JP3084267B2 - 電動車椅子 - Google Patents

電動車椅子

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JP3084267B2
JP3084267B2 JP10140578A JP14057898A JP3084267B2 JP 3084267 B2 JP3084267 B2 JP 3084267B2 JP 10140578 A JP10140578 A JP 10140578A JP 14057898 A JP14057898 A JP 14057898A JP 3084267 B2 JP3084267 B2 JP 3084267B2
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哲也 西平
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車椅子の向きを静
止回転(軸を固定したコマのような回転)可能にした例
えば高齢者等の身体的な軽度障害者に好適な電動車椅子
に係り、特に、家庭用エレベ−タ等のような狭い空間で
壁面等と非干渉で180°回転させることを容易に行え
るようにした電動車椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】老齢化社会を迎えつつある今日、新築さ
れる家屋は、高齢者が居住し易いように隣接する部屋間
の境界等に、できるだけ段差が無いように工夫したり、
また、家庭用エレベ−タを設置して各階間を歩いて登り
降りしないで済むように工夫したりすることが多くなる
傾向にある。
【0003】一方、高齢者には、多少歩行することが可
能であっても、現在位置からかなり離れた目的位置まで
は、歩行して移動することが困難であるという人も多
い。特に、このような老齢者による各階間の歩行移動
は、実質的に不可能である。
【0004】こうした状況下にあって、高齢者等の身体
的な軽度障害者が利用しやすい室内用電動車椅子が要請
されるようになった。なお、一般的に普及している電動
車椅子の多くは、身体的な重度障害者を対象としたもの
であり、大型で小回り走行できない構造のものになって
いる。
【0005】また、例えば、日本義肢装具学会誌Vo
l.9,No.2(1993)には、株式会社ユニカム
が開発した電動車椅子で、一対の動輪と、この動輪の前
後に夫々配置するキャスタとを、有するものが開示され
ている。
【0006】また、これと原理的に同様構成のものが特
開平8−191862号公報に開示されている。この公
報に開示されている車椅子の提案目的は、小型でかつ小
回りができ、また手動用と電動用との使い分けを可能に
した、室内用として好適な車椅子の提供にある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単に、
所謂中央動輪構造の採用並びに回転中心の重心整合によ
り車椅子の向きを静止位置で180°回転可能にしただ
けでは、例えば、家庭用エレベ−タ等のような間口半間
程度の狭い空間で壁面等と非干渉で180°回転させて
方向転換することは、容易なことではない。
【0008】本発明は、前記問題点に着目してなされた
ものであり、その目的とするところは、家庭用エレベ−
タ等のような狭い空間で壁面等と非干渉で有人状態のま
ま180°回転させることを容易に行えるようにした例
えば高齢者等の身体的な軽度障害者に好適な室内用電動
車椅子を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この出願の請求項1に記
載の発明は、一対の動輪と、該動輪の前後にそれぞれ配
置されるキャスタとを車体フレームに取り付け、左右動
輪の逆回転により静止回転可能とされた台車機構と、該
台車機構に搭載されかつ背もたれ並びに肘掛けアームを
有する座席と、該座席の足下に配置されかつその先端が
当該車椅子全長の前端を規定する足載せ台とを備えた電
