JP3089373B2 - 2−メルカプト−フェノチアジンの製造方法 - Google Patents
2−メルカプト−フェノチアジンの製造方法Info
- Publication number
- JP3089373B2 JP3089373B2 JP04079403A JP7940392A JP3089373B2 JP 3089373 B2 JP3089373 B2 JP 3089373B2 JP 04079403 A JP04079403 A JP 04079403A JP 7940392 A JP7940392 A JP 7940392A JP 3089373 B2 JP3089373 B2 JP 3089373B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- phenothiazine
- formula
- reaction
- compound
- group
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D279/00—Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one nitrogen atom and one sulfur atom as the only ring hetero atoms
- C07D279/10—1,4-Thiazines; Hydrogenated 1,4-thiazines
- C07D279/14—1,4-Thiazines; Hydrogenated 1,4-thiazines condensed with carbocyclic rings or ring systems
- C07D279/18—[b, e]-condensed with two six-membered rings
- C07D279/22—[b, e]-condensed with two six-membered rings with carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom
- C07D279/30—[b, e]-condensed with two six-membered rings with carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom with acyl radicals attached to the ring nitrogen atom
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D279/00—Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one nitrogen atom and one sulfur atom as the only ring hetero atoms
- C07D279/10—1,4-Thiazines; Hydrogenated 1,4-thiazines
- C07D279/14—1,4-Thiazines; Hydrogenated 1,4-thiazines condensed with carbocyclic rings or ring systems
- C07D279/18—[b, e]-condensed with two six-membered rings
- C07D279/20—[b, e]-condensed with two six-membered rings with hydrogen atoms directly attached to the ring nitrogen atom
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Nitrogen- Or Sulfur-Containing Heterocyclic Ring Compounds With Rings Of Six Or More Members (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
- Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は医薬品製造の中間体とし
て有用な2−メルカプト−フェノチアジンの製造方法に
関するものである。
て有用な2−メルカプト−フェノチアジンの製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来技術】2−メルカプト−フェノチアジンは式、化
4
4
【化4】 で表され、チオリダジン(メルク インデックス 第1
1版、No.9290、1474頁)、メソリダジン
(メルク インデックス 第11版、No.5813、
929頁)メチオメプラジン(メルク インデックス
第10版、No.5847、857頁)、チエチルペラ
ジン(メルク インデックス 第11版、No.924
1、1467頁)等に代表されるような薬物活性のある
化合物の合成のための中間体として知られている。
1版、No.9290、1474頁)、メソリダジン
(メルク インデックス 第11版、No.5813、
929頁)メチオメプラジン(メルク インデックス
第10版、No.5847、857頁)、チエチルペラ
ジン(メルク インデックス 第11版、No.924
1、1467頁)等に代表されるような薬物活性のある
化合物の合成のための中間体として知られている。
【0003】化4は
【化4】 又、米国特許No.4,578,379(ジョージア大
学リサーチ)の記載にあるような避妊作用のあるいくつ
かの化合物の合成のための中間体となったり、日本特許
出願No.48−28761(吉富製薬株式会社、ケミ
カル アブストラクト 81巻、15387C)に見ら
れるように炭水化物の安定化剤として有効ないくつかの
化合物の合成のための中間体となり得る。
学リサーチ)の記載にあるような避妊作用のあるいくつ
かの化合物の合成のための中間体となったり、日本特許
出願No.48−28761(吉富製薬株式会社、ケミ
カル アブストラクト 81巻、15387C)に見ら
れるように炭水化物の安定化剤として有効ないくつかの
化合物の合成のための中間体となり得る。
【0004】化4の合成のためのいくつかの工程が知ら
れているが、それらは工業的見地から見て化4合成のた
めにはあまり適当ではなく、否定的要因を含んでいるこ
とがしばしばである。
れているが、それらは工業的見地から見て化4合成のた
めにはあまり適当ではなく、否定的要因を含んでいるこ
とがしばしばである。
【0005】否定的要因とは以下のようなことを指す。
つまり、製造工程数が多くて合成に手間がかかること、
中間体の分離精製困難、市場に売り出されていない原材
