、108Bが固着されたギア軸13
0A、130Bには、ベアリング132、132を介し
てカッターケース134A、134Bが回動自在に支持
されている。このカッターケース134A、134B内
には、ベアリング136、136を介して遊星ギア13
8A、138Bが回動自在に支持されており、該遊星ギ
ア138A、138Bは、前記ギア軸130A、130
Bに固着された第2遊星アイドルギア140A、140
Bに噛合されている。
【0045】前記第2遊星アイドルギア140A、14
0Bは、前記第1遊星アイドルギア108A、108B
と同じギア軸130A、130Bに固着されているの
で、前記第1遊星アイドルギア108A、108Bが自
・公転すると、これに伴って自・公転する。そして、前
記遊星ギア138A、138Bは、この自・公転する第
2遊星アイドルギア140A、140Bから回転力を得
て自転するとともに、第2遊星アイドルギア140A、
140Bとともに公転する。
【0046】前記のごとく自・公転する遊星ギア138
A、138Bが固着されたギア軸142A、142Bに
は、それぞれ遊星カッター144A、144Bの回転軸
146A、146Bが連結されており、該遊星カッター
144A、144Bの回転軸146A、146Bは、前
記カッターケース134A、134Bにベアリング14
8、148を介して回動自在に支持されている。
【0047】ところで、前記遊星カッター144A、1
44Bが設けられているカッターケース134A、13
4Bは、前述したように前記ギア軸130A、130B
を中心に回動自在に支持されているので、このカッター
ケース134A、134Bを揺動させれば、前記遊星カ
ッター144A、144Bは、その位置を可変させるこ
とができる。すなわち、その公転半径を可変させること
ができる。
【0048】ここで、前記カッターケース134A、1
34Bには、それぞれ前記ビット本体124に内蔵され
た一対の拡縮用油圧シリンダ150A、150Bが連結
されており、カッターケース134A、134Bは、こ
の拡縮用油圧シリンダ150A、150Bを駆動するこ
とにより揺動する。第2の実施の形態の掘削装置100
は以上のように構成される。なお、遊星カッター144
A、144Bの公転回転数と自転回転数の比は、上述し
た第1の実施の形態の掘削装置10と同様に1:4とな
るように設定する。そして、遊星カッター144A、1
44Bの輪郭形状も第1の実施の形態と同様に木の葉状
とする。この結果、本実施の形態の掘削装置100で
は、上述した第1の実施の形態の掘削装置10と同様に
断面正方形の掘削孔が掘削される。なお、この遊星カッ
ター144A、144Aの輪郭形状の設定方法について
は、上述した第1の実施の形態と同じなので、その設定
方法の説明は省略する。
【0049】前記のごとく構成された本発明に係る掘削
装置の第2の実施の形態の作用は次の通りである。本実
施の形態の掘削装置100においても、上述した第1の
実施の形態の掘削装置10と同様に通常掘削と余掘りを
行うことができる。まず、通常掘削を行う場合について
説明する。この場合、遊星カッター144A、144B
は、最も縮径させた位置に位置させておく。
【0050】駆動モータ30を駆動して、ギアケース1
02を回転させると、ギアケース102に連結されたビ
ット本体124が回転する。ビット本体124が回転す
ることにより、このビット本体124に設けられたセン
タービット126、126及び一対の遊星カッター14
4A、144Bがビット本体124の中心Oを中心とし
て回転し、この回転するセンタービット126、126
と遊星カッター144A、144Bとにより、地盤が掘
削される。
【0051】ここで、前記センタービット126、12
6は、前記ビット本体124に固定されているため、こ
のセンタービット126、126の回転によって掘削さ
れる掘削孔の断面は円形状となる。一方、前記遊星カッ
ター144A、144Bは、前記ビット本体124が回
転することにより、公転しながら、その公転方向とは逆
方向に自転する。この際、遊星カッター144A、14
4Bは、常に正方形に内接しながら自・公転し、この結
果、正方形の掘削孔が掘削される。
【0052】以上が通常掘削を行う場合であって、次
に、余掘りを行う場合について説明する。掘削装置10
0が所望の余掘り地点に到達したら、拡縮用油圧シリン
ダ150A、150Bを駆動して、所望の余掘り量だけ
遊星カッター144A、144Bをビット本体124の
中心Oから離れる方向に移動させる。
【0053】遊星カッター144A、144Bがビット
本体124の中心Oから離れる方向に移動すると、図6
に示すように、遊星カッター144A、144Bの公転