動車椅子において、前記足載せ台の長さを利用者の足の
サイズよりも十分短めに設定すると共に、前記台車機構
の静止回転時における回転中心位置(X1)を、当該車
椅子全長の後端(Y1)と足載せ台に載る利用者の足の
前方突き出しが想定されるつま先部(Y2)との略中央
位置(L1)に一致させた、電動車椅子にある。
【0010】そして、この出願の請求項1に記載の発明
によれば、足載せ台の長さを利用者の足のサイズよりも
十分短めに設定したことにより、無人状態における車体
全長は、つま先が突き出さない分だけ、有人状態におけ
る実質全長よりも短く設定されるから、収容に便利であ
。また、台車機構の静止回転時における回転中心位置
(X1)を、当該車椅子全長の後端(Y1)と足載せ台
に載る利用者の足の前方突き出しが想定されるつま先部
(Y2)との略中央位置(L1)に一致させた、ことに
より、有人状態時にあっても、略最小半径で静止回転さ
せつつ方向転換可能となる。このため、単に、車椅子の
向きを静止位置で180°回転可能にしただけの構成の
ものと比較して、家庭用エレベ−タ等のような狭い空間
で壁面等と非干渉で180°回転可能となる理想に近い
最小回転半径で回れる電動車椅子を容易に実現できるこ
ととなる。
【0011】この出願の請求項2に記載の発明は、車椅
子全長の後端(Y1)は介添者用ハンドルの後端にて規
定される請求項1に記載の電動車椅子にある。
【0012】そして、この出願の請求項2に記載の発明
によれば、電動並びに手動の切り替えが可能な車椅子に
あっても、コンパクト収容並びに狭小空間での方向転換
が可能となる。
【0013】この出願の請求項3に記載の発明は、キャ
スタは車体フレームに堅固に取り付けられる一方、動輪
はリンク部材を介して車体フレームに揺動可能に取り付
けられる請求項1に記載の電動車椅子にある。
【0014】そして、この出願の請求項3に記載の発明
によれば、以上のコンパクト収容並びに最小半径回転に
加えて、動輪とキャスタとが独立して上下動するため、
キャスタが段差に乗り上げた場合にも、走行に支障を来
さない利点がある。
【0015】
【発明の実施形態】以下、本発明にかかる電動車椅子の
好ましい実施形態について、図面に基づいて詳細に説明
する。
【0016】図1は本発明にかかる電動車椅子の一実施
形態の外観を示す斜視図、図2は図1の電動車椅子の側
面図、図3は図1の電動車椅子おける回転中心及び回転
半径を示す摸式図である。それらの図において、1は動
輪、2は前部キャスタ、3は後部キャスタ、4は座席、
5は背もたれ、6は肘掛けア−ム、7は足載せ台、8は
介添者用ハンドル、9は車体フレ−ム、10はリンク部
材、11は操作部、12は操作レバ−、13はバッテリ
−、14はモ−タ、15は足載せ台支持材である。
【0017】この電動車椅子は、車体フレ−ム9には、
リンク部材10を介在して一対の動輪1を取り付け、ま
た、この各動輪1の前後に、各一対の前部キャスタ2及
び後部キャスタ3を取り付けている。これにより、左右
の動輪を等速逆回転させることによって、両動輪1の回
転中心間を結ぶ線上の略中間位置を回転中心として、車
椅子の向きを静止位置で180°回転可能な台車機構を
構成している。
【0018】加えて、図3に示されるように、車体フレ
−ム9の後端(本実施形態では介添者用ハンドル8の後
端)Y1と、足載せ台7に載る利用者Aの足A1の前方
突き出しが想定されるつま先部Y2との間の距離絶対値
|Y1−Y2|(実質全長)を、1/2に分けたその間
の略中央位置L1に、車椅子の回転中心X1が一致され
るように選定している。この選定は、車椅子の後端部側
へ座席4を移動配置させる等の処置で、足載せ台7に載
る利用者Aの足A1の前方突き出しが想定されるつま先
部のことを考慮していなかった従来の場合の回転中心X
2が存在する位置L2よりも、車椅子の回転中心X1を
相対的に車椅子の前端部側へΔL分移動させたことにな
る。このように、前記の略中央位置L1に、車椅子の回
転中心X1を一致させることにより、この回転中心X1