料を用いたり、価格の高い原材料を用いること、工業的
に扱うのが困難な物質や触媒が必要であること、低収
量、そして副産物との分離困難などがあげられる。
つまり、製造工程数が多くて合成に手間がかかること、
中間体の分離精製困難、市場に売り出されていない原材
料を用いたり、価格の高い原材料を用いること、工業的
に扱うのが困難な物質や触媒が必要であること、低収
量、そして副産物との分離困難などがあげられる。
【0006】文献記載の製法の例をあげると:3−メル
カプト−アニリンと2−クロロ−安息香酸の縮合反応か
ら3工程により、化4と
カプト−アニリンと2−クロロ−安息香酸の縮合反応か
ら3工程により、化4と
【化4】 不純物としての4−メルカプト異性体を得る方法(ヘル
ベティカ キミカ アクタ、41巻、1061頁、19
58年)とヘテロサイクルに収録されている方法(ヘテ
ロサイクル 26巻、1号、239頁、1987年)等
がある。
ベティカ キミカ アクタ、41巻、1061頁、19
58年)とヘテロサイクルに収録されている方法(ヘテ
ロサイクル 26巻、1号、239頁、1987年)等
がある。
【0007】しかしながら市場で大量且つ低廉に入手し
うるフェノチアジンを原材料として2−メルカプト−フ
ェノチアジンを合成する方法は未だ知られていない。
うるフェノチアジンを原材料として2−メルカプト−フ
ェノチアジンを合成する方法は未だ知られていない。
【0008】そこでフェノチアジンのスルフォニル化に
関して、フランス特許番号No.1,314,521
(キミオテクニック エス エー)にあるフェノチアジ
ン ジスルホニル誘導体(未同定)の合成方法に着目し
た。
関して、フランス特許番号No.1,314,521
(キミオテクニック エス エー)にあるフェノチアジ
ン ジスルホニル誘導体(未同定)の合成方法に着目し
た。
【0009】つまり、位置特異的反応を利用することに
より、フェノチアジンの2の位置にSH基を導入して2
−メルカプト−フェノチアジンを合成する方法を開発す
ることが本発明の目的である。
より、フェノチアジンの2の位置にSH基を導入して2
−メルカプト−フェノチアジンを合成する方法を開発す
ることが本発明の目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的に沿った反応
は以下に述べるような手順で達成される。式、化1
は以下に述べるような手順で達成される。式、化1
【化1】 (式中Rは−COOR’または−SO2R”基;R’は
炭素数1〜6のアルキル基;R”は炭素数1〜6のアル
キル基、フェニル基、置換フェニル基、ナフチル基また
は置換ナフチル基を表す)に示されるようにフェノチア
ジンのNを保護しておいて、次にスルフィネート化剤、
あるいはスルフォネート化剤を作用させて、化2
炭素数1〜6のアルキル基;R”は炭素数1〜6のアル
キル基、フェニル基、置換フェニル基、ナフチル基また
は置換ナフチル基を表す)に示されるようにフェノチア
ジンのNを保護しておいて、次にスルフィネート化剤、
あるいはスルフォネート化剤を作用させて、化2
【化2】 (式中Rは前述せる通り;nは2または3であり;n=
3の場合Yは水素原子、アルカリ金属または有機塩基の
カチオンを表し、n=2の場合Yは水素原子、アルカリ
金属、有機塩基のカチオンまたは塩素原子を表す)を得
る。これを還元すると、式、化3
3の場合Yは水素原子、アルカリ金属または有機塩基の
カチオンを表し、n=2の場合Yは水素原子、アルカリ
金属、有機塩基のカチオンまたは塩素原子を表す)を得
る。これを還元すると、式、化3
【化3】 (式中Rは前述の通り)で表される化合物になるので、
次いでN原子の保護をしているRを除去すると化4、つ
まり2−メルカプト−フェノチアジンが得られる。
次いでN原子の保護をしているRを除去すると化4、つ
まり2−メルカプト−フェノチアジンが得られる。
【化4】
【0011】スルフィネート化剤の例としては二酸化イ
オウがあり、これは塩化アルミニウムの存在下で用いら
れる。
オウがあり、これは塩化アルミニウムの存在下で用いら
れる。
【0012】スルフォネート化剤としては96〜98%
硫酸、三酸化イオウ、クロロスルフォン酸と発煙硫酸の
中から選ばれ、その中でもクロロスルフォン酸が好んで
用いられる。
硫酸、三酸化イオウ、クロロスルフォン酸と発煙硫酸の
中から選ばれ、その中でもクロロスルフォン酸が好んで
用いられる。
【0013】合成反応の出発点で用いられる原材料は化
1に示すように
1に示すように
【化1】 Nが保護されたフェノチアジンであり、本発明では化1
のN−アルコキシカルボニル誘導体(R=−COO
R’)が好んで用いられる。
のN−アルコキシカルボニル誘導体(R=−COO
R’)が好んで用いられる。
【0014】とりわけ化1として好ましい具体的例は、
N−メトキシカルボニル−フェノチアジン(R’=CH
3)である。
N−メトキシカルボニル−フェノチアジン(R’=CH
3)である。
【0015】化1のこれらの化合物は既知の物質であ
り、N−アルコキシシカルボニル誘導体(R=−COO
R’)は、例えば入手容易なフェノチアジン−10−カ
ルボニルクロライドを適当なアルコキシドと反応させる
ことにより合成できる。(J.Chem.Soc.,パ
ーキン トランス 2巻、1103〜1110頁、19
78年)
り、N−アルコキシシカルボニル誘導体(R=−COO
R’)は、例えば入手容易なフェノチアジン−10−カ
ルボニルクロライドを適当なアルコキシドと反応させる
ことにより合成できる。(J.Chem.Soc.,パ
ーキン トランス 2巻、1103〜1110頁、19
78年)
【0016】又、フェノチアジンを適当なアルコキシカ
ルボニル クロライドと直接反応させても合成すること
ができる。(アクタ キミカ スカンジナヴィア、7
巻、879−884頁、1953年)
ルボニル クロライドと直接反応させても合成すること
ができる。(アクタ キミカ スカンジナヴィア、7
巻、879−884頁、1953年)
【0017】化1のスルフォニル誘導体(R=−SO2
R”)は、例えばフェノチアジンを対応するクロロスル
フォニル誘導体と直接反応させることにより合成でき
る。(ツールナル オルガニッシェスコイ キミ 11
巻、2230頁、1975年:ケミカル アブストラク
ト 84巻 59346e)
R”)は、例えばフェノチアジンを対応するクロロスル
フォニル誘導体と直接反応させることにより合成でき
る。(ツールナル オルガニッシェスコイ キミ 11
巻、2230頁、1975年:ケミカル アブストラク
ト 84巻 59346e)
【0018】化1の化合物をスルフィネート化剤と反応
させると、化2の化合物(ただしn=2,Y=H)を得
る。
させると、化2の化合物(ただしn=2,Y=H)を得
る。
【0019】化1の化合物をスルフォネート化剤と反応
