JPH0713188Y2 - ウエッジベースバルブ用ソケット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は自動車用灯具等に使用されるウエッジベースバ
ルブ用のソケットに関するものである。

〈従来の技術〉 ウエッジベースバルブ用のソケットでは、バルブベース
部をソケット本体のバルブ装着口内へ差し込むだけで、
バルブのリード線をソケット本体内に組込んだ端子と電
気的に接続させると同時に、バルブを脱落しないように
保持しなければならない。

しかし乍ら、最近規格化された、バルブベース部に上面
側が短斜面なし下面側が長斜面をなす断面略三角形状を
した上向き傾斜突起と下面側が短斜面をなし上面側が長
斜面をなす断面略三角形状をした下向き傾斜突起を突設
した大型のウエッジベースバルブ用のソケットでは、バ
ルブが大型化した分、振動等の影響を受けやすくなり、
バルブがバルブ装着口から脱落しやすい不具合があっ
た。

〈考案が解決しようとする課題〉 本考案はこの様な従来の不具合に鑑みてなされたもので
あり、最近規格化された大型のウエッジベースバルブを
脱落することなくしっかりと装着保持することが出来る
ウエッジベースバルブ用ソケットを提供せんとするもの
である。

〈課題を解決するための手段〉 斯る目的を達成する本考案ウエッジベースバルブ用ソケ
ットは、ベース部に上向き傾斜突起と下向き傾斜突起を
突設したウエッジベースバルブを装着するためのソケッ
トであって、ソケット本体のバルブ装着口内に、バルブ
のリード線と電気的に接触する接触子と前記バルブベー
ス部の上向き傾斜突起を下方向へ弾圧するための弾圧当
接部を備えた押圧片とを同一体に形成した端子を一体的
に組込むと共に、上記押圧片の先端部を、前記バルブベ
ース部の上向き傾斜突起が上記押圧当接部を乗り越える
時にのみバルブ装着口の内壁面に当接するように屈曲形
成した事を特徴としたものである。

〈実施例〉 以下、本考案実施の一例を図面に基づいて説明する。

バルブソケットには、ソケット本体１の内部に組込んだ
端子２に直接外部コネクタを電気的に接続させる所謂直
結タイプのものと、端子２にコードを接続しそのコード
にターミナルを介して外部コネクタを接続させる所謂コ
ードタイプのものとがあり、更に両タイプ共に夫々シン
グルフィラメントバルブ用とダブルフィラメントバルブ
用とがあるが、今図示実施例に従ってコードタイプのダ
ブルフィラメントバルブ用ソケットの例で説明する。

また図示例のバルブ３は、最近規格化された大型ダブル
フィラメントウエッジベースバルブであり、電球部31の
下部に偏平状のベース部32を同一体に形成せしめ、その
ベース部32の下端からフィラメント33のリード線34を導
出させてベース部32の左右両面上に振り分けて添設する
と共に、ベース部32の左右両面に各１個ずつ合計２個の
上向き傾斜突起35と各２個ずつ合計４個の下向き傾斜突
起36を同一体に突出形成して構成されている。従って、
このバルブ３のベース部32をソケット本体１のバルブ装
着口11内に着脱自在に挿入装着すると、バルブベース部
32のリード線34がソケット本体１のバルブ装着口11内に
組込んだ端子２の接触子21と電気的に接触すると共に、
バルブベース部32の上向き傾斜突起35が端子２の押圧片
22でもって下方向へ弾圧され、且つ下向き傾斜突起36が
端子２またはバルブ装着口11内に形成した支持段部19に
当接係合して、バルブベース部32がこれら端子２の押圧
片22と支持段部19とでもって装着方向（上下方向）に規
制され、バルブ装着口11内に正規位置に且つ脱落しない
ように装着保持される。又、電球部31に公称電圧や電
力，メーター名等をマーキング39する場合、図示実施例
の如くマーキング39をドット（点）でもって形成すれ
ば、点灯時にマーキング39が影になることが少なくな
り、バルブの効率を向上させることが出来るようにな
る。