を中心にして、車椅子の大きさに応じて予測される車椅
子の最小回転半径で描くことができる円C1内に、足載
せ台7に載る利用者Aの足A1の前方突き出しが想定さ
れるつま先部まで納めることができる。
【0019】このため、車椅子の向きを静止位置で18
0°回転可能にしただけの構成のものと比較して、実質
的に車椅子の最小回転半径を小さくできる。なお、従来
の回転中心X2を中心として、車椅子の大きさに応じて
予測される円C2を描くと、足載せ台7及びこれに載る
利用者Aの足A1のつま先部が円C2の外に出てしま
う。このはみ出しを解消するためには、実質的に車椅子
の最小回転半径を大きくしなければならない。
【0020】よって、本実施形態によれば、実質的に車
椅子の最小回転半径を小さくできるので、家庭用エレベ
−タ等のような狭い空間で壁面等と非干渉で180°回
転可能となるように電動車椅子を小型化したいという要
請に容易に対処できる。これに対し、従来のこの種の電
動車椅子は、実質的に車椅子の最小回転半径を大きくし
てしまうので、更に小型化したいという要請に対処でき
ない。
【0021】また、座席4の取り付け位置をやや後方へ
位置変更するだけで、足載せ台7に載る利用者Aの足A
1のつま先部までが、車椅子の大きさに応じて予測され
る車椅子の最小回転半径で描く円内に納めることがで
き、所望の小型電動車椅子を容易に製作できるようにな
る。前述の如く、本実施形態の構成であれば、家庭用エ
レベ−タ等のような狭い空間で壁面等と非干渉で180
°回転させることを容易に行える。また、足載せ台7
は、座席4の下部から斜め下前方に延出するように取り
付けられた足載せ台支持材15の先端部に設けられ、足
載せ面が座席4の下部側へ引き込み配置している。この
ため、車椅子全体をコンパクトにでき、また、利用者A
の足A1の側面に足載せ台支持材15が存在するので、
車椅子が回転した時や、狭い通路を通る時に物に利用者
の足が当たるのを防止するプロテクタ−として足載せ台
支持材15が機能することになる。
【0022】また、本実施形態の台車機構は、一対の動
輪1と、この動輪1の前後に夫々配置する前部キャスタ
2及び後部キャスタ3とを有してなるので、理想に近い
最小回転半径で回れる電動車椅子であることに加えて、
動輪1の前後に夫々配置するキャスタ2,3何れか一方
が段差に乗り上げたときでも、動輪が常に接地するの
で、走行不能になる事態を容易に回避できることにな
る。
【0023】次に、本実施形態に適用した段差乗越えの
構成について説明する。図4,図5は段差乗り越えの原
理を説明するための概略構成図であり、同図に示される
ように、動輪1は、リンク部材10を介して車体フレ−
ム9に取り付けられ、また、リンク部材10は、一端部
が車体フレ−ム9の前方側に揺動自在に連結されておま
た、前部キャスタ2及び後部キャスタ3は前記したよう
に車体フレ−ム9に取り付けられている。
【0024】このような構成において、動輪1を前進方
向(図4の右方向)に回転駆動させると、リンク部材1
0には、その長手方向に沿って斜め上方に押し上げる力
Fが作用するので、車体フレ−ム(車椅子)9はリンク
部材10の前進方向の分力f1によって前進されるよう
になる。
【0025】他方、動輪1を後退方向に回転駆動させた
際には、リンク部材10は斜め下方にひっぱられるよう
になり、これにより車体フレ−ム9はリンク部材10の
後退方向の分力によって後退されるようになる。
【0026】車椅子が前進している際に、前部キャスタ
2が例えばこのキャスタ直径の1/2の高さの段差に当
接すると、前部キャスタ2の前進が阻害される。この状
態において、動輪1が引き続き前進駆動されると、前部
キャスタ2の前進が阻害されているので、動輪1の前進
力によりリンク部材10に加わる斜め上方向の力Fに基
づく上方向の分力f2により、車体フレ−ム9は後部キ
ャスタ3を中心として図4の反時計方向に回動される。
【0027】このため、前部キャスタ2は、動輪1によ
