JP3088102U - 作業用ズボン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 雨天時や降雪時に長靴の胴部を包蔵するよう
に着用して、裾口の着用状態に起因する破損を解消する
とともに、長靴から上方の股下部に弛みを生じさせ膝の
屈伸を楽にする作業用ズボンを提供する。 【解決手段】 防水性ズボン本体の腰回りに絞り込み部
を設け、それぞれの股下部１２における各裾部分３の外
側方に裾口４から所要高さにわたってチャックで開閉自
在に開口部を設け、各裾部分３の内面に設けた筒状の内
裾７は、その上端周縁を開口部の上端より僅か上方で裾
部分３の表地の周縁に縫合糸９で縫合し、内裾７の外面
と裾部分３の表地の裏面間における縫合縁が長靴１０の
口縁に支持される支持縁１１を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、雨天時や降雪時の道路工事や農作業に着用する作業用ズボンに関す る。

【０００２】

【従来の技術】

雨天時や降雪時に着用する作業用ズボンは長靴の胴部外面を包蔵するように着 用される。そのため標準的な股下寸法に対して足の短い作業者は裾口を引き摺っ たり踏みつけて裾口を破いている。足の長い者は裾部分の長靴による拘束によっ て長靴より上方にたるみがなくなり膝の屈伸に困っている。 一方、股下寸法を調節できるズボンとしては、特開平10-102303号のズボンの 裾を内側に折り返してホックで接合するものや、登録実用新案第3049038号のズ ボンの裾部を除く股下部の適宜位置でホックなどの止め具で股下部の長さを調節 するものなどが提案されている。 しかし、これらの技術は裾口の破損は解消されても、膝の屈伸を楽にするとい う課題は未解決である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記に鑑みて、雨天時や降雪時に長靴の胴部外面を包蔵するように着 用して、裾口の破損を解消するとともに股下部に弛みを生じさせて膝の屈伸を楽 にする作業ズボンを提供しようとする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の作業用ズボンは、防水性ズボン本体の裾部分の表地に裾口から所要高 さにわたって水密的に開閉自在の開口部を設けて成るズボンにおいて、 前記裾部分の内周に設けた筒状の内裾は、その内裾の上端周縁を前記開口部の 上端より上方の近傍で裾部分の表地の周縁に縫合し、その背丈を裾部分の裾口よ り上方へ所要高さの段差を配する長さとすることにより、前記内裾の外面と裾部 分の表地の裏面との縫合縁が長靴の口縁に支持される支持縁を形成するようにし たものである。

【０００５】

【考案の実施の態様】

水密的に開閉自在に接合する開口部はチャックで接合するものや面状ファスナ ーで接合するものなどが挙げられ、内裾はその下端口径が裾部分の裾口の口径と 同径のものが挙げられ、内裾と裾部分との縫合縁は表地と内裾とを直接縫合する ものから裏地を介在させて縫合するものが挙げられる。

【０００６】

【実施例】

本考案作業用ズボンａの一実施例を説明すると、図１に示すように、防水性の 素材からなるズボン本体１の腰周りにゴムバンドによる絞り込み部２を設け、そ れぞれの股下部１２における各裾部分３の外側方に裾口４から所要高さ（ほぼ25 0ｍｍ）にわたってチャック５で開閉自在の開口部６を設け、各裾部分３の内周 に設けた筒状の内裾７は、その上端周縁８を開口部６の上端より僅かに上方の近 傍で裾部分３の表地に縫合糸９で縫合し、その背丈を裾部分３の裾口４より上方 へほぼ50ｍｍ短い長さとし、その下端口径を絞り口径とした裾口４の口径（ほぼ 270ｍｍ）より小口径（ほぼ210ｍｍ）として成り、その結果、内裾７の外面と裾 部分３の表地の裏面間における縫合縁が長靴１０の口縁に支持される支持縁１１ に形成される。

【０００７】 このようにして成る作業用ズボンａは通常の作業ズボンの上から着用される。 チャック５を下して開口部６を開口し、内裾７を前記作業ズボンの裾部分と共に 長靴１０の内に押し込み、作業用ズボンａの裾部分３を長靴１０の胴部外面を覆 うように降ろし、開口部６をチャック５で閉じて装着完了する。そのとき図２に 示すように、支持縁１１が長靴１０の口縁に支持されるために裾部分３の裾口４ が引き摺られることなく位置決めされ、支持縁１１から上方の股下部１２に弛み １３が生じるので長靴１０の動きに引っ張られたり、内部でのまとわりつきなど がなくなって作業時の膝の屈伸が楽になる。降雪量の多い雪面を歩行する場合に 裾口４から入り込む雪が支持縁１１で止められて長靴１０の内部にはいらない。

【０００８】

【考案の効果】

本考案の作業用ズボンによれば、長靴１０の口縁に支持縁１１が支持されるの で、着用する者の足の長さに無関係に裾口４を引き摺ることなく、膝の屈伸が楽 になり、雪が長靴に押し込まれない効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係わる作業用ズボンａの要部を展開し
た正面図。

【図２】長靴に用いたときの要部の縦断面図。

【符号の説明】 １ ズボン本体 ２ 絞り込み部 ３ 裾部分 ４ 裾口 ５ チャック ６ 開口部 ７ 内裾 ８ 上端周縁 ９ 縫合糸 １０ 長靴 １１ 支持縁 １２ 股下部 １３ 弛み ａ 作業用ズボン

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 防水性ズボン本体の裾部分の表地に裾口
   から所要高さにわたって開閉自在の開口部を設けて成る
   ズボンにおいて、 前記裾部分の内周に設けた筒状の内裾は、その上端周縁
   を前記開口部の上端より上方で裾部分の表地に縫合し、
   その背丈を裾部分の裾口より上方へ短くすることによ
   り、内裾の外面と裾部分の表地との縫合縁が長靴の口縁
   に支持される支持縁となることを特徴とする作業用ズボ
   ン。