ソケット本体１は、樹脂等の絶縁性材料を用いて、バル
ブ３のベース部32を挿着支持するめのバルブ装着口11
と、バヨネット12を突設し灯具のソケット取付口と適合
するようにバルブ装着口11の外周を囲繞する円筒状外周
壁13と、ガスケット（図示せず）を支持するためのフラ
ンジ14とを同一体に形成してなり、上記バルブ装着口11
内に１個のアース用端子2aと２個のプラス用端子2b,2c
を一体的に組込んでソケットを構成する。

バルブ装着口11は、バルブ３のベース部32を挿入装着し
た際にバルブ３が前後及び左右にグラ付かないようにバ
ルブベース部32の外形とほぼ適合する平面略横長矩形状
に形成せしめ、このバルブ装着口11内に端子２（一個の
アース用端子2aと２個のプラス用端子2b,2c）を組込む
ための取付溝16a,16b,16cを夫々奥行方向に形成すると
共に、各端子2a,2b,2cの抜止め係止片24及び抜止め掛止
突起25を掛止させるための係合段部17及び掛止部18を形
成してなる。

そして、ソケット本体１のバルブ装着口11内に装着され
る端子２は互いに形状の異なる３種類の端子を用いる。
即ち、アース用端子2aは、バルブベース部32の側面を取
り囲むようにバルブベース部32の肉厚とほぼ同じ巾を有
する略コ字形に形成した支持壁部26の上部に、バルブベ
ース部32上に添設したアース用リード線34と電気的に弾
接触する２個の接触子21と、バルブベース部32の上向き
傾斜突起35と係合してバルブベース部32を下方向へ弾性
的に押圧するための１個の押圧片22とを同一体に形成し
てなる。又、一方のプラス用端子2bは支持壁部26の上部
にバルブ３のリード線34と電気的に弾接触する接触子21
と、バルブベース部32の上向き傾斜突起35を下方向へ弾
性的に押圧する押圧片22とを同一体に形成してなり、他
方のプラス用端子2cは支持壁部26の上部にバルブのリー
ド線34と電気的に弾接触する接触子21と、補強壁部27と
を同一体に形成してなるものである。又、各端子２（2
a,2b,2c）には、支持壁部26の下部にコード接続部28を
各々同一体に形成すると共に、ソケット本体１のバルブ
装着口11内に形成した各取付溝16a〜16c内に挿入係合さ
れる取付片部29とバルブ装着口11内に形成した係合段部
17及び掛止部18に係合掛止される抜止め係止片24及び抜
止め掛止突起25を同一体に突出形成する。

そして、上記押圧片22には、バルブベース部32の上向き
傾斜突起35の上面35aと当接係合する押圧当接部22aを形
成すると共に、その上部すなわち先端部22bを外側へ向
けて屈曲形成し、バルブベース部32の上向き傾斜突起35
が上記押圧当接部22aを乗り越える時にのみバルブ装着
口11の内壁面11aに当接するようになす。即ち、第１図
乃至第３図に示した第１実施例のものは、先端部22bを
外側へ水平状に屈曲形成せしめバルブ３のベース部32を
バルブ装着口11内に装着した状態では押圧片22の先端部
22b先端とバルブ装着口11内壁面11aとの間に少し隙間Ｌ
を有し、バルブベース部32の上向き傾斜突起35が押圧片
22の押圧当接部22aを乗り越える時（図中、二点鎖線で
示した状態）には、押圧片22の先端部22b先端がバルブ
装着口11の内壁面11aに略直角に当接するように形成し
たものである。又、第５図に示した第２実施例のもの
は、先端部22bを外側へ上向き傾斜状に屈曲形成すると
共に先端縁22cを内側へ反り返し、バルブベース部32の
上向き傾斜突起35が押圧片22の押圧当接部22aを乗り越
える時（図中、二点鎖線で示した状態）、先端縁22cが
バルブ装着口11の内壁面11aに弾接するように形成した
ものである。又、上記接触子21はその下端部21aを内側
へ湾曲せしめ、バルブ３のベース部32をバルブ装着口11
内に装着した際に、その下端部21aの先端が支持壁部26
に当接するように形成する。接触子21をこの様に形成す
ることにより、接触子21にかかる過負荷を防止して、バ
ルブ３のリード線34と長期に亘って安定して接触させる
ことが出来るようになる。

