JP3084835B2 - 田植機 - Google Patents

田植機

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JP3084835B2
JP3084835B2 JP03251866A JP25186691A JP3084835B2 JP 3084835 B2 JP3084835 B2 JP 3084835B2 JP 03251866 A JP03251866 A JP 03251866A JP 25186691 A JP25186691 A JP 25186691A JP 3084835 B2 JP3084835 B2 JP 3084835B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、植付作業機の昇降制
御装置を設けた田植機に関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】従来、走行車体に装着した
植付作業機の上下方向の高さを接地滑走するフロ−トの
前部の上下動に基づいて所定の高さに制御する昇降制御
装置を設けた田植機があるが、圃場の凹凸が激しくて植
付作業機の前後方向の傾斜変動が激しくなると、昇降制
御装置のセンサーを兼ねるフロートも表土面に対する姿
勢が激しく変化し、その結果、昇降制御による植付作業
機の昇降動が頻繁に繰り返されて上下にばたつくハンチ
ング状態が発生し、適確に田植作業が行えなくなる問題
があった。
【0003】
【問題点を解決するための手段】この発明は、上記の問
題点を解決するために、走行車体に装着した植付作業機
の上下方向の高さを接地滑走するフロ−トの前部の上下
動に基づいて所定の高さに制御する昇降制御装置を設け
た田植機において、植付作業機の前後方向の傾斜変動が
激しくなると前記昇降制御装置の感度調節手段を鈍感に
調節する手段を設けたことを特徴とする田植機としたも
のである。
【0004】
【発明の作用及び効果】この発明の田植機は、植付作業
機の前後方向の傾斜変動が激しくなると、昇降制御の感
度調節手段は自動的に鈍感側に調節され、よって、植付
作業機のハンチング状態の発生が抑止されて、凹凸の激
しい圃場でも適確な田植作業が行える。
【0005】
【実施例】この発明の一実施例を図面に基いて詳細に説
明する。1は乗用型田植機の走行車体で、左右一対の操
向用の前輪2、2と左右一対の後輪3、3を備えてい
る。この走行車体1の後側には昇降リンク5を介して植
付作業機4が装着されている。走行車体1のフレーム7
上にはエンジン6が搭載され、そのエンジン6の上側は
ステップフロア8と一体成形されたエンジンカバー8a
で覆われ、そのカバー8a上に座席9が配設されてい
る。座席9の前方には、ハンドル10が配設され、その
下側はボンネット11で覆われている。また、走行車体
1の前側に設けられたミッションケース12の後側には
側面視コ字状の支持部材13が固着され、その支持部材
13の内側に前輪差動装置14を内装する前輪デフケー
ス14aが設けられている。また、コ字状の支持部材1
3の後側には前記フレーム7の前端が固着され、そのフ
レーム7の後端に後輪伝動ケース15が固着されてい
る。
【0006】ところで、前輪2、2は、支持部材13の
内側に前輪差動装置14を内装する前輪デフケース14
aが前後方向の軸14a’でにローリング自在に枢支さ
れていて、その前輪デフケース14aの左右側部に横伝
動フレーム14b、14b、縦伝動フレーム14c、1
4cが固着され、縦伝動フレーム14c、14cの伝動
回転する前輪車軸14d、14dにそれぞれ取り付けら
れている。また、車体側の支持部材13には左右方向の
傾きを検出する水平センサ14Sが取り付けられ、その
センサ14Sの検出が右傾と左傾の検出頻度が所定時間
当りに所定回数以上検出されたときは、前輪デフケース
14aの軸14a’周りのローリングをロックし機体に
対して水平に固定するように、支持部材13の左右に固
着のロック用ソレノイドSOL、SOLが作動するよう
になっている。
【0007】尚、14P、14P’は前輪デフロックペ
ダルで、両ペダルはロッド14zで連結されて、どちら
のペダルを踏み込んでも前輪差動装置14が差動ロック
するよう連動操作される。主デフロックペダル14P
は、操縦者が着座したときの足元付近に設けられる。補