半径はkからKに拡大する。そして、このように遊星カ
ッター144A、144Bの公転半径がKに拡大するこ
とにより、遊星カッター144、144が内接する正方
形も同図に示す正方形Hに拡大し、この結果、遊星カッ
ター144A、144Bに掘削される掘削孔も拡大す
る。
【0054】ところで、本実施の形態の掘削装置100
では、遊星カッター144A、144Bを移動させる
際、カッターケース134A、134Bをギア軸130
A、130Bの回りに揺動させることにより行ってい
る。しかし、このようにカッターケース134A、13
4Bをギア軸130A、130Bの回りに揺動(回転)
させると、そのカッターケース134A、134B内に
内蔵されている遊星ギア138A、138Bも第2遊星
アイドルギア140A、140Bの回りを回転してしま
う。そして、この遊星ギア138A、138Bが回転す
ることによって、遊星カッター144A、144Bも同
時に回転してしまい、この結果、位相がズレてしまう。
そして、この状態で掘削を行うと、図8(a)に示すよ
うに、その位相のズレ分だけ回転した掘削孔Hが掘削さ
れる。
【0055】このため、本実施の形態の掘削装置100
では、遊星カッター144A、144Bを移動させた場
合は、その移動によって生じる位相のズレを修正する必
要がある。そして、この修正は、以下の操作により行
う。図8(a)に示すように、図中左側の遊星カッター
144Aの公転半径をrからRに拡大する場合について
考える(図中右側の遊星カッター144Bは移動させな
い)。
【0056】遊星カッター144Aの公転半径をrから
Rに拡大するためには、同図に示すように、カッターケ
ース134Aをα1°だけ回転させる。カッターケース
134Aをα1°回転させると、遊星ギア138Aも第
2遊星アイドルギア140Aの回りをα1°だけ回転移
動し、この結果、遊星ギア138Aの自転中心が公転半
径R上の点に移動する。
【0057】このとき、遊星ギア138Aは、前記第2
遊星アイドルギア140Aの回りを回転移動することに
より、自身もα2°だけ自転する。この結果、遊星カッ
ター144Aはα2°だけ自転する。なお、このときの
α2の角度は、第2遊星アイドルギア140Aの歯数を
Z1、遊星ギア138Aの歯数をZ2とすれば、
【0058】
【数1】α2=α1(1+Z1/Z2) となる。また、前記遊星カッター144Aは、前記カッ
ターケース134Aをα1°回転させることにより、移
動前の状態からβ°だけ逆方向に公転した位置に移動す
る。
【0059】ここで、移動後のβ°だけ公転した位置で
の遊星カッター144Aの正しい方向は、自転と公転の
回転数比がnであり、自転と公転が逆の回転方向である
ことより、β°の回転方向と逆に(n−1)β°回転し
た位置である。以上のことより、移動により生じた位相
のズレを相殺するためには、この移動により自転した遊
星カッター144Aの方向から正しい方向まで遊星カッ
ター144Aを逆方向に自転させればよい(公転させな
い状態で自転させる)。
【0060】図8(b)は、修正後の遊星カッター14
4Aの正しい状態を示している。ここで、前記遊星カッ
ター144Aの移動により生じた位相のズレを相殺する
ために必要とする遊星カッター144Aの自転角度をθ
とすれば、
【0061】
【数2】θ=(n−1)β+α2 … (1) となる。なお、本実施の形態では、遊星カッター144
Aの公転回転数と自転回転数の比が1:4に設定されて
いるので、n=4である。
【0062】したがって、上式(1)は、
【0063】
【数3】θ=3β+α2 となる。また、この遊星カッター144Aを公転させな
いで自転のみさせるためには、次の方法で行う。
【0064】すなわち、図5に示すように、第1油圧シ
リンダ120Aを駆動して、第1太陽ギア118Aを所
定量回転させる。この第1太陽ギア118Aが回転する
と、その回転が第1遊星アイドルギア108A、第2遊
星アイドルギア140Aを介して遊星ギア138Aに伝
達され、この結果、遊星カッター144Aが公転しない
で自転のみする。
【0065】そして、以上のように遊星カッター144
A、144Bの移動により生じた位相のズレを修正する
ことにより、図8(b)に示すように、元の掘削孔(通
常掘削時の掘削孔)をそのまま拡大した掘削孔を掘削
することができる。このように、本実施の形態の掘削装
置100においても、上述した第1の実施の形態の掘削
装置10と同様に、容易に矩形断面の掘削孔を拡大掘削
することができる。
【0066】なお、上述した第1の実施の形態の掘削装
置10と同様に、本実施の形態の掘削装置100におい
ても、遊星カッター144A、144Bの位置を公転角
