JP3084854U - ゲル又はシリコーンから成る構造を有する多極のシール部材を備えたコネクタ部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コネクタ部材、特にワイヤハーネスコネクタ
であって、別のコネクタ部材との電気的な差込み結合を
形成するためのものであって、主に、ケーシングと、こ
のケーシング内に配置されたコンタクトキャリアと、差
込み方向と反対の側に配置された、ゲル又はシリコーン
から成る構造を有する多極のシール部材とから成ってい
る形式のものを改良して、差込み方向とは反対の側で平
らな装着面を得て、自動装着を可能にすることである。 【解決手段】 コネクタ部材の、差込み方向とは反対の
側で、多極のシール部材上に、装着開口を備えた平らな
保持プレートが設けられており、この保持プレートは、
コンタクトキャリアに係止可能であり、保持プレートに
枢着結合されていて保持プレートから離れる方向に延び
ている係止アームが、コネクタ部材の差込み方向に形成
されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、コネクタ部材、特にワイヤハーネスコネクタであって、別のコネク タ部材との電気的な差込み結合を形成するためのものであって、主に、ケーシン グと、このケーシング内に配置されたコンタクトキャリアと、差込み方向とは反 対の側に配置された、ゲル又はシリコーンから成る構造を有する多極のシール部 材とから成っている形式のものに関する。

【０００２】

【従来の技術】

このような形式のコネクタ部材は、コンパクトに構成されている。このコネク タ部材は通常、コンタクトキャリア上部を有しており、このコンタクトキャリア 上部は、差込み方向とは反対の側、つまりケーブルの出口側で、コンタクトキャ リア内に配置されるコンタクトエレメントを受容する。このコンタクトエレメン トは、自動装着機によって、挿入されるか、又は相応に電気的に、例えばケーブ ルに接続される。コンタクトキャリア下部は、別のコネクタ部材との電気的な差 込み結合の形成のために用いられる。

【０００３】 コンタクトキャリア上部は、付加的にゲル製シール部材又はシリコーン製シー ル部材を有しており、このシール部材は、フレームの内部に配置されている。

【０００４】 この従来のコネクタ部材には、次のような欠点がある。すなわち、ゲル製シー ル部材又はシリコーン製シール部材を受容するフレームが、邪魔な輪郭として認 識されてしまうので、自動装着機には不適である。つまり、本来の装着面は、コ ンタクトキャリア上部内で、低められた高さで配置されており、コンタクトキャ リア上部には付加的に、場合によっては別の側壁と、係止部と、スナップフック とが設けられている。これにより、自動的な装着が困難になり、そればかりか不 能にさえなる。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

したがって、本考案の課題は、冒頭で述べた形式のコネクタ部材を改良して、 従来技術の欠点を回避すべく、差込み方向とは反対の側で平らな装着面を得て、 自動装着を可能にすることである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この課題を解決した本考案の構成では、コネクタ部材の差込み方向とは反対の 側で、多極のシール部材上に、装着開口を備えた平らな保持プレートが設けられ ており、この保持プレートは、コンタクトキャリアに係止可能であり、保持プレ ートに枢着結合されていて保持プレートから離れる方向に延びている係止アーム が、コネクタ部材の差込み方向に形成されている。

【０００７】

【考案の効果】

本考案は次のような利点を有する。すなわち、極めて簡単に、全く平らな面が 得られており、この面によって、コネクタ部材の簡単な自動装着が可能となる。

【０００８】 有利には、保持プレートは、ゲル製シール部材又はシリコーン製シール部材上 に直接的に載置するプラスチックプレートとして形成されている。この保持プレ ートは開口を有しており、この開口を介して、コネクタピンが相応に差し込まれ る。

【０００９】 係止アームは、有利には、保持プレートの縁部に直接的に枢着結合されており 、係止アームの自由な端部には、係止フックが設けられている。この係止フック は、コンタクトキャリアに設けられている切欠きに係合する。これにより、保持 プレートを、簡単に、コンタクトキャリア上への装着以前に、載置することが可 能になる。

【００１０】 差込み方向に設けられた切欠きは、差込み方向で保持プレートの遊びを得るた めに、係止フックと比較してより大きく寸法設定されており、これにより、自動 装着の際に、場合によっては装着グリップがコネクタ部材を破壊してしまう、と いうことはない。

【００１１】 保持プレート自体は、コネクタ部材に取り付けられた後は、残したままにして よい。なぜならば、保持プレートは、コネクタ部材の本来の機能を損ねることは 全くないからである。