る前進方向の分力f1を受けて段差に当接されたまま、
動輪1による上方向の分力f2を受けて段差に沿って上
方に持ち上げられ、段差乗り越えが達成される。
【0028】前述の原理構成とした本実施形態の具体的
な構成を図6の要部側面図、図7の要部正面図に基づい
て説明する。同図に示されるように、車体フレ−ム9
は、前方フレ−ム9A、中央フレ−ム9B及び後方フレ
−ム9Cからなっている。前方フレ−ム9Aと後方フレ
−ム9Cは、夫々パイプを湾曲させた構成のもので、各
パイプの下方に向いた先端部に前部キャスタ2と後部キ
ャスタ3とを取り付けている。また、中央フレ−ム9B
は、板材を溶接して箱状に形成してあり、この中央フレ
−ム9Bに前方フレ−ム9Aと後方フレ−ム9Cとを溶
接して、それらを一体に連結している。
【0029】前方フレ−ム9Aは、水平方向に伸びる支
持パイプ9aを備えており、この支持パイプ9aの両側
にブラケット9bを取り付けて、このブラケット9bに
リンク部材10を揺動自在に連結している。
【0030】リンク部材10は、中央部分を水平に配置
すると共に、その両端部を斜め下方に向けて湾曲させた
パイプ10aと、このパイプの水平部分に連結した2つ
のブラケット10bとを備えており、このリンク部材1
0のブラケット10bと、前方フレ−ム9Aのブラケッ
ト9bとを、ピン16によって連結することにより、リ
ンク部材10のピン16(連結点P)を中心として揺動
自在に車体フレ−ム9に連結している。
【0031】パイプ10aの両端部には、夫々減速機1
7のハウジングを固定し、各減速機17のハウジング
は、パイプ18によって連結している。また、各減速機
17の出力軸19に動輪1を夫々取り付けると共に、不
図示の入力軸に夫々モ−タ14を連結している。このた
め、モ−タ14を正逆何れかに回転させることにより、
減速機17及び出力軸19を介して各動輪1を正逆何れ
かに回転駆動させることができる。
【0032】また、各減速機17の上部には、夫々バッ
テリ−13を搭載しており、各バッテリ−13からモ−
タ14へ給電できるようにすると共に、各バッテリ−1
3の重量が各動輪1に加わるようにしている。
【0033】また、前方フレ−ム9Aの下部に湾曲させ
たパイプ9cを設けており、このパイプ9cと支持パイ
プ9aとの中央部に、略鉛直下方に向けて取り付けた連
結部20を座席取り付け用パイプ21に挿入し、その状
態で不図示の連結ピンによって両者を一体に連結できる
ようにしている。
【0034】また、肘掛けア−ム6には、操作部11が
設けられ、この操作部11の操作レバ−12を操作する
ことにより、モ−タ14を駆動制御できるようになって
いる。 更に、本実施形態では、車体フレ−ム9とリン
ク部材10との間に、引張りばね22を張設し、この引
張りばね22により、リンク部材10を上記連結点Pを
中心として図4の反時計方向に回動させることにより、
動輪1を強く床面に接触させるようにしている。これに
より、動輪1と床面との間の摩擦力を増大させて、前進
力や後退力を増大できるようにしている。
【0035】より具体的には、リンク部材10のパイプ
10aの水平部分の中央部にブラケット10cを取り付
けており、このブラケット10cの両側と、座席取り付
け用パイプ21に取り付けたブラケット21aの両側と
の間に2本の引張りばね22を張設している。
【0036】この構成で、引張りばね22の引張り力を
強くすると、動輪1を強く床面に接触させることができ
るが、その反面、特に空車時に、前部キャスタ2が床面
から大きく浮き上がってしまい、利用者の乗車が困難と
なる。
【0037】これを防止するため、車体フレ−ム9とリ
ンク部材10との間に、別のばね手段23を設けてお
り、このばね手段23は、引張りばね22により動輪1
が強く床面に接触することを許容しながら、前部キャス
タ2が床面から大きく浮き上がってしまうのを防止でき
るようになっている。
【0038】ばね手段23は、図8,図9に示されるよ
うに、車体フレ−ム9側に連結される第1ブラケット2
