JP3088820U

JP3088820U - Ｐｔｃ発熱器

Info

Publication number: JP3088820U
Application number: JP2002001602U
Authority: JP
Inventors: 国模江
Original assignee: 張広全
Priority date: 2001-07-18
Filing date: 2002-03-25
Publication date: 2002-10-04
Anticipated expiration: 2008-03-25
Also published as: US20030015520A1; CN2489536Y; US6723966B2

Abstract

(57)【要約】【課題】出力の安定性を長期に亘って保ちながら、その
表面を帯電させないＰＴＣ発熱器を提供する。【解決手段】ＰＴＣセラミック・サーミスター薄片４と
ラジエーター１，８とを備える。薄片４が配設される枠
体１０と、枠体１０に配設された薄片４の両側に密着し
て配設された１対の電極板９，１３と、両電極板９，１
３の外側に、それぞれ絶縁板３，１２を介して配置され
る１対のラジエーター１，８とを備える。ラジエーター
１は上下両端に間隔を存して水平方向に延出されたフラ
ンジ部の端部から互いに反対方向に垂直に延出された係
合片を備える。ラジエーター８は上下両端から水平方向
に延出されたフランジ部の端部から相対向する方向に垂
直に延出された係合片を備える。係合片が他方のラジエ
ーター１，８に当接したときに、フランジ部と係合片と
に囲まれる空間２に、弾性体７を圧入する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ＰＴＣ(positive temperature coefficient)セラミック・サーミスター薄片を発熱素子とするＰＴＣ発熱器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、急速に発達したＰＴＣ発熱器は、発熱量が自動的に調節され、温度の上昇が早く、電源電圧の変動による影響が小さいという特徴を有している。上記ＰＴＣ発熱器は、暖房機、衣服乾燥機、湯沸し器、及び空調装置等の電気器具の分野において、既に幅広く応用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来、ＰＴＣ発熱器ユニットは、波紋式熱放散アルミ・ロッドをシリカゲルで接着することによって構成されたものである。上記ＰＴＣ発熱器ユニットは、シリカゲルの老化及び接着性の低下によって、出力が極めて不安定になり、減衰も激しくなる。上記アルミ・ロッドの表面は、一般に帯電するので、特に電気性能上の安全問題が潜在している。

【０００４】ラジエーターの表面は帯電体であるので、例えば、アルミの屑又は他の導電媒体等の落下等によって、ショートしたり、更に火災を起こしたりすることもあり得る。

【０００５】従来の伝統的な製品は、電気が伝わって漏電する間隙の影響によって、ＰＴＣ発熱器の取り付け及び使用の上で多くの制限が課せられている。また、その安全性も問題があり、例えばショートして発火するような現象がよく起きる。

【０００６】そこで、上述した従来の技術が有する問題を解決するために、本考案の目的は、出力の安定性を長期に亘って保ちながら、その表面を帯電させないＰＴＣ発熱器を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上述した目的を実現するために、本考案のＰＴＣ発熱器は、ＰＴＣ(positive temperature coefficient)セラミック・サーミスター薄片とラジエーターとを備えるＰＴＣ発熱器であって、上記ＰＴＣセラミック・サーミスター薄片が配設される枠体と、上記枠体に配設されたＰＴＣセラミック・サーミスター薄片の両側に密着して配設された１対の電極板と、両電極板の外側に、それぞれ絶縁板を介して配置される１対のラジエーターとを備え、第１のラジエーターは第２のラジエーターに対向する面の上下両端に間隔を存して水平方向に延出されたフランジ部と、フランジ部の端部から互いに反対方向に垂直に延出され、第２のラジエーターに当接される係合片とを備え、第２のラジエーターは第１のラジエーターに対向する面の上下両端から水平方向に延出されたフランジ部と、フランジ部の端部から相対向する方向に垂直に延出され、第１のラジエーターに当接される係合片とを備え、上記１対のラジエーターは、各係合片が他方のラジエーターに当接し、相互に他方の係合片と係合したときに、フランジ部と係合片とに囲まれて形成される空間に、各係合片を相互に他方のラジエーターに押圧する弾性体を圧入することにより接合されることを特徴とする本考案は、従来製品の接着剤により接着される構成の代わりに、ＰＴＣセラミック・サーミスター薄片と電極板とを１対のラジエーターで機械的に挟持する方式を採用したものである。

【０００８】本考案によれば、前記１対のラジエーターは、第１のラジエーターの係合片が第２のラジエーターに当接される一方、第２のラジエーターの係合片が第１のラジエーターに当接されることにより、ＰＴＣセラミック・サーミスター薄片と電極板とを挟持する。このとき、第１のラジエーターの係合片は、該ラジエーターの上下両端に間隔を存して水平方向に延出されたフランジ部の端部から互いに反対方向に垂直に延出されている。また、第２のラジエーターの係合片は、該ラジエーターの上下両端から水平方向に延出されたフランジ部の端部から相対向する方向に垂直に延出されている。

【０００９】この結果、第２のラジエーターに当接された第１のラジエーターの係合片と、第１のラジエーターに当接された第２のラジエーターの係合片とが係合される。そして、第１のラジエーターのフランジ部、係合片と、第２のラジエーターのフランジ部、係合片とに囲まれた空間が形成される。