而して、各端子2a,2b,2cのコード接続部28にコード４を
カシメて接続した後、各端子2a,2b,2cをソケット本体１
のバルブ装着口11内に下方（バルブ装着口11と反対側）
から挿入させて、各端子2a,2b,2cの取付片部29をソケッ
ト本体１の取付溝16a,16b,16c内に夫々挿入係合させる
と共に、抜止め係止片24及び抜止め掛止突起25をバルブ
装着口11内に形成した係合段部17及び掛止部18に夫々係
合掛止させて一体的に組込み、コード４側をブッシュ５
でもって密封する。この時、各端子2a,2b,2cのコード接
続部28をバルブ装着口11の中心から等距離位置に且つ互
いに等間隔となるように配置設定すると共に、ブッシュ
５のコード貫通穴51を各端子2a,2b,2cのコード接続部28
と対応させてブッシュ５の中心から等距離位置に等間隔
に形成することにより、ブッシュ５をソケット本体１に
組付ける際に方向性がなくなるので、組立性を向上させ
ることが出来るようになる。

〈考案の効果〉 本考案ウエッジベースバルブ用ソケットは斯様に構成し
たので、バルブのベース部をソケット本体のバルブ装着
口内に挿入する際には、バルブベース部の上向き傾斜突
起の斜面による作用でもってバルブベース部の上向き傾
斜突起が端子の押圧当接部を比較的容易に乗り越えるこ
とができるが、バルブベース部がバルブ装着口から脱落
しようとバルブベース部の上向き傾斜突起が端子の押圧
当接部を乗り越えようとすると、押圧片の先端部先端が
バルブ装着口の内壁面に当接して押圧当接部がそれ以上
外側へ移動しないので、その結果バルブを脱落すること
なくしっかりと装着保持することが出来るものである。

よって、所期の目的を達成し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案第１実施例を示す第２図の（１）−
（１）線断面図、第２図は第１図の（２）−（２）線断
面図、第３図は一部切欠分解斜視図、第４図は第１図の
（４）−（４）線に沿える拡大断面図、第５図は本考案
第２実施例を示す断面図である。 図中、 1:ソケット本体、11:バルブ装着口 11a:内壁面、２（2a〜2c）：端子 21:接触子、22:押圧片 22a:押圧当接部、22b:押圧片先端部 3:ウエッジベースバルブ 32:ベース部、34:リード線 35:上向き傾斜突起、36:下向き傾斜突起

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ベース部に上面側が短斜面をなし下面側が
   長斜面をなす断面略三角形状をした上向き傾斜突起と下
   面側が短斜面をなし上面側が長斜面をなす断面略三角形
   状をした下向き傾斜突起を突設したウエッジベースバル
   ブを装着するためのソケットであって、ソケット本体の
   バルブ装着口内に、バルブのリード線と電気的に接触す
   る接触子と前記バルブベース部の上向き傾斜突起を下方
   向へ弾圧するための押圧当接部を備えた押圧片とを同一
   体に形成した端子を一体的に組込むと共に、上記押圧片
   の先端部を、前記バルブベース部の上向き傾斜突起が上
   記押圧当接部を乗り越える時にのみバルブ装着口の内壁
   面に当接するように屈曲形成した事を特徴とするウエッ
   ジベースバルブ用ソケット。