助デフロックペダル14P’は、畦越え時などで機体が
前上がりになっって前輪が浮き上がりそうになったと
き、重心を前側に移動させるため、操縦者がボンネット
11の前側に後向きにハンドル10を握って立って操縦
するときの足元付近に位置するように設けられる。
【0008】また、後輪3、3は、外周がゴムでモール
ドされたリム3a、3aと、後輪車軸15a、15aに
組み付けるボス3b、3bと、リムとボスをつなぐスポ
ーク3c…からなる。この後輪3、3は、後輪伝動ケー
ス15、15の六角軸に成形された後輪車軸15a、1
5aに、ボス3b、3bの六角孔を嵌合させ、ピン3
d、3dで抜け止めされて取り付けられている。ボス3
b、3bには、グリス注入口3b’とプーリー抜き具な
どで車輪3、3を引き抜くときに引っかけるための鍔部
3b”が設けられている。後輪車軸15a、15aが角
軸のためボス3b、3bを車軸に対して回転方向に摺動
させることができないため、後輪3、3を車軸15a、
15aから取り外すとき車軸15a、15aが錆び付い
ていると、非常に抜けにくい。こんな場合に、ボス3
b、3bに設けたグリス注入口3b’にグリスを事前に
注入しておいて錆付きを防止し、そして、車輪3、3を
引き抜くときはプーリー抜き具を鍔部3b”、3b”に
引っかけて引き抜けば容易にできる。
【0009】昇降リンク5は、油圧シリンダ16の作動
により上下に昇降動するようになっている。昇降リンク
5のリンク構成は、前記後輪伝動ケース15の上側にリ
ンク支持フレ−ム5aが固設され、その支持フレ−ム5
aに上リンク5b、5bと下リンク5c、5cが上下に
回動自在に連結され、更にその上下のリンク5b、5
b、5c、5cの後端が縦リンク5dと連結軸5e、5
fで回動自在に連結されて平行リンクに構成されてい
る。また、油圧シリンダ16は、そのシリンダ部の基部
が前記後輪伝動ケース15の後側部に軸支され、ピスト
ン部の先端部がスプリングの緩衝手段を介して上リンク
5b、5bに軸着して、前記リンク部材と連結してい
る。
【0010】植付作業機4は、走行車体1のミッション
ケース12から伝動軸を介して動力入力される植付伝動
ケ−ス17がその機枠を兼ねている。その植付伝動ケ−
ス17の上側には、苗載台18が、前側が上位になるよ
う傾斜した状態で左右摺動自在に設けられ、植付伝動ケ
−ス17の両側面から突出した左右往復移動棒18bと
連結して左右に往復作動するようになっている。更に、
植付伝動ケ−ス11には後方に向けて3本の移植伝動フ
レ−ム19…が延設され、その伝動フレ−ム19…の各
後端部の左右両側に駆動軸19a…が突出し、その駆動
軸に前記苗載台18から苗を一株づつ分割して移植する
移植装置20…が装着されて6条植え構成となってい
る。
【0011】移植装置20は、駆動軸19aに取り付け
られて回転する回転ケース20aと、その回転ケース2
0aの回転とは逆方向に回転する移植具軸20b’、2
0b’に2基の移植具20b、20bがそれぞれ取り付
けられるロータリー式の移植装置20である。移植具2
0bは、回転ケース20aと一体で回るカム20cとス
プリング20dによって押出しアーム20c’が揺動し
移植具20aが圃場に達したとき突出作動して分離保持
した苗を押し出す押出しフォーク20eと、移植具ケー
ス20fに固定の苗分離針20gからなる。苗分離針2
0gを固定するプレート20hには苗詰まり防止片20
i’が固着し、苗押出しフォーク20eのU字状の押出
し部材20e’の凹部に入り込むように設けられてい
る。苗押出し部材20e’のU字状の凹部内に詰まった
苗や土は、苗押出しフォーク20eが突出位置から引っ
込むときに苗詰まり防止片20i’により吐き出され
る。また、フォーク20eと分離針20gの間の隙間が
苗詰まり防止片20i’で埋められているので、ここに
苗や土が入り込んで詰まることもない。
【0012】また、各移植伝動フレ−ム19…の下部に
は、中央整地フロ−ト21aと左右整地フロ−ト21
b、21bが、前端が上下に揺動するように装着されて
いる。ここで、中央整地フロ−ト21aは、その揺動可
能な前端側が前記油圧シリンダ16を作動させる油圧バ
ルブ22と連動連結しているので、植付作業機4を表土
面に対して上下に所定の高さに維持させる自動昇降制御
におけるフロ−トセンサとして機能する。
【0013】詳述すれば、油圧バルブ22は、油圧バル