【００１０】そこで、本考案では、前記空間に前記弾性体を圧入することにより、第１のラジエーターの係合片は第２のラジエーター側に、第２のラジエーターの係合片は第１のラジエーター側に、それぞれ押圧されることになり、該押圧力により両ラジエーターが接合される。

【００１１】本考案は、前記構成を利用することによって、従来製品のシリカゲル老化及び出力減衰の問題を徹底的に解決できる。また、ショートして発火するような現象も克服することができる。従って、本考案のＰＴＣ発熱器は、安全性に優れ、熱放散性能が良く、その表面を帯電させないというような優良な特徴を有する。

【００１２】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施形態について図面を参照しながら説明する。

【００１３】図２は本考案のＰＴＣ発熱器の構成を示すための分解斜視図である。図２に示すように、枠体１０は、ＰＴＣセラミック・サーミスター薄片４の形状に対応する複数の窓部を備え、複数のＰＴＣセラミック・サーミスター薄片４が該窓部の中に配設されている。２つの電極板９，１３は、枠体１０をその両側で挟んで、枠体１０の窓部に配設されたＰＴＣセラミック・サーミスター薄片４に密着せしめられ、各ＰＴＣセラミック・サーミスター薄片４を並列に接続する。

【００１４】電極板９，１３の外側には、それぞれラジエーター１，８が、ラジエーター１，８と枠体１０との間に、それぞれ絶縁板３，１２を介して、取り付けられる。従って、電極板９，１３とラジエーター１，８とが絶縁されて、ラジエーター１，８の表面の不帯電が確保される。

【００１５】枠体１０の上には凸起部１１が形成されており、ラジエーター１，８が、その位置を前後へスライドできないように制限する。

【００１６】複数の弾性棒７は、二つのラジエーター１、８を互いに緊密に連結させるように前後二つのラジエーター１、８の空間２に押し込まれる。弾性棒７は側面にテーパー面が形成されており、空間２内に圧入する程度を調整することが可能なので、押圧力を連続的に調整することにより、電極板９，１３はいつでもＰＴＣセラミック薄片４との良好な接触状態を保つことができる。

【００１７】枠体１０の両端から露出されたラジエーターの端部には、耐熱プラスチック製のソケット６が冠着される。ソケット６は、ソケット６に装着される端子５が電極板９，１３と、スポット溶接又はリベット締め等の手段によって接合されることにより、スライドできないようにされる。枠体１０は、複数の枠体を連鎖状に連結させることによって構成されることもできる。

【００１８】本考案のラジエーター１，８は、平行な多数の歯を備える切削装置による加工によって造られた超薄型のフィンを備える翼片式ラジエーターを採用したので、小型で、かつ重さが小さく、放熱面積も大きくなり、熱放散性能が良くなる等の優れた特徴がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のＰＴＣ発熱器の斜視図である。

【図２】本考案のＰＴＣ発熱器の構成を示す分解斜視図
である。

【符号の説明】

１、８…ラジエーター、２…空間、３、１２…絶縁
板、４…ＰＴＣセラミック・サーミスター薄片、７
…弾性体。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ＰＴＣセラミック・サーミスター薄片とラ
ジエーターとを備えるＰＴＣ発熱器であって、上記ＰＴＣセラミック・サーミスター薄片（４）が配設
される枠体（１０）と、上記枠体（１０）に配設されたＰＴＣセラミック・サー
ミスター薄片（４）の両側に密着して配設された１対の
電極板（９），（１３）と、両電極板（９），（１３）の外側に、それぞれ絶縁板
（３），（１２）を介して配置される１対のラジエータ
ー（１），（８）とを備え、第１のラジエーター（１）は第２のラジエーター（８）
に対向する面の上下両端に間隔を存して水平方向に延出
されたフランジ部と、フランジ部の端部から互いに反対
方向に垂直に延出され、第２のラジエーター（８）に当
接される係合片とを備え、第２のラジエーター（８）は第１のラジエーター（１）
に対向する面の上下両端から水平方向に延出されたフラ
ンジ部と、フランジ部の端部から相対向する方向に垂直
に延出され、第１のラジエーター（１）に当接される係
合片とを備え、上記１対のラジエーター（１），（８）は、各係合片が
他方のラジエーター（１），（８）に当接し、相互に他
方の係合片と係合したときに、フランジ部と係合片とに
囲まれて形成される空間（２）に、各係合片を相互に他
方のラジエーター（１），（８）に押圧する弾性体
（７）を圧入することにより接合されることを特徴とす
るＰＴＣ発熱器。
【請求項２】上記枠体（１０）は、上記ＰＴＣセラミッ
ク・サーミスター薄片の形状に対応する窓部を備え、上記ＰＴＣセラミック・サーミスター薄片（４）は、上
記窓部の中に配設されることを特徴とする請求項１記載
のＰＴＣ発熱器。
【請求項３】上記枠体（１０）は、複数の枠体を連鎖状
に連結させることによって構成されることを特徴とする
請求項１記載のＰＴＣ発熱器。
【請求項４】上記ラジエーターは、超薄型のフィンを備
える翼片式ラジエーターであることを特徴とする請求項
１記載のＰＴＣ発熱器。