JP3064550U - 上下続き作業衣 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 上下続き作業衣において、上着を脱ぐことな
く、着用したままの状態で、臀部を露出させてトイレを
使用することができるようにすることを課題とする。 【解決手段】 上着とズボンとを連続させた上下続き作
業衣において、ズボンは上着の後身頃側に位置する部分
のみがウエスト部分で両脇まで水平状に裁断され、裁断
部分の上縁部に縫着した伸縮自在なウエストベルトの左
右端部は上着の前身頃側のウエスト部分の両脇に係着具
を介して着脱自在に設けられ、ズボンの裁断部分の両脇
には上縁部から下方に向けて線状ファスナーが開閉自在
に設けられていることを特徴とする

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、上下続き作業衣に係り、詳しくは、着用した際には上着とズボンと が連続された上下続き作業衣として使用することができるものでありながら、ト イレを使用する際には上着を脱ぐ必要がなく、着用したままの状態で臀部を露出 させてトイレを使用することができるようにした上下続き作業衣に関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

一般に自動車の整備や塗装作業、その他土木作業などを行う場合の作業衣とし て、上下続き作業衣が着用されているが、従来の上下続き作業衣は、作業の性質 上、耐久性および身体保護性を高めるために、厚手の綿織地や防水コーティング を施した織地などを裁断して縫製されているとともに、上腕を使う作業が多いこ とから、上腕の動きが自由になるように袖下部分から脇部分にかけて薄手で柔軟 性のある編地やポリウレタン糸などを織り込んだ織地で縫製し、作業性を高める ように工夫されている。

【０００３】 ところが、上下続き作業衣は、上着とズボンとがウエスト部分で全周に亘って 連続させて縫製されているため、トイレを使用する際に臀部を露出させる必要が ある場合には、上着を脱がなければ臀部の露出ができないという不具合があった 。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記のような実状に鑑み、従来の不具合を一掃すべく創案されたも のであって、その意図するところは、上下続き作業衣としての特有の機能である 耐久性、身体保持性、作業性を高く保持するものでありながら、トイレを使用す る際には上着を脱ぐ必要が全くなく、着用したままの状態で臀部を露出させてト イレを使用することができる上下続き作業衣を提供することを課題とするもので ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため、本考案が採用した技術手段は、上着とズボンとを連 続させた上下続き作業衣において、ズボンは上着の後身頃側に位置する部分のみ がウエスト部分で両脇まで水平状に裁断され、裁断部分の上縁部に縫着した伸縮 自在なウエストベルトの左右端部は上着の前身頃側のウエスト部分の両脇に係着 具を介して着脱自在に設けられ、ズボンの裁断部分の両脇には上縁部から下方に 向けて線状ファスナーが開閉自在に設けられていることを特徴とするものである 。

【０００６】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。図１は本考案の全 体正面図、図２は同上背面図、図３は裁断部分を開放した状態を示す側面図であ って、上下続き作業衣１は、厚手の綿織地で上着２の前身頃２ａ側とズボン３と がウエスト部分１’で連続させて縫製されている。上着２は後身頃２ｂの下端縁 がウエスト部分１’より下方に延出されて腰当部２’が形成されているとともに 、袖下部分２ｃから脇部分２ｄにかけて薄手で柔軟性のある編地で縫製されてお り、高い耐久性、身体保護性と相俟って上腕の動きを自由にして高い作業性が保 持できるようになっている。

【０００７】 ズボン３は上着２の後身頃２ｂ側に位置する部分のみがウエスト部分１’で両 脇３ａ，３ａまで水平状に裁断されており、裁断された上端部には伸縮自在なウ エストベルト４が縫着されている。上記ウエストベルト４の左右端部は、上着２ の前身頃２ａ側のウエスト部１’の両脇２ｅ，２ｅ側に縫着した係着具５に着脱 自在に装着されるようになっている。

【０００８】 すなわち、ウエストベルト４は厚手の織地によって縫製される帯状体にゴム等 の弾性体を収縮状態にして内装縫着し、その左右端部を係着具５に装着する際に は、ウエストベルト４が弾性的に伸長して装着できるようになっていればよく、 したがって、係着具５との装着手段は、マジックテープ、ホーク、ボタン、その 他格別な限定はなく、要はウエストベルト４の左右端部が着脱自在に装着できる ものであればよい。