させると、化2の化合物でn=3のものが得られる。
させると、化2の化合物でn=3のものが得られる。
【0020】n=2,Y=Hである化2なる物質の合成
は一般的には、二酸化イオウと塩化アルミニウムの存在
下で行われ、溶媒なしでも不活性な溶媒の存在下でも反
応は可能である。
は一般的には、二酸化イオウと塩化アルミニウムの存在
下で行われ、溶媒なしでも不活性な溶媒の存在下でも反
応は可能である。
【0021】得られる反応生成物はNが保護された、フ
ェノチアジン−2−スルフィン酸であり、これを直接還
元し、保護基をはずすと2−メルカプト フェノチアジ
ン、すなわち化4を得る。
ェノチアジン−2−スルフィン酸であり、これを直接還
元し、保護基をはずすと2−メルカプト フェノチアジ
ン、すなわち化4を得る。
【0022】n=3,Y=Hである化2なる物質の合成
には特異的なスルフォン化剤、例えば96〜98%硫
酸、三酸化イオウ、クロロスルフォン酸、発煙硫酸等が
用いられる。
には特異的なスルフォン化剤、例えば96〜98%硫
酸、三酸化イオウ、クロロスルフォン酸、発煙硫酸等が
用いられる。
【0023】そしてスルフォネート化反応は溶媒なし
で、あるいはメチレン クロライド、1,2−ジクロロ
エタン、二酸化イオウ、ニトロベンゼン、ニトロメタ
ン、スルフリル クロライド、酢酸等の中から選ばれる
不活性な溶媒の存在下で行われる。
で、あるいはメチレン クロライド、1,2−ジクロロ
エタン、二酸化イオウ、ニトロベンゼン、ニトロメタ
ン、スルフリル クロライド、酢酸等の中から選ばれる
不活性な溶媒の存在下で行われる。
【0024】これまで記述したような官能化反応によっ
て得られる化2は、アルカリ塩基の水溶液か有機塩基、
あるいはアルカリ塩や4級アンモニウム塩のような適当
な塩と反応させることにより、塩として単離される(Y
はアルカリ金属または有機塩基のカチオン)。
て得られる化2は、アルカリ塩基の水溶液か有機塩基、
あるいはアルカリ塩や4級アンモニウム塩のような適当
な塩と反応させることにより、塩として単離される(Y
はアルカリ金属または有機塩基のカチオン)。
【0025】化2なる化合物の塩の代表的な例は、ナト
リウムやカリウムのようなアルカリ金属との塩、又は
N,N−ジメチル−n−オクチルアミンやトリブチルア
ミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミンのよう
な脂溶性4級アミンとの塩、等である。
リウムやカリウムのようなアルカリ金属との塩、又は
N,N−ジメチル−n−オクチルアミンやトリブチルア
ミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミンのよう
な脂溶性4級アミンとの塩、等である。
【0026】又、化2なる化合物のうちでn=3,Y=
Hである化合物もこのようにして合成する。
Hである化合物もこのようにして合成する。
【0027】化2の化合物はYがHかアルカリ金属、あ
るいは有機塩基のカチオンであるものは、Nを保護した
2−メルカプト−フェノチアジンを得るために都合のい
い適当な方法でイオウ原子を還元する。
るいは有機塩基のカチオンであるものは、Nを保護した
2−メルカプト−フェノチアジンを得るために都合のい
い適当な方法でイオウ原子を還元する。
【0028】例えば化2の塩は既知の方法によってポリ
スルフィッドで還元することが出来る。工業的に低価格
で良い結果を得る方法の1つは、酸環境の中で亜鉛で還
元反応を行うものである。
スルフィッドで還元することが出来る。工業的に低価格
で良い結果を得る方法の1つは、酸環境の中で亜鉛で還
元反応を行うものである。
【0029】特に本発明の目的である化2を得る方法と
して、塩基を用いると同様に酸の形で処理すると、単離
することはできないが直接還元することはできる。
して、塩基を用いると同様に酸の形で処理すると、単離
することはできないが直接還元することはできる。
【0030】水酸化ナトリウムや水酸化カリウムの水溶
液のような塩基と還元生成物との混液中では、Nの保護
基がとれて化4、つまり、2−メルカプト フェノチア
ジンが得られる。
液のような塩基と還元生成物との混液中では、Nの保護
基がとれて化4、つまり、2−メルカプト フェノチア
ジンが得られる。
【0031】あるいは又、塩をつくるために加える薬品
がアルカリ塩基の水溶液である時に、化2(Y=H)が
それと同じ塩をつくる環境中にあれば脱保護基反応が起
こるということである。
がアルカリ塩基の水溶液である時に、化2(Y=H)が
それと同じ塩をつくる環境中にあれば脱保護基反応が起
こるということである。
【0032】化2がn=3で酸か塩の形になっている場
合には、チオニル クロライドと反応させることによ
り、対応するスルフォニル クロライド(Y=Cl)の
形にすることができる。
合には、チオニル クロライドと反応させることによ
り、対応するスルフォニル クロライド(Y=Cl)の
形にすることができる。
【0033】そしてこの場合の反応は一般的にはメチレ
ン クロライド、トルエン、1,2−ジクロロ−エタン
のような不活性な有機溶媒の存在下で、ジメチルホルム
アミドを触媒としての必要量加えて行わせる。反応は大
変高収量を示し、収率は90%以上である。
ン クロライド、トルエン、1,2−ジクロロ−エタン
のような不活性な有機溶媒の存在下で、ジメチルホルム
アミドを触媒としての必要量加えて行わせる。反応は大
変高収量を示し、収率は90%以上である。
【0034】スルフォニル クロライドの形になった反
応生成物を還元して化3にするには塩酸か硫酸中、亜鉛
を作用させて行い、実施に当たっては化2の物資(Y=
Cl)に酸を加え、次いで亜鉛を加える。
応生成物を還元して化3にするには塩酸か硫酸中、亜鉛
を作用させて行い、実施に当たっては化2の物資(Y=
Cl)に酸を加え、次いで亜鉛を加える。
【0035】還元反応のための混合液がアルカリ塩基と
の反応を終え、次いで酸性化されると化4を得る。
の反応を終え、次いで酸性化されると化4を得る。
【0036】次に本発明の反応工程をより具体的に述べ
る。化1なる化合物に塩化アルミニウムと二酸化イオウ
とを反応させ、化2(n=2,Y=H)を得る。
る。化1なる化合物に塩化アルミニウムと二酸化イオウ
とを反応させ、化2(n=2,Y=H)を得る。
【0037】塩化アルミニウムの量は少なくとも化1と
等モル加えるべきであり、2〜4倍加剰量加える方が好
ましい。
等モル加えるべきであり、2〜4倍加剰量加える方が好
ましい。
【0038】反応は二酸化イオウのガス中で行うが、ま
ず最初に塩化アルミニウムを用意し、ここへ二酸化イオ
ウガスを反応させる。
ず最初に塩化アルミニウムを用意し、ここへ二酸化イオ
ウガスを反応させる。
【0039】これらの中へ化1なる化合物をそのまま、
あるいは不活性な有機溶媒に溶かして加える。