度に応じて可変させることにより、全体的に拡大するの
ではなく、部分的に拡大させた掘削孔を掘削することが
できる(図4参照)。また、本実施の形態では、第1円
筒面板112Aと第2円筒面板112Bを回転させる手
段として、第1油圧シリンダ120Aと第2油圧シリン
ダ120Bを利用しているが、回転手段はこれに限らな
い。例えば、各円筒面板112A、112Bにギアを形
成し、モータで回転させるようにしてもよい。
【0067】図9は、本発明に係る掘削装置の第3の実
施の形態の側面断面図である。同図に示すように、第3
の実施の形態の掘削装置200も、地中に矩形断面のシ
ールドトンネルを構築する際に使用するシールド掘削機
である。なお、上述した第1の実施の形態の掘削装置1
0と同一部材には、同一符号を付して、その説明は省略
する。
【0068】シールド枠12、12、…の先端に連結さ
れた可動シュー16の先端にはバルクヘッド20が形成
されており、該バルクヘッド20の切羽側にはギアケー
ス202がベアリング204を介して回動自在に支持さ
れている。前記ギアケース202の後端部には、インタ
ーナルギア206が一体形成されており、該インターナ
ルギア206には駆動モータ30に連結された駆動ギア
32が噛合されている。駆動モータ30は、前記バルク
ヘッド20に固定されており、この駆動モータ30を駆
動することにより、前記ギアケース202が回転する。
【0069】前記ギアケース202の内部には、一対の
遊星アイドルギア208A、208Bと一対の遊星ギア
210A、210Bが、それぞれベアリング211、2
11、…を介して回動自在に支持されている。この遊星
アイドルギア208A、208Bと遊星ギア210A、
210Bは互いに噛合されており、遊星アイドルギア2
08A、208Bが回転することにより、その回転が伝
達されて遊星ギア210A、210Bが回転する。
【0070】また、前記ギアケース202はドーナツ状
に形成されており、その内周部には二重管構造の円筒面
板212が挿入されている。前記円筒面板212は、第
1円筒面板212Aと第2円筒面板212Bとから構成
されており、第2円筒面板212Bは、第1円筒面板2
12Aの外周にベアリング216を介して回動自在に支
持されている。また、前記第1円筒面板212Aは、ベ
アリング214を介してバルクヘッド20に回動自在に
支持されている。
【0071】前記第1円筒面板212Aと第2円筒面板
212Bの外周には、それぞれ第1太陽ギア218Aと
第2太陽ギア218Bが形成されている。そして、前記
第1太陽ギア218Aは前記遊星アイドルギア208
A、また、前記第2太陽ギア218Bは前記遊星アイド
ルギア208Bにそれぞれ噛合されている。また、図1
1に示すように、前記第1円筒面板212Aと第2円筒
面板212Bには、それぞれ前記バルクヘッド20に固
定された第1油圧シリンダ220Aと第2油圧シリンダ
220Bが連結されている。第1円筒面板212Aと第
2円筒面板212Bは、この第1油圧シリンダ220A
と第2油圧シリンダ220Bを駆動することにより回転
する。そして、この第1円筒面板212Aと第2円筒面
板212Bを回転させることにより、前記第1太陽ギア
218Aと第2太陽ギア218Bが回転し、この結果、
前記遊星アイドルギア208A、208Bが公転しない
で自転する。
【0072】また、前記遊星アイドルギア208A、2
08Bは、前記ギアケース202を回転させると、それ
ぞれ各太陽ギア218A、218Bの回りを公転しなが
ら自転する。そして、この遊星アイドルギア208A、
208Bが自転することにより、その回転が遊星ギア2
10A、210Bに伝達されて、遊星ギア210A、2
10Bも前記第1太陽ギア218Aと第2太陽ギア21
8Bの回りを公転しながら自転する。
【0073】前記ギアケース202には、4本の連結軸
222A、222B、…を介して円盤状に形成されたビ
ット本体224が固定されている。このビット本体22
4の先端面には、図10に示すように、扇状に形成され
たセンタービット226、226が配設されている。こ
のセンタービット226、226の表面には、多数のメ
タルチップ228、228…が植設されており、このセ
ンタービット226、226が回転することにより、円
形断面の掘削孔が掘削される。
【0074】また、図9に示すように、前記4本の連結
軸222A、222B、…のうち2本の連結軸222
A、222Aは、ともに中空状に形成されており、その
内部に前記遊星ギア210A、210Bが固着された回
転軸230A、230Bがベアリング232、232を
介して回動自在に支持されている。この回転軸230
A、230Bの先端には、それぞれ遊星カッター234