ブ本体22a側を、植付伝動ケース17から前方に延出
した支持枠17aに枢着し、また、スプール22b側を
感知リンク23の一端に枢着している。感知リンク23
の他端は中央整地フロート21aに固着の枢支ブラッケ
ト24に枢着されている。枢支ピン24aまわりにはト
ルクスプリング24bが設けてあり、感知リンク23と
ブラケット24の間にスプリング端を係止している。感
知リンク23の先端には、向い角調節用ワイヤ25のア
ウター25aが取り付けてあり、また、インナー25b
はブラケット24の前部に取り付けられている。また、
支持枠17aとフロート21aとの間には、く字状のリ
ンク機構を構成する上下の支持リンク26a、26bが
設けてあり、支持枠17aと上支持リンク26aとはピ
ン27aで、上支持リンク26aと26bとはピン27
bで、下支持リンク26bとブラケット24とはピン2
7cで枢支されている。前記ピン27bには、スプリン
グ28の一端を取り付けており、他端は感知リンク23
の上辺に設けた係合溝23a、23b、23cのいずれ
かに係止して、スプリング28の引っ張り力を調節可能
としている。29は感度調節レバーで、前記向い角調節
用ワイヤー25のインナー25bと連結する。
【0014】以上のように中央整地フロート21aを構
成することでセンサーフロートとして作用することにな
る。即ち、中央整地フロート21aは表土面の凹凸に従
って滑走するが、植付部4に対して表土が高くなると、
フロート21aの前側は後部枢支軸周りに上方へ揺動
し、バルブ22のスプール22bが押し上げられてシリ
ンダ16が伸長するように圧油の流れが切り替えられ
る。これにより、植付部4が上昇すると、フロート22
aの自重によりスプール22bが下方に引き出され、植
付部4とフロート21aの前端部との相対間隔が所定間
隔になったところで、シリンダ16を作動させる圧油の
流れはブロックされて、植付部4の上動は停止する。反
対に、植付部4に対して表土が低くなると、フロート2
1aの前側は後部枢支軸周りに下方へ揺動し、バルブ2
2のスプール22bが下方に引き出されてシリンダ16
が短縮するように圧油の流れが切り替えられる。これに
より、植付部4が下降すると、フロート22aは表土に
より押し上げられそれとともにスプール22bが上方に
押し上げられ、植付部4とフロート21aの前端部との
相対間隔が所定間隔になったところで、シリンダ16を
作動させる圧油の流れはブロックされて、植付部4の下
動は停止する。以上のようにして、植付部4は、表土面
に対して所定の高さに維持されるように制御される。
【0015】また、このセンサーフロート21aの感度
調節は、フロート21aの表土面に対する向い角を調節
することで可能となる。表土が軟らかいときは、フロー
ト向い角が大きくなるよう向い角調節用ワイヤ25のイ
ンナー25bを引っ張るように感度調節レバー29を操
作する。すると、フロート21aの前側接地部における
表土面からの反力がフロート21a前端部押し上げ方向
の分力が大きくなって、表土が軟らかいににもかかわら
ずフロート21aが沈み込み過ぎず敏感に表土面の高低
に対して追従する。反対に、表土が硬いときは、フロー
ト向い角が小さくなるよう向い角調節用ワイヤ25のイ
ンナー25bを戻すように感度調節レバー29を操作す
る。すると、フロート21aの前側接地部における表土
面からの反力がフロート21a前端部押し上げ方向の分
力が小さくなって、表土が硬いにもかかわらずフロート
21aが浮き上がり過ぎず鈍感に敏感に表土面の高低に
対して追従する。
【0016】また、この植付作業機4は、植付伝動ケ−
ス17に固着の前後方向の連結軸17bが昇降リンク5
の縦リンク5dの下側枢支軸5fに回動自在に取り付け
られた揺動リンク5gの下端部に設けられた軸受部5h
に回動自在に嵌合して、ロ−リング動可能に装着されて
いる。そして、走行車体1が左右に傾むいても植付作業
機4は水平を維持するように制御する水平制御装置30
が設けられている。
【0017】水平制御装置30は、左右方向の対水平面
傾斜角を検出する水平センサ31と、連結軸17b回り
に植付作業機4を強制的にロ−リング動させるロ−リン
グ作動装置32と、水平センサ31の入力によりロ−リ
ング作動装置32の作動を制御する水平制御コントロ−
ラ(図示省略)とからなる。具体的には以下のように構