4と、リンク部材10側に連結される第2ブラケット2
5とを備えている。リンク部材10側の第2ブラケット
25は、平板の両側部分を折り曲げて、夫々折り曲げ部
25aを形成しており、各折り曲げ部25aから先端側
(図8,図9の上側)に向けてスリット25bを形成し
ている。
【0039】他方の第1ブラケット24は、平板状に形
成してあり、その先端側(図8,図9の下側)は、第2
ブラケット25の折り曲げ部25aの間隔に一致させた
幅狭部24aとして、また、反対側の基端側は、それよ
りも幅の広い幅広部24bとして形成している。また、
幅狭部24aを第2ブラケット25の折り曲げ部25a
間に摺動自在に配置すると共に、幅広部24bを第2ブ
ラケット25のスリット部25bに摺動自在に係合させ
ている。
【0040】更に、第2ブラケット25の折り曲げ部2
5a間にピン26を取り付けると共に、他方の第1ブラ
ケット24に孔24cを穿設し、これらのピン26と孔
24cとの間に引張りばね27を張設することにより、
第1,2のブラケット24,25を近接させて、通常
は、幅狭部24aと幅広部24bとの段部24dを、上
記スリット部25bの端部に当接させるようにしてい
る。
【0041】また、図6に示されるように、第2ブラケ
ット25は、リンク部材10にピン28によって揺動自
在に連結しているが、他方の第1ブラケット24は、こ
れに設けたピン29を中央フレ−ム9Bに形成した長孔
30に係合させることにより、中央フレ−ム9Bに対し
て車椅子の前後方向に変位自在に、かつ揺動自在に連結
している。
【0042】一方、上記ばね手段23の引張りばね27
の引張り力は、上記引張りばね22の引張り力よりも大
きく設定してあり、これにより、上記引張りばね22が
リンク部材10を上記連結点Pを中心として図6の反時
計方向に回動させようとするのに抗して、リンク部材1
0を時計方向に回動させる。
【0043】また、上記ばね手段23の引張りばね27
が縮む際には、第2ブラケット25に設けたピン28
は、上記長孔30の前端面(図6の位置)に当接してお
り、この状態でリンク部材10を時計方向に回動させる
と、やがて上記幅狭部24aと幅広部24bとの段部2
4dがスリット部25bの端部に当接するので、リンク
部材10の時計方向の回動が停止される。この状態で
は、後部キャスタ3と動輪1とが床面に接触し、前部キ
ャスタ2は僅かに床面から浮上した状態になっている。
【0044】このように車体フレ−ム9にリンク部材1
0が連結されているため、前部キャスタ2が段差に突き
当たった際、前部キャスタ2に動輪1が近づき、上記連
結点Pが持上がるように作用されて、前部キャスタ2が
持上がり、動輪1の前進力により、前部キャスタ2が段
差の上面に着地し、車椅子前進時の段差乗り越えが達成
される。また、車椅子の後退時も前記と同様の原理で段
差乗り越えが可能に構成することができる。
【0045】よって、本実施形態の電動車椅子の構成で
あれば、多少歩行することが可能であっても、現在位置
からかなり離れた目的位置までは、歩行して移動するこ
とが困難であるという高齢者等の身体的な軽度障害者に
好適な室内用電動車椅子を提供できる。
【0046】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によれば、足載せ台の長さを利用者の足のサイズより
も十分短めに設定したことにより、つま先が突き出さな
い分だけ、無人状態における車体全長は有人状態におけ
る実質全長よりも短く設定されるから、収容に便利であ
る。
【0047】また、台車機構の静止回転時における回転
中心位置(X1)を、車体全長の後端(Y1)と足載せ
台に載る利用者の足の前方突き出しが想定されるつま先
部(Y2)との略中央位置(L1)に一致させた、こと
により、有人状態時にあっては、実質全長の1/2の位
置を中心として回転することから、略最小半径で静止回
転させつつ方向転換可能となる。
【0048】このため、単に、車椅子の向きを静止位置