あるいは不活性な有機溶媒に溶かして加える。
【0040】まず塩化アンモニウムを不活性な溶媒に浮
遊させ、この中へ二酸化イオウガスをふき込む。
遊させ、この中へ二酸化イオウガスをふき込む。
【0041】溶媒としてはCH2Cl2、CS2、CH
Cl2CHCl2、CH2ClCH2Clなどのような
フリーデル クラフツ反応でアルミニウムと共に通常用
いられるような試薬が適当である。
Cl2CHCl2、CH2ClCH2Clなどのような
フリーデル クラフツ反応でアルミニウムと共に通常用
いられるような試薬が適当である。
【0042】反応混液は二酸化イオウ環境下、0〜10
0℃(室温〜70℃が、より適当)に保つ。反応終了
後、反応液はCH2Cl2のような有機溶媒にて希釈す
る。
0℃(室温〜70℃が、より適当)に保つ。反応終了
後、反応液はCH2Cl2のような有機溶媒にて希釈す
る。
【0043】還元反応は亜鉛と塩酸とを用いて行い、反
応混液を酸性水溶液で処理してアルミニウム塩をはずす
のと同様にして、官能化反応で得られた反応混液を希釈
して得られる反応液中で直接、その反応が進行する。
応混液を酸性水溶液で処理してアルミニウム塩をはずす
のと同様にして、官能化反応で得られた反応混液を希釈
して得られる反応液中で直接、その反応が進行する。
【0044】フリーデル クラフツ反応が終了すると、
先に記述したようにアルカリ塩基で処理し、還元反応を
行わすことにより化2(n=2)の塩は遊離の形とな
る。
先に記述したようにアルカリ塩基で処理し、還元反応を
行わすことにより化2(n=2)の塩は遊離の形とな
る。
【0045】本発明はクロロスルホル酸や96%硫酸の
ようなスルホネート化剤を用いて化1なる化合物を官能
化することをも包含している。
ようなスルホネート化剤を用いて化1なる化合物を官能
化することをも包含している。
【0046】スルホネート化剤としてクロロスルホン酸
を用いる場合、その使用量は基質のモル量より多目に、
2〜4倍程度が好ましい。又、反応はメチレン クロラ
イドや1,2−ジクロロエタンのような不活性な溶媒の
存在下で行われる。
を用いる場合、その使用量は基質のモル量より多目に、
2〜4倍程度が好ましい。又、反応はメチレン クロラ
イドや1,2−ジクロロエタンのような不活性な溶媒の
存在下で行われる。
【0047】スルホネート化剤が96%硫酸の場合、そ
の使用量は基質のモル量より多目に、2−4倍程度が好
ましい。
の使用量は基質のモル量より多目に、2−4倍程度が好
ましい。
【0048】これら2つのスルホネート化反応は−20
℃〜十80℃の間で行うべきであり、特に15〜40℃
で行うことが好ましい。
℃〜十80℃の間で行うべきであり、特に15〜40℃
で行うことが好ましい。
【0049】化2(n=3)なる化合物は、不活性な溶
媒と触媒量のジメチルホルムアミドの存在下で、対応す
るスルホニル クロライド(n=2、Y=Cl)とチオ
ニルクロライドが反応することにより得ることができ
る。
媒と触媒量のジメチルホルムアミドの存在下で、対応す
るスルホニル クロライド(n=2、Y=Cl)とチオ
ニルクロライドが反応することにより得ることができ
る。
【0050】得られたスルホニル クロライドは塩酸
中、亜鉛にて還元し、アルカリ塩基水溶液で直接保護基
をはずす。
中、亜鉛にて還元し、アルカリ塩基水溶液で直接保護基
をはずす。
【0051】このようにして製造した化4は既知の薬剤
の製造に有用なものである。例えば2−メチルチオ フ
ェノチアジンを得るために、化4なる化合物を同じ反応
環境中で直接メチル化することができる。
の製造に有用なものである。例えば2−メチルチオ フ
ェノチアジンを得るために、化4なる化合物を同じ反応
環境中で直接メチル化することができる。
【0052】2−メチルチオ フェノチアジンはチオリ
ダジンのような薬物を合成する中間体として有用であ
る。(ヘルヴェチカ キミカ アクタ、41巻、107
2頁、1958年)
ダジンのような薬物を合成する中間体として有用であ
る。(ヘルヴェチカ キミカ アクタ、41巻、107
2頁、1958年)
【0053】メチル化反応それ自体は既知の反応であ
り、ジメチル硫酸とかメチル クロライドなど工業的に
使用しやすいメチル化剤を用いて行われる。
り、ジメチル硫酸とかメチル クロライドなど工業的に
使用しやすいメチル化剤を用いて行われる。
【0054】化4なる化合物は導入しようとするアルキ
ル基によって、適当なアルキル化剤を用いることによ
り、メチル基以外の、例えばエチル基等でアルキル化す
ることができる。
ル基によって、適当なアルキル化剤を用いることによ
り、メチル基以外の、例えばエチル基等でアルキル化す
ることができる。
【0055】例えばチエチルペラジンの合成に有用な中
間体である2−エチルチオ−フェノチアジンは(ヘルベ
チカ キミカ アクタ、41巻、1072頁、1958
年)記載にようにして合成される。
間体である2−エチルチオ−フェノチアジンは(ヘルベ
チカ キミカ アクタ、41巻、1072頁、1958
年)記載にようにして合成される。
【0056】本発明の最も特徴的、かつ斬新な概念を一
言で表現すると、化1の
言で表現すると、化1の
【化1】 フェノチアジンから化2をを得るのに高収率で、しかも
2位の位置に特異的に反応が起こるということである。
2位の位置に特異的に反応が起こるということである。
【0057】実際、本方法によると置換反応はフェノチ
アジン環の2の位置にのみ特異的に起こる。2と8位の
2ケ所が置換された副産物はごくわずか(5%以下)で
あるので実際には無視できるか、既知の方法により除去
可能である。
アジン環の2の位置にのみ特異的に起こる。2と8位の
2ケ所が置換された副産物はごくわずか(5%以下)で
あるので実際には無視できるか、既知の方法により除去
可能である。
【0058】このように本発明による合成方法は大変重
要であり、多様な利点を持っている。
要であり、多様な利点を持っている。
【0059】工業生産的見地に立って本方法の利点をあ
げると、原材料が低廉で工業的規模の量でも入手が容易
である、工程数が少なく(フェノチアジンのN位の保
護:2位の位置の官能化:還元:脱保護基反応)、か
つ、工業的規模での実施が容易である、1つの反応槽で
全工程の反応を行うことができる、極めて位置特異性の
高い反応である、これまでの方法とは比べものにならな
い位収率が高い、等である。
げると、原材料が低廉で工業的規模の量でも入手が容易
である、工程数が少なく(フェノチアジンのN位の保
護:2位の位置の官能化:還元:脱保護基反応)、か
つ、工業的規模での実施が容易である、1つの反応槽で
全工程の反応を行うことができる、極めて位置特異性の
高い反応である、これまでの方法とは比べものにならな
い位収率が高い、等である。
【0060】さらに本発明をより詳しく説明するために