【０００９】 水平状に裁断されたズボン３の両脇３ａ，３ａには、上縁部から下方に向けて 股部３ｂに至る長さの線状ファスナー６が開閉自在に設けられており、この線状 ファスナー６の開き操作と、上記ウエストベルト４の係着具５からの離脱操作と によって、着用者の臀部を覆っているズボン３の裁断部分が下方に向けて開放で きるようになっている。

【００１０】 上着２の前身頃２ａの合わせ部７の内側と、これに連なるズボン３の股部３ｂ までの合わせ部８の内側には、衿元２ｆから股部３ｂにかけて線状ファスナー９ が開閉自在に設けられており、線状ファスナー９を開閉操作することによって、 上下続き作業衣１を着用したり、脱いたりすることができるようになっている。

【００１１】 叙上のように構成された本考案において、いま、作業を行うために、上下続き 作業衣１を着用するには、線状ファスナー９を開いて上着２の前身頃２ａと、こ れに連なるズボン３の前側を股部３ｂまで開放し、脚部をズボン３に差し入れて から上着２の袖に上腕を差し入れた後、線状ファスナー９を閉じるとともに、ウ エストベルト４を伸長させて、左右端部を係着具５，５に装着すれば、従来の上 下続き作業衣１と同様に上着２とズボン３とがウエスト部分１’で全周に亘って 連続された状態となる。したがって、着用者は身体が保護されながら、作業を容 易に行うことができるとともに、作業状況によって身体を前側に屈曲させて作業 する場合があっても、上着２の後身頃２ｂには腰当部２’がウエスト部分１’よ り下方に延出されているので、着用者の腰部が裁断部分から露出することがない 。そして、着用者がトイレを使用する際に、臀部を露出させる必要がある場合に は、ウエストベルト４の左右端部を係着具５，５から離脱させるとともに、ズボ ン３に設けた線状ファスナー６を下方に向けて開ければ、着用者の臀部を覆って いる裁断部分を簡単に開放することができる。このため、従来のように上着２を 脱ぐ煩わしさが解消され、上着２を着用したままトイレの使用ができ、大変便利 である。

【００１２】

【考案の効果】

これを要するに本考案によれば、上着とズボンとを連続させた上下続き作業衣 において、ズボンは上着の後身頃側に位置する部分のみがウエスト部分で両脇ま で水平状に裁断され、裁断部分の上縁部に縫着した伸縮自在なウエストベルトの 左右端部は上着の前身頃側のウエスト部分の両脇に係着具を介して着脱自在に設 けられ、ズボンの裁断部分の両脇には上縁部から下方に向けて線状ファスナーが 開閉自在に設けられているから、上下続き作業衣としての特有の機能である耐久 性、身体保護性、作業性を高く保持できるものでありながら、トイレを使用する 際に臀部を露出させる必要がある場合には、ウエストベルトの係着具からの離脱 操作と線状ファスナーの開き操作という簡単な操作で着用者の臀部を覆っている 裁断部分を開放することができる。したがって、上着を脱ぐことなく、着用した ままの状態で臀部を露出させてトイレを使用することができるので大変便利であ り、女子が現場作業員として著しく進出している昨今においては、女子向けの上 下続き作業衣して恰好のものを提供することができる極めて有用な実用的効果を 奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】上下続き作業衣の全体正面図

【図２】同上全体背面図

【図３】裁断部分を開放させた状態を示す側面図

【符号の説明】

１ 上下続き作業衣 １’ ウエスト部分 ２ 上着 ２’ 腰当部 ２ａ 前身頃 ２ｂ 後身頃 ２ｃ 袖下部分 ２ｄ 脇部分 ２ｅ 両脇 ２ｆ 衿元 ３ ズボン ３ａ 両脇 ３ｂ 股部 ４ ウエストベルト ５ 係着具 ６ 線状ファスナー ７ 前身頃の合わせ部 ８ ズボンの合わせ部 ９ 線状ファスナー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上着とズボンとを連続させた上下続き作業
   衣において、ズボンは上着の後身頃側に位置する部分の
   みがウエスト部分で両脇まで水平状に裁断され、裁断部
   分の上縁部に縫着した伸縮自在なウエストベルトの左右
   端部は上着の前身頃側のウエスト部分の両脇に係着具を
   介して着脱自在に設けられ、ズボンの裁断部分の両脇に
   は上縁部から下方に向けて線状ファスナーが開閉自在に
   設けられていることを特徴とする上下続き作業衣。