A、234Bが連結されており、該遊星カッター234
A、234Bは、前記遊星ギア210A、210Bとと
もに自・公転する。
【0075】第3の実施の形態の掘削装置200は以上
のように構成される。なお、遊星カッター234A、2
34Bの公転回転数と自転回転数の比は、上述した第1
の実施の形態の掘削装置10と同様に1:4となるよう
に設定する。そして、遊星カッター234A、234B
の輪郭形状も第1の実施の形態と同様に木の葉状とす
る。この結果、本実施の形態の掘削装置200では、上
述した第1の実施の形態の掘削装置10と同様に断面正
方形の掘削孔が掘削される。なお、この遊星カッター2
34A、234Bの輪郭形状の設定方法については、上
述した第1の実施の形態と同じなので、その設定方法の
説明は省略する。
【0076】前記のごとく構成された本発明に係る掘削
装置の第3の実施の形態の作用は次の通りである。本実
施の形態の掘削装置200においても、上述した第1の
実施の形態の掘削装置10と同様に通常掘削と余掘りを
行うことができる。まず、通常掘削を行う場合について
説明する。
【0077】駆動モータ30を駆動して、ギアケース2
02を回転させると、ギアケース202に連結されたビ
ット本体224が回転する。ビット本体224が回転す
ることにより、このビット本体224に設けられたセン
タービット226、226及び一対の遊星カッター23
4A、234Bがビット本体224の中心Oを中心とし
て回転し、この回転するセンタービット226、226
と遊星カッター234A、234Bとにより、地盤が掘
削される。
【0078】ここで、前記センタービット226、22
6は、前記ビット本体224に固定されているため、こ
のセンタービット226、226の回転によって掘削さ
れる掘削孔の断面は円形状となる。一方、前記遊星カッ
ター234A、234Bは、前記ビット本体234が回
転することにより、公転しながら、その公転方向とは逆
方向に自転する。この際、遊星カッター234A、23
4Bは、常に正方形に内接しながら自・公転し、この結
果、正方形の掘削孔が掘削される。
【0079】以上が通常掘削を行う場合であって、次
に、余掘りを行う場合について説明する。上記の通常掘
削において、遊星カッター234A、234Bは、その
公転回転数と自転回転数の比を常に一定の状態(公転1
に対して自転4)に保ちながら自・公転している。そし
て、このように、常に一定の比率で遊星カッター234
A、234Bを自・公転させることにより、遊星カッタ
ー234A、234Bは、常に正方形に内接しながら自
・公転し、この結果、正方形状の掘削孔が掘削される。
【0080】一方、本実施の形態の掘削装置200で
は、第1油圧シリンダ220Aと第2油圧シリンダ22
0Bを駆動して、第1太陽ギア218Aと第2太陽ギア
218Bを回転させることにより、遊星カッター234
A、234Bを公転させないで自転のみさせることがで
きる。したがって、前記遊星カッター234A、234
Bの公転中に、前記第1油圧シリンダ220Aと第2油
圧シリンダ220Bを駆動して、第1太陽ギア218A
と第2太陽ギア218Bを回転させれば、遊星カッター
234A、234Bの公転回転数と自転回転数の比を自
由に変えることができる。
【0081】たとえば、遊星カッター234A、234
Bの公転方向とは逆方向に第1太陽ギア218Aと第2
太陽ギア218Bを同じ回転量で回転させれば、遊星カ
ッター234A、234Bを自転させずに公転のみさせ
ることができ、また、遊星カッター234A、234B
の公転方向とは逆方向に第1太陽ギア218Aと第2太
陽ギア218Bを2分の1の回転量で回転させれば、遊
星カッター234A、234Bの自転回転数と公転回転
数の比は2:1になる。
【0082】このように、遊星カッター234A、23
4Bの公転回転数と自転回転数の比を変化させることに
より、遊星カッター234A、234Bが内接する掘削
孔の断面形状も変化させることができる。したがって、
余掘りを行う場合は、その余掘りをする掘削孔に常に前
記遊星カッター234A、234Bが内接するように、
遊星カッター234A、234Bの自転回転数を制御す
ればよいこととなる。以下にその具体的な掘削方法につ
いて説明する。
【0083】図12(a)に実線で示す正方形hは、通
常掘削時における掘削孔の断面形状を示している。今、
同図に二点破線で示す範囲を余掘りする場合について考
える。この場合、遊星カッター234A、234Bは、
この余掘り後の掘削孔の断面形状Hに常に内接するよう
に、各公転角度における自転角度(自転回転数)を制御
すればよい。
【0084】図12(b)〜図12(g)には、その制