成されている。即ち、揺動リンク5gの後側に固着の支
軸5iにロ−リング作動部材33が回動自在に取付けら
れ、その作動部材33の下端部には部分歯車部33aが
成形されている。また、電動のロ−リング作動モ−タ3
4が揺動リンク5gに固設され、そのモ−タ34の回転
軸に一体回転するように取り付けられた駆動歯車34a
が前記ロ−リング作動部材33の部分歯車部33aに噛
み合うようになっている。更に、ローリング作動部材3
3の上部側には植付作業機4の左右の苗載台支持フレ−
ム18a、18aと連結する連結スプリング35、35
が連結している。ここで、ロ−リング作動部材33が左
右中立姿勢にあるときに、植付作業機4は走行車体1に
対して水平姿勢をとるように調整されている。
【0018】よって、走行車体1が右或は左に傾くと、
それに伴って植付作業機4が傾くと、水平センサ31が
水平面に対するその傾きを検出し、その検出値が水平制
御コントロ−ラに入力される。そして、水平制御コント
ロ−ラから指令を受けてロ−リング作動モ−タ34が作
動する。そして、ロ−リング作動部材33が支軸5i回
りに右或は左に回動し、水平センサ31で検出される傾
斜角が0度に(水平に)なるまで作動する。その結果、
ローリング作動部材33に連結する植付作業機4が連結
軸17b回りに右或は左にロ−リング動し、水平状態に
復帰する。以上のように、水平制御装置22によって、
走行車体1が左右に傾いても植付作業機4は水平面に対
して平行に(即ち水平に)なるよう修正される。
【0019】尚、ロ−リング作動部材33は、ロ−リン
グ作動モ−タ34によって左右に回動するが、その回動
許容範囲はスイッチ36、36によって定められてい
る。即ち、ロ−リング作動部材33の前側面には左右中
央に位置して前方に突出する作動杆33bが固着してい
て、ロ−リング作動部材33が所定の角度回動したとき
前記作動杆33bが揺動リンク5gの上部に固設された
スイッチ36、36の一方に接当する。このとき、植付
作業機4が水平になるまで更にロ−リング作動させなけ
ればならない状態であったとしても、ロ−リング作動モ
−タ34は停止する。よって、ロ−リング作動部材33
はもうそれ以上は大きくは回動しない。また、左右に最
大ローリングした状態で、外力が働いて更に強制的にロ
ーリング動した場合や異常作動してオーバーランした場
合に、駆動歯車34aがローリング作動部材33の部分
歯車部33aから脱落してしまう恐れがある。この場合
は、その歯車部33aの左右両端部に形成された歯車受
部34cで受けられるようになっている。
【0020】以上のロ−リング制御は、水平センサ31
による左右傾きの検出値が所定角度θr以上になったと
きに、ロ−リング作動装置32に制御信号を発信する
が、その所定角度θrの設定値を調節することにより、
ロ−リング制御の感度を調節することができる。この角
度θrを大きく設定すると、ロ−リング制御は鈍感にな
り、角度θrを小さく設定すると、ロ−リング制御は敏
感になる。
【0021】更に、この植付作業機4には、ピッチング
制御装置37が設けられていて、前後方向の傾きに応じ
て強制的にピッチング動させられるようになっている。
詳述すると、リンク5の枢支軸5f周りに回動自在に取
り付けられた揺動リンク5gと、縦リンク5dの間に電
動のピッチング作動シリンダ38が、そのシリンダ部3
8aが縦リンク5d側に枢支され、ピストン部38bが
揺動リンク5g側に、緩衝装置としてのスプリングケー
ス39(ピストン38bの先端部に対して前後にスプリ
ング39a、39bが作用する)を介して枢着されて設
けられている。また、植付伝動ケース17には前後方向
の傾きを検出する水平センサ40が取り付けられてい
て、この検出値はピッチング制御コントローラ(図示省
略)に入力され、ここからピッチング作動シリンダ37
を制御作動させる信号が出力される。
【0022】このピッチング制御装置37は、以下のよ
うに作動する。前輪2、2が耕盤の凹部に落ち込んで
(或は後輪3、3が凸部に乗り上げて)走行車体1の前
部が下がり植付作業機4が前傾姿勢になると、水平セン
サ40がその傾きを検出し、その検出値に基づき植付作
業機4が水平状態(或は、所定の角度)になるようにピ
ッチング作動シンリンダ38が伸長作動し、植付作業機
4が前後方向の水平に復帰する(図2)。逆に、前輪
2、2が耕盤の凸部に乗り上げて(或は後輪3、3が凹