好ましい具体的方法を実施例として以下に述べる。
好ましい具体的方法を実施例として以下に述べる。
【0061】
【実施例1】N−メトキシカルボニル−フェノチアジン
−2−スルホン酸ナトリウムの合成。
−2−スルホン酸ナトリウムの合成。
【0062】N−メトキシカルボニル−フェノチアジン
(50g、0.194モル)(調整法:アクタ キミカ
スカンディナヴィア、7巻、879〜884頁、19
53年)をメチレン クロライド(75ml)を加え、
15℃に保ったものにクロロスルホン酸(45.5g、
0.39モル)を10分間かけて滴下する。
(50g、0.194モル)(調整法:アクタ キミカ
スカンディナヴィア、7巻、879〜884頁、19
53年)をメチレン クロライド(75ml)を加え、
15℃に保ったものにクロロスルホン酸(45.5g、
0.39モル)を10分間かけて滴下する。
【0063】混液を25℃に加温し、攪拌しながらこの
温度に3時間保つ。次いで反応混液を水と氷(250
g)の中ヘ注ぎ込み、層を分ける。
温度に3時間保つ。次いで反応混液を水と氷(250
g)の中ヘ注ぎ込み、層を分ける。
【0064】水(300ml)に塩化ナトリウム(11
4g)を溶かした液を水層に攪拌しながら加える。20
℃に1時間保った後、沈でん物をろ取し、水(2×50
ml)で洗う。
4g)を溶かした液を水層に攪拌しながら加える。20
℃に1時間保った後、沈でん物をろ取し、水(2×50
ml)で洗う。
【0065】真空ポンプで引きながら50℃で12時間
乾燥させると、N−メトキシカルボニル フェノチアジ
ン−2−スルホン酸ナトリウム塩が90%HPLCタイ
ターで得られる。(50.3g;収率65%) 得られ
た粗結晶は精製せずに次の反応段階へと進む。
乾燥させると、N−メトキシカルボニル フェノチアジ
ン−2−スルホン酸ナトリウム塩が90%HPLCタイ
ターで得られる。(50.3g;収率65%) 得られ
た粗結晶は精製せずに次の反応段階へと進む。
【0066】H’−NMR(300MHz,DMSO−
d6):δ(ppm):3.75(s,3H);7.2
2−7.85(m,7H)
d6):δ(ppm):3.75(s,3H);7.2
2−7.85(m,7H)
【0067】
【実施例2】N−メトキシカルボニル−フェノチアジン
−2−スルフオニル クロライドの合成。
−2−スルフオニル クロライドの合成。
【0068】方法A:ジメチルホルムアミド(0.23
g;3ミリモル)とチオニル クロライド(10g;8
4ミリモル)を、実施例1の如くにして調整したN−メ
トキシカルボニル−フェノチアジン−2−スルホン酸ナ
トリウム塩(25g;62.5ミリモル;90%タイタ
ー)をメチレン クロライド(75ml)の混液に加
え、15℃で攪拌する。
g;3ミリモル)とチオニル クロライド(10g;8
4ミリモル)を、実施例1の如くにして調整したN−メ
トキシカルボニル−フェノチアジン−2−スルホン酸ナ
トリウム塩(25g;62.5ミリモル;90%タイタ
ー)をメチレン クロライド(75ml)の混液に加
え、15℃で攪拌する。
【0069】反応液は攪拌しつつ加温し、4時間還流し
た後、20℃に冷却する。これを水(100ml)に注
ぎ込んで層を分離する。
た後、20℃に冷却する。これを水(100ml)に注
ぎ込んで層を分離する。
【0070】有機層は硫酸ナトリウムで乾燥させた後真
空乾燥し、N−メトキシカルボニル−フェノチアジン−
2−スルフォニル クロライド(20.6g;58ミリ
モル;92%収率)を得る。トルエンより結晶折出させ
たものは大変純度が高い。
空乾燥し、N−メトキシカルボニル−フェノチアジン−
2−スルフォニル クロライド(20.6g;58ミリ
モル;92%収率)を得る。トルエンより結晶折出させ
たものは大変純度が高い。
【0071】1H−NMR(300MHz、CDC
l3):δ(ppm):3.88(s,3H);7.2
0−8.22(m,7H) m.p.165〜167
℃マス スペイトル(イソブタン)=m/e356[M
+H]+
l3):δ(ppm):3.88(s,3H);7.2
0−8.22(m,7H) m.p.165〜167
℃マス スペイトル(イソブタン)=m/e356[M
+H]+
【0072】方法B:ジメチルホルムアミド(0.23
g;3ミリモル)とチオニル クロライド(10g;8
4ミリモル)を、実施例1の如くにして調整したN−メ
トキシカルボンニル−フェノチアジン−2−スルホン酸
ナトリウム塩(25g;62,5ミリモル;90%タイ
ター)とトルエン(100ml)の混液に加え、15℃
で攪拌する。
g;3ミリモル)とチオニル クロライド(10g;8
4ミリモル)を、実施例1の如くにして調整したN−メ
トキシカルボンニル−フェノチアジン−2−スルホン酸
ナトリウム塩(25g;62,5ミリモル;90%タイ
ター)とトルエン(100ml)の混液に加え、15℃
で攪拌する。
【0073】反応液は60℃で4時間加温し、水(10
0ml)に注ぎ込む。有機層を60℃で分離し、共沸さ
せて乾燥し、15℃に冷却する。
0ml)に注ぎ込む。有機層を60℃で分離し、共沸さ
せて乾燥し、15℃に冷却する。
【0074】沈でん物をろ過し、ジエチル エーテル
(2×20ml)で洗いN−メトキシカルボニル−フェ
ノチアジン−2−スルフォニル クロライド(17.9
g;50ミリモル)を得る。
(2×20ml)で洗いN−メトキシカルボニル−フェ
ノチアジン−2−スルフォニル クロライド(17.9
g;50ミリモル)を得る。
【0075】母液よりさらに目的の化合物(3.4g;
9.5ミリモル)を得ることができる。(全体で収率9
6%)得られた化合物は方法Aの所で報告したと同じ物
性を示した。
9.5ミリモル)を得ることができる。(全体で収率9
6%)得られた化合物は方法Aの所で報告したと同じ物
性を示した。
【0076】方法C:N−メトキシカルボニル−フェノ
チアジン(200g;0.78モル)をメチレン クロ
ライド(240ml)に入れ、窒素気流中、攪拌しなが
ら15℃に保冷しつつ、クロロスルホン酸(181.7
g;1.56モル)を30分間かけて加える。
チアジン(200g;0.78モル)をメチレン クロ
ライド(240ml)に入れ、窒素気流中、攪拌しなが
ら15℃に保冷しつつ、クロロスルホン酸(181.7
g;1.56モル)を30分間かけて加える。
【0077】反応混液を25℃に加温し、攪拌しながら
3時間25℃に保つ。次いで0℃の冷水(600g)に
注ぎ込み、反応液の温度が室温にまで上がったら層を分
ける。
3時間25℃に保つ。次いで0℃の冷水(600g)に
注ぎ込み、反応液の温度が室温にまで上がったら層を分
ける。
【0078】N,N−ジメチル−nオクチルアミン(9
8.1g;0.62モル)とメチレン クロライト(4
00ml)を先に得た水層に攪拌しながら加える。30
分間攪拌してから層を分けて、有機層を真空ポンプにて