御例が示されている。同図から分かるように、各公転角
度において余掘り範囲を掘削している遊星カッター23
4Aの自転角度は、通常掘削範囲を掘削している遊星カ
ッター234Bの自転角度とは異なっている。そして、
このように各公転角度に応じて自転角度を変化させなが
ら遊星カッター234A、234Bを自・公転させる
と、遊星カッター234A、234Bは、常に長方形H
に内接しながら自・公転する。そしてこの結果、図12
(h)に示すように、長方形Hの拡大掘削孔が掘削され
る。
【0085】このように、本実施の形態の掘削装置20
0においても、上述した第1、第2の実施の形態の掘削
装置10、100と同様に矩形断面の拡大掘削孔を掘削
することができる。なお、本実施の形態の掘削装置20
0で掘削できる最大の掘削孔は、図13に示すように、
遊星カッター234A、234Bをビット本体224か
ら最も突出させた状態で、遊星カッター234A、23
4Bに公転のみを与えたときに掘削される掘削孔Mであ
る。したがって、本実施の形態の掘削装置200で掘削
できる余掘り範囲は、この掘削孔M内の範囲、すなわ
ち、同図に斜線で示した範囲Nとなる。
【0086】なお、本実施の形態では、第1円筒面板2
12Aと第2円筒面板212Bを回転させる手段とし
て、第1油圧シリンダ220Aと第2油圧シリンダ22
0Bを利用しているが、回転手段はこれに限らない。例
えば、各円筒面板212A、212Bにギアを形成し、
モータで回転させるようにしてもよい。図14は、本発
明に係る掘削装置の第4の実施の形態の側面断面図であ
る。同図に示すように、第4の実施の形態の掘削装置3
00も、地中に矩形断面のシールドトンネルを構築する
際に使用するシールド掘削機である。
【0087】なお、上述した第1の実施の形態の掘削装
置10と同一部材には、同一符号を付して、その説明は
省略する。可動シュー16の先端にはバルクヘッド20
が形成されており、該バルクヘッド20の切羽側にはギ
アケース302がベアリング304を介して回動自在に
支持されている。
【0088】前記ギアケース302の後端部には、イン
ターナルギア306が一体形成されており、該インター
ナルギア306には駆動モータ30に連結された駆動ギ
ア32が噛合されている。駆動モータ30は、前記バル
クヘッド20に固定されており、この駆動モータ30を
駆動することにより、前記ギアケース302が回転す
る。
【0089】前記ギアケース302の内部には、一対の
遊星アイドルギア308、308と一対の遊星ギア31
0、310が、それぞれベアリング311、311、…
を介して回動自在に支持されている。この遊星アイドル
ギア308と遊星ギア310は互いに噛合されており、
遊星アイドルギア308が回転することにより、その回
転が伝達されて遊星ギア310が回転する。
【0090】また、前記ギアケース302はドーナツ状
に形成されており、その内周部には前記バルクヘッド2
0に固定された円筒面板312が挿入されている。この
円筒面板312の外周には太陽ギア318が形成されて
おり、該太陽ギア318は前記遊星アイドルギア308
に噛合されている。前記遊星アイドルギア308は、前
記ギアケース302を回転させると、太陽ギア318の
回りを公転しながら自転する。そして、この遊星アイド
ルギア308が自転することにより、その回転が遊星ギ
ア310に伝達されて、遊星ギア310も太陽ギア31
8の回りを公転しながら自転する。
【0091】前記ギアケース302には、4本の連結軸
314A、314B、…を介して円盤状に形成されたビ
ット本体316が固定されている。このビット本体31
6の先端面には、図15に示すように、センタービット
317、317が配設されている。このセンタービット
317の表面には、多数のメタルチップ320、320
…が植設されており、このセンタービット317が回転
することにより、円形断面の掘削孔が掘削される。
【0092】また、図14に示すように、前記4本の連
結軸314A、314B、…のうち2本の連結軸314
A、314Aは、ともに中空状に形成されており、その
内部に前記遊星ギア310、310が固着された回転軸
322、322がベアリング324、324を介して回
動自在に支持されている。この回転軸322、322の
先端には、それぞれ遊星カッター326、326が連結
されており、該遊星カッター326、326は前記遊星
ギア310、310とともに自・公転する。
【0093】前記遊星カッター326は、子カッター3
26Aと親カッター326Bを二枚重ねにして構成され
ており、子カッター326Aは、前記回転軸322に直
結されている。一方、親カッター326Bは、前記回転