【００１２】 本考案の別の有利な構成は、以下の説明、図面及び実用新案登録請求の範囲に 記載されている。

【００１３】

【考案の実施の形態】

以下に本考案の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。

【００１４】 図１及び図２には、本考案のコネクタ部材１が示されている。このコネクタ部 材１は、ケーシング２と、ケーシング内に配置されているコンタクトキャリア３ と、差込み方向（矢印４）とは反対の側Ａに配置された、ゲル又はシリコーンか ら成る構造を有する多極のシール部材５とから成る。この多極のシール部材５は 、コンタクトキャリア３の一部であるフレーム６により取り囲まれている。

【００１５】 コンタクトキャリア３は、図１及び図２に示されている実施例のように、コン タクトキャリア上部３ａとコンタクトキャリア下部３ｂとに分かれており、コン タクトキャリア下部３ｂは、図示されていない別のコネクタ部材との電気的な差 込み結合を形成するために用いられる。コンタクトキャリア上部３ａとコンタク トキャリア下部３ｂとの間には、全周にわたって延びる半径方向シール部材７が 設けられている。

【００１６】 本考案では、保持プレート８がコンタクトキャリア上部３ａ上に直接的に載置 されており、これにより、自動装着のための平らな装着面Ｂが得られる。この場 合、保持プレート８は装着開口９（図２）を有しており、コンタクトキャリア３ 内に配置されているコンタクトエレメント（図示せず）は、この装着開口９を貫 いて、装着することができる。

【００１７】 さらに、保持プレート８は係止エレメント１０を有しており、この係止エレメ ント１０によって、保持プレート８はコンタクトキャリア３に固定可能になって いる。係止部材１０は、係止アーム１１の形に形成されており、この係止アーム １１は、コンタクトキャリア３に取り付けられた状態では、有利には垂直にコン タクトキャリア３から離れる方向、しかも差込み方向（矢印４）に延びている。 係止アーム１１の自由な端部には、係止フック１２が設けられており、この係止 フック１２は、コンタクトキャリア３に設けられている切欠き１３に係合する。 これにより、保持プレート８の、コンタクトキャリア３への簡単な取り付けが保 証される。

【００１８】 わずかにばね弾性的に負荷された保持プレート８の支承を可能にするために、 切欠き１３は、少なくとも差込み方向（矢印４）に、係止フック１２より大きく なるように寸法設定されている。

【００１９】 このようにして、平らな装着面Ｂを簡単に得ることができ、この装着面Ｂによ って、自動装着のために最適な加工面が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のゲル製シール部材又はシリコーン製シ
ール部材と、本考案の保持プレートとが設けられている
コネクタ部材の断面図である。

【図２】図１のコンタクト部材の平面図である。

【符号の説明】

１ コネクタ部材、 ２ ケーシング、 ３ コンタク
トキャリア、 ３ａコンタクトキャリア上部、 ３ｂ
コンタクトキャリア下部、 ４ 矢印（差込み方向）
５ シール部材、 ６ フレーム、 ７ 半径方向シー
ル部材、 ８保持プレート、 ９ 装着開口、 １０
係止エレメント、 １１ 係止アーム、 １２ 係止フ
ック、 １３ 切欠き、 Ａ 差し込み方向とは反対の
側、Ｂ 装着面

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 コネクタ部材（１）、特にワイヤハーネ
   スコネクタであって、別のコネクタ部材との電気的な差
   込み結合を形成するためのものであり、主に、ケーシン
   グ（２）と、該ケーシング内に配置されたコンタクトキ
   ャリア（３）と、差込み方向（矢印４）とは反対の側
   （Ａ）に配置された、ゲル又はシリコーンから成る構造
   を有する多極のシール部材（５）とから成っている形式
   のものにおいて、 コネクタ部材（１）の、差込み方向とは反対の側（Ａ）
   で、多極のシール部材（５）上に、装着開口（９）を備
   えた平らな保持プレート（８）が設けられていて、該保
   持プレート（８）が、コンタクトキャリア（３）に係止
   可能であり、当該保持プレート（８）に枢着結合されて
   いて保持プレート（８）から離れる方向に延びている係
   止アーム（１１）が、コネクタ部材（１）の差込み方向
   （矢印４）に形成されていることを特徴とする、ゲル又
   はシリコーンから成る構造を有する多極のシール部材を
   備えたコネクタ部材。
2. 【請求項２】 保持プレート（８）が、差込み方向（矢
   印４）に、遊びを有している、請求項１記載のコネクタ
   部材。
3. 【請求項３】 係止アーム（１１）の自由な端部に、係
   止フック（１２）が形成されており、該係止フック（１
   ２）が、コンタクトキャリア（３）に設けられている切
   欠き（１３）に係合し、該切欠き（１３）が、差込み方
   向（矢印４）で、係止フック（１２）と比較してより大
   きく寸法設定されている、請求項２記載のコネクタ部
   材。