乾燥させる。トルエン(500ml)を残査に加え、そ
の混液全体を共沸させて乾燥させる。
8.1g;0.62モル)とメチレン クロライト(4
00ml)を先に得た水層に攪拌しながら加える。30
分間攪拌してから層を分けて、有機層を真空ポンプにて
乾燥させる。トルエン(500ml)を残査に加え、そ
の混液全体を共沸させて乾燥させる。
【0079】温度を60℃に下げてからジメチルホルム
アミド(4.1g;0.06モル)と30分以内にチオ
ニル クロライド(96.5g;0.81モル)を加え
る。反応混液は60℃に3時間保つ。
アミド(4.1g;0.06モル)と30分以内にチオ
ニル クロライド(96.5g;0.81モル)を加え
る。反応混液は60℃に3時間保つ。
【0080】2時間かけて液温を15℃に下げ、2時間
15℃に保つ。沈でん物をろ取し、トルエン(2×20
ml)で洗うとN−メトキシカルボニル−フェノチアジ
ン−2−スルフォニル クロライド(174g;HPL
Cタイター>97%;N−メトキシカルボニル−フェノ
チアジンよりの収率60%)が得られる。
15℃に保つ。沈でん物をろ取し、トルエン(2×20
ml)で洗うとN−メトキシカルボニル−フェノチアジ
ン−2−スルフォニル クロライド(174g;HPL
Cタイター>97%;N−メトキシカルボニル−フェノ
チアジンよりの収率60%)が得られる。
【0081】得られた化合物は方法A及びBで得られた
ものと同じ物性を示した。
ものと同じ物性を示した。
【0082】
【実施例3】N−メトキシカルボニル−2−メルカプト
−フェノチアジンの合成。
−フェノチアジンの合成。
【0083】実施例2記載の如くにして合成したN−メ
トキシカルボニル フェノチアジン−2−スルホニル
クロライド(20.63g;0.058モル)をメチレ
ンクロライドに加えた混液を窒素気流中、攪拌しながら
15℃に保冷し、ここへ亜鉛(26,5g;0.405
g/アトム)を加え、次いで36%塩酸(116g;
1.145モル)を1時間かかって滴下する。滴下終了
後、反応液は加温して4時間還流する。
トキシカルボニル フェノチアジン−2−スルホニル
クロライド(20.63g;0.058モル)をメチレ
ンクロライドに加えた混液を窒素気流中、攪拌しながら
15℃に保冷し、ここへ亜鉛(26,5g;0.405
g/アトム)を加え、次いで36%塩酸(116g;
1.145モル)を1時間かかって滴下する。滴下終了
後、反応液は加温して4時間還流する。
【0084】その後、20℃に冷やし、層を分離。有機
層は6N塩酸(50ml)で洗い硫酸ナトリウムで乾燥
させた後、蒸発乾固する。
層は6N塩酸(50ml)で洗い硫酸ナトリウムで乾燥
させた後、蒸発乾固する。
【0085】N−メトキシカルボニル−2−メルカオプ
ト−フェノチアジン(15.9g;0.052モル;収
率90%;95%;タイター)が得られる。
ト−フェノチアジン(15.9g;0.052モル;収
率90%;95%;タイター)が得られる。
【0086】エチル酢酸より結晶化すると、純度の高い
ものが得られる。1H−NMR(300MHz,DMS
O−d6);δ(ppm):3.74(s,3H);
5.80(s,1H);7.17−7.61(m,7
H) m.p.145〜147℃
ものが得られる。1H−NMR(300MHz,DMS
O−d6);δ(ppm):3.74(s,3H);
5.80(s,1H);7.17−7.61(m,7
H) m.p.145〜147℃
【0087】
【実施例4】2−メルカプトーフェノチアジンの合成
【0088】方法A:水酸化ナトリウム(5.2g;
0.13モル)を水(47ml)に溶かした液を70℃
に加温し、窒素を30分間通じて脱酸素を行う。次いで
実施例3記載の方法にて合成したN−メトキシカルボニ
ル−2−メルカプト−フェノチアジン(15.9g;
0.052モル;95%タイター)を水酸化ナトリウム
水溶液に加える。
0.13モル)を水(47ml)に溶かした液を70℃
に加温し、窒素を30分間通じて脱酸素を行う。次いで
実施例3記載の方法にて合成したN−メトキシカルボニ
ル−2−メルカプト−フェノチアジン(15.9g;
0.052モル;95%タイター)を水酸化ナトリウム
水溶液に加える。
【0089】反応液は窒素気流中4時間、70℃に加温
し、脱色炭(0.1g)を加えてからろ過する。ろ液は
15℃に冷やし塩酸(6N)にてpH2に調整する。
し、脱色炭(0.1g)を加えてからろ過する。ろ液は
15℃に冷やし塩酸(6N)にてpH2に調整する。
【0090】沈でん物をろ過し、水(2×20ml)で
洗うと2−メルカプト−フェノチアジン(11.2g;
0.046モル;96%タイター;収率90%)が得ら
れる。
洗うと2−メルカプト−フェノチアジン(11.2g;
0.046モル;96%タイター;収率90%)が得ら
れる。
【0091】トルエンより結晶化すると純度の高いもの
が得られる。m.p.213〜215℃1H−NMR
(300MHz,DMSO−d6):δ(ppm):
5.39(s,1H);6.60−7.01(m,1
H);8.58(ブロード シグナル、1H)
が得られる。m.p.213〜215℃1H−NMR
(300MHz,DMSO−d6):δ(ppm):
5.39(s,1H);6.60−7.01(m,1
H);8.58(ブロード シグナル、1H)
【0092】方法B:実施例2記載の如くにして合成し
たN−メトキシカルボニル−フェノチアジン−2−スル
ホニル クロライド(10g;0.028モル)をトル
エン(35ml)に入れたものに36%塩酸(54.5
g;0.54モル)を加え、窒素気流下50℃で4時間
加温する。
たN−メトキシカルボニル−フェノチアジン−2−スル
ホニル クロライド(10g;0.028モル)をトル
エン(35ml)に入れたものに36%塩酸(54.5
g;0.54モル)を加え、窒素気流下50℃で4時間
加温する。
【0093】亜鉛(12.8g;0.196g/アト
ム)を少しずつ加え、混合液をさらに50℃、4時間加
温する。
ム)を少しずつ加え、混合液をさらに50℃、4時間加
温する。
【0094】有機層にN−メトキシカルボニル−2−メ
ルカプト−フェノチアジン(7.5g;0.026モ
ル;収率92%)が含まれる。水酸化ナトリウム(2.
6g;0.065モル)を水(24ml)に溶かした液
を有機層に攪拌しながら加える。
ルカプト−フェノチアジン(7.5g;0.026モ
ル;収率92%)が含まれる。水酸化ナトリウム(2.
6g;0.065モル)を水(24ml)に溶かした液
を有機層に攪拌しながら加える。
【0095】反応混液を80℃、3時間静置加温すると
層に分かれる。水層を脱色炭(0.1g)で脱色し、ろ
過した後、6N塩酸で液をpH2に調整し、15℃にま
で冷却しろ過する。
層に分かれる。水層を脱色炭(0.1g)で脱色し、ろ