軸322に回動自在に支持されており、その内部に例え
ばクラッチ328が内蔵されている。親カッター326
Bは、このクラッチ328を作動させることにより、前
記回転軸322にスプライン嵌合して、前記子カッター
326Bと共に自転する。
【0094】ここで、前記親カッター326Bは、その
輪郭形状の一部が前記子カッター326Aよりも大きく
形成されているので、前記子カッター326Aと共に自
・公転すると、断面矩形状の掘削孔を拡幅掘削すること
ができる。また、前記親カッター326Bには、出没自
在なロックピン330が設けられている。このロックピ
ン330は、図示しない油圧等で駆動されることにより
ビット本体316に向かって突出し、ビット本体316
に形成されたピン孔332に嵌入する。このロックピン
330が、ビット本体316のピン孔332に嵌入され
ると、親カッター326Bは、その動きをロックされ、
ビット本体316とともに回転する。
【0095】第4の実施の形態の掘削装置300は以上
のように構成される。なお、本実施の形態では、上述し
た一連の実施の形態とは異なり、遊星カッター326の
公転回転数と自転回転数の比を1:2に設定してある。
この場合、正方形の掘削孔を掘削するには、遊星カッタ
ー326の輪郭形状は、図15に示すような形状とな
る。なお、この遊星カッター326の輪郭形状の設定
は、上述した第1の実施の形態と同様の方法で行えばよ
いので、ここでは、その説明は省略する。
【0096】前記のごとく構成された本発明に係る掘削
装置の第4の実施の形態の作用は次の通りである。ま
ず、通常掘削を行う場合について説明する。この場合、
親カッター326Bのクラッチ328は作動させずに、
ロックピン330をビット本体316のピン孔332に
嵌入させておく(図15で下部の親カッターの位置)。
これにより、親カッター326Bは、ビット本体316
に固定されて、ビット本体316とともに回転する。
【0097】まず、駆動モータ30を駆動して、ギアケ
ース302を回転させる。これにより、ギアケース30
2に連結されたビット本体316が回転する。ビット本
体316が回転することにより、このビット本体316
に設けられたセンタービット317及び一対の遊星カッ
ター326がビット本体316の中心Oを中心として回
転し、この回転するセンタービット317と遊星カッタ
ー326とにより、地盤が掘削される。
【0098】ここで、前記センタービット317及び遊
星カッター326の親カッター326Bは、前記ビット
本体316に固定されているため、このセンタービット
317と遊星カッター326の親カッター326Bとに
よって掘削される掘削孔の断面は円形状となる。一方、
前記遊星カッター326の子カッター326Aは、前記
ビット本体316が回転することにより、公転しなが
ら、その公転方向とは逆方向に自転する。この際、子カ
ッター326Aは、常に正方形に内接しながら自・公転
し、この結果、正方形の掘削孔が掘削される。
【0099】以上が通常掘削を行う場合であって、次
に、余掘りを行う場合について説明する。余掘りを行う
場合は、まず、親カッター326Bのロックピン330
をビット本体316のピン孔332から抜く。これと同
時に、親カッター326Bのクラッチ328を作動させ
る。これにより、親カッター326Bは、ビット本体3
16からのロックが解除されるとともに、回転軸322
とスプライン嵌合する。そして、この結果、親カッター
326Bが子カッター326Aと共に自・公転を行う
(図15で上部の親カッターの位置)。
【0100】ここで、前記親カッター326Bは、前記
子カッター326Aよりも大きく形成されているため、
この親カッター326Bが子カッター326Aとともに
自・公転すると、その子カッター326Aから突出し分
だけ、通常よりも多く地盤が掘削される。すなわち、掘
削孔が拡幅して掘削される。このように、本実施の形態
の掘削装置300においても、上述した一連の実施の形
態と同様に、容易に断面矩形状の掘削孔を拡幅掘削する
ことができる。
【0101】なお、上述した一連の実施の形態では、正
方形状の掘削孔(通常掘削時)を掘削する掘削装置に本
発明を適用した例で説明したが、掘削孔の断面形状(通
常掘削時)は、使用する遊星カッターの輪郭形状と、そ
の自転回転数と公転回転数の比により決まる。たとえ
ば、正方形や長方形の掘削孔を掘削する掘削装置にも同
様に適用することができる。
【0102】また、上述した一連の実施の形態では、本
発明をシールド掘進機に適用した例で説明したが、本発
明は連壁掘削機や地盤改良機等にも同様に適用すること
が可能である。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