で180°回転可能にしただけの構成のものと比較し
て、家庭用エレベ−タ等のような狭い空間で壁面等と非
干渉で180°回転可能となる理想に近い最小回転半径
で回れる電動車椅子を容易に実現できることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる電動車椅子の一実施形態の外観
を示す斜視図である。
【図2】図1の電動車椅子の側面図である。
【図3】図1の電動車椅子おける回転中心及び回転半径
を示す摸式図である。
【図4】図1の電動車椅子の段差乗り越え構成の原理説
明図である。
【図5】図1の電動車椅子の段差乗り越え構成の原理説
明図である。
【図6】図1の電動車椅子の段差乗り越えの要部を示す
側面図である。
【図7】図1の電動車椅子の段差乗り越えの要部を示す
正面図である。
【図8】ばね手段の詳細説明図である。
【図9】ばね手段の詳細説明図である。
【符号の説明】
1 動輪 2 前部キャスタ 3 後部キャスタ 4 座席 5 背もたれ 6 肘掛けア−ム 7 足載せ台 8 介添者用ハンドル 9 車体フレ−ム 10 リンク部材 10a 第1リンク部材 10b 第2リンク部材 11 操作部 12 操作レバ− 13 バッテリ− 14 モ−タ 15 足載せ台支持材 A 利用者 A1 利用者の足 C1 本発明の車椅子が有人状態時にX1を中
心として最小回転半径で描くことができる円 C2 無人状態時にX2を中心として最小回転
半径で描くことができる円 L1 本発明による各動輪の中心点間を結ぶ線
上位置 L2 従来における各動輪の中心点間を結ぶ線
上位置 X1 本発明による車椅子の回転中心 X2 従来における車椅子の回転中心 Y1 介添者用ハンドルの後端 Y2 つま先部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 政善 東京都江東区亀戸2丁目6番35号 株式 会社ユニカム内 (72)発明者 西平 哲也 東京都江東区亀戸2丁目6番35号 株式 会社ユニカム内 (72)発明者 西平 守和 東京都江東区亀戸2丁目6番35号 株式 会社ユニカム内 (56)参考文献 特開 昭58−63575(JP,A) 実開 平5−11925(JP,U) 実開 昭58−63575(JP,U) 実開 平4−50029(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61G 5/02 - 5/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の動輪と、該動輪の前後にそれぞれ
    配置されるキャスタとを車体フレームに取り付け、左右
    動輪の逆回転により静止回転可能とされた台車機構と、
    該台車機構に搭載されかつ背もたれ並びに肘掛けアーム
    を有する座席と、該座席の足下に配置されかつその先端
    が当該車椅子全長の前端を規定する足載せ台とを備えた
    電動車椅子において、 前記足載せ台の長さを利用者の足のサイズよりも十分短
    めに設定すると共に、前記台車機構の静止回転時におけ
    る回転中心位置(X1)を、当該車椅子全長の後端(Y
    1)と足載せ台に載る利用者の足の前方突き出しが想定
    されるつま先部(Y2)との略中央位置(L1)に一致
    させた、電動車椅子。
  2. 【請求項2】 車椅子全長の後端(Y1)は介添者用ハ
    ンドルの後端にて規定される請求項1に記載の電動車椅
    子。
  3. 【請求項3】 キャスタは車体フレームに堅固に取り付
    けられる一方、動輪はリンク部材を介して車体フレーム
    に揺動可能に取り付けられる請求項1に記載の電動車椅
    子。
JP10140578A 1998-05-06 1998-05-06 電動車椅子 Expired - Fee Related JP3084267B2 (ja)

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