過した後、6N塩酸で液をpH2に調整し、15℃にま
で冷却しろ過する。
【0096】60℃で真空乾燥すると方法Aに述べたと
同じ物性を持った2−メルカプト−フェナチアジン
(5.75g;0.024モル;HPLCタイター97
%;収率92%)が得られる。
同じ物性を持った2−メルカプト−フェナチアジン
(5.75g;0.024モル;HPLCタイター97
%;収率92%)が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 パオロ カバレリ イタリア国 ミラノ 20144 ビア バ ルパライソ 7/A 番地 (56)参考文献 特開 平4−234865(JP,A) 特開 平4−208270(JP,A) 特開 昭50−123682(JP,A) 仏国特許出願公開1314521(FR,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 279/00 - 279/36 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)
Claims (7)
- 【請求項1】 式、化1 【化1】 (式中Rは−COOR’または−SO2R”基;R’は
炭素数1〜6のアルキル基;R”は炭素数1〜6のアル
キル基、フェニル基、置換フェニル基、ナフチル基また
は置換ナフチル基を表す)で示されるN−保護フェノチ
アジンをスルフィネート化またはスルホネート化剤と反
応させて、式、化2 【化2】 (式中Rは前述せる通り;nは2または3であり;n=
3の場合Yは水素原子、アルカリ金属または有機塩基の
カチオンを表し、n=2の場合Yは水素原子、アルカリ
金属、有機塩基のカチオンまたは塩素原子を表す)で表
される化合物を得、これを還元して、式、化3 【化3】 (式中Rは前述の通り)で表されるN−保護2−メルカ
プトフェノチアジンを得、さらに窒素原子の保護基を除
去することからなる2−メルカプト−フェノチアジンの
製造方法。 - 【請求項2】 Rが−COOR’基である請求項1記載
の方法。 - 【請求項3】 スルフィネート化剤が塩化アルミニウム
の存在下での二酸化イオウである請求項1記載の方法。 - 【請求項4】 スルフォネート化剤が96〜98%硫
酸、三酸化イオウ、クロロスルホン酸および発煙硫酸か
ら選ばれる請求項1記載の方法。 - 【請求項5】 スルホネート化剤がクロロスルホン酸で
ある請求項1記載の方法。 - 【請求項6】 還元が酸雰囲気中、亜鉛を用いて実施せ
られる請求項1記載の方法。 - 【請求項7】 還元が化2の化合物でn=2、Y=Cl
の化合物に対し実施せられる請求項1記載の方法。 【化2】 (式中Rは前述せる通り;nは2または3であり;n=
3の場合Yは水素原子、アルカリ金属または有機塩基の
カチオンを表し、n=2の場合Yは水素原子、アルカリ
金属、有機塩基のカチオンまたは塩素原子を表す)
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
ITMI910379A IT1244742B (it) | 1991-02-14 | 1991-02-14 | Processo per la funzionalizzazione diretta e regioselettiva in posizione 2 della fenotiazina |
IT91A000379 | 1991-06-03 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0586042A JPH0586042A (ja) | 1993-04-06 |
JP3089373B2 true JP3089373B2 (ja) | 2000-09-18 |
Family
ID=11358569
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04079403A Expired - Fee Related JP3089373B2 (ja) | 1991-02-14 | 1992-02-14 | 2−メルカプト−フェノチアジンの製造方法 |
Country Status (7)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5362871A (ja) |
EP (1) | EP0499126B1 (ja) |
JP (1) | JP3089373B2 (ja) |
AT (1) | ATE157091T1 (ja) |
DE (1) | DE69221648T2 (ja) |
ES (1) | ES2107473T3 (ja) |
IT (1) | IT1244742B (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6284279B1 (en) * | 1999-12-03 | 2001-09-04 | Avecia, Inc. | Phenothiazine in prill form and method for making the same |
DE10032137B4 (de) | 2000-07-01 | 2009-04-02 | Allessachemie Gmbh | Verfahren zur Herstellung von Phenothiazin-Granulat mit verbesserten Eigenschaften |
RU2013157898A (ru) * | 2011-05-27 | 2015-07-10 | Темпл Юниверсити-Оф Дзе Коммонвелт Систем Оф Хайер Эдьюкейшн | ЗАМЕЩЕННЫЕ 2-БЕНЗИЛИДЕН-2H-БЕНЗО[b][1,4]ТИАЗИН-3(4H)-ОНЫ, ИХ ПРОИЗВОДНЫЕ И ИХ ПРИМЕНЕНИЕ В ТЕРАПЕВТИЧЕСКИХ ЦЕЛЯХ |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AR205635A1 (es) * | 1974-01-22 | 1976-05-21 | Rhone Poulenc Ind | Procedimiento para preparar nuevos derivados de la (((hidroxi-2 etil)-4-piperidino) -3 propil) -10 fenotiazina |
US4578379A (en) * | 1980-05-30 | 1986-03-25 | University Of Georgia Research Foundation, Inc. | Use of phenothiazine 5-oxide drugs as vaginal contraceptives |