断面矩形状の掘削孔の拡幅掘削を容易に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の掘削装置の側面断面図
【図2】第1の実施の形態の掘削装置の正面図
【図3】遊星カッターの輪郭形状の設定方法の説明図
【図4】第1の実施の形の態掘削装置の正面図(部分拡
大掘削時)
【図5】第2の実施の形態の掘削装置の側面断面図
【図6】第2の実施の形態の掘削装置の正面図
【図7】図5のA−A断面図
【図8】位相のズレを修正する方法の説明図
【図9】第3の実施の形態の掘削装置の側面断面図
【図10】第3の実施の形態の掘削装置の正面図
【図11】図9のB−B断面図
【図12】第3の実施の形態の掘削装置の作用の説明図
【図13】第3の実施の形態の掘削装置の作用の説明図
【図14】第4の実施の形態の掘削装置の側面断面図
【図15】第4の実施の形態の掘削装置の正面図
【符号の説明】
10、100、200、300…掘削装置 16…可動シュー 22、102、202、302…ギアケース 24、106、206、306…インターナルギア 30…駆動モータ 32…駆動ギア 36、138A、138B、210A、210B、31
0…遊星ギア 44、318…太陽ギア 48、124、224、316…ビット本体 54…スライダ 56、150A、150B…拡縮用油圧シリンダ 50、126、226、317…センタービット 62、114A、114B、224A、224B、32
6…遊星カッター 64…自在軸継手 118A、218A…第1太陽ギア 118B、218B…第2太陽ギア 134A、134B…カッターケース 120A、220A…第1油圧シリンダ 120B、220B…第2油圧シリンダ 326A…子カッター 326B…親カッター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 太郎 東京都目黒区目黒1丁目6番17号 株式 会社利根内 (72)発明者 山田 彰 東京都目黒区目黒1丁目6番17号 株式 会社利根内 (72)発明者 志関 彰男 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田 建設株式会社内 (72)発明者 松下 清一 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田 建設株式会社内 (72)発明者 谷口 徹 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田 建設株式会社内 (72)発明者 請川 誠 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田 建設株式会社内 (72)発明者 柴田 靖 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田 建設株式会社内 (72)発明者 高橋 潤 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田 建設株式会社内 (72)発明者 小國 拓也 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田 建設株式会社内 (72)発明者 渡辺 和夫 兵庫県神戸市中央区東川崎町1丁目1番 3号 川崎重工業株式会社 神戸本社内 (72)発明者 宗像 保 兵庫県神戸市中央区東川崎町1丁目1番 3号 川崎重工業株式会社 神戸本社内 (56)参考文献 特公 平7−91942(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 9/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端に取り付けられたカッター装置を回
    転させて掘削孔を掘削する掘削装置であって、ビットが
    備えられて回転駆動するビット本体と、該ビット本体の
    掘削部に設けられて駆動機構により前記ビット本体の回
    転で公転しながら自転する遊星カッターと、で前記カッ
    ター装置を構成すると共に、前記遊星カッターの輪郭形
    状を前記遊星カッターの自転回転数と公転回転数の比に
    応じて形成することにより断面矩形状の掘削孔を掘削す
    る掘削装置において、 前記遊星カッターの駆動機構は、 遊星ギアと、 前記遊星ギアがアイドルギアを介して噛合する太陽ギア
    と、 前記遊星ギアを前記太陽ギアの回りに公転させて、前記
    遊星ギアに自転と公転を与える駆動手段と、 前記ビット本体の径方向にスライド自在に設けられ、前
    記遊星カッターを回転自在に支持するスライド手段と、 前記スライド手段を移動させる移動手段と、 前記遊星ギアと前記遊星カッターとを連結し、前記遊星
    ギアの回転を前記遊星カッターに伝達する伸縮自在な自
    在軸継手と、からなり、前記遊星カッターを前記ビット
    本体の径方向に移動させることにより、断面矩形状の掘
    削孔を拡幅掘削することを特徴とする掘削装置。
  2. 【請求項2】 先端に取り付けられたカッター装置を回
    転させて掘削孔を掘削する掘削装置であって、ビットが
    備えられて回転駆動するビット本体と、該ビット本体の
    掘削部に設けられて駆動機構により前記ビット本体の回
    転で公転しながら自転する遊星カッターと、で前記カッ
    ター装置を構成すると共に、前記遊星カッターの輪郭形
    状を前記遊星カッターの自転回転数と公転回転数の比に
    応じて形成することにより断面矩形状の掘削孔を掘削す
    る掘削装置において、 前記遊星カッターの駆動機構は、 前記遊星カッターに設けられた遊星ギアと、 前記遊星ギアが噛合する第1のギアと、 前記第1のギアと同軸に配設された第2のギアと、 前記第2のギアが噛合する太陽ギアと、 前記遊星ギアと前記第1のギア及び第2のギアを前記太
    陽ギアの回りに公転させて、前記遊星ギアに自転と公転
    を与える駆動手段と、 前記遊星ギアを前記第1のギアの回りに回転移動させる
    ことにより、前記遊星カッターを前記ビット本体の中心
    に対して進退移動させる進退移動手段と、 前記太陽ギアを回動させて、前記太陽ギアからの回転を
    前記遊星カッターに伝達することにより、前記遊星カッ
    ターを前記進退移動手段で進退移動させた時に生じた位
    相のズレを相殺する回動手段と、からなり、前記遊星カ
    ッターを前記ビット本体の中心に対して進退移動させる
    ことにより、断面矩形状の掘削孔を拡幅掘削することを
    特徴とする掘削装置。
  3. 【請求項3】 先端に取り付けられたカッター装置を回
    転させて掘削孔を掘削する掘削装置であって、ビットが
    備えられて回転駆動するビット本体と、該ビット本体の
    掘削部に設けられて駆動機構により前記ビット本体の回
    転で公転しながら自転する遊星カッターと、で前記カッ
    ター装置を構成すると共に、前記遊星カッターの輪郭形
    状を前記遊星カッターの自転回転数と公転回転数の比に
    応じて形成することにより断面矩形状の掘削孔を掘削す
    る掘削装置において、 前記遊星カッターの駆動機構は、 前記遊星カッターに設けられた遊星ギアと、 前記遊星ギアがアイドルギアを介して噛合された太陽ギ
    アと、 前記遊星ギアを前記太陽ギアの回りに公転させて、前記
    遊星カッターに自転と公転を与える駆動手段と、 前記太陽ギアを回動させることにより、該太陽ギアから
    の回転を前記遊星カッターに伝達して、前記遊星カッタ
    ーを自転させる回動手段と、からなり、前記回動手段に
    よって、前記太陽ギアを回動させることにより、前記遊
    星カッターの公転角度に対する自転角度を変化させて、
    記遊星カッターの掘削孔を拡幅掘削することを特徴とす
    る掘削装置。
  4. 【請求項4】 先端に取り付けられたカッター装置を回
    転させて掘削孔を掘削する掘削装置であって、ビットが
    備えられて回転駆動するビット本体と、該ビット本体の
    掘削部に設けられて駆動機構により前記ビット本体の回
    転で公転しながら自転する遊星カッターと、で前記カッ
    ター装置を構成すると共に、前記遊星カッターの輪郭形
    状を前記遊星カッターの自転回転数と公転回転数の比に
    応じて形成することにより断面矩形状の掘削孔を掘削す
    る掘削装置において、 前記遊星カッターは、 前記駆動機構により前記ビット本体の回転で公転しなが
    ら自転する子カッターと、 前記子カッターよりも輪郭形状の一部が大径に形成さ
    れ、該子カッターの回転軸と同軸上に配置された親カッ
    ターと、 前記子カッターの回転軸に前記親カッターを接続又は切
    り離すクラッチ機構と、からなり、通常掘削時は、前記
    子カッターのみを自転、公転させて断面矩形状の掘削孔
    を掘削し、拡幅掘削時は、前記親カッターを前記子カッ
    ターとともに自転、公転させて断面矩形状の掘削孔を拡
    幅掘削することを特徴とする掘削装置。
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