部に落ち込んで)走行車体1の前部が上がり植付作業機
4が後傾姿勢になると、水平センサ40がその傾きを検
出し、その検出値に基づき植付作業機4が水平状態にな
るようにピッチング作動シンリンダ38が短縮作動し、
植付作業機4が前後方向の水平に復帰する。また、水平
センサ40で検出される前後の傾斜角度が大きくなる
と、それに比例してピッチング作動シリンダ38の制御
作動速度が速くなるようにもなっている。
【0023】以上のピッチング制御は、水平センサ40
による前後の傾きの検出値が所定角度θp以上になった
ときに、ピッチング作動シリンダ38に制御信号を発信
するが、その所定角度θpの設定値を調節することによ
り、ピッチング制御の感度を調節することができる。こ
の角度θpを大きく設定すると、ピッチング制御は鈍感
になり、角度θpを小さく設定すると、ピッチング制御
は敏感になる。
【0024】上記ピッチング制御は、以下のときに制御
OFFとなる。 非作業状態を検出したとき ・メインクラッチ切り時(クラッチペダル50踏込み
時) ・植付作業機4が非接地時、或は植付クラッチ切り時 走行が停止したとき、或は旋回のとき 植付作業機4の昇降制御、ロ−リング制御が制御OF
Fとなったとき ピッチング制御が頻繁に作動するとき(単位時間当り
に植付作業機4が前傾状態と後傾状態とをとる回数が所
定回数以上のとき)
【0025】また、以下のときに、ピッチング制御の感
度調節が連動して調節される。植付作業機4の昇降制
御、或はロ−リング制御の感度調節が調節されたとき…
「敏感/鈍感」に感度調節されたらピッチング制御も
「敏感/鈍感」に。別途設ける土壌硬軟センサにより
感度調節されるようにも構成できる。
【0026】ところで、圃場の凹凸が激しくて植付作業
機の前後方向の傾斜変動が激しくなると、ピッチング制
御の制御が追いつかなくなって表土面に対する植付作業
機の前後方向の姿勢変動も激しくなり、その結果、昇降
制御による植付作業機の昇降動が頻繁に繰り返されて上
下にばたつくハンチング状態が発生する。これを抑止す
るために、この田植機では以下の作動操作を連動させ
る。
【0027】ピッチング制御の感度を鈍感にするとと
もに、植付作業機4の昇降制御、ロ−リング制御の感度
を鈍感にする。或は、ピッチング制御の制御作動速度
を遅くするとともに、植付作業機4の昇降制御、ロ−リ
ング制御の制御作動速度を遅くする。更に、走行速度
を遅くする。
【0028】以上の連動によっても、なお頻繁に作動す
るときは、以下の操作を連動させる。ピッチング制御
を制御OFFにするとともに、植付作業機4の昇降制
御、ロ−リング制御も制御OFFにする。走行を停止
させる。
【0029】また、ロ−リング制御が頻繁に作動すると
きにも、植付作業機4のハンチング状態の発生を抑止す
るために、上記の作動操作を連動させる。
【0030】したがって、この田植機は、植付作業機4
の前後方向の傾斜変動が激しくなると、昇降制御の感度
調節手段は自動的に鈍感側に調節され、よって、植付作
業機4のハンチング状態の発生が抑止されて、凹凸の激
しい圃場でも適確な田植作業が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用田植機の側面図
【図2】ピッチング制御の制御状態を示す側面図
【図3】ピッチング制御、ロ−リング制御の要部の構成
を示す側面図
【図4】ロ−リング制御の要部の構成を示す背面図
【図5】昇降制御の要部の構成を示す側面図
【図6】前輪ロ−リング構成を示す一部断面正面図
【図7】後輪取付構成を示す一部断面背面図
【図8】移植装置を示す側面図
【図9】移植具の一部を示す斜視図
【符号の説明】
1:走行車体 4:植付作業機 21a:フロ−ト(センサ−フロ−ト) 37:ピッチング制御装置

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行車体に装着した植付作業機の上下方
    向の高さを接地滑走するフロ−トの前部の上下動に基づ
    いて所定の高さに制御する昇降制御装置を設けた田植機
    において、植付作業機の前後方向の傾斜変動が激しくな
    ると前記昇降制御装置の感度調節手段を鈍感に調節する
    手段を設けたことを特徴とする田植機
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