IT1237209B (it) * | 1989-12-21 | 1993-05-27 | Zambon Spa | Processo per la funzionalizzazione diretta e regioselettiva in posizione 2 della fenotiazina |
ES2079504T3 (es) * | 1990-04-09 | 1996-01-16 | Zambon Spa | Procedimiento para la funcionalizacion directa y regioselectiva en posicion 2 de fenotiacina. |
-
1991
- 1991-02-14 IT ITMI910379A patent/IT1244742B/it active IP Right Grant
-
1992
- 1992-02-05 DE DE69221648T patent/DE69221648T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1992-02-05 EP EP92101872A patent/EP0499126B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1992-02-05 ES ES92101872T patent/ES2107473T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1992-02-05 AT AT92101872T patent/ATE157091T1/de not_active IP Right Cessation
- 1992-02-12 US US07/833,800 patent/US5362871A/en not_active Expired - Fee Related
- 1992-02-14 JP JP04079403A patent/JP3089373B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
IT1244742B (it) | 1994-08-08 |
DE69221648T2 (de) | 1998-03-26 |
EP0499126A3 (en) | 1992-10-21 |
US5362871A (en) | 1994-11-08 |
ES2107473T3 (es) | 1997-12-01 |
EP0499126B1 (en) | 1997-08-20 |
ITMI910379A1 (it) | 1992-08-14 |
JPH0586042A (ja) | 1993-04-06 |
EP0499126A2 (en) | 1992-08-19 |
ITMI910379A0 (it) | 1991-02-14 |
DE69221648D1 (de) | 1997-09-25 |
ATE157091T1 (de) | 1997-09-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3089373B2 (ja) | 2−メルカプト−フェノチアジンの製造方法 | |
JP2974432B2 (ja) | 2−(2’−チエニル)アルキルアミンおよびその誘導体の製造 | |
US7109353B2 (en) | Process for preparing 5,6-dihydro-4-(S)-(ethylamino)-6-(S) methyl-4H-thieno[2,3b]thiopyran-2-sulphonamide-7,7-dioxide HCl | |
US5157156A (en) | Process for preparing an intermediate useful in the syntheis of probucol | |
SU880251A3 (ru) | Способ получени производных тиохромана или их солей | |
JP2579532B2 (ja) | アミノアセトニトリル誘導体及びその製造方法 | |
BE858864A (fr) | Nouveaux esters d'acides phenyl- et pyridine-3-carboxylique et procede permettant leur preparation | |
US6011177A (en) | Process for 4-sulfonamidolphenyl hydrazines | |
JPH0623168B2 (ja) | ベンゼンスルホニルクロリド誘導体の製造方法 | |
JPS6078958A (ja) | 6−スルホキシフエノ−ル誘導体およびその製法 | |
JPH06100512A (ja) | ケト酸の製造方法 | |
KR860001025B1 (ko) | 3-인돌아세토 히드록사믹산 유도체의 제조방법 | |
KR100359503B1 (ko) | 방향족 프로피온산 유도체의 제조방법 | |
JP4114911B2 (ja) | 4−ヒドロキシベンゼンスルホンアニリドの製造方法 | |
JPH04208270A (ja) | フェノチアジンの2位に直接メルカプト基を導入する 方法 | |
JPS60115588A (ja) | イソソルビド−5−ニトレ−トの製造方法 | |
JPH10310567A (ja) | 3−アミノ−2−(n−アルコキシカルボニル)アミノプロピオン酸エステル・置換ベンゼンスルホン酸塩の晶析方法 | |
CH637967A5 (fr) | Produit d'addition du n,n-dimethylacetamide et d'un derive d'un acide cephem-4-carboxylique et procede de sa preparation. | |
JPS59231065A (ja) | プロピオン酸誘導体の光学分割方法 | |
JPH0150219B2 (ja) | ||
FR2536393A1 (fr) | Nouvelles aminocetones, leur procede de preparation et leur emploi en therapeutique | |
JPH03227974A (ja) | キノリン―8―スルホン酸の製造方法 | |
JPH0585985A (ja) | 光学活性なアトロラクチン酸の製造方法および製造の中間体 | |
GB2129792A (en) | Sulpiride derived compound | |
JPS6284068A (ja) | 3−位が置換された2(3h)−ベンズチアゾロン類の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |